JP2014150198A - 光源装置、それを用いた計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光の周波数を高精度に、かつ簡易な構成で安定化させるのに有利な光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置1は、光源2からの光に変調を与える光変調器4と、光変調器4の変調周波数を規定する信号を与える発振器5と、基準周波数からの周波数のずれに応じて光の強度を変化させる周波数基準素子6と、発振器5からの信号を用いて周波数基準素子6の透過光を同期検波し、第1信号を出力する第1同期検波器9と、第1信号を用いて光の周波数を周波数基準素子6の基準周波数に安定化させるフィードバック回路10と、発振器5からの信号を用いて変調周波数の2以上の整数倍の周波数を出力する周波数逓倍器12と、周波数逓倍器12からの信号を用いて周波数基準素子6の透過光を同期検波し、第2信号を出力する第2同期検波器13と、第2信号を用いて光変調器4にて発生する残留強度雑音に起因した第1信号のオフセット量を補償する補償部14とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】光源装置1は、光源2からの光に変調を与える光変調器4と、光変調器4の変調周波数を規定する信号を与える発振器5と、基準周波数からの周波数のずれに応じて光の強度を変化させる周波数基準素子6と、発振器5からの信号を用いて周波数基準素子6の透過光を同期検波し、第1信号を出力する第1同期検波器9と、第1信号を用いて光の周波数を周波数基準素子6の基準周波数に安定化させるフィードバック回路10と、発振器5からの信号を用いて変調周波数の2以上の整数倍の周波数を出力する周波数逓倍器12と、周波数逓倍器12からの信号を用いて周波数基準素子6の透過光を同期検波し、第2信号を出力する第2同期検波器13と、第2信号を用いて光変調器4にて発生する残留強度雑音に起因した第1信号のオフセット量を補償する補償部14とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源装置、およびそれを用いた計測装置に関する。
近年、高密度波長多重光伝送システムや高精度な光波干渉計測システムに採用され得る光源装置は、射出する光の周波数を、所望の周波数に安定化させる必要がある。この安定化の方法としては、例えば、位相変調器により変調した光を周波数基準としてのガスセルへ入射させ、発生する変調周波数成分の強度変調がゼロになるように光源を制御する方法がある。しかしながら、このような位相変調器を用いると、偏光のミスアライメントやエタロン効果に起因して、変調周波数成分の強度雑音(残留強度雑音)が発生する場合がある。残留強度雑音は、位相変調器の内部の電気光学結晶の電圧印加方向(変調軸)と電圧印加方向に垂直な方向(非変調軸)との屈折率差や結晶長に依存しており、温度変動の影響を受ける。そして、このような強度雑音を含んだ復調信号をフィードバックし利用する光源装置では、残留強度雑音分の周波数誤差が発生する。そこで、特許文献1は、残留強度雑音が含まれる光を分岐し差動検出することで、強度雑音の影響を低減する光周波数安定化光源を開示している。また、非特許文献1は、LN(ニオブ酸リチウム)位相変調器を温度制御することで、LN位相変調器で発生する残留強度雑音による周波数ドリフトを低減する方法を記載している。
Kenji Numata, etc, "Frequencystabilization of distributed - feedback laser diodes at 1572 nm for lidar measurements of atmospheric carbon dioxide",Applied Optics, Vol. 50, No. 7, March, 2011
しかしながら、特許文献1に示す光源装置では、2台のディテクターと、差動増幅器とが必要である。したがって、外乱によりNPBS(無偏光ビームスプリッター)の分岐比が変動すると、残留強度雑音が正確にキャンセルされないために周波数誤差が発生し、高精度に周波数を安定化させることが難しい。一方、非特許文献1に記載の方法では、LN位相変調器のケースの温度を計測し温度安定化を図っているが、残留強度雑音を直接計測しているわけではないため、周波数の安定化精度が一時的に低下する場合もあり得る。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、光の周波数を高精度に、かつ簡易な構成で安定化させるのに有利な光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、光の周波数を安定化させる光源装置であって、光源と、光源からの光に変調を与える光変調器と、光変調器の変調周波数を規定する信号を与える発振器と、基準周波数からの周波数のずれに応じて光の強度を変化させる周波数基準素子と、発振器からの信号を用いて周波数基準素子の透過光を同期検波し、第1信号を出力する第1同期検波器と、第1信号を用いて光の周波数を周波数基準素子の基準周波数に安定化させるフィードバック回路と、発振器からの信号を用いて変調周波数の2以上の整数倍の周波数を出力する周波数逓倍器と、周波数逓倍器からの信号を用いて周波数基準素子の透過光を同期検波し、第2信号を出力する第2同期検波器と、第2信号を用いて光変調器にて発生する残留強度雑音に起因した第1信号のオフセット量を補償する補償部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、光の周波数を高精度に、かつ簡易な構成で安定化させるのに有利な光源装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る光源装置について説明する。図1は、本実施形態に係る光源装置1の構成を示すブロック図である。光源装置1は、射出する光(レーザー光)の周波数を、所望の周波数に安定化させる光源装置(「周波数安定化光源」ともいう)であり、例えば、高密度波長多重光伝送装置や高精度な光波干渉計測装置に採用し得る。以下、本実施形態に係る光源装置1は、一例として、13C2H2ガスセルの吸収線の1つを利用し、1.5μm帯に安定化させた光を出力するものとして説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る光源装置について説明する。図1は、本実施形態に係る光源装置1の構成を示すブロック図である。光源装置1は、射出する光(レーザー光)の周波数を、所望の周波数に安定化させる光源装置(「周波数安定化光源」ともいう)であり、例えば、高密度波長多重光伝送装置や高精度な光波干渉計測装置に採用し得る。以下、本実施形態に係る光源装置1は、一例として、13C2H2ガスセルの吸収線の1つを利用し、1.5μm帯に安定化させた光を出力するものとして説明する。
光源装置1は、まず、光源2と、光分波器3と、光変調器4と、周波数発生器5と、吸収セル6と、フォトディテクター7と、I/Vアンプ8と、第1同期検波器9と、フィードバック回路10と、LDドライバー11とを備える。光源2は、連続発振のレーザー光を発生させるものであり、本実施形態では分布帰還型レーザーダイオード(DFB−LD:distributed feedback laser diode)とする。光分波器3は、光源2により発生したレーザー光のパワーの一部を分離するものであり、本実施形態では−10dBファイバーカプラーとする。光分波器3から分離された一部の光は、安定化された光として光源装置1から射出される。その他の光は、光源2から射出される光の周波数を安定化させるために用いられる。光変調器4は、レーザー光に変調を与えるものであり、本実施形態ではLN位相変調器とする。周波数発生器(発振器)5は、光変調器4に変調信号(変調周波数を規定する信号)を入力するものであり、具体的には光変調器4に印加する電気信号を発生させる。さらに、周波数発生器5は、後述の第1同期検波器9と周波数逓倍器12とに対しても、変調周波数と同一の周波数を出力する。吸収セル6は、光変調器4から変調された光を通過させる周波数基準素子であり、本実施形態ではアセチレンガス(13C2H2)が封入されたガスセルとする。ガスセルは、基準となる周波数(基準周波数)からの周波数のずれに応じて光の強度を変化させる。ガスセルを透過する光は、周波数の変化に応じて透過率が変化する。フォトディテクター7は、吸収セル6から出力される強度変調された光を受光する。I/Vアンプ8は、フォトディテクター7からの出力を電流値から電圧値へと変換する。第1同期検波器9は、強度変調された光(信号)を同期検波し、復調信号(第1信号)を特定して出力するものであり、本実施形態では、ミキサーとLPF(ローパスフィルター)とから構成されるロックインアンプとする。フィードバック回路10は、第1同期検波器9から出力された復調信号がゼロとなるような光源2の周波数を特定し、光源2から出射される光の周波数がここで求めた周波数となるように、LDドライバー11に制御させる。すなわち、フィードバック回路10は、光源2から発せられる光の周波数を吸収セル6の吸収線または透過スペクトルに安定化させるよう光源2に対して指示する回路と言える。LDドライバー11は、光源2の動作制御(電流調整や温度調整など)を行うものであり、特にフィードバック回路10からの制御指令を受けたときには、その指令に基づいて光源2の周波数を制御する。
さらに、光源装置1は、周波数逓倍器12と、第2同期検波器13と、復調信号補償部14とを備える。周波数逓倍器12は、周波数発生器5からの出力周波数を2以上の整数倍にする。以下、本実施形態では、一例として2倍にするものとして説明する。第2同期検波器13は、周波数逓倍器12からの出力に基づいて、吸収セル6からの強度変調された光(信号)を同期検波し、第2信号を特定して出力するものであり、本実施形態では、第1同期検波器9と同様のロックインアンプとする。復調信号補償演算部(以下、単に「補償部」という)14は、第2同期検波器13が出力した第2信号から、予め計測した変調周波数成分の残留強度雑音に起因する復調信号のオフセット量を算出し、第1同期検波器9が出力した復調信号に加減算して補償する。
ここで、本実施形態のように光変調器4にLN位相変調器を用いると、光変調器4に入射する光の偏光ミスアライメントに起因して、変調軸方向の光と非変調軸方向の光とが干渉する場合がある。また、結晶端面がエタロンのようになることに起因して、干渉が生じる場合もある。そして、これらの干渉は、残留強度雑音を発生させる原因となる。したがって、このような残留強度雑音を含んだ復調信号をフィードバックし利用する光源装置では、残留強度雑音分の周波数誤差が発生する可能性があり、光の周波数を安定化させる観点で見ると望ましくない。以下、図2を参照して残留強度雑音の影響について説明する。
図2は、ガス吸収線(光の周波数(Hz)に対する透過率(%))(上段図)と、上段図の周波数に関連した、残留強度雑音が復調信号に与える影響(下段図)を示すグラフである。なお、図2に示すガス吸収線のピーク周波数を基準周波数とする。図2における復調信号のうち、残留強度雑音が発生していない(残留強度雑音の影響を受けていない)場合の復調信号を実線で示し、一方、残留強度雑音が発生している(残留強度雑音の影響を受けた)場合の復調信号を破線で示す。残留強度雑音が発生していない場合は、復調信号の0クロス点とガス吸収線のピークとが一致する。これに対して、残留強度雑音が発生している場合には、光の周波数とは無関係に信号強度(V)に変調が生じ、復調信号が上下(信号強度の±方向)に変動する。そのため、変化した復調信号の0クロス点に安定化された光は、復調信号の変化量に応じた周波数誤差をもつことになる。
したがって、光変調器4により位相変調された光を吸収セル6に透過させて得られた強度変調信号から、第1同期検波器9により変調周波数成分を同期検波するだけでは、吸収セル6により発生した強度変調と残留強度雑音とを分離させることができない。そこで、本実施形態では、残留強度雑音が、電気光学結晶(EO結晶)の変調軸方向と非変調軸方向との屈折率差や結晶長に依存し、光変調器4での温度変動から影響を受けやすいことを考慮し、以下のように残留強度雑音に起因する周波数誤差を低減させる。
まず、一連の周波数安定化動作に先立ち、図1に示す光源装置1から吸収セル6を除いた系にて、光変調器4の温度に対する、図2に示すガス吸収線のピークに相当する光量における残留強度雑音による2つの同期検波器の出力値を取得する。このとき、第1同期検波器9の出力を変調周波数成分の残留強度雑音によるものとするならば、第2同期検波器13の出力は、例えば2倍の変調周波数成分の残留強度雑音によるものとする。なお、ここでは第2同期検波器13の出力を2倍の変調周波数成分の残留強度雑音によるものとしているが、これに限定せず、2以上の整数倍成分の残留強度雑音量を用いてもよい。ここで得られた出力情報は、以下の図3に示すようなものとなり、補償部14に記録される。
図3は、例えば偏光ミスアライメントに起因して発生し得る変調周波数成分および2倍の変調周波数成分の残留強度雑音に関して、各同期検波器9、13の出力値(mV)と光変調器4での温度変化量ΔT(K)との関係(出力情報)を示すグラフである。ただし、LiNbO3結晶長を50mmとし、LiNbO3結晶の変調軸方向の屈折率ne=2.14、LiNbO3結晶の非変調方向の屈折率no=2.22としている。また、LiNbO3結晶の変調軸方向の屈折率温度敏感度dne/dT=3.7×10−5とし、LiNbO3結晶の非変調方向の屈折率温度敏感度dno/dT=3.3×10−6とし、LiNbO3結晶の熱膨張率dL/dT=7.2×10−7としている。さらに、図3では、第1同期検波器9の出力値を実線で示し、第2同期検波器13の出力値を破線で示す。
予め補償部14が図3に示す出力情報を取得した上で、光源装置1は、以下のような流れで光の周波数の安定化を実施する。まず、光源2から照射されたレーザー光は、光分波器3により、すでに周波数が安定化された光と、周波数を安定化するために光変調器4に入射する光とに分波される。このうち、光変調器4に入射した光は、周波数発生器5の出力(変調信号)を用いて、例えば10MHzに周波数変調され、その変調光は、吸収セル6に入射する。吸収セル6を通過して強度変調された透過光は、フォトディテクター7にて電気信号に変換され、I/Vアンプ8を介して第1同期検波器9に送信される。第1同期検波器9は、周波数発生器5の出力を用いて、I/Vアンプ8の出力から変調周波数成分(1f成分)を同期検波する。このときの第1同期検波器9の出力は、図2における下段のグラフで示すようなガス吸収線を1次微分した形状となり、復調信号としてフィードバック回路10を介してLDドライバー11に送信(帰還)される。ここで、図3を参照すると、光変調器4の使用環境下の温度範囲が図中に示す範囲にあるとき、第2同期検波器13の出力が増加するにつれ、第1同期検波器9の出力が低下することがわかる。例えば、第2同期検波器13の出力として、残留強度雑音により2倍の変調周波数成分が2mV発生している場合には、第1同期検波器9の出力としての変調周波数成分は、7mV発生している。このように、補償部14は、まず、図3のデータを参照して、2倍の変調周波数成分による第2同期検波器13の出力(2mV)から、吸収セル6を使用していないときの第1同期検波器9の出力(7mV)を求める。そして、補償部14は、第1同期検波器9の出力から、ここで求められた7mVを減算すれば、第1同期検波器9に埋もれている変調周波数成分の残留強度雑音による復調信号のオフセット量を減算することになり、残留強度雑音による影響を低減することができる。
なお、第1同期検波器9および第2同期検波器13は、アナログ処理を行うものでもデジタル処理を行うものでもよい。ただし、デジタル処理を行うものとする方が、以下の点において、アナログ処理よりも高精度な周波数安定化を実現できる。例えば、デジタル処理の場合、複数のミキサー処理や、同期検波とフィードバック処理との一連の処理を容易に集積化させることが可能である。これにより、アナログ処理の場合には困難な同期検波とフィードバック処理との間のDC信号に影響するグランドノイズを除去することができる。また、デジタル処理の場合、高調波成分を除去するためのLPFとしてCICフィルター(カスケード積算コムフィルター)を用いることで、広帯域な回路を実現することも可能である。図4は、CICフィルターと2次LPFとの周波数特性を比較したグラフである。図4では、高調波成分を除去する場合のCICフィルターの周波数特性を実線で示し、比較のために2次LPFの周波数特性を点線で示す。図4を参照すると、CICフィルターによれば、高調波成分を効率良く除去可能であることがわかる。
このように、光源装置1は、光変調器4で発生する残留強度雑音が変動した場合でも残留強度雑音の影響を受けることなく、高精度に周波数が安定した(周波数誤差が低減された)光の照射を実現できる。特に、光源装置1は、従来の周波数安定化光源とは異なり、ディテクターを1つ(フォトディテクター7)しか採用しない簡易な構成としている。これにより、光源装置1は、従来の周波数安定化光源にて発生する可能性のあった、NPBSの分岐比の変動に基づく周波数誤差を考慮しなくてよいため、より高精度に周波数を安定化させることができる。また、光源装置1は、レーザー光の照射中、残留強度雑音による影響を常に認識した上で周波数の安定化を実施しているので、従来のLN位相変調器のケースの温度を計測し温度安定化を図る光源装置とは異なり、周波数の安定化精度が一時的に低下することもない。
以上のように、本実施形態によれば、光の周波数を高精度に、かつ簡易な構成で安定化させるのに有利な光源装置を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る光源装置について説明する。図5は、本実施形態に係る光源装置20の構成を示すブロック図である。この光源装置20の特徴は、第1実施形態に係る光源装置1の構成と比較すると、補償部14に換えて、光変調器4の温度を調整する温調部21と、第2同期検波器13からの出力に基づいて温調部21の温度調整動作を制御する温度制御部22とを備える点にある。なお、図5では、第1実施形態に係る光源装置1と同一構成のものについては同一の符号を付し、説明を省略する。また、図6は、本実施形態における第1同期検波器9による変調周波数成分および第2同期検波器13に係る2倍の変調周波数成分の残留強度雑音に関し、残留強度雑音のSN(%)と温度変化量ΔT(K)との関係を示すグラフである。まず、第2同期検波器13は、第1実施形態と同様に、2倍の変調周波数成分の残留強度雑音を検出する。次に、温度制御部22は、第2同期検波器13が検出し出力した信号が、図6に示すロック点で一致し、一定となるように、温調部21に対して光変調器4の温度を調整させる。これにより、光変調器4では、2倍の変調周波数成分の残留強度雑音が一定となる状態に温度が調整される。図6を参照すると、例えば、光変調器4の温度が0.01Kの精度で制御されれば、そのときの変調周波数成分の残留強度雑音の変化量は、0.02%に抑えられる。このように、本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、変調周波数成分の残留強度雑音の変動を低減し、残留強度雑音に起因して発生する周波数誤差を低減することができる。特に、本実施形態によれば、第1実施形態よりも温度変化が大きい使用環境下でも残留強度雑音による影響を低減することができるという利点がある。
次に、本発明の第2実施形態に係る光源装置について説明する。図5は、本実施形態に係る光源装置20の構成を示すブロック図である。この光源装置20の特徴は、第1実施形態に係る光源装置1の構成と比較すると、補償部14に換えて、光変調器4の温度を調整する温調部21と、第2同期検波器13からの出力に基づいて温調部21の温度調整動作を制御する温度制御部22とを備える点にある。なお、図5では、第1実施形態に係る光源装置1と同一構成のものについては同一の符号を付し、説明を省略する。また、図6は、本実施形態における第1同期検波器9による変調周波数成分および第2同期検波器13に係る2倍の変調周波数成分の残留強度雑音に関し、残留強度雑音のSN(%)と温度変化量ΔT(K)との関係を示すグラフである。まず、第2同期検波器13は、第1実施形態と同様に、2倍の変調周波数成分の残留強度雑音を検出する。次に、温度制御部22は、第2同期検波器13が検出し出力した信号が、図6に示すロック点で一致し、一定となるように、温調部21に対して光変調器4の温度を調整させる。これにより、光変調器4では、2倍の変調周波数成分の残留強度雑音が一定となる状態に温度が調整される。図6を参照すると、例えば、光変調器4の温度が0.01Kの精度で制御されれば、そのときの変調周波数成分の残留強度雑音の変化量は、0.02%に抑えられる。このように、本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、変調周波数成分の残留強度雑音の変動を低減し、残留強度雑音に起因して発生する周波数誤差を低減することができる。特に、本実施形態によれば、第1実施形態よりも温度変化が大きい使用環境下でも残留強度雑音による影響を低減することができるという利点がある。
(計測装置)
次に、本発明の一実施形態に係る計測装置について説明する。上記各実施形態にて例示した光源装置1、20は、上述のとおり、高密度波長多重光伝送装置や高精度な光波干渉計測装置に採用し得る。以下、光源装置1、20を適用し得る装置の一例として、第1実施形態に係る光源装置1を含む、参照面と被検面との間の距離を計測する光波干渉計測装置(以下、単に「計測装置」という)について説明する。
次に、本発明の一実施形態に係る計測装置について説明する。上記各実施形態にて例示した光源装置1、20は、上述のとおり、高密度波長多重光伝送装置や高精度な光波干渉計測装置に採用し得る。以下、光源装置1、20を適用し得る装置の一例として、第1実施形態に係る光源装置1を含む、参照面と被検面との間の距離を計測する光波干渉計測装置(以下、単に「計測装置」という)について説明する。
図7は、本実施形態に係る計測装置100の構成を示すブロック図である。計測装置100は、参照面101と被検面102との間の距離を計測する装置であり、上記の光源装置1と、干渉光学系103と、ビームスプリッター104と、干渉光検出部105と、干渉計演算部106とを含む。計測装置100では、まず、光源装置1で周波数が安定化された光は、ビームスプリッター104に入射する。光源装置1の光分波器3により、光源2から発生したレーザー光のパワーの一部を分離することで、ビームスプリッター104に入射する。ビームスプリッター104は、光源装置1からの光を2つの光に分割し、一方の光を参照面101に入射させ、他方の光を被検面102に入射させる。参照面101で反射した光(参照光)は、ビームスプリッター104で再び反射し、干渉光検出部105に入射する。一方、被検面102で反射した光(被検光)は、ビームスプリッター104を透過して干渉光検出部105に入射する。そして、干渉計演算部106は、干渉光検出部105で検出され、参照光と被検光とにより生成された干渉光に基づいて、参照面101と被検面102との間の距離を算出する。この計測装置100によれば、光変調器4で発生する残留強度雑音が変動した場合でも、残留強度雑音の影響を低減させて高精度に周波数が安定化された光を利用できるため、参照面101と被検面102との間の距離を常に高精度に計測することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 光源装置
2 光源
4 光変調器
5 周波数発生器
6 吸収セル
9 第1同期検波器
10 フィードバック回路
12 周波数逓倍器
13 第2同期検波器
14 補償部
2 光源
4 光変調器
5 周波数発生器
6 吸収セル
9 第1同期検波器
10 フィードバック回路
12 周波数逓倍器
13 第2同期検波器
14 補償部
Claims (7)
- 光の周波数を安定化させる光源装置であって、
光源と、
前記光源からの光に変調を与える光変調器と、
前記光変調器の変調周波数を規定する信号を与える発振器と、
基準周波数からの周波数のずれに応じて光の強度を変化させる周波数基準素子と、
前記発振器からの信号を用いて前記周波数基準素子の透過光を同期検波し、第1信号を出力する第1同期検波器と、
前記第1信号を用いて前記光の周波数を前記周波数基準素子の基準周波数に安定化させるフィードバック回路と、
前記発振器からの信号を用いて前記変調周波数の2以上の整数倍の周波数を出力する周波数逓倍器と、
前記周波数逓倍器からの信号を用いて前記周波数基準素子の透過光を同期検波し、第2信号を出力する第2同期検波器と、
前記第2信号を用いて前記光変調器にて発生する残留強度雑音に起因した前記第1信号のオフセット量を補償する補償部と、
を有することを特徴とする光源装置。 - 前記補償部は、前記オフセット量を、前記光源装置の構成から前記周波数基準素子を除いた系にて予め取得される、前記光変調器の温度に対する前記周波数基準素子の基準周波数に相当する光量における前記第1同期検波器および前記第2同期検波器の出力情報に基づいて求めることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記補償部は、前記第2信号を前記出力情報に合わせることで求められた前記オフセット量を前記第1信号に加減算し、前記フィードバック回路に帰還させる演算部であることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
- 前記補償部は、前記光変調器の温度を調整する温調部と、
前記第2信号を用いて、該第2信号が一定となるように前記光変調器を制御する温度制御部と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。 - 前記周波数基準素子は、ガスセルであり、
前記基準周波数は、前記ガスセルの吸収線のピーク周波数である、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光源装置。 - 前記第1同期検波器および前記第2同期検波器は、それぞれミキサーとカスケード積算コムフィルターとを含み、デジタル処理を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光源装置。
- 参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光源装置と、
前記光源装置から発せられた光を2つに分割し、一方の光を前記参照面に入射させ、他方の光を前記被検面に入射させ、前記参照面からの光と前記被検面からの光との干渉光を生成する干渉光学系と、
前記干渉光を検出する干渉光検出部と、
前記干渉光検出部で検出された干渉光に基づいて前記距離を算出する干渉計演算部と、
を有することを特徴とする計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013018984A JP2014150198A (ja) | 2013-02-01 | 2013-02-01 | 光源装置、それを用いた計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014150198A true JP2014150198A (ja) | 2014-08-21 |
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ID=51572941
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2014150198A (ja) |
-
2013
- 2013-02-01 JP JP2013018984A patent/JP2014150198A/ja active Pending
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