JP2014149932A - 放射線発生装置及び放射線撮影システム - Google Patents

放射線発生装置及び放射線撮影システム Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性液体で満たされた収納容器の中に放射線発生管を収納し、該放射線発生管の耐圧向上のために外筒管を設けた放射線発生装置において、電子線の衝突により発熱した高温部の効果的な冷却と、沿面放電の抑制とを両立させる。
【解決手段】外筒管5と絶縁性の管状部材33との間の間隙6を、陰極31,陽極33と外筒管5との間の間隙6よりも広く形成することによって、管状部材33の表面上を流動する絶縁性液体4の流速を低減させ、管状部材33の表面の帯電を抑制して、沿面放電を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療機器及び産業機器分野におけるX線撮影等に適用できる放射線発生装置及びそれを用いた放射線撮影システムに関する。
一般に、放射線発生装置は、放射線発生管内に設置された陰極と陽極との間に高電圧を印加することにより、陰極から放出される電子を陽極に照射し、X線等の放射線を発生させている。このような放射線発生装置では、高電圧に対する耐圧性を確保するためと、放射線発生管を冷却するために、放射線発生管を絶縁性液体が充填された収納容器内に設置した構造がとられている。
放射線発生装置において、陰極から放出された電子が陽極に入射した際には、入射したエネルギーのほとんどが熱に変換される。陽極で発生した熱は、放射線発生管壁を伝導したのち絶縁性液体に伝わり、最終的に絶縁性液体から収納容器を介して外部の大気中に放熱される。陽極近傍を充分に冷却し、且つ陽極で発生した熱を収納容器を介して外部へ放熱するためには、冷媒である絶縁性液体を広範囲で流動させて、高温部の熱を低温部へ効果的に輸送することが重要である。放射線発生管に高電圧が印加されると、収納容器内の絶縁性液体は、EHD(電気流体力学;Electrohydrodynamics)効果により対流する。従って、係るEHD効果を利用して絶縁性液体を流動させることができる。また、送液装置を用いて、絶縁性液体を流動させることにより発熱部分を効率よく冷却する構成もとられる。
通常、放射線発生管の両極には70kV乃至150kV程度の高電圧が印加されている。そのため絶縁性液体で満たされた状態であっても稀に放射線発生管の周囲部分で沿面放電が発生することがあった。また、放射線発生装置には、放射線発生管を高電圧で駆動するための駆動回路が収納される場合もあり、放射線発生管で発生した沿面放電が駆動回路にまで達して、駆動回路が損傷してしまうことが有った。このような駆動回路の損傷を防止するために、放射線発生管の周囲を絶縁材料でモールドする構造が用いられることもあるが、この場合は絶縁性液体の流動による放熱効果が低下してしまう。これを避けるため、特許文献1には、放射線発生管の外側に、誘電体からなる絶縁スリーブ(外筒管)を設けた構成が開示されている。係る構成では、放射線発生管を冷却するため、外筒管と放射線発生管との間に間隙を設け、絶縁性液体の流路を確保している。
特開2007−80568号公報
図6に、透過型の放射線発生管の外側に外筒管を配置した従来の放射線発生装置の構成を模式的に示す。図6の放射線発生装置において、放射線発生管2の外表面と外筒管5の内表面の間には間隙6が設けられており、その間隙6は絶縁性液体4によって満たされている。一般に発熱体を冷却するために絶縁性液体を流動させる方法は有効であるが、絶縁性液体と絶縁性固体が摩擦流動する場合は、流動帯電が生じることがあり、絶縁体表面上に帯電による電荷が蓄積されてしまうことがあった。放射線発生管2は、絶縁性の管状部材32の両開口端の一方に陰極31を、他方に陽極33を接合してなる真空容器内に電子放出源を備えるため、係る管状部材32の表面が絶縁性液体4の流動によって帯電してしまう。そして、この帯電によって電荷が蓄積し、放射線発生管2の周囲で微小放電を発生させ、電磁ノイズを発生させる場合がある。更にこの微小放電の繰り返しが絶縁性液体4の長期的な劣化や管状部材32表面上へのトラッキングパス形成などを引き起こすこともあった。
図6のように外筒管5を設けることで周囲への放電被害の拡大を防ぐことはできるが、高電圧が印加された陰極31と陽極33間で発生する微小な沿面放電の発生率自体を下げる効果はなかった。そのため沿面放電が微小であっても繰り返し発生すれば、絶縁性液体4の放電分解が進行し、絶縁性液体4の劣化が促進される。また放射線発生管2の管状部材32上にトラッキングパスが生じてしまうこともあり、放射線発生装置全体の耐電圧特性の長期的な劣化を速める可能性があった。
このように、絶縁性液体の流動による放射線発生管の冷却効果と、放射線発生管における沿面放電の抑制効果とは相反する関係にあった。
本発明の課題は、絶縁性液体で満たされた収納容器の中に放射線発生管を収納し、該放射線発生管の耐圧向上のために外筒管を設けた放射線発生装置において、電子線の衝突により発熱した高温部の効果的な冷却と、沿面放電の抑制とを両立させることにある。
本発明の第1は、電気的に絶縁性の管状部材と前記管状部材の開口の一方に接合された陰極と前記管状部材の開口の他方に接合された陽極とを備えた真空容器と、前記陰極に接続された電子放出源と、前記陽極に接続されたターゲットとを有する放射線発生管と、少なくとも前記真空容器の周側部を取り囲むように間隔をおいて配置された電気的に絶縁性の外筒管と、前記放射線発生管及び前記外筒管とを収容する収納容器とを備え、前記収納容器の内部の余剰空間が絶縁性液体で満たされた放射線発生装置において、
前記管状部材と前記外筒管との間の間隙の少なくとも一部が、前記陰極と前記外筒管との間及び前記陽極と前記外筒管との間の少なくとも一方の間隙よりも広いことを特徴とする。
本発明の第2は、前記本発明の第1に係る放射線発生装置と、
前記放射線発生装置から放出され、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、
前記放射線発生装置と前記放射線検出装置とを連携制御する制御装置とを備えたことを特徴とする放射線撮影システムである。
本発明によれば、放射線発生管の周側部を絶縁性の外筒管で覆った構造によって放射線発生管の近傍で発生する沿面放電が拡大して、周囲の駆動回路などに損傷を与えることを防止できる。特に、本発明においては、放射線発生管と外筒管との間の、絶縁性液体の流路の断面積を、絶縁性の管状部材の周囲で広げたことにより、管状部材表面上を流動する絶縁性液体の速度が低下し、管状部材表面の帯電が抑制される。よって、放射線発生管の冷却効果を損なうことなく、沿面放電の発生を低減することができる。その結果、本発明によれば、放射線発生管を効率良く冷却すると同時に、耐電圧性能が向上し、より高出力、長時間の連続照射が可能な放射線発生装置が提供される。また、本発明によれば、放射線発生管における沿面放電が抑制されて微小放電の発生が減少するため、電磁ノイズの発生率を低減した放射線撮影システムが提供される。
本発明の放射線発生装置の一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。 図1の放射線発生装置の放射線発生管の内部の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の放射線発生装置の他の実施形態の、放射線発生管と外筒管の構成を模式的に示す図である。 本発明の放射線撮影システムの一実施形態を示す図である。 本発明の実施例1で作製した放射線発生管と外筒管とを模式的に示す断面である。 従来の、放射線発生管の外側に外筒管を配置した構成を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を図面を用いて詳細に説明する。この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
先ず、図1を用いて本発明の放射線発生装置について説明する。放射線発生装置1は収納容器7内に放射線発生管2及び高電圧の駆動回路3を収容してなり、収納容器7の余剰空間には絶縁性液体4が充填されている。駆動回路3で発生させた40kV乃至150kVの高電圧は放射線発生管2の陰極31及び陽極32間に印加されている。尚、駆動回路3は放射線発生装置1の外部に配置することも可能である。
絶縁性液体4は、放射線発生管2の沿面耐圧を確保するための絶縁媒体及び放射線発生時に加熱する放射線発生管2の冷却媒体としての役割を有するものである。絶縁性液体4には電気絶縁油を用いるのが好ましく、鉱油、シリコーン油等が好適に用いられる。その他に使用可能な絶縁性液体4としては、フッ素系電気絶縁液体が挙げられる。
収納容器7は、放射線発生装置1の動作安定性や安全性の観点から、接地端子を介して接地電位とすることが好ましい。収納容器7の材料としては、放射線遮蔽性、強度、表面電位規定性能の観点から、鉄、ステンレス、鉛、真鍮、銅等の金属が使用可能である。収納容器7を接地電位とする場合には、放射線発生装置1の内部の耐圧安定性の観点から、陰極31を−Va/2、陽極33を+Va/2に電位規定し、陰極31と陽極33との間に+Vaを印加するのが好ましい。尚、収納容器7には放射線17に対応して、放射線放出窓8が設けられている。
放射線発生管2の周側部は外筒管5によって間隔をおいて囲まれている。この外筒管5は放射線発生管2の沿面で稀に発生する微小放電が拡大して駆動回路3に損傷を与えることを防ぐ目的で設けられている。外筒管5と放射線発生管2との間には間隙6が設けられ、該間隙6を流路として絶縁性液体4が図中の矢印の如く流動する。
一般的に、絶縁性液体4の流動によって生じる絶縁体表面の帯電は、該絶縁液体4の流速に依存することが知られている。放射線発生管2は、図2に示すように、絶縁性の管状部材32の開口端の一方に陰極31を、他方に陽極33を接合した真空容器34を備えている。よって、絶縁性の管状部材32の表面上に生じる帯電量を低減するためには、絶縁性液体4の流速を低下させることが有効である。一方で絶縁性液体4の流動は放射線発生管2の冷却も担っており、一定の流量を確保する必要がある。
本発明は、図1に示すように放射線発生管2と外筒管5との間の間隙6のうち、管状部材32と外筒管5との間の間隙6を、陰極31と外筒管5との間及び陽極33と外筒管56との間の間隙6よりも広げて絶縁性液体4の流速が低くなるようにしている。間隙6を広げる部位は、管状部材32と外筒管5との間の少なくとも一部でよいが、好ましくは、図1に示すように、管状部材32と外筒管5とが対向する領域全体の間隙6を広げる。また、管状部材32と外筒管5との間の間隙6は、外筒管5と陰極31との間の間隙6、及び、外筒管5と陽極33との間の間隙6の一方よりも広ければよい。特に、放射線発生管2においては、陽極33が高温部となるため、絶縁性液体4の流路の陽極33側において、陽極33の冷却効果が得られるように、陽極33と外筒管5との間の間隙6の大きさを決定する。絶縁性液体4の流路の陰極31側は、陽極33側と等しくても、広くても良い。外筒管5と陰極31との間の間隙6、外筒管5と陽極33との間の間隙6は、冷却効果を考慮して1mm乃至5mmが好ましい。
本発明において、管状部材32と外筒管5との間の間隙6は、図1に示すように一定でもよいが、図3に示すように、管状部材32の端部から中央部に向かって漸増する形状でも良い。
絶縁性液体4は送液装置によって流動させることができるが、放射線発生管2の陰極31と陽極33間に40kV乃至150kV程度の高電圧が印加されている条件下では、高電界部分の形状によっては、EHD効果により自発的に流動させることも可能である。
上記のように、外筒管5と放射線発生管2との間に絶縁性液体4を流動させることによって、放射線発生管2の発熱を効率よく外部へ放出することが可能となり、より高出力での連続運転が可能となる。それと同時に、外筒管5と放射線発生管2との間の間隙6を部分的に広げることで、管状部材32の表面上のチャージアップ量が低減され、微小沿面放電の発生率が低下し、絶縁性液体4の放電による分解反応も抑制され長期的な信頼性の向上も期待できる。
尚、図1においては、絶縁性液体4の流動の向きを陰極31から陽極33方向としているが、送液装置(不図示)の配置などによって適宜変更することができる。
図2を用いて、本発明に用いられる放射線発生管2の内部構造について説明する。
放射線発生管2は、電子放出源21、ターゲット24、放射線遮蔽部材25、及び真空容器34を備えている。本例の放射線発生管2は透過型であり、ターゲット24も透過型ターゲットである。
真空容器34は、電気的に絶縁性の管状部材32と、この管状部材32の開口の一方に接合された電極である陰極31と、開口の他方に接続された電極である陽極32とを備えている。真空容器34は透過型放射線発生管2の内部を真空に保つためのもので、真空容器34内の真空度は10-4Pa乃至10-8Pa程度であれば良い。
真空容器34の陽極33には放射線遮蔽部材25が接合されており、係る放射線遮蔽部材25は、真空容器34の外部に連通する通路を有しており、その通路にターゲット24が接合されることにより真空容器34が密閉されている。
真空容器34には不図示の排気管を設けても良い。排気管を設けた場合、例えば排気管を通じて真空容器34内を真空に排気した後、排気管の一部を封止することで真空容器34の内部を真空にすることができる。真空容器34の内部には真空度を保つために、不図示のゲッターを配置しても良い。
電子放出源21は、真空容器34の内部に、ターゲット24に臨んで配設されている。電子放出源21にはタングステンフィラメントや、含浸型カソードのような熱陰極、またはカーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。電子放出源21より放出された電子線26は、放射線遮蔽部材25を通過して、ターゲット24に入射し、放射線27が発生する。放射線遮蔽部材25は、不要な放射線を遮蔽するためのものであり、鉛やタングステンを用いることができる。図2において、電子放出源21は電流導入端子37を介して陰極31に接続されている。
ターゲット24は、電子放出源21から放出された電子の照射を受けることが可能なように、放射線発生管2の内部に配置される。陰極31と陽極33間の電場の対称性の観点からは、ターゲット24が電子放出源21と対向して配置されることが好ましい。
ターゲット24には、電子放出源21に対して10kV乃至200kVの正電位が印加される。そして電子放出源21から放出された電子が電子線26として、10keV乃至200keVの入射エネルギーを有してターゲット24に入射し、ターゲット24で放射線27を発生する。ターゲット24は、電子の衝突によって放射線27を発生する重元素を含有したターゲット材を備えている。ターゲット24としては、ターゲット材のみからなる自立型の形態とすることが可能で、例えばダイアフラム状の金属薄膜が陽極33に接続されている形態が挙げられる。また、ターゲット24としては、放射線を透過する材料中にターゲット材料を分散した状態で含有する分散型形態とすることや、ターゲット材料を含む金属薄膜を、放射線を透過する材料からなる支持基板上に積層した積層型の形態とすることも可能である。放射線を透過する支持基板としては、ベリリウムやダイアモンドのような低原子番号材料からなる基板が好ましい。金属薄膜は数μmの厚さで支持基板上に形成することが、放射線の減衰を抑制する点、ターゲット24の熱変形によるデフォーカスを抑制する点で好ましい。この金属薄膜は、放射線量/入射電子量の変換効率の観点から、原子番号26以上の重金属材料を用いることが好ましい。具体的には、タングステン、モリブデン、クロム、銅、コバルト、鉄、ロジウム、レニウム等、或いはこれらの合金材料とすることが可能である。支持基板上に金属薄膜を形成する場合は、支持基板との密着性が確保されれば、特定の製法には限定されず、スパッタ、CVD、蒸着等の各種成膜方法が利用可能である。
陰極31及び陽極33は、図1の駆動回路3により電位規定される。また、陰極31及び陽極33は、放射線発生管2の内部の静電場を規定する機能を有する。よって、陰極31及び陽極33は、電子放出源21及びターゲット24のそれぞれの近傍における電界分布を、なるべく平行電場に近づけるのが望ましい。従って、陰極31及び陽極33のそれぞれは、所定の面積の範囲を電位規定することが好ましく、絶縁性の管状部材32の開口断面積に一致させることがより好ましい。尚、図2の構成では、ターゲット24は放射線遮蔽部材25を介して駆動回路3により電位規定される。
陰極31と陽極33の材料は、導電性、気密性、強度、及び管状部材32との線膨張係数整合によって決めることが可能であり、コバールやタングステン等を用いることができる。
管状部材32は電気的に絶縁性を有し、陰極31と陽極33のそれぞれを接続する少なくとも二つの開口を備えている。また、管状部材32は、その断面の外周形状や内周形状が円形に限らず、多角形であっても良い。管状部材32の材料は、電気絶縁性、気密性、低ガス放出性、耐熱性、及び、陰極31及び陽極33との線膨張係数整合の観点で選ばれるが、ボロンナイトライド、アルミナ等の絶縁性セラミック、ホウケイ酸ガラス等の絶縁性の無機ガラスが適用可能である。
陰極31又は陽極33と、管状部材32とは、不図示の接合部材をもって接合される。接合部材としては、導電性を有し、耐熱性と金属−絶縁体の異種材料間の接合性が良好な銀ろう、銅ろう等の硬ろう(ろう付け用合金)が好ましく用いられる。
また、放射線発生管2には、引き出し電極28とレンズ電極29を設けても良い。引き出し電極28は絶縁部材36で、レンズ電極は絶縁部材36でそれぞれ保護して放射線発生管2の外部に引き出し、図1の駆動回路3に接続されている。これらを設けた場合、引き出し電極28によって形成される電界によって電子放出源21から電子が放出され、放出された電子はレンズ電極29で収束され、ターゲット24に入射する。この時、電子放出源21とターゲット24間に印加される電圧は、放射線の使用用途によって異なるものの、概ね40kV乃至150kV程度である。
外筒管5の材料としては耐油性の樹脂が好ましく用いられ、ポリエーテルイミド樹脂やアクリル樹脂が好適である。
本発明においては、放射線発生管2の外側に外筒管5が配置されるため、外筒管5を放射線発生管2に絶縁性のネジ等により止め付けて一体化し、該外筒管5を収納容器7に不図示の絶縁性の支持部材で固定することで所定位置に配置することができる。
本発明の放射線発生装置は、図1、図2に示すように透過型ターゲットを備えた透過型放射線発生管を用いた放射線発生装置に好ましく適用される
次に、図4に基づいて、本発明に係る放射線撮影システムの一実施形態を説明する。尚、図4においては、便宜上、本発明に係る外筒管を省略する。
図4に示すように、本発明の放射線発生装置1には、放射線放出窓8部分に必要に応じて可動絞りユニット41が設けられる。可動絞りユニット41は、放射線発生装置1から照射される放射線の照射野の広さを調整する機能を有する。また、可動絞りユニット31として、放射線の照射野を可視光により模擬表示できる機能が付加されたものを用いることもできる。
システム制御装置202は、放射線発生装置1と放射線検出装置201とを連携制御する。駆動回路3は、システム制御装置202の制御の下に、放射線発生管2に各種の制御信号を出力する。この制御信号により、放射線発生装置1から放出された放射線は、被検体204を透過して検出器206で検出される。検出器206は、検出した放射線を画像信号に変換して信号処理部205に出力する。信号処理部205は、システム制御装置202による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御装置202に出力する。システム制御装置202は、処理された画像信号に基づいて、画像を表示させるための表示信号を表示装置203に出力する。表示装置203は、表示信号に基づく画像を、被検体204の撮影画像としてディスプレイに表示する。放射線の代表例はX線であり、本発明の放射線発生ユニット1と放射線撮影システムは、X線発生ユニットとX線撮影システムとして利用することができる。X線撮影システムは、工業製品の非破壊検査や人体や動物の病理診断に用いることができる。
本発明においては、放射線発生管2における沿面放電が抑制されて微小放電の発生が減少するため、電磁ノイズの発生率を低減した放射線撮影システムが提供される。
(実施例1)
図5を用いて第1の実施例で作製した放射線発生管と外筒管について説明する。
本実施例において作製した放射線発生管2の主要部の寸法は、管状部材32の外径が50mm、陽極31、陰極33を含めた管の長さ(L3)が80mmである。構成材料としては、管状部材32にはアルミナセラミックス、陰極31にはステンレス、陽極33にはステンレスと銅を主要材料として構成した。
外筒管5の主要部寸法は、外筒管の長さ(L4)が100mmである。また、内径は導電性部材である陰極31、陽極33の位置において内部直径(L1)を60mm、管状部材32の位置においては内部直径(L2)を70mmとし、厚さ5mmのアクリル樹脂によって構成した。
上記の構成により、外筒管5と放射線発生管2の間に形成される間隙6は、陰極31、陽極33の位置において5mmであり、管状部材32の位置において10mmと拡張され、絶縁性液体4の流路の断面積が管状部材32の表面上において拡大されている。このような構成とすることで、陰極31,陽極33の表面と接しながら流れる絶縁性液体の流速に対して、管状部材32の表面上を流れる絶縁性液体の流速をより小さくすることができ、管状部材32の表面上に生じる帯電量を低下させることが可能となる。
上記構成の放射線発生管2と外筒管5とを図1の放射線発生装置1に取り付け、陰極31と陽極33との間に100kVの高電圧を印加し、微小沿面放電の発生率を求めた。また、比較例として図6に示す従来型の外筒管5を用いた構成を比較した。尚、図6において、外筒管5の内径は、陰極31,陽極33,管状部材32のいずれの位置においても60mmで、外筒管5と放射線発生管2との間の間隙は5mmで一定とした。その結果、実施例1の放射線発生装置では、従来の放射線発生装置に比較して、微小放電の発生頻度が1/2乃至1/3に低下することを確認した。
また放射線発生管2の表面に沿った絶縁性液体4の循環流量自体は減少しないため、冷却効率の低下も発生しなかった。
(実施例2)
図3に示す外筒管5を用いた以外は、実施例1と同様にして放射線発生装置を作製した。放射線発生管2の主要寸法は実施例1と同じである。また、外筒管5の主要部寸法は、外筒管の長さ(L4)が100mm、内径は陰極31、陽極33に対応する両端部の内部直径(L1)が60mm、管状部材32の中央部において内部直径(L2)が70mmとなるように、両端部から中央部に向かって漸増させた。
上記の構成により、外筒管5と放射線発生管2の間に形成される間隙6は、陰極31、陽極33の位置において5mmであり、管状部材32の中央部において10mmと拡張され、絶縁性液体4の流路の断面積が管状部材32の中央部において拡大されている。
本実施例においても、100kVの高電圧を印加して微小沿面放電の発生率を比較した結果、図6の比較例に比べて微小放電の発生頻度が1/2乃至1/3に低下することを確認した。また、実施例1と同様に、冷却効率の低下も発生しなかった。
1:放射線発生装置、2:放射線発生管、4:絶縁性液体、5:外筒管、6:間隙、7:収納容器、21:電子放出源、24:ターゲット、31:陰極、32:管状部材、33:陽極、34:真空容器、201:放射線検出装置、202:システム制御装置、204:被検体

Claims (6)

  1. 電気的に絶縁性の管状部材と前記管状部材の開口の一方に接合された陰極と前記管状部材の開口の他方に接合された陽極とを備えた真空容器と、前記陰極に接続された電子放出源と、前記陽極に接続されたターゲットとを有する放射線発生管と、少なくとも前記真空容器の周側部を取り囲むように間隔をおいて配置された電気的に絶縁性の外筒管と、前記放射線発生管及び前記外筒管とを収容する収納容器とを備え、前記収納容器の内部の余剰空間が絶縁性液体で満たされた放射線発生装置において、
    前記管状部材と前記外筒管との間の間隙の少なくとも一部が、前記陰極と前記外筒管との間及び前記陽極と前記外筒管との間の少なくとも一方の間隙よりも広いことを特徴とする放射線発生装置。
  2. 前記管状部材と前記外筒管との間の間隙が一定で、且つ、前記陰極と前記外筒管との間及び前記陽極と前記外筒管との間の少なくとも一方の間隙よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の放射線発生装置。
  3. 前記管状部材と前記外筒管との間の間隙が端部から中央部に向かって漸増し、且つ、前記陰極と前記外筒管との間及び前記陽極と前記外筒管との間の少なくとも一方の間隙よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の放射線発生装置。
  4. 前記陰極と前記外筒管との間及び陽極と前記外筒管との間隔が1mm乃至5mmである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線発生装置。
  5. 前記放射線発生管が、透過型放射線発生管であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線発生装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線発生装置と、
    前記放射線発生装置から放出され、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、
    前記放射線発生装置と前記放射線検出装置とを連携制御する制御装置とを備えたことを特徴とする放射線撮影システム。
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