JP2014148590A - ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを与えることができるゴム組成物を提供すること。また、このゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物、およびそのゴム架橋物を用いてなるタイヤを提供すること。
【解決手段】活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を含有するゴム組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明はゴム組成物に関し、さらに詳しくは、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを与えることのできるゴム組成物に関する。
近年、環境問題や資源問題から、自動車用のタイヤにも低発熱性が強く求められており、さらに、安全性の面からは優れたウェットグリップ性、耐久性の面からは優れた耐摩耗性が求められている。シリカを配合したゴム組成物から得られるタイヤは、通常使用されるカーボンブラックを配合したゴム組成物から得られるタイヤに比べて低発熱性に優れるため、シリカを配合したゴム組成物を用いることにより低燃費なタイヤを製造することができる。しかし、通常使用されているゴムにシリカを配合しても、シリカとの親和性が劣るため、ゴムとシリカとが分離しやすく、未架橋ゴム組成物の加工性が劣り、得られるタイヤの低発熱性や耐摩耗性が不十分となる。
そこで、重合体に変性剤を反応させることにより、ゴム自体にシリカとの親和性を持たせる技術が検討されている。例えば、特許文献1には、活性末端を有する重合体鎖に、変性剤として特定のポリオルガノシロキサンを反応させることにより得られる共役ジエン系ゴムにシリカを配合してなるゴム組成物が開示されている。
国際公開第2003/102053号
特許文献1に記載の技術では、シリカを配合したときに加工性に優れたゴム組成物となり、それを架橋してなるゴム架橋物は、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れる。しかしながら、近年の自動車用タイヤに対する要求性能の高まりを鑑みると、より一層の性能向上が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑み、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性により優れたタイヤを与えることのできるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、所定のpHを示すシリカを所定量含有するゴム組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を含有するゴム組成物が提供される。
好ましくは、前記ケイ素化合物が、ポリオルガノシロキサンまたはヒドロカルビルオキシシラン化合物である。
好ましくは、前記ゴム組成物は、架橋剤を更に含有してなる。
また、本発明によれば、前記ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。
また、本発明によれば、前記ゴム架橋物を用いてなるタイヤが提供される。
本発明によれば、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを与えることのできるゴム組成物を提供することができる。また、このゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物、およびそのゴム架橋物を用いてなるタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を含有することを特徴とする。
<変性共役ジエン系ゴム>
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムは、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる。
(活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖)
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を構成するために用いられる共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエン、およびイソプレンが好ましい。これらの共役ジエン単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、共役ジエン単量体に加えて、芳香族ビニル単量体を含有するものであってもよい。芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ジメチルアミノメチルスチレン、ジメチルアミノエチルスチレンなどを用いることができる。これらの中でも、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、共役ジエン単量体の単独重合体鎖、または共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体との共重合体鎖であることが好ましく、最終的に得られるタイヤのウェットグリップ性および耐摩耗性がより優れるといった観点より、共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体との共重合体鎖であることがより好ましい。活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、共役ジエン単量体単位50〜100重量%を含むものが好ましく、55〜90重量%を含むものがより好ましく、55〜85重量%を含むものが特に好ましく、また、芳香族ビニル単量体単位0〜50重量%を含むものが好ましく、10〜45重量%を含むものがより好ましく、15〜45重量%を含むものが特に好ましい。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、本発明の目的を損なわない範囲において、所望により、共役ジエン単量体、および芳香族ビニル単量体以外の他の単量体を含有するものであってもよい。他の単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または酸無水物;メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどの不飽和カルボン酸エステル;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン;などを挙げることができる。これらの単量体は、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖中に、単量体単位として、10重量%以下とするのが好ましく、5重量%以下とするのがより好ましい。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、不活性溶媒中、共役ジエン単量体、または共役ジエン単量体および芳香族ビニル単量体を、重合開始剤により重合することにより得られる。
重合に用いられる不活性溶媒としては、溶液重合において通常使用されるものであって、重合反応を阻害しないものであれば、特に限定されない。その具体例としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、2−ブテンなどの鎖状脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロへキサン、シクロヘキセンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;などが挙げられる。不活性溶媒の使用量は、単量体濃度が、通常、1〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。
重合に用いられる重合開始剤としては、これらの各単量体を重合させて、活性末端を有する重合体鎖を与えることができるものであれば、特に限定されない。その具体例としては、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物、およびランタン系列金属化合物などを主触媒とする重合開始剤が好ましく使用される。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン、1,3,5−トリス(リチオメチル)ベンゼンなどの有機多価リチウム化合物;ナトリウムナフタレンなどの有機ナトリウム化合物;カリウムナフタレンなどの有機カリウム化合物;などが挙げられる。また、有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウム、ジエトキシカルシウム、ジステアリン酸カルシウム、ジ−t−ブトキシストロンチウム、ジエトキシバリウム、ジイソプロポキシバリウム、ジエチルメルカプトバリウム、ジ−t−ブトキシバリウム、ジフェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ジステアリン酸バリウム、ジケチルバリウムなどが挙げられる。ランタン系列金属化合物を主触媒とする重合開始剤としては、例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウムなどのランタン系列金属と、カルボン酸、およびリン含有有機酸などとからなるランタン系列金属の塩を主触媒とし、これと、アルキルアルミニウム化合物、有機アルミニウムハイドライド化合物、有機アルミニウムハライド化合物などの助触媒とからなる重合開始剤などが挙げられる。これらの重合開始剤の中でも、有機モノリチウム化合物、および有機多価リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。なお、有機アルカリ金属化合物は、予め、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン、およびヘプタメチレンイミンなどの第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミド化合物として使用してもよい。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の使用量は、目的とする分子量に応じて決定すればよいが、単量体1000g当り、通常、1〜50mmol、好ましくは2〜20mmol、より好ましくは4〜15mmolの範囲である。
重合温度は、通常、−80〜+150℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは30〜90℃の範囲である。重合様式としては、回分式、連続式などのいずれの様式をも採用できるが、共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体とを共重合させる場合は、共役ジエン単量体単位と芳香族ビニル単量体単位との結合のランダム性を制御しやすい点で、回分式が好ましい。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖が、二種以上の単量体単位から構成されている場合、その結合様式は、例えば、ブロック状、テーパー状、ランダム状など種々の結合様式とすることができるが、ランダム状の結合様式であることが好ましい。ランダム状にすることにより、最終的に得られるタイヤは低発熱性に優れたものとなる。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖は、重合体鎖の両末端または片側の末端のみがイソプレン単位ブロックによって構成されていてもよい。末端がイソプレン単位ブロックにより構成されることにより、ゴム組成物中のゴムとシリカとの親和性が良好となり、最終的に得られるタイヤは低発熱性および耐摩耗性に優れたものとなる。重合体鎖の末端イソプレンブロックを構成するためのイソプレンの使用量は、重合開始剤1molに対して、10〜200molであることが好ましく、15〜150molであることがより好ましく、20〜100molであることが特に好ましい。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖における共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量を調節するために、重合に際し、不活性有機溶媒に極性化合物を添加することが好ましい。極性化合物としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミンなどの第三級アミン;アルカリ金属アルコキシド;ホスフィン化合物;などが挙げられる。これらの中でも、エーテル化合物、および第三級アミンが好ましく、第三級アミンがより好ましく、テトラメチルエチレンジアミンが特に好ましい。これらの極性化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。極性化合物の使用量は、目的とするビニル結合含有量に応じて決定すればよく、重合開始剤1molに対して、通常、0.001〜10mol、好ましくは0.005〜8mol、より好ましくは0.01〜5molの範囲である。極性化合物の使用量が上記範囲にあると、共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量の調節が容易であり、かつ重合開始剤の失活による不具合も発生し難い。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖における共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量は、好ましくは0〜80重量%であり、より好ましくは5〜70重量%であり、特に好ましくは10〜65重量%である。ビニル結合量が上記範囲にあると、最終的に得られるタイヤは低発熱性に優れたものとなる。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより検出されるピークトップ分子量は、ポリスチレン換算の値として、100,000〜1,000,000であることが好ましく、150,000〜850,000であることがより好ましく、200,000〜700,000であることが特に好ましい。なお、共役ジエン系重合体鎖のピークが複数認められる場合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより検出される共役ジエン系重合体鎖に由来する、分子量の最も小さいピークのピークトップ分子量を、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖のピークトップ分子量とする。活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖のピークトップ分子量が上記範囲にあると、最終的に得られるタイヤは低発熱性に優れたものとなる。
本発明で用いられる活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.0〜1.4、特に好ましくは1.0〜1.3である。この分子量分布の値(Mw/Mn)が上記範囲にあると、最終的に得られるタイヤの低発熱性が優れたものとなる。
(ケイ素化合物)
本発明で用いられるケイ素化合物(以下、変性剤とも言う)は、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基を有していることを特徴とする。
共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基としては、該活性末端と反応することができるものであれば特に限定されないが、活性末端に対する反応性の観点より、ハロゲン原子、2−ピロリドニル基、ビニル基、アルコキシ基、アミノ基またはエポキシ基が好ましく、2−ピロリドニル基、エポキシ基およびアルコキシ基がより好ましく、エポキシ基が特に好ましい。
本発明で用いられるケイ素化合物としては、例えば、ポリオルガノシロキサンおよびヒドロカルビルオキシシラン化合物などが挙げられる。ポリオルガノシロキサンとしては、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基を有していれば特に限定されないが、その具体例としては、下記一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサンなどを挙げることができる。また、ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基を有していれば特に限定されないが、その具体例としては、下記一般式(2)で示されるヒドロカルビルオキシシラン化合物;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのテトラアルコキシシラン化合物;ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサンなどのヘキサアルコキシシラン化合物;メチルトリエトキシシランなどのアルキルアルコキシシラン化合物;ビニルトリメトキシシランなどのビニルアルコキシシラン化合物;フェニルトリメトキシシランなどのアリールアルコキシシラン化合物;トリエトキシクロロシランなどのハロゲノアルコキシシラン化合物;3−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシブチルプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−グリシドキシプロピル)ジメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物;ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィドなどの硫黄含有アルコキシシラン化合物;ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)メチルアミンなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合物;トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどのイソシアネート基含有アルコキシシラン化合物;などを挙げることができる。その他、本発明で用いられるケイ素化合物としては、テトラクロロシランなどのテトラハロゲン化シラン化合物;などを挙げることができる。これらの中でも、下記一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサン、および下記一般式(2)で示されるヒドロカルビルオキシシラン化合物が好ましい。特に、下記一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサンを用いることにより、最終的に得られるタイヤは、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れる。
Figure 2014148590
(上記一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基である。XおよびXは、それぞれ独立して、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基である。Xは、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基であり、複数あるXは互いに同一であっても相違していてもよい。Xは、2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基であり、Xが複数あるときは、それらは互いに同一であっても相違していてもよい。mは3〜200の整数、nは0〜200の整数、kは0〜200の整数である。)
Figure 2014148590
(上記一般式(2)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基であり、Rが複数あるときは、それらは互いに同一であっても相違していてもよい。R10〜R18は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基である。rは1〜10の整数である。)
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R〜R、X、およびXを構成する炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、およびシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル基、およびメチルフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、ポリオルガノシロキサン自体の製造容易性の観点から、メチル基およびエチル基が好ましい。
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X、X、およびXを構成する共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基、2−ピロリドニル基を含有する炭化水素基、およびエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基が好ましく、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基がより好ましい。
炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、およびブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、共役ジエン系重合体鎖の活性末端との反応性の観点から、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
2−ピロリドニル基を含有する炭化水素基としては、例えば、下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014148590
(上記一般式(3)中、jは2〜10の整数であり、2であることが好ましい。)
エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基としては、例えば、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
−Z−Z−E・・・(4)
(上記一般式(4)中、Zは、炭素数1〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Zはメチレン基、硫黄原子、または酸素原子であり、Eはエポキシ基を有する炭素数2〜10の炭化水素基である。これらの中でも、Zが酸素原子であるものが好ましく、Zが酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものがより好ましく、Zが炭素数3のアルキレン基であり、Zが酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものが特に好ましい。
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R〜Rとしては、上記の中でも、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、XおよびXとしては、上記の中でも、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、Xとしては、上記の中でも、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基であることが好ましい。
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X、すなわち2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基としては、例えば、下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014148590
(上記一般式(5)中、tは2〜20の整数であり、Pは炭素数2〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Rは、水素原子またはメチル基であり、複数あるRは互いに同一であっても相違していてもよい。Qは炭素数1〜10のアルコキシ基またはアリーロキシ基である。これらの中でも、tが2〜8の整数であり、Pが炭素数3のアルキレン基であり、Rが水素原子であり、かつQがメトキシ基であるものが好ましい。
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、mは3〜200、好ましくは3〜150、より好ましくは3〜120の整数である。mの数が上記範囲内にあると、最終的に得られるタイヤは低発熱性に優れる。
一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、nは0〜200、好ましくは0〜150、より好ましくは0〜120の整数である。kは0〜200、好ましくは0〜150、より好ましくは0〜120の整数である。m、n、およびkの合計数は、3〜400であることが好ましく、3〜300であることがより好ましく、3〜250であることが特に好ましい。m、n、およびkの合計数が多すぎると、反応中の重合溶液の粘度が高くなりすぎ、変性共役ジエン系ゴムの製造が困難となるおそれがある。
なお、一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサンにおいて、ポリオルガノシロキサン中のエポキシ基が共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応する場合、ポリオルガノシロキサン中の少なくとも一部のエポキシ基が開環することにより、エポキシ基が開環した部分の炭素原子と共役ジエン系重合体鎖の活性末端との結合が形成されると考えられる。また、ポリオルガノシロキサン中のアルコキシ基が共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応する場合、ポリオルガノシロキサン中の少なくとも一部のアルコキシ基が脱離することにより、ポリオルガノシロキサンが含有するケイ素原子と共役ジエン系重合体鎖の活性末端との結合が形成されると考えられる。また、ポリオルガノシロキサン中の2−ピロリドニル基が共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応する場合、ポリオルガノシロキサン中の少なくとも一部の2−ピロリドニル基を構成するカルボニル基の炭素―酸素結合が開裂して、その炭素原子と共役ジエン系重合体鎖との結合が形成されると考えられる。
一般式(2)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物において、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜12のアリール基は、上記一般式(1)のポリオルガノシロキサンについて説明したものと同様である。
一般式(2)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物において、炭素数1〜12のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、およびプロピレン基などが挙げられる。これらの中でも、プロピレン基が好ましい。
一般式(2)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物の具体例としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、およびN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
変性剤の使用量は、重合反応に使用した重合開始剤1molに対し、共役ジエン系重合体鎖の活性末端と反応可能な官能基のモル量が、0.01〜10molとなる量であることが好ましく、0.05〜8molとなる量であることがより好ましく、0.1〜4molとなる量であることが特に好ましい。変性剤の使用量が上記範囲にあると、最終的に得られるタイヤは、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたものとなる。これらの変性剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムは、変性共役ジエン系ゴム中、変性剤と反応することにより得られた変性重合体を1〜100重量%含むことが好ましく、10〜100重量%含むことがより好ましく、50〜100重量%含むことが特に好ましい。変性共役ジエン系ゴム中の変性重合体の含有量が上記範囲にあると、最終的に得られるタイヤは、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたものとなる。
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムは、上述した変性剤を用いて、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を変性する他に、上記共役ジエン系重合体鎖の活性末端の一部を、本発明の効果を阻害しない範囲で、カップリング剤を重合系内に添加することによりカップリングさせ、カップリング重合体を含んでいてもよい。
この時に用いられるカップリング剤としては、例えば、四塩化錫;ヘキサクロロジシラン、ビス(トリクロロシリル)メタン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、1,3−ビス(トリクロロシリル)プロパン、1,4−ビス(トリクロロシリル)ブタン、1,5−ビス(トリクロロシリル)ペンタン、および1,6−ビス(トリクロロシリル)ヘキサンなどのハロゲン化ケイ素化合物;などが挙げられる。カップリング剤を併用することにより、高分子量のカップリング重合体を生成させることができ、その結果、最終的に得られるタイヤは、操縦安定性に優れる。これらのカップリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、変性剤やカップリング剤とを反応させる方法としては、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液と、変性剤やカップリング剤とを混合することができれば、特に限定されないが、変性反応やカップリング反応を良好に制御する観点より、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液に、変性剤やカップリング剤を添加する方法が好ましい。その際、変性剤やカップリング剤は、不活性溶媒に溶解して重合系内に添加することがより好ましい。その溶液濃度は、1〜50重量%の範囲とすることが好ましい。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液に、変性剤などを添加する時期は特に限定されないが、重合反応が完結しておらず、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液が単量体をも含有している状態、より具体的には、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液が、100ppm以上、より好ましくは300〜50,000ppmの単量体を含有している状態で、この溶液に変性剤などを添加することが望ましい。変性剤などの添加をこのように行なうことにより、活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と重合系中に含まれる不純物等との副反応を抑制して、反応を良好に制御することが可能となる。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖に、変性剤などを反応させるときの条件としては、反応温度が、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90℃の範囲であり、それぞれの反応時間が、通常、1分〜120分、好ましくは2分〜60分の範囲である。
活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖を含有する溶液に、変性剤とカップリング剤との両方を添加する場合の添加順序は特に限定されず、どちらか一方を先に添加しても良いし、または両方を同時に添加しても良いが、カップリング剤を変性剤よりも先に添加することが好ましい。このような順序で行なうことにより、カップリング重合体を確実に生成させることが可能となる。
共役ジエン系重合体鎖の活性末端に、上述した変性剤、および所望により添加するカップリング剤を反応させた後は、メタノール、イソプロパノールなどのアルコールまたは水などの、重合停止剤を添加して未反応の活性末端を失活させることが好ましい。
共役ジエン系重合体鎖の活性末端を失活させた後、所望により、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などの老化防止剤、クラム化剤、およびスケール防止剤などを重合溶液に添加し、その後、直接乾燥またはスチームストリッピングなどにより重合溶液から重合溶媒を分離して、変性共役ジエン系ゴムを回収する。なお、重合溶液から重合溶媒を分離する前に、重合溶液に伸展油を混合し、変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとして回収してもよい。
変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとして回収する場合に用いる伸展油としては、例えば、パラフィン系、芳香族系およびナフテン系の石油系軟化剤、植物系軟化剤、ならびに脂肪酸などが挙げられる。石油系軟化剤を用いる場合には、IP346の方法(英国のTHE INSTITUTE PETROLEUMの検査方法)により抽出される多環芳香族の含有量が3%未満であることが好ましい。伸展油を使用する場合、その使用量は、変性共役ジエン系ゴム100重量部に対して、通常、5〜100重量部、好ましくは10〜60重量部、より好ましくは20〜50重量部である。
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量は、ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定される値として、100,000〜3,000,000が好ましく、150,000〜2,500,000がより好ましく、200,000〜2,000,000が特に好ましい。変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量が上記範囲内にあると、変性共役ジエン系ゴムへのシリカの配合が容易となり、ゴム組成物の加工性が優れたものとなり、得られるタイヤは低発熱性に優れたものとなる。
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、1.1〜3.0であることが好ましく、1.2〜2.5であることがより好ましく、1.2〜2.2であることが特に好ましい。変性共役ジエン系ゴムの分子量分布の値(Mw/Mn)が上記範囲内にあると、得られるタイヤは低発熱性に優れたものとなる。
本発明で用いられる変性共役ジエン系ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、20〜100であることが好ましく、30〜90であることがより好ましく、35〜80であることが特に好ましい。なお、変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとする場合は、その油展ゴムのムーニー粘度を上記の範囲とすることが好ましい。
このようにして得られた変性共役ジエン系ゴムは、充填剤および架橋剤などの配合剤を添加した上で、種々の用途に好適に用いることができる。特に、充填剤としてpHが8〜12であるシリカを配合した場合に、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを得るために好適に用いられるゴム組成物を与える。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、上述した変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を配合することにより得られる。
本発明のゴム組成物は、上述した変性共役ジエン系ゴム以外のその他のゴムを配合してもよい。その他のゴムとしては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム(高シス−BR、低シスBRであってもよい。また、1,2−ポリブタジエン重合体からなる結晶繊維を含むポリブタジエンゴムであってもよい)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、およびアクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合ゴムなどのうち、上述した変性共役ジエン系ゴム以外のものをいう。これらの中でも、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、および溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴムが好ましい。上記その他のゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のゴム組成物において、上述した変性共役ジエン系ゴムは、ゴム成分中、10〜100重量%を占めることが好ましく、20〜100重量%を占めることがより好ましく、50〜100重量%を占めることが特に好ましい。このような割合で、変性共役ジエン系ゴムをゴム成分に含めることにより、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを得るために好適に用いられるゴム組成物を得ることができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を含有するものであり、20〜120重量部を含有することが好ましく、30〜100重量部を含有することがより好ましい。また、シリカのpHは、8〜11.5であることがより好ましく、9〜11であることが特に好ましい。シリカのpHとシリカの含有量とが上記範囲にあると、低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れたタイヤを得るために好適に用いられるゴム組成物を得ることができる。なお、シリカのpHは、シリカを水に分散させて4%水性分散液にしたときのpH(4%pH)の値である。
シリカの具体例としては、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、および沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが好ましい。また、カーボンブラック表面にシリカを担持させたカーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーを用いてもよい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
用いるシリカの窒素吸着比表面積(ASTM D3037−81に準じBET法で測定される)は、好ましくは50〜300m/g、より好ましくは80〜250m/g、特に好ましくは100〜220m/gである。シリカの窒素吸着比表面積がこの範囲にあると、最終的に得られるタイヤは、低発熱性に特に優れる。
タイヤの低発熱性をさらに改良する観点より、本発明のゴム組成物には、さらにシランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−オクタチオ−1−プロピル−トリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、およびγ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどを挙げることができる。これらの中でも、混練時のスコーチを避ける観点より、1分子中に含有される硫黄が4個以下のものが好ましい。これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。シランカップリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対し、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜15重量部である。
本発明のゴム組成物には、さらに、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどのカーボンブラックを配合してもよい。カーボンブラックを用いる場合、ファーネスブラックを用いることが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、N234、およびFEFなどが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対し、120重量部以下であることが好ましく、シリカとカーボンブラックとの合計量は、ゴム成分100重量部に対し、10〜200重量部が好ましく、20〜120重量部がより好ましく、30〜100重量部が特に好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは5〜200m/g、より好ましくは20〜150m/g、特に好ましくは40〜130m/gであり、ジブチルフタレート(DBP)吸着量は、好ましくは5〜200ml/100g、より好ましくは50〜160ml/100g、特に好ましくは70〜130ml/100gである。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が上記範囲にあると、低発熱性に優れたタイヤを与える、成形性が良好なゴム組成物を得ることができる。
ゴム組成物に、シリカおよびカーボンブラックなどの充填剤を添加する方法は特に限定されず、固形ゴムに添加して混練する方法(乾式混練法)、およびゴムの溶液に添加して凝固・乾燥させる方法(湿式混練法)などを適用することができるが、固形ゴムにシリカなどの充填剤を配合する方法が好ましい。
本発明のゴム組成物は、さらに、架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、硫黄、ハロゲン化硫黄などの含硫黄化合物、有機過酸化物、キノンジオキシム類、有機多価アミン化合物、およびメチロール基を有するアルキルフェノール樹脂などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく使用される。架橋剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜5重量部、特に好ましくは1〜4重量部である。架橋剤の配合量が上記範囲にあると、架橋が十分に行われ、得られるゴム架橋物の機械的特性が優れたものとなる。
架橋剤として、硫黄、または含硫黄化合物を用いる場合には、架橋促進剤、および架橋活性化剤を併用することが好ましい。架橋促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系化合物;グアニジン系化合物;チオウレア系化合物;チアゾール系化合物;チウラム系化合物;ジチオカルバミン酸塩系化合物;キサントゲン酸系化合物;などの各架橋促進剤を挙げることができる。これらの中でも、スルフェンアミド系架橋促進剤を含むものが好ましい。これらの架橋促進剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架橋促進剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、好ましくは0.05〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部である。
架橋活性化剤としては、例えば、酸化亜鉛;ステアリン酸などの高級脂肪酸;などが挙げられる。これらの架橋活性化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架橋活性化剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、好ましくは0.05〜20重量部、より好ましくは0.5〜15重量部である。架橋促進剤、および架橋活性化剤の配合量が上記範囲にあると、架橋が十分に行われ、得られるゴム架橋物の機械的特性が優れたものとなる。
本発明のゴム組成物には、上述の成分以外に、老化防止剤;スコーチ防止剤;活性剤;プロセス油;可塑剤;滑剤;充填剤(上述した、シリカおよびカーボンブラックを除く);粘着付与剤;などの、ゴム加工分野において通常使用される配合剤を、配合目的に応じて、適宜配合できる。
本発明のゴム組成物を得るためには、常法に従って各成分を混練すればよい。例えば、架橋剤および架橋促進剤を除く配合剤と、ゴム成分とを混練後、その混練物に、架橋剤および架橋促進剤を混合して目的のゴム組成物を得ることができる。架橋剤および架橋促進剤を除く配合剤と、ゴム成分との混練温度は、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃であり、その混練時間は、好ましくは30秒〜30分である。その混練物と架橋剤、および架橋促進剤との混合は、通常、100℃以下、好ましくは80℃以下まで冷却後に行われる。
このようにして得られたゴム組成物は、例えば、架橋することによりタイヤに用いることができる。
<ゴム架橋物>
本発明のゴム架橋物は、架橋剤を含有した本発明のゴム組成物を架橋してなる。本発明のゴム組成物を架橋および成形する方法は、特に限定されず、架橋物の形状、大きさなどに応じて選択すればよい。金型中に、架橋剤を配合したゴム組成物を充填して加熱することにより成形と同時に架橋してもよく、架橋剤を配合したゴム組成物を予め成形した後、それを加熱して架橋してもよい。成形時の温度は、好ましくは20〜140℃、より好ましくは40〜130℃である。架橋温度は、好ましくは120〜200℃、より好ましくは140〜180℃であり、架橋時間は、通常、1〜120分である。
本発明のゴム架橋物は、例えば、タイヤ、ホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、自動車部品、および免震ゴムなどのゴム製品に用いられる。これらの中でも、本発明のゴム架橋物は、特に低発熱性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性に優れるので、タイヤ用途に好適に用いられる。本発明のゴム架橋物は、例えば、オールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、およびスタッドレスタイヤなどの各種タイヤにおいて、トレッド、カーカス、サイドウォール、およびビード部などのタイヤ各部位への利用が可能であるが、特に低発熱性に優れるので、低燃費タイヤのトレッド用として、特に好適に用いられる。
以下に、実施例、および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、各例中の「部」、および「%」は、特に断りのない限り、重量基準である。
実施例、比較例における各種の物性の試験は、以下の方法に従って行った。
(重量平均分子量、および分子量分布)
重量平均分子量、および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより、ポリスチレン換算の分子量に基づくチャートを得て、そのチャートに基づいて求めた。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィの具体的な測定条件は、以下の通りである。
測定器 :HLC−8020(東ソー社製)
カラム :GMH−HR−H(東ソー社製)2本を直列に連結した
検出器 :示差屈折計RI−8020(東ソー社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
(スチレン含有量およびビニル結合含有量)
スチレン含有量、およびビニル結合含有量は、H−NMRにより測定した。
(ムーニー粘度(ML1+4,100℃))
ムーニー粘度は、JIS K6300に従い、ムーニー粘度計(島津製作所社製)を用いて測定した。
(ウェットグリップ性)
ウェットグリップ性は、ゴム架橋物からなる長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmの試験片を、ティー・エイ・インスツルメント社製ARES−G2を用い、動的歪み0.5%、10Hzの条件で0℃におけるtanδを測定した。この特性については、後述する比較例1を基準サンプルとし、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、ゴム架橋物をタイヤに用いた際のウェットグリップ性に優れる。また、シリカのpHによる効果を表すために、同一ゴムを用いたゴム組成物同士において、シリカのpHが6.1であるニップシールAQを用いたゴム組成物を基準サンプルとし、比較例1〜3の測定値を100とする指数も合わせて示した(比較例1に対して実施例1、2、および比較例4、比較例2に対して比較例5、比較例3に対して比較例6および7の指数を示した)。
(低発熱性)
低発熱性は、ゴム架橋物からなる長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmの試験片を、ティー・エイ・インスツルメント社製ARES−G2を用い、動的歪み2.5%、10Hzの条件で60℃におけるtanδを測定した。この特性については、後述する比較例1を基準サンプルとし、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が小さいものほど、ゴム架橋物をタイヤに用いた際の低発熱性に優れる。また、シリカのpHによる効果を表すために、同一ゴムを用いたゴム組成物同士において、シリカのpHが6.1であるニップシールAQを用いたゴム組成物を基準サンプルとし、比較例1〜3の測定値を100とする指数も合わせて示した(比較例1に対して実施例1、2、および比較例4、比較例2に対して比較例5、比較例3に対して比較例6および7の指数を示した)。
(耐摩耗性)
耐摩耗性は、ゴム架橋物からなる外径50mm、内径15mm、厚さ10mmの試験片を、上島製作所社製FPS摩耗試験機を用い、荷重1kgf、スリップ率15%で測定した。この特性については、後述する比較例1を基準サンプルとし、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、ゴム架橋物をタイヤに用いた際の耐摩耗性に優れる。また、シリカのpHによる効果を表すために、同一ゴムを用いたゴム組成物同士において、シリカのpHが6.1であるニップシールAQを用いたゴム組成物を基準サンプルとし、比較例1〜3の測定値を100とする指数も合わせて示した(比較例1に対して実施例1、2、および比較例4、比較例2に対して比較例5、比較例3に対して比較例6および7の指数を示した)。
〔製造例1:変性共役ジエン系ゴムIの調整〕
攪拌機付きオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン800g、テトラメチルエチレンジアミン0.85mmol、1,3−ブタジエン94.8g、およびスチレン25.2gを仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.71mmolを加え、60℃で重合を開始した。続いて、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、四塩化錫を0.08mmol添加し、30分間反応させた。次いで、下記式(6)で表されるポリオルガノシロキサンAを、使用したn−ブチルリチウムの0.33倍モルに相当するエポキシ基の含有量となるように、20重量パーセント濃度のキシレン溶液の状態で添加し、30分間反応させた。その後、重合停止剤として、使用したn−ブチルリチウムの2倍モルに相当する量のメタノールを添加して、変性共役ジエン系ゴムIを含有する溶液を得た。この溶液に、老化防止剤として、イルガノックス1520L(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を、変性共役ジエン系ゴムI 100部に対して0.15部添加した後、スチームストリッピングにより溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴムIを得た。
Figure 2014148590
得られた変性共役ジエン系ゴムIは、GPC測定において、全体としてMnが336,000、Mwが481,000、分子量分布(Mw/Mn)が1.43のものであった。また、この変性共役ジエン系ゴムIのスチレン含有量は21.2重量%、ブタジエン単量体単位中のビニル結合含有量は62.6重量%であった。
〔製造例2:変性共役ジエン系ゴムIIの調整〕
攪拌機付きオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン800g、テトラメチルエチレンジアミン0.96mmol、1,3−ブタジエン94.8g、およびスチレン25.2gを仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.80mmolを加え、60℃で重合を開始した。続いて、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、四塩化錫を0.04mmol添加し、30分間反応させた。次いで、N−フェニルピロリドン0.692mmolを添加し、30分間反応させた。その後、重合停止剤として、使用したn−ブチルリチウムの2倍モルに相当する量のメタノールを添加して、変性共役ジエン系ゴムIIを含有する溶液を得た。この溶液に、老化防止剤として、イルガノックス1520L(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を、変性共役ジエン系ゴムII 100部に対して0.15部添加した後、スチームストリッピングにより溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴムIIを得た。
得られた変性共役ジエン系ゴムIIは、GPC測定において、全体としてMnが287,000、Mwが400,000、分子量分布(Mw/Mn)が1.4のものであった。また、この変性共役ジエン系ゴムIIのスチレン含有量は20・8重量%、ブタジエン単量体単位中のビニル結合含有量は62.3重量%であった。
(実施例1)
容量250mlのバンバリーミキサーを用いて、製造例1で得た変性共役ジエン系ゴムI 100部を素練りした。次いで、シリカ1(商品名「ニップシールNA」、東ソー・シリカ社製、4%水性分散液のpH=11、窒素吸着比表面積(BET法):160m/g)43部、シランカップリング剤(ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、商品名「Si69」、デグッサ社製)4.6部、及びプロセスオイル(商品名「フッコール エラミック30」、新日本石油社製)15部を添加して、110℃を開始温度として1.5分間混練した。この混練物に、シリカ1(商品名「ニップシールNA」、東ソー・シリカ社製、4%水性分散液のpH=11、窒素吸着比表面積(BET法):160m/g)22部、酸化亜鉛(亜鉛華1号)2.5部、ステアリン酸(商品名「ビーズステアリン酸つばき」、日油社製)2部、及び老化防止剤(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、商品名「ノクラック6C」、大内新興化学工業社製)2部を添加し、2.5分間混練して、バンバリーミキサーからゴム組成物を排出させた。混練終了時のゴム組成物の温度は145℃であった。このゴム組成物を、室温まで冷却した後、再度バンバリーミキサー中で、3分間混練し、その後、バンバリーミキサーからゴム組成物を排出させた。次いで、50℃のオープンロールを用いて、得られたゴム組成物と、硫黄1.6部および架橋促進剤(N−シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーCZ−G」、大内新興化学工業社製)1.4部と、ジフェニルグアニジン(商品名「ノクセラーD」、大内新興化学工業社製)1.4部との混合物)とを混練した後、シート状のゴム組成物を取り出した。
得られたゴム組成物について、ムーニー粘度の測定を行った。また、上記ゴム組成物を、160℃で20分間プレス架橋して各試験片を作製し、この各試験片について、ウェットグリップ性、低発熱性、および耐摩耗性の評価を行った。表1にその結果を示す。
(実施例2)
シリカ1の代わりに、シリカ2(商品名「ニップシールER」、東ソー・シリカ社製、4%水性分散液のpH=8.2、窒素吸着比表面積(BET法):119m/g)を用いたこと、シランカップリング剤の配合量を4.6部から3.3部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例1)
シリカ1の代わりに、シリカ3(商品名「ニップシールAQ」、東ソー・シリカ社製、4%水性分散液のpH=6.1、窒素吸着比表面積(BET法):200m/g)を用いたこと、シランカップリング剤の配合量を4.6部から5.7部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例2)
変性共役ジエン系ゴムIの代わりに、変性共役ジエン系ゴムIIを用いたこと以外は比較例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例3)
変性共役ジエン系ゴムIの代わりに、未変性共役ジエン系ゴムIII(商品名「Nipol 1502」、日本ゼオン社製、スチレン含有量:23.8重量%)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例4)
シリカ3の代わりに、シリカ4(商品名「Zeosil 1165MP」、ローディア社製、5%水性分散液のpH=6.2、窒素吸着比表面積(BET法):163m/g)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例5)
変性共役ジエン系ゴムIの代わりに、変性共役ジエン系ゴムIIを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例6)
変性共役ジエン系ゴムIの代わりに、未変性共役ジエン系ゴムIIIを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
(比較例7)
変性共役ジエン系ゴムIの代わりに、未変性共役ジエン系ゴムIIIを用いたこと以外は実施例2と同様にして、ゴム組成物を得て、各試験片を作製し、各測定および各評価を行った。表1にその結果を示す。
Figure 2014148590
表1の結果から、本発明のゴム組成物(実施例1、2)は、pHが8未満のシリカを配合してなるゴム組成物(比較例1、4)に比して、そのゴム架橋物の低発熱性、およびウェットグリップ性が著しく優れており、耐摩耗性も優れていた。また、その他のゴム組成物(比較例2、3、5、6、7)に比しても、そのゴム架橋物の低発熱性、およびウェットグリップ性が著しく優れていた。
これに対し、本発明で規定する変性共役ジエン系ゴムを含有せず、本発明で規定していない変性共役ジエン系ゴムを含有するゴム組成物(比較例5)は、pHが8未満のシリカを配合してなるゴム組成物(比較例2)に比して、そのゴム架橋物の低発熱性および対摩耗性の改善効果が小さかった。また、本発明で規定する変性共役ジエン系ゴムを含有せず、未変性共役ジエン系ゴムを含有するゴム組成物(比較例6、7)は、pHが8未満のシリカを配合してなるゴム組成物(比較例3)に比して、そのゴム架橋物の低発熱性の改善効果が小さく、耐摩耗性は劣っていた。

Claims (5)

  1. 活性末端を有する共役ジエン系重合体鎖と、前記活性末端と反応可能な官能基を有しているケイ素化合物とを反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対し、pHが8〜12であるシリカ10〜200重量部を含有するゴム組成物。
  2. 前記ケイ素化合物が、ポリオルガノシロキサンまたはヒドロカルビルオキシシラン化合物である請求項1記載のゴム組成物。
  3. 架橋剤を更に含有してなる請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 請求項3に記載のゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
  5. 請求項4に記載のゴム架橋物を用いてなるタイヤ。
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