JP2014143311A - 巻線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の線材を巻付対象に整然と巻き付ける。
【解決手段】コア100を支持する支持部6と、線材200が巻回されたボビン10を回転可能に保持する保持部4と、ボビン10から繰り出される線材200を支持しつつ供給するアーム31bを有すると共に第1軸線を中心として回転可能に構成されて回転の際に支持部6によって支持されているコア100の周囲をアーム31bが周回して線材200をコア100に巻き付ける巻付部3と、巻付部3を回転させるモータ5aとを備え、保持部4は、第2軸線を中心としてモータ5bによって回転可能な状態で複数のボビン10を保持可能に構成され、巻付部3は、複数のボビン10から繰り出される複数の線材200をコア100に巻き付け可能に構成され、モータ5bは、巻付部3の回転速度と同じ回転速度で保持部4を回転させ、線材200の巻き付け方向に沿って移動可能に支持部6が構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】コア100を支持する支持部6と、線材200が巻回されたボビン10を回転可能に保持する保持部4と、ボビン10から繰り出される線材200を支持しつつ供給するアーム31bを有すると共に第1軸線を中心として回転可能に構成されて回転の際に支持部6によって支持されているコア100の周囲をアーム31bが周回して線材200をコア100に巻き付ける巻付部3と、巻付部3を回転させるモータ5aとを備え、保持部4は、第2軸線を中心としてモータ5bによって回転可能な状態で複数のボビン10を保持可能に構成され、巻付部3は、複数のボビン10から繰り出される複数の線材200をコア100に巻き付け可能に構成され、モータ5bは、巻付部3の回転速度と同じ回転速度で保持部4を回転させ、線材200の巻き付け方向に沿って移動可能に支持部6が構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、巻付対象に対して線材を巻き付ける巻線機に関するものである。
この種の巻線機として、特開2003−61320号公報に開示された巻線機が知られている。この巻線機は、コア保持手段、フライヤ、ノズルおよびフライヤ回転用モータ等を備えて構成されている。この巻線機では、フライヤ回転用モータがフライヤを回転させ、フライヤに配設されているノズルがフライヤの回転に伴ってコア保持手段に保持されているステータコア(巻付対象)の周囲を周回する。これにより、ノズルから引き出される線材がステータコアに巻き付けられる。
ところが、上記の巻線機には、以下の問題点が存在する。すなわち、上記の巻線機を含む従来のこの種の巻線機は、1本の線材だけを巻付対象に巻き付けることを前提として各構成されている。一方、磁気センサや電流センサなどでは、1つのコアに2つのコイルを設けることがあり、このようなセンサを製造する際には、1つのコアに2本の線材を巻き付ける必要がある。この場合、センサの特性を低下させないようにするためには、ねじれや重なり合いが生じないように等間隔で均一に2本の線材をコアに巻き付ける必要がある。しかしながら、従来の巻線機では、1本の線材を巻き付ける機能しか有していないため、仮に2本の線材をノズルから引き出しつつフライヤを回転させたときには、2本の線材が捻れながらコアに巻き付けられることとなり、等間隔で均一な巻き付けを行うのが困難となる。このように、従来の巻線機には、複数の線材を巻付対象に整然と(等間隔で均一に)巻き付けることが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複数の線材を巻付対象に整然と巻き付け得る巻線機を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の巻線機は、線材を巻き付ける巻付対象を支持する支持部と、前記線材が巻回されたボビンを回転可能な状態で保持する保持部と、前記ボビンから繰り出される当該線材を支持しつつ供給する供給部を有すると共に第1軸線を中心として回転可能に構成されて回転の際に前記支持部によって支持されている前記巻付対象の周囲を当該供給部が周回して当該線材を当該巻付対象に巻き付ける巻付部と、当該巻付部を前記第1軸線を中心として回転させる回転機構とを備え、前記保持部は、第2軸線を中心として前記回転機構によって回転可能な状態で複数の前記ボビンを保持可能に構成され、前記巻付部は、前記複数のボビンからそれぞれ繰り出される複数の前記線材を前記供給部によって支持しつつ供給して前記巻付対象に巻き付け可能に構成され、前記回転機構は、前記巻付部の回転速度と同じ回転速度で前記保持部を回転させ、前記支持部および前記巻付部の少なくとも一方が前記線材の巻き付け方向に沿って移動可能に構成されている。
また、請求項2記載の巻線機は、請求項1記載の巻線機において、前記巻付部および前記保持部は、前記第1軸線と前記第2軸線とが互いに平行となるように配置されている。
また、請求項3記載の巻線機は、請求項2記載の巻線機において、前記巻付部および前記保持部は、前記第1軸線と前記第2軸線とが互いに同軸となるように配置されている。
また、請求項4記載の巻線機は、請求項1から3のいずれかに記載の巻線機において、前記ボビンに負荷を与えて前記線材が繰り出される際の当該ボビンの回転を制限する回転制限部を備えている。
また、請求項5記載の巻線機は、請求項1から4のいずれかに記載の巻線機において、 前記支持部によって支持されている前記巻付対象を前記巻付部の回転速度に応じた速度で移動させる移動機構を備えている。
請求項1記載の巻線機では、複数のボビンを保持する保持部が、第2軸線を中心として回転可能に構成され、回転機構が巻付部の回転速度と同じ回転速度で保持部を回転させる。このため、この巻線機によれば、巻付部の供給部が各ボビンからそれぞれ繰り出される複数の線材を支持した状態で巻付対象の周囲を周回したときの各線材同士の捻れを確実に回避することができる。したがって、この巻線機によれば、複数の線材を巻付対象に整然と巻き付けることができる。
また、請求項2記載の巻線機によれば、巻付部の回転中心となる第1軸線と保持部の回転中心となる第2軸線とが互いに平行となるように巻付部および保持部を配置したことにより、保持部に保持されているボビンから繰り出される線材を巻付部にスムーズに案内するための案内部を簡易に構成することができる。
また、請求項3記載の巻線機によれば、巻付部の回転中心となる第1軸線と保持部の回転中心となる第2軸線とが互いに同軸となるように巻付部および保持部を配置したことにより、保持部に保持されている各ボビンからそれぞれ繰り出される各線材を巻付部に案内するための案内部を設けることなく、線材を巻付部にスムーズに案内することができる。したがって、この巻線機によれば、このような案内部が不要な分、巻線機1の構成を十分に簡略化することができる。
また、請求項4記載の巻線機によれば、ボビンに負荷を与えて線材が繰り出される際のボビンの回転を制限する回転制限部を備えたことにより、ボビンの過剰な回転による線材の弛みを確実に防止することができる結果、線材の弛みに起因する線材の巻き乱れを確実に防止することができる。
また、請求項5記載の巻線機によれば、支持部を巻付部の回転速度に応じた速度で巻き付け方向に沿って移動させる移動機構を備えたことにより、例えば、巻付部によって1回の巻き付けが行われる間に巻線の1ピッチ分だけ巻付対象が長さ方向に沿って移動するように移動機構が支持部を移動させることで、各線材を互いに重なり合うことなく等間隔で巻付対象に巻き付けることができる。
以下、巻線機の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示す巻線機1の構成について説明する。巻線機1は、巻線機の一例であって、巻付対象の一例としてのコア100に線材200を巻き付け可能に構成されている。この場合、この巻線機1は、コア100に対して2本(複数の一例)の線材200を一度に巻き付けることが可能に構成されている。
ここで、コア100は、電流センサ等に用いられるコイル部を構成するためのコアであって、一例として、円弧状に形成された磁性板(鉄板)を複数積層して形成した積層体の外周部を樹脂のカバーで覆って構成されている。また、2本の線材200の一方をコア100に巻き付けることによって形成されるコイル(巻線)は、例えば電圧注入用コイル(励磁用コイル)として用いられ、2本の線材200の他方をコア100に巻き付けることによって形成されるコイル(巻線)は、例えば帰還用コイルとして用いられる。
一方、巻線機1は、図1〜図3に示すように、テーブル2a,2b、巻付部3、保持部4、モータ5a,5b、支持部6、移動機構7および回転制限部8を備えて構成されている。この場合、モータ5a,5bによって回転機構が構成される。
テーブル2aは、図1〜図3に示すように、台座21aを備えて構成され、この台座21aには、巻付部3における後述する回転軸32(図3参照)を支持する図外の軸受け、およびモータ5aが取り付けられている。テーブル2bは、図1〜図3に示すように、台座21bを備えて構成され、この台座21bには、保持部4における後述する回転軸44(図3参照)を支持する図外の軸受け、およびモータ5bが取り付けられている。
巻付部3は、図1〜図3に示すように、アーム31a,31bを備えて構成されている。この場合、アーム31aは、棒状に形成されている。また、アーム31aの中央部(長さ方向の中央部)には、回転軸32(図3参照)が取り付けられている。この場合、回転軸32は、テーブル2aの台座21aに取り付けられている図外の軸受けに支持されており、アーム31aは、この回転軸32の中心軸線X1(第1軸線に相当する:同図参照)を中心として回転することが可能となっている。また、回転軸32にはプーリー32aが取り付けられている。
また、回転軸32には、中心軸線X1に沿って図外の挿通孔が形成されて、その挿通孔に線材200を挿通させることが可能となっている。また、図2に示すように、アーム31aの中央部には、回転軸32の挿通孔を挿通させた線材200を引き出すための2つの引出孔33が形成されている。さらに、アーム31aにおける一方の端部には、バランス調整用のおもり34が配設されている。
アーム31bは、供給部に相当し、図1〜図3に示すように、アーム31aにおける他方の端部から水平方向に突出するようにアーム31aに取り付けられている。また、アーム31bには、線材200を挿通可能でかつアーム31bの基端部(図2における紙面奥側の端部)から先端部(同図における紙面手前側の端部)まで連通する挿通孔35が形成されている。この場合、同図に示すように、アーム31aの引出孔33から引き出された線材200は、挿通孔35における基端部側の開口部36から挿通孔35内に挿入されて挿通孔35内を挿通し、挿通孔35における先端部側の開口部37から引き出される。
この巻付部3は、線材200が巻回されたボビン10(図1〜図3参照)から繰り出される線材200をアーム31bで支持しつつアーム31bの先端部(挿通孔35における先端部側の開口部37)から供給して、上記した中心軸線X1を中心としてアーム31aが回転させられることで、支持部6によって支持されているコア100の周囲をアーム31bが周回し、これによって線材200をコア100に巻き付けるように構成されている。
保持部4は、円筒部10aの両端部にフランジ10bがそれぞれ形成されて線材200が巻回されたボビン10を回転可能な状態で保持することが可能に構成されている。具体的には、保持部4は、図1〜図3に示すように、底板41と、底板41に対して直角をなすように配設された背板42とを備えて構成されている。また、底板41には、各ボビン10の円筒部10aに挿通されて各ボビン10を回転可能な状態で保持する2本の保持軸43が配設されている。また、図3に示すように、背板42の中央部には、回転軸44が取り付けられている。この回転軸44は、テーブル2bの台座21bに取り付けられている図外の軸受けに支持されており、これによって、保持部4は、回転軸44の中心軸線X2(第2軸線に相当する:同図参照)を中心として回転することが可能となっている。また、保持部4は、巻付部3のアーム31aに取り付けられている回転軸32の中心軸線X1と回転軸44の中心軸線X2とが同軸(平行の一例)となるようにその配置位置が規定されている。
モータ5aは、図外の制御部の制御に従って作動するサーボモータであって、図1〜図3に示すように、テーブル2aの台座21aに取り付けられている。また、モータ5aの駆動軸51a(図3参照)には、プーリー51bが取り付けられている。また、このプーリー51bと巻付部3のアーム31aの回転軸32に取り付けられているプーリー32aとの間にはベルト51cが掛け渡されており、このベルト51cを介してモータ5aの回転力が回転軸32に伝達され、これによって巻付部3(アーム31a)が回転させられる。
モータ5bは、図外の制御部(モータ5aを制御する上記の制御部)の制御に従って作動するサーボモータであって、図1〜図3に示すように、テーブル2bの台座21bに取り付けられている。また、モータ5bの駆動軸52a(図3参照)は、保持部4の回転軸44に連結されており、これによってモータ5bの回転力が回転軸44に伝達されて、保持部4が回転させられる。この場合、モータ5a,5bは、制御部の制御に従い、巻付部3の回転速度と保持部4の回転速度とが同じ回転速度となるように巻付部3および保持部4をそれぞれ回転させる。
支持部6は、図1〜図3に示すように、支柱61と、支柱61の先端部(図1,2における上端部)に配設された挟持部62とを備えて構成されている。この支持部6は、コア100の一端部を挟持部62によって挟持して固定することによってコア100を支持可能に構成されている。
移動機構7は、アーム31bの先端部の回転軌跡によって描かれる仮想円の中心が、コア100の軸線上に位置する状態を維持しつつ、コア100における線材200の被巻付位置(線材200が巻き付けられる位置)がコア100の長さ方向(線材200の巻き付け方向の一例)に沿って移動するように支持部6を移動(回動)させる。
具体的には、移動機構7は、図1,2に示すように、モータ71と、一端部がモータの駆動軸に固定されると共に他端部が支持部6における支柱61の基端部に固定されたアーム72とを備えて構成されている。この場合、移動機構7は、モータ5a,5bを制御する上記の制御部の制御に従ってモータ71がモータ5a,5bの作動と連動して作動することで、1回の巻き付けが行われる間に(巻付部3が1回転する間に)巻線の1ピッチP分(例えば、コア100に巻き付ける2つの線材200における各々の直径の合計に相当する長さ:図4参照)だけコア100が長さ方向に沿って移動するように支持部6(支柱61)を回動させる。
回転制限部8は、ボビン10に負荷を与えて線材200が繰り出される際のボビン10の過剰な回転(慣性による回転)を制限して、線材200の弛みを防止するための機構であって、図1,2に示すように、保持部4の底板41に取り付けられている。この回転制限部8は、上方に向けて付勢されたロッド81が保持部4に保持されているボビン10における下側のフランジ10bを押圧することにより、その摩擦力(負荷)によってボビン10の過剰な回転を制限する。
次に、巻線機1を用いてコア100に2本の線材200を巻き付ける方法について、添付図面を参照して説明する。
まず、線材200が巻回された2つのボビン10を保持部4にセットする(保持させる)。具体的には、保持部4の底板41に配設されている2本の保持軸43にボビン10の円筒部10aを挿通させ、次いで、各保持軸43の先端部にナットをねじ込んで各ボビン10を固定する。この状態では、回転制限部8のロッド81の先端部が、ボビン10における下側のフランジ10bを押圧している。
続いて、巻付部3のアーム31bに線材200を支持させる。具体的には、各ボビン10に巻回されている各線材200の先端部を、巻付部3のアーム31aに取り付けられている回転軸32における図外の挿通孔に挿通させて、アーム31aの各引出孔33(図2参照)からそれぞれ引き出す。次いで、各引き出した線材200の先端部をアーム31bに形成されている挿通孔35における基端部側の開口部36から挿通孔35内に挿入して挿通孔35内を挿通させ、挿通孔35における先端部側の開口部37から引き出す。
次いで、支持部6にコア100を支持させる。具体的には、支持部6の挟持部62でコア100の一端部を挟持してコア100の一端部を固定する。続いて、支持部6に支持させたコア100の一端部(巻き付け開始位置)に、図外の固定具を用いて各線材200の先端部を固定する。
次いで、図外の操作部を操作して巻線機1に対して巻き付けを開始させる。これに応じて、制御部が、モータ5a,5bを作動させて、駆動軸51a,52aを回転させる。この際に、駆動軸51aの回転に伴い、駆動軸51aに取り付けられているプーリー51bと巻付部3の回転軸32に取り付けられているプーリー32aとの間に掛け渡されているベルト51cを介してモータ5aの回転力が巻付部3の回転軸32に伝達され、これによって回転軸32が回転する。
また、回転軸32の回転によって巻付部3のアーム31aが回転軸32の中心軸線X1を中心として回転し、このアーム31aの回転に伴ってアーム31aの端部に取り付けられているアーム31bが、支持部6によって支持されているコア100の周囲を周回する。この際に、アーム31bによって支持されつつ供給される2本の線材200が、アーム31bの周回に伴ってコア100に巻き付けられる(図4参照)。
また、モータ5bの駆動軸52aの回転に伴い、駆動軸52aに連結されている回転軸44が回転し、これによって保持部4が回転する。この場合、制御部は、巻付部3(アーム31a)の回転速度と保持部4の回転速度とが同じ回転速度となるようにモータ5a,5bを制御する。
また、制御部は、移動機構7のモータ71を制御して、モータ5a,5bの作動に連動してモータ71を作動させる。この際に、モータ71の駆動軸の回転に伴ってアーム72が回動し、これによって支持部6の支柱61が移動(回動)する。また、支柱61の回動に伴い、挟持部62によって固定されているコア100が長さ方向に沿って移動する。
この場合、制御部は、1回の巻き付けが行われる間に(巻付部3が1回転する毎に)コア100が巻線の1ピッチP分だけコア100が長さ方向に沿って移動するようにモータ71を制御する。このため、図4に示すように、各線材200が互いに重なり合うことなく等間隔でコア100に巻き付けられる。
ここで、ボビン10を保持している保持部4を巻付部3の回転に連動して回転させる機能を備えていない構成では、アーム31bがコア100の周囲を1回周回する毎(巻付部3が1回転する毎)に2本の線材200が互いに1回捻れることとなる。このため、この構成では、2本の線材200をコア100に整然と巻き付けることが困難である。これに対して、この巻線機1では、保持部4が巻付部3の回転に連動して巻付部3の回転速度と同じ回転速度で回転するため、2本の線材200同士の捻れが回避される。したがって、この巻線機1では、図4に示すように、2本の線材200をコア100に整然と(等間隔で均一に)巻き付けることが可能となっている。
また、この巻線機1では、巻付部3の回転中心となる中心軸線X1と保持部4の回転中心となる中心軸線X2とが互いに同軸となるように巻付部3および保持部4が配置されている。この場合、両中心軸線X1,X2が同軸ではない構成では、保持部4に保持されているボビン10から繰り出される線材200を巻付部3にスムーズに案内するためにローラー等の案内部が必要となる。これに対して、この巻線機1では、両中心軸線X1,X2が同軸であるため、このような案内部を設けることなく線材200を巻付部3にスムーズに案内することができる結果、巻線機1の構成を十分に簡略化することが可能となっている。
さらに、この巻線機1では、回転制限部8によってボビン10の過剰な回転が制限されている。このため、この巻線機1では、ボビン10の過剰な回転による線材200の弛みが防止される結果、線材200の弛みに起因する線材200の巻き乱れを防止することが可能となっている。
続いて、コア100における巻き付け終了位置まで各線材200の巻き付け行われたときには、制御部は、モータ5a,5b,71を停止させることにより、巻付部3および保持部4の回転、並びに支持部6(コア100)の移動を終了させる。次いで、巻き付け終了位置の近傍において線材200を切断する。以上により、コア100に対する線材200の巻き付けが完了する。
このように、この巻線機1では、複数(上記の例では、2つ)のボビン10を保持する保持部4が、中心軸線X2を中心として回転可能に構成され、モータ5bが巻付部3の回転速度と同じ回転速度で保持部4を回転させる。このため、この巻線機1によれば、巻付部3のアーム31bが各ボビン10からそれぞれ繰り出される複数(上記の例では、2本)の線材200を支持した状態でコア100の周囲を周回したときの各線材200同士の捻れを確実に回避することができる。したがって、この巻線機1によれば、複数の線材200をコア100に整然と(等間隔で均一に)巻き付けることができる。
また、この巻線機1によれば、巻付部3の回転中心となる中心軸線X1と保持部4の回転中心となる中心軸線X2とが互いに平行となるように巻付部3および保持部4を配置したことにより、保持部4に保持されているボビン10から繰り出される線材200を巻付部3にスムーズに案内するためにローラー等の案内部を簡易に構成することができる。
また、この巻線機1によれば、巻付部3の回転中心となる中心軸線X1と保持部4の回転中心となる中心軸線X2とが互いに同軸となるように巻付部3および保持部4を配置したことにより、保持部4に保持されている各ボビン10からそれぞれ繰り出される各線材200を巻付部3に案内するための案内部を設けることなく、線材200を巻付部3にスムーズに案内することができる。したがって、この巻線機1によれば、このような案内部が不要な分、巻線機1の構成を十分に簡略化することができる。
また、この巻線機1によれば、ボビン10に負荷を与えて線材200が繰り出される際のボビン10の回転を制限する回転制限部8を備えたことにより、ボビン10の過剰な回転による線材200の弛みを確実に防止することができる結果、線材200の弛みに起因する線材200の巻き乱れを確実に防止することができる。
また、この巻線機1によれば、支持部6を巻付部3の回転速度に応じた速度で巻き付け方向に沿って移動させる移動機構7を備えたことにより、例えば、巻付部3によって1回の巻き付けが行われる間に巻線の1ピッチP分だけコア100が長さ方向に沿って移動するように移動機構7が支持部6を移動させることで、各線材200を互いに重なり合うことなく等間隔でコア100に巻き付けることができる。
なお、巻線機の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、コア100に対して2本の線材200を一度に巻き付ける構成例について上記したが、3本以上の線材200を一度に巻き付ける構成を採用することもできる。この構成では、巻き付ける線材200の数分のボビン10を保持可能に保持部4を構成し、これらのボビン10からそれぞれ繰り出される線材200を支持可能に巻付部3を構成することで、上記した巻線機1と同様の効果を実現することができる。
また、巻付部3における回転軸32の中心軸線X1(巻付部3の回転中心)と保持部4における保持軸43の中心軸線X2(保持部4の回転中心)とが同軸となるように巻付部3および保持部4を配置した例について上記したが、両中心軸線X1,X2が平行で軸ずれしている状態(同軸ではない状態)や、両中心軸線X1,X2が平行ではない状態で巻付部3および保持部4を配置する構成を採用することもできる。このような構成においては、保持部4に保持されたボビン10から繰り出される線材200を巻付部3に案内するローラー等の案内部を設けることで、巻付部3に対して線材200をスムーズに案内することができる。
また、ロッド81の先端部でボビン10のフランジ10bを押圧することでボビン10に負荷を与えて線材200が繰り出される際のボビン10の回転を制限する回転制限部8を採用した例について上記したが、回転制限部の構成は、これに限定されない。例えば、ボビン10を保持する保持軸43を押圧したり挟持したりすることでボビン10に負荷を与えてボビン10の回転を制限する回転制限部を採用することもできる。
また、線材200をコア100に巻き付ける際に、支持部6を巻き付け方向に沿って移動させる構成例について上記したが、支持部6を移動させずに、巻付部3を巻き付け方向に沿って移動させる構成を採用することもできる。また、支持部6および巻付部3の双方を移動させる構成を採用することもできる。さらに、移動機構7によって支持部6を移動させる構成に代えて、手動で支持部6(または巻付部3、または支持部6および巻付部3の双方)を手動で移動させる構成を採用することもできる。
また、線材200を巻き付ける巻付対象は、上記したコア100に限定されず、例えば、モータ用のコアやボビンを巻付対象とすることができる。
1 巻線機
3 巻付部
4 保持部
6 支持部
8 回転制限部
10 ボビン
31a,31b アーム
32,44 回転軸
5a,5b モータ
100 コア
200 線材
X1,X2 中心軸線
3 巻付部
4 保持部
6 支持部
8 回転制限部
10 ボビン
31a,31b アーム
32,44 回転軸
5a,5b モータ
100 コア
200 線材
X1,X2 中心軸線
Claims (5)
- 線材を巻き付ける巻付対象を支持する支持部と、前記線材が巻回されたボビンを回転可能な状態で保持する保持部と、前記ボビンから繰り出される当該線材を支持しつつ供給する供給部を有すると共に第1軸線を中心として回転可能に構成されて回転の際に前記支持部によって支持されている前記巻付対象の周囲を当該供給部が周回して当該線材を当該巻付対象に巻き付ける巻付部と、当該巻付部を前記第1軸線を中心として回転させる回転機構とを備え、
前記保持部は、第2軸線を中心として前記回転機構によって回転可能な状態で複数の前記ボビンを保持可能に構成され、
前記巻付部は、前記複数のボビンからそれぞれ繰り出される複数の前記線材を前記供給部によって支持しつつ供給して前記巻付対象に巻き付け可能に構成され、
前記回転機構は、前記巻付部の回転速度と同じ回転速度で前記保持部を回転させ、
前記支持部および前記巻付部の少なくとも一方が前記線材の巻き付け方向に沿って移動可能に構成されている巻線機。 - 前記巻付部および前記保持部は、前記第1軸線と前記第2軸線とが互いに平行となるように配置されている請求項1記載の巻線機。
- 前記巻付部および前記保持部は、前記第1軸線と前記第2軸線とが互いに同軸となるように配置されている請求項2記載の巻線機。
- 前記ボビンに負荷を与えて前記線材が繰り出される際の当該ボビンの回転を制限する回転制限部を備えている請求項1から3のいずれかに記載の巻線機。
- 前記支持部を前記巻付部の回転速度に応じた速度で前記巻き付け方向に沿って移動させる移動機構を備えている請求項1から4のいずれかに記載の巻線機。
Priority Applications (1)
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JP2013011175A JP2014143311A (ja) | 2013-01-24 | 2013-01-24 | 巻線機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013011175A JP2014143311A (ja) | 2013-01-24 | 2013-01-24 | 巻線機 |
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Family Applications (1)
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