JP2014135822A - 消費電力予測装置及び消費電力予測システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】消費パターンDB5により蓄積されている電力消費パターンの中で、電力消費パターン推定部4により車両の走行中に推定された空調装置の電力消費パターンと一致する電力消費パターンを検索する電力消費パターン照合部6を設け、消費電力予測部7が、電力消費パターン照合部6により検索された電力消費パターンと走行状況判定部3により特定された走行予定に基づいて、現時点から走行完了に至るまでに車両が消費する電力を予測する。
【選択図】図1
Description
電気自動車の消費電力を予測する消費電力予測装置として、走行する車両に係る抵抗を考慮して、走行に必要なエネルギーを計算する装置が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
この消費電力予測装置では、車両の駆動系が消費する電力を予測するようにしているが、電気自動車では、エアコンなどの空調系が消費する電力の割合が大きいため、空調系が消費する電力を考慮する必要がある。
しかしながら、車両の場合には、ビルと比べて、乗車人数や直射日光などの外乱の影響を受け易く、モデル化が困難である。また、予測に必要な情報として、車内温度、車外温度、空調装置の内部動作情報などを得ることが困難である。
この消費電力予測装置では、季節毎に蓄積した実績値を適用することで、空調装置の消費電力を考慮した電気自動車の消費電力を予測している。
しかし、実際に空調装置が消費する電力は、気温や乗車人数などが影響するため、正確に予測するのは困難であった。
即ち、この消費電力予測装置では、季節毎に蓄積した実績値を適用しているが、気温や乗車人数などの変動を考慮して、空調装置の消費電力を予測するものではない。
図1はこの発明の実施の形態1による消費電力予測装置を示す構成図である。
図1では、例えば、車載装置である消費電力予測装置がコンピュータで構成される場合の各処理部の関係を示している。
図1において、空調消費実績取得部1は電気自動車(車両)の走行中に、エアコンなどの空調装置24(図2を参照)が消費している電力を取得し、その電力を空調消費実績として空調消費実績DB2に蓄積する処理を実施する。なお、空調消費実績取得部1は空調消費実績取得手段を構成している。
走行状況判定部3は例えばカーナビゲーション装置から出力される経路案内情報(例えば、現在地、目的地、現在地から目的地に至る経路の情報など)や、車両のシフト状態を示す情報などを参照して、車両が走行中であるのか、走行完了であるのかを判定するとともに、車両が走行中であれば、目的地に至るまでの走行予定(例えば、残りの走行時間、走行距離、走行経路の状態(走行経路の道路種別、右左折、信号機の有無など))を特定する処理を実施する。なお、走行状況判定部3は走行状況判定手段を構成している。
また、電力消費パターン推定部4は、走行時の空調装置24の電力消費パターンを消費パターンDB5に蓄積する際、空調環境の属性情報(例えば、外気温、季節、走行時間帯、走行前の駐車時間帯、運転者、乗車人数など)及び空調装置24に関するパラメータを電力消費パターンに紐付けて蓄積する。
電力消費パターン推定部4は走行状況判定部3により走行中である旨の判定がなされた場合、空調消費実績DB2に蓄積されている空調消費実績を参照して、走行中の空調装置24の電力消費パターンを推定する処理を実施する。
なお、電力消費パターン推定部4は電力消費パターン推定手段を構成している。
電力消費パターン照合部6は消費パターンDB5により蓄積されている電力消費パターンの中で、電力消費パターン推定部4により車両の走行中に推定された空調装置24の電力消費パターンと一致する電力消費パターンを検索する処理を実施する。なお、電力消費パターン照合部6は電力消費パターン検索手段を構成している。
また、消費電力予測部7は車両の消費電力の予測値とバッテリ26(図2を参照)に残っている電力量を比較して、目的地への到達可能性を判定し、目的地への到達が不可能であれば、予め記憶している地図情報を参照して、到達可能エリアを予測する処理を実施する。
なお、消費電力予測部7は消費電力予測手段を構成している。
また、情報表示部8は消費電力予測部7による到達可能性の判定結果をディスプレイに表示するとともに、消費電力予測部7により予測された到達可能エリアをディスプレイに表示する処理を実施する。
この実施の形態1では、消費電力の予測値等をディスプレイに表示する例を説明するが、消費電力の予測値等を音声で出力することでユーザに提示するようにしてもよい。
なお、情報表示部8は情報提示手段を構成している。
図2において、消費電力予測装置10は図1の消費電力予測装置であり、消費電力予測装置10の演算部11は空調消費実績取得部1、走行状況判定部3、電力消費パターン推定部4、電力消費パターン照合部6、消費電力予測部7及び情報表示部8を構成し、消費電力予測装置10の記憶部12は空調消費実績DB2及び消費パターンDB5を構成している。
車両情報取得装置22は車両の制御装置等と接続されており、車両のシフト状態を示す情報などを消費電力予測装置10に出力する処理を実施する。
空調消費電力取得装置23はエアコンなどの空調装置24と接続されており、空調装置24が消費している電力を定期的に取得して、その電力を示す情報を消費電力予測装置10に出力する処理を実施する。
バッテリ情報取得装置25はバッテリ26に残っている電力量を監視し、その電力量を示す情報を消費電力予測装置10に出力する処理を実施する。
図3は空調装置24の電力消費パターンを消費パターンDB5に蓄積する際の処理内容を示すフローチャートである。
また、図4は空調装置24の電力消費パターンに基づいて消費電力を予測する際の処理内容を示すフローチャートである。
空調消費電力取得装置23は、車両の走行中(交差点の信号待ちなどで、一時停止している状態も含む)に、エアコンなどの空調装置24が消費している電力を定期的に取得して、その電力を示す電力情報(電力情報には、電力の取得時刻を含むものとする)を消費電力予測装置10に出力する。
電力の取得周期は特に問わないが、実績値の量子化誤差を小さくするために、例えば、1秒など、十分に細かい時間とすることが望ましい。
なお、空調消費実績取得部1は、空調消費電力取得装置23から電力情報を受ける毎に、空調消費実績を空調消費実績DB2に蓄積するようにしてもよいが、データ量が多くなると、車内LANや空調消費実績DB2の容量を圧迫してしまうため、その電力情報が示す電力を例えば10秒より大きい周期で平均化し、その平均値を空調消費実績として空調消費実績DB2に蓄積するようにしてもよい。
例えば、カーナビゲーション装置21が経路案内中で、未だ車両が目的地に到着していなければ、車両が走行中であると判定する。一方、車両が目的地に到着すれば、走行完了であると判定する。
また、走行状況判定部3は、車両が走行中であると判定すると、その経路案内情報を参照して、目的地に至るまでの走行予定(例えば、残りの走行時間、走行距離、走行経路の状態(走行経路の道路種別、右左折、信号機の有無など))を判定する。
以下、電力消費パターン推定部4の処理内容を具体的に説明する。
即ち、電力消費パターン推定部4は、電力取得時刻が現在時刻と連続している空調消費実績(例えば、空調消費実績の蓄積周期が1秒であれば、1秒間隔で連続している空調消費実績)を取得する。
例えば、空調消費実績取得部1が空調消費実績を空調消費実績DB2に蓄積する際に、その空調消費実績に対して“0”のフラグを設定するようにして、電力消費パターン推定部4が、空調消費実績DB2に蓄積されている空調消費実績の中から、フラグが“0”の空調消費実績を取得するようにすればよい。なお、電力消費パターン推定部4は、フラグが“0”の空調消費実績を取得すると、その空調消費実績を取得済みのデータとするために、その空調消費実績のフラグを“1”に再設定する。
一般的に空調装置24は、圧縮や送風の処理を繰り返すため、局所的に見ると消費電力にばらつきがあるが、同条件で動作させた場合、数分単位で同様の値となる。そこで、平準化時間(例えば、3分間)を設定し、その時間で平均した電力を扱うことができるようにするために、それらの空調消費実績を時間平準化する。
なお、ある程度の長さの直線を1つのスパンとするが、直線が現れなかった期間をまとめて1つのスパンとしてもよい。
即ち、電力消費パターン推定部4は、各スパンにおける平均電力、電力の傾き(直線の場合)、合計電力量(平均電力×集計単位時間の総和)を特定する。
[停止モード]
停止モードは、空調装置24が稼動していないモードであり、当該スパンの平均電力が0であれば、停止モードであると分類される。
[開始モード]
開始モードは、停止モードの状態から運転が開始された際のモードであり、車内温度が設定温度になるまで空調装置24が強く稼動される。
このため、開始モードでは、平均電力や電力の傾きが高くなるため、平均電力や電力の傾きが所定値より高いときに、開始モードであると分類される。
なお、開始モードでの合計電力量は、開始時の車内温度及び期間中の車外温度に依存する。
持続モードは、開始モードから遷移するモードであり、設定温度に到達した車内温度を一定に保つように空調装置24が稼動される。
このため、持続モードでは、電力の傾きが小さくなるため、電力の傾きが所定値より低いときに、持続モードであると分類される。
なお、持続モードでの合計電力量は、持続モードの継続時間にほぼ比例し、平均電力は、コンプレッサの使用有無、風量、外気導入の有無などに依存する。
ここでは、電力消費パターン推定部4が、空調装置24の動作モードとして、停止モード、開始モード、持続モードのいずれかに分類する例を示したが、これは一例に過ぎず、さらに詳細に分類するようにしてもよい。
例えば、車両の走行全体が5つのスパンに区切られ、スパン(1)が“停止モード”、スパン(2)が“開始モード”、スパン(3)が“持続モード”、スパン(4)が“持続モード”、スパン(5)が“停止モード”のように分類された場合、空調装置24の電力消費パターンは、下記のようになる。
電力消費パターン=停止モード→開始モード→持続モード→持続モード→停止モード
また、車両の走行全体が5つのスパンに区切られ、スパン(1)が“停止モード”、スパン(2)が“停止モード”、スパン(3)が“開始モード”、スパン(4)が“停止モード”、スパン(5)が“開始モード”のように分類された場合、空調装置24の電力消費パターンは、下記のようになる。
電力消費パターン=停止モード→停止モード→開始モード→停止モード→開始モード
例えば、空調環境の属性情報である外気温は、車両あるいは空調装置24に搭載されている温度計から取得でき、季節、走行時間帯や走行前の駐車時間帯は、カーナビゲーション装置21から取得することができる。乗車人数などは、車両の座席に搭載されている重量センサや車内カメラの画像情報などから出力することができる。
また、電力消費パターン推定部4は、各スパンにおける空調装置24に関するパラメータを電力消費パターンに紐付けて蓄積するようにする。
空調消費電力取得装置23は、上述したように、車両の走行中に、空調装置24が消費している電力を定期的に取得して、その電力を示す電力情報を消費電力予測装置10に出力する。
消費電力予測装置10の空調消費実績取得部1は、空調消費電力取得装置23から電力情報を受けると、上述したように、その電力情報が示す電力と電力取得時刻の組を空調消費実績として空調消費実績DB2に蓄積する。
また、走行状況判定部3は、車両が走行中であると判定すると、その経路案内情報を参照して、目的地に至るまでの走行予定(例えば、残りの走行時間、走行距離、走行経路の状態(走行経路の道路種別、右左折、信号機の有無など))を特定する。
ここでの電力消費パターンの推定処理は、先に説明している走行完了時点での電力消費パターンの推定処理と同様であるが、まだ車両が走行中であり、目的地に到達していないため、走行全体のスパンは短いものとなる。
例えば、走行完了時点では、走行全体が5つのスパンに区切られるような場合でも、走行中では、走行全体が5つより少ないスパン(例えば、2つや3つのスパンなど)に区切られる。
なお、走行中に推定した空調装置24の電力消費パターンについては、消費パターンDB5に蓄積しない。
例えば、車両の走行全体が3つのスパンに区切られて、車両走行中の電力消費パターンが“停止モード→開始モード→持続モード”であるとすれば、消費パターンDB5により蓄積されている電力消費パターンの中で、スパン(1)が“停止モード”、スパン(2)が“開始モード”、スパン(3)が“持続モード”である電力消費パターンが検索される。
以下、現在の動作モードから推移する確率が最も高い動作モードを含んでいる電力消費パターンの特定処理を具体的に説明するが、説明の便宜上、ここでは、電力消費パターン推定部4により車両の走行中に推定された電力消費パターンが“停止モード→開始モード”であるとする。
このとき、複数の電力消費パターンとして、例えば、下記の2つの電力消費パターンA,Bが検索されたものとする。
電力消費パターンA=停止モード→開始モード→持続モード→持続モード→持続モード
電力消費パターンB=停止モード→開始モード→開始モード→持続モード→持続モード
この2つの電力消費パターンを比べると、スパン(3)において、前者の電力消費パターンAでは“持続モード”であるが、後者の電力消費パターンBでは“開始モード”である点で相違している。
簡単な例では、電力消費パターンAの走行時間帯がAM7時〜8時で、電力消費パターンBの走行時間帯がPM1時〜2時であるとき、現在の走行時間帯がAM7時〜8時であれば、電力消費パターンAの走行時間帯を選択し、現在の走行時間帯がPM1時〜2時であれば、電力消費パターンAの走行時間帯を選択するような方法がある。
あるいは、重要度が高い属性情報ほど大きな重み係数を設定し(例えば、外気温(重要度高)の重み係数=0.5、走行時間帯(重要度中)の重み係数=0.3、乗車人数(重要度低)の重み係数=0.1)、複数の属性情報を重み付け加算して、その加算結果を比較することで、電力消費パターンのトータル的な一致度を判定して選択する方法が考えられる。
なお、設定時には、ある属性情報の重要度が高くても、蓄積されたデータが少ない場合には、その重要度を下げるようにしてもよい。
即ち、消費電力予測部7は、残りのスパン毎に、車両が消費する電力を予測するが、例えば、スパン(3)において、電力消費パターン照合部6により電力消費パターンAが選択されていれば、スパン(3)における“持続モード”での消費電力、スパン(4)における“持続モード”での消費電力、スパン(5)における“持続モード”での消費電力を予測する。
一方、電力消費パターンBが選択されていれば、スパン(3)における“開始モード”での消費電力、スパン(4)における“持続モード”での消費電力、スパン(5)における“持続モード”での消費電力を予測する。
空調装置24が消費する電力は、以下のようにして算出する。
まず、走行状況判定部3により特定された走行予定の1つである残りの走行時間から、電力消費パターン照合部6により検索された電力消費パターンに含まれている残りのスパンの継続時間を算出する。
例えば、残りのスパンがスパン(3)(4)(5)の3つであれば、残りの走行時間を3等分して、3つのスパン(3)(4)(5)の継続時間をそれぞれ3等分した時間とする方法が考えられる。
なお、電力消費パターン照合部6により検索された電力消費パターンに含まれている残りのスパンがスパン(3)(4)(5)であっても、スパン(5)になる前に目的地に到着する可能性が高いような場合(例えば、スパン(4)で目的地に到着する可能性が高いいような場合)には、残りの走行時間を2等分して、2つのスパン(3)(4)の継続時間をそれぞれ2等分した時間とするようにする。
空調装置24が消費する電力
=スパン(3)の平均電力×継続時間+スパン(4)の平均電力×継続時間
+スパン(5)の平均電力×継続時間
ここでは、残りのスパンの継続時間を算出しているが、各スパンにおける動作モードを複数のレベル(例えば、開始モードにおける開始直後1分間の高出力レベル、1分経過後から3分経過後までの中出力レベル)に分割することが可能であれば、各レベルの継続時間を算出して、レベル毎に、空調装置24が消費する電力を算出するようにしてもよい。
車両の制動系、操舵系及び冷却系が消費する電力についても、駆動系が消費する電力と同様に、物理モデル化あるいは実績値から統計的に予測し、全ての予測値を足した値を全体の予測値とする。
例えば、バッテリ26に残っている電力量が、車両の消費電力の予測値を上回っていれば、目的地への到達が可能であると判定する。
消費電力予測部7は、目的地への到達が不可能であれば、予め記憶している地図情報を参照して、到達可能エリアを予測する。
例えば、バッテリ26に残っている電力量から走行可能距離を算出し、現在地を中心として、半径が走行可能距離である円形のエリアを到達可能エリアとして予測する方法などが考えられる。
ここでは、目的地への到達が不可能であるときに到達可能エリアを予測する例を示したが、目的地への到達が可能であっても、到達可能エリアを予測するようにしてもよい。
また、情報表示部8は、消費電力予測部7による到達可能性の判定結果をディスプレイに表示する。
さらに、消費電力予測部7により到達可能エリアが予測された場合には、地図情報と一緒に到達可能エリアをディスプレイに表示する。
なお、情報表示部8は、消費電力予測部7による到達可能性の判定結果が到達不可能である旨を示していれば、警告情報をディスプレイに表示するとともに、充電施設の案内情報等をディスプレイに表示する。
消費電力予測部7による到達可能性の判定結果が到達可能である旨を示していても、到達時のバッテリ26の残電力量が所定値を下回ることが予測される場合には、警告情報や充電施設の案内情報等をディスプレイに表示するようにしてもよい。
情報表示部8が、ディスプレイに表示する内容については、音声で出力するようにしてもよい。
さらに、消費電力予測部7が、目的地への到達が不可能であれば、地図情報を参照して、到達可能エリアを予測し、情報表示部8が、消費電力予測部7により予測された到達可能エリアを表示するように構成したので、走行中に電力が不足する事態の発生を防止することができるとともに、適正なドライブ計画を立てることができる効果を奏する。
図5はこの発明の実施の形態2による消費電力予測装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
情報送信部9は例えば無線通信機などから構成されており、走行状況判定部3により走行完了である旨の判定がなされると、目的地の電力を管理している電力管理システムに対して、バッテリ26に残っている電力量を示す情報を送信する処理を実施する。なお、情報送信部9は情報送信手段を構成している。
情報送信部9を実装している点以外は上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、情報送信部9の処理内容について説明する。
情報送信部9は、走行状況判定部3の判定結果を入力し、その判定結果が走行完了である旨を示していれば、バッテリ情報取得装置25からバッテリ26に残っている電力量を示す情報を取得する。
そして、情報送信部9は、目的地の電力を管理している電力管理システムに対して、バッテリ26に残っている電力量を示す情報を送信する。
電力管理システムは、情報送信部9からバッテリ26に残っている電力量を示す情報を受信することで、管轄エリア内の充電施設で当該車両が充電を行うか否かを予測することが可能になる。
これにより、電力管理システムは、適正な充放電計画を立案することができるようになる。
上記実施の形態1,2では、車載装置である消費電力予測装置10が、空調消費実績取得部1、空調消費実績DB2、走行状況判定部3、電力消費パターン推定部4、消費パターンDB5、電力消費パターン照合部6、消費電力予測部7及び情報表示部8から構成されているものを示したが、図6に示すように、空調消費実績DB2、電力消費パターン推定部4、消費パターンDB5、電力消費パターン照合部6及び消費電力予測部7を車載装置に搭載しないで、他の中央装置50に搭載するようにしてもよい。
図6の例では、車載装置30は、空調消費実績取得部1、走行状況判定部3、情報表示部8及び通信処理部31から構成されている。
通信処理部31は例えば無線通信機などから構成されており、空調消費実績取得部1により取得された空調消費実績を示す消費実績情報、空調環境の属性情報及び走行状況判定部3の判定結果を、基地局41及びネットワーク42(例えば、インターネットなど)を介して中央装置50に送信する一方、中央装置50から送信された車両の消費電力の予測値を示す予測値情報を受信する処理を実施する。なお、通信処理部31は通信手段を構成している。
情報受信部51はネットワーク42に対する通信インタフェースを備えており、車載装置30の通信処理部31から送信された消費実績情報、空調環境の属性情報及び走行状況判定部3の判定結果を受信して、その消費実績情報が示す空調消費実績を空調消費実績DB2に出力し、空調環境の属性情報及び走行状況判定部3の判定結果を電力消費パターン推定部4に出力する処理を実施する。なお、情報受信部51は情報受信手段を構成している。
予測値送信部52はネットワーク42に対する通信インタフェースを備えており、消費電力予測部7による消費電力の予測値を示す予測値情報を、基地局41及びネットワーク42(例えば、インターネットなど)を介して車載装置30に送信する処理を実施する。なお、予測値送信部52は予測値送信手段を構成している。
車載装置30の通信処理部31は、上記実施の形態1と同様にして、空調消費実績取得部1が空調消費実績を取得すると、その空調消費実績を示す消費実績情報及び走行状況判定部3の判定結果(目的地に至るまでの走行予定を含む)を、基地局41及びネットワーク42を介して、中央装置50に送信する。
情報受信部51により受信された消費実績情報が示す空調消費実績は空調消費実績DB2に蓄積され、情報受信部51により受信された空調環境の属性情報及び走行状況判定部3の判定結果は電力消費パターン推定部4に出力される。
また、電力消費パターン推定部4は、走行時の空調装置24の電力消費パターンを消費パターンDB5に蓄積する際、上記実施の形態1における消費電力予測装置10の電力消費パターン推定部4と同様に、空調装置24に関するパラメータを特定し、そのパラメータと情報受信部51から出力された空調環境の属性情報を電力消費パターンに紐付けて蓄積する。
また、電力消費パターン推定部4は、走行状況判定部3の判定結果が走行中である旨を示していれば、上記実施の形態1における消費電力予測装置10の電力消費パターン推定部4と同様に、空調消費実績DB2に蓄積されている空調消費実績を参照して、走行中の空調装置24の電力消費パターンを推定する。
中央装置50の予測値送信部52は、消費電力予測部7が車両の消費電力を予測すると、消費電力の予測値を示す予測値情報を基地局41及びネットワーク42を介して車載装置30に送信する。
また、予測値送信部52は、消費電力予測部7が、上記実施の形態1と同様にして、目的地への到達可能性を判定するとともに、到達可能エリアを予測している場合には、到達可能性の判定結果及び到達可能エリアを示す情報も、基地局41及びネットワーク42を介して車載装置30に送信する。
車載装置30の情報表示部8は、通信処理部31が車両の消費電力の予測値を示す予測値情報、到達可能性の判定結果及び到達可能エリアを示す情報を受信すると、上記実施の形態1における消費電力予測装置10の情報表示部8と同様に、車両の消費電力の予測値、到達可能性の判定結果及び到達可能エリアをディスプレイに表示する。
Claims (7)
- 車両の走行中に空調装置が消費している電力を取得し、上記電力を空調消費実績として空調消費実績データベースに蓄積する空調消費実績取得手段と、
車両が走行中であるのか、走行完了であるのかを判定するとともに、車両が走行中であれば、目的地に至るまでの走行予定を特定する走行状況判定手段と、
上記走行状況判定手段により走行完了である旨の判定がなされた場合、上記空調消費実績データベースに蓄積されている空調消費実績を参照して、車両の走行が完了する前の走行時の上記空調装置の電力消費パターンを推定し、上記電力消費パターンを消費パターンデータベースに蓄積する一方、上記走行状況判定手段により走行中である旨の判定がなされた場合、上記空調消費実績データベースに蓄積されている空調消費実績を参照して、走行中の上記空調装置の電力消費パターンを推定する電力消費パターン推定手段と、
上記消費パターンデータベースにより蓄積されている電力消費パターンの中で、上記電力消費パターン推定手段により車両の走行中に推定された空調装置の電力消費パターンと一致する電力消費パターンを検索する電力消費パターン検索手段と、
上記電力消費パターン検索手段により検索された電力消費パターンと上記走行状況判定手段により特定された走行予定に基づいて、現時点から走行完了に至るまでに車両が消費する電力を予測する消費電力予測手段と
上記消費電力予測手段による消費電力の予測値を提示する情報提示手段と
を備えた消費電力予測装置。 - 電力消費パターン推定手段は、車両の走行が完了する前の走行時の空調装置の電力消費パターンを消費パターンデータベースに蓄積する際、空調環境の属性情報を電力消費パターンに紐付けて蓄積し、
電力消費パターン検索手段は、消費パターンデータベースにより蓄積されている電力消費パターンの中に、上記電力消費パターン推定手段により車両の走行中に推定された空調装置の電力消費パターンと一致する電力消費パターンが複数ある場合、一致する複数の電力消費パターンに紐付けられている空調環境の属性情報と、現在の空調環境の属性情報とを比較することで、複数の電力消費パターンの中から何れかの電力消費パターンを選択して、上記電力消費パターンを消費電力予測手段に出力する
ことを特徴とする請求項1記載の消費電力予測装置。 - 消費電力予測手段は、車両の消費電力の予測値とバッテリに残っている電力量を比較して、目的地への到達可能性を判定し、
情報提示手段は、上記消費電力予測手段による到達可能性の判定結果を提示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の消費電力予測装置。 - 消費電力予測手段は、目的地への到達が不可能であれば、地図情報を参照して、到達可能エリアを予測し、
情報提示手段は、上記消費電力予測手段により予測された到達可能エリアを提示する
ことを特徴とする請求項3記載の消費電力予測装置。 - 消費電力予測手段は、電力消費パターン検索手段により検索された電力消費パターン、バッテリに残っている電力量及び地図情報を参照して、到達可能エリアを予測し、
情報提示手段は、上記消費電力予測手段により予測された到達可能エリアを提示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の消費電力予測装置。 - 走行状況判定手段により走行完了である旨の判定がなされると、目的地の電力を管理している電力管理システムに対して、バッテリに残っている電力量を示す情報を送信する情報送信手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の消費電力予測装置。
- 車両の走行中に空調装置が消費している電力を空調消費実績として取得する空調消費実績取得手段と、車両が走行中であるのか、走行完了であるのかを判定するとともに、車両が走行中であれば、目的地に至るまでの走行予定を特定する走行状況判定手段と、上記空調消費実績取得手段により取得された空調消費実績を示す消費実績情報を送信するとともに、上記走行状況判定手段の判定結果及び走行予定の特定結果を送信する通信手段とを有する車載装置と、
上記車載装置の通信手段から送信された消費実績情報、上記走行状況判定手段の判定結果及び走行予定の特定結果を受信する情報受信手段と、上記情報受信手段により受信された消費実績情報が示す空調消費実績を蓄積する空調消費実績データベースと、電力消費パターンを蓄積する消費パターンデータベースと、上記受信手段により受信された判定結果が走行完了である旨を示している場合、上記空調消費実績データベースに蓄積されている空調消費実績を参照して、車両の走行が完了する前の走行時の上記空調装置の電力消費パターンを推定し、上記電力消費パターンを上記消費パターンデータベースに蓄積する一方、上記判定結果が走行中である旨を示している場合、上記空調消費実績データベースに蓄積されている空調消費実績を参照して、走行中の上記空調装置の電力消費パターンを推定する電力消費パターン推定手段と、上記消費パターンデータベースにより蓄積されている電力消費パターンの中で、上記電力消費パターン推定手段により車両の走行中に推定された空調装置の電力消費パターンと一致する電力消費パターンを検索する電力消費パターン検索手段と、上記電力消費パターン検索手段により検索された電力消費パターンと上記情報受信手段により受信された走行予定の特定結果に基づいて、現時点から走行完了に至るまでに車両が消費する電力を予測する消費電力予測手段と、上記消費電力予測手段による消費電力の予測値を送信する予測値送信手段とを有する中央装置と
から構成されており、
上記車載装置は、上記通信手段が上記中央装置の予測値送信手段から送信された消費電力の予測値を受信すると、上記消費電力の予測値を提示する情報提示手段を備えている
ことを特徴とする消費電力予測システム。
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