JP2014131819A - 複合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】cBN焼結体と硬質合金が強固に接合した複合体を提供することを目的とする。
【解決手段】cBNを20〜100質量%含むcBN焼結体と、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの炭化物、炭窒化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる硬質相:50〜97質量%と、残部として、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を主成分とする結合相:3〜50質量%とからなる硬質合金と、cBN焼結体と硬質合金との間にある接合層とからなり、接合層はセラミックス相と金属相とからなり、接合相の厚さは2〜30μmである複合体。
【選択図】図1
【解決手段】cBNを20〜100質量%含むcBN焼結体と、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの炭化物、炭窒化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる硬質相:50〜97質量%と、残部として、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を主成分とする結合相:3〜50質量%とからなる硬質合金と、cBN焼結体と硬質合金との間にある接合層とからなり、接合層はセラミックス相と金属相とからなり、接合相の厚さは2〜30μmである複合体。
【選択図】図1
Description
本発明は、cBN焼結体(立方晶窒化硼素焼結体)と硬質合金とが強固に接合してできた複合体に関するものである。
cBN焼結体は非常に硬く熱伝導率が高い材料であり、その特徴を生かして切削工具などに用いられている。cBN焼結体を製造するためには大規模な超高圧高温発生装置を必要とするので、cBN焼結体は非常に高価である。そのため超硬合金基材の切削に関与する部位のみにcBN焼結体をろう付けしたcBN工具が使用されてきた。しかしながら、ろう付けによる接合では接合強度に難点があり、特に高温での強度が要求されるような切削においては十分な強度が得られないという問題があった。
ろう付けを行わずにcBN焼結体と基材を接合する方法としては、超硬合金又は工具鋼の母材と高硬度硬質合金の切刃部分の間にチタン箔を介在させた状態でプラズマ放電焼結法により一体焼結接合して形成させてあることを特徴とする切削工具がある(例えば、特許文献1参照。)。また、1対の立方晶窒化硼素焼結体の接合面に、0.01〜1μmのTiの膜を形成し、次に0.01〜1μmのCu膜を形成した後、厚さ10〜1000μmのAg,CuおよびInからなる三元系合金箔を、前記立方晶窒化硼素焼結体の接合面で挟み、得られたものを、真空中もしくは不活性ガス雰囲気中において、Ag,CuおよびInからなる三元系合金の融点以上750度以下の温度に加熱することを特徴とする立方晶窒化硼素焼結体の接合方法がある(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これらの接合方法は、金属箔よりできた中間層が厚く、中間層の強度が低いので、cBN焼結体と基材との接合強度が低いという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、cBN焼結体と硬質合金とが強固に接合した複合体を提供することを目的とする。
本発明者がcBN焼結体と硬質合金との接合について研究を行ったところ、cBN焼結体と硬質合金との間に、セラミックス相と金属相とからなる厚さ2〜30μmの接合層を形成すると、cBN焼結体と硬質合金が強固に接合することを見出した。すなわち、本発明の複合体は、cBN焼結体と硬質合金とそれらの間にある接合層とからなり、接合層は厚さ2〜30μmであり、セラミックス相と金属相とから成ることを特徴とする。
本発明の硬質合金は、切削工具として使用される硬質合金であれば特に限定されないが、例えば、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの炭化物、炭窒化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる硬質相:50〜97質量%と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を主成分とする結合相:3〜50質量%とからなる硬質合金が挙げられる。本発明の硬質合金の硬質相として具体的には、WC、TiC、Ti(C,N)、(Ti,Nb)(C,N)、(Ti,W,Ta)(C,N)、(Ti,W,Nb,Zr)(C,N)、(Ti,W,Mo,Nb)(C,N)、ZrC、Zr(C,N)、NbC、Mo2C、(Ta,Nb)(C,N)、(Ta,Nb,Hf)(C,N)、(W,Nb)(C,N)、(W,Mo)(C,N)、(W,Mo,Nb)C、(W,Ta,Mo)(C,N)などを挙げることができるがこれらに限定されるものではない 。また、本発明の硬質合金の結合相は、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を主成分とする金属である。本発明の硬質合金の結合相は、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を結合相全体に対して70〜100質量%含むが、主成分のCo、Ni、Fe以外にTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、CおよびNから成る群より選択される少なくとも1種を結合相全体に対して0〜30質量%の量で含んでもよい。
本発明のcBN焼結体は、切削工具として使用されるcBN焼結体であれば特に限定されないが、例えば、cBN(立方晶窒化珪素)を20〜100質量%含む焼結体が挙げられ、cBN以外の残部として、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Co、Ni、Alの金属、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる結合相を0〜80質量%の量で含んでもよい。本発明のcBN焼結体の結合相として具体的には、TiN、Ti(C,N)、TiC、TiB2、TiBN、TiAlN、Ti2AlN、AlN、AlB2、Al2O3、ZrC、HfC、VC、NbC、TaC、Cr3C2、Mo2C、ZrN、HfN、VN、NbN、TaN、CrN、WC、WB、W2B、CoWB、W2Co21B6、Co3W3C、W、Co、Niなどを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明の接合層は、厚さ2〜30μmである。接合層の厚さが2μm未満では安定した接合強度を得ることができず、接合層の厚さが30μmを超えて厚くなると接合強度が低下することから、接合層の厚さを2〜30μmとした。その中でも厚さ10〜20μmが好ましい。本発明の接合層は接合界面に対してできるだけ厚さが均一に形成されることが好ましい。
本発明の接合層は、セラミックス相と金属相とからなる。その中でも、本発明の複合体の断面組織を観察したときに、接合層が、Tiの炭化物およびTiの炭窒化物の1種または2種からなるセラミックス相:接合層全体に対して10〜80面積%と、Tiを主成分とする金属相:接合層全体に対して20〜90面積%とからなると、接合層自体の強度が増し、接合強度が向上するため、好ましい。本発明の接合層におけるTiを主成分とする金属相は、Tiを金属相全体に対して50〜100質量%含有する金属相であり、Ti以外の残部としてCo、Ni、Fe、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、C、B、OおよびNから成る群より選択された少なくとも1種を0〜50質量%含有してもよい。その中でも、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を含有するTiを主成分とする金属相であると接合強度が高くなるのでさらに好ましい。具体的には、Ti:金属相全体に対して50〜99.5質量%と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0.5〜50質量%と、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、C、B、OおよびNから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0〜49.5質量%とからなる金属相を挙げることができる。その中でも、Ti:金属相全体に対して85〜99.5質量%と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0.5〜5質量%と、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、C、B、OおよびNから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0〜14.5質量%とからなる金属相であると接合強度が向上するので、さらに好ましい。
本発明の接合層は、硬質合金とcBN焼結体との間に金属箔を挟み、圧力をかけて高温にすると得られる。接合層のセラミックス相は、硬質合金に含まれるC、Nが金属箔に拡散し、金属箔の金属成分とC、Nとが反応して形成すると考えられる。金属箔はセラミックス相を形成するものであれば特に制限されないが、高硬度の炭化物、炭窒化物が形成しやすいTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wおよびこれらの相互固溶体から成る群から選択された少なくとも1種の金属箔からなると好ましい。その中でもTi箔がさらに好ましい。
本発明の接合層におけるセラミックス相粒子は針状であると接合強度が高くなるので、好ましい。具体的には、セラミックス相粒子について、((粒子の長軸と直交する方向の短軸の長さ)/(粒子の長軸の長さ))の比が最大値となる値をアスペクト比とすると、セラミックス相粒子のアスペクト比の平均値が5以上12以下であると接合強度がさらに高くなるので好ましい。その中でも長軸の長さの平均値が1μm以上30μm以下で、アスペクト比の平均値が5以上12以下であり、Tiの炭化物およびTiの炭窒化物の1種または2種からなるセラミックス相であると、さらに好ましい。
接合層におけるセラミックス相粒子のアスペクト比の平均値は断面方向における組織写真から測定することができる。具体的には、接合した複合体の接合面の表面に対して垂直な方向に切断または研削し、その切断面または研削面を鏡面加工し、SEM(走査型電子顕微鏡)にて例えば1000〜5000倍で接合層を観察する。断面組織から観察される接合層のセラミックス相粒子について、((粒子の長軸と直交する短軸の長さ)/(粒子の長軸の長さ))の比が最大値となる値を粒子のアスペクト比とし、その平均値を求めることができる。
本発明の複合体の製造方法として、例えば、以下の方法を挙げることができる。まず、cBN焼結体と硬質合金と金属箔を用意する。cBN焼結体と硬質合金をそれぞれ鏡面研磨する。金属箔は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wおよびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる金属箔であると好ましく、その中でもTi箔であるとさらに好ましい。金属箔の厚さは10〜40μmにすると好ましい。これは、金属箔の厚さは10μm未満であると接合層の厚さが2μm未満になり、金属箔の厚さは40μmを超えて厚くなると接合層の厚さが30μmを超えて厚くなるためである。cBN焼結体と硬質合金をアセトンなどの有機溶剤で脱脂と洗浄を十分に行った後、金属箔をcBN焼結体と硬質合金とで挟み、ホットプレスなどの装置を用い、0.5kgf/cm2以上の接合圧力になるように荷重をかけて、真空中にて1000〜1250℃ で20〜90分間保持した後、冷却する。これにより硬質合金の成分、例えば、C、Nなどが金属箔中に拡散し、Tiの炭化物、Tiの炭窒化物などのセラミックス相が金属箔中に形成する。このようにして得られたセラミックス相と金属相とからなる接合層を介してcBN焼結体と硬質合金は強固に接合する。なお、接合圧力は、900kgf/cm2を超えて高くなると、硬質合金が塑性変形し、形状変化が大きくなりすぎるので、0.5kgf/cm2〜900kgf/cm2の範囲が好ましく、接合圧力が100kgf/cm2を超えて高くなると、大掛かりなプレス装置となるため、実用的には、接合圧力は0.5kgf/cm2〜100kgf/cm2の範囲がさらに好ましく、その中でも0.5kgf/cm2〜30kgf/cm2の範囲がさらに好ましい。また、本発明の接合層にはcBN焼結体の成分が固溶しても好ましい。なお、本発明の接合層を介して、硬質合金にcBN焼結体の成分が拡散し、cBN焼結体に硬質合金の成分が拡散しても好ましく、さらに強固な接合が可能となる。
接合時の温度は、1250℃を超えて高くなるとcBNが脆弱なhBN(六方晶窒化硼素)に相変態するため接合強度が低下する。一方、接合時の温度が、1000℃未満になると、接合層が形成されにくく、接合層が形成されるまで時間がかかるので経済的に不利となる。また、保持時間が20分未満であると接合層が安定して形成されにくくなり、保持時間が90分を超えて長くなると接合は可能であるが経済的ではない。そのため、接合時の接合温度は1000〜1250℃、保持時間は20〜90分間とする。その中でも、接合温度が1050〜1150℃、保持時間は30〜60分間であると好ましい。
接合するための装置としては前記ホットプレスに限らず、真空中もしくは不活性ガス中で昇温可能な装置であればいかなるものでもよい。硬質合金とcBN焼結体とを固定するために荷重をかけると好ましいが、昇温前に冶具などで硬質合金とcBN焼結体とを固定して昇温し、本発明の複合体を作製することも好ましい。また、ホットプレスなどで高い荷重をかけて昇温すると、硬質合金が極微小に塑性変形してcBN焼結体との密着度が増し、その結果、低温かつ短時間で接合することが可能となるので、より好ましい。
本発明の複合体の表面にCVD法、PVD法などにより被膜を被覆すると、耐摩耗性をさらに向上させることができる。本発明の複合体は、ろう付けされた従来のcBN工具よりも高温で被覆することが可能であり、そのため、本発明の被覆複合体は従来の被覆cBN焼結体よりも被膜と複合体との密着性を高くすることができる。本発明における被膜は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、Siの炭化物、窒化物、酸化物、硼化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる。本発明の被膜として具体的には、TiC、TiN、TiCN、TiAlN、TiSiN、AlCrN、Al2O3などを挙げることができる。被膜は単層または2層以上の積層のいずれで構成されても好ましい。被膜の少なくとも1層は組成が異なる層厚5〜200nmの薄い層を交互に積層した交互積層膜でも好ましい。被膜全体の総膜厚は平均膜厚で、0.3μm未満であると耐摩耗性を向上させる効果が小さく、25μmを超えて厚くなると耐欠損性が低下する傾向がみられることから、被膜全体の総膜厚は平均膜厚で0.3〜25μmであると好ましい。なお、被膜は従来からあるCVD法、PVD法によって被覆できる。
本発明の複合体は、cBN焼結体と硬質合金との接合強度が高いので、切削工具として用いると優れた切削性能を示す。切削工具として具体的には、旋削用工具、フライス用工具、ドリル、エンドミルなど挙げることができる。ろう付けの接合強度が問題となるような過酷な使用条件下においても、本発明の切削工具用複合体は使用可能であり、本発明の切削工具用複合体は優れた切削性能を示す。また、本発明の被覆複合体は、cBN焼結体と硬質合金との接合強度が高く、被膜と複合体との密着性が高いので、切削工具用被覆複合体は優れた切削性能を示す。
本発明の複合体は、cBN焼結体と硬質合金との接合強度が高いという効果を奏する。本発明の被覆複合体は、cBN焼結体と硬質合金との接合強度が高く、被膜と複合体との密着性が高いという効果を奏する。
表1に示す組成を持つ直径30mm、厚さ1.5mmの円盤状のcBN焼結体と、表2に示す組成を持つ直径30mm、厚さ3.0mmの円盤状の硬質合金と、表3に示す厚さを持つTi箔を用意した。cBN焼結体および硬質合金について接合する面をダイヤモンド砥粒などを用いて鏡面研磨し、すべての試料をアセトン中で10分間超音波洗浄を行った。その後、ホットプレス装置を用いて、cBN焼結体と硬質合金の間にTi箔を挟み、試料の位置がずれないように表4に示す接合圧力になるように荷重をかけながら、真空中にて室温から表4に示す接合温度まで昇温し、表4に示す接合圧力、接合温度および保持時間で保持した後、冷却した。冷却後に荷重を下げてcBN焼結体と硬質合金とを接合した複合体を得た。
得られた複合体から10×10×4.5mmの組成分析用試験片および10×10×4.5mmのトルク試験片をワイヤカットにて切り出した。接合層の厚さとセラミックス相のアスペクト比はSEMを用いて1000〜5000倍に拡大して測定した。接合層の組成はEDS(エネルギー分散型X線分析装置)により分析した。また、断面組織から、接合層のセラミックス相と金属相の面積率を測定した。トルク試験は市販のトルク試験機を用い、硬質合金側を固定し、cBN焼結体側からトルクをかけ、トルク強度を測定した。各試料の接合層の厚さと組織は表5に示した。なお、表5の接合相の金属相の組成において、主要成分は個別に質量%を示したが、微量成分は合計した質量%を括弧の前に示し、括弧内に微量元素の元素名を示した。トルク強度は表6に示した。
表6より発明品はトルク強度が高いことが分かる。比較品1は接合温度が低く、十分に接合層が形成されなかったため、ほとんど接合できていなかった。比較品2は1300℃と高温での接合であるためにcBN焼結体中のcBNがhBNへに相変態し、トルク強度が低下した。比較品3はTi箔厚さが厚いため、接合層厚さも厚くなり、トルク強度が低下した。比較品4は、接合圧力が低く、加熱時の密着度が不十分であったため、接合界面に隙間が発生し、剥離した。比較品5は接合圧力が高く、接合中に硬質合金が塑性変形して接合することができなかった。比較品6は接合温度が高く、cBN焼結体中のcBNがhBNに相変態し、トルク強度が低下した。比較品7は保持時間が短く、十分に接合層が形成されなかったため、トルク強度が低下した。
組成が60質量%cBN−40質量%結合相(結合相の組成:TiN、Al2O3、AlN)である直径30mm、厚さ1.5mmの円盤状のcBN焼結体と、組成が89質量%WC−11質量%結合相(結合相の組成:95質量%Co−4質量%W−1質量%C)である直径30mm、厚さ3.0mmの円盤状の硬質合金を用意し、これらの接合する面をダイヤモンド砥粒などを用いて鏡面研磨した。また、厚さ20μmのTi箔を準備した。これらの試料をアセトン中で10分間超音波洗浄を行った。その後、ホットプレス装置を用いて、cBN焼結体と硬質合金との間にTi箔を挟み、試料の位置がずれないように圧力1kgf/cm2の荷重をかけながら、真空中にて室温から1100℃まで昇温し、1100℃の接合温度で30分間保持した後、冷却した。冷却後に荷重を下げて、cBN焼結体と硬質合金とを接合した複合体を得た。得られた複合体をワイヤカットにより切り出し、研削加工によりISO規格CNGA120408形状切削インサートに加工した工具1を作製した(発明品1相当品)。また、工具1の表面にPVD法により平均膜厚3μmのTi(C,N)膜を被覆した工具2を作製した。比較品として、組成が60質量%cBN−40質量%結合相(結合相の組成:TiN、Al2O3、AlN)である直径30mm、厚さ1.5mmの円盤状のcBN焼結体から、3×3×1.5mm形状に切り出し、従来のcBN工具と同様に超硬合金製基板にろう付けし、ISO規格CNGA120408形状切削インサートに加工して工具3を得た。
工具1、2および3を用いて焼入鋼断続加工を行った。加工条件は切削速度Vc=100m/min、切り込みap=0.5mm、送りf=0.25mm/revとし、2本のU型スロットが入った丸棒を外径旋削加工した。その結果、工具3は切削時間8分でろう付け部から大きく欠損した。一方、工具1は切削時間20分までは加工可能であったが、切削時間20分でcBN焼結体にフレーキングが発生した。しかしながら、工具1はcBN焼結体と硬質合金との接合面で剥がれることはなかった。工具2は切削時間27分でcBN焼結体にフレーキングが発生したが、工具1と同様に接合面で剥がれることはなかった。以上のように、工具1は接合強度が高く切削工具として優れた性能を発揮し工具寿命を延長することができた。工具1の表面に被膜を被覆した工具2では、さらに工具寿命を延長することができた。一方、工具3は、切削初期にろう付け部から欠損した。
1 cBN焼結体
2 接合層のセラミックス相
3 接合層の金属相
4 硬質合金
2 接合層のセラミックス相
3 接合層の金属相
4 硬質合金
Claims (13)
- cBN焼結体と、硬質合金と、cBN焼結体と硬質合金との間にある接合層とからなり、接合層はセラミックス相と金属相とからなり、接合相の厚さは2〜30μmである複合体。
- 接合層のセラミックス相がTiの炭化物およびTiの炭窒化物の1種または2種からなる請求項1に記載の複合体。
- 接合層のセラミックス相が針状である請求項1または2に記載の複合体。
- 接合層の金属相がTiを主成分とする金属からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合体。
- 接合層の金属相がCo、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を含有するTiを主成分とする金属からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
- 接合層の金属相が、Ti:金属相全体に対して50〜99.5質量%と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種:0.5〜50質量%と、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、C、B、OおよびNから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0〜49.5質量%とからなる金属相である請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体。
- 接合層の金属相が、Ti:金属相全体に対して85〜99.5質量%と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0.5〜5質量%と、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、C、B、OおよびNから成る群より選択された少なくとも1種:金属相全体に対して0〜14.5質量%とからなる金属相である請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体。
- cBN焼結体は、cBNを20〜100質量%含むcBN焼結体である請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体。
- 硬質合金は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの炭化物、炭窒化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなる硬質相:50〜97質量%と、残部として、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも1種を主成分とする結合相:3〜50質量%とからなる硬質合金である請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合体の表面に被膜を被覆した被覆複合体。
- 被膜は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、Siの炭化物、窒化物、酸化物、硼化物およびこれらの相互固溶体から成る群より選択された少なくとも1種からなり、被膜全体の総膜厚は平均膜厚で0.3〜25μmである請求項10に記載の被覆複合体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合体を切削工具として用いる切削工具用複合体。
- 請求項10または11に記載の被覆複合体を切削工具として用いる切削工具用被覆複合体。
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