JP2014130449A - 情報処理装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置において実質的に対面する2面にタッチパネルを備えている場合に、ユーザが意図しないタッチによる誤動作を低減する。
【解決手段】 前面タッチパネルおよび背面タッチパネルを備える情報処理装置であって、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点に対し、それぞれのタッチ点の裏側に相当するタッチパネル上の無効範囲を設定する設定手段と、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点において、前記設定された無効範囲に含まれるタッチ点を無効とする判定手段を備えることを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、前面および背面にタッチパネルを備えた装置におけるタッチ認識の技術に関する。
近年、ユーザの指、あるいはスタイラスによる画面へのタッチを認識できる装置が存在する。例えば、スマートフォンあるいはタブレットPCなどと呼ばれる携帯端末においても、ユーザによる操作画面へのタッチを認識できる機能が搭載されている。
ところで、このような装置においては、ユーザがタッチ操作をするつもりが無いにもかかわらず、タッチ操作が発生したと誤認識してしまう場合がある。
従来、1つのタッチパネル上において、意図しないユーザ動作をコマンドとして解釈するのを避けるために、そのタッチの状態に基づいて、有効であるか無効であるかを特定する技術が知られている。
特開2010‐134895号公報
近年、装置のメイン画面の裏側(背面)に、タッチパネルを搭載する装置が注目されつつある。
そこで例えば、携帯端末のメイン画面に1つのタッチパネルを備え、その裏側にもタッチパネルを備えている場合を考える。もしユーザが、左手で携帯端末を手に保持しつつ、右手でタッチ操作をしようとしたにもかかわらず、端末を保持しようとしている左手がタッチパネルに接触した場合には、端末は誤認識/誤動作をする可能性が高い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、装置において実質的に対面する2面にタッチパネルを備えている場合に、ユーザが意図しないタッチによる誤動作を低減するための一技術を提供することを主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置によれば、前面タッチパネルおよび背面タッチパネルを備える情報処理装置であって、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点に対し、それぞれのタッチ点の裏側に相当するタッチパネル上の無効範囲を設定する設定手段と、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点において、前記設定された無効範囲に含まれるタッチ点を無効とする判定手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、装置において実質的に対面する2面にタッチパネルを備えている場合に、ユーザが意図しないタッチによる誤動作を低減することができる。
情報処理装置の外観の一例 情報処理装置のハードウェア構成の一例 情報処理装置の機能ブロック図 情報処理装置が実行するフローチャートの一例 情報処理装置の無効範囲を示す図 情報処理装置の操作例A 情報処理装置の操作例B 情報処理装置の操作例C 情報処理装置の操作例D 無効範囲の取得方法を示す図 無効範囲の取得方法を示す図
ユーザが手で装置を保持したときに手が誤って表と裏の二つのタッチパネルに触れてしまうと、表と裏のタッチパネルが両方反応してしまう。この問題を解決するためには、片方のタッチパネルでタッチ点が取得されたとき、もう片方のタッチパネルの特定の範囲に含まれるタッチ点を無効にすることが妥当である。以下、この方法を実施するための実施形態を説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態に適用可能な情報処理装置101の外観図である。
図1(a)は、情報処理装置の一例である。同図の左側が装置101の前面であり、同図の真ん中が装置101の側面であり、同図の右側が装置101の背面である。この装置101は、例えば、合成樹脂や金属等で形成されている。タッチパネル102は装置の前面に設置されたタッチパネルであり、タッチパネル103は装置の背面に設置されたタッチパネルである。便宜上、パネル102を前面タッチパネルとし、パネル103を背面タッチパネルとする。ここでは、前面タッチパネルと背面タッチパネルは実質的に表裏の関係にあるものとするが、装置の形状に合わせて必ずしも各タッチパネルの法線同士で形成される角度が180度でなくても良い。例えば、図1(b)に示すような、側面から見て台形形状の装置101’であれば、パネル102’とパネル103’が実質的な裏表の関係であると言える。なお、上記それぞれのタッチパネルは、画像表示機能を備えているタッチパネルディスプレイとして説明するが、前面にのみ画像表示機能を備える装置に適用することも可能である。
また、これらタッチパネルは、1つのタッチパネル上で複数点のタッチを同時に検知できるマルチタッチセンサーを備えるものとして説明する。
これら装置101、101’は、比較的、薄型形状の筐体であるため、もしユーザがこれを片手で保持しようとした場合には、タッチパネル102および103、あるいはタッチパネル102’および103’の双方を同時にタッチする可能性が高い。
図2は、本実施形態に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図の一例である。図2において、CPU(Central Processing Unit)201は、後述するフローチャートの各種工程を、制御プログラムデータを用いて実行する。Read Only Memory(ROM)202、Hard Disk Drive(HDD)203は、上記制御メモリを記憶したり、上記工程を実行したりするための他の必要な情報を格納する。
入力部205は、種々の情報を入力する処理部の総称であり、各々異なる複数種類の処理部からなっていても良い。入力部205を構成する1つとして、例えば、タッチ検知機能としての上述した前面タッチパネル102や、背面タッチパネル103が相当する。また例えば、上記プログラムデータを外部から受信する受信部、音声コマンドを入力する音声入力部、マウス、ジェスチャをコマンドとして認識するジェスチャ識部なども、入力部205の1つに相当する。
出力部206は、各種情報を出力する処理部の総称であり、各々異なる複数種類の処理部からなっていても良い。出力部を構成する1つとして、例えば、画像表示用ディスプレイとしての上述した前面タッチパネル102や、背面タッチパネル103が相当する。この場合には、上記入力部205と出力部206とが統合されたタッチパネルディスプレイとして機能する。その他、この出力部206の1つとして、上記ディスプレイに表示された画像を印刷出力するプリンタなども相当する。
各処理部の間では、バス207を介して、各種制御信号や処理対象データをやり取りする。
図3は、情報処理装置が実行するタッチ取得機能を示す機能ブロック図である。例えば、上記CPU201を用いたソフトウェア処理の代替としてハードウェアを構成する場合には、ここで説明する機能(処理部)に対応させて演算部や回路を構成すれば良い。
タッチ点取得部301は、前面タッチパネル102と背面タッチパネル103におけるユーザの指によるタッチをタッチセンサーで検出する。そして、前面タッチパネル102と背面タッチパネル103におけるタッチ点の位置(座標)を取得する。
タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得したタッチ点が無効か否かを判定する。無効範囲取得部303は、タッチ点を無効とするべき無効範囲を取得する。タッチ点無効判定部302は、判定対象となっているタッチ点が、取得部303が取得した無効範囲に含まれている場合、そのタッチ点を無効と判定する。
記憶部304は、上述した図2の各種メモリに相当する。ここには、上記タッチ点無効判定部302における参照情報である無効範囲(無効範囲を示す座標情報)を格納する。また、上記タッチ点取得部301において取得されたタッチ点の位置と取得時刻が随時格納される。
タッチ点無効判定部302は、“背面入力待ち時間”が経過したのち、記憶部304におけるタッチ点記憶領域からタッチ点を取得し、タッチ点が無効か判定を行う。この背面入力待ち時間とは、ユーザがマルチ情報処理装置を持った際に、ユーザの持ち手の指が片面(例えば背面)のタッチパネルに接触してから他の片面(例えば前面)のタッチパネルに接触するまでに費やす時間に相当する。例えば、具体的な数値として10ミリ秒とする。
図4は、実施形態1に適用可能なマルチ情報処理装置において、タッチ点の取得と、そのタッチ点の有効化をおこなう処理を示すフローチャートの一例である。この一連の処理は、タッチ点無効判定部302が一定時間ごとに実行する。本実施形態では10ミリ秒ごとに実行する。
ステップS401において、タッチ点取得部301は、前面タッチパネル102および背面タッチパネル103におけるユーザの指等による接触をタッチセンサーで取得する。そして、前面タッチパネル102および背面タッチパネル103における各タッチ点の位置(前面か背面か、およびその座標情報)を取得する。なお、これらタッチ点の位置と現在時刻の組は、随時、記憶部304に格納される。
ステップS402において、タッチ点無効判定部302は現在時刻を取得する。
ステップS403において、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納している無効範囲の値を初期化する。
ステップS404において、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した全てのタッチ点に対して、ステップS405からステップS407までを実行したかを判定する。実行した場合はS408へ進む。実行していない場合はステップS405に進む。
ステップS405において、タッチ点無効判定部302は、ステップS405からステップS407までの処理対象に未だなっていないタッチ点を取得し、そのタッチ点をタッチ点AとしてS406以降の処理を実行する。
ステップS406において、無効範囲取得部303は、タッチ点Aの位置に基づいて、そのタッチ点Aの裏側の面のタッチパネルにおける無効範囲を設定し、記憶部304に記憶する。より具体的には、タッチ点Aが前面タッチパネルだった場合には、無効範囲は背面タッチパネル上に設定され、タッチ点Aが背面タッチパネルだった場合には、無効範囲は前面タッチパネル上に設定される。
ステップS407において、タッチ点無効判定部302は、タッチ点Aの位置を記憶部304に記憶する。またタッチ点無効判定部302は、ステップS402で取得した現在時刻を、タッチ点Aの取得時刻であるとして記憶部304に記憶し、ステップS404へ戻る。
ステップS408において、タッチ点無効判定部302は、記憶部304に記憶された全てのタッチ点に対してステップS409からステップS414までの処理を実行したかを判定する。実行した場合は本フローチャートを終了する。実行していない場合はステップS409に進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、ステップS409からステップS414までの処理の対象に未だなっていないタッチ点を取得し、そのタッチ点をタッチ点AとしてS410以降の処理を実行する。
ステップS410において、タッチ点無効判定部302は、タッチ点Aの取得時刻と、ステップS402で記憶した現在時刻とを比較し、タッチ点Aが取得されてから背面入力待ち時間が経過したかを判定する。背面入力待ち時間が経過した場合ステップS411に進む。背面入力待ち時間が経過していない場合ステップS409に戻る。
ステップS411で、タッチ点無効判定部302は、「以前のステップS411における処理において、その次のステップS412へ進んでタッチ点Aが無効範囲に含まれたか」を判定する。もし、以前のステップS412で無効範囲に含まれていた場合にはステップS414に進む。もし、以前のステップS412では無効範囲に含まれていなかった場合にはステップS412に進む。
ステップS412で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点Aの位置が無効範囲に含まれているか判定する。もし含まれている場合にはステップS413に進む。もし含まれていない場合にはステップS414に進む。
ステップS413で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点Aを有効なタッチ点であると判定する。
以上でタッチ点Aの有効か無効かの判断が終わったことになるため、ステップS414では、タッチ点無効判定部302は、タッチ点Aの位置と取得時刻を記憶部304におけるタッチ点記憶領域から削除し、ステップS408へ戻る。
図5は、図4のステップS406が示す無効範囲の変更処理の例について詳しく説明した図である。
図5(a)は、前面タッチパネル102上のタッチ点501と背面タッチパネル103上の背面タッチ点502の関係を示している。タッチ点501は、前面タッチパネル102にユーザの指が触れている点である。背面タッチ点502は、タッチ点501の背面に対応する位置にある、背面タッチパネル103上の点である。図5(a)に示すように、無効範囲取得部303は、タッチ点501を垂線の足として前面タッチパネル102から垂線を伸ばし、その垂線と背面タッチパネル103が交わった点を背面タッチ点502とする。
タッチ点501の位置から、背面タッチ点502の位置を取得する方法を具体的に数式で示す。前提として、前面タッチパネル左上点504が、三次元空間上のある点0を原点として(ax,ay,az)の位置にあるとする。また背面タッチパネル103の左上の点505が、点0を原点として(bx,by,bz)の位置にあるとする。ここでは、前面タッチパネル102も背面タッチパネル103も、xy平面と平行な面に装着されているとする。またタッチ点501は、前面タッチパネル102の左上の点504を原点として(x,y)の位置にある。このとき背面タッチ点502の位置は(−x−ax−bx,y+ay−by)と取得される。なお背面タッチ点の位置は背面タッチパネル103の左上の点505を原点として表現するが、x軸の正方向は、タッチ点501の位置の表現に用いるx軸と逆方向であることに注意する。
背面タッチ点502の取得に用いる前面タッチパネル左上点504と背面タッチパネル左上点505の位置は、情報処理装置の形状に応じて決まる値である。そのため本実施形態では、常に同じ値を使う。以降では具体的に(ax,ay,az)を(50,50,0)、(bx,by,bz)を(650,50,20)として説明する。
図5(b)は、背面タッチ点502と部分無効範囲503の関係を示している。
無効範囲取得部303は、背面タッチ点502の位置を基準に部分無効範囲503を取得する。具体的には、背面タッチ点の位置(x,y)に対し、左上点が(x−100,y−50)、右下点が(x+100,y+200)である矩形を部分無効範囲503とする。
もし無効範囲に何も記憶されていない場合、この部分無効範囲503を、無効範囲とする。もし無効範囲に既に範囲が記憶されている場合、既に記憶されている範囲とこの部分無効範囲503との和集合となる範囲を計算し、その範囲を新たに無効範囲として記憶する。
なお、本実施形態では前面タッチパネル102と背面タッチパネル103が平行である前提で説明をしているが、これらが平行でない場合にも本実施形態を適用することができる。
タッチパネルの位置を平行に限定しないことで、情報処理装置の形状をよりユーザが保持しやすくすることができる。
以下に、代表的な操作例を幾つかあげて、本実施形態をより詳細に説明する。
[操作例A]
操作例Aでは、上記で説明した実施形態において最も単純な操作を下記に記載する。
図6(a)、(b)は、ユーザがマルチ情報処理装置を持った直後の状態を示す。
図6(a)は、ユーザがマルチ情報処理装置を持った直後の状態を、前面タッチパネル102側から見た図である。ユーザは左手でマルチ情報処理装置を持っており、ユーザの左手の親指601が前面タッチパネル102に接触している。
次に、図6(b)は、ユーザがマルチ情報処理装置を持った直後の状態を、背面タッチパネル103側から見た図である。ユーザの左手の人差し指602、中指603、薬指604、小指605が背面タッチパネル103に接触している。
操作例Aでは、ある時点で図4に示す一連の処理が実行された後の、次の実行までの間隔である10ミリ秒が経過するまでの間に、全ての指が前面タッチパネル102と背面タッチパネル103に接触している。これは、実質的に、ユーザが全ての指をほぼ同時に接触させたことを意味している。これに対して、ユーザが指を接触させた時刻にずれがある場合の例は、操作例Bとして後述する。
操作例Aにおいて、まず図4のステップS401で、タッチ点取得部301は、前面タッチパネル102から親指601のタッチ点を取得する。また、背面タッチパネル103からは人差し指602、中指603、薬指604、小指605のタッチ点を取得する。
次に、ステップS402において、タッチ点無効判定部302は、現在時刻である12時0分0秒000ミリ秒を記憶する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に記憶された無効範囲を初期化する。
ステップS404で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した5つのタッチ点に全てに対してステップS406とステップS407の処理を未だ実行していないため、ステップS405へ進む。
ステップS405で、タッチ点無効判定部302は、まず前面タッチパネル102の親指601が示すタッチ点に対して、ステップS406とステップS407を実行する。
ステップS406で、無効範囲取得部303が、背面タッチ点502と部分無効範囲503を取得し、記憶部304へ記憶する。具体的には、親指601に対応するタッチ点501が(50,100)とすると、その裏側の位置に対応する背面タッチ点502は(550,100)となる。また、部分無効範囲503は(450,0)を基点として幅が150、高さが300の矩形と取得される。無効範囲取得部303は、ここで取得した部分無効範囲503を記憶部304に無効範囲として記憶することになる。
次に、ステップS407で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点の位置(50,100)を記憶部304におけるタッチ点記憶領域に格納する。またタッチ点無効判定部302は、ステップS402で記憶した現在時刻、12時0分0秒000ミリ秒を601が示すタッチ点の取得時刻として記憶部304に格納する。
以降、タッチ点無効判定部302は、図6(a)の人差し指602、中指603、薬指604、小指605に対応するタッチ点に対しても、ステップS404からステップS405の処理を繰り返し実行した後、ステップS408へ進む。
図6(c)の表は、タッチ点無効判定部302が各タッチ点に対してステップS406を実行した結果である。この表の各行は、あるタッチ点501と、それに対する背面タッチ点502、部分無効範囲503を表している。各タッチ点501は、親指601、人差し指602、中指603、薬指604、小指605に対応するタッチ点である。そして背面タッチ点のそれぞれは、上記タッチ点501の裏側のタッチパネルにおける位置を示す座標である。部分無効範囲503は、それぞれの指の裏側のタッチパネル上に設定される範囲であり、この範囲のタッチは無効になる。
図6(d)の表は、タッチ点無効判定部302が各タッチ点に対してステップS407を実行した結果を示す。この表はステップS405に進んだ時点での記憶部304を表している。
図6(a)では、前面タッチパネル102におけるステップS408に進んだ時点での無効範囲が示されている。また、図6(b)では、背面タッチパネル103におけるステップS408に進んだ時点での無効範囲が示されている。図6の部分無効範囲503の全てから構成される最終的な無効範囲は、これら部分無効範囲503の全ての和集合である。すなわち、図6(a)と(b)で示した無効範囲の全てとなる。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、記憶部304に記憶された5つ全てのタッチ点に対して、ステップS409以降の処理を未だ実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図6(d)が示す記憶部304に格納された最初のタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、5つのタッチ点の取得時刻と現在時刻は等しい。これは背面入力待ち時間が経過していないことを意味するため、ステップS408へ戻る。
以降、ステップS408からステップS410で、タッチ点無効判定部302は、図6(d)が示す記憶部304に格納された2番目のタッチ点から5番目のタッチ点に対して処理を実行する。この結果は1番目のタッチ点に対する実行結果と同じである。
すなわち、ステップS409からステップS410へ進み、ステップS408に戻る。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、記憶部304に記憶された5つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上に示したように、指が接触した直後の状態では、指601〜605の全てのタッチ点が有効にはならず、無効となる。これは、図6(a)、(b)の指が無効領域上に乗っていることからも一目瞭然である。
次に、図6(a)の状態から10ミリ秒が経過し、再度処理が実行されたときについて、図4を用いて説明する。背面入力待ち時間を10ミリ秒とする。
ステップS401で、タッチ点取得部301は前面タッチパネル102から親指601のタッチ点を取得し、背面タッチパネル103から人差し指602、中指603、薬指604、小指605のタッチ点を取得する。
ステップS402で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を取得した時刻、12時0分0秒010ミリ秒を現在時刻として記憶する。
ステップS404からステップS405までの処理とその結果は、指が接触した直後に実行した時と変わらないため説明を省略する。ステップS405までの処理が終了した時点での記憶部304におけるタッチ点記憶領域を図6(e)に示す。タッチ点記憶領域には、前回、図4が示す処理が実行されたときに格納されたタッチ点と、今回の実行で格納されたタッチ点の両方が格納されている。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、記憶部304におけるタッチ点記憶領域に記憶された5つ全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、まず図6(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点501のうち、最初のタッチ点501に対して、ステップS406とステップS407を実行する。
ステップS410で、ステップS402で記憶した現在時刻、12時0分0秒010ミリ秒とタッチ点記憶領域に記録された取得時刻を比較する。タッチ点の取得時刻は、現在時刻に比べて背面入力待ち時間10ミリ秒が経過しているため、ステップS411に進む。
ステップS411で、タッチ点は前回の処理で無効範囲に含まれなかったため、ステップS412に進む。
ステップS412で、タッチ点は無効範囲に含まれるため、ステップS414に進む。無効範囲は図5(c)に記載された部分無効範囲503の和集合である。
ステップS414で、記憶部304におけるタッチ点記憶領域はタッチ点の情報を消去する。
次に、図6(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点501のうち、2番目から5番目のタッチ点までは、1番目のタッチ点と同様の実行結果となる。これは2番目から5番目のタッチ点は全て無効範囲に含まれているためである。
そして、図6(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点501のうち、6番目のタッチ点501に対して、ステップS406とステップS407を実行する。
ステップS410で、ステップS402で記憶した現在時刻、12時0分0秒010ミリ秒とタッチ点記憶領域に記録された取得時刻を比較する。タッチ点の取得時刻と現在時刻は同じであり、背面入力待ち時間10ミリ秒が経過していないため、S408へ戻る。
最後に、図6(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点501のうち、7番目から10番目のタッチ点までは、ステップS409、ステップS410で同様の実行結果となる。これは取得時刻と現在時刻が等しいためである。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上説明したように、指が接触してから背面入力待ち時間である10ミリ秒が経過した以降も、全てのタッチ点は無効となる。
上記の操作例Aにおいては、あるタッチ点から無効範囲を取得し、それに含まれるタッチ点を無効とすることで、ユーザの意図に反した誤動作を抑止する効果がある。具体的には、あるタッチ点の裏側にあるタッチ点は装置を持つための接触であると想定しており、これらのタッチ点を無効とすることで誤動作を防止できる。
[操作例B]
本操作例では、マルチ情報処理装置を持つとき、指が触れるタイミングに差があることを考慮している。具体的には、まず親指601が先にマルチ情報処理装置に触れてから、次に人差し指602や中指603が入力装置の背面に回る、あるいはその逆の順番で操作が行われたときを考慮している。ここでは親指601とその他の指の触れた時刻が10ミリ秒以上離れており、その間に図4が示す処理が実行されたとする。
図7に、本操作例のユーザの操作手順を示す。
まず、図7(a)、(b)は、ユーザがマルチ情報処理装置を保持しようとして親指601がマルチ情報処理装置の前面に触れた状態を示す。
図7(a)は、マルチ情報処理装置を前面タッチパネル102側から見た状態であり、親指601が前面タッチパネル102に触れている。図7(b)は、マルチ情報処理装置を背面タッチパネル103側から見た状態であり、指は背面タッチパネル103には触れていない。
この親指601が接触した直後の処理フローについて、図4を用いて説明する。
ステップS401で、タッチ点取得部301は前面タッチパネル102から親指601のタッチ点を取得する。
ステップS402で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を取得した時刻、12時0分0秒000ミリ秒を現在時刻として記憶する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納された無効範囲を消去する。
ステップS404で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した親指601のタッチ点に対してステップS406とステップS407を実行していないため、ステップS405へ進む。
ステップS405で、親指601のタッチ点を対象にステップS406以降の処理を実行する。
まず、親指601に対してステップS406を実行する。無効範囲取得部303は、親指601のタッチ点501の位置から、背面タッチ点502と部分無効範囲503を取得する。具体的には、親指601のタッチ点501は(50,100)であるため、無効範囲は(450,0)を基点として幅が150、高さが300の矩形と取得される。
次に親指601に対してステップS407を実行する。タッチ点無効判定部302は、タッチ点の位置(50,100)を記憶部304におけるタッチ点記憶領域に格納する。次にタッチ点無効判定部302は、現在時刻、12時0分0秒000ミリ秒をタッチ点の取得時刻としてタッチ点記憶領域に格納する。
ステップS404へ戻ると、取得されたタッチ点は親指601のタッチ点のみであるため、ステップS408へ進む。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、ステップS407でタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点をタッチ点Aとみなす。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された取得時刻と現在時刻は等しいため、ステップS408に戻る。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上に示したように、親指601が接触した直後の状態で親指601のタッチ点は無効となる。
次に、図7(c)(d)は、図7(a)(b)の示す状態から10ミリ秒が経過し、ユーザの人差し指602、中指603、薬指604、小指605がマルチ情報処理装置の背面に触れた状態を示す。図7(c)はマルチ情報処理装置を前面タッチパネル102側から見た状態であり、親指601が前面タッチパネル102に触れたままである。図7(b)マルチ情報処理装置を背面タッチパネル103側から見た状態であり、人差し指602、中指603、薬指604、小指605が背面タッチパネル103に触れている。
この状態の直後における処理フローについて、図4を用いて説明する。
ステップS401で、タッチ点取得部301は前面タッチパネル102から親指601のタッチ点を取得し、背面タッチパネル103から人差し指602、中指603、薬指604、小指605のタッチ点を取得する。
ステップS402で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を取得した時刻、12時0分0秒010ミリ秒を現在時刻として記憶する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納された無効範囲を消去する。
ステップS404からステップS407までの処理で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した親指601から小指605までの、5つのタッチ点に対してステップS406とステップS407を実行する。ステップS406によって取得される背面タッチ点502、部分無効範囲503は図6(c)と同じである。ステップS407によって取得されるタッチ点記憶領域を図7(e)に示す。親指601によるタッチ点は図7(a)(b)の状態で記録されたもので、その他のタッチ点は図7(c)(d)の状態で記録されたものである。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された6つ全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図7(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された最初のタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された親指601のタッチ点の取得時刻は、現在時刻と比較して背面入力待ち時間10ミリ秒が経過したため、ステップS411に進む。
ステップS411で、親指601のタッチ点は前回処理時の無効範囲に含まれていないため、ステップS412に進む。
ステップS412で、親指601のタッチ点は無効範囲に含まれるため、ステップS414に進む。無効範囲は図5(c)に記載された部分無効範囲503の和集合である。
ステップS414で、タッチ点はタッチ点記憶領域から削除されるとステップS408へ戻る。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された5つ全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図7(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された2番目のタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された親指601のタッチ点の取得時刻は、現在時刻と比較して背面入力待ち時間10ミリ秒が経過していないため、ステップS408に戻る。
以下、図7(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された3番目のタッチ点から6番目のタッチ点に対して、ステップS408からステップS410までの処理を順におこなう。この処理の結果は、2番目のタッチ点に対する処理と同様である。
最後に、ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上の操作例Bに示したように、親指が接触してから、他の指が接触するまでにタイムラグがある場合でも、持つために接触した指のタッチ点は全て無効となる。
[操作例C]
本操作例では、マルチ情報処理装置をタップしたとき、タップが発生してから、タップによるタッチ点が有効になるまでの反応が十分速いことを示す操作例である。
図8に、本操作例のユーザの操作手順を示す。
まず、図8(a)(b)は、ユーザがマルチ情報処理装置を操作しようとして人差し指がマルチ情報処理装置の前面に触れた状態を示す。図7(a)はマルチ情報処理装置を前面タッチパネル102側から見た状態であり、人差し指602が前面タッチパネル102に触れている。図7(b)マルチ情報処理装置を背面タッチパネル103側から見た状態であり、指は背面タッチパネルには触れていない。
この人差し指602が接触した直後の処理フローについて、図4を用いて説明する。
ステップS401で、タッチ点取得部301は前面タッチパネル102から人差し指602のタッチ点を取得する。
ステップS402で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を取得した時刻、12時0分0秒000ミリ秒を現在時刻として記憶する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納された無効範囲を消去する。
ステップS404で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した人差し指602のタッチ点に対してステップS406とステップS407を実行していないため、ステップS405へ進む。
ステップS405で、人差し指602のタッチ点をステップS406以降の処理の対象とする。
まず、人差し指602に対してステップS406を実行する。無効範囲取得部303は、人差し指602のタッチ点501を取得すると、背面タッチ点502と部分無効範囲503を取得する。具体的には、人差し指602のタッチ点501は(50,100)であるため、無効範囲は(450,0)を基点として幅が150、高さが300の矩形となる。
次に人差し指602に対してステップS407を実行する。タッチ点無効判定部302は、タッチ点の位置(50,100)をタッチ点記憶領域に格納する。またタッチ点無効判定部302は、現在時刻、15時12分30秒000ミリ秒を取得時刻としてタッチ点記憶領域に格納する。このときのタッチ点記憶領域を図(e)に示す。
ステップS404で、タッチ点取得部301が取得したタッチ点は人差し指602のタッチ点のみであるため、ステップS408へ進む。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図8(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された取得時刻と現在時刻は等しいため、ステップS408に戻る。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上に示したように、人差し指602が接触した直後の状態で人差し指602のタッチ点は無効となる。
次に、図8(c)、(d)は、図8(a)、(b)の示す状態から10ミリ秒が経過し、その間にユーザの人差し指602がマルチ情報処理装置の前面から離れた状態を示す。図7(c)は、マルチ情報処理装置を前面タッチパネル102側から見た状態であり、指は前面タッチパネル102に触れていない。図8(b)は、マルチ情報処理装置を背面タッチパネル103側から見た状態であり、指は背面タッチパネル103に触れていない。
この状態の直後における処理フローについて、図4を用いて説明する。
ステップS401で、タッチ点取得部301はタッチ点を1つも取得しない。
ステップS402で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を取得した時刻、2時0分0秒010ミリ秒を現在時刻として記憶する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納された無効範囲を消去する。
ステップS404で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301がタッチ点を1つも取得しないため、ステップS406とステップS407を実行せず、ステップS408に進む。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図8(e)が示すタッチ点記憶領域に格納されたタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された人指し指602のタッチ点の取得時刻と、現在時刻を比較して背面入力待ち時間10ミリ秒が経過したため、ステップS411に進む。
ステップS411で、人指し指602のタッチ点は前回無効範囲に含まれなかったためステップS412に進む。
ステップS412で、無効範囲は空であり、人指し指602のタッチ点は無効範囲に含まれないため、ステップS413に進む。
ステップS413で、人指し指602のタッチ点は有効となる。
ステップS414で、人指し指602のタッチ点はタッチ点記憶領域から削除されるとステップS408に戻る。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された1つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上の操作例Cに示したように、人差し指が触れてから、10ミリ秒が経過したあと人指し指によるタッチ点が有効となる。この10ミリ秒という時間は、画面の描画にかかる時間と比べて非常に小さく、またユーザが認知できるほど長い時間でないため、本実施形態によりマルチ情報処理装置の利便性が損なわれることはない。
[操作例D]
本操作例は、ユーザがマルチ情報処理装置を持ったあと、持つ位置を変えるため指が一時的にマルチ情報処理装置から離れ、再度触れたときでも、それらの接触を誤認識しないことを示す操作例である。
ユーザがマルチ情報処理装置を持ったあとの状態、及び、その状態から10ミリ秒が経過した状態は、操作例Aで既に示しているので説明を省略する。本操作例Dでは、操作例Aで示した10ミリ秒が経過した状態から、さらに10ミリ秒が経過したとき、ユーザが持つ位置を変えるため指をマルチ情報処理装置から離す。操作例Dでは、このときの状態と処理フローを説明する。
図9(a)(b)は、ユーザがマルチ情報処理装置の持つ位置を変えようとして親指601がマルチ情報処理装置から離れた直後の状態を示す。図9(a)はマルチ情報処理装置を前面タッチパネル102側から見た状態であり、親指601が前面タッチパネル102から離れている。図9(b)はマルチ情報処理装置を背面タッチパネル103側から見た状態であり、人差し指602、中指603、薬指604、小指605が背面タッチパネル103に触れている。
図9(a)、(b)が示す状態の直後の処理について、図4を用いて説明する。本処理が始まる時点でのタッチ点記憶領域を図9(d)に示す。901は、前回の本処理により記録されたタッチ点の情報である。
ステップS401で、タッチ点取得部301は背面タッチパネル103から人差し指602、中指603、薬指604、小指605のタッチ点を取得する。
ステップS403で、無効範囲取得部303は、記憶部304に格納された無効範囲を消去する。
ステップS404からステップS407までの処理で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点取得部301が取得した人差し指602から小指605までの4つのタッチ点に対してステップS406とステップS407を実行する。ステップS406によって取得された背面タッチ点502と部分無効範囲503を図9(c)に示す。ステップS407によって変更されたタッチ点記憶領域を図9(e)に示す。902が今回の本処理により追加されたタッチ点である。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された9つ全てのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行していないため、ステップS409へ進む。
ステップS409で、タッチ点無効判定部302は、図9(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された最初のタッチ点に対してステップS410以降の処理を実行する。
ステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された対象のタッチ点の取得時刻と現在時刻を比較し、背面入力待ち時間10ミリ秒が経過しているためステップS411に進む。
ステップS411で、全てのタッチ点は前回の処理、つまりユーザがマルチ情報処理装置を持ってから10ミリ秒が経過した状態の処理で無効範囲に含まれていたため、ステップS414へ進む。
ステップS414でタッチ点記憶領域からタッチ点を削除してステップS408へ戻る。
以降、ステップS408からステップS414で、図9(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された2番目のタッチ点から5番目のタッチ点に対して処理が実行される。このときの結果は、1番目のタッチ点に対する実行結果と同じである。すなわち、タッチ点は有効化されない。またタッチ点はタッチ点記憶領域から削除される。
次に、ステップS408からステップS414で、図9(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された6番目のタッチ点に対して処理が実行される。このときステップS410で、タッチ点記憶領域に記録された対象のタッチ点の取得時刻と現在時刻とが等しいため、ステップS408へ戻る。
最後に、ステップS408からステップS414で、図9(e)が示すタッチ点記憶領域に格納された7番目のタッチ点から9番目のタッチ点に対して処理が実行される。このときの結果は6番目のタッチ点に対する実行結果と同じである。すなわち、何も起きない。
ステップS408で、タッチ点無効判定部302は、タッチ点記憶領域に記憶された9つのタッチ点に対してステップS409以降の処理を実行したため、処理を終了する。
以上に示したように、一度タッチ点が無効範囲に入り無効と判定されると、図9(b)のように親指601のタッチ点が離れ、人指し指602から小指605までのタッチ点が無効範囲から外れた場合でも、これらは無効と判定され続ける。これにより、タッチパネル入力装置を持ったあとに指が離れた場合でも、その他の指の接触を検知しないため誤操作を防ぐことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、装置において実質的に対面する2面にタッチパネルを備えている場合に、ユーザが意図しないタッチによる誤判定を排除することができる。
また、マルチ情報処理装置を持ち上げたときの指の接触にタイムラグがあっても接触を無効にすることができる。また、マルチ情報処理装置を持ち上げたあと一時的に指を離した場合でもその他の指の接触を無効にすることができる。また、背面入力待ち時間は例えば10ミリ秒と短くて良いため、ユーザにとって無効化処理は持ち上げた直後に行われる。そのためマルチ情報処理装置の利便性を損ねることがない。
なお、無効範囲取得部303は、無効範囲を取得するとき、タッチ点の位置以外にタッチ圧、またはタッチ領域の形状、またはタッチ領域の面積を使ってもよい。タッチ圧の強さ、タッチ領域の形状、タッチ領域の面積は、どれも指が入力装置を保持しているのか触れているのかの区別に使うことができる。例えば、指のタッチ圧力が弱いときには入力装置を操作しているとみなし、無効範囲をより小さくするか、あるいは範囲を0にすることで、さらなる利便性をユーザに提供できる。
なお、タッチ点無効判定部302は、タッチ点が無効範囲に含まれたとき、タッチ点を無効にするだけでなく、特殊なイベント、例えばタッチ点無効化イベントを発生させてもよい。タッチ点無効化イベントを発生させることで、例えば指が保持のためにタッチパネルに触れていることをユーザに警告することができる。
<実施形態2>
上記実施形態1において、前面タッチパネルの左上の点504と背面タッチパネルの左上の点505は常に同じ値である。携帯端末の中には、図10(a)に示すように、前面タッチパネル102と背面タッチパネル103が、スライドする等で相対的に移動するものがある。実施形態1から実施形態2では、前面タッチパネル102が移動した場合、本来装置を持つための指が接触しない範囲を、部分無効範囲503として計算している。これに対して実施形態3は、前面タッチパネル102の背面タッチパネル103に対する移動量を取得する移動量取得手段を備え、移動量に応じて背面タッチ点502を取得する。
図10(a)に記載の可動量取得手段1201は、情報処理装置において前面タッチパネル102が背面タッチパネル103に対し、どの位置に移動したかを取得する。可動量取得手段1201は取得した前面タッチパネル移動量1202を無効範囲取得部303に通知する。
図10(b)は、無効範囲取得部303が前面タッチパネル移動量1202を用いて背面タッチ点502を取得する方法を示す。初期状態からのx方向の移動量をDx、y方向の移動量をDyとすると、無効範囲取得部303は、背面タッチ点502の位置が(−x−ax+bx−Dx,y+ay−by−Dy)であると取得する。なお、この実施形態では前面タッチパネルが上下に移動するものとして説明しているため、Dxは常に0である。
以上に示したように、実施形態3では、タッチパネルの移動量を用いて無効範囲を取得することで、タッチパネルが移動する情報処理装置においても、持ったときに触れた指を正確に無効とすることができる。
なお、本実施形態は、前面タッチパネルが上下だけでなく左右や斜め方向にスライド(並行移動)するだけでなく、任意の方向に移動するときにも有効である。前面タッチパネルを任意の方向に移動可能にすることで、ユーザは情報処理装置を持ちやすい形に変更することができる。これはユーザの操作性向上につながる。
また、前面タッチパネル102は背面タッチパネルに対して相対的に回転移動しても良いであろう。この場合、互いの縦方向と横方向が変化する。タッチパネルの方向が変化した場合、可動量取得手段1201は、前面タッチパネル102の回転量を取得する。無効範囲取得部303は、回転の中心点と取得された回転量に応じて背面タッチ点502の取得方法を変更する。タッチパネルを回転可能にすることで、ユーザはタッチパネルに表示されるコンテンツを縦長の画面で見たいか横長の画面で見たいかを選ぶことができる。これはユーザの操作性向上につながる。
なお、本実施形態は前面タッチパネル102が可動するとして説明したが、背面タッチパネル103が、または前面タッチパネル102と背面タッチパネル103の両方が可動する場合にも本実施形態は適用できる。
<実施形態3>
ユーザが情報処理装置を保持しようとして前面タッチパネル102に触れたあと、情報処理装置を操作しようとして別な指で前面タッチパネル102を触れることがある。このとき、1点目のタッチ点は無効、2点目のタッチ点は有効としたい。
一方で、ユーザが情報処理装置を保持しようとして前面タッチパネル102に触れたとき、前面タッチパネル102が、親指601の先と親指601の付け根を異なるタッチ点として取得することがある。このとき、これら二つのタッチ点は両方とも無効としたい。
実施形態1では、2点目以降のタッチ点についても、無効範囲に含まれれば無効、含まれなければ有効とすることで、上記2つの要件を満たしている。
ところで、前面タッチパネル102と背面タッチパネル103では、持ったときに指が触れる範囲が異なる。具体的には背面タッチパネル103には4本の指が触れる可能性があり、前面タッチパネル102には親指しか触れない。そのため背面タッチパネル103上の無効範囲は、前面タッチパネル102上の無効範囲に比べて広く取らないと、全ての指を無効にすることはできない。
上記各実施形態では、タッチ点に対する無効範囲の広さはタッチ点に寄らず一定である。そのため、背面タッチパネル103の無効範囲に合わせて、前面タッチパネル102の無効範囲も広く取る必要がある。これに対して実施形態4では、無効範囲取得部303は、タッチパネルに応じて部分無効範囲503の形状を変化させる。
図11(a)、(b)は、無効範囲取得部303が部分無効範囲503を取得する方法を示している。まず無効範囲取得部303は、前面タッチパネル102上の位置(x1,y1)にある背面タッチ点1301に対して、左上の点が(x1−50,y−50)、右下の点が(x1+50,y+100)である矩形1302を部分無効範囲503とする。
次に背面タッチパネル103上の位置(x2,y2)にある背面タッチ点1303に対して、左上の点が(x−100,y−50)、右下の点が(x+100,y+200)である矩形1304を部分無効範囲503とする。情報処理装置を持ったときに触れる指は、前面タッチパネル102上に比べて背面タッチパネル103上のほうがが多いため、背面タッチパネルのようが部分無効範囲503の範囲を広く設定している。
以上に示したように、実施形態4では、タッチパネルが前面か背面かに応じて無効範囲の形状を変えることで、持ったときに触れた指を無効とし、かつ、操作を意図した指を有効する可能性が高まる。これによりユーザの操作性が向上する。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上記実施形態の各工程や機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワークや記憶媒体を介してシステムに供給し、そのシステムのコンピュータ(またはCPU等)が上記プログラムを読み込んで実行する処理である。上記コンピュータプログラムや、それを記憶したコンピュータ可読記憶媒体も本発明の範疇に含まれる。

Claims (12)

  1. 前面タッチパネルおよび背面タッチパネルを備える情報処理装置であって、
    前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点に対し、それぞれのタッチ点の裏側に相当するタッチパネル上の無効範囲を設定する設定手段と、
    前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点において、前記設定された無効範囲に含まれるタッチ点を無効とする判定手段を備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  2. 前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルは相対的に移動することが可能であり、前記設定手段は、前記相対的な移動量に基づいて無効範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記移動は、前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルが相対的にスライドすることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記移動は、前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルが相対的に回転移動することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記無効範囲を特定する手段は、前面タッチパネル上に無効範囲を特定する場合と、背面タッチパネル上に無効範囲を特定する場合とにおいて、無効範囲の形状を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. コンピュータに読み込み込ませ実行させることで、前記コンピュータを請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるコンピュータプログラム。
  7. 請求項6に記載のコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
  8. 前面タッチパネルおよび背面タッチパネルを備える情報処理装置の制御方法であって、
    設定手段により、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点に対し、それぞれのタッチ点の裏側に相当するタッチパネル上の無効範囲を設定する設定工程と、
    判定手段により、前記前面および背面タッチパネルで取得されたタッチ点において、前記設定された無効範囲に含まれるタッチ点を無効とする判定工程を有すること
    を特徴とする情報処理装置の制御方法。
  9. 前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルは相対的に移動することが可能であり、
    前記設定工程では、前記相対的な移動量に基づいて無効範囲を設定することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置の制御方法。
  10. 前記移動は、前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルが相対的にスライドすることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置の制御方法。
  11. 前記移動は、前記前面タッチパネルおよび背面タッチパネルが相対的に回転移動することを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置の制御方法。
  12. 前記無効範囲を特定する手段は、前面タッチパネル上に無効範囲を特定する場合と、背面タッチパネル上に無効範囲を特定する場合とにおいて、無効範囲の形状を異ならせることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置の制御方法。
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