JP2014129770A - ラジアルピストン式油圧機械、その組立て方法及び風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械、その組立て方法及び風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リングカムのカム面とローラとの接触部に生じる面圧が小さいラジアルピストン式油圧機械を提供する。
【解決手段】ラジアルピストン式油圧機械40は、油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストン44と、ピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロック48と、複数のローラに当接するように構成されて、油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブ80aを有するとともに、複数のピストンに対向して配置され、複数のピストンに対して相対的に周方向にローブが移動するように回転可能に構成されたリングカム52とを備える。リングカムは、周方向に連続した環状体であり、ローラとの当接面は周方向において段差のない無段差曲面である。
【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ポンプ又は油圧モータ等に適用可能なラジアルピストン式油圧機械、その組立て方法、及び該ラジアルピストン式油圧機械を備えた風力発電装置に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、太陽光、風力等の自然エネルギを利用した発電装置が普及してきている。例えば、風力発電装置では、風のエネルギをロータの回転エネルギに変換し、ロータの回転エネルギを発電機によって電力に変換する。従来、風力発電装置では、ロータの回転数が発電機の定格回転数に比べて小さいため、ロータと発電機との間に機械式(ギア式)の増速機を設けていた。
これに対し、発電効率の向上を目的として、風力発電装置の大型化が進められ、増速機の重量及びコストが増加する傾向にある。このため、機械式の増速機に替えて、油圧ポンプ及び油圧モータを組み合わせた油圧トランスミッションを採用した風力発電装置が注目を浴びている。通常、この油圧トランスミッションは、ロータの回転により駆動される油圧ポンプと、発電機に連結された油圧モータと、油圧ポンプ及び油圧モータの間で、圧油圧モータを循環させる圧油配管とを有している。例えば、特許文献1には、風力によって駆動するロータの回転エネルギを、油圧トランスミッションを介して発電機に伝達するようにした風力発電装置が開示されている。
一方、複数のシリンダが放射状に並んだラジアルピストン式油圧機械が知られている。例えば、特許文献2には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、内部で摺動するピストンを有し、各々のピストンは、カム面と当接するボールが取り付けられている。
特許文献3には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。このラジアルピストン式油圧機械は、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。また、特許文献4に開示された風力発電装置のラジアルピストン式油圧機械では、ロータと連結された回転シャフトの外周面にリング状のカムが装着されている。このリングカムは、周方向及び軸方向に分割形成され、各分割片毎にボルトで回転シャフトの外周面に装着され、回転シャフトの軸方向に複数列に配置されている。
国際公開第2010/033035号公報 特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号 国際公開第2012/073280号公報
風力発電装置のロータシャフトは大きな直径を有している。そのため、ロータシャフトに連結されるラジアルピストン式油圧機械の回転シャフトも大径となり、該回転シャフトの外周面に装着されるリングカムも大型かつ大重量となる。また、油圧機械のシリンダが回転シャフトの軸方向に複数列に配置される場合、油圧機械の吐出圧油が時系列的に均等化されるようにするため、軸方向でカム面に位相差をもうけていた。そのため、リングカムの形状が複雑化していた。
従って、特許文献4に開示されているように、リングカムの製造時及び組立時の作業性の観点から、リングカムは、周方向及び軸方向に分割して製造されていた。しかし、分割されたカム片を組み立てるためには、組立が面倒になるばかりでなく、カム転動面にボルト孔をもうける必要がある。また、カム片の加工のばらつきでカム片間に段差が発生しやすい。
ラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内の摺動するピストンにローラが設けられており、該ローラがカム面に案内されることで、ピストンが往復運動を行い、油圧室の作動油の給排が行われる。カム面に段差が発生すると、段差部でローラに対する面圧が立ちやすくなる。作動油は非圧縮性流体であるので、この面圧によって、カム面、ローラ及びピストンに瞬間的に大きな圧力が加わる。これが継続されると、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を招くおそれがある。
本発明の少なくとも一実施形態は、かかる従来技術の課題に鑑み、リングカムのカム面とローラとの接触部に生じる面圧が小さいラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、油圧機械本体の半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、複数のローラに当接するように構成されて、油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、複数のピストンに対向して配置され、複数のピストンに対して相対的に油圧機械の周方向にローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムとを備えている。このリングカムは、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、ローラとの当接面は油圧機械の周方向において段差のない無段差曲面である。
油圧機械には、回転部位がシリンダブロックの内側にあるものと、回転部位がシリンダブロックの外側にあるものとがある。前者において、リングカムは、カム面が外側に向いた外向きリングカムとなり、後者においては、リングカムは、カム面が内側に向いた内向きリングカムとなる。本発明は両者に適用可能である。
また、ピストンは油圧機械の半径方向に沿って往復運動するようにシリンダに配置されるが、「沿って」の用語は、油圧機械の半径方向に、幾何学的な意味で厳密に平行である状態を指すものではなく、油圧機械の半径方向にある程度の角度(例えば30°以内の角度)をなす状態を含む意味で用いている。
リングカムは、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、カム面は周方向で段差がない無段差曲面を形成しているので、カム面の段差に起因した面圧上昇が起きることはない。そのため、カム面やローラに瞬間的に大きな面圧が発生しないので、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を回避できる。
幾つかの実施形態では、リングカムを締り嵌めにより回転シャフトに装着する。これによって、リングカムの回転シャフトへの装着が容易になる。また、一実施形態では、回転シャフトと締り嵌めされたリングカムとの間に、回転シャフトに対するリングカムの周方向における相対的な滑りを防止するための滑り防止部材を設けることができる。この滑り防止部材として、例えば、ピンやキー等を用いることができる。これによって、回転シャフトに対するリングカムの周方向における相対的な滑りを防止できる。よって、より大きなトルクを回転シャフトとリングカムとの間で伝達することができる。
一実施形態では、リングカムは、回転シャフトの外周面上に嵌合されており、油圧機械の軸方向に並ぶ互いに内径が異なる複数の環状セグメントを含み、複数の環状セグメントは、内径が最大の環状セグメントから前記軸方向に離れるにつれて内径が小さくなるように配置される。これによって、内径が大きい環状セグメントから順々に回転シャフトに装着していくことで、全部の環状セグメントの取付けが容易になる。また、軸長寸法が大きいリングカムほど、締り嵌めが困難になる。特に、焼嵌めの場合、温度の低下と共に困難となる。この実施形態では、油圧機械の軸方向に分割された環状セグメントを1個ずつ装着するので、締り嵌めを容易に行うことができる。
一実施形態では、リングカムは、回転シャフトの内周面上に嵌合されており、油圧機械の軸方向に並ぶ互いに外径が異なる複数の環状セグメントを含み、複数の環状セグメントは、外径が最小の環状セグメントから前記軸方向に離れるにつれて外径が大きくなるように配置される。これによって、外径が小さい環状セグメントから順々に回転シャフトに装着していくことで、前記実施形態と同様に、全部の環状セグメントを締り嵌めによって容易に装着できる。
一実施形態では、リングカムは、油圧機械の軸方向において、油圧機械の入力軸又は出力軸に隣接して配置され、入力軸又は出力軸に直接的に接続される。これによって、油圧機械の入力軸又は出力軸の端部に、これらの軸方向にリングカムを装着することが可能となる。ここで、「入力軸」とは、油圧機械が油圧ポンプであれば、油圧ポンプのピストンに往復運動を与える回転軸である。また、「出力軸」とは、油圧機械が油圧モータであれば、ピストンによって駆動される回転軸である。例えば、風力発電装置に用いられた油圧ポンプであれば、ロータシャフトであり、ロータシャフトの端部にリングカムを直接取り付けることができる。また、風力発電装置に用いられた油圧ポンプであれば、発電機の回転軸の端部に直接リングカムを取り付けることができる。そのため、油圧機械の回転シャフトをリングカムとは別に設ける必要がなくなり、低コスト化できる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダは、油圧機械の軸方向に分布しており、複数のローブは、夫々複数のシリンダが分布する前記軸方向の位置範囲に亘って、前記軸方向に直線的に延在している。この構成では、リングカムの加工が容易かつ低コストとなると共に、締り嵌めにより回転シャフトへの装着も容易になる。
一実施形態では、前記構成に加えて、さらに、油圧機械の軸方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が油圧機械の周方向にn列(ただしnは2以上の整数)設けられた仮想配列に対して、各々の仮想シリンダ列に属するm個の仮想シリンダの前記周方向の位置を互いに異ならしめた配列に従って、複数のシリンダがシリンダブロック内に配置される。
軸方向に複数のシリンダ列を備えた油圧ポンプの場合、高圧油の吐出に起因した振動や脈流を抑制するため、高圧油の吐出を時系列的に均等化することが望まれる。そのため、ピストンの往復運動にシリンダ列毎に、カム面の形状に位相差を設けることが考えられる。しかし、こうすると、カム面の形状が複雑となり、カムの加工が面倒かつ高コストとなる。そこで、上述のように、仮想配列に対し、各々の仮想シリンダ列に属するm個の仮想シリンダの前記周方向の位置を互いに異ならしめた配列に従って、複数のシリンダをシリンダブロック内に配置する。例えば、シリンダ列を油圧機械の軸方向に対しある一定の角度で傾斜させる。これによって、カム面の形状に位相差を設けることなく、高圧油の均等化を達成できる。そのため、カムの加工を容易かつ低コスト化できる。
本発明の幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の組立て方法は、油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、複数のローラに当接するように構成されて前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有し、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、ローラとの当接面は前記周方向において段差のない無段差曲面であるリングカムと、リングカムが取り付けられる回転シャフトとを含むラジアルピストン式油圧機械の組立て方法であって、リングカムを回転シャフトに締り嵌めによって取り付けるカム取付ステップを備えている。
これによって、カム面の全周に亘り、装着用のボルト孔の形成が不要になると共に、カム面に段差がなくなるので、カム面の段差に起因した面圧上昇が起きることはない。そのため、カム面やローラに瞬間的に大きな面圧が発生しないので、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を回避できる。
一実施形態では、リングカムは、回転シャフトの外周面上に嵌合される内径が互いに異なる複数の環状セグメントを含み、複数の環状セグメントは、内径が最大の環状セグメントから油圧機械の軸方向に離れるにつれて内径が小さくなるように前記軸方向に配置され、カム取付ステップでは、内径が最大の環状セグメントから軸方向に遠ざかる順で、環状セグメントの回転シャフトの外周面への締り嵌めを行う。これによって、前述のように、各々の環状セグメントの回転シャフトへの締り嵌め作業を容易に行うことができる。
一実施形態では、リングカムは、回転シャフトの内周面上に嵌合される外径が互いに異なる複数の環状セグメントを含み、複数の環状セグメントは、外径が最小の環状セグメントから油圧機械の軸方向に離れるにつれて外径が大きくなるように軸方向に配置され、カム取付ステップでは、外径が最小の環状セグメントから前記軸方向に遠ざかる順で環状セグメントの回転シャフトの内周面への締り嵌めを行う。これによって、前述のように、各々の環状セグメントの回転シャフトへの締り嵌め作業を容易に行うことができる。
本発明の幾つかの実施形態に係る風力発電装置は、少なくとも一本のブレードと、少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、油圧機械は、油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、複数のローラに当接するように構成されて油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、複数のピストンに対向して配置され、複数のピストンに対して相対的に油圧機械の周方向にローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムとを含む。そして、該リングカムは、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、ローラとの当接面は油圧機械の周方向において段差のない無段差曲面を有している。
前記構成により、リングカムは、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、カム面は周方向で段差がない無段差曲面を形成するので、カム面の段差に起因した面圧上昇が起きることはない。そのため、カム面やローラに瞬間的に大きな面圧が発生しないので、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を回避できる。
本発明の幾つかの実施形態によれば、ラジアルピストン式油圧機械、及びこのラジアルピストン式油圧機械を備えた風力発電装置において、リングカムは、油圧機械の周方向に連続した環状体であり、カム面は周方向で段差がない無段差曲面を形成するので、カム面の段差に起因した面圧上昇が起きることはない。そのため、カム面やローラに瞬間的に大きな面圧が発生しないので、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を回避できる。
本発明のラジアルピストン式油圧機械が適用される風力発電装置の概要図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧機械の縦断面図である。 前記油圧機械の作動油路の構成を示す模式図である。 前記油圧機械に組み込まれるリングカムの横断面図である。 本発明の第2実施形態に係るリングカムの横断面図である。 本発明の第3実施形態に係るリングカムの縦断面図である。 前記第3実施形態に係るリングカムの組立時を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係るリングカムの縦断面図である。 前記第4実施形態に係るリングカムの組立時を示す説明図である。 本発明の第5実施形態に係るリングカムの縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係るリングカムの斜視図である。 図11中のA―A線に沿う断面図である。 本発明の第7実施形態に係るリングカムの斜視図である。 前記第7実施形態に係るシリンダブロックの正面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1において、風力発電装置10は、少なくとも1本、典型的には2本以上のブレード14と、ブレード14が放射状に連結されたハブ16とで構成されるロータ12を備えている。なお、ハブ16は、ハブカバー18によって覆われていてもよい。ロータ12には、ロータシャフト20を介して油圧ポンプ22が連結されている。油圧ポンプ22には、高圧油路24及び低圧油路26を介して油圧モータ28が接続されている。具体的には、油圧ポンプ22の出口が高圧油路24を介して油圧モータ28の入口に接続され、油圧モータ28の出口が低圧油路26を介して油圧ポンプ22の入口に接続されている。
油圧ポンプ22は、ロータシャフト20によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ22で生成された高圧油は、高圧油路24を介して油圧モータ28に送られ、この高圧油によって油圧モータ28が駆動される。油圧モータ28で仕事をした後の低圧の作動油は、低圧油路26を介して油圧モータ28に戻される。
油圧モータ28には発電機30が連結されている。発電機30は、油圧モータ28によって駆動される同期発電機であり、図示しない電力系統に接続されている。
なお、ロータシャフト20の少なくとも一部はナセル32で覆われている。油圧ポンプ22、油圧モータ28及び発電機30は、タワー34の上端に設けられたナセル32の内部に配置されている。本実施形態及び以下に説明する実施形態において、油圧ポンプ22及び油圧モータ28の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式油圧機械である。
図2は、油圧ポンプ22又は油圧モータ28を構成するラジアルピストン式の油圧機械40を示す。油圧機械40は、油圧機械40の半径方向に沿って形成された複数のシリンダボア42と、複数のシリンダボア42に夫々摺動自在に設けられた複数のピストン44と、複数のシリンダボア42が設けられたシリンダブロック48とを備えている。複数のシリンダボア42は、シリンダブロック48の周方向及び軸方向(矢印a方向)に等間隔に配置されている。各々のピストン44は、シリンダボア42の内部で油圧機械40の半径方向に沿って往復運動する。ピストン44の往復運動によってピストン44とシリンダボア42とによって形成される油圧室rの容積が周期的に変化する。
シリンダブロック48の内側中央に回転シャフト50が配置されている。油圧機械20が油圧ポンプ22である場合、回転シャフト50は、ロータシャフト20と一体に設けられているか、又はロータシャフト20と連動して回転運動を行うものである。回転シャフト50の外周面にリングカム52が装着されている。リングカム52は、回転シャフト50と共に回転するように構成され、ピストン44に設けられたローラ46と当接するカム面を有する。この場合、ローラ46に対するリングカム52の相対的な回転運動を作り出すために、リングカム52とシリンダブロック48との間に、少なくとも1つの軸受54aを設けてもよい。
油圧室rの周期的な容積変化を伴うピストン44の往復運動は、リングカム52の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。例えば、油圧機械40が油圧ポンプ22である場合、回転シャフト50と共に回転するリングカム52の回転運動がピストン44の往復運動に変換される。これによって、油圧室rの周期的な容積変化が起こり、油圧室rで高圧の作動油が生成され、この高圧油で油圧モータ28が駆動される。
油圧機械40が油圧モータ28である場合、油圧ポンプ22から高圧の作動油が導入され、この高圧油の導入によってピストン44の往復運動が起る。ピストン44の往復運動がリングカム52の回転運動に変換される結果、リングカム52と共に油圧機械40の回転シャフト50が回転する。こうして、リングカム52の働きにより、油圧機械40の回転シャフト50の回転エネルギ(機械的エネルギ)と作動油の流体エネルギとの間でエネルギ変換が行われ、油圧機械40が油圧ポンプ22又は油圧モータ28として所期の役割を果たすようになっている。
シリンダブロック48には、複数の油圧室rに連通する少なくとも1本の内部油路56(56a、56b)が形成されている。一実施形態では、複数の内部油路56(56a、56b)が油圧機械40の軸方向に沿って設けられている。また、シリンダブロック48の一方の端面に環状板部材であるエンドプレート60が設けられている。そして、複数の内部油路56(56a、56b)に連通する環状集合油路58(58a、58b)がエンドプレート60の内部に形成されている。一実施形態では、エンドプレート60とリングカム52との間に軸受54bが設けられており、エンドプレート60は、リングカム52の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。
環状集合油路58(58a、58b)は、夫々外部配管62(62a、62b)に接続されている。こうして、各油圧室rは、内部油路56(56a、56b)及び環状集合油路58(58a、58b)を介して、外部配管62(62a、62b)に連通している。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック48は、シリンダボア42を形成する複数のシリンダスリーブ64と、複数のシリンダスリーブ64が夫々挿入される複数のスリーブ孔66aを有するシリンダブロック本体66とを含む。
シリンダブロック48に求められる役割として、ピストン44を摺動自在に案内するための摺動部としてのシリンダボア42の形成と、シリンダボア42を保持するための構造体の形成とが挙げられる。前述のように、シリンダスリーブ64とシリンダブロック本体66とを別に設ければ、シリンダブロック48に求められる役割(シリンダボア42の形成及び構造体の形成)を、夫々シリンダスリーブ64とシリンダブロック本体66とに分担させることができる。そのため、シリンダスリーブ64及びシリンダブロック本体66の夫々の役割に応じた好適な設計が可能になり、シリンダブロック48の全体としての軽量化を実現できる。
図3において、内部油路56(56a、56b)の夫々に、内部油路56(56a、56b)と各シリンダスリーブ64の油圧室rとに夫々分枝油路70a、70bが接続されている。分枝油路70a、70bには、夫々開閉弁72a、72bが設けられている。内部油路56a、56bのうち、一方が油圧室rに作動油を供給する給油路となり、他方が油圧室rから作動油を排出する排油路となる。
開閉弁72a、72bは、リングカム52の周方向の回転運動と同期して開閉するように制御される。即ち、リングカム52のカム面に当接したローラ46が下死点から上死点に向かう行程では、排油路に設けられた開閉弁が開かれ、給油路に設けられた開閉弁が閉じられる。また、ローラ46が上死点から下死点に向かう行程では、給油路に設けられた開閉弁が開かれ、排油路に設けられた開閉弁が閉じられる。開閉弁72a、72bは、例えば、電磁弁やバネ式開閉弁を用いることができる。バネ式開閉弁は、弁体をシート面に向けて付勢するためのバネが設けられ、油圧室rの油圧と該バネの弾性力と油圧室rの油圧とのバランスによって弁体を閉ポジションと開ポジションとの間で移動可能な構成を有する。
なお、図3に示す例示的な実施形態では、リングカム52のカム面には、周方向に山部(ローブ)80aと谷部80bとが交互に形成されている。
図4は、リングカム52の一実施形態としてのリングカム52Aを示す。リングカム52Aは周方向(図中の矢印b方向であり、油圧機械40の周方向でもある。)に連続した環状体をなす。リングカム52Aの内周面68は円形をしており、中空の回転シャフト50の円形の外周面に締り嵌めによって固定されている。締り嵌めのひとつの手段として、焼嵌め又は冷やし嵌めを用いることができる。
このように、回転シャフト50に環状体からなるリングカム52Aを締り嵌めで固定することで、回転シャフト50の外周面上にリングカム52Aを締結するためのボルトが挿通されるボルト穴をリングカム52Aのカム面に形成する必要がない。よって、リングカム52Aのカム面は、ローブ80aが形成された、段差のない無段差曲面とすることができる。
これによって、カム面の全周に亘り、カム面の段差に起因した面圧上昇が起きることはない。そのため、カム面やローラに瞬間的に大きな面圧が発生しないので、リングカムやローラの摩耗や寿命低下を回避できる。また、リングカム52Aを締り嵌め又は冷やし嵌めにより回転シャフト50に装着するので、リングカム52Aの回転シャフト50への装着が容易になる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2実施形態を図5により説明する。本実施形態では、前記第1実施形態と同様の形状を有するリングカム52Aが回転シャフト50の外周面に締り嵌めによって固定されている。さらに、回転シャフト50の外周面に、周方向に等間隔に複数の四角形の凹溝が刻設され、該凹溝に対応する位置で、リングカム52Aの内周面に四角形の凹溝が刻設されている。こうして形成された四角形の孔に、四角形断面を有するキー82が
圧入されている。本実施形態によれば、前記第1実施形態で得られる作用効果に加えて、回転シャフト40に対するリングカム52Aの周方向の相対的な滑りをさらに効果的に防止できる。なお、キー82の代わりに、別な滑り防止部材を用いて設けられよい。例えば、リングカム52A及び回転シャフト50にピン孔を形成し、ピン孔にピンを挿入するようにしてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明の第3実施形態を図6及び図7により説明する。図6に示すように、本実施形態は、油圧機械40の軸方向にシリンダ42が複数列に配置される場合の例である。本実施形態では、回転シャフト50の外周面に、軸方向(矢印a方向)に隣接して複数の台座84a〜84dが形成されている。台座84a〜84dは、夫々外径が異なる円形の外周面を有すると共に、外周面は回転シャフト50と同芯であり、かつ板幅が同一の円板形状をなしている。台座84a〜84dは、外径が最大の台座84bから軸方向に離れるにつれて外径が小さくなるように配列されている。すなわち、台座84a〜84dは、配列の内側から外側に向かって外径が大きい順に配置されている。
本実施形態に係るリングカム52Bは、夫々分離された4個の環状セグメント86a〜86dからなる。環状セグメント86a〜86dは、外径が同一で、内径は各台座84a〜84dの外径に対応して、対応する台座と締り嵌め可能な寸法を有する環状体で構成されている。また、環状セグメント86a〜86dの外周面及び内周面は、互いに同芯である円形を有する。該環状セグメントの板幅は台座84a〜84dと同一である。環状セグメント86a〜86dは、夫々締り嵌め可能な外径を有する台座84a〜84dに締り嵌めされる。
図7に示すように、締り嵌めの手順は、環状セグメント86a〜86dのうち、配列の内側に配置された、内径が大きい順から順々に締り嵌めしていく。各環状セグメント86a〜86dの外周面には、夫々ピストン44に取り付けられたローラ46が当接する。本実施形態のリングカム52Bと異なり、軸方向に長い寸法を有しているリングカムを焼嵌めする場合、焼嵌めの途中でリングカムの温度が低下してしまうと、最後まで嵌合できなくなる場合がある。
本実施形態のリングカム52Bでは、軸方向に短い寸法を有する環状セグメントに分割されているので、各環状セグメントの締り嵌めは容易であり、かつ環状セグメントの内径が大きい順から順々に台座84a〜84dに締り嵌めするので、リングカム全体としても締り嵌め作業が容易になる。また、各台座間には、リングカム52Bの径方向に段差が形成されているので、各環状セグメントの位置決めが容易になると共に、該段差によって各環状セグメントの軸方向の抜けを阻止できる。
(実施形態4)
次に、本発明の第4実施形態を図8及び図9により説明する。前記第3実施形態と同様に、本実施形態は、回転シャフト50の外周面に、軸方向(矢印a方向)に隣接して外径が異なる複数の台座88a〜88dが形成されている。本実施形態では、台座88a〜88dは、奥側(図中右側)から順々に外径が大きい順に配置されている。そして、台座88a〜88dに夫々対応した寸法の内径を有する環状セグメント90a〜90dが用意される。
そして、図9に示すように、内径が大きい環状セグメントから順々に対応した外径を有する台座、即ち、奥側に位置した台座から順々に締り嵌めされる。本実施形態においても、前記第3実施形態と同様に、環状セグメントが個々に分割されていることで、リングカム全体として締り嵌め作業が容易になる。また、各台座間には、リングカム52Cの径方向に段差が形成されているので、各環状セグメントの位置決めが容易になると共に、該段差によって各環状セグメントの軸方向の抜けを阻止できる。
(実施形態5)
次に本発明の第5実施形態を図10により説明する。本実施形態に係るリングカム52Dは、回転シャフト50の端部に、回転シャフト50より大径の円形の台板92が接続されている。また、台板92と同一の外径を有する中空の円筒部94が設けられている。円筒部94の内周面に、軸方向に夫々内径が異なる6個の環状の台座96a〜96fが、軸方向(矢印a方向)に隣接して形成されている。内径が小さい台座ほど配列の内側に配置されている。すなわち、台座96a〜96fは、内径が最小の台座96cから軸方向に遠ざかるにつれて内径が大きくなるように配列されている。
そして、各台座96a〜96fの内径に対応して夫々に締り嵌め可能な外径を有する6個の環状セグメント98a〜98fが用意される。各環状セグメントは、夫々外径が異なり、対応した寸法の内径を有する台座に順々に締り嵌めする。締り嵌めは、小さい内径を有する台座から順に行われる。
こうして、各環状セグメントが内周面上に装着された円筒部94は、台板92に溶接やボルト締結等の手段で結合される。そして、円筒部94の内部にシリンダブロック48が配置され、各環状セグメント98a〜98fの端面に、ピストン44に装着されたローラ46が当接する。こうして、円筒部94は回転シャフト50と共に回転し、ピストン44は、回転シャフト50及び円筒部94の回転運動に連動し、往復運動を行う。本実施形態においても、環状セグメント98a〜98dの装着が容易になるなど、前記第3実施形態及び第4実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態6)
次に、本発明の第6実施形態を図11及び図12により説明する。本実施形態は、油圧機械40が油圧ポンプ22であり、ロータシャフト20に直接リングカム52Eを取り付けた例である。本実施形態のリングカム52Eは、ロータシャフト20に対して、ロータシャフト20の軸方向に隣接配置されている。リングカム52Eは、4個の環状セグメント100a〜100dから構成されている。4個の環状セグメント100a〜100dは、回転シャフト50の軸方向に並べられ、ロータシャフト20の端部に複数の長尺ボルト102で固定されている。複数の長尺ボルト102は、ロータシャフト20の周方向に等間隔で配置される。また、図11に示すように、環状セグメント100a〜100dのカム面は、ローブ80aの1ピッチの間で、少しずつ周方向(矢印b方向)へずらした配置としている。
本実施形態によれば、リングカム52Eをロータシャフト20の端部に直接装着したことで、油圧ポンプ22の回転シャフトをリングカム52Eとは別に設ける必要がなくなり、油圧ポンプ22を簡素化かつ低コスト化できる。油圧機械40が油圧モータ28であれば、リングカム52Eを直接発電機30の回転軸に取り付けることができる。そのため、油圧モータ28の構成を簡素化かつ低コスト化できる。
また、環状セグメント100a〜100dのカム面の位相を周方向へずらすことで、ピストン44の往復運動の位相をずらすことができる。そのため、油圧機械40から吐出される作動油を時系列的に均等化できる。従って、作動油の不均等な吐出に起因した振動や脈流の発生を防止できる。
(実施形態7)
次に、本発明の第7実施形態を図13及び図14により説明する。本実施形態のリングカム52Fは、1個の環状体104で構成されている。環状体104は、中央に軸方向に貫通したセンター孔104aを有する。環状体104は、センター孔104aを介してロータシャフト20の外周面に締り嵌めされる。環状体104のカム面は、ローブ80aが軸方向にむけて直線状に延在している平歯歯車的形状をなしている。環状体104の外周面に、軸方向に沿って複数列のシリンダ42が配置される。
本実施形態のリングカム52Fは、1個の環状体で構成され、しかもローラ46が軸方向に直線状に延在しているので、ホブ盤や平面研削盤を用いて、軸方向(矢印a方向)に1ストロークで一気にリングカムを製造できる。そのため、リングカムの加工が容易かつ低コストとなる。また、長期に亘る油圧機械の運転によって、ローラ46が接触したカム面が摩耗する場合がある。そのとき、リングカム52Fは、ローブ80aが軸方向にむけて直線状に延在しているので、所定時間だけ使用後、リングカム52Fを軸方向に移動させることで、ローラ46が未接触のフレッシュなカム面を使用できるようになる。
なお、本実施形態のリングカム52Fを用いる場合、油圧機械40から吐出される作動油を時系列的に均等化できない。そこで、リングカム52Fを用いた場合でも、シリンダブロック48に設けられたシリンダスリーブ64の配置を工夫することで、油圧機械40から吐出される作動油を時系列的に均等化する方法を図14で説明する。
図14において、シリンダブロック48の軸方向(図中矢印a方向)に、シリンダブロック48の軸方向(図中矢印a方向)に、4個のシリンダスリーブ64が設けられている。ただし、本実施形態では4個であるが、他の実施形態ではm個(2個以上)であればよい。
複数のシリンダスリーブ64の配列(複数のシリンダ列Rで構成されるシリンダ配列)は、油圧機械40の軸方向に配置される仮想シリンダ列Rが複数列設けられた仮想配列に対して、各々の仮想シリンダ列Rに属する仮想シリンダの周方向位置を互いに異ならしめた配列に従って形成される。なお、仮想配列は、油圧機械40の軸方向に平行に並んだm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダにより形成される仮想シリンダ列Rが周方向にn列(ただしnは2以上の整数)並んだ規則的な配列である。
一実施形態では、図14に示すように、仮想シリンダ列Rを油圧機械の軸方向に対して一定の角度cで傾斜させた配列に従って複数のシリンダスリーブ64(及びそれらに設けられたシリンダボア42)が配置される。その結果、シリンダブロック48内において油圧機械20の軸方向に沿って並ぶm個のシリンダボア42の周方向位置が互いに異なる。従って、ピストン44の往復運動に、軸方向で位相差をもうけることができる。なお、この配列のしかたは一例であって、別な配列であってもよい。例えば、部分的に2つ以上の異なる角度で傾斜させた仮想シリンダRの配列に従って、シリンダ列Rを配置してもよい。
油圧機械40が油圧ポンプ22である場合、高圧油路24からの高圧油の吐出を時系列的に均等化することで、回転シャフト50の回転を円滑に行うことができる。そのため、ピストン44の往復運動に、軸方向で位相差をもうけることが望ましい。これを目的として、通常、カム52のカム面に、軸方向に配置されたシリンダ列毎に位相差をもうけているが、これではカム面の形状が複雑となり、カム面の加工が高コストとなる。そこで、本実施形態によれば、シリンダブロック48内において油圧機械20の軸方向に沿って並ぶm個のシリンダボア42の周方向位置が互いに異なるので、カム面の形状に位相差をもうけなくても、高圧油の吐出を均等化できる。そのため、カム面の加工が容易かつ低コストになる。
なお、本実施形態において、油圧機械40が油圧モータ28である場合、発電機30の回転軸に直接リングカム52Fを取り付けるようにする。これによって、油圧ポンプ22の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、シリンダ列Rを仮想シリンダRの配列に従って配置させることで、発電機30の出力軸を円滑に回転できる。そのため、本実施形態は油圧モータ28にも適用可能である。
本発明によれば、ラジアルピストン式油圧機械に装着されたリングカムのカム面の段差をなくし、これによって、ローラとリングカムとの接触部に生じる面圧を低減することで、ローラやリングカムの摩耗を摩耗をなくし、これらの寿命を伸ばすことができる。
10 風力発電装置
12 ロータ
14 ブレード
16 ハブ
18 ハブカバー
20 ロータシャフト
22 油圧ポンプ
24 高圧油路
26 低圧油路
28 油圧モータ
30 発電機
32 ナセル
34 タワー
40 油圧機械
42 シリンダボア
44 ピストン
46 当接部
48 シリンダブロック
50 回転シャフト
52、52A、52B、52C、52D、52E,52F リングカム
54a、54b 軸受
56,56a、56b 内部油路
58,58a、58b 環状集合油路
60 エンドプレート
62,62a、62b 外部配管
64 シリンダスリーブ
66 シリンダブロック本体
66a スリーブ孔
70a、70b 分枝油路
72a、72b 開閉弁
80a 山部(ローブ)
80b 谷部
82 キー
84a〜84d、88a〜88d、96a〜96f 台座
86a〜86d、90a〜90d、98a〜98f、100a〜100d 環状セグメント
92 台板
94 円筒部
102 長尺ボルト
104 環状体
104a センター孔
r 油圧室
R シリンダ列
仮想シリンダ列

Claims (12)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
    前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、
    前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、
    前記複数のローラに当接するように構成されて、前記油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記複数のピストンに対向して配置され、前記複数のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムとを備え、
    前記リングカムは、前記周方向に連続した環状体であり、前記ローラとの当接面は前記周方向において段差のない無段差曲面であることを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記リングカムが締り嵌めにより取り付けられる回転シャフトをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記回転シャフトと前記リングカムとの間に設けられ、前記回転シャフトに対する前記リングカムの前記周方向における相対的な滑りを防止するための滑り防止部材をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 前記リングカムは、前記回転シャフトの外周面上に嵌合されており、前記油圧機械の軸方向に並ぶ互いに内径が異なる複数の環状セグメントを含み、
    前記複数の環状セグメントは、前記内径が最大の環状セグメントから前記軸方向に離れるにつれて前記内径が小さくなるように配置されたことを特徴とする請求項2又は3に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記リングカムは、前記回転シャフトの内周面上に嵌合されており、前記油圧機械の軸方向に並ぶ互いに外径が異なる複数の環状セグメントを含み、
    前記複数の環状セグメントは、前記外径が最小の環状セグメントから前記軸方向に離れるにつれて前記外径が大きくなるように配置されたことを特徴とする請求項2又は3に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記リングカムは、前記軸方向において前記油圧機械の入力軸又は出力軸に隣接して配置され、前記入力軸又は前記出力軸に直接的に接続されたことを特徴とする請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記複数のシリンダは、前記油圧機械の軸方向に分布しており、
    前記複数のローブは、それぞれ、前記複数のシリンダが分布する前記軸方向の位置範囲に亘って、前記軸方向に直線的に延在していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記軸方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記周方向にn列(ただしnは2以上の整数)設けられた仮想配列に対して、各々の前記仮想シリンダ列に属する前記m個の仮想シリンダの前記周方向の位置を互いに異ならしめた配列に従って前記複数のシリンダが前記シリンダブロック内に配置されたことを特徴とする請求項7に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、前記複数のローラに当接するように構成されて前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有し、前記油圧機械の周方向に連続した環状体であり、前記ローラとの当接面は前記周方向において段差のない無段差曲面であるリングカムと、前記リングカムが取り付けられる回転シャフトとを含むラジアルピストン式油圧機械の組立て方法であって、
    前記リングカムを前記回転シャフトに締り嵌めによって取り付けるカム取付ステップを備えることを特徴とするラジアルピストン式油圧機械の組立て方法。
  10. 前記リングカムは、前記回転シャフトの外周面上に嵌合される内径が互いに異なる複数の環状セグメントを含み、前記複数の環状セグメントは、前記内径が最大の環状セグメントから前記油圧機械の軸方向に離れるにつれて前記内径が小さくなるように前記軸方向に配置され、
    前記カム取付ステップでは、前記内径が最大の環状セグメントから前記軸方向に遠ざかる順で前記環状セグメントの前記回転シャフトの外周面への締り嵌めを行うことを特徴とする請求項9に記載のラジアルピストン式油圧機械の組立て方法。
  11. 前記リングカムは、前記回転シャフトの内周面上に嵌合される外径が互いに異なる複数の環状セグメントを含み、前記複数の環状セグメントは、前記外径が最小の環状セグメントから前記油圧機械の軸方向に離れるにつれて前記外径が大きくなるように前記軸方向に配置され、
    前記カム取付ステップでは、前記外径が最小の環状セグメントから前記軸方向に遠ざかる順で前記環状セグメントの前記回転シャフトの内周面への締り嵌めを行うことを特徴とする請求項9に記載のラジアルピストン式油圧機械の組立て方法。
  12. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    前記油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、前記複数のローラに当接するように構成されて前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記複数のピストンに対向して配置され、前記複数のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムとを含み、
    前記リングカムは、前記周方向に連続した環状体であり、前記ローラとの当接面は前記周方向において段差のない無段差曲面であることを特徴とする風力発電装置。
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