JP2014126473A - マグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法 - Google Patents

マグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法 Download PDF

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秀一 諌山
Masayuki Kawami
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Abstract

【課題】マグネットカップリングの伝達トルクの許容量を測定する。
【解決手段】マグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法であって、排熱回収発電装置を停止後に、タービンの端部又は受動側回転軸の端部の何れか一方を回転しないように固定する工程S11と、排熱回収発電装置を停止後に、タービンの端部又は受動側回転軸の端部の何れか他方から駆動側回転軸及び受動側回転軸の何れか一方にトルク負荷を付与する工程S13と、駆動側回転軸又は受動側回転軸の何れかにトルク負荷を付与したときの駆動側回転軸と受動側回転軸とのねじれ角を測定する工程S14と、トルク負荷及びねじれ角に基づいて伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定する工程S15と、許容トルクに到達するときのねじれ角に基づいて、伝達トルクの許容範囲を設定する工程S16と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、排熱回収発電装置の動力伝動機構として使用されるマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法に関する。
従来よりCO2排出削減の社会的、国策的ニーズに基づいて、各種産業用プラント、船舶や車両用の動力源の排ガス等の排熱を回収して発電する技術として、有機ランキンサイクル( Organic Rankine Cycle )によって発電する排熱回収発電装置がある。例えば、船舶用の排熱回収発電装置では、ディーゼルエンジンから排出される排ガスの熱によって、水よりも沸点の低い代替フロン(例えば、R245fa)等の有機流体を加圧した状態で加熱して沸騰させ、その蒸気によってタービンを駆動し、発電を行っている。このように、水よりも沸点の低い有機流体をタービン駆動用の作動流体とすることにより、150℃以下の比較的温度の低い排熱まで回収して発電エネルギーに変換できるため、排熱回収発電装置による発電効率が向上する。
上記の排熱回収発電装置では、タービンの回転軸がハウジングの隔壁を貫通して隔壁の外部に導設されるため、タービンを回転させる流入流体である代替フロンが回転軸とその軸受との間から外部に漏れるおそれがある。当該流入流体の外部漏れを防止するために、駆動側から受動側に非接触式で回転力を伝達できるマグネットカップリングを用いて、気密性を保持したまま回転力を伝達する技術が開発されている。マグネットカップリングは、許容トルクを超えて使用すると、駆動側から受動側への接続がスリッピングする脱調が起きる。当該脱調が起きると、駆動側の回転を伝達不能になり、また、タービンがオーバースピードとなり装置が損傷するおそれがある。マグネットカップリングの動力伝動部の脱調を防止する従来技術として、駆動側と受動側のそれぞれにセンサとセンサ感知体を設けて、動力伝動時の動作を監視する運転監視装置が特許文献1に開示されている。
特開昭60−164066号公報
特許文献1に開示されている回転伝動機構における運転監視装置では、スリッピングを防止するために、駆動側と受動側のそれぞれにセンサとセンサ感知体を設けて動力伝動時の運転動作を監視している。しかしながら、センサによる位相差の検出結果に基づいて、スリッピング防止するための具体的な方策について言及していない。
マグネットカップリングは、上述したように、許容トルクを超えて使用すると、脱調する危険性がある。すなわち、マグネットカップリングで回転動力を伝達する際には、動力の駆動側と受動側との間に作用する伝達トルクが最大トルク値となる許容トルクを越えない範囲で使用することが重要となる。換言すると、マグネットカップリングの脱調を防止するためには、伝達トルクの許容範囲を事前に測定することが重要となる。
例えば、駆動側のインナー軸外周面と受動側のアウター支持部材の内周面の周方向に、永久磁石をN極とS極のそれぞれ10個ずつを交互になるように設けると、図9に示すように、インナーとアウターとのねじれ角が18度のときに、伝達トルクが最大値となる。すなわち、動力の駆動側と受動側との間のねじれ角が18度を越えると、双方間に作用する伝達トルクが下がり、脱調するリスクが高まる。このことから、駆動側と受動側との間のねじれ角が最大トルクである許容トルクを示すねじれ角を閾値として、この閾値を越えない範囲にマグネットカップリングの動力伝動動作を制御することが必要となる。換言すると、マグネットカップリングによる回転出力の伝達を安定させるためには、許容トルクでのねじれ角を把握することが極めて重要となる。
しかしながら、マグネットカップリングを構成する永久磁石の経年劣化により、磁力が低下する可能性がある。このため、図9に示す場合において、許容トルク時のねじれ角が18度とならずに、多少の誤差が出ることがある。すなわち、マグネットカップリングの永久磁石の経年劣化度を検査するために、定期的にマグネットカップリングの伝達トルクと、当該伝達トルクが最大値となる許容トルクでのねじれ角を確認する必要がある。また、排熱回収発電装置を安定して運転するために、マグネットカップリングの定期的な確認作業に基づいて、マグネットカップリングの交換時期を判断することも必要となる。
さらに、マグネットカップリングは、図10に示すように、マグネットの温度上昇により、許容トルクが低下することが判明している。排熱回収発電装置のタービンからの回転出力を伝達する際に、マグネットカップリングの周辺で熱が発生することから、マグネットカップリングでの回転出力を伝達する際に脱調するリスクが高まる。すなわち、マグネットカップリングの温度特性を踏まえて、永久磁石の経年劣化の検査も必要となる。
そこで、本発明は、従来の回転伝動機構における運転監視装置が有する上記課題に鑑みてなされたものであり、マグネットカップリングの伝達トルクに基づいて伝達トルク許容量を測定することの可能な、新規かつ改良されたマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、排熱回収発電装置に備わるタービンの回転出力を駆動側回転軸及び受動側回転軸を介して発電機に伝達するマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法であって、前記排熱回収発電装置を停止後に、前記タービンの端部又は前記受動側回転軸の端部の何れか一方を回転しないように固定する工程と、前記排熱回収発電装置を停止後に、前記タービンの端部又は前記受動側回転軸の端部の何れか他方から前記駆動側回転軸及び前記受動側回転軸の何れか一方にトルク負荷を付与する工程と、前記駆動側回転軸又は前記受動側回転軸の何れかにトルク負荷を付与したときの前記駆動側回転軸と前記受動側回転軸とのねじれ角を測定する工程と、前記トルク負荷及び前記ねじれ角に基づいて、前記伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定する工程と、前記許容トルクに到達するときの前記ねじれ角に基づいて、前記伝達トルクの許容範囲を設定する工程と、を含むことを特徴とするマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法に関係する。
本発明の一態様によれば、マグネットカップリングの許容トルク時でのねじれ角の値を確認できるので、マグネットカップリングの伝達トルクの許容量の確認が容易となり、より適切なマグネットカップリングの交換時期や運転条件の設定値を調べられる。
このとき、本発明の一態様では、前記ねじれ角は、前記駆動側回転軸の外周の変位をワイヤー式変位センサで計測することにより測定されることとしてもよい。
このようにすれば、タービンを介して駆動側回転軸に所望の伝達トルクを加えながら、許容トルク時のねじれ角を容易に確認することができる。
また、本発明の一態様では、前記トルク負荷を付与する前に、少なくとも前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の何れかの周囲の温度を所望の温度に設定する工程を更に含み、前記許容トルクを判定する工程では、前記トルク負荷、前記ねじれ角及び前記温度設定工程で設定した温度に基づいて、前記伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定することとしてもよい。
このようにすれば、マグネットカップリングの温度特性を踏まえて、マグネットカップリングの伝達トルク許容量を容易に計測できる。
また、本発明の一態様では、リボンヒーターを少なくとも前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の何れかに巻きつけることによって、前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の周囲の温度を所望の温度に設定することとしてもよい。
このようにすれば、駆動側磁石や受動側磁石の温度を容易に所望の温度に設定できる。
以上説明したように本発明によれば、排熱回収発電装置に備わるマグネットカップリングのメンテナンス時に伝達トルクの許容範囲を容易に確認できるので、マグネットカップリングの交換時期及び伝達トルクの上限等の運転条件の設定値を調べることができる。
本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムの第1の実施形態の概略構成図である。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムに備わるトルク負荷付与装置の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は図2(a)のA−Aから見た図である。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムに備わる軸部回転止め装置の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は図3(a)のB−Bから見た図である。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作を説明するフローチャートである。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法での検査結果の一例として、トルクとねじれ角との時系列関係を説明する図である。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法での測定の一例として、トルク印加及び低減させる際のトルクとねじれ角との関係を説明する図である。 本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムの第2の実施形態の概略構成図である。 本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作を説明するフローチャートである。 マグネットカップリングのねじれ角とトルクとの関係を示す図である。 マグネットカップリングに備わる永久磁石の温度と伝達トルクとの関係を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
まず、本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の第1の実施形態のシステム構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法のシステム構成の第1の実施形態の概略構成図である。
本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステム100は、ねじれ角測定部102と、トルク負荷付与装置150と、タービン14と、駆動側回転軸32と、マグネットカップリング30と、受動側回転軸40と、減速ギア42、44と、発電機側回転軸46と、軸部回転止め装置180と、発電機16と、中央制御装置110と、記憶部122とを備える。
マグネットカップリング30は、タービン14の回転出力を発電機16に伝達するための動力伝動機構である。本実施形態では、マグネットカップリング30は、タービン14の駆動側回転軸32の他端側に配置される複数の駆動側磁石34が、隔壁37を介して受動側回転軸40の一端側に配置される複数の受動側磁石38と対向される構成となっている。すなわち、駆動側磁石34が設けられている駆動側回転軸32の他端側をマグネットカップリングのインナーとし、受動側磁石38が設けられている受動側回転軸40の一端側をマグネットカップリングのアウターとする。
駆動側磁石34は、一端にタービン14が設けられ、タービンと共に回転する駆動側回転軸32の他端側の外周面に複数配置されている。受動側磁石38は、駆動側磁石34と非磁性体の隔壁37を介して対向するように、受動側回転軸40の一端に設けられる支持部材36に複数配置される。マグネットカップリング30は、先端側のタービン14の回転出力を駆動側回転軸36の他端側に配置される駆動側磁石34と、受動側回転軸40の先端側の支持部材36に配置される受動側磁石38との間に作用する伝達トルクを受動側回転軸40に伝達する。そして、受動側回転軸40の回転出力は、減速ギア42、44で減速されて、発電機側回転軸46を介して、発電機16に伝達される。本実施形態では、受動側回転軸40は、減速ギア42の減速ピニオン軸である。
なお、本実施形態では、マグネットカップリング30は、駆動側回転軸32の他端側に配置される駆動側磁石34を、受動側磁石38の配置される支持部材36が隔壁37を介して外から覆うイン・アウトタイプのものであるが、円盤状のディスクタイプのものでもよい。また、図2では、受動側回転軸40は、減速ギア42、44、発電機側回転軸46を介して、発電機16に回転出力を減速させて伝達する構成となっているが、受動側回転軸40の回転出力を発電機16に直接伝達する構成としてもよい。
本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステム100は、不図示の排熱回収発電装置に備わるマグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲を設定するためのシステムである。本実施形態では、排熱回収発電装置を停止後に、回転止め装置180が受動側回転軸40を回転しないように固定して、タービン14の端部14aに設けられるトルク負荷付与装置150が駆動側回転軸32にトルク負荷を付与する。なお、トルク負荷付与装置150、回転止め装置180の構成の詳細については、後述する。
また、本実施形態のシステム100では、トルク負荷付与装置150でタービン14を介して駆動側回転軸32にトルク負荷を付与したときの駆動側回転軸側のインナーと受動側回転軸側のアウターとのねじれ角を測定するねじれ角測定部102が設けられている。本実施形態では、ねじれ角測定部102は、駆動側回転軸32(タービン軸)と、受動側回転軸40(減速機ピニオン軸)の軸外周の位相変位をワイヤー式変位センサ等で計測し、マグネットカップリング30のねじれ角を計測する。ねじれ角測定部102は、トルク負荷付与装置150が取り付けられる駆動側回転軸32の一部に設けられ、例えば、タービン軸の端部に取り付けられる。
本実施形態では、中央制御装置110がトルク負荷付与装置150で駆動側回転軸32に付与したトルク負荷と、ねじれ角測定部102で測定したねじれ角に基づいて、許容トルクを判定する。そして、中央制御装置110は、その許容トルクに基づいてマグネットカップリング30の磁力劣化度を判定する。中央制御装置110には、図1に示すように、トルク負荷制御部112と、許容トルク判定部114と、許容範囲設定部116とを備える。
トルク負荷制御部112は、トルク負荷付与装置150で駆動側回転軸32に付与するトルク負荷の大きさを調整する。許容トルク判定部114は、トルク負荷付与装置150で駆動側回転軸32に付与したトルク負荷と、ねじれ角測定部102で測定したねじれ角に基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定し、その時のねじれ角を定める。許容範囲設定部116は、マグネットカップリング30が許容トルクに到達するときのねじれ角に基づいて、伝達トルクの許容範囲を設定する。
なお、図1では、タービン14の端部14aにトルク負荷付与装置150を取り付け、受動側回転軸40の端部40aに回転止め装置180を取り付けているが、トルク負荷付与装置150、回転止め装置180の取り付け位置を逆にしてもよい。すなわち、タービン14の端部14aに回転止め装置180を取り付け、受動側回転軸40の端部40aにトルク負荷付与装置150を取り付けてもよい。すなわち、何れか一方に回転止め装置180を取り付け、何れか他方にトルク負荷付与装置150を取り付ければ、本実施形態の検査システム100によるマグネットカップリング30の磁力劣化度を検査できる。
次に、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルクの許容量測定方法を行うシステムに備わるトルク負荷付与装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図2は、本実施形態のマグネットカップリングの磁力劣化度の検査システムに備わるトルク負荷付与装置の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は図2(a)のA−Aから見た図である。なお、図2(a)では、トルク負荷付与装置の一部が断面図で示されている。
本実施形態では、トルク負荷付与装置150は、タービン14の端部14aに取り付けられる。トルク負荷付与装置150は、図2(a)に示すように、ロックナット152と、負荷軸154と、レバー156と、トルク負荷フランジ158と、ブラケット160と、調整ボルト162と、支持軸受ケース164と、支持軸受166とを備える。
ロックナット152は、駆動側回転軸となるタービン回転軸40の端部40aに固定される。負荷軸154は、ロックナット152と連結され、タービン14の先端側の方向に延出する。レバー156は、タービン回転軸40(駆動側回転軸)にトルク負荷を付与する機能を有し、負荷軸154の先端側に該負荷軸154と略鉛直方向に設けられる。トルク負荷フランジ158は、タービン14の端部14aに取り付けられ、タービン14の端部14aに対して、トルク負荷付与装置100を固定する。ブラケット160は、トルク負荷フランジ158から先端側の方向に略鉛直方向に延出して設けられ、調整ボルト162を支持する。調整ボルト162は、ブラケット160に支持され、レバー156によるトルク負荷の大きさを調整する。支持軸受ケース164は、支持軸受166を介して、タービンロータに曲げモーメントが作用しないように負荷軸154を支持する。
トルク負荷付与装置150をこのような構成とすることにより、図2(b)に示すように、調整ナット162a、162bをブラケット162a、162bに対して締めつけることによって、調整ナット162a、162bの先端がレバー156に押圧力F1、F2を付与する。調整ナット162a、162bからの押圧力F1、F2によって、レバー156を介して負荷軸154にトルク負荷が付与される。そして、負荷軸154を介して付与されるトルク負荷は、ロックナット152を介して駆動側回転軸40に伝達される。このようにして、タービン14の回転軸となる駆動側回転軸40を介して、駆動側回転軸40に所望の伝達トルクを加えることができ、最大トルク時におけるねじれ角θを測定することができる。
次に、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムに備わる回転止め装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図3は、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムに備わる回転止め装置の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は図3(a)のB−Bから見た図である。
回転止め装置180は、受動側回転軸40の端部40aに取り付けられる。本実施形態では、受動側回転軸40は、伝達トルクを減速して発電機16に伝達する減速機42、44のピニオン軸であり、回転止め装置180は、当該ピニオン軸に取り付けられる。回転止め装置180は、図3(a)、(b)に示すように、カウンターウェイト182と、回転止めフランジ184を備える。
カウンターウェイト182は、ピニオン軸40の端部40aに取り付けられ、受動側回転軸40を介して、マグネットカップリング30との重量の釣り合いをとるために設けられる重りである。本実施形態では、カウンターウェイト182は、回転止めフランジ184に対してネジ186で固定されて取り付けられている。回転止めフランジ184は、カウンターウェイト182を覆うように設けられ、減速機42、44のハウジング170に対して、ネジ止め部188を介して固定されている。このようにして、本実施形態では、マグネットカップリングの伝達トルクの検査をする際に、回転止め装置180で減速機42のピニオン軸40が回らないように固定できる。このため、マグネットカップリング30の伝達トルクの検査を容易に行えるようになる。
次に、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作について、図面を使用しながら説明する。図4は、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作を説明するフローチャートである。
本実施形態の検査方法は、排熱回収発電装置に備わるマグネットカップリング30の伝達トルク許容範囲を測定するために使用される。まず、排熱回収発電装置の作動を停止後に、受動側回転軸となる減速機ピニオン軸40の端部40aに回転止め装置180を取り付けて、回転しないように固定する(工程S11)。次に、タービン14の端部14aにトルク負荷付与装置150を装着して(工程S12)、駆動側回転軸32にトルク負荷を付与する(工程S13)。
その後、トルク負荷付与工程S13で駆動側回転軸32にトルク負荷を付与したときの駆動側回転軸32と受動側回転軸40とのねじれ角を測定する(工程S14)。本実施形態では、駆動側回転軸32の外周の変位をワイヤー式変位センサで計測することによって、タービン軸32と減速機ピニオン軸40の位相を計測して、マグネットカップリング30のねじれ角を計測する。
マグネットカップリング30のねじれ角を計測したら、次に、トルク負荷付与装置150で付与したトルク負荷と、ねじれ角測定部102で測定したねじれ角に基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定する(工程S15)。工程S15では、マグネットカップリング30の許容トルクを判定する際に、その許容トルクにおけるマグネットカップリング30のねじれ角も求められる。
工程S15でマグネットカップリング30の許容トルクが判定されたら、許容トルクに到達するときのねじれ角に基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲を設定する(工程S16)。本実施形態では、工程S16で図5に示すように、駆動側回転軸32に付与したトルク負荷A1と、当該トルク負荷A1を付与したときのマグネットカップリング30のねじれ角B1の関係が時系列でまとめられる。そして、トルクが最大値となる許容トルクのときのねじれ角の大きさを確認して、当該ねじれ角の大きさに基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲を設定する。
また、本実施形態では、図6に示すように、トルク付与を増加させるときのトルクとねじれ角との関係C1と、トルク付与を低減させるときのトルクとねじれ角との関係D1に基づいて、トルクが最大値となる許容トルクのときのねじれ角の大きさを確認する。図6に示す例では、トルクが最大値となる許容トルクが点E1のときであることがわかるので、点E1のときのねじれ角を確認して、許容トルク時のねじれ角の大きさを求める。
なお、本実施形態では、駆動側回転軸32に配置される駆動側磁石34の伝達トルクの許容量を測定しているが、駆動側磁石34及び受動側磁石38の少なくとも何れか一方の伝達トルクの許容量を設定すればよい。すなわち、受動側磁石38のみの伝達トルクの許容量を測定することとしてもよく、また、駆動側磁石34及び受動側磁石38の双方の伝達トルクの許容量を設定することにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、排熱回収発電装置にマグネットカップリング30が組み込まれた状態でマグネットカップリング30の許容トルクを把握でき、その時のねじれ角の値を計測できる。このため、排熱回収発電装置にマグネットカップリング30が組み込まれた状態でマグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲の確認が容易となるので、より適切なマグネットカップリングの交換時期や運転条件の設定値を調べられる。すなわち、排熱回収発電装置にマグネットカップリング30が組み込まれた状態で、マグネットカップリング30の特性計測が可能となるので、メンテナンスが容易となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムの第2の実施形態の構成について、図面を使用しながら説明する。図7は、本発明のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステムの第2の実施形態の概略構成図である。
本実施形態では、マグネットカップリング230のねじれ角計測方法が第1の実施形態と異なる。すなわち、図7に示すシステム200では、温度設定部218が温度調整部材となるリボンヒーター220を用いて、マグネットカップリング30の周囲の温度を任意に設定する。そして、許容トルク判定部214は、トルク負荷、ねじれ角及び温度設定部218で設定した温度に基づいて、マグネットカップリング30の許容トルクを判定する。
前述したように、マグネットカップリング30を構成する駆動側磁石34、受動側磁石38は、温度上昇により磁力が低下し、許容トルクが低下する温度特性を有している。このため、本実施形態では、マグネットカップリング30の温度特性を踏まえて、マグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定が容易に行えるようにしている。
このように、本実施形態では、排熱回収発電装置にマグネットカップリング30が組み込まれた状態でマグネットカップリング30の温度特性も踏まえた特性計測ができるので、当該温度特性を加味した上でマグネットカップリング30の伝達トルク許容量の測定が容易に行える。このため、排熱回収発電装置に用いるマグネットカップリングにおいて、メンテナンス時に伝達トルクを確認し、交換時期及び伝達トルクの上限等の運転条件の設定値を容易に調べることができる。
次に、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作について、図面を使用しながら説明する。図8は、本実施形態のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法の動作を説明するフローチャートである。
本実施形態の検査方法は、排熱回収発電装置に備わるマグネットカップリング30の伝達トルク許容量を測定するために使用される。まず、排熱回収発電装置の作動を停止後に、受動側回転軸となる減速機ピニオン軸40の端部40aに回転止め装置280を取り付けて、回転しないように固定する(工程S21)。次に、タービン14の端部14aにトルク負荷付与装置250を装着してから(工程S22)、リボンヒーターを駆動側回転軸32に巻きつけることによって、マグネットカップリング30の周辺温度を所望の温度に設定する(工程S23)。そして、駆動側回転軸32にトルク負荷を付与する(工程S24)。
その後、工程S24で駆動側回転軸32にトルク負荷を付与したときの駆動側回転軸32と受動側回転軸40とのねじれ角を測定する(工程S25)。本実施形態では、駆動側回転軸32の外周の変位をワイヤー式変位センサで計測することによって、タービン軸32と減速機ピニオン軸40の位相を計測して、マグネットカップリング30のねじれ角を計測する。
次に、トルク負荷付与装置250で付与したトルク負荷と、ねじれ角測定部202で測定したねじれ角と、リボンヒーター220で設定したマグネットカップリング30の温度に基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定する(工程S26)。工程S26では、マグネットカップリング30の許容トルクを判定する際に、その許容トルクにおけるマグネットカップリング30のねじれ角も求められる。
工程S26でマグネットカップリング30の許容トルクが判定されたら、許容トルクに到達するときのねじれ角に基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲を設定する(工程S27)。本実施形態では、工程S27で図5に示すように、駆動側回転軸32に付与したトルク負荷A1と、当該トルク負荷A1を付与したときのマグネットカップリング30のねじれ角B1の関係が時系列でまとめられる。そして、トルクが最大値となる許容トルクのときのねじれ角の大きさを確認して、当該ねじれ角の大きさに基づいて、マグネットカップリング30の伝達トルクの許容範囲を設定する。
なお、上記のように本発明の各実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、マグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法を行うシステム、マグネットカップリングの構成、動作も本発明の各実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
14 タービン
14a (タービンの)端部
16 発電機
30 マグネットカップリング
32 駆動側回転軸(タービン軸)
34 駆動側磁石
36 支持部材
37 隔壁
38 受動側磁石
40 受動側回転軸(ピニオン軸)
40a (受動側回転軸の)端部
42、44 減速機
46 発電機側回転軸
50 流量調整部(流量調整バルブ)
100、200 システム
102、202 ねじれ角測定部(ワイヤー式変位センサ)
110、210 中央制御装置
112、212 トルク負荷付与制御部
114、214 許容トルク判定部
116、216 許容範囲設定部
122、222 記憶部
150、250 トルク負荷付与装置
180、280 回転止め装置
220 リボンヒーター

Claims (4)

  1. 排熱回収発電装置に備わるタービンの回転出力を駆動側回転軸及び受動側回転軸を介して発電機に伝達するマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法であって、
    前記排熱回収発電装置を停止後に、前記タービンの端部又は前記受動側回転軸の端部の何れか一方を回転しないように固定する工程と、
    前記排熱回収発電装置を停止後に、前記タービンの端部又は前記受動側回転軸の端部の何れか他方から前記駆動側回転軸及び前記受動側回転軸の何れか一方にトルク負荷を付与する工程と、
    前記駆動側回転軸又は前記受動側回転軸の何れかにトルク負荷を付与したときの前記駆動側回転軸と前記受動側回転軸とのねじれ角を測定する工程と、
    前記トルク負荷及び前記ねじれ角に基づいて、前記伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定する工程と、
    前記許容トルクに到達するときの前記ねじれ角に基づいて、前記伝達トルクの許容範囲を設定する工程と、を含むことを特徴とするマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法。
  2. 前記ねじれ角は、前記駆動側回転軸の外周の変位をワイヤー式変位センサで計測することにより測定されることを特徴とする請求項1に記載のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法。
  3. 前記トルク負荷を付与する前に、少なくとも前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の何れかの周囲の温度を所望の温度に設定する工程を更に含み、
    前記許容トルクを判定する工程では、前記トルク負荷、前記ねじれ角及び前記温度設定工程で設定した温度に基づいて、前記伝達トルクの最大値となる許容トルクを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法。
  4. 少なくとも前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の何れかにリボンヒーターを巻きつけることによって、前記駆動側磁石及び前記受動側磁石の周囲の温度を所望の温度に設定することを特徴とする請求項3に記載のマグネットカップリングの伝達トルク許容量の測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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