JP2014123604A - Ptc素子及び発熱モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 PTC特性を持つ半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子において、接触面積の割合が大きいPTC素子を提供することを目的とする。
【解決手段】 PTC特性を持つBaTiO系の半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子であって、前記半導体磁器組成物と前記Al電極が接触している面積の割合が55%以上95%以下であることを特徴とする。前記半導体磁器組成物に、平均粒径が1.2μm以上10μm以下、かつ、メジアン径d30の粒径が0.1μm以上1.2μm未満の粒度分布であるAl粒子を分散させた電極ペーストを焼き付けることでAl電極が形成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、正の抵抗温度係数を有するPTC素子及び発熱モジュールに関する。
従来、PTC特性(正の抵抗率温度係数:Positive Temperature Coefficient of resistivity)を示す材料としてBaTiO3で表される組成に様々な半導体化元素を加えた半導体磁器組成物が提案されている。PTC特性とはキュリー点以上の高温になると急激に抵抗値が増大する特性である。PTC特性を持つ半導体磁器組成物は電極が形成されてPTC素子となる。PTC素子は発熱モジュールに用いられる。発熱モジュールとしてPTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などがある。
PTC素子では電極の材質としてAg、Au、Pt等の貴金属系の元素や、Zn、Cr、Ni、Alの卑金属系の元素、もしくはその合金が用いられる。
電極は、一般的には金属粉末をガラス成分や有機成分中に分散させた電極ペーストを半導体磁器組成物に塗布し、焼き付けて電極ペーストからガラス成分や有機成分を蒸発させることで形成される。貴金属系の電極ペーストであれば酸化しにくいために大気中で焼き付けすることが可能であるが、貴金属系の電極ペーストを用いると半導体磁器組成物と電極の界面の抵抗(以下、界面抵抗とする)が大きくなることが知られている。界面での抵抗が大きくなればPTC素子全体の抵抗(以下、素子抵抗とする)も大きくなり、PTC素子の電流効率が低下する。
卑金属系の電極を用いることで界面抵抗を低減できる。例えば、半導体磁器組成物に第1層目として卑金属系の電極を形成し、第2層目として貴金属系の電極を形成する方法が知られている。第1層目に卑金属系の電極を形成することで、電極形成時にできる界面の酸化層を卑金属が還元して取り除くことできる。また、第1層目の電極を形成する際に、卑金属成分が過度に酸化されることを目的に、貴金属成分やSiなどを添加した電極ペーストを用いることもある。
卑金属系の電極として、特にAlを主成分とした電極が最も安価であり好ましい。例えば特許文献1ではPTC素子用の電極として、アルミニウム粉末と、硼珪酸バリウムおよび硼珪酸カルシウムのうちより選ばれた少なくとも1種類を主成分とするガラスフリットとを含有し、前記アルミニウム粉末に対する該ガラスフリットの量は5〜40wt%である導電ペーストが記載されている。
特開平8―22714号公報
本発明者の検討から以下の点が明らかになった。
ZnやNiなどの卑金属元素を主成分とする電極は、電極ペースト中のZn粒子、Ni粒子が電極を焼き付ける時に溶融するので、半導体磁器組成物の表面と電極の間には空隙がほぼ無くなるように電極が形成される。一方、Alを主成分とした電極ではAl粒子の融点以上の温度で電極ペーストを焼き付けてもAl粒子は溶融された状態にならず、電極ペーストの中でAl粒子の形状がほぼそのまま残った状態の電極となることがわかった。このため、半導体磁器組成物の表面と電極の間に空隙が生じ、その結果、電極が接触する面積の割合(以下、接触面積の割合という)が小さくなる。抵抗は断面積に反比例することから、接触面積の割合が小さいと界面抵抗が大きくなり、その結果、PTC素子全体の抵抗も大きくなってしまう。
本発明は、PTC特性を持つ半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子において、接触面積の割合が大きいPTC素子を提供することを目的とする。また、そのPTC素子を用いた発熱モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、PTC特性を持つBaTiO系の半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子であって、前記半導体磁器組成物と前記Al電極が接触している面積の割合が55%以上95%以下であることを特徴とする。
前記半導体磁器組成物に、平均粒径が1.2μm以上10μm以下、かつ、メジアン径d30の粒径が0.1μm以上1.2μm未満の粒度分布であるAl粒子を分散させた電極ペーストを焼き付けることでAl電極を形成することが好ましい。
前記半導体磁器組成物は厚さが1.0mm以上1.5mm以下であり、単位面積(1cm2)あたりの素子抵抗が5.92Ω未満であることが好ましい。
単位面積(1cm2)あたりの前記半導体磁器組成物と前記Al電極の界面における抵抗(界面抵抗R)が3.14Ω未満であることが好ましい。
前記半導体磁器組成物は、組成式が[(Bi‐A)(Ba1−y1−x](Ti1−z)(ただし、AはNa、Li、Kのうち少なくとも1種、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)で表され、前記a,x、y、zが、0.90≦a≦1.10、0<x≦0.30、0≦y≦0.050、0≦z≦0.010を満足するものであることが好ましい。
前記RはYを必須とする希土類元素であり、0.010≦y≦0.050であることが好ましい。
上記のいずれかに記載のPTC素子を用いた発熱モジュールとすることが好ましい。
本発明によれば、PTC特性を持つ半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子において、接触面積の割合が大きく界面抵抗の小さいPTC素子を提供できる。界面抵抗が小さいため、素子抵抗を小さくできるので、電流効率に優れたPTC素子を提供できる。
また、このPTC素子を用いて電流効率に優れた発熱モジュールを提供できる。
本発明の実施形態によるPTC素子の断面のSEM写真である。 図1の本実施形態のTiのEDXマッピング像である。 図1の本実施形態のAlのEDXマッピング像である。 界面抵抗の測定方法を説明するための図である。
本発明のPTC素子は、半導体磁器組成物と電極の接触面積の割合が55%以上95%以下である。半導体磁器組成物に、平均粒径が1.2μm以上10μm以下、かつ、メジアン径d30(以後、単にd30とする)の粒径が0.1μm以上1.2μm未満の粒度分布を持つAl粒子を分散させた電極ペーストを焼き付けることで接触面積の割合を大きくすることができる。平均粒径は、算術した体積平均系により測定した値とする。また、d30は粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径を指す。平均粒径とd30の値は粒度分布測定器で測定できる。
本発明は、意図的に1.2μm未満の小さい粒子を多く含ませた粒度分布を有するものを電極ペースト内に分散させた。これにより、1.2μm以上10μm以下の大きな粒子の間に0.1μm以上1.2μm未満の小さな粒子が充填されるので電極内の隙間が少なくなる。その結果、接触面積の割合が大きくなる。界面抵抗を小さくでき、その結果、素子抵抗が小さいPTC素子を得ることができる。
Al粒子の平均粒径が1.2μmより小さいと、粉塵爆発等のリスクが高くなり取り扱いが困難になる。10μmより大きいと接触面積の割合が小さくなって界面抵抗を低減できなくなる。また、d30の粒径が0.1μmより小さいと粉塵爆発等のリスクが高くなり取り扱いが困難になる。また、d30の粒径が1.2μm以上であると接触面積の割合が小さくなってしまうため好ましくない。
前記のAl粒子はAlが主成分であり、Alが70mass%以上の組成が好ましい。
Al粒子に、アスペクト比が2以上1000以下の扁平状の粒子を用いることができる。アスペクト比は、最大となる投影面積を厚みで割った値である。アスペクト比が2より大きくなると接触面積の割合が大きくなりやすい。アスペクト比が1000よりも大きくなると接触面積の割合が逆に小さくなりやすいため好ましくない。
Al粒子に対してSiを4mass%以上40mass%以下で添加することが好ましい。Al粒子は表面に酸化膜が存在するために溶融しずらく、上記のように粒子形状が残った電極となりやすいが、Siを添加することにより耐酸化性が向上するために溶融しやすくなり、半導体磁器組成物の表面を隙間無くうめた電極としやすい。そのため接触面積の割合を大きくでき、界面抵抗を小さくすることができる。Siの添加量が4mass%よりも小さいと接触面積の割合を大きくする効果が不十分となり、40mass%よりも大きいと接触面積の割合が逆に小さくなりやすい。
Al電極ペーストの焼き付けは、500℃以上900℃以下の温度に晒される時間を10分以上5時間以下とすることが望ましい。大気中で焼き付けすることができる。500℃より低いか10分よりも短いと半導体磁器組成物とAl電極が密着せず界面抵抗が高くなりやすい。900℃より高いか焼き付け時間が5時間より長いと、Al粒子の酸化が進み、界面部の空隙が形成されやすくなり、接触面積の割合が小さくなって界面抵抗が大きくなりやすい。
焼き付け時間は、望ましくは20分以上1時間以下、さらに望ましくは25分以上50分以下とする。
Al電極の厚みは5〜50μmとすることができる。また、Al電極の酸化防止やハンダの濡れ性向上のために、第2層目の電極としてAg電極などをAl電極の上に形成することもできる。3層以上の電極構造とすることも可能である。
PTC特性を持つ半導体磁気組成物として、例えば、BaTiO系の組成を主成分とするものを用いることができる。非鉛の半導体磁器組成物として、特に好ましい組成は、組成式が[(Bi‐A)(Ba1−y1−x](Ti1−z)(ただし、AはNa、Li、Kのうち少なくとも1種、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)で表され、前記a,x、y、zが、0.90≦a≦1.10、0<x≦0.30、0≦y≦0.050、0≦z≦0.010を満足するものである。なお、Rで必須となるYは、必ずしも後述するBaサイトにある必要はない。上記の組成式の半導体磁器組成物とすることで、室温抵抗率が低い半導体磁器組成物とすることができる。半導体磁器組成物の厚さが1.0mm以上1.5mm以下であれば、単位面積(1cm)あたりの素子抵抗が5.92Ω未満のPTC素子を得ることもできる。前記yが0.010≦y≦0.050であり、RがYを必須とする希土類元素とすれば、経時変化が小さくなりさらに好ましい。
本発明のABO型の半導体磁器組成物において、aは、Bi、Aの元素、Ba、及びR元素からなるサイト(以下、「Baサイト」という)とTi及びM元素からなるサイト(以下、「Tiサイト」という)のモル比の許容範囲を示す値である。aが0.90未満か1.10を超えると素子抵抗が大きくなってしまう。
BiやA元素の添加量xは、0を超え0.30以下とする。xを0超とすることでキュリー温度を130℃以上に高めることができる。
xが0.30を超えてしまうと素子抵抗が大きくなってしまう。また、BiやAの元素は焼結中に蒸発しやすいのでTiサイトに比較してBaサイトの元素のモル数が少なくなる。その結果、半導体磁器組成物がTiリッチになるので、Tiリッチ相が異相となって析出してしまう。焼結中にTiリッチ相の一部は溶融するので歩留まりが悪くなったり、所望の形状の半導体磁器組成物が得られなくなることがある。
Rの添加量y、Mの添加量zの少なくとも一方を必須、つまりy+z>0とする。抵抗温度係数αを大きくすることができる。
Rの添加量yの範囲は0以上0.050以下とする(但しy+z>0)。yが0.050を超えるとPTC特性である抵抗温度係数が小さく、耐熱性の良い半導体磁器組成物にならない。また、焼結に必要な温度が高くなり、この温度が焼結炉の耐熱性を超えてしまう可能性があるので製造上好ましくない。
Mの添加量zの範囲は0以上0.010以下とする(但しy+z>0)。zが0.010を超えると素子抵抗が大きくなる。また、半導体磁器組成物の機械的強度が下がりPTC素子にした際に割れが発生しやすくなってしまうため製造上好ましくない。
本実施形態において、評価方法は以下の通りである。
(接触面積の割合)
電極のAl成分とPTC材料が接している面積の割合は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope 以下、SEM)の観察像やマッピングなどでAl成分と半導体磁器組成物の材料成分が接している部分を測定することで算出する方法や、超音波顕微鏡機を用いる測定方法を採用できる。
(単位面積あたりの素子抵抗)
室温(25℃)で4端子法で素子抵抗を測定した。
なお、この素子抵抗はPTC素子全体の抵抗であり、電極で覆われた範囲の面積(cm)を乗ずることで、単位面積(1cm)あたりの素子の抵抗を算出できる。
(単位面積あたりの界面抵抗)
まず、半導体磁器組成物に電極を設けて素子抵抗を測定する。その後、電極を一旦剥がし、半導体磁器組成物の厚さを最初の厚さから3/4の厚さにしてから再度電極を設けて素子抵抗を測定する。同様に半導体磁器組成物の厚さを最初の厚さから2/4、1/4の厚さにし、その都度で素子抵抗を測定する。図4に示すように、横軸に半導体磁器組成物の厚み、縦軸に素子抵抗をプロットしたデータを取る。このデータから半導体磁器組成物の厚みと素子抵抗との近似直線を求める。この近似直線をR=a・Δt+Rと表すと(Δt:厚み、R:素子抵抗、a:半導体磁器組成物の抵抗率)、グラフ上で厚みΔtが0の時の抵抗値Rを便宜的に算出することができる。本発明ではこの抵抗値Rを界面抵抗と見なした。この界面抵抗はPTC素子全体の界面抵抗であり、電極で覆われた範囲の面積(cm)を乗ずることで、単位面積(1cm)あたりの界面抵抗を算出できる。
(実施例1)
平均粒径が1.2μm以上10μm以下、d30の粒径が0.1μm以上1.2μm未満のAl粒子を分散させた電極ペーストを準備した。この実施形態では、Al粒子の平均粒径は5μm、d30は0.9μmとした。Al粒子100重量部に対し、ガラスフリットを15重量部、有機バインダー重量部を添加して電極ペーストとした。
半導体磁器組成物として、[10mm×10mm](板面寸法)×1.00mm(厚み寸法)の板状に加工したものを用いた。また、界面抵抗を測定するために、10mm×10mm×0.75mm、10mm×10mm×0.50mm、10mm×10mm×0.25mmの板状に加工した半導体磁器組成物も用意した。
スクリーン印刷で半導体磁器組成物の両面に上記の電極ペーストを塗布した。塗布した電極ペーストを150℃で乾燥後、大気中、昇温30℃/分、降温30℃/分、850℃、10分保持で焼き付けて電極を形成した。電極で覆われた範囲の面積は1cmとなった。Al電極の厚さは約20μmとなった。
用いた半導体磁器組成物は以下のようにして製造した。
BaCO、TiO、Laの原料粉末を準備し、(Ba0.994La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間、大気中において仮焼し、α仮焼粉を用意した。
NaCO、Bi、TiOの原料粉末を準備し、Bi0.5Na0.5TiOとなるように秤量配合し、エタノール中で混合した。得られた混合原料粉末を、800℃で2時間、大気中において仮焼し、β仮焼粉を用意した。
用意したα仮焼粉とβ仮焼粉をモル比で73:7となるように配合し、純水を媒体としてポットミルにより、混合仮焼粉の平均粒径が1.0μm〜2.0μmになるまで混合、粉砕した後、乾燥させた。次いで1150℃で4時間熱処理をしてBT−BNT仮焼粉を得た。得られた仮焼粉にさらにYを1.0モル%加え、得られた仮焼粉を純水を媒体としてポットミルにより、混合仮焼粉の平均粒径が1.0μm〜2.0μmになるまで混合、粉砕した後、乾燥させた。該混合仮焼粉の粉砕粉にPVAを10質量%添加し、混合した後、造粒装置によって造粒した。得られた造粒粉を一軸プレス装置で成形し成形体となした。この成形体を700℃で脱バインダー後、酸素濃度0.01%(100ppm)の窒素雰囲気中にて1400℃で4時間保持し、その後徐冷して50mm×25mm×4mmの焼結体をとした。この焼結体を加工して上記の寸法の半導体磁器組成物とした。
図1はPTC素子の半導体磁器組成物と電極の境界部をSEMにより観察した結果である。図1写真の上側が電極、下側が半導体磁器組成物である。図2はAlのEDX(エネルギー分散型X線分光法)によるマッピング像、図3はTiのEDXマッピング像である。図2のAlのマッピングより、図1の電極において主に球状に見えている部位がAlであることがわかる。この部位はAl粒子が形状を保ったまま残る電極部である。また図1において、Al粒子の電極部の間の黒く見える部位は空隙である。
単位面積あたりの素子抵抗、単位面積あたりの界面抵抗、接触面積の割合、キュリー温度、抵抗温度係数を測定した。PTC素子の半導体磁器組成物の厚さは1mmである。
得られた評価結果を表1に示す。
単位面積あたりの素子抵抗は4.52Ω、単位面積あたりの界面抵抗は1.72Ω、接触面積の割合は68%、キュリー温度は158℃、抵抗温度係数αは5.5%/℃であった。
Figure 2014123604
(比較例1)
比較例1は電極ペースト中のAl粒子の粒度分布を変えた例である。
Al粒子の平均粒径は3μm、d30は1.3μmとした。それ以外は実施例1と同様にしてPTC素子を作製および評価した。
得られた評価結果を表1に示す。
単位面積あたりの素子抵抗は5.92Ω、単位面積あたりの界面抵抗は3.14Ω、接触面積の割合は51%、キュリー温度は158℃、抵抗温度係数αは5.6%/℃であった。

Claims (7)

  1. PTC特性を持つBaTiO系の半導体磁器組成物に電極ペーストを焼き付けてAl電極を形成したPTC素子であって、
    前記半導体磁器組成物と前記Al電極が接触している面積の割合が55%以上95%以下であることを特徴とするPTC素子。
  2. 前記半導体磁器組成物に、平均粒径が1.2μm以上10μm以下、かつ、メジアン径d30の粒径が0.1μm以上1.2μm未満の粒度分布であるAl粒子を分散させた電極ペーストを焼き付けることでAl電極を形成した請求項1に記載のPTC素子。
  3. 前記半導体磁器組成物は厚さが1.0mm以上1.5mm以下であり、単位面積(1cm2)あたりの素子抵抗が5.92Ω未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のPTC素子。
  4. 単位面積(1cm)あたりの前記半導体磁器組成物と前記Al電極の界面における抵抗(界面抵抗R)が3.14Ω未満であることを特徴とする請求項3に記載のPTC素子。
  5. 前記半導体磁器組成物は、組成式が[(Bi‐A)(Ba1−y1−x](Ti1−z)(ただし、AはNa、Li、Kのうち少なくとも1種、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)で表され、前記a,x、y、zが、0.90≦a≦1.10、0<x≦0.30、0≦y≦0.050、0≦z≦0.010を満足するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のPTC素子。
  6. 前記RはYを必須とする希土類元素であり、0.010≦y≦0.050であることを特徴とする請求項5に記載のPTC素子。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のPTC素子を用いた発熱モジュール。

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