JP2014119192A - 脱水乾燥装置および重合体の製造方法 - Google Patents

脱水乾燥装置および重合体の製造方法 Download PDF

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麻優子 轟
Toshitada Yoshino
利忠 吉野
Hideki Kitamura
秀樹 北村
Akira Sakuyama
晃 作山
Taichi Kimura
太一 木村
Yoshinori Nemoto
義徳 根本
Kenjiro Hara
健二郎 原
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Abstract

【課題】解体および洗浄が容易な脱水乾燥装置を提供する。
【解決手段】脱水乾燥装置1は、遠心脱水機2と、旋回気流乾燥機5と、湿粉供給機4とを備えており、湿粉供給機4は、外筒41と、投入口42と、旋回気流乾燥機5に湿粉を搬送するスクリュー43とスクリュー43の軸の一端を固定するスクリュー固定部45を有するスライドベース46とスクリュー43の軸に沿った方向にスライドベース46をスライドさせるスライドレール44とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱水乾燥装置および重合体の製造方法に関し、詳細には、重合体を含む水性媒体の脱水および乾燥を行う脱水乾燥装置、およびこれを用いた重合体の製造方法に関する。
水溶媒中で懸濁重合法により得られる重合体は、重合終了後に純水等を用いて洗浄され、次いで脱水機による脱水工程、および、乾燥機による乾燥工程を経て、粉体として回収される。
洗浄処理および脱水処理された上記重合体は水分を含有しているが、得られる重合体が疎水性であるため、その水分は表面付着水がほとんどである。そのため、脱水処理後の乾燥処理は、表面付着水の除去に十分な加熱気体があれば比較的短時間で目的とする含水率まで水分量を下げることが可能である。
一般的に、洗浄処理後の固液分離のための脱水処理には、遠心脱水機が用いられる。また、乾燥処理には特許文献1に示すような旋回気流乾燥機、または流動槽乾燥機が用いられる。また、湿粉を乾燥機に定量供給する装置としては、特許文献2に示すような外筒とスクリューとを備えた単軸のスクリューコンベアが用いられる。
WO97/24570(国際公開日1997年7月10日) 実用新案登録第3044092号公報(1997年12月12日発行)
上述したような脱水処理および乾燥処理を行う際に、脱水機および乾燥機をそれぞれ単独で設置する場合には、ある程度の占有面積が必要となる。また、脱水機および乾燥機をそれぞれ単独で設置しているために、脱水処理された湿粉を、脱水機から乾燥機へ搬送する際の搬送ラインが比較的長距離となり得る。そのため、搬送ライン内において、湿粉が上記ラインを閉塞させる場合がある。また、気流乾燥機、または流動層乾燥機を用いる場合には粉体の処理量に応じて大型で複雑な機器が必要となる。大型で複雑な機器においては、機器内の洗浄が困難になる場合があり、粉体の滞留を招来し得る。機器内に粉体が滞留すると、滞留残渣が発生するため、同一の機器を用いて他の品種を生産した場合、異品種の混入すなわちコンタミネーションの恐れがある。
また、上述したような単軸フィーダにおいて、湿粉を形成する粒子径は比較的細かいため、外筒とスクリューとの間隙は、通常2〜3mm程度で設計される。乾燥機に供給する品種を切り替える際には、上記単軸フィーダを解体し、洗浄を行った後に、再度組立てる必要がある。この再組立ての際に、外筒の中心とスクリューの中心軸とがずれると、外筒とスクリューとが干渉する。一般的に、外筒は金属製であるため、外筒とスクリューとが干渉すると、外筒内部がスクリューによって削られ、金属粉が発生する。そのため、湿粉を乾燥機に供給する際に、発生した金属粉が重合体に混入してしまう恐れがある。
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、構造が単純で、同一の機器を用いて多品種生産を行うための脱水乾燥装置であって、品種切り替え時における解体および洗浄が容易な脱水乾燥装置、および、これを用いた重合体の製造方法を提供することにある。
本発明に係る脱水乾燥装置は、上記の課題を解決するために、重合体と水性媒体との混合物の脱水および乾燥を行う脱水乾燥装置であって、上記重合体と水性媒体との混合物の脱水を行う脱水機と、上記脱水機により脱水された上記重合体の乾燥を行う乾燥機と、上記脱水機により脱水された上記重合体を上記乾燥機に供給する、軸の一端が固定されたスクリューを有する湿粉供給機とを備えており、上記乾燥機は、上記湿粉供給機の上記スクリューの軸の他端方向に設けられており、上記湿粉供給機は、外筒と、上記外筒に設けられ、上記脱水機により脱水された上記重合体を上記湿粉供給機内に投入する投入口と、上記外筒の内部に設けられた上記スクリューであって、上記投入口から投入された上記重合体を上記乾燥機に搬送する上記スクリューと、上記スクリューの軸の上記一端を固定しているスクリュー固定部を有するスライドベースと、上記スクリューの軸に沿った方向に上記スライドベースをスライドさせるスライドレールとを備えている構成を有している。
上記構成によれば、重合体と水性媒体との混合物を脱水機により脱水することにより得られた湿粉は、湿粉供給機の外筒に設けられた投入口から湿粉供給機の内部に投入される。また、上記外筒の内部には、軸の一端が固定されたスクリューが、上記軸が水平になるように設けられている。上記湿粉供給機の内部に投入された湿粉は、上記スクリューの回転運動により、上記スクリューの軸の他端方向に設けられた乾燥機へ供給される。上記乾燥機に供給された湿粉は、上記乾燥機により乾燥され、粉体として回収される。
ここで、上記湿粉供給機は、スライドベースおよびスライドレールを備えている。上記スクリューは、上記スライドベースの有するスクリュー固定部に上記軸の上記一端を固定されている。上記スライドベースを上記スライドレールに沿ってスライドさせることにより、上記スクリューを上記外筒の一端からはみ出るようにスライドさせることができる。すなわち、上記スクリューの上記軸と、上記外筒の中心とがずれないようにスライドベースをスライドさせることができるため、上記湿粉供給機は、解体および再取付けが容易である。
したがって、上記構成によれば、脱水機下に解体および再組付けが容易な湿粉供給装置を備えることにより、品種切り替え時の解体および洗浄を容易に行うことができる。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記スクリューの直径に対する上記スクリューの長手方向の長さの比率が、5よりも大きく15未満であることが好ましい。
上記構成によれば、上記湿粉供給機内において、湿粉を上記乾燥機へ搬送するための十分なスペースを確保しつつ、軸の一端を固定された上記スクリューの他端のたわみを抑制することができるというさらなる効果を奏する。
また、上記スライドベースは、上記スクリューを上記外筒の一端からはみ出るように、上記スクリューの上記軸に沿った方向であって、軸固定された上記一端方向側に上記スライドレール上を上記スライドレールの一端までスライドし、上記スライドレールの上記一端までスライドした際の、上記外筒からはみ出た上記スクリューの上記他端と、上記外筒の上記一端との距離が10cm〜50cmになることが好ましい。
上記構成によれば、上記湿粉供給機の備える外筒を洗浄する際の十分なスペースを確保しつつ、上記脱水乾燥装置の大型化を抑制することができるというさらなる効果を奏する。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記湿粉供給機は、上記脱水機の鉛直下方に設けられており、上記スクリューは、上記スクリューの上記軸が水平になるように設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、上記脱水乾燥装置の小型化を図ることができる。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記脱水機により脱水された上記重合体を貯蔵し、上記湿粉供給機に上記重合体を投入する湿粉貯槽をさらに備え、上記湿粉貯槽は、上記脱水機の鉛直下方であって、上記湿粉供給機の鉛直上方に位置していることが好ましい。
上記構成によれば、上記脱水機により脱水された上記重合体を上記湿粉貯槽に貯蔵した後に、上記湿粉貯槽から上記湿粉供給機へ投入するため、上記湿粉供給機へ投入する湿粉の単位時間当たりの投入量を略一定に保つことができる。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記乾燥機は、旋回気流乾燥機であることが好ましい。
上記構成によれば、上記脱水乾燥装置をさらに小型化することができるというさらなる効果を奏する。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記脱水機は、遠心脱水機であることが好ましい。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記スクリューは、単軸スクリューであることが好ましい。
また、本発明に係る脱水乾燥装置において、上記スクリューは、二軸スクリュー、または多条スクリューであることが好ましい。
上記構成によれば、著しく搬送性の悪い湿粉を用いた場合においても、上記湿粉供給機は、上記乾燥機に上記重合体をスムーズに供給することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係る重合体の製造方法は、懸濁重合法により重合体を得る重合工程を含む重合体の製造方法であって、重合工程により得られた重合体と水性媒体との混合物を、上述の脱水乾燥装置を用いた脱水乾燥処理に供する脱水乾燥工程をさらに含む構成である。
上記構成によれば、品種切り替え時の解体および洗浄が容易な上記脱水乾燥装置を用いるため、品種の異なる重合体を製造する際の異品種の混入(コンタミネーション)を抑制することができる。
また、本発明に係る重合体の製造方法において、上記重合体は、フッ化ビニリデン重合体であり得る。
上記構成によれば、フッ化ビニリデン重合体の製造において、上記の製造方法の効果が得られる。
また、本発明に係る重合体の製造方法において、上記重合体は、塩化ビニリデン重合体であり得る。
上記構成によれば、塩化ビニリデン重合体の製造において、上記の製造方法の効果が得られる。
本発明に係る脱水乾燥装置は、脱水機下に解体および再組付けが容易な湿粉供給装置を備えることにより、品種切り替え時の解体および洗浄を容易に行うことができる。
本発明の実施形態に係る脱水乾燥装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る脱水乾燥装置の備える湿粉供給機の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る脱水乾燥装置の備える遠心脱水機の構成を示す図である。
本発明に係る遠心脱水装置の一実施形態について、図1〜図2に基づいて説明すれば以下の通りである。
本実施の形態における脱水乾燥装置は、懸濁重合反応により重合体を製造した後、重合体を含む水性媒体(以下、スラリーという)から重合体を回収するために、スラリーを脱水して、乾燥を行うための装置である。
ここで、懸濁重合法により得られる重合体としては、フッ化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニル重合体、酢酸ビニル重合体、スチレン重合体、およびメタクリル酸メチル重合体等が挙げられる。なお、フッ化ビニリデン重合体としては、フッ化ビニリデン単独重合体に限らず、フッ化ビニリデン共重合体も含まれる。フッ化ビニリデン共重合体を形成する、フッ化ビニリデン以外のコモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、およびパーフルオロアルキルビニルエーテル等が挙げられる。同様に、塩化ビニリデン重合体としては、塩化ビニリデン単独重合体に限らず、塩化ビニリデン共重合体も含まれる。塩化ビニリデン共重合体を形成する、塩化ビニリデン以外のコモノマーとしては、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アルキル(メタ)アクリレート、およびアルキルイタコネート等が挙げられる。なかでも、本実施の形態における脱水乾燥装置は、フッ化ビニリデン重合体および塩化ビニリデン重合体に対して好適に用いられる。
なお、以下では、懸濁重合法により得られたフッ化ビニリデン重合体を純水等を用いて洗浄した後のスラリーを、脱水処理および乾燥処理に供する場合について説明するが、本発明に係る脱水乾燥装置の使用はこれに限定されるものではなく、上述したような重合体に対して適用することが可能である。ここで、水性媒体としては、水、好適にはイオン交換水を意図している。しかしながら、連鎖移動剤である有機溶媒、あるいは重合開始剤の溶媒であるハロゲン化炭化水素溶媒が含まれていてもよい。
〔脱水乾燥装置1について〕
図1は、本実施の形態における脱水乾燥装置1の構成を示す図である。図1に示すように、脱水乾燥装置1は、遠心脱水機(脱水機)2と、供給管11と、湿粉貯槽3と、投入管12と、湿粉供給機4と、旋回気流乾燥機(乾燥機)5とを備えている。
(遠心脱水機)
本実施の形態においては、脱水機として、遠心脱水機を用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、遠心脱水機2は、鉛直上方にスラリー供給口21を備えており、鉛直下方には供給管11が接続されている。
図3は、本実施の形態における遠心脱水機2の構成を示す図である。図3に示すように、遠心脱水機2は、筐体28内に、回転軸23と、回転軸23に取り付けられた脱水槽22と、脱水槽22の内壁に沿って配置されたメッシュ25と、脱水槽22の内部に設けられており、供給されたスラリーをメッシュ25に向けて分散させる分散板24とを備えており、スラリー供給口21は、分散板24に向けてスラリーを供給するように設けられている。また、脱水槽22の内部には、分散板24によって分散されメッシュ25に付着した物質を掻き取る掻き取り機26が設けられている。
脱水槽22は、回転軸23を中心として回転するよう回転軸23に取り付けられている有底円筒状の槽である。脱水槽22の側面は、液体成分を脱水槽22の外部へ流し出すための多数の小孔が設けられている。脱水槽22の側面の内壁には、スラリー中の固体成分と液体成分とを分離させるメッシュ25が取り付けられている。メッシュ25の詳細については後述する。また、脱水槽22の底面には、湿粉排出口20が設けられている。遠心脱水機2の脱水工程により得られた湿粉は、湿粉排出口20を介して供給管11に供給される。
回転軸23は、脱水槽22を回転させる軸であり、図示しない駆動装置によってその回転が制御されている。回転軸23は脱水槽22内に貫通しており、その上端は脱水槽22内に位置している。回転軸23の上端には、分散板24が固定具27によって取り付けられている。本実施の形態における遠心脱水機2では、例えば1100rpmの回転速度でもって脱水を行うことができるように構成されている。しかしながら、回転速度に制限はなく、脱水対象のスラリーに応じて適宜決定すればよい。
スラリー供給口21は、脱水させるスラリーを、脱水槽22の鉛直上方から脱水槽22内に供給する供給口である。スラリー供給口21は回転軸23のほぼ真上に設けられており、鉛直下方に向いて開口している。回転軸23の上部には分散板24が取り付けられているため、スラリーは、スラリー供給口21から分散板24に向けて供給される。
分散板24は、スラリー供給口21から供給されたスラリーを周囲に分散させる部材であり、固定具27によって回転軸23の上端に取り付けられている。そのため、分散板24は、回転軸23が回転することにより回転する。本実施の形態における分散板24は、その垂直断面が下側に広がるテーパ形状となる構造を有する部材であり、具体的には円錐台形状を有している。分散板24は、分散板24上に供給されたスラリーをメッシュ25に向かって分散できるものであれば、その構造は円錐台に限定されるものではない。なお、本明細書において垂直断面とは、鉛直方向と平行な面による切断面を指す。
固定具27は、分散板24を回転軸23に固定するものであり、分散板24の上面中央部に取り付けられている。また、固定具27の上方部は、鉛直上方に頂点を有する錐体の形状をなしている。そのため、スラリー供給口21からほぼ真下に投入されたスラリーは、まず固定具27に当たり、錐体の側面を伝って、分散板24上における固定具27の周囲全域に広がることができる。これにより、分散板24から脱水槽22の内壁へのスラリーの供給が、より分散したものとなる。また、固定具27の錐体の側面と、分散板24の傾斜面とが連続的であってもよく、連続的でなくてもよい。また、固定具27と分散板24とは一体成形されていてもよい。なお、分散板24へのスラリーの供給が阻害されるものでなければ、固定具27の形状は錐体に限定されるものではなく、例えば平板状であってもよい。
メッシュ25は、脱水槽22の内壁において、遠心力を利用してスラリー中の固体成分と液体成分とを分離させる、すなわち遠心濾過をおこなう分離膜である。メッシュ25は、脱水槽22の側面の内壁の全面に設けられている。本実施の形態におけるメッシュ25は金属製のメッシュであり、より具体的にはステンレス鋼のメッシュである。ポリプロピレンのフェルト等のメッシュでは、ろ布がほつれて製品(フッ化ビニリデン重合体)へ混入してしまう虞があるが、金属製のメッシュではそのような問題は生じない。また、万が一、金属製のメッシュの一部が破損して製品中に混入してしまったとしても、例えば色の違い等により、ポリプロピレンのフェルト等のメッシュが混入した場合よりも容易に発見することができる。
メッシュ25の目開きの大きさおよび織りの形状は、脱水させるスラリーに含まれるフッ化ビニリデン重合体の粒子径に応じて適宜設定すればよい。ここで、織りの形状とは、メッシュ25が平織りであるか、綾織りであるかを指す。平織りとは、メッシュ25を形成する縦線と横線とが一定の間隔で一本ずつ相互に交わるように織りあげられた形状のことをいう。また、綾織りとは、メッシュ25を形成する縦線と横線とが一定の間隔を保ちつつ、縦線および横線の少なくとも何れか一方の線が他方の線を2本以上ずつ乗り越して織りあげられた形状のことをいう。
懸濁重合法により得られたフッ化ビニリデン重合体の粉体の平均粒径(メジアン径)が20μm〜500μmである場合には、目開きが20〜150μmである平織りのメッシュを用いることが好ましく、50〜150μmである平織りのメッシュを用いることが特に好ましい。目開きが大きすぎると、液体成分とともに重合体もすり抜けてしまい、重合体の回収ロスが生じてしまう。また、目開きが小さすぎると、水抜けが悪く、脱水が適切になされなくなる。また、目開きが20〜150μmであっても、綾織りのメッシュを用いた場合には、重合体のメッシュ25への付着が平織りのメッシュを用いた場合よりも不均一になり、その結果、異常振動が生じやすくなるため、平織りであることが好ましい。なお、目開きより小さな粒径の重合体であっても、脱水処理によってメッシュ25の表面に重合体のケーク層が形成された後は、そのほとんどがメッシュ25において捕捉される。
以上のように、脱水槽22は回転軸23によって回転させられ、脱水槽22内部に供給されたスラリーを、遠心力によって、内壁に沿って配置されたメッシュ25に押し付けることができる。遠心力によってメッシュ25に押し付けられたスラリーは、メッシュ25によって、固体成分である重合体と、液体成分とに分けられる。液体成分はメッシュ25を通過し、固体成分がメッシュ25に留まることで、脱水処理がなされる。
ここで、脱水槽22には分散板24が設けられており、脱水処理に供するスラリーは、分散板24に向かってスラリー供給口21から供給される。分散板24は、供給されたスラリーをメッシュ25に向けて分散することができる。これにより、スラリーが、メッシュ25の特定の一点に付着してしまうことを回避することができ、脱水槽22の回転における重量バランスを適正に保つことができる。
排水口29は、脱水処理により生じた液体を外部へ排出する排水口である。
遠心脱水機2により脱水されたスラリーは、固体成分であるフッ化ビニリデン重合体と、液体成分とに分けられ、液体成分は排水口29から排出される。
掻き取り部26は、メッシュ25に留まった固体成分を掻き取るように、メッシュ25に沿って鉛直下方に移動する。掻き取り部26が鉛直下方に移動することにより、メッシュ25に留まった固体成分はメッシュ25から掻き取られ、湿粉排出口20に押し出される。
また、固体成分であるフッ化ビニリデン重合体は完全に液体成分と分けられるわけではなく、いくらかの水分を含有している湿粉である。この湿粉に含有する水分は、表面付着水がほとんどである。上記湿粉の含水率を、目的とする含水率まで水分量を下げ、粉体として回収するためには、乾燥処理工程がさらに必要となる。
供給管11は、遠心脱水機2の脱水工程により得られた湿粉を、供給管11の鉛直下方に設けられた湿粉貯槽3に供給する供給管である。
遠心脱水機2を用いた脱水工程により脱水され、メッシュ25に留まった湿粉は、掻き取り部26により掻き取られながら湿粉排出口20へ押し出され、鉛直下方に接続された供給管11を介して、供給管11の鉛直下方に設けられた湿粉貯槽3に貯蔵される。
(湿粉貯槽)
湿粉貯槽3は、遠心脱水機2を用いた脱水工程により脱水された湿粉を貯蔵する槽である。図1に示すように、湿粉貯槽3の鉛直下方には投入管12が接続されている。投入管12は、湿粉貯槽3に貯蔵された湿粉を湿粉供給機4に投入するための投入管である。湿粉貯槽3に貯蔵された湿粉は、投入管12を介して湿粉供給機4に投入される。湿粉貯槽3は、この際の単位時間当たりの投入量を略一定に保つように制御される。
(湿粉供給機)
湿粉供給機4は、湿粉貯槽3から投入された湿粉を、湿粉供給機4の水平方向に設けられた旋回気流乾燥機5に供給するスクリューコンベアである。図1の一点鎖線内に示すように、湿粉供給機4は、外筒41と、スクリュー43と、スライドレール44と、スクリュー固定部45が設けられたスライドベース46とを備えている。
外筒41は、内部に円筒形の空洞を有した筒であって、円筒形の空洞にスクリュー43が収まるように構成されている。外筒41の上部には、投入口42が設けられている。なお、投入口42は、外筒41の上部であって、外筒41の長手方向の中心部よりも、旋回気流乾燥機5が設けられている側の反対側に設けることが好ましい。このような構成を採用することにより、外筒41の内部に十分な搬送スペースを確保することができる。
投入口42は、投入管12を介して湿粉貯槽3に貯蔵された湿粉を、外筒41の内部に投入する投入口である。外筒41の内部に投入された湿粉は、外筒41の内部に設けられたスクリュー43の回転運動により、外筒41の水平方向に設けられた旋回気流乾燥機5に供給される。
(スクリュー43について)
スクリュー43は、軸と該軸の周囲に螺旋状に取り付けられた羽根部とからなる構成を有している。スクリュー43は、外筒41の内部に、スクリュー43の軸が水平になるように設けられ、自身の中心を回転軸とする回転運動により、外筒41の内部に投入された湿粉を旋回気流乾燥機5に供給する。また、スクリュー43は、スライドベース46の備えるスクリュー固定部45により、軸の一端を軸固定されている。上記の構成により、スクリュー43は、自身の回転運動によって、外筒41の内部に投入された湿粉を、スクリュー43の先端方向(軸固定された一端に対する他端方向)に設けられた旋回気流乾燥機5に供給する。
一般的に、軸の両側を軸固定されたスクリューを備えるスクリューコンベアにおいては、搬送対象物をスクリューの軸方向と直交する方向に排出する。一方、上記のように、軸の一端を軸固定されたスクリューを用いる構成を採用することにより、搬送対象物(湿粉)をスクリューの軸方向に排出することができる。
スクリュー43の形状は、スクリュー43の直径Dに対するスクリュー43の長手方向の長さLの比率を示すL/Dの値が、5よりも大きく15未満であることが好ましく、より好適には10前後であることが好ましい。なお、スクリュー43の直径Dは、スクリュー43の軸のみではなく、羽根部も含むものとする。
L/Dの値が5よりも大きい場合には、湿粉を旋回気流乾燥機5に供給するための十分な搬送スペースを得ることができる。また、スクリュー43は、軸の一端を軸固定されているため、L/Dの値が15未満である場合には、自身の重みによりスクリュー43の先端がたわみ、外筒41とスクリュー43との接触を抑制することができる。
したがって、L/Dの値を10前後とすることにより、湿粉供給機4の外筒41の内部において、湿粉を旋回気流乾燥機5へ搬送するための十分なスペースを確保しつつ、スクリュー43の先端のたわみを抑制することができる。
本実施の形態におけるスクリュー43は、単軸スクリューであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、二軸スクリュー、または多条スクリューを用いてもよい。上記のような構成を採用することにより、著しく搬送性の悪い湿粉を用いた場合においても、湿粉供給機4は旋回気流乾燥機5に湿粉をスムーズに供給することができる。
(スライドベースおよびスライドレールについて)
図2は、湿粉供給機4の構成のさらなる詳細について説明するための図である。スライドベース46をスライドレール44の長手方向(図2の双方向矢印Aの示す方向)にスライドさせることにより、スクリュー43を移動させる。図2に示すようにスライドベース46の上面には、スクリュー固定部45が備えられ、スライドベース46に固定されている。また、スクリュー固定部45は、スクリュー43の軸の一端を軸固定する。スクリュー固定部45は、モータ等の図示しない回転制御部を備えており、軸固定したスクリュー43の回転方向および回転速度を制御する。
図1に示すように、湿粉供給機4を使用する際には、スライドベース46をスクリュー43が外筒41の内部に全て収まるようにスライドさせる。また、スライドベース46は、図示しないベース固定部を備えており、湿粉供給機4の使用中に、スクリュー43の回転運動によってスライドベース46の位置ずれが生じないように固定される。また、スクリュー固定部45と外筒41とは、図示しないフランジ部によって固定される。
また、湿粉供給機4を解体、洗浄する際には、スライドベース46を、図2に示すようにスライドさせる。すなわち、スクリュー43を外筒41の一端からはみ出るように、スクリュー43の回転軸に沿った方向であって、軸固定された一端方向側にスライドベース46をスライドさせる。この際、外筒41からはみ出たスクリュー43の先端と、外筒41の一方の上記端面との距離dが10cm〜50cmになるようにスライドベース46の稼働範囲を設定することが好ましい。本実施の形態においては、外筒41からはみ出たスクリュー43の先端と、外筒41の一方の上記端面との距離dが30cmになるようにスライドベース46の稼働範囲を設定している。
距離dを10cm以上にすることにより、湿粉供給機4の外筒41の内部の洗浄作業を行うための十分なスペースを確保することができる。また、距離dを50cm以下にすることにより、脱水乾燥装置1の大型化を招来することもない。また、一般的に、距離dが大きくなるほど、スライドベース46において、スライド方向とは異なる水平方向への位置ずれが生じやすくなる。すなわち、距離dを大きくすることにより、スクリュー43の軸と外筒41の中心とのずれが生じやすくなってしまう。
したがって、距離dが10cm〜50cmになるようにスライドベース46の稼働範囲を設定することにより、湿粉供給機4の備える外筒41の内部を洗浄する際の十分なスペースを確保することができる。また、脱水乾燥装置1の大型化を抑制するとともに、スクリュー43の軸と、外筒41の中心とのずれを生じにくくさせることができる。
湿粉供給機4を洗浄した後に、湿粉供給機4を再度組み立てる場合には、スクリュー43が外筒41の内部に全て収まるようにスライドベース46をスライドさせる。
このように、スライドレール44と、スクリュー43を固定しているスクリュー固定部45を有し、スライドレール44上をスライドするスライドベース46とを備える構成を採用することにより、洗浄をする際の装置の解体が容易になる。また、装置の再組立ての際に生じ得る、スクリュー43の軸と、外筒41の中心との位置ずれを抑制することができる。
(旋回気流乾燥機)
本実施の形態においては、乾燥機として旋回気流乾燥機を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、流動槽乾燥機や、棚段乾燥機などを乾燥機として用いてもよい。
旋回気流乾燥機5は、湿粉供給機4から供給された湿粉を乾燥させる乾燥機であり、同心円状の内部空間を有する筒状容器と、上記筒状容器の下部に接続された加熱気体の導入管と、上記導入管より導入された加熱気体を上記筒状容器内において旋回上昇気流にする旋回機構を備えている。旋回気流乾燥機5に供給された湿粉は、筒状容器内に形成された旋回上昇気流によって下方から上方に移動する。湿粉はその移動途中において旋回上昇気流から上昇力のみならず遠心力を受けるため、解砕されて良好な分散状態で乾燥される。また、湿粉が上記旋回上昇気流から受ける遠心力は、湿って密度の高い湿粉ほど強くなるため、筒状容器の内周壁面付近を長時間に亘って旋回することになる。したがって、湿粉の筒状容器内部における滞留時間が長くなるため、乾燥状態が良好となると共に、均一な乾燥が可能となる。
図1に示すように旋回気流乾燥機5は、湿粉供給口51と、排出口52とを備えている。湿粉供給口51は、湿粉供給機4から供給された湿粉を、旋回気流乾燥機5の内部に供給する供給口である。排出口52は、乾燥させた湿粉を排出する排出口である。排出口52から排出された湿粉は、粉体として回収される。
本実施の形態における脱水乾燥装置1は、スラリーを遠心脱水機2により脱水し、脱水された湿粉を鉛直下方に設けられた湿粉貯槽3に貯蔵し、さらに鉛直下方に設けられた湿粉供給機4に投入する。湿粉供給機4は、投入された湿粉を水平方向に設けられた旋回気流乾燥機5に供給し、旋回気流乾燥機5によって、湿粉を乾燥させる構成を採用している。
旋回気流乾燥機5は、旋回上昇気流を発生させながら、乾燥対象となる物質を乾燥させる構成である。そのため、乾燥機として旋回気流乾燥機5を採用することにより、図1に示すように、脱水乾燥処理の対象物の移動を、下降移動、水平移動、上昇移動の順に変化させることができる。したがって、本実施の形態における脱水乾燥装置1の占有面積を小さくすることができ、装置を小型化することができる。
(棚段乾燥機を用いた場合)
以下では、参考例として、棚段乾燥機を用いた場合について説明する。乾燥機を除いた他の構成については、上述した脱水乾燥装置1と同様であるため、説明を省略する。本参考例における棚段乾燥機の高さは650cmであり、直径は355cmの円筒形状を有している。
上記の棚段乾燥機の内部には、回転する円盤状の複数の棚を積層してなる棚段であって、湿粉が鉛直下方の棚に落ちるように開口部を設けた26個の棚からなる棚段を備えている。また、それぞれの棚に対して、積層したポリマーを掻き取る邪魔板をさらに備えている。棚段乾燥機の投入口より連続的に湿粉を投入し、円盤状の棚をゆっくり回転させる。棚を回転させることにより、棚上に積層された湿粉は、邪魔板にて掻き取られ、該棚の開口部を介して鉛直下方の棚に移動される。この手順を繰り返すことにより、湿粉を滞留乾燥させる装置である。
乾燥処理によって得られる粉体の含水量を、所定の含水量を満たすようにするためには、乾燥機の鉛直下部より120℃の熱風を入れ、排出口の熱風温度を80℃に管理する必要がある。
棚段乾燥機の内部を洗浄する際には、直胴方向に一定間隔で設けられた開口部を通じて洗浄するが、複数の棚、および複数の邪魔板を有する構造のため、洗浄作業後に、湿粉が棚段乾燥機の内部に残留してしまう場合が起こり得る。湿粉が棚段乾燥機の内部に残留してしまうと、異品種の湿粉の乾燥処理を行う場合に、残留した湿粉が混入し、コンタミネーションが生じ得る。
また、棚段乾燥機は、湿粉を鉛直下方に移動させながら乾燥処理を行う構造であるため、脱水乾燥装置1のサイズは鉛直方向に大型化する。
本発明の一実施形態に係る脱水乾燥装置1は、旋回気流乾燥機5を用いることにより、装置の小型化を図ることができる。さらに、旋回気流乾燥機5は、本比較例の棚段乾燥機よりもシンプルな構造であるため、洗浄が容易である。
以下では、本発明の一実施形態に係る脱水乾燥装置1を実際に使用した例について説明する。
(脱水乾燥処理)
遠心脱水機2のスラリー供給口21より、水100gに対し平均粒径175μmの粒状のフッ化ビニリデン重合体55gを含むスラリーを供給し、最大1100r/minで30秒間の脱水処理を行った。脱水処理によってポリマー100gに対し水20gを含む湿粉が得られた。遠心脱水機2による脱水処理によって得られた湿粉を、湿粉貯槽3を介して湿粉供給機4に投入した。
使用した湿粉供給機4のスクリューの直径は90mmであり、スクリューの長手方向の長さは900mmであり、L/Dの値は10であった。
湿粉供給機4のスクリュー回転数を20r/minに設定し、遠心脱水機2から供給された湿粉を、旋回気流乾燥機5へ連続的に供給した。
本実施例においては、直径35cm、高さ165cmの円筒形状を有する旋回気流乾燥機を用いた。旋回気流乾燥機5には140℃の熱風を2000Nm/hrで供給し、排出口52における風温を50℃以上になるように設定した。これは、旋回気流乾燥機5の排出口52における風温が50℃未満の場合には、乾燥された粉体の含水率は0.1%以上になり、求められる製品品質を満足しないためである。
旋回気流乾燥機5は、入口熱風が一定温度かつ一定風量に管理されている。旋回気流乾燥機5の内部に、一定の含水率に管理された湿粉を投入した場合には、湿粉の投入量が多くなるに従って、熱風の持っている熱量の消費量が多くなる。したがって、旋回気流乾燥機5への湿粉の投入量増加につれて、排出口52における熱風温度が低下することになる。本実施例においては、排出口52における熱風温度が50℃以下となると、排出される湿粉の含水率が0.1%を超えてしまう。
実際に旋回気流乾燥機5を用いた乾燥処理によって、含水率0.1%未満の粉体を得ることができた。
(解体掃除)
乾燥処理終了後、脱水乾燥装置1を洗浄するために、湿粉供給機4の分解洗浄を以下の手順により行った。
外筒41とスクリュー固定部45を固定しているフランジ部を解体した。続いて、スライドベース46をスライドさせてスクリュー43を外筒41から抜き出した。スクリュー43を外筒41から抜き出すまでに2名で15分を要した。
その後、スクリュー43および外筒41の内部に残留していた湿粉を取り除いて洗浄した。続いて、スライドベース46をスライドさせ、洗浄されたスクリュー43が外筒41の内部に収まるように組み込み、スクリュー固定部45と外筒41とをフランジ部により固定した。スクリュー43の組み込みからフランジ部による固定を行うまでに2名で15分を要した。
本実施例においては、スライドベース46によってスクリュー43の軸が固定されているため、スクリュー43の軸と、外筒41の中心とのずれは無かった。
(比較例)
続いて、比較例として、スライドベースおよびスライドレールを備えていない湿粉供給機を用いた場合の実施例について説明する。スライドベースおよびスライドレールを除いた他の構成については、実施例に示した脱水乾燥装置1と同様であり、脱水乾燥処理については、実施例と同様の処理を行った。
乾燥処理終了後、脱水乾燥装置の洗浄のために、湿粉供給機4の分解洗浄を以下の手順により行った。外筒41とスクリュー固定部45を固定しているフランジ部を解体した。続いて、ホイストを用いてスクリュー43を吊り上げながら、スクリュー43が外筒にぶつからないよう調整しながらスクリュー43を外筒41から引き抜いた。スクリュー43を外筒41から引き抜くまでに2名で60分を要した。
その後、スクリュー43および外筒41の内部に残留していた湿粉を取り除いて洗浄した。続いて、ホイストを用いて、洗浄されたスクリュー43を吊り上げながら、スクリュー43が外筒41の内部に収まるように組み込み、スクリュー43の軸と外筒41の中心とを揃えるように調整した。最後にスクリュー固定部45と外筒41とをフランジ部により固定した。
スクリュー43の組み込みからフランジ部による固定を行うまでに2名で180分を要した。
以上のように、本発明の一実施形態に係る脱水乾燥装置1は、スライドレール44およびスライドベース46を備えていることにより、解体、洗浄が容易であるため、脱水乾燥装置1の解体、洗浄、再組立てに要する時間を本比較例よりも大幅に短縮することができた。
(重合体の製造方法)
また、解体および洗浄が容易な脱水乾燥装置1を用いて脱水乾燥処理を行うことにより、異品種の混入を抑制することができるため、安定して脱水乾燥処理を行うことができる。したがって、懸濁重合法により重合体を得る重合工程を含む重合体の製造方法であって、重合工程により得られた重合体と水性媒体との混合物を、本発明に係る脱水乾燥装置を用いた脱水処理に供する脱水乾燥工程をさらに含む重合体の製造方法もまた、本発明の範疇に含まれる。
本製造方法の重合工程において製造される重合体としては、懸濁重合法により得られる重合体であれば特に限定されず、上述したフッ化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニル重合体、酢酸ビニル重合体、スチレン重合体、およびメタクリル酸メチル重合体等が挙げられる。中でも、フッ化ビニリデン重合体および塩化ビニリデン重合体が好適である。
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、重合体の製造に利用することができる。
1 脱水乾燥装置
11 供給管
12 投入管
2 遠心脱水機(脱水機)
20 湿粉排出口
21 スラリー供給口
22 脱水槽
23 回転軸
24 分散板
25 メッシュ
26 掻き取り機
27 固定具
28 筐体
29 排水口
3 湿粉貯槽
4 湿粉供給機
41 外筒
42 投入口
43 スクリュー
44 スライドレール
45 スクリュー固定部
46 スライドベース
5 旋回気流乾燥機
51 湿粉供給口
52 排出口

Claims (12)

  1. 重合体と水性媒体との混合物の脱水および乾燥を行う脱水乾燥装置であって、
    上記重合体と水性媒体との混合物の脱水を行う脱水機と、
    上記脱水機により脱水された上記重合体の乾燥を行う乾燥機と、
    上記脱水機により脱水された上記重合体を上記乾燥機に供給する、軸の一端が固定されたスクリューを有する湿粉供給機とを備えており、
    上記乾燥機は、上記湿粉供給機の上記スクリューの上記軸の他端方向に設けられており、
    上記湿粉供給機は、
    外筒と、
    上記外筒に設けられ、上記脱水機により脱水された上記重合体を上記湿粉供給機内に投入する投入口と、
    上記外筒の内部に設けられた上記スクリューであって、上記投入口から投入された上記重合体を上記乾燥機に搬送する上記スクリューと、
    上記スクリューの上記軸の上記一端を固定しているスクリュー固定部を有するスライドベースと、
    上記スクリューの上記軸に沿った方向に上記スライドベースをスライドさせるスライドレールとを備えていることを特徴とする脱水乾燥装置。
  2. 上記スクリューの直径に対する上記スクリューの長手方向の長さの比率が、5よりも大きく15未満であることを特徴とする請求項1に記載の脱水乾燥装置。
  3. 上記スライドベースは、
    上記スクリューを上記外筒の一端からはみ出るように、上記スクリューの上記軸に沿った方向であって、軸固定された上記一端方向側に上記スライドレール上を上記スライドレールの一端までスライドし、
    上記スライドレールの上記一端までスライドした際の、上記外筒からはみ出た上記スクリューの上記他端と、上記外筒の上記一端との距離が10cm〜50cmになることを特徴とする請求項1または2に記載の脱水乾燥装置。
  4. 上記湿粉供給機は、上記脱水機の鉛直下方に設けられており、
    上記スクリューは、上記スクリューの上記軸が水平になるように設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  5. 上記脱水機により脱水された上記重合体を貯蔵し、上記湿粉供給機に上記重合体を投入する湿粉貯槽をさらに備え、
    上記湿粉貯槽は、上記脱水機の鉛直下方であって、上記湿粉供給機の鉛直上方に位置していることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  6. 上記乾燥機は、旋回気流乾燥機であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  7. 上記脱水機は、遠心脱水機であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  8. 上記スクリューは単軸スクリューであることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  9. 上記スクリューは、二軸スクリュー、または多条スクリューであることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の脱水乾燥装置。
  10. 懸濁重合法により重合体を得る重合工程を含む重合体の製造方法であって、
    重合工程により得られた重合体と水性媒体との混合物を、請求項1〜9の何れか1項に記載の脱水乾燥装置を用いた脱水乾燥処理に供する脱水乾燥工程をさらに含むことを特徴とする重合体の製造方法。
  11. 上記重合体は、フッ化ビニリデン重合体であることを特徴とする請求項10に記載の重合体の製造方法。
  12. 上記重合体は、塩化ビニリデン重合体であることを特徴とする請求項10に記載の重合体の製造方法。
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