JP2014113423A - 血圧低下監視装置 - Google Patents

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剛 亀山
Masahiko Sano
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Abstract

【課題】従来、短時間で発生する血液透析治療中の患者の血圧急低下を、長時間間隔の定時の非観血式血圧測定で検知することは困難であったので、血圧低下を早期かつ的確に検知し、適切な回復処置に繋げるための装置を提供する。
【解決手段】発汗センサ本体を患者に取り付け、発汗量測定手段において測定を開始する。患者前額部の発汗量を常時モニタし、発汗量に異常が認められた時に非観血式血圧計を起動させて確認する等により、血圧低下を早期に発見し、回復処置を実施する。
【選択図】図8

Description

発明の詳細な説明
本発明は、治療中の患者の血圧低下を検知する血圧監視装置に関するものであり、特に血液浄化療法である血液透析治療中における患者の血圧低下を早期かつ的確に検知し、適切な回復処置に繋げるための装置に関するものである。
腎臓には、尿を生成し体水分量をコントロールしたり、生命維持で生じた老廃物を除去したりする機能がある。腎不全患者はこの機能が低下してしまうため、体水分量のコントロールや老廃物の除去ができない。そのため、通常1回4時間の血液透析治療を週3回行うことによって、体内に蓄積した余剰水分を排出しかつ老廃物を除去し、血液を浄化している。血液浄化療法の中でも最も普及している血液透析治療では、通常は患者の片腕の血管に設けられたバスキュラーアクセス部から血液を体外循環回路へ取り出し、その回路中に設けられた透析器を通し、該透析器中の膜を介して血液から拡散で老廃物を取り除き、かつ限外濾過(圧力差)で患者体内に蓄積した余剰水分を除去して、血液を清浄化した後に再び生体へ戻している。
老廃物の除去は、透析器の性能及び透析液の組成によって支配されるものである。また、日々の血液透析治療においては適正な余剰水分の除去が重要な管理事項である。具体的には、前回の血液透析治療以後に患者体内に蓄積した水分を血管壁を経て血液中に排除し、更に該透析膜を介して血液外に除去するものである。血液から体外へ除去された除水量に見合って、細胞内外に蓄積していた水分が血管内へ順調に移行しない(血漿リフィリング速度の遅れ)と、血管内血液量が不足してきて血圧が低下する。また、血液透析治療開始直後から血液中の老廃物の急激な除去により、血液ないし間質と細胞内液との濃度差が生じることで浸透圧格差が生じる。特に血液脳関門においては顕著であり、細胞内に間質液を引き込んで細胞内浮腫をきたす不均衡症候群も血圧低下を招く。これに気付かずにそのまま血液透析治療を続行すれば患者は意識喪失し、生命も危険となる。このような血液透析治療困難症を発生する患者は1〜3割いると報告されており、医療従事者は患者の様子を常に気にしながら所定の除水(基準体重に対して余剰に体内に蓄積した水分の除去)を実施するのが日常の血液透析治療において最も重要なことである。特に血圧低下が発生し易い患者に対しては、熟練した医療従事者の細心の注意と頻回な巡回/血圧測定で早期の発見に努めている。血圧の低下時には、例えば直ちに除水を中止し、一時的に生理食塩水等を患者に注入して血圧の回復に努め、血管外から水分が補充され(血漿リフィリング)、患者の容態が回復したところで、上記患者に追加注入した生理食塩水等含めて改めて除水する。このように血圧が低下するかもしれないとの危惧とその発見が遅れてはならないとの緊張感は患者にも医療従事者にも強いストレスとして作用する。
このように血液透析治療中の血圧管理は重要であるから、理想的には血圧測定は連続的に行われるのが望ましい。しかし、連続測定を行うにはバスキュラーアクセスとは別に(例えば他方の腕の)動脈に測定用注射針を刺さねばならない。更に抜針による大量出血等の新たな課題を伴うとともに、頻回かつ長時間にわたって血液透析治療を受ける患者を身体的に拘束することとなり苦痛を強いる。そのために現在なされているのは、血液透析治療が治療法としてほぼ確立した30年前と同じように、血圧測定として馴染みの深いマンシェット(腕帯)を腕に巻いてこれを加圧し、リバロッチ・コロトコフ法又は振動法等を用いて血圧測定をする非観血的かつ非連続的な方法であり、通常30分から1時間間隔で実施される。しかし、上述した血圧低下は僅か数分の間に起こるものであり、このような長時間間隔の非観血式血圧測定で患者の急激な血圧低下を発見することは実質的に不可能であった。勿論この非観血的な血圧測定を頻回(例えば5分間隔)に実施すれば早期に患者の血圧低下を発見することは可能であるが、マンシェット(腕帯)を頻回に加圧することは患者に不快感を与える。更に血液透析治療中の患者は片方の腕を固定され、バスキュラーアクセス部を通して該透析器に繋がれているため、他方の腕で血圧を測定せねばならない。そのため、マンシェット(腕帯)を用いたリバロッチ・コロトコフ法又は振動法等による頻回な非観血式血圧測定は4時間もの血液透析治療中、患者の両腕の自由度を全く奪ってしまうことになる。
これを改善するものとして、例えば特許文献1に見られるように、体外循環回路中にヘマトクリットセンサを取り付け、血管中の血液の濃縮度を測定するものがある。これは細胞内外からの血管への水分の補充が遅れれば、血液中のヘマトクリットが上昇する(血液が濃縮される)ことに着目したものである。また特許文献2には、脈波測定手段と心電誘導波測定手段を患者に取り付け、それから脈波伝播速度情報を算出し、該情報から血圧低下が予想される場合に非観血式血圧測定手段を起動させることが記載されている。しかし、従来のこのような方法は、患者個人個人の応答特性が必ずしも一応ではないため、全ての患者に一律な方法で適応することが困難であった。また測定装置自体が血液透析治療装置よりも高価である等の課題があり、残念ながら定着した治療法にはなっていない。
特公平6−83723 特開2006−102264 特開2011−92627
発明が解決しようとする課題
本発明の目的は、前記のような問題を解決した、血圧監視装置を提供することにある。具体的には血液透析治療中の患者に不快感を与えることなく、また医療従事者への負担も少ない、血圧低下の可能性を信頼性高く、簡便かつ早期に発見可能な血圧低下監視装置を提供するものである。また、その結果に基づいて非観血式血圧測定手段を自動起動し、血圧の低下を確認する血圧測定装置を提供するものである。更には血圧を自動的に回復させるための血圧異常処置手段を備えた血液透析治療システムに関するものである。
課題を解決するための手段
本発明は、本発明者が見出した血圧低下と関連の深いバイタルセンサを患者身体表面に装着し、該センサからの測定値が予め設定された閾値を外れた時に、患者血圧の低下を示唆したものとして警報音等を発信して医療従事者に告知するとともに、必要に応じて自動的に除水を低減又は停止したり、非観血式血圧測定手段を自動起動して患者の血圧を確認することが可能な血圧監視装置に関するものである。
第一の実施形態においては、該バイタルセンサは患者身体表面からの発汗量ないし発汗量の変化値(微分値)を測定するセンサである。
第二の実施形態においては、該バイタルセンサは患者身体頭部或いはその周辺に取り付けられたセンサである。
第三の実施形態においては、該バイタルセンサは患者頭部の前額部に取り付けられた発汗センサである。
第四の実施形態においては、該バイタルセンサで得られた測定値が予め設定された閾値を外れた時に、外部へ異常信号を発信するとともに、必要に応じて適切な血圧異常処置手段を起動させる血圧監視装置である。
第五の実施形態においては、該バイタルセンサで得られた測定値が予め設定された閾値を外れた時に非観血式血圧測定手段を自動起動し、測定された患者の血圧値が予め設定された閾値を外れた時に、外部へ異常信号を発信する、又は/及び血圧異常処置手段を起動することを特徴とする血圧測定装置である。
本発明で用いられた発汗センサの原理説明図である。 患者K・Oのある日の臨床データである。 同じ患者の別の日の臨床データである。 同じ患者の更に別の日の臨床データである。 別の患者S・Yのある日の臨床データである。 更に別の患者M・Mのある日の臨床データである。 本発明に関わる血圧低下監視装置を組み込んだ血液透析治療システムの概略図である。 本発明のシステムの動作流れ図である。
本発明者らは、血圧低下前後の患者の様子を注意深く観察して行く過程において、血圧低下直前には患者の前額部が発汗していることを見出した。特許文献3に見られるように、歯科治療を受診中の患者がストレスを感じると、自律神経の乱れに由来すると考えられる発汗が手掌部又は手指部に発生することは知られている。しかし、血液透析治療患者が血圧低下を起こす直前に、特に発汗することは知られていなかった。本発明者らは手掌部・足底部に加え、エクリン腺が密集している前額部に発汗センサを取り付け、血圧低下時に発汗量に変化があるものか調査した結果、特に前額部に顕著な発汗量の変化が見られることを初めて見出した。
本発明のための臨床実験で使用した発汗センサは、テクノサイエンス株式会社から販売されている蒸散・発汗ロガーTPL001を応用したものであり、基本原理を図1に示す。発汗センサ本体1は二層構造で構成されており、上段のシリカゲル室2にはシリカゲル、下段のセンサ測定室3には温・湿度(発汗)センサ4が封入され、上段及び下段の底面にはそれぞれ1cmの孔が設けられている。身体表面の皮膚5上に密着固定された発汗センサ本体1の下段センサ測定室底面孔部6から発汗センサ本体1の上段シリカゲル室2のシリカゲルにより、身体表面の皮膚5からの発汗によって湿気を帯びた空気の流れ7が発汗センサ本体1の下段センサ室3、上段シリカゲル室底面孔部8を介し、発汗センサ本体1の上段シリカゲル室2へ向けて生じる。発汗センサ本体1の上段シリカゲル室2へ向けて生じる身体表面の皮膚5からの発汗によって湿気を帯びた空気の流れ7が発汗センサ本体1の温・湿度(発汗)センサ4が設けられたセンサ測定室3を介することで絶対湿度が測定される(単位[g/m]で表示される)。温・湿度(発汗)センサ4からの測定信号は、信号線9を経てパソコン(図示せず)に出力される。本発明では、静電容量変化型の温・湿度(発汗)センサを使用したが、抵抗変化型及びその他のセンサを使用してもよい。発汗センサ本体1は、任意の患者の部位(例えば前額部)に固定する。その固定方法は、発汗センサ本体1の上にバンドを使用して固定してもよいし、発汗センサ本体1の取っ手にバンドを取り付けてもよい。また頭部全体を固定できるようなキャップ方式を用いてもよい。発汗センサ本体1とバンドとの固定には、取っ手を通して固定する場合マジックテープを使用してもよい。また装着部の密着性を高めるため、バンドに弾性のある素材等を用いてもよい。発汗センサ本体1は、患者が毎回の血液透析治療において治療中常時装着していることが望ましい。従って、患者が装着を意識しなくて済むようなセンサが望ましいが、本発明に用いた発汗センサ本体1は直径が35mm、重量は30gと小型かつ軽量であるため、装着違和感に関する患者からの訴えは無かった。
図2には血液透析治療患者K・Oの臨床データを示す。K・Oは男性で血液透析治療経験3ヶ月の導入期の男性患者であり、週3回、3時間の血液透析治療を受けている。Aは本発明に関わる発汗センサで測定した前額部発汗量曲線、Bは手掌部発汗量曲線、Cは足底部発汗量曲線である。またDは非観血式血圧計で測定された当該患者の最高血圧、Eは最低血圧である。この日の患者の総除水計画量(過剰水分量)は3.0Lであり、1.0L/Hrの除水速度で血液透析治療を開始した。図に見られるように、前額部発汗センサによって測定された前額部発汗量A(絶対湿度[g/m]として表示)は開始から暫くは4g/m強で安定していたものが、約15分経過した時点から不安定となり、血液透析治療開始22分後にはF点迄急上昇し7g/mを越えた。非観血式血圧測定を実施したところ、血液透析治療開始時には最高血圧が139mmHgであったものが81mHgへ、同様に最低血圧は74mmHgから43mmHgにまで急激に低下していた。この時点では患者からの特別な愁訴は無かったが、医療従事者は下肢を挙上にて対処したところ、15分後の非観血式血圧測定では最高血圧が110mmHg、最低血圧が64mmHgに回復した。以降は血液透析治療の終了迄、患者の容態は良好であり、発汗量A・B・Cとも変化は認められなかった。なお、F点では前額部及び手掌部発汗量A・Bに上昇が見られたが、前額部発汗量Aの方がより著明に上昇が見られ、足底部発汗量Cには顕著な変化は見出せなかった。
図3は同一患者における別の日の臨床データである。データ的には幾分かの違いがあるものの、前額部及び手掌部発汗量A・B、及び最高及び最低血圧D・Eはほぼ同様な挙動を示し、血圧低下が確認された時点で同様に医療従事者が下肢を挙上にて対処したところ、以降は血液透析治療の終了迄、患者の容態は良好であった。なお、F点では前額部及び手掌部発汗量A・Bに上昇が見られたが、前額部発汗量Aの方がより著明に上昇が見られ、足底部発汗量Cには顕著な変化は見出せなかった。
図4は同一患者における他の異なった日の臨床データである。発汗及び血圧低下の様相は異なり、血液透析開始直後から緩やかな血圧低下が認められたため下肢を挙上にて対処した。しかし、開始から147分後に急激な前額部発汗が検知されたため非観血式血圧測定を実施したところ、最高血圧は61mmHg、最低血圧は36mmHgまで低下していた。この時も患者からの特別な愁訴は無かったが、除水速度を1.0L/Hrから0.01L/Hrに実質的に除水を停止し血液透析治療を継続した。28分後には前額部発汗が認められなくなり、血圧も安定してきたため除水速度を0.77L/Hrに戻した。上述した血液透析治療中の除水低減及び停止のため余剰水分の引き残しがあり、透析液循環停止後も除水のみ(ECUM)を30分実施した。なお、患者からの愁訴が無いことは、血圧が急低下しても患者の器官に異常が無いと言うことではなく、感知機能が低下しているためであり、このまま放置すると危険な状態に陥りかねない。これを本発明によって早期に検知出来ることは、臨床的に非常に大きな意義を持つことは容易に理解されよう。
図5は別の患者S・Y(男性、血液透析治療時間4時間、血液透析治療歴3年9ヶ月)のデータである。この患者の場合は血液透析治療がかなり順調に進んだ230分後(終了予定の10分前)に前額部に多量の発汗が認められ、最高血圧が109mmHgから70mmHg、最低血圧が45mmHgから39mmHgと急激に低下した。当該患者は不快症状を訴えたが、血液透析治療終了直前であったため返血手技を実施した。返血手技終了後17分の時点では発汗の異常は認められず、また最高血圧は111mmHg、最低血圧は55mmHgに回復しており、患者の容態も良好であった。なお、F点では前額部発汗量Aより著明に上昇が見られた。
図6は第三の患者M・M(女性、血液透析治療時間3.5時間、血液透析治療歴5年8ヶ月)のデータである。この患者も血液透析治療終了直前に前額部での大量の発汗を伴う血圧低下を認め、不快症状を訴えた。所定の血液透析治療時間にほぼ達していたため返血手技を行い容態観察を継続したところ、返血手技5分後には血圧も正常に回復し、発汗も軽減されるとともに不快症状の緩和がみられた。
このように本発明者らの研究結果では、血圧低下時には手掌部に発汗が認められた。発汗量自体は少ないが発汗量の変化値(微分値)を評価基準とすれば、異常が認められる。しかし、手掌部の測定は発汗量の変化が少ないだけでなく、ベッドに横たわった患者が毛布の中に手を入れたり露出させたりする上に患者の自由度を奪う。また同時に発汗が観察された頚部等の頭部周辺の発汗部位や、手掌部に近い前腕部も測定の対象になり得るし、患者身体表面として該バイタルセンサを取り付けてもよい。更に前額部の表面温度等も発汗時には変化が認められたため、血圧低下に関連する指標として測定可能である。しかし、変化量の大きさからも患者に与える違和感が無い点からも前額部での発汗量測定の方が望ましい。また発汗量の変化値(微分値)を評価基準とすれば、更に明確に監視可能であろう。
なお例示したこの3人の発汗、血圧低下の症状や愁訴を見ても、患者毎、治療日毎に大きな差異がある。そのため今日迄統一的な手法によって血圧低下を間接的に発見できなかったものと推定する。しかし、本発明者らの研究結果、発汗量の絶対値は患者・治療日によって差異はあっても、血圧低下時には大きな変化が認められ、発汗量をモニタすることにより血圧低下を予知することは充分に可能であることが判った。
図7は、本研究成果に基づく血液透析治療システムの一実施例である。患者20の片腕50の血管に設けられたバスキュラーアクセス部51から体外循環回路52により取り出された血液は透析器に導かれ(図示せず)、老廃物の除去及び除水が行われる。患者20の前額部21には上記で説明した発汗センサ本体1が取り付けられる。発汗センサ本体1からの測定信号は、信号線9を経て血液透析治療装置30に入力され、血液透析治療装置30内において必要に応じて微分処理や閾値との比較等のデータ処理がなされる。同時に患者20の他方の腕55には非観血式血圧測定のためのマンシェット(腕帯)31が常時巻かれている。このマンシェット(腕帯)31は血液透析治療装置30に内蔵された非観血式血圧測定手段32に接続され、血液透析治療装置30の起動信号により起動されて血圧が測定される。また必要に応じて血液透析治療装置30には生理食塩水等注入のためのポンプ等、血圧異常処置手段33のための機能が内蔵されている。従って発汗センサ本体1からのデータに基づいて、血液透析治療装置30が適切な処置を実施することが可能である。なお、既存の血液透析治療装置30に対しては、発汗センサ本体1と血液透析治療装置30の間に信号処理手段を設け、該信号処理手段に発汗量の異常を判別する機能を持たせ、該信号処理手段が異常と判断すれば割り込み信号等の異常信号を血液透析治療装置30に送信し、血液透析治療装置30がそれに基づいて自動的に除水を低減又は停止や非観血式血圧計の起動を実施することも可能である。こうすることにより、既存の血液透析治療システムに、発汗センサ本体1及びそれからのデータを処理する該信号処理手段を追加することにより、本発明が実施可能となる。
図8は、発汗量を測定して適切な血圧異常処置手段を起動させる迄の動作流れ図である。発汗センサ本体1を患者20に取り付け、発汗量測定手段38において測定を開始する。血液透析治療装置30又は上述した信号処理手段において非観血式血圧測定手段32及び血圧異常処置手段33を起動させるための閾値を設定し、また発汗量異常及び血圧異常を判断する。発汗量が予め設定された閾値を外れた時に、非観血式血圧測定手段32を起動し血圧を測定する。血圧が予め設定された閾値を外れた時に、表示部への表示、パトロールランプの点滅、警報音等を作動させ医療従事者に告知する告知手段35、血液透析治療装置の出力(除水速度・血液流量・透析液温度等)を低減又は停止する治療制限手段36、患者の不快を緩和する不快緩和手段(補液・ベッド下肢側挙上等)37のいずれか1つあるいは複数を用いて処置する血圧異常処置手段33を起動する。
なお、本発明の発汗量測定と血圧低下の相関が非常に高いことから、発汗センサが発汗異常を検知した場合は非観血式血圧測定の結果を待たずに直ぐに除水を低減又は停止をし、非観血式血圧測定の結果に基づき生理食塩水等を補液する等の多段階の処置も可能である。また本発明のための臨床実験で使用した発汗センサはシリカゲル方式を用いたものであったが、コンプレッサー方式等を用いた発汗センサを使用してもよい。また閾値は血液透析治療開始時に入力してもよいし、患者が同定されれば血液透析装置内の記憶部に前もって記憶された患者に対応した固有の閾値を用いてもよい。また発汗量の変化値(微分値)、或いは発汗に伴う身体表面の温度変化を測定するようになしてもよいし、血圧低下の判断方法は患者の特性に合わせて変えてもよい。また患者によって血圧低下が発生する時間帯に特徴があれば、その場合は特にその時間帯に注目して監視することも出来る。なお上記実施例では血液透析治療を例に挙げたが、血液透析治療以外の血液浄化療法にも適用してもよいことは言うまでもない。更に図1の発汗センサ本体1は、上段シリカゲル室2と下段センサ測定室3を有した一体化構造としているが、両室を分離可能とし、シリカゲルの吸湿能力が無くなった時、或いは治療開始の都度に上段シリカゲル室2を交換出来るようにしてもよい。
発明の効果
本発明によれば、特に前額部での発汗量をモニタすることにより、患者に測定のための違和感を与えること無しに、血圧低下傾向をより早い時点で検知することができ、血液透析治療をより一層安全なものとすることができる。その上医療従事者の身体的或いは精神的な負担を軽減できる。従って、本発明は従来の問題点を解決した血液透析治療用非観血式血圧測定装置として医療の発展に寄与するところ極めて大なものである。
1 発汗センサ本体
2 上段シリカゲル室
3 下段センサ室
4 温・湿度(発汗)センサ
7 発汗によって湿気を帯びた空気の流れ
20 患者
21 前額部
30 血液透析治療装置
31 非観血式血圧測定用マンシェット(腕帯)
32 非観血式血圧測定手段
33 血圧異常処置手段
35 告知手段
36 治療制限手段
37 不快緩和手段
38 発汗量測定手段
A 前額部発汗量
B 手掌部発汗量
C 足底部発汗量
D 最高血圧
E 最低血圧
F 血圧低下に伴う発汗量変化時

Claims (4)

  1. 身体表面からの発汗量を計測するセンサ手段と、該センサ手段で得られた測定値が予め設定された閾値を外れた時に患者の血圧低下を通知する信号を外部に送信する手段を有することを特徴とする血圧低下監視装置。
  2. 身体頭部或いはその周辺の患者体表面のバイタルサインを計測するセンサ手段と、該センサ手段で得られた測定値が予め設定された閾値を外れた時に患者の血圧低下を通知する信号を外部に送信する手段を有することを特徴とする血圧低下監視装置。
  3. 該センサ手段が、頭部の前額部に取り付けられた発汗量センサであることを特徴とする請求項1から2に記載の血圧低下監視装置。
  4. 前記血圧低下監視装置と非観血式血圧測定手段とからなり、前記血圧低下監視装置からの前記通知信号を受けて該非観血式血圧測定手段を起動して、患者の血圧を計測することを特徴とする請求項1から3に関わる血圧測定装置。
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