JP2014111927A - 点火時期制御装置及び点火システム - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関に対して容易にノッキングの発生を抑制する点火時期制御を可能にする点火時期制御装置及び点火時期制御システムを提供する。
【解決手段】内燃機関のノッキングを検出するノッキング検出装置41と、ノッキング検出装置41から得られるノッキングの状態を示すノッキング信号と、外部から得られる内燃機関の点火時期に関する信号と、に基づいて、内燃機関の点火時期を調整する点火時期調整装置43と、が設けられ、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とが、電気的に接続されているとともに、一体に構成され、点火時期調整装置43には、点火時期に関する信号を入力する第1接続部101と、点火時期が調整された点火時期に関する信号を放電用スイッチング素子376に対して出力する第2接続部103と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】内燃機関のノッキングを検出するノッキング検出装置41と、ノッキング検出装置41から得られるノッキングの状態を示すノッキング信号と、外部から得られる内燃機関の点火時期に関する信号と、に基づいて、内燃機関の点火時期を調整する点火時期調整装置43と、が設けられ、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とが、電気的に接続されているとともに、一体に構成され、点火時期調整装置43には、点火時期に関する信号を入力する第1接続部101と、点火時期が調整された点火時期に関する信号を放電用スイッチング素子376に対して出力する第2接続部103と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、内燃機関(エンジン)のノッキングの状態によって点火時期を制御する点火時期制御装置に関し、例えば小型船舶、小型発電機、芝刈機等に使用される汎用エンジン、2輪車用のエンジン、各種の建設機械に用いられるエンジン等に適用可能な点火時期制御装置及び点火システムに関する。
従来より、エンジンのノッキングを防止して好適にエンジンの動作を制御する技術として、エンジンにノッキングセンサを取り付け、ノッキングセンサの出力に基づいて点火時期を制御する点火時期制御が知られている(特許文献1参照)。
この点火時期制御とは、ノッキングセンサによってノッキングが検出されなければ段階的に点火時期を進角させ、ノッキングが検出された場合には、点火時期を遅角させることによって、ノッキングの発生を防止しつつ、エンジンの出力を最大限に発揮させようとする制御である。
上述したノッキングセンサの出力を利用した点火時期制御は、4輪の自動車には一般的である。しかし、例えば小型発電機等の汎用エンジンや2輪車用エンジンの様な構成がシンプルなエンジンにおいては、エンジン回転数等のエンジン制御を行う電子制御装置は使用されているものの、通常、ノッキングセンサは使用されておらず、そのためノッキングを防止するための点火時期制御は行われていないのが現状である。
しかしながら、近年では、汎用エンジンや2輪車用エンジンなどの構造がシンプルなエンジンにおいても、燃費と出力の最適化のために、精密な点火制御が求められている。この対策としては、ノッキングセンサを搭載して、上述した点火時期制御を行うことが考えられるが、下記のような問題がある。
つまり、現状の汎用エンジンや2輪車用エンジンなどに、ノッキングセンサを取り付けて点火時期制御を行う場合には、従来のエンジン制御を行う電子制御装置に対して、点火時期制御を行うための設計見直しが必要になるので、その手間(工数)やコストが膨大になるという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ノッキングの発生を抑制する点火時期制御の機能を有しない内燃機関に対して、容易にノッキングの発生を抑制する点火時期制御を可能にする点火時期制御装置及び点火システムを提供することである。
本発明の点火時期制御装置は、内燃機関のノッキングを検出するノッキング検出装置と、前記ノッキング検出装置から得られる前記ノッキングの状態を示すノッキング信号と、外部から得られる前記内燃機関の点火時期に関する信号と、に基づいて、前記内燃機関の点火時期を調整する点火時期調整装置と、が設けられ、前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とが、電気的に接続されているとともに、一体に構成され、前記点火時期調整装置には、前記点火時期に関する信号を入力する第1接続部と、コンデンサ及び前記コンデンサに蓄えた電荷を放電させるための放電用スイッチング素子を有し、前記内燃機関を点火させるための容量放電回路部に接続される第2接続部であって、点火時期が調整された前記点火時期に関する信号を前記放電用スイッチング素子に対して出力する第2接続部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明の点火時期制御装置は、ノッキング検出装置と点火時期調整装置とが、電気的に接続されているとともに一体に構成されており、しかも、点火時期調整装置に対して、ノッキング検出装置からのノッキング信号と外部からの点火時期に関する信号とが入力される構成である。
従って、点火時期調整装置では、ノッキング検出装置から得られるノッキング信号と外部から得られる点火時期に関する信号とに基づいて、適切な点火時期となるように点火時期を調整(例えば進角や遅角等の補正)することができる。そして、本発明の点火時期制御装置では、点火時期が調整された点火時期に関する信号を、点火時期制御装置が、外部の容量放電回路部を構成する放電用スイッチング素子に対して出力することによって、最適な点火時期で内燃機関を点火させることができる。
このように、本発明の点火時期制御装置では、ノッキング制御を行っていない例えば従来の汎用エンジンや2輪車用エンジンなどに適用できるので、即ち、従来のエンジン制御を行う電子制御装置の構成に、本発明の点火時期制御装置を付加し、点火時期制御装置の第1接続部及び第2接続部を接続させるだけで、電子制御装置に対して点火時期制御を行うための設計見直しが不要となり、その設計見直しのための手間(工数)やコストを大きく低減できるという顕著な効果を奏する。なお、前記点火時期に関する信号は、点火時期に関する情報を含む信号であり、例えば点火時期の基準となるタイミングを示す基準点火信号が挙げられる。
上記発明において前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、分離不可能に一体に構成されていることが好ましい。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、分離不可能に一体に構成されているので、破損し難く扱いが容易であり、外部からのノイズも乗りにくいという利点がある。ここで、分離不可能とは、(分離することを前提としていないので)装置を破損しなければ分離できないことを示している。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、分離不可能に一体に構成されているので、破損し難く扱いが容易であり、外部からのノイズも乗りにくいという利点がある。ここで、分離不可能とは、(分離することを前提としていないので)装置を破損しなければ分離できないことを示している。
上記発明において前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、着脱可能に一体に構成されていることが好ましい。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、着脱可能に一体に構成されているため、例えばノッキング検出装置と点火時期調整装置とのいずれかが故障した場合に、両者を分離した上で故障した装置だけを取り替えれば済むといった利点がある。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、着脱可能に一体に構成されているため、例えばノッキング検出装置と点火時期調整装置とのいずれかが故障した場合に、両者を分離した上で故障した装置だけを取り替えれば済むといった利点がある。
上記発明において前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、接続ケーブルを介して一体に構成されていることが好ましい。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、接続ケーブルを介して一体に構成されているので、ノッキング検出装置と点火時期調整装置とを、接続ケーブルの長さだけ離して配置できる。
このようにノッキング検出装置と点火時期調整装置とは、接続ケーブルを介して一体に構成されているので、ノッキング検出装置と点火時期調整装置とを、接続ケーブルの長さだけ離して配置できる。
ノッキング検出装置は、通常、内燃機関のシリンダブロック等に取り付けられるが、内燃機関は温度が高く振動が大きい。そこで、ノッキング検出装置と点火時期調整装置とを接続ケーブルを介して離して配置することにより、点火時期調整装置に対する(内燃機関の)熱や振動の影響を低減することができる。よって、点火時期調整装置の故障の発生をより効果的に抑えることができる。
上記発明において前記点火時期調整装置は、前記ノッキング検出装置に搭載されていることが好ましい。
このようにすることで、点火時期調整装置は、ノッキング検出装置に搭載されているので、装置をコンパクトにすることができる。
このようにすることで、点火時期調整装置は、ノッキング検出装置に搭載されているので、装置をコンパクトにすることができる。
上記発明において前記点火時期に関する信号は、点火時期の基準となるタイミングを示す基準点火信号であることが好ましい。
このようにすることで、点火時期に関する信号として、基準点火信号(例えば後述する点火信号(A))を採用できる。
このようにすることで、点火時期に関する信号として、基準点火信号(例えば後述する点火信号(A))を採用できる。
本発明の点火システムは、上記本発明の点火時期制御装置と、前記内燃機関の前記点火時期に関する信号を出力する制御回路部と、コンデンサ及び前記コンデンサに蓄えた電荷を放電させる放電用スイッチング素子を有し、前記内燃機関を点火させるための容量放電回路部であって、前記放電用スイッチング素子は、前記点火時期制御装置により点火時期が調整された前記点火時期に関する信号に基づいて駆動される容量放電回路部と、が設けられた点火システムであって、前記第1接続部と前記制御回路部とが接続され、前記第2接続部と前記容量放電回路部の前記放電用スイッチング素子とが接続されていることを特徴とする。
本発明の点火システムでは、上記本発明の点火時期制御装置を備えるため、適切な点火時期となるように点火時期を調整(例えば進角や遅角等の補正)することができる。そして、本発明の点火システムでは、点火時期が調整された点火時期に関する信号を、点火時期制御装置が容量放電回路部を構成する放電用スイッチング素子に対して出力することによって、最適な点火時期で内燃機関を点火させることができる。
以下では、本発明を実施するための形態(実施例)の点火時期制御装置について説明する。本実施例の点火時期制御装置は、汎用エンジンや2輪車用エンジンなどの各種のエンジン(内燃機関)に用いられるものであり、内燃機関のノッキングを防止するために、点火時期を制御する装置である。なお、以下では、4サイクルの2輪車用エンジンを例に挙げて説明する。
まず、本実施例の点火時期制御装置を備えた内燃機関のシステム全体について説明する。
図1に示すように、内燃機関1には、エンジン本体3と、エンジン本体3に空気を導入する吸気管5と、吸入空気量を検出するエアフローメータ7と、吸入空気量を調整するスロットルバルブ9と、スロットルバルブ9の開度を検出するスロットル開度センサ11と、燃焼室13内に空気を導入する吸気マニホールド15と、燃料を吸気マニホールド15内に噴射する燃料噴射弁17と、エンジン本体3から(燃焼後の)空気を排出する排気マニホールド19と、排気マニホールド19から排出される排気から空燃比を検出する空燃比センサ(又は酸素センサ)21などが主に設けられている。
図1に示すように、内燃機関1には、エンジン本体3と、エンジン本体3に空気を導入する吸気管5と、吸入空気量を検出するエアフローメータ7と、吸入空気量を調整するスロットルバルブ9と、スロットルバルブ9の開度を検出するスロットル開度センサ11と、燃焼室13内に空気を導入する吸気マニホールド15と、燃料を吸気マニホールド15内に噴射する燃料噴射弁17と、エンジン本体3から(燃焼後の)空気を排出する排気マニホールド19と、排気マニホールド19から排出される排気から空燃比を検出する空燃比センサ(又は酸素センサ)21などが主に設けられている。
エンジン本体3のシリンダヘッド23には、点火プラグ25が取り付けられ、エンジン本体3には、エンジン回転数(回転速度)を検出するエンジン回転数センサ27や、クランク角を検出するクランク角センサ29などが取り付けられている。
更にエンジン本体3には、後述する点火時期制御装置31が取り付けられている。この点火時期制御装置31には点火コイル35が接続され、点火コイル35は点火プラグ25に接続されている。
内燃機関1には、エンジン本体3等の運転状態(例えばエンジン回転数や空燃比センサ21の出力に基づく空燃比フィードバック制御など)を総合的に制御する内燃機関用制御装置(外部の電子制御装置)37が設けられている。この内燃機関用制御装置37は、図示しないが、周知のRAM、ROM、CPU等を有するマイコンを備えた電子制御装置(エンジンコントロールユニット:ECU)である。
なお、この内燃機関用制御装置37が、本発明における外部の電子制御装置に該当する。また、以下では、点火時期制御装置31と内燃機関用制御装置37とを備えたシステムを、点火システム38と称する。
内燃機関用制御装置37の入力ポート(図示せず)には、エアフローメータ7、スロットル開度センサ11、空燃比センサ21、エンジン回転数センサ27、クランク角センサ29、および点火時期制御装置31等が接続されている。これらの各機器からの信号(センサ信号等)が、内燃機関用制御装置37の入力ポートに入力されている。
内燃機関用制御装置37の出力ポート(図示せず)には、燃料噴射弁17、および点火時期制御装置31等が接続されている。これらの機器に対して、内燃機関用制御装置37の出力ポートから、各機器の動作を制御するための制御信号が出力されている。
次に、本実施例の点火時期制御装置31について説明する。図2に示すように、本実施例の点火時期制御装置31は、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とが、接続ケーブル45を介して、電気的及び機械的に分離不可能に一体に構成されたものである。
ノッキング検出装置41は、周知の圧電素子65を用いた非共振型ノッキングセンサであり、主体金具47の軸孔47aに取付用ボルト(図示せず)が挿入される構造を有し、取付用ボルトによってエンジン本体3のシリンダブロック49(図1参照)に固定されるものである。
ノッキング検出装置41は、ほぼ全体が樹脂成形体51によってモールドさており、略円筒形状の本体部53と本体部53の側面から突出する略直方体形状のコネクタ部55とを備えている。
本体部53は、円筒形状の筒状部57とその一端側(図2(b)の下方)に設けられた環状の鍔部59とからなる前記主体金具47を有している。筒状部57には、鍔部59側から、環状の第1絶縁板61、環状の第1電極板63、環状の圧電素子65、環状の第2電極板67、環状の第2絶縁板69、環状のウエイト71、環状の皿バネ73、および環状のナット75が配置されている。また、第1電極板63と第2電極板67とには、両電極板63、67間に発生した出力信号を取り出すための第1出力端子81と第2出力端子83とが、それぞれ接続されている。
接続ケーブル45は、内部に第1出力端子81と第2出力端子83とに接続された各電気配線(図示せず)が設けられているケーブルである。この接続ケーブル45の両端には、両電気配線と接続された第1コネクタ85と第2コネクタ87とが設けられている。
第1コネクタ85は、ノッキング検出装置41のコネクタ部55の開口部55aに嵌め込まれるとともに、各電気配線が第1、第2出力端子81、83に接続されている。第2コネクタ87は、点火時期調整装置43の凹状のコネクタ部89に嵌め込まれるとともに、各電気配線が、点火時期調整装置43内の内部配線(図示せず)と接続されている。
本実施例において接続ケーブル45の第1コネクタ85は、ノッキング検出装置41のコネクタ部55に嵌め込まれるとともに、接着剤によって固定されて分離不可能に一体に構成されている。接続ケーブル45の第2コネクタ87は、点火時期調整装置43のコネクタ部89に嵌め込まれるとともに、接着剤によって固定されて分離不可能に一体に構成されている。
次に、点火時期制御装置31に関する電気的構成などについて説明する。図3に示すように、点火時期制御装置31の点火時期調整装置43は、バッテリ91から電力の供給を受けて作動するものである。よって、点火時期調整装置43には、バッテリ91からの電力を受けるための一対の電源端子93,95が設けられている。
点火時期調整装置43は、1組のリード線(信号線)97,99を介して、内燃機関用制御装置37と着脱可能に接続されている。リード線97,99は、点火時期調整装置43及び内燃機関用制御装置37の両方に対して着脱可能とされている。
点火時期調整装置43には、内燃機関用制御装置37から後述する基準点火信号(A)を受信するための受信用端子101と、後述する(調整後の)補正点火信号(B)を出力するための点火用端子103であって、容量放電回路部373のサイリスタ376に接続される点火用端子103とが設けられている。内燃機関用制御装置37は、1本のリード線105を介して点火コイル35と接続されている。
図4に示すように、内燃機関用制御装置37には、DC−DCコンバータ371と、CDI側制御部(制御回路部)372と、容量放電回路部373と、レギュレータ378とが主に設けられている。DC−DCコンバータ371は、バッテリ91から供給される直流電圧を変圧するものである。DC−DCコンバータ371としては公知のものを用いることができる。そして、DC−DCコンバータ371は公知の駆動を行うことで直流電圧を変圧して変圧コイル374に供給し、変圧コイル374から出力される電圧がダイオード377を介してコンデンサ375に供給され、コンデンサ375が充電される。
CDI側制御部372は、レギュレータ378を介して電源電圧が入力される構成をなし、エンジン回転数センサ27から入力される内燃機関1の回転数を示す信号や、クランク角センサ29から入力されるクランク角を示す信号や、スロットル開度センサ11から入力される開度を示す信号等に基づいて、基準点火信号(A)を出力するMCU(マイクロコントロールユニット)である。CDI側制御部372は、点火時期調整装置43の調整側制御部431と基準点火信号(A)の伝達が可能に接続されている。
内燃機関用制御装置37は、点火コイル35の一次巻線35aに接続されるとともに、コンデンサ375、および、サイリスタ376を有する容量放電回路部373を有している。なお、容量放電回路部373は、一次巻線35aに接続されて、一次巻線35aを含む容量放電形の閉回路を構成する。
コンデンサ375は、点火コイル35に通電される電力を一時的に蓄える畜電器である。コンデンサ375の一方の端子はダイオード377を介して変圧コイル374に接続され、他方の端子は点火コイル35の一次巻線35aに接続されている。
サイリスタ376は、コンデンサ375から一次巻線35aへの通電・非通電を切り替える放電用スイッチング素子である。サイリスタ376のアノードはコンデンサ375の一方の端子と接続され、カソードはバッテリ91の負極と同電位のグランドに接地されている。更にサイリスタ376のゲートは点火時期調整装置43の点火用端子103と接続されている。
点火時期調整装置43には、調整側制御部431と、スイッチングトランジスタ432と、が主に設けられている。調整側制御部431は、少なくとも基準点火信号(A)およびノッキング信号に基づいて補正点火信号(B)を演算により求めるものであり、内燃機関用制御装置37と同様に、周知のRAM、ROM、CPU等を有するマイコン(図示せず)を備えた電子制御装置である。なお、補正点火信号(B)の演算方法については後述する。この調整側制御部431は、受信用端子101を介して内燃機関用制御装置37と接続される。
スイッチングトランジスタ432は、調整側制御部431により求められた補正点火信号(B)に基づいて、サイリスタ376を駆動制御するものである。スイッチングトランジスタ432のコレクタは、点火用端子103を介してサイリスタ376のゲートと接続されていると共に、電源電圧(VCC)が印加される抵抗433と接続されている。また、スイッチングトランジスタ432のベースは調整側制御部431と接続されて補正点火信号(B)が入力されている。エミッタはバッテリ91の負極と同電位のグランドに接地されている。
点火コイル35は、一次巻線35aと二次巻線35bとを備えており、一次巻線35aの一端は、内燃機関用制御装置37のコンデンサ375に接続され、他端はサイリスタ376のカソードに接続されている。
二次巻線35bの一端は、バッテリ91の負極と同電位のグランドに接地され、他端は、点火プラグ25の中心電極25aに接続されている。なお、点火プラグ25の接地電極25bは、バッテリ91の負極と同電位のグランドに接地されている。
次に、上述した点火時期制御装置31を用いた点火時期制御の基本的な動作について説明する。内燃機関用制御装置37では、例えばエンジン回転数や吸入空気量などに基づいて、点火時期の基準となる基準点火時期を決定する。この基準点火時期とは、内燃機関1毎のばらつきや気候変化等を考慮したときにも当該内燃機関1が破損しないような十分なマージンを持って設定された点火時期を、内燃機関1の運転状態毎に複数設定したマップを用いた上で、このマップと現在の運転状態とを対応(照合)して設定されるベースとなる点火時期(即ち、点火時期調整装置43によって調整される対象の点火時期)である。
なお、この基準点火時期を示す信号が、基準点火信号(即ち基準点火信号(A):図5の(a)参照)である。そして、この基準点火信号(A)が、CDI側制御部372から点火時期調整装置43の調整側制御部431に対して出力される。
基準点火信号(A)を受信する調整側制御部431では、ノッキング検出装置41にからの信号(ノッキング信号)を受信し、そのノッキング信号に基づいて、ノッキング(ノック)の発生の有無を検出する。例えば、ノッキング信号のピーク値の大きさに基づいて、ノッキングの有無を判定する。
そして、調整側制御部431では、ノッキングの発生状態等に応じて、点火時期を調整(補正)して、補正点火時期を決定する。なお、この補正点火時期を示す信号が、補正点火信号(即ち補正点火信号(B):図5の(b)参照)である。
具体的には、図6に示すように、ノッキングが発生していない場合には、所定期間毎に、点火時期を最大進角に至るまで徐々に進角させ、ノッキングが発生すると基準点火時期に戻すように、補正点火時期を設定する。なお、図5に示すように、エンジン起動時や加速時等の運転過渡期といったエンジン回転数の変動が大きな場合には、前記点火時期を補正する処理は行わない。
次に、上述のように補正点火時期が決定されると、図4に示すように、調整側制御部431から、スイッチングトランジスタ432に対して、補正点火信号(B)が出力される。スイッチングトランジスタ432のベースに、補正点火信号(B)が与えられると、この補正点火信号(B)のオン・オフに応じてスイッチング動作が行われる。
詳しくは、補正点火信号(B)がオフ(ローレベル:一般にグランド電位)である場合には、ベース電流が流れずスイッチングトランジスタ432はオフ状態(遮断状態)となる。すると、スイッチングトランジスタ432のコレクタと接続するサイリスタ376のゲートへ電流は流れない。
その一方で、補正点火信号(B)がオン(ハイレベル:調整側制御部431からの正の電圧が供給される状態)である場合には、ベース電流が流れてスイッチングトランジスタ432はオン状態(通電状態)となる。すると、スイッチングトランジスタ432のコレクタと接続するサイリスタ376のゲートへも電流が流れて、サイリスタ376は通電(オン)状態となり、コンデンサ375に蓄えられた電荷を一次巻線35aに一気に放電される。
すると、点火コイル35の二次巻線35bに点火用電圧が発生するため、点火プラグ25の中心電極25aと接地電極25bとの間に火花放電が発生して、内燃機関1に吸入された混合気が点火される(図5(c)参照)。このときに二次巻線35bに流れる電流が二次電流i2である。
ここで、サイリスタ376は、その特性としてアノード−カソード間に所定の電流値以上の電流が流れていると、ゲート信号の有無に拘わらずオンし続ける。そして、コンデンサ375に蓄えられた電荷が一次巻線35aに放電され、コンデンサ375の電荷がなくなり一次電流i1が流れなくなると、サイリスタ376は自動的に非通電(オフ)状態となる。
なお、上述した基準点火信号(A)及び補正点火信号(B)には、ローレベルからハイレベルになるタイミングと、ハイレベルからローレベルになるタイミングとの情報が含まれている。このうち、ローレベルからハイレベルになるタイミングは、コンデンサ375に蓄えられた電荷が一次巻線35aに一気に放電されるタイミングに該当し、所望の点火時期(点火する時期)である。
また、補正点火信号(B)のハイレベル、ローレベルに応じてスイッチングトランジスタ432の通電状態、遮断状態が制御されることから、点火時期調整装置43の点火用端子103からは補正点火信号(B)が出力されている。なお、本発明においては、補正点火信号(B)のハイレベル、ローレベルに合わせて点火用端子103から出力される信号は、総称して、点火用端子103(第2接続部)から出力される点火時期が調整された点火時期に関する信号(補正点火信号(B))に相当するものである。
次に、点火時期調整装置43にて行われる処理について説明する。
<補正点火時期算出処理>
本処理は、基準点火信号(A)に基づいて補正点火時期を算出するとともに、基準点火信号(A)を利用してエンジン回転数を算出する処理である。
<補正点火時期算出処理>
本処理は、基準点火信号(A)に基づいて補正点火時期を算出するとともに、基準点火信号(A)を利用してエンジン回転数を算出する処理である。
図7のフローチャートに示すように、ステップ(S)100では、タイマー記憶変数Nをリセット(0に設定)する。続くステップ110では、回転数格納/ノックウィンドウ(Window)変数Sをリセットする。この回転数格納/ノックウィンドウ変数Sとは、ステップ240にてエンジン回転数を順次記憶させていったときの時系列を示す変数、かつ、ステップ250にてノッキングを検出するクランク角ウィンドウの値を順次記憶させていったときの時系列を示す変数である。
続くステップ120では、タイマーTの初期値T(0)を0に設定する。続くステップ130では、ノック検知ウィンドウKNWの初期値KNW(0)を0に設定する。このノック検知ウィンドウKNWとは、ノッキングの発生する可能性のある領域(所定の回転角の区間)を示すものであり、点火時期を起点に設定される特定の期間に相当し、ノッキング信号の解析区間に相当するものである。
続くステップ140では、内燃機関用制御装置37のCDI側制御部372から受信した基準点火信号(A)に基づいて、基準点火時期(入力点火時期)TIGINを補正点火時期TIGとして設定する。なお、ここでの補正点火時期TIGの値は、まだ補正が行われていない値である。
続くステップ150では、点火信号間隔測定タイマーT1をリセットする。続くステップ160では、基準点火信号(A)が入力したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ170に進み、一方否定判断されると待機する。
ステップ170では、基準点火信号(A)が入力してからの時間を計測するために、点火信号間隔測定タイマーT1をスタートする。続くステップ180では、再度基準点火信号(A)が入力したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ190に進み、否定判断されると待機する。
ステップ190では、基準点火信号(A)が入力したので、前記タイマー記憶変数Nをカウントアップする。続くステップ200では、今回(N回目)、基準点火信号(A)が入力した時間を、タイマーT(N)として記憶する。即ち、点火信号間隔測定タイマーT1の計数値を、タイマーT(N)の値として記憶する。
続くステップ210では、今回(N回目)、基準点火信号(A)が入力した時間(T(N))と、前回(N−1回目)、基準点火信号(A)が入力した時間(T(N−1))との差ΔT(N)を求める。即ち、連続する基準点火信号(A)の間の時間を求める。
続くステップ220では、「2回転×60sec/ΔT(N)」の演算(4サイクルエンジンにて1点火/2回転の場合)によって、エンジン回転数(rpm)を算出する。続くステップ230では、回転数格納/ノックウィンドウ変数Sをカウントアップする。続くステップ240では、前記ステップ220で求めたエンジン回転数、即ち、回転数格納/ノックウィンドウ変数Sに対応したエンジン回転数を、RPN(S)として格納(記憶)する。
続くステップ250では、ノック検知ウィンドウKNW(S)の演算を行う。即ち、回転数格納/ノックウィンドウ変数Sに対応したノック検知ウィンドウKNW(S)の演算を、公知の演算手法によって行って、その値を記憶する。
続くステップ260では、回転数格納/ノックウィンドウ変数Sが2を上回るか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ270に進み、一方否定判断されると前記ステップ180に戻る。
ステップ270では、後述するノッキング検出処理を行って、ノッキングを検出する。続くステップ280では、エンジン回転数の「RPNS(S)/RPNS(S−1)」の演算、即ち、今回(S回目)のエンジン回転数RPNS(S)を前回(S−1回目)のエンジン回転数RPNS(S−1)で割ることにより、エンジン回転数の変動の大きさを示すエンジン回転数の偏差(回転数偏差)ΔRPNを算出する。
続くステップ290では、回転数偏差ΔRPNが所定の判定値RPNsを下回るか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ300に進み、一方否定判断されるとステップ310に進む。
ステップ310では、回転数偏差ΔRPNが大きく、点火時期を進角させることは適当ではないので、基準点火時期TIGINそのものを補正点火時期TIGとして設定し、前記ステップ180に戻る。
一方、ステップ300では、ノッキングが発生しているか否かを、後述するノッキング検出処理にて設定されるノック検知フラグKNSが1であるか否かによって判定する。ここで肯定判断されるとステップ320に進み、一方否定判断されるとステップ330に進む。
ステップ320では、ノッキングが発生しているので、ノッキングの発生を防止するために、点火時期を遅角する。具体的には、基準点火時期TIGINそのものを補正点火時期TIGとして設定し(図6参照)、前記ステップ180に戻る。
一方、ステップ330では、ノッキングが発生していないので、点火時期(補正点火時期TIG)が最大進角TIGMか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ340に進み、一方否定判断されるとステップ350に進む。
ステップ340では、補正点火時期TIGが最大進角TIGMであるので、その最大進角TIGMの値を補正点火時期TIGの値として設定し、前記ステップ180に戻る。一方、ステップ350では、補正点火時期TIGが最大進角TIGMではないので、点火時期を所定値ΔTIG分進角させる。具体的には、補正点火時期TIGから所定値(補正進角値)ΔTIGを引いて、今回の補正点火時期TIGとして設定し、前記ステップ180に戻る。
<ノッキング検出処理>
本処理は、ノッキング信号に基づいて、ノッキングを検出する処理である。本処理は所定期間毎に実施される。
本処理は、ノッキング信号に基づいて、ノッキングを検出する処理である。本処理は所定期間毎に実施される。
図8に示すように、ステップ400にて、ノック検知フラグKNSをクリア(0に設定)する。続くステップ410では、点火時期か否か(点火信号がローレベルからハイレベルになるタイミングであるか否か)を判定する。ここで肯定判断されるとステップ420に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ420では、ノック検知ウィンドウ測定タイマーをスタートする。続くステップ430では、ステップ250にて演算したノック検知ウィンドウKNWに対応する期間内にあるか否か(換言すれば、ノック検知ウィンドウKNW内であるか否か)をノックウィンドウ測定タイマーの値に基づき判定する。ここで肯定判断されるとステップ440に進み、一方否定判断されると前記ステップ430に戻って同様な処理を繰り返す。
ステップ440では、ノッキング検出装置41から得られたノッキング信号Kninが有効であると設定する。続くステップ450では、ステップ250にて演算したノック検知ウィンドウKNWに対応する期間が経過したか否か(換言すれば、ノック検知ウィンドウKNW外であるか否か)をノックウィンドウ測定タイマーの値に基づき判定する。ここで肯定判断されるとステップ460に進み、一方否定判断されると前記ステップ440に戻って同様な処理を繰り返す。
ステップ460では、ノックウィンドウ測定タイマーをリセットする。続くステップ470では、ノッキング信号のピーク値KninPkを算出する。続くステップ480では、ノッキング信号のピーク値KninPkが、ノッキングの有無を判定する所定の判定値Thを上回るか否か、即ち、ノッキングが発生したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ490に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ490では、ノッキングが発生しているので、そのことを示すノック検知フラグKNSをセット(1に設定)し、本処理を終了する。
次に、本実施例の効果を説明する。本実施例の点火時期制御装置31では、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とが、接続ケーブル45を介して、電気的に接続されているとともに一体に構成されており、しかも、点火時期調整装置43に対して、ノッキング検出装置41からノッキング信号が入力されるとともに、外部の内燃機関用制御装置37から基準点火時期(A)が入力される構成である。
次に、本実施例の効果を説明する。本実施例の点火時期制御装置31では、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とが、接続ケーブル45を介して、電気的に接続されているとともに一体に構成されており、しかも、点火時期調整装置43に対して、ノッキング検出装置41からノッキング信号が入力されるとともに、外部の内燃機関用制御装置37から基準点火時期(A)が入力される構成である。
従って、点火時期調整装置43では、ノッキング検出装置41から得られるノッキング信号と内燃機関用制御装置37から得られる基準点火時期(A)とに基づいて、適切な点火時期となるように点火時期を進角や遅角させて補正することができる。そして、点火時期制御装置43では、補正点火信号(B)を、内燃機関用制御装置37の容量放電回路部373を構成するサイリスタ376に対して出力することによって、最適な点火時期で内燃機関を点火させることができる。
また、本実施例では、ノッキング検出装置41を内燃機関1のシリンダブロック49に取り付け、点火時期調整装置43と内燃機関用制御装置37とを電気的に接続すればよく、その点からも、従来の装置構成に対して容易に付加できるという利点がある。
更に、本実施例では、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とは、分離不可能に一体に構成されているので、破損し難く扱いが容易であり、外部からのノイズも乗りにくいという利点がある。
しかも、本実施例では、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とは、接続ケーブル45を介して一体に構成されているので、ノッキング検出装置41と点火時期調整装置43とを、接続ケーブル45の長さだけ離して配置できる。
つまり、本実施例では、シリンダブロック49に取り付けられるノッキング検出装置41から点火時期調整装置43を離して配置できるので、点火時期調整装置43に対する(エンジン本体3の)熱や振動の影響を低減することができる。よって、点火時期調整装置43の故障の発生を効果的に抑えることができる。
[実施例2]
次に実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容については説明を省略する。図9(a)に示すように、本実施例の点火時期制御装置121は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置123と点火時期調整装置125と(それらを接続する)接続ケーブル127とから、一体に構成されている。
[実施例2]
次に実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容については説明を省略する。図9(a)に示すように、本実施例の点火時期制御装置121は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置123と点火時期調整装置125と(それらを接続する)接続ケーブル127とから、一体に構成されている。
特に本実施例では、点火時期調整装置125と接続ケーブル127とは、分離不可能に一体に構成されているが、図示するように、ノッキング検出装置123と接続ケーブル127とは、着脱可能に一体に構成されている。
つまり、ノッキング検出装置123のコネクタ部129には、第1、第2出力端子131、133が露出する凹部135が設けられており、この凹部135と接続ケーブル127の第1コネクタ部137とが、着脱可能に結合する構成となっている。これにより、ノッキング検出装置123と点火時期調整装置125とは、着脱可能に一体に構成されることになる。
本実施例によっても、前記実施例1同様な効果を奏する。また、本実施例では、ノッキング検出装置123と点火時期調整装置125とは、着脱可能に一体に構成されているので、ノッキング検出装置123と点火時期調整装置125とのいずれかが故障した場合に、両者を分離した上で故障した装置だけを取り替えれば済むという利点がある。
[実施例3]
次に実施例3について説明するが、前記実施例2と同様な内容については説明を省略する。図9(b)に示すように、本実施例の点火時期制御装置141は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置143と点火時期調整装置145と(それらを接続する)接続ケーブル147とから、一体に構成されている。
[実施例3]
次に実施例3について説明するが、前記実施例2と同様な内容については説明を省略する。図9(b)に示すように、本実施例の点火時期制御装置141は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置143と点火時期調整装置145と(それらを接続する)接続ケーブル147とから、一体に構成されている。
特に本実施例では、ノッキング検出装置143と接続ケーブル147とは、分離不可能に一体に構成されているが、図示するように、点火時期調整装置145と接続ケーブル147とは、着脱可能に一体に構成されている。
つまり、点火時期調整装置145には凹状のコネクタ部149が設けられており、このコネクタ部149と接続ケーブル147の第2コネクタ部151とが、着脱可能に結合する構成となっている。これにより、ノッキング検出装置143と点火時期調整装置145とは、着脱可能に一体に構成されることになる。本実施例によっても、前記実施例2同様な効果を奏する。
[実施例4]
次に実施例4について説明するが、前記実施例2と同様な内容については説明を省略する。図9(c)に示すように、本実施例の点火時期制御装置161は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置163と点火時期調整装置165と(それらを接続する)接続ケーブル167とから、一体に構成されている。
[実施例4]
次に実施例4について説明するが、前記実施例2と同様な内容については説明を省略する。図9(c)に示すように、本実施例の点火時期制御装置161は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置163と点火時期調整装置165と(それらを接続する)接続ケーブル167とから、一体に構成されている。
特に本実施例では、ノッキング検出装置163と接続ケーブル167と、更に、点火時期調整装置165と接続ケーブル167とは、着脱可能に一体に構成されている。つまり、前記実施例2と同様に、ノッキング検出装置163のコネクタ部169には、第1、第2出力端子171、173が露出する凹部175が設けられており、この凹部175と接続ケーブル167の第1コネクタ部177とが、着脱可能に結合する構成となっている。
また、点火時期調整装置165には凹状のコネクタ部179が設けられており、このコネクタ部179と接続ケーブル167の第2コネクタ部181とが、着脱可能に結合する構成となっている。
以上のことから、実施例4の点火時期制御装置161は、ノッキング検出装置163と点火時期調整装置165とが着脱可能に一体に構成される構成を有する。本実施例によっても、前記実施例2同様な効果を奏する。
[実施例5]
次に実施例5について説明するが、前記実施例1と同様な内容については説明を省略する。
[実施例5]
次に実施例5について説明するが、前記実施例1と同様な内容については説明を省略する。
図10に示すように、本実施例の点火時期制御装置191は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置193を備えているが、接続ケーブルは備えておらず、点火時期調整装置195は、ノッキング検出装置193内に配置されている。なお、図10では、内部の構成を、樹脂モールドを透過した状態で示している。
詳しくは、本実施例の点火時期制御装置191は、前記実施例1と同様に、ノッキング検出装置193の本体部196とコネクタ部197とを備えるとともに、本体部196の樹脂モールドされた内部には、主体金具199に圧電素子201や一対の電極板203、205やウエイト207やナット209等が嵌められた作動部211が収納されており、この作動部211の表面に、点火時期調整装置195が配置されている。
この点火時期調整装置195には、一対の電極板203、205から伸びる出力端子(図示せず)が接続されている。また、この点火時期調整装置195からは、内燃機関用制御装置37から点火信号(基準点火信号(A))が入力する入力端子213と、内燃機関用制御装置37の容量放電部の放電用スイッチング素子(例えば、サイリスタ)に対して補正された点火信号(補正点火信号(B))を出力する出力端子215と、点火時期調整装置195に電力を供給する一対の電力端子217、219が延出して設けられている。
本実施例によっても、前記実施例1同様な効果を奏するとともに、装置をコンパクトに形成することができるという利点がある。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えばノッキング検出装置は、非共振型センサに限らず、共振型センサを使用でき、ノッキングを検出できれば、その種類に限定されない。
(2)また、ノッキングを検出する方法についても、ノッキング信号のピークから検出する方法に限らず、周知のノッキング信号に対するFFT、積分値を利用した方法など、ノッキングを検出できれば、その種類に限定されない。
(2)また、ノッキングを検出する方法についても、ノッキング信号のピークから検出する方法に限らず、周知のノッキング信号に対するFFT、積分値を利用した方法など、ノッキングを検出できれば、その種類に限定されない。
(3)更に、本発明は、2サイクルのエンジンに適用することもできる。
(4)なお、本発明の外部の電子制御装置としては、マイコンによって各種の制御を行う装置が挙げられる。また、点火時期制御装置とは別体に(着脱可能なリード線等を介して)設けられて内燃機関の動作を制御する内燃機関用制御装置が挙げられる。
(4)なお、本発明の外部の電子制御装置としては、マイコンによって各種の制御を行う装置が挙げられる。また、点火時期制御装置とは別体に(着脱可能なリード線等を介して)設けられて内燃機関の動作を制御する内燃機関用制御装置が挙げられる。
1…内燃機関、31,121,141,161,191…点火時期制御装置、37…内燃機関用制御装置、38…点火システム、41,123,143,163,193…ノッキング検出装置、43,125,145,165,195…点火時期調整装置、45,127,147,167…接続ケーブル、101…受信用端子(第1接続部)、103…点火用端子(第2接続部)、372…CDI側制御部(制御回路部)、373…容量放電回路部、375…コンデンサ、376…サイリスタ(放電用スイッチング素子)
Claims (7)
- 内燃機関のノッキングを検出するノッキング検出装置と、
前記ノッキング検出装置から得られる前記ノッキングの状態を示すノッキング信号と、外部から得られる前記内燃機関の点火時期に関する信号と、に基づいて、前記内燃機関の点火時期を調整する点火時期調整装置と、
が設けられ、
前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とが、電気的に接続されているとともに、一体に構成され、
前記点火時期調整装置には、
前記点火時期に関する信号を入力する第1接続部と、
コンデンサ及び前記コンデンサに蓄えた電荷を放電させる放電用スイッチング素子を有し、前記内燃機関を点火させるための容量放電回路部に接続される第2接続部であって、点火時期が調整された前記点火時期に関する信号を前記放電用スイッチング素子に対して出力する第2接続部と、が設けられていることを特徴とする点火時期制御装置。 - 前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、分離不可能に一体に構成されていることを特徴とする請求項1記載の点火時期制御装置。
- 前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、着脱可能に一体に構成されていることを特徴とする請求項1記載の点火時期制御装置。
- 前記ノッキング検出装置と前記点火時期調整装置とは、接続ケーブルを介して一体に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の点火時期制御装置。
- 前記点火時期調整装置は、前記ノッキング検出装置に搭載されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の点火時期制御装置。
- 前記点火時期に関する信号は、点火時期の基準となるタイミングを示す基準点火信号であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の点火時期制御装置。
- 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の点火時期制御装置と、
前記内燃機関の前記点火時期に関する信号を出力する制御回路部と、
コンデンサ及び前記コンデンサに蓄えた電荷を放電させる放電用スイッチング素子を有し、前記内燃機関を点火させるための容量放電回路部であって、前記放電用スイッチング素子は、前記点火時期制御装置により点火時期が調整された前記点火時期に関する信号に基づいて駆動される容量放電回路部と、
が設けられた点火システムであって、
前記第1接続部と前記制御回路部とが接続され、
前記第2接続部と前記容量放電回路部の前記放電用スイッチング素子とが接続されていることを特徴とする点火システム。
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