JP2014110306A - 描画装置、および、物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】誤差拡散に伴う線幅の変化の低減に有利な描画装置を提供する。
【解決手段】パターンデータから誤差拡散を介して生成されたビットマップデータに基づいてエネルギー線で基板に描画を行うリソグラフィ装置において、誤差拡散の前にパターンデータに対して平滑化を行う平滑化手段S502を有する。平滑化処理は、補正処理S501を施されたグレーレベルビットマップデータをローパスフィルタによって平滑化する処理であって、この処理によって、パターンの境界部分における画素値の変化が緩やかとなるため、拡散される誤差を補償するときに補償しきれない誤差を低減することができる。
【選択図】図5
【解決手段】パターンデータから誤差拡散を介して生成されたビットマップデータに基づいてエネルギー線で基板に描画を行うリソグラフィ装置において、誤差拡散の前にパターンデータに対して平滑化を行う平滑化手段S502を有する。平滑化処理は、補正処理S501を施されたグレーレベルビットマップデータをローパスフィルタによって平滑化する処理であって、この処理によって、パターンの境界部分における画素値の変化が緩やかとなるため、拡散される誤差を補償するときに補償しきれない誤差を低減することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、エネルギー線で基板に描画を行う描画装置、および、それを用いた物品の製造方法に関する。
半導体集積回路等のデバイス製造に用いられる描画装置として、複数の荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置が提案されている(特許文献1)。このような描画装置においては、各荷電粒子線の主走査と基板の副走査とにより描画がなされうる。
当該描画装置に供されるビットマップデータは、非常に大きなデータ量を有している。例えば、20mm×20mmの大きさの描画領域は、1画素が5nm×5nmの大きさの場合、16T(1012)画素分に相当し、1画素のドーズ量(露光量)が1Byteで表現される場合、16TByteのデータ量に相当する。描画装置のスループットの観点からは、画素ごとのドーズ量の変調を行うデバイス(例えば、ブランキングデバイス)へビットマップデータを短時間で転送できるのが好ましい。そのため、ビットマップデータの階調数を減らしてデータ量を削減する方法が用いられる。
しかし、画素値の変更(切り上げまたは切り捨て)を単純に行って階調数を減少させるだけでは、ドーズ量に過不足が生じ、目標とするパターンの線幅(または線幅の均一性)を得るのに不利となりうる。そこで、階調数を減少させるのには、誤差拡散法を用いるのがよい。誤差拡散法は、階調数の減少に伴う各画素の画素値の誤差(量子化誤差)を近傍の画素に拡散するため、階調数減少によって生じうるドーズ量の誤差(過不足)を低減するのに有利である。
しかしながら、半導体集積回路等のデバイスのための描画パターンは、描画領域と非描画領域との境界部分で画素値が急激に変化する。そのような境界部分を越えて誤差を拡散する場合、誤差を拡散される画素が当該誤差を補償し難くなる。すなわち、例えば、画素値が切り上げられた画素の量子化誤差を近傍の画素に拡散する場合、当該近傍の画素は、画素値が小さ過ぎて、拡散された誤差を補償しきれないという場合が起こりうる。これは、拡散された負の誤差の絶対値が当該画素値の絶対値より大きい場合、誤差拡散により得られる画素値は負となるが、負の画素値は実現できず、描画に当たって当該画素値はゼロとされるからである。この場合、それらの画素を含む領域でドーズ量が過剰となって、目標とするパターンの線幅が得られない(例えば、線幅が太る)ということが生じうる。また、例えば、画素値が切り下げられた画素の量子化誤差を近傍の画素に拡散する場合、当該近傍の画素は、画素値が大き過ぎて、拡散された誤差を補償しきれないという場合が起こりうる。この場合、それらの画素を含む領域でドーズ量が不足して、目標とするパターンの線幅が得られない(例えば、線幅が細る)ということが生じうる。
本発明は、例えば、誤差拡散に伴う係る線幅の変化の低減に有利な描画装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、パターンデータから誤差拡散を介して生成されたビットマップデータに基づいてエネルギー線で基板に描画を行うリソグラフィ装置であって、
前記誤差拡散の前に前記パターンデータに対して平滑化を行う平滑化手段を有することを特徴とするリソグラフィ装置である。
前記誤差拡散の前に前記パターンデータに対して平滑化を行う平滑化手段を有することを特徴とするリソグラフィ装置である。
本発明によれば、例えば、誤差拡散に伴う線幅の変化の低減に有利な描画装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、実施形態を説明するための全図を通して、原則として、同一の部材等には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係るリソグラフィ装置としての描画装置の構成例を示す図である。この描画装置は、レジストを塗布した基板(例えば、シリコンウエハ)105に荷電粒子鏡筒101(単に鏡筒またはカラムともいう)を介して荷電粒子線(例えば電子線)で描画を行う。荷電粒子鏡筒101は、荷電粒子を放射する荷電粒子源102、荷電粒子線を成形・走査しつつ基板に投影する荷電粒子光学系103、荷電粒子線のブランキングを行うブランキングデバイス104を含む。また、描画装置は、ブランキングデバイスを制御する制御部107を含む。制御部107は、ブランキングのための制御データをブランキングデバイスに送信する。また、制御部107は、当該制御データを生成するため、描画すべきパターンに対応したベクトルデータまたはグレーレベルデータ(グレーレベルビットマップ)から2値化されたビットマップを生成する。106は、基板105を保持して可動の基板ステージ(単にステージともいう)である。描画装置は、荷電粒子光学系103による荷電粒子線の主走査と、ブランキングデバイス104によるブランキングと、基板ステージ106による基板105の副走査とを同期させて、基板105に描画を行う。
図1は、本実施形態に係るリソグラフィ装置としての描画装置の構成例を示す図である。この描画装置は、レジストを塗布した基板(例えば、シリコンウエハ)105に荷電粒子鏡筒101(単に鏡筒またはカラムともいう)を介して荷電粒子線(例えば電子線)で描画を行う。荷電粒子鏡筒101は、荷電粒子を放射する荷電粒子源102、荷電粒子線を成形・走査しつつ基板に投影する荷電粒子光学系103、荷電粒子線のブランキングを行うブランキングデバイス104を含む。また、描画装置は、ブランキングデバイスを制御する制御部107を含む。制御部107は、ブランキングのための制御データをブランキングデバイスに送信する。また、制御部107は、当該制御データを生成するため、描画すべきパターンに対応したベクトルデータまたはグレーレベルデータ(グレーレベルビットマップ)から2値化されたビットマップを生成する。106は、基板105を保持して可動の基板ステージ(単にステージともいう)である。描画装置は、荷電粒子光学系103による荷電粒子線の主走査と、ブランキングデバイス104によるブランキングと、基板ステージ106による基板105の副走査とを同期させて、基板105に描画を行う。
描画装置は、上記のグレーレベルデータに基づいてブランキングデバイス104を制御する。制御部107は、ベクトルデータを入力される場合には、描画装置において規定される画素(ピクセル)配列にしたがったグレーレベルデータに該ベクトルデータを変換する。当該グレーレベルデータは、ビットマップであり、各画素の座標が荷電粒子線を照射する位置、各画素の値が荷電粒子線のドーズ量(荷電粒子線の強度または照射時間)に対応している。図2に、当該グレーレベルビットマップの一例を示す。ハッチング部201が描画すべきパターンに対応し、当該パターンは、幅4画素の直線または矩形パターンである。画素の間隔(ピッチ)は、例えば、荷電粒子光学系103による荷電粒子線の主走査速度とブランキングデバイス104の制御周期とにより決定されうる。例えば、図2において、画素間隔を5nmとすると、直線パターンの幅は20nmとなる。
図3は、比較例に係るデータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。入力されるパターンデータは、CADファイルなどのデバイスパターンの設計データ(ベクトルデータ)を変換して作成された上述のグレーレベルビットマップとしうる。ビットマップデータは、必要な補正処理を施される(ステップS301)。補正処理は、近接効果補正やアライメント計測結果に基づく幾何学的変換などのレシピ(描画すべきパターンや描画される基板等)に関連するものと、荷電粒子線の配列や特性のノミナル(値)からのずれの補償などの装置の特性に関連するものとがある。当該補正処理を施されたパターンデータは、低階調化処理(階調レベル数を低減する量子化処理、例えば、2値化処理)を施される(ステップS302)。ここで、低階調化処理には、誤差拡散処理を採用する。低階調化されたパターンデータは、そのまま、または、さらに処理されて、制御データとして、ブランキングデバイスへ送信される(ステップS303)。ブランキングデバイスは、当該制御データに基づいて荷電粒子線のブランキングを行う。
ステップS302の低階調化処理に誤差拡散処理を採用しても、上述のように、ドーズ量(露光量)を過度に変化させてしまうことがある。図4を参照して、その具体例を説明する。図4は、比較例に係る誤差拡散を説明するための図である。図4の(a)は、グレーレベルビットマップの一部であり、パターンの境界付近に注目したものである。値が0.9の画素がパターンの存在する領域の画素、値が0の画素がパターンの存在しない領域の画素である。このビットマップを2階調(2値)のビットマップに変換する。画素値の値域は、0〜1であり、低階調化のための閾値を中間値である0.5とする。低階調化(誤差拡散)は、右下の画素から始め、上方へ1画素ずつ処理を進めていくものとする。縦一列の処理が終われば、左隣の列の最も下に位置する画素から同様の処理を行う。以降、残りの列について同様の処理を繰り返す。誤差拡散に使用する重み行列を図4の(b)に示す。低階調化(量子化)に伴う画素値の誤差は、当該重み行列に従って周辺の画素へ分配(拡散)される。
図4の(c)は、低階調化処理が途中まで進んだ状態を示している。画素401は、次に低階調化処理の対象となる画素であり、その画素値は0.55である。元の値は0.9であったが、先に低階調化された画素から拡散された誤差により値が変化している。この画素値は、予め設定した閾値0.5より大きいため、1に変換される。従って、拡散すべき誤差は、0.55−1.0=−0.45である。この誤差は、図4の(b)に示した重み行列に従って周辺のピクセルに拡散される。図4の(d)は、誤差を拡散した状態である。元の値が0であった画素402、403、404は、負の値をとる。
さらに、画素404に低階調化処理を施すと、画素値−0.09は、閾値0.5より小さいため、0に変換される。よって、拡散すべき誤差は、−0.09−0=−0.09である。つまり、画素401で生じた誤差は、ピクセル404では補償できずに周辺の画素へとさらに拡散され、拡散先の画素値0の画素でも同様のことが繰り返される。ある画素で生じた誤差は、本来その画素の近傍の画素で補償されるべきものである。図4の例のように負の誤差が遠方の画素へと拡散されてしまうと、誤差を生じた画素を含む領域のドーズ量は、本来のもの(理想値)より大きくなってしまう。このようなドーズ量の過剰は、現像後のレジストパターンの形状を崩す(例えば、線幅を太らせる)結果となる。また、逆に、画素値が切り下げられた画素の量子化誤差を近傍の画素に拡散する場合、当該近傍の画素は、画素値が大き過ぎて、拡散された誤差を補償しきれないという場合が起こりうる。この場合、それらの画素を含む領域でドーズ量が不足し、レジストパターンの形状を損なう(例えば、線幅を細らせる)結果となりうる。
図5は、本実施形態に係るデータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。上述した比較例(図3)に係るデータ処理との相違点は、低階調化処理(ステップS503)の前に平滑化処理(ステップS502)を追加している点である。ステップS501、S503、S504における処理の内容は、比較例(図3)の場合と同様としうる。
平滑化処理(ステップS502)は、補正処理(ステップS501)を施されたグレーレベルビットマップデータをローパスフィルタによって平滑化する処理である。この処理により、パターンの境界部分における画素値の変化が緩やかとなるため、拡散される誤差を補償するのに有利となる。すなわち、補償しきれない誤差を低減することができるようになる。
図6は、本実施形態に係る誤差拡散を説明するための図であり、平滑化処理を施されたグレーレベルビットマップに関する誤差拡散の様子を示している。図6の(a)は、ローパスフィルタを介して平滑化されたグレーレベルビットマップの一部であり、パターンの境界付近を示したものである。このビットマップに対して図4の場合と同様の低階調化処理を実施するものとする。図6の(b)は、途中まで低階調化が進んだ状態であり、画素601が次に低階調化処理の対象となる画素である。画素601の画素値0.55は、閾値0.5より大きいため、画素値1.0に変換される。この場合の誤差は、0.55−1.0=−0.45である。図6の(c)は、画素601で生じた誤差を重み行列(図4の(b)参照)に従って拡散させた結果である。ビットマップデータにおける境界部分での画素値の変化が平滑化処理により緩やかになった結果、2値化(量子化)により生じた誤差を補償できるだけの画素値の余裕が境界部分の画素に付与され、誤差拡散処理の途上において負の画素値が生じなくなっている。
図7は、線幅誤差のシミュレーションの結果を示す図である。当該シミュレーションは、孤立した様々な線パターンを含むグレーレベルビットマップを500種類用意し、それぞれに対してデータ処理を行って線幅を求めるものである。
図7において、グラフの横軸は、求められた線幅の目標線幅に対する誤差を示し、縦軸は、当該誤差を有するパターンの数(頻度)を示している。図7の(a)は、上述した比較例に係るデータ処理を行った場合の結果である。線幅誤差が正に(すなわち目標線幅より太く)なってしまったパターンは、線幅誤差の平均値(または線幅誤差0)から遠く離れた線幅誤差のところにまで現れている。図7の(b)は、本実施形態に係るデータ処理を行った場合の結果である。図7の(a)にみられるような大きい線幅誤差を生じたパターンがなくなっている(または低減している)。なお、図5の構成では、平滑化処理を低階調化処理の直前に行っているが、それには限定されず、平滑化処理は、補正処理(ステップS501)の前または途中など、低階調化処理の前の適宜の段階で行いうる。
平滑化処理において、ローパスフィルタは、自然画像に対して用いられるものが通常そうであるように、処理対象画素(単に対象画素ともいう)の周辺の画素値を等方的に利用しうる。しかしながら、半導体集積回路のパターンのように特徴的なパターンでは、ローパスフィルタにおいて周辺の画素を選択的に利用しうる。半導体集積回路のパターンは、通常、縦横に走る(延びる)線分および矩形を基本としている。そのため、パターンの境界をぼかすためのローパスフィルタは、縦方向において処理対象画素に隣接する画素および横方向において処理対象画素に隣接する画素の少なくとも一方を選択的に利用し、それに対応した係数マトリクスを利用しうる。このように周辺の画素のうちの一部の画素の値を平滑化に利用することにより、演算に係る負荷や時間を低減することができる。
図8は、ローパスフィルタの構成例を示す図である。ローパスフィルタに使用する係数マトリクスの一例を図8の(a)に示す。当該マトリクスは、縦方向において処理対象画素に隣接する2画素および横方向において処理対象画素に隣接する2画素(計4画素)の画素値を利用し、斜め方向において処理対象画素に隣接する4画素の画素値は利用しない。図8の(b)は、別の係数マトリクスの例である。縦方向または横方向において処理対象画素に隣接する4画素のうち、処理対象画素の量子化誤差を拡散させない2画素の値を利用する例である。本実施形態では、低階調化(誤差拡散)は、右下の画素から始めて上方へ1画素ずつ処理を進め、それを順次左隣の列でも繰り返すものとした。そのため、縦方向または横方向において処理対象画素に隣接する4画素のうち誤差が拡散されないのは処理対象画素の右側および下側の2つの画素となる。
なお、拡散させた誤差を補償できないという現象は、誤差拡散に係る画素の属性によって現れ方が異なりうる。この現象は、上述したように、パターンの内部の画素からパターンの外部の画素へと誤差を拡散させる場合に顕著に発生しうる。例えば、上述したように右下の画素から低階調化を進めていく場合、直線または矩形パターン201の左側境界および上側境界で上記現象が現れやすい。逆に、直線または矩形パターン201の右側境界および下側境界では、当該パターンの内部に誤差が拡散されるため、上記現象が現れにくい。よって、この場合、平滑化するのはパターンの左側境界および上側境界に沿って位置する一部の画素だけでもよい。ここで、どの隣接画素を平滑化に利用するかは、誤差拡散処理を順次進める方向によって変更されうる。これまでの説明とは異なり、左上の画素から誤差拡散処理を進めていく場合には、平滑化に利用するのは、縦方向および横方向において処理対象画素に隣接する4画素のうち誤差が拡散されない処理対象画素の左側および上側の2つの画素としうる。
図8の(c)および(d)は、さらに別の係数マトリクスの例である。図8の(c)は、処理対象画素に隣接する4画素のうちの右側に位置する画素の値を選択的に平滑化に利用している。図8の(d)は、処理対象画素に隣接する4画素のうちの下側に位置する画素の値を選択的に平滑化に利用している。なお、平滑化処理のための係数マトリクスは、平滑化に利用するすべての画素の値の平均値を得るようなものであってもよく、平滑化に利用するすべての画素の値に一様でない重みを与えるようなものであってもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、誤差拡散に伴う線幅の変化(ドーズ量の過度の変化)の低減に有利な描画装置を提供することができる。すなわち、例えば、画素値が切り上げられた画素の量子化誤差を近傍の画素に拡散する場合、当該近傍の画素は、画素値が小さ過ぎて、拡散された誤差を補償しきれず、それらの画素を含む領域でドーズ量が過剰となるという事象が起こるのを低減することができる。また、例えば、画素値が切り下げられた画素の量子化誤差を近傍の画素に拡散する場合、当該近傍の画素は、画素値が大き過ぎて、拡散された誤差を補償しきれず、それらの画素を含む領域でドーズ量が不足するという事象が起こるのを低減できる場合がある。
[実施形態2]
図9は、本実施形態に係るデータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態に係るデータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
平滑化に使用するローパスフィルタの係数マトリクスが等方的であれば、平滑化前のパターンと平滑化後のパターンとの間に重心の位置の変化はない。しかし、係数マトリクスが異方的であると、パターンの重心の位置は、平滑化処理と介して、係数マトリクスに応じて変化する。この場合、描画装置により基板上に描画されるパターンの位置が係数マトリクスに応じて変化してしまうことになる。
そこで、本実施形態においては、平滑化処理によって生じるパターンの重心の移動を補償するように、パターンを移動する移動処理を追加している。この移動処理は、描画装置における補償手段を構成し、ビットマップデータに対する幾何学的変換(例えばアフィン変換)を利用してなされうる。パターンの重心がどの方向にどれだけ移動するのかは、平滑化に使用する係数マトリクスに基づいて予め求めておけばよい。
図9のデータ処理の流れにおいて、図5におけるそれと異なる点は、上記の移動処理(ステップS902)を追加している点である。ステップS901およびステップS903乃至ステップS905の処理は、それぞれ、図5におけるステップS501乃至ステップS504と同様の処理としうる。なお、移動処理(ステップS902)は、平滑化処理の直前に行う場合に限らず、平滑化処理の前または後の適宜の段階で行いうる。
図10は、本実施形態に係る描画装置の構成例を示す図である。上記のパターンの重心の移動は、基板ステージの位置決めによっても補償しうる。この場合、ステップS902の移動処理は、描画装置における補償手段を構成し、当該重心の移動量を補償するように当該位置決めにおける目標位置のオフセット量を設定する処理としうる。図10の描画装置の構成例において、図1の構成例と異なる点は、基板ステージ106に対する指令値(目標位置)に上記のオフセット量を加えられるようにしている点である。このような構成により、平滑化によってパターンの移動が生じる場合において、当該移動を補償するように基板ステージの位置決めを行うことができる。
[実施形態3]
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。該製造方法は、感光剤が塗布された基板の該感光剤に上記のリソグラフィ装置(描画装置)を用いて(潜像)パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、当該工程でパターンを形成された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、該製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。該製造方法は、感光剤が塗布された基板の該感光剤に上記のリソグラフィ装置(描画装置)を用いて(潜像)パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、当該工程でパターンを形成された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、該製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。例えば、上記の実施形態において、リソグラフィ装置は、荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置を例示したが、描画に用いるエネルギー線は、荷電粒子線には限定されず、他のエネルギー線(例えば、種々の波長の電磁波ビーム)であってもよい。例えば、他のエネルギー線として紫外光線などの光線を用いうる。その場合、描画装置は、荷電粒子源に替えて、光源(例えば、レーザー光源)を、荷電粒子光学系に替えて、光線を成形・走査しつつ基板に投影する光学系を備えて構成されうる。また、ブランキングデバイスは、ブランキングのために光線を偏向する偏向デバイス(例えば、デジタルミラーデバイス)を含んで構成されうる。
107 制御部
S502 平滑化処理
S502 平滑化処理
Claims (10)
- パターンデータから誤差拡散を介して生成されたビットマップデータに基づいてエネルギー線で基板に描画を行うリソグラフィ装置であって、
前記誤差拡散の前に前記パターンデータに対して平滑化を行う平滑化手段を有することを特徴とするリソグラフィ装置。 - 前記平滑化手段は、縦方向において対象画素に隣接する画素および横方向において対象画素に隣接する画素の少なくとも一方および該対象画素のみの値に基づいて、該対象画素の平滑後の値を求める、ことを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記平滑化手段は、対象画素に隣接する画素のうち前記誤差拡散により該対象画素の量子化誤差が拡散されない画素および該対象画素のみの値に基づいて、該対象画素の平滑後の値を求める、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリソグラフィ装置。
- 前記平滑化手段は、対象画素に隣接する画素のうち前記誤差拡散により該対象画素の量子化誤差が拡散されない1画素および該対象画素のみの値に基づいて、該対象画素の平滑後の値を求める、ことを特徴とする請求項3に記載のリソグラフィ装置。
- 前記パターンデータにおいて前記平滑化により生じるパターンの移動を補償する補償手段を有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記補償手段は、前記パターンデータに対して幾何学的変換を行う、ことを特徴とする請求項5に記載のリソグラフィ装置。
- 前記基板を保持して可動のステージを有し、
前記補償手段は、前記移動を補償するように、前記ステージの位置決めにおける目標位置のオフセット量を設定する、ことを特徴とする請求項5に記載のリソグラフィ装置。 - 前記エネルギー線としての荷電粒子線で前記基板に描画を行う、ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記ビットマップデータに基づいて動作するブランキングデバイスを有する、ことを特徴とする請求項8に記載のリソグラフィ装置。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置を用いて基板に描画を行う工程と、
前記工程で描画を行われた基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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