JP2014108485A - バッキング材およびそれを用いた基板のキャリアヘッド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚み20〜80μmと極薄肉の半導体基板の研磨加工時に、半導体基板がキャリア部の保持リング内壁から研磨装置外への飛び出しの無い基板キャリアヘッドの提供。
【解決手段】基板キャリアヘッドのバッキング材BMとして、密着層と弾性発泡体中間層192と可撓性ゴム膜基材層193とを接着した可撓性積層体19を用い、この可撓性積層体19は、前記密着層と基板Wとの剥離力(JIS K−6854に準拠)が10mN/12.7mm幅以下で、前記密着層表面から基板Wを平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上であり、密着層が環状溝で基板Wが貼付される円形可撓性密着層191a部分と円環状保持リング22を接着させる円環状可撓性密着層191b部分に二分割されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、研磨装置のキャリアヘッド構造(基板ホルダー)に用いられるバッキング材およびそれを用いた基板のキャリアヘッド構造に関する。特に、本件特許出願人が先に特許出願した特開2001−105305号(特許文献1)および特開2012−91240号(特許文献2)の半導体基板をキャリアヘッドの下部中央に設けられた可撓性弾性ゴム製バッキング膜下面とキャリアヘッドの下部外周縁に設けた環状保持リングの内壁とで形成される基板収納ポケット部に半導体基板を収納して保持し、この半導体基板を保持するキャリアヘッドを回転させながら下降して研磨定盤(プラテン)の研磨布に半導体基板を当接・摺擦させて前記可撓性弾性ゴム製バッキング膜背面より加圧空気を吹き込みながら半導体基板の研磨を行い、研磨加工後はキャリアヘッドを上昇させ、ついで、次工程の研磨工程ステージまたはアンローディングステージへと研磨加工された基板を保持したままキャリアヘッドを移動させるのに用いられる半導体基板のキャリアヘッド構造に係る発明の改良発明であり、先の発明が基板を水貼りで前記キャリアヘッドの可撓性弾性ゴム製バッキング膜下面に保持する工程を不要とし、バッキング材の表面層の密着力を利用して基板をキャリアヘッドに保持可能としたキャリアヘッド構造に関する。
基板を水貼りで前記キャリアヘッドの可撓性弾性ゴム製バッキング膜下面に保持するキャリアヘッド構造として、前記特開2001−105305号公報(特許文献1)は、回転する駆動軸に軸承された定盤に貼付されている研磨布表面に、キャリアに保持された基板を研磨布上方より押し当てて基板と研磨布を擦動させて基板の表面を研磨する研磨装置の基板キャリアヘッド構造であって、前記キャリアヘッド構造は中空スピンドル軸に軸承されたお椀状主体部、該お椀状主体部の下端部に水平方向に固定された可撓性材よりなるダイヤフラム、該ダイヤフラムに固定された中央部に鉛直方向に気体通路が設けられ、下面の前記気体通路部に通じて形成された凹部を有する剛体製支持板、前記気体通路の気体を給排出できる手段、お椀状主体部の内側とダイヤフラムの上面側とで形成される加圧室に気体を供給する手段、該剛体製支持板の下面に可撓性膜を該剛体製支持板と該可撓性膜で隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間が形成されるように可撓性膜を取り付けた基板キャリア部、該可撓性膜の下面よりは突出して前記剛体製支持板の下部外周縁に取り付けられた環状保持リング、および、前記環状保持リングの側壁と該可撓性膜の下面とで形成された基板収納ポケット部、とを備えることを特徴とする、研磨装置における基板キャリアのヘッド構造を提案する。
また、特許第5,072,161号明細書(特許文献3)は、ウェハキャリヤヘッドであって、
保持リングを備え、前記保持リングが外側ハウジングから突出している前記外側ハウジングと、
前記外側ハウジングの内側に配置され、かつ前記外側ハウジングに固定され、前記保持リングにより包囲される領域内に位置決めされた内側リングを備える内側ハウジングとを備え、
前記内側リングは、前記内側ハウジングに対し動くことができ且つ軟質メンブレン(可撓性膜)を有し、当該軟質メンブレンは、ウェハの縁部を封着し、ウェハ搬送中に前記ウェハの面を保持し、前記ウェハが研磨面上に降下するときに前記ウェハの当該面を加圧するように、大きさと位置が決められ、
前記保持リングは、前記内側リングとは独立して前記外側ハウジングに対して動くことができ、
前記内側リングと前記内側ハウジングとは、前記内側リングが延び又は縮むことができ
る垂直方向距離を制限するように構成される、
ことを特徴とするウェハキャリヤヘッドを提案する。
さらに、前述の特開2012−91240号公報(特許文献2)は、
中空スピンドル軸(105)に軸承されたお椀状主体部(104)、前記お椀状主体部の下面外周縁部に中央に中円筒状刳り抜き部(106)を有し、その円筒状刳り抜き部(106)の中心点を中心とする同一円周上の3等間隔位置に3つの刳り貫き部(107,
107,107) を有する断面凹状中間板(108)を設け、
前記断面凹状中間板(108)の円筒状刳り抜き部(106)内壁に前記中空スピンドル軸(105)内に設けられた気体供・排気兼用の給管(16)の先端を内蔵する中空シャフト(2)を垂直に固定し、この中空シャフト(2)の下先端部を球面軸受け(3)で軸受けし、前記気体供給・排気兼用の管(16)の下先端は中央部に鉛直方向に流体通路(8a)が設けられ、この気体通路(8a)に通じて狭い空間(8b)が形成された断面凹状剛体製支持板(8)の前記気体通路(8a)内壁に固定され、
前記断面凹状中間板(108)の3つの刳り貫き部(107,107,107) 内には
、前記お椀状主体部(104)の上面から下面を貫通して高さ調整ボルト(11b)を高さ位置調整装置(11)の頭部に備え、下部に設けた固定用円板(11a)と、この固定用円板(11a)と係合する鈎状係合フランジ(9b)を存在させ、前記鈎状係合フランジ(9b)の下部は前記断面凹状剛体製支持板(8)上面に固定して設け、3つの刳り貫き部(107,107,107)内の前記固定用円板(11a)と鈎状係合フランジ(9b)が占める空間部分を除いた空間は圧空流通路(18a)として利用し、
前記断面凹状剛体製支持板(8)の下面に可撓性膜(19)を断面凹状剛体製支持板下面の狭い空間(8b)とこの可撓性膜(19)とで隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間(21)が形成されるように可撓性膜(19)を取り付けた基板キャリア部(4)を設け、前記凹状剛体製支持板(8)の下部外周縁位置に存在する前記可撓性膜(19)の下面に環状保持リング(22)取り付け、この環状保持リング(22)の側壁内側と前記可撓性膜(19)下面とで形成される空間で基板収納ポケット部(4a)を形成し、
および、
前記断面凹状中間板(108)下面外周縁より上下に伸縮自在な環状ベローズ(110)を垂下させ、その環状ベローズ下環状端面を前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面に設けた固定プレート(8a)に固定し、前記環状ベローズ(110)内壁と前記断面凹状剛体製支持板(8)の凹部とで前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面凹部に圧空により背圧をかけることができる空間部(18)を形成した、
構造を採る基板のキャリアヘッド構造(1)を提案する。
前記特許文献1から3記載のキャリアヘッド構造は、バッキング材である可撓性膜に水膜を形成させ、基板をキャリアヘッド構造の可撓性膜に水貼りして基板を保持するものである。上記保持リング(22)は、キャリアヘッド構造の回転軸を回転させて基板を研磨パッドに当接させ、摺擦して基板表面を研磨する際に基板が回転遠心力によりキャリアヘッド外へ飛び出すことを防止する機能を有する。しかし、水膜の厚みが不均一な欠点は、キャリアヘッド構造の前記可撓性膜背面に供給される加圧空気の空気圧の変動により基板下面の研磨パッド表面平常の追従性を補っているが、基板の研磨表面の粗さが0.2μm以下を要求する半導体装置メーカーは、基板の研磨表面の粗さのTTV(total thickness variationの略語。ウェハ平坦度の評価項目の1つで、ウェハ裏面を基準面として厚み
方向に測定した高さのウェハ全面における最大値と最小値の差)を更に改良できるよう要望する。
本願特許出願人は、特開2011−670号公報(特許文献4)の段落0038記載において、回転軸に軸承された剛体製基台の表面に粘着剤層を介して基板密着層を表面層に設けた基材フィルムを積層した基板ホルダー(キャリアヘッド構造)であって、前記基板
密着層がこの基板密着層に貼着される基板表面と基板密着層との剥離力(JIS K−6
854に準拠)が10mN/12.7mm幅以下で、前記基板密着層表面から基板を平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上であるポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂層で形成されていることを特徴とする基板ホルダーを提案した。
前記基板ホルダー(キャリアヘッド構造)は、基板を保持する水膜を必要とせず、より研磨加工基板の表面TTVが0.83μmと良好な加工基板が得られるが、保持リング内側に近い研磨加工基板縁部が従来の研磨ヘッドキャリア構造を用いて研磨加工された加工基板と同様に山だれする傾向があることが見出された。
特開2001−105305号公報 特開2012−91240号公報 特許第5,072,161号明細書 特開2011−670号公報
上記特許文献4記載の基板ホルダーの外周縁部に円環状保持リングを接着し、ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂層下面と円環状保持リング内側縁で囲まれた領域で基板貼付領域を形成したキャリアヘッド構造は、キャリアヘッド構造からの基板の取り外しが容易であり、研磨加工基板のTTV改良効果は見受けられるが、研磨加工基板縁部の山だれ防止効果の改良が半導体装置メーカーの希望する値に伴わない欠点がある。
本願発明者らは、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層の背面に弾性樹脂発泡体シート中間層を、その弾性樹脂発泡体シート中間層の背面に前記特許文献2開示の可撓性ゴム膜基材層を接着した円盤状可撓性積層体を用い、この円盤状可撓性積層体のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層の基板を保持する円形領域と円環状保持リングを接着する円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域に2分割する溝幅0.5〜2mmの溝をポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層および弾性樹脂発泡体シート中間層に設けることにより、基板の研磨加工時に前記円形可撓性積層体領域に掛かる応力が円環状保持リングを接着保持する円環状可撓性積層体領域を引っ張る応力が低減して研磨加工基板の縁部の山だれの解消に役立つと着想し、本発明に到った。
請求項1の発明は、
ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)の背面に弾性樹脂発泡体シート中間層(192)を、その弾性樹脂発泡体シート中間層の背面に可撓性ゴム膜基材層(193)を接着した円盤状可撓性積層体(19)を用い、この円盤状可撓性積層体のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)の基板を保持する円形領域(191a)と円環状保持リング(22)を接着する円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域(191b)に2分割する溝幅0.5〜2mmの環状溝(191c)をポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)および弾性樹脂発泡体シート中間層(192)に設けた円盤状可撓性積層体(19)の前記円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域(191b)に円環状保持リング(22)を接着したバッキング材であって、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)で基板キャリア領域部(4)を形成し、前記環状保持リング(22)の内側側壁と前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)下面とで形成される空間で基板収納ポケット部(4a)を形成したバッキング材であり、
前記円盤状可撓性積層体(19)のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191a,191b)がこのポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)に貼着される基板表面とポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層との剥離力(JIS K−6854に準拠)が10mN/12.7mm幅以下で、前記ポリオルガ
ノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)表面から基板を平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上であるポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)である、
ことを特徴とする研磨装置のキャリアヘッド構造用バッキング材(BM)にある。
請求項2の発明は、
中空スピンドル軸(105)に軸承されたお椀状主体部(104)、前記お椀状主体部の下面外周縁部に中央に円筒状刳り抜き部(106)を有し、その円筒状刳り抜き部(106)の中心点を中心とする同一円周上の3等間隔位置に3つの刳り貫き部(107,1
07,107) を有する断面凹状中間板(108)を設け、
前記断面凹状中間板(108)の円筒状刳り抜き部(106)内壁に前記中空スピンドル軸(105)内に設けられた気体供・排気兼用の給管(16)の先端を内蔵する中空シャフト(2)を垂直に固定し、この中空シャフト(2)の下先端部を球面軸受け(3)で軸受けし、前記気体供給・排気兼用の管(16)の下先端は中央部に鉛直方向に流体通路(8a)が設けられ、この気体通路(8a)に通じて狭い空間(8b)が形成された断面凹状剛体製支持板(8)の前記気体通路(8a)内壁に固定され、
前記断面凹状中間板(108)の3つの刳り貫き部(107,107,107)内には、前記お椀状主体部(104)の上面から下面を貫通して高さ調整ボルト(11b)を高さ位置調整装置(11)の頭部に備え、下部に設けた固定用円板(11a)と、この固定用円板(11a)と係合する鈎状係合フランジ(9b)を存在させ、前記鈎状係合フランジ(9b)の下部は前記断面凹状剛体製支持板(8)上面に固定して設け、3つの刳り貫き部(107,107,107)内の前記固定用円板(11a)と鈎状係合フランジ(9b)が占める空間部分を除いた空間は圧空流通路(18a)として利用し、
前記断面凹状剛体製支持板(8)の下面および前記お椀状主体部(104)の環状円周部下面に、請求項1記載のキャリアヘッド構造用バッキング材(BM)の可撓性ゴム膜基材層(193)裏面を接着してポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)とポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円環状密着層(191b)が下方を向くようにし、前記断面凹状剛体製支持板(8)下面の狭い空間(8b)と前記円盤状可撓性積層体(19)背面とで隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間(21)が形成され、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)を基板キャリア部(4)として形成し、
および
前記断面凹状中間板(108)下面外周縁より上下に伸縮自在な環状ベローズ(110)を垂下させ、その環状ベローズ下環状端面を前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面に設けた固定プレート(8a)に固定し、前記環状ベローズ(110)内壁と前記断面凹状剛体製支持板(8)の凹部とで前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面凹部に圧空により背圧を負荷させることができる空間部(18)を形成した構造を採る、基板のキャリアヘッド構造(1)にある。
バッキング材である円盤状可撓性積層体(19)の密着層(191)および弾性樹脂発泡体シート(192)に環状溝(191c)を設けることにより基板を密着保持するポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)領域部分と保持リング(22)を接着するポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円環状密着層(191b)領域部分に切り離して用いるので研磨加工された基板の縁部山だれの程度が低い値に解消される。また、円盤状可撓性積層体(19)表面に水貼りが不要であるので、研磨加工された
半導体基板のキャリアヘッド構造(1)からの取り外しが容易となる。さらに、磨耗した環状保持リング(22)を円盤状可撓性積層体(19)から取り外す作業および新品の環状保持リング(22)を円盤状可撓性積層体(19)に密着する取替作業が容易となる。また、弾性樹脂発泡シート中間層(192)の採用により半導体基板表面の研磨布表面凹凸形状の追従性が向上し、得られる研磨加工基板のTTVが向上する。
図1はバッキング材の正面断面図である。 図2は基板のキャリアヘッド構造の断面図である。 図3は図2に示す基板のキャリアヘッド構造のA−A方向から断面凹状中間板を見た平面図である。 図4は、研磨加工された150mm径半導体基板の直径方向5mm間隔の表面粗さを示す分布図である。
図1に示すバッキング材は、ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191の背面に弾性樹脂発泡体シート中間層192を、その弾性樹脂発泡体シート中間層の背面に可撓性ゴム膜基材層193を接着した円盤状可撓性積層体19を用い、この円盤状可撓性積層体のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191の基板を保持する円形領域191aと円環状保持リングを接着する円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域191bに2分割する溝幅0.5〜2mmの環状溝191cをポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191および弾性樹脂発泡体シート中間層192に設けた円盤状可撓性積層体19の前記円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域191bに円環状保持リング22を接着したバッキング材であって、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191aで基板キャリア領域部4を形成し、前記円環状保持リング22の内側側壁と前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191a下面とで形成される空間で基板収納ポケット部4aを形成した研磨装置のキャリアヘッド構造用バッキング材BMを示す。
前記環状溝191cは、溝幅が0.5〜2mmであり、溝深さは2〜3mmであり、溝底が可撓性ゴム膜基材層193表面に到るのが好ましい。
基板収納ポケット部4aでポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191a下面に密着された半導体基板wは、円盤状可撓性積層体19の背面に供給された加圧空気により研磨定盤の研磨布の凹凸形状に追従することとなる。
前記可撓性ゴム膜基材層193素材としては、特許文献1に記載されるゴム物質、ゴム物質と熱可塑性エラストマーもしくは粘着性を有する熱可塑性樹脂の混合物が挙げられる。
ゴム物質としては、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、ブロム化スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、クロル化スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、ブロム化スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴムの水素添加物、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体ゴムの水素添加物、クロル化スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴムの水素添加物、ブロム化スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、クロル化スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、ブロム化スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴムの水素添加物、クロル化スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴムの水素添加物、フッ化ビニリデ
ン・エチレン共重合体ゴム等が挙げられる。これらは架橋されていてもよい。
熱可塑性エラストマーまたは粘着性を有する熱可塑性樹脂としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、軟質ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、クロロ・スルホン化ポリエチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル・2−エチルヘキシルアクリレート共重合体等が挙げられる。
混合物の場合、ゴム物質は両者中の30〜97重量%、熱可塑性エラストマーまたは粘着性熱可塑性樹脂は70〜3重量%の割合で用いられる。ゴム物質は、可撓性ゴム膜の延展性と、伸びに対する戻りの目的で、熱可塑性エラストマーまたは熱可塑性樹脂は、可撓性ゴム膜の強度、硬度、耐熱性向上の目的で使用される。
可撓性ゴム膜基材層193の物性としては、硬さ(JIS K−6301)が10〜1
00、好ましくは35〜85、引張強度(JIS K−6301)が30〜200kgf
/cm2、好ましくは50〜150kgf/cm2、引張伸度(JIS K−6301)が
50〜1000%、200〜800%、厚みが0.03〜2mm、好ましくは、0.05〜1.5mmである。
弾性樹脂発泡体シート中間層192素材としては、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレンフォーム等の圧縮弾性率が高い発泡体シート状物が用いられる。厚みは、2〜3.5mmが好ましい。かかる弾性樹脂発泡体シートは、例えば、ニッタハース株式会社よりバッキング材“R301”(商品名)、日本スチレンペーパー株式会社より“ミラマット”(商品名)、“キャプロン”(商品名)およびミラボード(商品名)として市販されている。
半導体基板と直接接触する密着層191は、ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層であり、この密着層191aと半導体基板間の剥離力(JIS K−6854に準
拠)が10mN/12.7mm幅以下で、半導体基板をポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aから横方向に平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上である。ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191の厚みは、5〜100μm、好ましくは5〜30μmである。
ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191と前記弾性樹脂発泡体シート192間の密着力が50gf/25mm幅以下より低いときは、接着剤、粘着剤、または、プライマーの0.5〜10μm層を弾性樹脂発泡体シート192上に設けてからポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層形成液状塗工剤を塗布し、乾燥させて密着層191を形成させる。
前記密着層191は、市場で販売されている剥離紙/粘着剤層/ベースフィルム/密着層19b/剥離紙積層体よりなる両面固定シート、例えば、フジコピアン株式会社からFIXFILM(商品名)シリーズのSTD1,STD2,HG1,HG2(密着層片面)グレード名で、HGW1,HGW2(密着層両面)、あるいは丸石産業株式会社より販売されている“Q-Chuck”シリーズ(商品名)の剥離紙/ポリオルガノシロキサン系
シリコーン樹脂粘着剤層、合成ゴム系粘着剤層またはアクリル系粘着剤層/ベースフィルム/密着層19b/剥離紙積層体もしくは剥離紙/ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂粘着剤層、合成ゴム系粘着剤層またはアクリル系粘着剤層/密着層19b/剥離紙積層体を購入し、剥離紙を引き剥がしてから用いてもよい。
密着層(191)のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂素材としては、両末端に
のみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端にのみビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを共重合および架橋させて得たポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂が利用できる。
架橋剤としては、オルガノハイドロジエンポリシロキサンが好ましい。
架橋促進剤としては、3−メチル−1−ブテン−3−オールが好ましい。
架橋反応に用いる白金系触媒としては、塩化第一白金酸、塩化第二白金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの鎖塩などがあげられる。架橋反応して得たポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂は、シリコーンゲルのような柔軟性を持ったものとなり、この柔軟性が被着体である半導体基板wとの密着を容易にさせる。
このポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191の硬度は、アスカーFP硬度25以上で、アスカーCSC2硬度で80以下である。ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191aに貼着される半導体基板表面とポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aとの剥離力(JIS K−6854に準拠)が10mN/
12.7mm幅以下で、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191a表面から基板を平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上である。
円環状保持リング22素材としては、ガラス繊維補強エポキシ樹脂、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(ジフロロジクロロエチレン)、ポリアセタール、PEEK樹脂、あるいは、これらの2種以上の積層が使用される。円環状保持リング22の厚みは、半導体基板wの厚みに依存するが、通常、0.08〜2mmである。研磨定盤の研磨布(研磨パッド)と環状保持リング22の動摩擦係数は0.30以上が好ましい。
円盤状可撓性積層体のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191の基板を保持する円形領域191aと円環状保持リング22を密着する円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域191bとに2分割する円環状溝191cをポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191および弾性樹脂発泡体シート中間層192に設ける円環状溝は、切削作業により行う。
図2に示す本願発明の基板のキャリアヘッド構造1において、4は研磨装置における基板キャリアヘッド、105は中空スピンドル軸、104はお椀状主体部、105aはカプラでお椀状主体部を中空スピンドル軸105の下部に軸承する。前記お椀状主体部の下面外周縁部に中央に円筒状刳り抜き部106を有し、その円筒状刳り抜き部106の中心点Oを中心とする同一円周上の3等間隔位置に3つの刳り貫き部107,107,107を有する断面凹状中間板108を設ける。
前記断面凹状中間板108の円筒状刳り抜き部106内壁に前記中空スピンドル軸105内に設けられた気体供・排気兼用の給管(ポリウレタン製コイルチューブ)16の先端を内蔵する中空シャフト2を垂直に固定し、この中空シャフト2の下先端部を球面軸受け3でピボット軸受けする。球面軸受け3は断面凹状剛体製支持板8の上方凹部空間8c内に設けられる。
前記気体供給・排気兼用の管16の下先端は、断面凹状剛体製支持板8中央部に設けた
前記上方凹部空間8cに連通する中央部に鉛直方向に流体通路8aが設けられ、この気体通路8aに通じて狭い空間8bが形成された断面凹状剛体製支持板8の前記気体通路8a内壁にクイックシール継ぎ手16aを用いて固定される。
前記断面凹状中間板108の3つの刳り貫き部107,107,107内には、前記お椀状主体部104の上面に固定したフランジ11cを利用して前記お椀状主体部104の上面から下面を貫通して高さ調整ボルト11bを高さ位置調整装置11の頭部に備え、その下部に設けた固定用円板11aと、この固定用円板11aと係合する鈎状係合フランジ9bを備えたフランジリング9が存在する。高さ調整ボルト11bの時計方向周りの回動によりキャリア部4を下降、高さ調整ボルト11bの逆時計方向周りの回動によりキャリア部4を上昇させ、研磨定盤の研磨布表面に対する半導体基板の高さ位置を微調整できる。3つの刳り貫き部107,107,107 内に設けられる高さ調整ボルト11bの各
軸心(O,O,O)は、前記円筒状刳り抜き部106の中心点Oを持つ円の同一円周上に等間隔位置(正三角形の頂点)に在る。(図3参照)
前記鈎状係合フランジ9bの下部は前記断面凹状剛体製支持板8上面に固定して設け、3つの刳り貫き部107,107,107内の前記固定用円板11aと鈎状係合フランジ9bが占める空間部分を除いた空間は圧空流通路18aとして利用される。前記剛体製支持板8の素材は、アルミニウム、ステンレスが使用できる。
前記断面凹状剛体製支持板8の下面および前記お椀状主体部104の環状円周部下面に、前記キャリアヘッド構造用バッキング材BMの可撓性ゴム膜基材層193裏面を接着剤Sで接着してポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191aとポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円環状密着層191bが下方を向くようにし、前記断面凹状剛体製支持板8下面の狭い空間8bと前記円盤状可撓性積層体19背面とで隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間21が形成され、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191aを基板キャリア部4として形成する。また、円環状保持リング22の側壁内側と前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層191a下面とで形成される空間を基板収納ポケット部4aとする。
図2に戻って、前記断面凹状中間板108の下面外周縁より上下に伸縮自在な環状ベローズ110を垂下させ、その環状ベローズ110の下環状端面を前記断面凹状剛体製支持板8の上面に設けた固定プレート8aに固定する。この環状ベローズ110内壁と前記断面凹状剛体製支持板8の凹部とで前記断面凹状剛体製支持板8の上面凹部に圧空により背圧を負荷させることができる空間部18が形成される。圧空は、中空スピンドル105の内側空間部に導入される。
環状ベローズ110は、回転する断面凹状剛体製支持板8の捩じれ防止のため充分な剛性を有する厚み0.18〜0.25mmのステンレス鋼製のものが最適である。環状ベローズ110は、中空スピンドル軸105の回転駆動力を受けたお椀状主体部104の回転駆動力を受け、その回転駆動力を断面凹状剛体製支持板8に伝達し、基板キャリアヘッド1のポケット部に収納された半導体基板を水平方向に回転させる働きをする。
この基板キャリア構造1を用いて半導体基板の裏面を研磨加工する工程は、次のように行われる。
予め、仮置台に搬送されてきた半導体基板上方に基板キャリアヘッド構造1のキャリア部4を移動させ、基板キャリアヘッド部を下降させて半導体基板上に当接させ、ついで加圧室18に加圧気体を供給してキャリア部4を押圧すると円盤状可撓性積層体19の円形密着層191aと半導体基板間ポケット部4bの空気が排出されてポケット部が減圧され
、基板がキャリア部4に当接し、基板は円形密着層191aの密着力で固定保持される。この基板保持の際、基板はポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aに前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191a表面から基板を平行にずらす剪断力1.0N/cm以上で固定密着保持される。
ついで、基板を保持したキャリアヘッド構造1を研磨定盤の研磨布(研磨パッド)上方に移動させた後、キャリアヘッド構造1の中空スピンドル105を回転させながら下降させて基板を研磨定盤の研磨布に当接するとともに、管16に加圧空気を導入し円盤状可撓性積層体19を膨張させ、加圧室18に供給された加圧気体と膨張した円形可撓性積層膜19背面にかかる圧空とによりキャリア部4は基板を研磨定盤の研磨布上に押圧し、基板を研磨布上で回転摺擦させる研磨加工を開始する。
この際、研磨剤スラリーが研磨布表面に供給されつつ、および、中空スピンドル105に圧空が供給されて研磨加工は実施される。研磨定盤の回転数は、10〜150rpm、基板キャリア部4の回転数は10〜150rpm、キャリア部4の円盤状可撓性積層体19の円形可撓性密着層191aに保持された基板が研磨布に当てられる圧力は0.05〜0.3kg/cm2、好ましくは加圧室18に供給される気体圧力は100〜300g/
cm2、管16より円盤状可撓性積層体19背面に加えられる気体圧力は100〜200
g/cm2が好ましい。
研磨剤スラリーとしては、コロイダルシリカ、酸化セリウム、アルミナ、ベーマイト、二酸化マンガンなどの砥粒を純水に分散した研磨剤スラリー、SC−1、SC−2、オゾン水等の研磨液が用いられる。必要により研磨剤スラリー、研磨液には界面活性剤、キレート剤、pH調整剤、酸化剤、還元剤、防腐剤が配合される。研磨剤スラリーまたは研磨液は50〜1,500cc/分の割合で研磨布面に供給される。
基板の研磨加工の際、研磨布表面の不規則なウネリにより圧力変化を基板は受けるが、基板裏面と円盤状可撓性積層体19の円形可撓性ゴム基材層193と剛体性支持板8間の空間21に存在する加圧気体により基板裏面の各部分にかかる圧力はパスカルの原理通り均一な圧力となるので、研磨布の表面形状のうねり(微細な凹凸)に基板が容易に追従できる。
基板の研磨加工終了後は、加圧室18への加圧気体の供給を止め、キャリアヘッド構造1の中空スピンドル軸105を研磨布面より若干上昇させることにより、管16内に供給されている加圧空気により円盤状可撓性積層体19が膨張しているので、および、基板を円形ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aより下方向に引っ張って引き剥がす剥離力(JIS K−6854に準拠)が10mN/12.7mm幅以下である
ので、研磨加工された基板はキャリアの円形ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aより容易に剥がされる。
実施例1
基板キャリアヘッド構造1として、図2に示すキャリアヘッド構造を用い、直径150mm、TTV59.448μmの半導体基板をCMP加工した。円盤状可撓性積層体19として、厚み20μmのポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191/厚み2.5mmの弾性ポリウレタン樹脂発泡体基材シート層“R301”(ニッタハース株式会社の商品名)192/接着剤/厚み1.5mmの塩化ビニリデン・エチレン共重合体ゴム基材層の積層体を使用した。この積層体の幅1mm、深さ2.52mmの円環状溝191cを設け、円環状密着層(191b)表面にガラス繊維補強エポキシ樹脂製円環状保持リングを密着させた。前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aに貼着
される半導体基板表面と前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191aとの剥離力(JIS K−6854に準拠)は、8mN/12.7mm幅で、前記ポリオル
ガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層191表面から基板を平行にずらす剪断力は1.8N/cmである。なお、CMP研磨液としてフジミインコーポレーテッド株式会社製研磨剤“GLANZOX−1302”(商品名)を使用した。
研磨加工された基板のTTVは、0.535μmであり、K−valueは、3.45%であった。研磨加工基板直径方向の5mm間隔の粗さ分布図を図4に示す。
比較例1
基板キャリアヘッド構造1として、特許文献2の図1に示すキャリアヘッド構造(1)を用いる外は実施例1と同様にして直径150mmの半導体基板をCMP加工した。即ち、円盤状可撓性積層体シート19として実施例1で用いたバッキング材BMにおいて円環状切削溝191cを設ける前のバッキング材を使用した。
研磨加工された基板のTTVは、0.832μmであり、K−valueは、6.46%であった。研磨加工基板直径方向の5mm間隔の粗さ分布図を図4に示す。
本発明の基板キャリアヘッド構造1は、特許文献2に記載される基板キャリアヘッド構造より基板の研磨パッドへの凹凸形状追従性が優れ、基板縁部の山だれの程度が減少された研磨加工基板を与える。また、磨耗した保持リング22を新品の保持リング22に取り替える作業が容易である。
BM キャリアヘッド構造用バッキング材
1 基板キャリアヘッド構造
2 中空シャフト
3 球面軸受け
4 基板キャリア部
4a 基板収納ポケット部
8 断面凹状剛体製支持板
9 鈎状係合フランジ
11 高さ位置調整装置
16 気体供給・排気兼用の管
18,21 空間部
18a 圧空流通路
19 円盤状可撓性積層体
191 ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層
191a 円形可撓性密着層
191b 円環状可撓性密着層
192 弾性樹脂発泡体シート中間層
193 可撓性ゴム膜基材層
22 円環状保持リング
104 お椀状主体部
105 中空スピンドル軸
106 円筒状刳り抜き部
107 刳り貫き部
108 断面凹状中間板
110 環状ベローズ

Claims (2)

  1. ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)の背面に弾性樹脂発泡体シート中間層(192)を、その弾性樹脂発泡体シート中間層の背面に可撓性ゴム膜基材層(193)を接着した円盤状可撓性積層体(19)を用い、この円盤状可撓性積層体のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)の基板を保持する円形領域(191a)と円環状保持リングを接着する円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域(191b)に2分割する溝幅0.5〜2mmの環状溝(191c)をポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)および弾性樹脂発泡体シート中間層(192)に設けた円盤状可撓性積層体(19)の前記円環状ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層領域(191b)に円環状保持リング(22)を接着したバッキング材であって、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)で基板キャリア領域部(4)を形成し、前記環状保持リング(22)の内側側壁と前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)下面とで形成される空間で基板収納ポケット部(4a)を形成したバッキング材であり、
    前記円盤状可撓性積層体(19)のポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191a,191b)がこのポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)に貼着される基板表面とポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層との剥離力(JIS K−6854に準拠)が10mN/12.7mm幅以下で、前記ポリオルガ
    ノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)表面から基板を平行にずらす剪断力が1.0N/cm以上であるポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂密着層(191)である、
    ことを特徴とする研磨装置のキャリアヘッド構造用バッキング材(BM)。
  2. 中空スピンドル軸(105)に軸承されたお椀状主体部(104)、前記お椀状主体部の下面外周縁部に中央に円筒状刳り抜き部(106)を有し、その円筒状刳り抜き部(106)の中心点を中心とする同一円周上の3等間隔位置に3つの刳り貫き部(107,1
    07,107) を有する断面凹状中間板(108)を設け、
    前記断面凹状中間板(108)の円筒状刳り抜き部(106)内壁に前記中空スピンドル軸(105)内に設けられた気体供・排気兼用の給管(16)の先端を内蔵する中空シャフト(2)を垂直に固定し、この中空シャフト(2)の下先端部を球面軸受け(3)で軸受けし、前記気体供給・排気兼用の管(16)の下先端は中央部に鉛直方向に流体通路(8a)が設けられ、この気体通路(8a)に通じて狭い空間(8b)が形成された断面凹状剛体製支持板(8)の前記気体通路(8a)内壁に固定され、
    前記断面凹状中間板(108)の3つの刳り貫き部(107,107,107)内には、前記お椀状主体部(104)の上面から下面を貫通して高さ調整ボルト(11b)を高さ位置調整装置(11)の頭部に備え、下部に設けた固定用円板(11a)と、この固定用円板(11a)と係合する鈎状係合フランジ(9b)を存在させ、前記鈎状係合フランジ(9b)の下部は前記断面凹状剛体製支持板(8)上面に固定して設け、3つの刳り貫き部(107,107,107)内の前記固定用円板(11a)と鈎状係合フランジ(9b)が占める空間部分を除いた空間は圧空流通路(18a)として利用し、
    前記断面凹状剛体製支持板(8)の下面および前記お椀状主体部(104)の環状円周部下面に、請求項1記載のキャリアヘッド構造用バッキング材(BM)の可撓性ゴム膜基材層(193)裏面を接着してポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)とポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円環状密着層(191b)が下方を向くようにし、前記断面凹状剛体製支持板(8)下面の狭い空間(8b)と前記円盤状可撓性積層体(19)背面とで隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間(21)が形成され、前記ポリオルガノシロキサン系シリコーン樹脂円形密着層(191a)を基板キャリア部(4)として形成し、
    および
    前記断面凹状中間板(108)下面外周縁より上下に伸縮自在な環状ベローズ(110)を垂下させ、その環状ベローズ下環状端面を前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面に設けた固定プレート(8a)に固定し、前記環状ベローズ(110)内壁と前記断面凹状剛体製支持板(8)の凹部とで前記断面凹状剛体製支持板(8)の上面凹部に圧空により背圧を負荷させることができる空間部(18)を形成した構造を採る、基板のキャリアヘッド構造(1)。
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