JP2014107105A - 密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体及び電解液が封入された電池ケースの側面に開裂溝が形成された密閉型電池において、電池ケースの変形に応じて開裂溝が容易に開裂する一方、開裂溝の長さを超えて開裂が生じた場合でも、電池ケースの一部が分離しないような構成を得る。
【解決手段】密閉型電池は、内部に電極体及び電解液が封入される柱状の電池ケース(2)を備える。電池ケース(2)の側面には、開裂線を構成する開裂溝(41)が形成されている。開裂溝(41)は、電池ケース(2)の側面の法線方向から見て、前記開裂線の両端を結ぶ仮想直線が、電池ケース(2)が内圧の上昇によって膨らんだ際に前記側面に形成される稜線(L)と直交する基準線に対し、時計方向になす角度が70度以上で且つ120度以下であり、前記開裂線の少なくとも一部が稜線(L)と重なる位置に形成される。
【選択図】図11

Description

本発明は、電極体及び電解液が封入される電池ケースの側面に、該電池ケース内の圧力が上昇した場合に開裂する開裂溝が形成された密閉型電池に関する。
従来より、電池ケースの側面に、該電池ケース内の圧力が上昇した場合に開裂する開裂溝が形成された密閉型電池が知られている。このような密閉型電池では、例えば特許文献1に開示されるように、電池ケースの側面上で、且つ、該電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に形成される凸部稜線(稜線)と交差する位置に、開裂溝が形成されている。これにより、電池ケース内の圧力が閾値よりも大きくなると該電池ケースの変形によって開裂溝が開裂するため、電池ケース内のガス等を外部へ逃すことができる。
特許第4166028号公報
ところで、上述のように電池ケースの側面に開裂溝を設ける場合、該電池ケースの側面に形成される稜線に対して直交するように開裂溝を設けることにより、電池ケースの変形に応じて開裂溝を容易に開裂させることができる。
しかしながら、上述のように稜線に対して直交するように開裂溝を設けた場合、電池ケースの内圧が上昇して開裂溝が開裂した際に、電池ケースの側面に予め形成された開裂溝の長さよりも長い範囲で開裂が生じる可能性がある。そのため、電池ケースの側面の隅部分に、稜線に直交するように開裂溝を形成した場合、上述のように開裂溝の長さよりも長い範囲で開裂が生じると、開裂溝が設けられている電池ケースの側面の隅部分が他の部分に対して分離する可能性がある。
そのため、電極体及び電解液が封入された電池ケースの側面に開裂溝が形成された密閉型電池において、電池ケースの変形に応じて開裂溝が容易に開裂する一方、開裂溝の長さを超えて開裂が生じた場合でも、電池ケースの一部が分離しないような構成を得る。
本発明の一実施形態に係る密閉型電池は、内部に電極体及び電解液が封入される柱状の電池ケースを備える。前記電池ケースの側面には、開裂線を構成する開裂溝が形成されている。前記開裂溝は、前記電池ケースの側面の法線方向から見て、前記開裂線の両端を結ぶ仮想直線が、前記電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に前記側面に形成される稜線と直交する基準線に対し、時計方向になす角度が70度以上で且つ120度以下であり、前記開裂線の少なくとも一部が前記稜線と重なる位置に形成されている(第1の構成)。
以上の構成では、開裂線の両端を結ぶ仮想直線が、稜線と直交する基準線に対して時計方向になす角度が70度以上で且つ120度以下であるため、開裂線の仮想直線は、稜線に対して反時計方向に30度から時計方向に20度の角度をなす範囲となる。すなわち、開裂溝は、稜線に沿うように形成される。
このように、開裂溝を稜線に沿うように形成することで、稜線に直交するように開裂溝を形成する場合に比べて、開裂溝の開裂によって電池ケースの一部が分断されるのを抑制できる。すなわち、電池ケースに開裂溝の長さを超えるような開裂が生じた場合でも、上述の構成では稜線に沿うように開裂が進行する。これにより、稜線に直交するように開裂溝を形成した場合のように電池ケースの隅部分が開裂によって分離されるのを防止できる。
しかも、上述の構成では、開裂線の少なくとも一部は上述の角度範囲で稜線と重なっているため、電池ケースの内圧が上昇して該電池ケースが変形を生じた場合に、稜線との交点を起点として開裂溝を容易に開裂させることができる。
前記第1の構成において、前記開裂線は、前記稜線に対して複数個所で交差する曲線を含む(第2の構成)。これにより、開裂溝のうち稜線と交差する複数個所で、開裂を生じさせることができる。したがって、電池ケースの内圧の上昇に応じて開裂溝をより容易に開裂させることができる。
前記第2の構成において、前記開裂線は、前記法線方向から見て、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とを含む曲線のみからなる。前記第1湾曲部の一端側は、前記第2湾曲部の一端側と接続されている。前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の少なくとも一方は、前記稜線に対して少なくとも一部が重なっている(第3の構成)。
以上の構成では、開裂溝によって構成される開裂線は曲線であるため、開裂線が直線の場合に比べて開裂溝が開裂しやすくなる。また、前記開裂線は、電池ケースの側面の法線方向から見て、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とを有するため、単なる円弧状の開裂線に比べて開裂溝が開裂しやすい。
しかも、開裂線を上述のような形状にすることで、開裂線が直線の場合や円弧状の場合に比べて、開裂線と稜線との交点を増加させることができる。これにより、開裂溝が稜線に対して上述の第1の構成のような角度範囲に形成された場合でも、開裂溝を容易に開裂させることができる。
また、開裂線を上述のような形状にすることで、電池ケースに加わった衝撃によって開裂溝に開裂が生じにくい。すなわち、開裂溝が直線の場合、直線の延長線方向から外部衝撃が加わると、開裂溝に一気に開裂が生じる可能性があるが、上述の構成にすることで、特定の方向からの外部衝撃によって開裂が生じるのを抑制することができる。
さらに、上述のように、第1湾曲部と第2湾曲部とを組み合わせて開裂線を構成することにより、該開裂線に沿って開裂溝が開裂すると、第1湾曲部によって形成される突部と第2湾曲部によって形成される突部とがそれぞれ電池ケースの外方に向かって突出する。これにより、開裂溝の開裂によって形成される開口を大きくすることができ、電池内部のガス等を開裂部分から外部に効率良く排出することができる。しかも、上述の構成によって、開裂溝の開裂によって形成される突部が電池ケースの外方に位置付けられるため、開裂部分において電池内部と電池ケースとの間で短絡が生じるのを防止できる。
また、上述のように、第1湾曲部と第2湾曲部とを組み合わせて開裂線を構成することにより、該開裂線と同じ長さを有する円弧状の開裂線を設けた場合に比べて、開裂によって形成される突部の大きさを小さくすることができる。これにより、開裂によって形成された突部によって電池内部と電池ケースとの間で短絡が生じるのをより確実に防止できるとともに、前記突部によって電池ケースを覆う外装フィルム等が損傷を受けるのを防止できる。
前記第3の構成において、前記開裂線は、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とを一つずつ組み合わせてなる(第4の構成)。これにより、開裂溝は略S字状に形成される。このように開裂溝を略S字状に形成することで、電池ケースの内圧の上昇に応じて開裂溝を容易に開裂させることができる。しかも、開裂溝の開裂によって大きな開口を容易に形成することができる。
前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記開裂線は、前記法線方向から見て、前記開裂線上であり且つ前記稜線上ではない位置を中心として、前記仮想直線が前記基準線に対して時計方向に70度以上で且つ120度以下の範囲で回転した位置に形成されている(第5の構成)。
このように開裂線を稜線上でない位置を中心として基準線に対して時計方向に回転させると、図9に示すように、仮想直線と基準線とが時計方向になす角度が70度以上で且つ120度以下の範囲では、開裂溝の作動圧が増加する。これに対し、上述の第1の構成のように、開裂溝の仮想直線と基準線とのなす角度が上述の範囲において、開裂溝を、開裂線の少なくとも一部が稜線と重なる位置に設けることにより、該開裂溝の作動圧を低下させることができる。したがって、上述のような角度範囲でも、電池ケースの内圧の上昇に応じて開裂溝を容易に開裂させることができる。
本発明の一実施形態に係る密閉型電池によれば、電池ケースの側面に、開裂線の両端を結ぶ仮想直線と稜線に対して直交する基準線とのなす角度が70度以上で且つ120度以下の範囲で、開裂線の少なくとも一部が稜線と重なるように、開裂溝を形成する。これにより、電池ケースの内圧の上昇に応じて開裂溝が容易に開裂するとともに、該開裂溝を超えて開裂が進行した場合でも、電池ケースの一部が分離するのを防止できる。
図1は、本発明の実施形態に係る密閉型電池の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、密閉型電池の概略構成を示す側面図である。 図4は、密閉型電池のベント動作状態を示す斜視図である。 図5は、図4におけるV−V線断面図である。 図6は、開裂溝を電池ケースの左下隅に形成した場合を示す図である。 図7は、開裂溝をある点を中心として回転させた位置に形成した場合を示す図6相当である。 図8は、開裂溝を電池ケースの幅方向に移動した位置に形成した場合を示す図6相当図である。 図9は、開裂溝の回転角度と作動圧との関係を計算によって求めた結果を示すグラフである。 図10は、開裂溝を電池ケースの幅方向に0.75mm移動した位置に設けた場合を示す図6相当図である。 図11は、開裂溝を電池ケースの幅方向に1.5mm移動した位置に設けた場合を示す図6相当図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る密閉型電池1の概略構成を示す斜視図である。この密閉型電池1は、有底筒状の外装缶10と、該外装缶10の開口を覆う蓋板20と、該外装缶10内に収納される電極体30とを備える。外装缶10に蓋板20を取り付けることによって、内部に空間を有する柱状の電池ケース2が構成される。なお、この電池ケース2内には、電極体30以外に、非水電解液(以下、単に電解液という)も封入されている。
電極体30は、それぞれシート状に形成された正極31、負極32及びセパレータ33を、例えば、正極31、セパレータ33、負極32、セパレータ33の順に重ね合わせた状態で図2に示すように渦巻状に巻回することによって形成された巻回電極体である。電極体30は、正極31、負極32及びセパレータ33を重ね合わせた状態で巻回した後、押しつぶして扁平状に形成される。
ここで、図2には、電極体30の外周側の数層分しか図示されていない。しかしながら、この図2では電極体30の内周側部分の図示を省略しているだけであり、当然のことながら、電極体30の内周側にも正極31、負極32及びセパレータ33が存在する。また、図2では、蓋板20に対して電池内方側に配置される絶縁体等の記載も省略している。
正極31は、正極活物質を含有する正極活物質層を、アルミニウム等の金属箔製の正極集電体の両面にそれぞれ設けたものである。詳しくは、正極31は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム含有酸化物である正極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む正極合剤を、アルミニウム箔などからなる正極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。正極活物質であるリチウム含有酸化物としては、例えば、LiCoOなどのリチウムコバルト酸化物やLiMnなどのリチウムマンガン酸化物、LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物等のリチウム複合酸化物を用いるのが好ましい。なお、正極活物質として、1種類の物質のみを用いてもよいし、2種類以上の物質を用いてもよい。また、正極活物質は、上述の物質に限られない。
負極32は、負極活物質を含有する負極活物質層を、銅等の金属箔製の負極集電体の両面にそれぞれ設けたものである。詳しくは、負極32は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む負極合剤を、銅箔などからなる負極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素材料(黒鉛類、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類など)を用いるのが好ましい。負極活物質は、上述の物質に限られない。
また、電極体30の正極31には正極リード34が接続されている一方、負極32には負極リード35が接続されている。これにより、正極リード34及び負極リード35が、電極体30の外部に引き出されている。正極リード34の先端側は、蓋板20に接続されている。一方、負極リード35の先端側は、後述するように、リード板27を介して負極端子22に接続されている。
外装缶10は、アルミニウム合金製の有底筒状部材であり、蓋板20とともに電池ケース2を構成する。外装缶10は、図1に示すように、長方形の短辺側が円弧状に形成された底面11を有する有底筒状の部材である。詳しくは、外装缶10は、底面11と、滑らかな曲面を有する扁平筒状の側壁12とを備える。この側壁12は、対向する一対の平面部13(側面)と、該平面部13同士を接続する一対の半円筒部14とを有する。外装缶10は、底面11の短辺方向に対応する厚み方向の寸法が、底面11の長辺方向に対応する幅方向よりも小さくなる(例えば、厚みが幅の1/10程度になる)ように、扁平形状に形成されている。また、この外装缶10は、後述するように正極リード34に接続される蓋板20と接合されているため、密閉型電池1の正極端子も兼ねている。
図2に示すように、外装缶10の内側の底部には、該外装缶10を介して電極体30の正極31と負極32との間で短絡が発生するのを防止するためのポリエチレンシートからなる絶縁体15が配置されている。上述の電極体30は、該絶縁体15上に一方の端部が位置付けられるように配置されている。
蓋板20は、外装缶10の開口部を覆うように、該外装缶10の開口部に溶接によって接合されている。この蓋板20は、外装缶10と同様、アルミニウム合金製の部材からなり、該外装缶10の開口部の内側に嵌合可能なように長方形の短辺側が円弧状に形成されている。
また、蓋板20には、その長手方向の中央部分に貫通孔が形成されている。この貫通孔内には、ポリプロピレン製の絶縁パッキング21及びステンレス鋼製の負極端子22が挿通されている。具体的には、概略柱状の負極端子22が挿通された概略円筒状の絶縁パッキング21が該貫通孔の周縁部に嵌合されている。負極端子22は、円柱状の軸部の両端に平面部がそれぞれ一体形成された構成を有する。負極端子22は、平面部が外部に露出する一方、該軸部が絶縁パッキング21内に位置付けられるように、該絶縁パッキング21に対して配置されている。この負極端子22には、ステンレス鋼製のリード板27が接続されている。これにより、負極端子22は、リード板27及び負極リード35を介して、電極体30の負極32に電気的に接続されている。なお、リード板27と蓋板20との間には、絶縁体26が配置されている。
蓋板20には、負極端子22と並んで電解液の注入口24が形成されている。注入口24は、平面視で略円形状に形成されている。また、注入口24は、蓋板20の厚み方向に径が2段階で変化するように小径部及び大径部を有する。この注入口24は、該注入口24の径の変化に対応して段状に形成された封止栓25によって封止されている。そして、封止栓25と注入口24の周縁部との間に隙間が生じないように、該封止栓25の大径部側の底面外周部と注入口24の周縁部とはレーザー溶接によって接合されている。
(ベント)
図1及び図3に示すように、外装缶10の側面には、ベント23を構成する開裂溝41が形成されている。詳しくは、外装缶10の側壁12のうち密閉型電池1の幅方向に延びる平面部13に、略S字状の開裂線を構成する開裂溝41が形成されている。この開裂溝41は、電池ケース2内の圧力が閾値よりも大きくなると、開裂するように構成されている。
図3に示すように、開裂溝41は、外装缶10の側面視で、側面外方(一方向)に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と、該側面外方とは反対方向である側面内方に向かって突状に湾曲する第2湾曲部43とを有する。この実施形態では、第1湾曲部42の突方向(凸部分の突出方向、以下同じ。)と第2湾曲部43の突方向とは、180度異なる。この開裂溝41は、第1湾曲部42の一端側に第2湾曲部43の一端側が接続されることによって、上述のように略S字状の開裂線を構成する。すなわち、開裂溝41によって形成される開裂線は、曲線のみによって構成されている。なお、本実施形態では、第1湾曲部42と第2湾曲部43とが、ほぼ同じ半径を有する半円状に形成されている。
上述のように、開裂溝41を、第1湾曲部42及び第2湾曲部43を有する略S字状に形成することで、詳しくは後述するように、開裂溝41は、開裂線を直線または円弧状に形成する場合に比べて、電池ケース2の内圧に応じて開裂しやすくなる。
また、開裂溝41を略S字状に形成することで、同じ長さの開裂溝を直線または円弧状に形成する場合に比べて、開裂溝41を狭い範囲内に形成することができる。特に、開裂溝が直線の場合、直線の延長線方向から外部衝撃が加わると、開裂溝に一気に開裂が生じる可能性があるが、上述の構成の場合には、特定の方向からの外部衝撃によって開裂が生じるのを抑制することができる。したがって、開裂溝41は、落下等による衝撃が電池ケース2に加わっても開裂しにくい。
また、本実施形態では、開裂溝41は、平面部13の他の部分よりも薄肉に形成されている。例えば、開裂溝41は、外装缶10をプレス成形する際に、該外装缶10とともにプレスによって形成される。これにより、プレス加工によって開裂溝41の周辺部分で加工硬化が生じることから、該開裂溝41の周辺部分の強度向上を図れる。したがって、密閉型電池1に落下等による衝撃が加わった場合でも、その衝撃によって開裂溝41が開裂するのを抑制することができる。
開裂溝41は、図3に示すように、密閉型電池1の内部短絡などによる内部圧力の上昇に伴って電池ケース2が膨らんだ場合に外装缶10に形成される稜線L上に、設けられている。具体的には、本実施形態の場合、開裂溝41は、第1湾曲部42が稜線Lと交差するように、外装缶10の平面部13に設けられている。しかも、開裂溝41は、第1湾曲部42が、稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の隅部(端部)に向かって突状に湾曲するように、平面部13に設けられている。
ここで、稜線Lは、電池ケース2が膨らんだ際に、該電池ケース2の外周部分(本実施形態のような形状の電池ケース2の場合には、四隅部分)に引っ張られて外装缶10の平面部13の一部が盛り上がることにより形成される。そのため、稜線Lは、図3に示すように、電池ケース2の側面視で、該電池ケース2の四隅から内方に向かって延びるように形成される。なお、図3では、稜線Lが電池ケース2の四隅から内方に向かって延びる直線状に形成されているが、上述のように電池ケース2が膨らんで外装缶10の平面部13に形成される盛り上がり部分が稜線になるので、稜線Lの形状は曲線であってもよく、また、稜線L同士が繋がっていてもよい。
稜線Lは、外装缶10において、電池ケース2が膨らんだ際に外装缶10に作用する応力が大きくなる部分であるため、上述のように、稜線Lに交差するように開裂溝41を設けることにより、外装缶10の変形に伴って開裂溝41が容易に開裂する。具体的には、電池ケース2が膨らむと、外装缶10の平面部13は、稜線Lに沿って引っ張られるため、該平面部13において強度の弱い開裂溝41で開裂する。
特に、上述のように、開裂溝41を、第1湾曲部42が稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の隅部に向かって突状に湾曲するように、平面部13に設けることで、該第1湾曲部42の突部を電池ケース2の隅部により近い位置に位置付けることができる。稜線Lは、電池ケース2の変形に伴い、該電池ケース2の隅部の周辺から生じるため、稜線L上に位置する第1湾曲部42を、電池ケース2の変形初期で開裂させることができる。
このように、開裂溝41の稜線Lと交差する部分で開裂が生じると、開裂は該開裂溝41に沿って進行する。これにより、開裂溝41全体が開裂する。この開裂溝41の開裂によって、図4に示すように、半円状の舌部44,45が形成される。
詳しくは、電池ケース2内の圧力が閾値よりも大きくなって該電池ケース2の変形によって開裂溝41が開裂すると、図4に示すように、該開裂溝41の第1湾曲部42及び第2湾曲部43によって、舌部45,44がそれぞれ形成される。すなわち、これらの舌部45,44は、開裂溝41の第1湾曲部42及び第2湾曲部43に対応した形状(本実施形態の場合には半円状)に形成される。
このとき、図5に示すように、外装缶10の平面部13は、開裂溝41の開裂によって、舌部44,45が他の部分に対して浮いた状態となり、隙間46が形成される。すなわち、開裂溝41の開裂によって外装缶10の平面部13に切れ込みが入ると、該外装缶10の隅に引っ張られる稜線L上の部分では、該隅に近い部分が外方へ引っ張られて舌部44,45が側壁12の他の部分に対して持ち上げられる(図中の白抜き矢印)。これらの舌部44,45と平面部13の他の部分との間に形成される隙間46から、電池ケース2内に溜まったガス等が外部へ排出される。すなわち、開裂溝41を含む平面部13の一部がベント23として機能する。
上述の構成により、舌部44,45が持ち上げられる分、開裂線が直線状の場合に比べて、開裂部分の開口面積を大きくすることができる。したがって、電池ケース2内のガス等を外部へ効率良く排出することができる。
しかも、開裂溝41の開裂によって形成される舌部44,45は、電池ケース2の外方に向かって突出するため、該舌部44,45が電池ケース2内の電極体30と接触して短絡を生じるのを防止できる。
また、上述の構成の場合には、開裂溝41と同じ長さの開裂溝を、半円状の開裂線を描くように設けた場合に比べて、開裂によって形成される舌部の大きさが小さくなるため、舌部が電池ケース2の側壁12を覆う外装フィルム(図示省略)に損傷を与えるのを防止できる。
なお、この実施形態では、例えば図3に示すように、開裂溝41を電池ケース2の平面部13における蓋板20側に形成しているが、この限りではなく、図6に示すように、電池ケース2の平面部13における底面11側に設けてもよい。また、この実施形態では、開裂溝41を、平面部13の法線方向から見て、左側に形成しているが、この限りではなく、右側に形成してもよい。すなわち、開裂溝41は、電池ケース2の変形に応じて開裂可能な位置であれば、平面部13のいずれの部分に設けてもよい。
(ベントの配置による影響)
次に、略S字状の開裂線を構成する開裂溝41の配置による作動圧の違いを、計算結果に基づいて説明する。
なお、以下では、図6に示すように開裂溝を平面部13の左下隅に設けた場合の作動圧の計算結果について説明する。また、以下では、計算モデルの開裂溝41を、第1湾曲部42と第2湾曲部43との接続点T(図7に黒丸で示す)を中心として時計方向(図7の矢印方向)に回転させて、各回転角度で開裂溝41の作動圧を計算した。さらに、開裂溝41の各回転角度において、開裂溝41を電池ケース2の幅方向に移動させた場合(図8参照)の開裂溝41の作動圧も計算した。なお、接続点Tは、図7に示すように、開裂線上の点であって、稜線L上にはない点である。
以下の計算では、構造解析ソフトウェアであるLS−DYNA(登録商標)を用いた。また、開裂溝41が開裂したかどうか(ベントが作動したかどうか)の判定は、延性破断の判定に用いられる下式を用いた。
Figure 2014107105
ここで、a,bは材料試験結果から求められる材料パラメータであり、σmは平均応力を、σは相当応力を、εは相当歪みを、dεは相当歪みの増分を、それぞれ示す。
上記式においてIの値が1を超えた場合に、開裂溝で破断が始まっているものとして、そのときの電池ケースの内圧を作動圧とした。また、今回の計算では、aを−0.65とし、bを0.2とした。
以下の説明において、開裂溝41の回転角度は、開裂溝41の両端を結ぶ仮想直線P(図7の一点鎖線)が稜線Lに対して直交する位置を基準位置とした場合に、該基準位置の直線(基準線Q)に対する前記仮想直線Pの角度Rを意味する。すなわち、前記基準位置における開裂溝41の仮想直線(基準線Q)に対し、回転後の開裂溝41の仮想直線Pのなす角度が、前記回転角度である。
また、以下の説明において、開裂溝41の移動量は、図8に示すように、基準となる位置(図中に実線で示す開裂溝の位置)に対し、前記回転角度を変更せずに電池ケース2の幅方向(図中の実線矢印)に移動させた場合(図中の一点鎖線で示す位置に開裂溝を形成した場合)の該幅方向の変位量Tを意味する。この実施形態では、移動量は、図8に示すように開裂溝の位置が電池ケース2の幅方向左側にずれた場合(図中の一点鎖線)を、正の値とする。
開裂溝41の配置を変更した場合の作動圧の計算結果を図9に示す。図9の計算結果は、厚みが4.6mm、幅が34mm及び高さが61mmの電池ケースを用いて開裂溝41の作動圧を計算した結果である。
また、図9において、丸印の点は、回転角度が90度のときに図8の実線の位置に開裂溝41を配置して、その位置で開裂溝41の回転角度を変化させた場合の作動圧の計算結果である。さらに、図9において、三角印の点は、回転角度が90度のときに図8に示す実線の位置からX=0.75mmの位置に開裂溝41を配置して、その位置で開裂溝41の回転角度を変化させた場合の作動圧の計算結果である。また、図9において、四角印の点は、回転角度が90度のときに図8に示す実線の位置からX=1.5mmの位置に開裂溝41を配置して、その位置で開裂溝41の回転角度を変化させた場合の作動圧の計算結果である。
なお、開裂溝41は、溝深さが0.13mm(電池ケースの板厚は0.25mm)、溝底の幅は0.05mmである。また、開裂溝41は、前記基準位置で、平面部13の法線方向から見て、開裂溝41の底面11側の端が底面11から6mmに位置するとともに、開裂溝41の半円筒部14側の端が半円筒部14の最外周から5mmに位置するように、配置される。さらに、開裂溝41は、第1湾曲部の曲率半径が5mmであり、第2湾曲部の曲率半径が6mmである。
図9に丸印で示すように、図8に実線で示す位置に開裂溝41を形成した場合、開裂溝41の回転角度が略90度のときに、開裂溝41の作動圧が最も大きい。これは、図8に示すように開裂溝41の仮想直線が稜線Lに略平行になって開裂溝41と稜線Lとが交差しなくなるため、開裂溝41を開裂させるような力が該開裂溝41に伝わりにくくなるのが原因と考えられる。図9に示すように、開裂溝41の作動圧は、開裂溝41の回転角度が70度以上で且つ120度以下の範囲(図中の矢印の範囲)で急激に増大している。これに対し、開裂溝の回転角度が70度よりも小さく且つ120度よりも大きい範囲では、開裂溝の作動圧は回転角度が70度以上で且つ120度以下の範囲に比べて低いとともに、回転角度に応じてあまり変化しない。図8に示すように、開裂溝41の作動圧は、特に、開裂溝41の回転角度が略30度で最も小さくなる。
なお、このように、開裂溝の41回転角度が70度以上で且つ120度以下の範囲で急激に増大する一方、前記回転角度が略30度で作動圧が最も低くなる傾向は、電池ケースのサイズに関係なく同様である。
これに対し、図9に示すように、開裂溝41を設ける位置を図8に実線で示す位置から一点鎖線で示す位置に移動させることにより、上述の回転角度が70度以上で且つ120度以下の範囲であっても開裂溝41の作動圧を大幅に低減することができる。また、図9に示すように開裂溝41の移動量をより大きくすると、回転角度が70度以上で且つ120度以下の範囲で開裂溝41の作動圧はより低くなる。特に、開裂溝41の移動量が1.5mmの場合には、開裂溝41の作動圧は、回転角度が70度以下の範囲及び120度以上の範囲の作動圧と同程度になる。
また、図9に示すように、前記回転角度が80度から100度の範囲では、開裂溝41を設ける位置を移動させることによって、作動圧をより効果的に低減することができる。したがって、前記回転角度は、80度から100度の範囲が好ましい。さらに、前記回転角度が90度の場合には、開裂溝41を設ける位置の移動によって最も効果的に作動圧を低減できる。したがって、前記回転角度が90度、すなわち、開裂溝41の仮想直線Pが稜線Lに対して直交する場合がより好ましい。
図9に示すように開裂溝41の位置を移動させることにより該開裂溝41の作動圧が低下する理由としては、開裂溝41の位置を移動させることによって、図10及び図11に示すように、開裂溝41が稜線Lと交差して該開裂溝41が開裂しやすくなることが考えられる。
また、図9に示すよう開裂溝41の移動量が大きくなると該開裂溝41の作動圧が低下する理由としては、以下の理由が考えられる。図10に示すように、開裂溝41を設ける位置を、電池ケース2の幅方向に移動(一点鎖線の位置から実線の位置に移動)させることにより、該開裂溝41が稜線Lと交差する点は2点になる。そして、図11に示すように、開裂溝41を設ける位置を、前記幅方向により大きく移動(一点鎖線の位置から実線の位置に移動)させることにより、該開裂溝41が稜線Lと交差する点は3点に増える。このように開裂溝41が稜線Lと交差する点が多くなると、該開裂溝41は電池ケース2の変形に応じて容易に開裂する。すなわち、図9に示すように開裂溝41の移動量を大きくすると、開裂溝41が稜線Lと交差する点の数が増えるため、該開裂溝41は開裂しやすくなる。
なお、本実施形態では、開裂溝41を略S字状に形成することで、稜線Lとの交点を最大3点とすることができる。したがって、例えば直線状や円弧状の開裂溝に比べて稜線Lとの交点が多くなるため、電池ケース2の変形に応じて開裂溝を容易に開裂させることができる。
本実施形態では、開裂溝41を、開裂線が稜線Lと交差するように形成しているが、開裂線の少なくとも一部が稜線Lと重なるように形成してもよい。このように開裂線と稜線Lとが重なる構成の場合にも、電池ケース2の変形に応じて開裂溝41を容易に開裂させることができる。
(実施形態の効果)
本実施形態では、密閉型電池1における電池ケース2の平面部13に、側面視で一方向に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と該一方向とは反対方向に突状に湾曲する第2湾曲部43とを有する開裂溝41を設ける。この開裂溝41は、該開裂溝41が構成する開裂線の両端を結んだ仮想直線が、稜線と直交する基準線に対して、70度以上で且つ120度以下の角度になるように形成される。
これにより、電池ケース2の内圧が上昇して開裂溝41が開裂した場合でも、その開裂方向は稜線Lに沿う方向であるため、電池ケース2の隅部分が分離されるのを防止できる。すなわち、開裂溝を稜線Lに直交するように形成した場合、該開裂溝は電池ケースの隅部分に対して斜め方向に延びるように位置する。このような構成の場合に、電池ケースが開裂溝の長さを超えて開裂すると、該電池ケースの隅部分が分離する可能性がある。
これに対し、本実施形態のように開裂溝41を上述の角度範囲で形成することにより、開裂溝41は電池ケース2の隅部分から該電池ケース2の内方に向かって斜め方向に延びるように形成される。これにより、開裂溝41の長さを超えて開裂が生じた場合でも、電池ケース2の隅部分が分離するのを防止できる。
本実施形態の場合、上述の角度範囲で形成される開裂溝41の回転中心は、稜線L上に位置していない。そのため、開裂溝41を、稜線Lと交差するように、電池ケース2の幅方向にずらして形成する。これにより、上述の角度範囲でも開裂溝41の作動圧を低下させることができるため、該開裂溝41を容易に開裂させることができる。
また、上述のような開裂溝41によって略S字状の開裂線が形成される。このように略S字状の開裂線を電池ケース2の平面部13に設けることにより、直線状及び円弧状の開裂線を設ける場合に比べて開裂溝41と稜線Lとの交点の数を増加させることができる。これにより、開裂溝41を、電池ケース2の内圧に応じて容易に開裂させることができる。よって、上述の構成により、ベントとしての機能向上を図れる。しかも、上述のように電池ケース2の平面部13に略S字状の開裂線を形成することで、密閉型電池1の落下等によって電池ケース2に衝撃が加わった場合に、開裂溝41で開裂が生じにくくすることができる。
また、上述の構成により、開裂溝41が開裂した場合には、該開裂溝41が直線状に形成されている場合などに比べて大きな隙間46を形成することができ、密閉型電池1の電池ケース2内からガス等を外部に効率良く排出することができる。
さらに、上述の構成により、開裂溝41が開裂した際に形成される舌部44,45は、電池ケース2の外方に突出するため、該舌部44,45が電池ケース2内の電極体30に接触して短絡を生じるのを防止できる。しかも、上述のように略S字状の開裂線を形成するように開裂溝41を設けることで、円弧状の開裂線を形成するように開裂溝を設けた場合に比べて、開裂溝の開裂によって生じる舌部の大きさを小さくすることができる。これにより、上述の構成は、円弧状の開裂線を形成する場合に比べて、電池ケースを覆う外装フィルムに損傷を与えにくくなる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、開裂溝41を、第1湾曲部42が稜線L上に位置するように設けている。しかしながら、開裂溝41を、第2湾曲部43が稜線L上に位置するように設けてもよい。
また、上述の実施形態の構成に限らず、開裂溝41の一部が稜線L上に位置すれば、該開裂溝41を外装缶10の平面部13のどの位置に設けてもよいし、該開裂溝41によって構成される開裂線の向きも上述の実施形態の向きに限定されない。
前記実施形態では、開裂溝41の回転中心である接続点Tは稜線L上に位置していないが、接続点Tが稜線L上に位置するように開裂溝41を形成してもよい。また、接続点T以外の点を開裂溝41の回転中心としてもよい。例えば、開裂線上の任意の点や、稜線L上の任意の点を回転中心としてもよい。
前記実施形態では、電池ケース2の平面部13に開裂溝41が一つ設けられている。しかしながら、平面部13に開裂溝を複数、設けてもよい。また、一対の平面部13の両方に開裂溝を設けてもよい。
前記実施形態では、開裂溝41が略S字状の開裂線を構成するように平面部13に形成されている。しかしながら、開裂溝は、直線状や他の曲線状の開裂線を構成するように形成されていてもよい。なお、開裂線は、稜線Lと1点で交差する直線状の開裂線よりも複数点で交差する曲線状の開裂線の方が好ましい。
前記実施形態では、開裂溝41が2つの湾曲部42,43を有する。しかしながら、開裂溝は3つ以上の湾曲部を有していてもよい。その場合でも、反対方向に突状に湾曲する湾曲部が交互に接続された開裂線を形成するように開裂溝を設ける。
前記実施形態では、電池ケースの寸法を、幅20〜60mm、高さ30〜100mm、厚み3〜10mm及び肉厚0.15〜0.5mmとしてもよい。
前記実施形態では、開裂溝41を構成する第1湾曲部42と第2湾曲部43とがほぼ同じ直径を有する円弧状に形成されている。しかしながら、各湾曲部を異なる大きさにしてもよいし、各湾曲部を、円弧状ではなく、楕円の一部のような形状など、他の曲線としてもよい。
前記実施形態では、開裂溝41をプレス加工によって形成している。しかしながら、開裂溝41をレーザー加工や切削加工等によって形成してもよい。
前記実施形態では、開裂溝41を連続した溝によって構成している。しかしながら、開裂溝を複数に分断して、独立した複数の溝部によって構成してもよい。この場合には、図3に示す開裂溝41の形状になるように、複数の溝部を並べて設ければよい。このような構成では、溝部が開裂した後、溝部同士の間の部分が開裂し、開裂溝全体が開裂する。すなわち、開裂溝が連続していないので、密閉型電池が落下等による衝撃を受けた場合でも、開裂溝全体が開裂するのを防止できる。したがって、この構成により、落下等による衝撃に対して開裂溝を開裂しにくくすることができる。
前記実施形態では、開裂溝41は、外装缶10の側面視で、側面外方に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と、該側面外方とは反対方向である側面内方に向かって突状に湾曲する第2湾曲部43とを有する。しかしながら、開裂溝は、第1湾曲部の突方向と第2湾曲部の突方向とが90度以上の角度を有していれば、どのような形状であってもよい。なお、第1湾曲部の突方向と第2湾曲部の突方向とが反対方向、すなわち、第1湾曲部の突方向に対して第2湾曲部の突方向が90度よりも大きい角度をなすのがより好ましい。
前記実施形態では、密閉型電池1の電池ケース2を、長方形の短辺側が円弧状に形成された底面を有する柱状としている。しかしながら、電池ケースの形状は、六面体など他の形状であってもよい。
前記実施形態では、密閉型電池1をリチウムイオン電池として構成している。しかしながら、密閉型電池1はリチウムイオン電池以外の電池であってもよい。
本発明は、開裂溝が電池ケースの側面に形成される密閉型電池に利用可能である。
1:密閉型電池、2:電池ケース、11:底面、13:平面部(側面)、30:電極体、41:開裂溝、42:第1湾曲部、43:第2湾曲部、L:稜線、P:仮想直線、Q:基準線、R:回転角度(角度)

Claims (5)

  1. 内部に電極体及び電解液が封入される柱状の電池ケースを備え、
    前記電池ケースの側面には、開裂線を構成する開裂溝が形成されていて、
    前記開裂溝は、前記電池ケースの側面の法線方向から見て、前記開裂線の両端を結ぶ仮想直線が、前記電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に前記側面に形成される稜線と直交する基準線に対し、時計方向になす角度が70度以上で且つ120度以下であり、前記開裂線の少なくとも一部が前記稜線と重なる位置に形成されている、密閉型電池。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池において、
    前記開裂線は、前記稜線に対して複数個所で交差する曲線を含む、密閉型電池。
  3. 請求項2に記載の密閉型電池において、
    前記開裂線は、前記法線方向から見て、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とを含む曲線のみからなり、
    前記第1湾曲部の一端側は、前記第2湾曲部の一端側と接続されていて、
    前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の少なくとも一方は、前記稜線に対して少なくとも一部が重なっている、密閉型電池。
  4. 請求項3に記載の密閉型電池において、
    前記開裂線は、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とを一つずつ組み合わせてなる、密閉型電池。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の密閉型電池において、
    前記開裂線は、前記法線方向から見て、前記開裂線上であり且つ前記稜線上ではない位置を中心として、前記仮想直線が前記基準線に対して時計方向に70度以上で且つ120度以下の範囲で回転した位置に形成されている、密閉型電池。
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