JP2014105208A - N−アリールカルバゾールの多量体 - Google Patents

N−アリールカルバゾールの多量体 Download PDF

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正臣 佐々木
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Abstract

【課題】有機EL素子用材料として、特に耐久性が高く、高発光効率の有機EL素子を実現する新規なN−アリールカルバゾールの多量体の提供。
【解決手段】下記一般式(I)
Figure 2014105208

(式中R1およびR2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基あるいはアリール基を表し、Ar1は芳香族炭化水素の2価基または3価基、複素環の2価基または3価基を表し、Ar2は芳香族炭化水素の2価基を表し、nは2または3を表す)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体。
【選択図】図3

Description

本発明は、特に耐久性が高く、高発光効率の有機EL素子を実現するN−アリールカルバゾールの多量体に関する。
有機薄膜EL素子は、自己発光型であるために視野角依存性に富む、視認性が高い、さらには薄膜型の完全固体素子であるために省スペース化が図れる等の観点から注目され、近年実用化研究が展開されている。しかしながら、現状では、エネルギー変換効率や発光量子効率のさらなる向上、経時での有機薄膜の安定性向上(素子耐久性の向上)など解決すべき問題が多数ある。
これまで、有機薄膜EL素子は低分子を利用したものと高分子を利用したものが報告されている。低分子系においては、種々の積層構造の採用による高効率化の実現、またドーピング法をうまくコントロールすることにより耐久性の向上が報告されている。
ただし、低分子集合体の場合、長時間における経時での膜状態の変化が生じることが報告されており膜の安定性に関して、本質的な問題点を抱えている。
一方、高分子系材料においては、これまで、主にPPV(poly−p−phenylenevinylene)系列やpoly−thiophene等について精力的に検討が行われてきた。
しかしながらこれらの材料系は純度を上げることが困難であることや、本質的に蛍光量子収率が低いことが挙げられ、高性能なEL素子は得られていないのが現状である。高分子材料の場合、本質的にガラス状態が安定であることを考慮した場合、高蛍光量子効率を付与することができれば、優れたEL素子の構築が可能となる。
このように低分子を利用したものと高分子を利用したものには、それぞれ一長一短があることが知られている。
また最近では三重項励起子を利用した高効率化の検討も精力的になされており(T.Tsutsui et al. Jpn.J.Appl.Phys. Vol.38 L1502(1999)等)、発光効率が大きく改善されることが明らかになった。これにともない発光層に用いられるホスト材料の報告も多くなってきている。
本発明者等は、特開2005−154412号公報(特許文献1)および特開2005−158691号公報(特許文献2)において、3,6−ジフェニルカルバゾール誘導体がホスト材料として10数%の外部量子効率を示すことを明らかにした。これら3,6−ジフェニルカルバゾール誘導体は代表的なホスト材料として知られる4,4‘−ビス(カルバゾリル−9)ビフェニル(CBP)に比し高い励起3重項エネルギーを有することも明らかになっている。しかしながらこれら誘導体はTg点が低いため耐久性に課題を有することが推測された。
また3重項励起子を利用した有機薄膜EL素子における他の重要課題として、青色リン光素子における外部量子効率の低さが挙げられており、そのために高い励起3重項エネルギーを有するホストが求められている。
複数のカルバゾール環を有する化合物としてOrganic Letters(非特許文献1)には、1,3,5−トリス(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゼンが記載されているが、これをホスト材料として用いた場合の外部量子効率は0.1%とされている。この低い外部量子効率は、3つのカルバゾール環が中心ベンゼン環の平面から著しくねじれた非平面構造をとっている(非特許文献2)ためと推測される。
特許文献3および特許文献4には非特許文献1と類似の複数のカルバゾール環を有する化合物が示されている。特許文献5に示される複数のカルバゾール環を有する化合物はパラミン構造を有しているため吸収が長波長シフトするため、高い3重項エネルギーを達成することは困難になる。
本発明は上記従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、有機EL素子用材料として、特に耐久性が高く、高発光効率の有機EL素子を実現する新規なN−アリールカルバゾールの多量体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、N−アリールカルバゾールの多量体を有機EL素子として用いることにより、効率の向上と耐久性を改善することができることを見出した。
すなわち、上記課題は、本発明の、下記(1)〜(3)によって解決される。
(1)下記一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体;
Figure 2014105208

(式中R1およびR2は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、Ar2は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基を表し、nは2または3を表す)
(2)前記第(1)項における一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体が下記一般式(II)で表されることを特徴とするN−アリールカルバゾールの多量体;
Figure 2014105208
(式中R1、R2およびR3は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、nは2または3を表す)
(3)前記第(1)項における一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体が下記一般式(III)で表されることを特徴とするN−アリールカルバゾールの多量体。
Figure 2014105208
(式中R3、R4およびR5は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、nは2または3を表す)
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、本発明によれば、有機EL素子の効率の向上と耐久性を改善することができるN−アリールカルバゾールの多量体が提供される。
第1図は中間体の製造例1で得られた3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェニル)〕カルバゾールの赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第2図は中間体の製造例2で得られた3,6−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェニル)〕カルバゾールの赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第3図は実施例1で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第4図は実施例2で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第5図は実施例3で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第6図は実施例4で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第7図は実施例5で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第8図は実施例6で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第9図は中間体の製造例5で得られた2,7−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェニル)〕カルバゾールの赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第10図は実施例7で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第11図は実施例8で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。 第12図は実施例9で得られた本発明のN−アリールカルバゾールの多量体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)図である。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の一般式(I)で示されるN−アリールカルバゾールの多量体は下記経路で製造できる。
Figure 2014105208
(式中R1およびR2は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、Ar2は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基を表し、Xはハロゲン原子を表し、nは2または3を表す)
本発明の一般式(I)および一般式(II)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体は、上記式の経路に従い、パラジウム触媒を用いるアリールホウ素化合物と有機ハロゲン化物のクロスカップリング反応として知られているSuzuki-Miyaura反応により得られる。
上記一般式(IV)で表されるアリールボロン酸の代わりに、熱的に安定で空気中で容易に扱えるビス(ピナコラト)ジボロン、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロンあるいは2−イソプロポキシボロン酸ピナコールエステルとハロゲン化アリールから合成されるアリールボロン酸エステルを用いても良い。
一般式(V)で表わされる多価ハロゲン化物におけるハロゲン原子としては反応性の点からヨウ素化物あるいは臭素化物が好ましい。反応条件によっては塩素化物でも使用できる。
パラジウム触媒としてはPd(PPh、PdCl(PPh,Pd(OAc)およびPdClなど種々の触媒をもちいることができるが、最も汎用的にはPd(PPhがもちいられる。
本反応には塩基が必要であり、NaCO、NaHCOなどの比較的弱い塩基が良好な結果を与える。立体障害等の影響を受ける場合には、Ba(OH)やKPOなどの強塩基が有効である。その他苛性ソーダ、苛性カリ、金属アルコシド等、例えばカリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウムメトキシドなどももちいることができる。トリエチルアミン等の有機塩基ももちいることができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル等のアルコールおよびエーテル系、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル系の他ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等をあげることができる。
このようにして得られる本発明の一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体の具体例を以下に示す。
前記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)中、R1、R2,R3、R4およびR5が置換または無置換のアルキル基である場合、以下のものを挙げることができる。
炭素数が1 〜25 の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基であり、これらのアルキル基は更にフッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子もしくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基を含有してもよい。
具体的には、メチル基、エチル基、n −プロピル基、i −プロピル基、t −ブチル基、s −ブチル基、n −ブチル基、i −ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3 ,7 −ジメチルオクチル基、2 −エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2 −シアノエチル基、ベンジル基、4 −クロロベンジル基、4 −メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
前記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)のR1、R2,R3、R4およびR5が置換または無置換のアルコキシ基である場合は、前記置換または無置換アルキル基の結合位に酸素原子を挿入してアルコキシ基としたものが具体例として挙げられる。
前記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)のR1、R2,R3、R4およびR5が置換基を有しても良いアリール基を表す場合、以下のものを挙げることができる。
フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリジル基、オキサゾリル基等が挙げられ、これらは上述した置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基を置換基として有していてもよい。
前記一般式(I)のAr2における芳香族炭化水素の2価基としてはベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、ピレン、フルオレン、9,9−ジメチル−2−フルオレンの2価基が挙げられ、これらはR1〜R5で定義した置換基を有してもよい。
前記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)のAr1における芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、ピレン、フルオレン、9,9−ジメチル−2−フルオレンの2価基または3価基が挙げられ、これらはR1〜R5で定義した置換基を有してもよい。
また、複素環としてはN−フェニルカルバゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、チオフェン、2,1,3−ベンゾチアジアゾール、2,1,3−ベンゾセレナジアゾールの2価基または3価基が挙げられ、これらはR1〜R5で定義した置換基を有してもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら実施例によって制限されるものではない。
[中間体の製造例1]
3,6−ジフェニルカルバゾール 3.19g、3−ブロモヨードベンゼン8.49g、炭酸カリウム2.76g、銅粉0.1gにニトロベンゼン10mlを加え、窒素気流下190℃にて11時間過熱攪拌した。放冷後不溶部をセライトを用いてろ過除去し、ニトロベンゼンを減圧下留去した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマト処理(溶離液 トルエン/ヘキサン=1/2)し無色粉末の3,6−ジフェニル−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾール 3.28gを得た。 融点163.0〜164.0℃
3,6−ジフェニル−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾール 3.28g、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン1.90g、酢酸カリウム2.06g、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物173mgおよびジオキサン35mlを窒素気流下4時間加熱還流した。
放冷後不溶部を、セライトを用いてろ過除去し、ジオキサンを減圧下留去した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマト処理(溶離液 10%酢酸エチル トルエン溶液)し、下記構造式(1)で表される無色粉末の3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール 3.01gを得た。 融点163℃
Figure 2014105208

赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に示した。
νB−O 1317cm−1 νB−C 1135cm−1
[中間体の製造例2]
[中間体の製造例1]において用いた3−ブロモヨードベンゼンの代わりに4−ブロモヨードベンゼンを用いて同様にウルマン反応により3,6−ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)カルバゾールを得た。
これをもちいて製造例1と同様にして下記構造式(3)で表される3,6−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾールを得た。
Figure 2014105208

赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に示した。
[中間体の製造例3]
3,6−ジブロモカルバゾールと3−ブロモヨードベンゼンを用い、[中間体の製造例1]と同様にウルマン反応を行うことにより、3,6−ジブロモ−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾールを得た。 融点 182.0〜183.5℃
[中間体の製造例4]
[中間体の製造例3]において用いた3−ブロモヨードベンゼンの代わりに、4−ブロモヨードベンゼンを用いる他は、中間体の製造例3と同様に操作することにより、3,6−ジブロモ−N−(4−ブロモフェニル)カルバゾールを得た。 融点 203.0〜204.5℃
[実施例1]
3,5−ジブロモアニソール0.65g、3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール2.60gに脱気したトルエン25mlおよびエタノール10mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム88mgついで脱気した21.5%炭酸ナトリウム水溶液4.80gを加え、窒素気流下7時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、有機層を分離し水洗後乾燥して減圧下溶媒を留去した。
これをシリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=2/1)し、白色粉末の下記構造式(3)で示される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体2.13gを得た。
Figure 2014105208


・上記メトキシ体2.13gを塩化メチレン20mLに溶解した後、1M三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液2.9mLを−10℃で滴下し、その後室温で攪拌した。次に、水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、ヒドロキシ体2.06gを得た。
得られたヒドロキシ体を実施例2と同様にして、12−ブロモドデカノールとの反応によりエーテル化し、ついでトシル化、チオアセチル化、加水分解して下記構造式(4)で表される本発明の本発明のN−アリールカルバゾールの多量体を得た。融点 120℃
Figure 2014105208

赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図3に示した。
元素分析値(%)実測値(計算値):C 86.49/86.63、H 6.30/6.34、N 2.52/2.59、S 2.93 /2.96
[実施例2]
3,6−ジブロモ−N−フェニルカルバゾール0.20g、3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール (中間体の製造例1)0.53g、に脱気したトルエン5mlおよびエタノール2mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム18mgついで脱気した21.5%炭酸ナトリウム水溶液1.0gを加え、窒素気流下3.5時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、有機層を分離し水洗後乾燥して減圧下溶媒を留去した。
これをシリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=2/1)し、無色粉末の下記構造式(5)で表される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.41gを得た。
Figure 2014105208


融点 >250℃
元素分析(%)実測値/計算値
C 90.79 /90.93 H 5.03/4.99 N 3.94/4.08
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図4に示した。
[実施例3]
1,3,5−トリブロモベンゼン0.157g、3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール (中間体の製造例1)0.785gに脱気したトルエン10mlおよびエタノール4mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム54mgついで脱気した21.5%炭酸ナトリウム水溶液3.0gを加え、窒素気流下4時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、有機層を分離し水洗後乾燥して減圧下溶媒を留去した。
これをシリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=3/2)し、無色粉末の下記構造式(6)で表される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.48gを得た。
Figure 2014105208


融点 >220℃
元素分析値(%)実測値/計算値
C 91.47/91.62 H 5.16/5.05 N 3.15/3.34
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第5図に示した。
[実施例4]
3,6−ジブロモ−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾール0.22g(中間体の製造例3)、3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール (中間体の製造例1)0.70gに脱気したトルエン10mlおよびエタノール4mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム54mgついで脱気した21.5%炭酸ナトリウム水溶液1.20gを加え、窒素気流下7時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、有機層を分離し水洗後乾燥して減圧下溶媒を留去した。
これをシリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=2/1)し、無色粉末の下記構造式(7)で表される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.24gを得た。
Figure 2014105208

融点 >220℃
MALDI-TOF/MS:1422.754[M+](1422.56)
元素分析値(%)実測値/計算値
C 90.94/91.11 H 5.07/4.96 N 3.75/3.94
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第6図に示した。
[実施例5]
実施例4において用いた3,6−ジブロモ−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾールの代わりに3,6−ジブロモ−N−(4−ブロモフェニル)カルバゾール(中間体の製造例4)を用いる他は実施例4と同様に操作して下記構造式(8)で表される無色針状結晶の本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.31gを得た。
Figure 2014105208

融点>220℃
元素分析値(%)実測値/計算値
C 91.00/91.11 H 5.05/4.96 N 3.85/3.94
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第7図に示した。
[実施例6]
3,6−ジブロモ−N−(3−ブロモフェニル)カルバゾール0.48g(中間体の製造例3)、3,6−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール (中間体の製造例2)1.67gに脱気したトルエン20mlおよびエタノール8mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム108mgついで脱気した21.5%炭酸ナトリウム水溶液6.0gを加え、窒素気流下7時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、溶媒を減圧下留去した。
内容物を水洗、メタノール洗浄した後乾燥した。トルエンとPdスカベンジャー;QuadraSil MP(Wako製)で処理した後、シリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=3/2 チャージ;トルエン)し、淡黄色粉末を得た。これをトルエンから3回再結晶し、下記構造式(9)で表される無色針状結晶の本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.28gを得た。
Figure 2014105208

融点>220℃
MALDI-TOF/MS:1422.678[M+](1422.56)
元素分析値(%)実測値/計算値
C 90.70/91.11 H 5.01/4.96 N 3.95/3.94赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第8図に示した。
[中間体の製造例5]
[中間体の製造例1]において用いた3,6−ジフェニルカルバゾールの代わりに2,7−ジフェニルカルバゾールを、3−ブロモヨードベンゼンの代わりに4−ブロモヨードベンゼンを用いて同様にウルマン反応により2,7−ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)カルバゾールを得た。これをもちいて[中間体の製造例1]と同様にして下記構造式(10)で表される2,7−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾールを得た。
Figure 2014105208

赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図9に示した。
νB−O 1316cm−1 νB−C 1134cm−1
[実施例7]
実施例3において用いたボロン酸エステルの代わりに、[中間体の製造例5]で得られた2,7−ジフェニル−N−〔4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾールを用いる他は実施例3と同様に操作して、無色針状結晶の下記構造式(11)で表される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.56g(70.0%)を得た。
Figure 2014105208

融点 >220℃
元素分析値(%)実測値/計算値
C 91.30/91.62 H 5.01/5.05 N 3.12/3.34
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第10図に示した。
[実施例8]
4,7−ジブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール0.44g、3,6−ジフェニル−N−〔3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)〕フェニルカルバゾール1.60gに脱気したトルエン20mlおよびエタノール8mlを加え、これにテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム54mgついで脱気した2M炭酸ナトリウム水溶液3.75gを加え、窒素気流下4時間加熱還流した。
室温まで放冷したのち、内容物をヘキサンで希釈し沈殿物をろ過した。
これをPdスカベンジャー;QuadraSil MP(Wako製)と共にトルエンから再結晶して橙黄色針状晶の下記構造式(12)で表される式で表される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体1.0gを得た。
Figure 2014105208

融点 >200℃
元素分析値(%)実測値/計算値
C 85.83/85.87 H 4.61/4.59 N 5.88/6.07
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第11図に示した。
[実施例9]
ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム34.5mgと1,3−ジ−tert−ブチルー1,3、2−ジアザホスホリジンー2−オキシド26.2mgをTHF10mlに溶解した後、これに[中間体の製造例1]で得られたボロン酸エステル1.52g、2,4,6−トリクロロピリミジン0.18g、カリウム−tert-ブトキシド1.0gを加え、窒素気流下8時間加熱還流した。
放冷後水で希釈し、トルエンで抽出し、水洗、乾燥したのちシリカゲルカラムクロマト精製(溶離液 トルエン/ヘキサン=3/2 )し、無色針状晶の下式で示される本発明のN−アリールカルバゾールの多量体0.93gを得た。
本反応では2,4,6−トリス置換ピリミジンをターゲットとしたが、分析の結果3置換体は得られず下記構造式(13)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体であることがわかった。
Figure 2014105208

融点 136.0〜137.0℃
元素分析値(%)実測値/計算値
C 90.83/91.34 H 5.41/5.11 N 3.46/3.55
MALDI-TOF/MS:788.393[M+](788.32)
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第12図に示した。
特開 2005−154412号公報 特開 2005−158691号公報 特開 2003−335754号報 特開 2011−256143号報 特開 2004−178896号報
非特許文献1 Organic Letters Vol.13(12)3146(2011) 非特許文献2 高分子論文集Vol.53(12)829(1996)

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体。
    Figure 2014105208

    (式中R1およびR2は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、Ar2は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基を表し、nは2または3を表す)
  2. 請求項1における一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体が下記一般式(II)で表されることを特徴とするN−アリールカルバゾールの多量体。
    Figure 2014105208
    (式中R1、R2およびR3は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、nは2または3を表す)
  3. 請求項1における一般式(I)で表されるN−アリールカルバゾールの多量体が下記一般式(III)で表されることを特徴とするN−アリールカルバゾールの多量体。
    Figure 2014105208
    (式中R3、R4およびR5は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基あるいは置換基を有してもよいアリール基を表し、Ar1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素の2価基または3価基、置換基を有してもよい複素環の2価基または3価基を表し、nは2または3を表す)
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