JP2014099440A - 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置 - Google Patents

永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014099440A
JP2014099440A JP2012248986A JP2012248986A JP2014099440A JP 2014099440 A JP2014099440 A JP 2014099440A JP 2012248986 A JP2012248986 A JP 2012248986A JP 2012248986 A JP2012248986 A JP 2012248986A JP 2014099440 A JP2014099440 A JP 2014099440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
magnetic field
permanent current
current switch
inductive coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012248986A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Terao
泰昭 寺尾
Osamu Ozaki
修 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2012248986A priority Critical patent/JP2014099440A/ja
Publication of JP2014099440A publication Critical patent/JP2014099440A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

【課題】テープ状の酸化物超電導線材を用いた無誘導コイルを備える永久電流スイッチであって、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移させることが可能な永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、テープ状の酸化物超電導線材261が法線方向を径方向に向けて複数層巻き重ねられた無誘導コイル26と、無誘導コイル26を挟むように配置される一対の磁場印加用コイル27、28と、を備え、一対の磁場印加用コイル27、28は、互いに逆方向に電流が流れるように導電線271がそれぞれ巻回され、各磁場印加用コイル27、28に電流が流れることによって磁力線が無誘導コイル26の各層(酸化物超電導線材261)をその主面と交差する方向に貫通するようなカスプ磁場を形成することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、永久電流モードで運転される超電導マグネットに用いられる永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置に関する。
引用文献1は、テープ状の酸化物超電導線材を巻回したコイルを用いた永久電流スイッチを開示している。
この永久電流スイッチは、図11に示されるように、酸化物超電導線材によって形成された無誘導コイル202と、この無誘導コイル202に磁場を印加可能な磁場印加用コイル204とを備える。
無誘導コイル202は、テープ状の酸化物超電導線材がその法線方向をコイル202の半径方向に向け且つ、無誘導巻きとなるように巻回されることによって構成される。この無誘導コイル202は、超電導マグネット装置210において超電導マグネット212と並列に接続される。
この永久電流スイッチ200では、磁場印加用コイル204によって無誘導コイル202に磁場が印加されていない状態(永久電流スイッチ200がオンの状態)では、超伝導マグネット212と無誘導コイル202を構成する超電導線材とが超電導転移しているため、それぞれ内部抵抗が無く、これにより、超電導マグネット212の両端が短絡された状態(閉回路)となって当該超電導マグネット212を電流が流れ続ける永久電流モードとなる。
そして、磁場印加用コイル204によって無誘導コイル202に磁場を印加する(永久電流スイッチをオフにする)と、これにより、無誘導コイル202を構成する酸化物超電導線材が前記磁場の印加によって常電導転移し、これにより、無誘導コイル202に抵抗(詳しくは、当該コイル202を構成する酸化物超電導線材の抵抗)が生じて、永久電流モードが終了する。
特開2004−39591号公報
近年の超電導マグネット装置の小型化の要請から、この超電導マグネット装置内に配置される永久電流スイッチの小型化も求められており、この永久電流スイッチでは、無誘導コイルに印加する磁場を弱く(即ち、磁場印加用コイルを小さく)することによって永久電流スイッチ自体の小型化を図ることができる。
しかし、上記の永久電流スイッチでは、無誘導コイルを常電導転移させるために印加する磁場を弱くすることについての示唆等が一切されていない。
そこで、本発明は、テープ状の酸化物超電導線材を用いた無誘導コイルを備える永久電流スイッチであって、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移させることが可能な永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、無誘導コイルに磁場が印加されたときの当該コイルを貫通する磁力線の向きに着目して鋭意研究を行った結果、無誘導コイルの各層(テープ状の酸化物超電導線材)を磁力線が交差する方向に貫通するような磁場を無誘導コイルに印加することによって、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移できることを発見した。これは、テープ状の酸化物超電導線材においては、前記酸化物超電導線材の主面に沿って磁力線が貫通するときが最も常電導転移し難く、前記酸化物超電導線材を貫通する磁力線と前記酸化物超電導線材の法線方向との角度が小さくなるにつれて常電導転移し易いからである。
そこで、前記発明者らは、前記発見に基づき無誘導コイルに磁場を印加するための磁場印加用コイルの数や配置等に着目し、以下の構成の永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置を創作した。
本発明は、超電導マグネットを永久電流モードで運転するための永久電流スイッチであって、テープ状の酸化物超電導線材がその法線方向を径方向に向けた状態でインダクタンスが生じないような無誘導巻きとなるよう複数層巻き重ねられ、且つ前記超電導マグネットに電気的に接続される無誘導コイルと、前記無誘導コイルと同心となるように、前記無誘導コイルの中心軸方向において当該無誘導コイルを挟んで対向する位置に配置される一対の磁場印加用コイルとを備えることを特徴とする。
このように、中心軸が一致するよう一対の磁場印加用コイルによって無誘導コイルを挟んだ状態でこれら一対の磁場印加用コイルに前記中心軸周りに逆向きの電流をそれぞれ流すことによって、無誘導コイルの各層(テープ状の酸化物超電導線材)を磁力線が交差する方向に貫通するような磁場を無誘導コイルに印加することを可能にした。これにより、上記構成の永久電流スイッチでは、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移させることができる。
本発明に係る永久電流スイッチにおいては、前記中心軸方向視における各磁場印加用コイルの内周面に囲まれた領域内において、前記中心軸方向に少なくとも一方の磁場印加用コイルから前記無誘導コイルの内周面に囲まれた領域を通過して他方の磁場印加用コイルまで延び、且つ磁性材料によって構成される中心磁気ヨーク部材を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、中心磁気ヨーク部材によって磁力線が略径方向(無誘導コイルの径方向)に延びる領域がより中心軸側(径方向中心側)まで引っ張られることにより、無誘導コイルの各層(各酸化物超電導線材)を貫通する各磁力線が酸化物超電導線材の法線方向により近くなるため、無誘導コイル(当該コイルを構成する酸化物超電導線材)がより常電導転移し易くなる。
しかも、前記磁力線が略径方向に延びる領域が中心磁気ヨーク部材によって中心軸側に引っ張られた分だけ無誘導コイルの径方向内側における酸化物超電導線材の巻き数を増やすことで、磁場の印加による無誘導コイルの常電導転移のし易さを維持しつつ、常電導転移したときの無誘導コイルの抵抗値を増大させることができる。
具体的には、前記磁力線が略径方向に延びる領域が前記中心磁気ヨークに引っ張られた分だけ無誘導コイルの径方向内側における酸化物超電導線材の巻き数を増やしても、前記磁場が印加されたときに、この磁場の磁力線が前記内側に増やした無誘導コイルの各層(テープ状の酸化物超電導線材)をその主面と交差する方向に貫通するため、常電導転移のし易さが維持される。また、永久電流スイッチ(無誘導コイル)は超電導コイル(超電導マグネット)と並列に接続されて用いられるため、常電導転移したときの抵抗値が小さいと永久電流モードから永久電流スイッチをオフにしても当該スイッチ(無誘導コイル)に電流が流れて永久電流モードを瞬時に終了できなくなるが、前記無誘導コイルの径方向内側の巻き数を増やして当該無誘導コイルを構成する酸化物超電導線材の全長を大きくして常電導転移したときの当該コイルの抵抗値を十分に確保することによって、永久電流モードから永久電流スイッチをオフにしたときに当該スイッチに電流が流れることを確実に防ぐことができる。
前記一対の磁場印加用コイル及び前記無誘導コイルを外側から囲み、又は前記中心磁気ヨーク部材と共同して前記一対の磁場印加用コイル及び前記無誘導コイルを外側から囲み、且つ磁性材料によって構成される外側磁気ヨーク部材を備えてもよい。
かかる構成によれば、各コイルが磁性材料で構成される外側磁気ヨーク部材(又は外側磁気ヨーク部材と中心磁気ヨーク部材)によって囲まれるため、各コイルにおいて生じる磁場がその外部に漏れるのを防ぐことができる。
また、上記課題を解消すべく、本発明は、超電導マグネット装置であって、上記いずれかの永久電流スイッチと、電源に対して前記永久電流スイッチと並列に接続される超電導コイルと、を備える。
かかる構成によれば、永久電流スイッチにおいて、中心軸を一致させた状態で一対の磁場印加用コイルによって無誘導コイルを挟んだ状態で、これら一対の磁場印加用コイルに前記中心軸周りに逆向きの電流を流すことによって、無誘導コイルの各層(テープ状の酸化物超電導線材)を磁力線が交差する方向に貫通するような磁場を無誘導コイルに印加することができる。これにより、前記永久電流スイッチでは、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移させることができる。このため、一対の磁場印加用コイルを小さくして永久電流スイッチの小型化を図ることができ、この永久電流スイッチを内蔵するマグネット装置の小型化を図ることが可能となる。
以上より、本発明によれば、テープ状の酸化物超電導線材を用いた無誘導コイルを備える永久電流スイッチであって、弱い磁場で無誘導コイルを常電導転移させることが可能な永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置を提供することができる。
第1実施形態に係る超電導マグネット装置の概略構成図である。 前記超電導マグネット装置に設けられた永久電流スイッチの分解斜視図である。 前記永久電流スイッチにおける磁場の状態を示す断面図である。 前記永久電流スイッチの巻枠部材の斜視図である。 前記永久電流スイッチの無誘導コイルにおける酸化物超電導線材の巻き方を説明するための図である。 カスプ磁場を説明するための図である。 前記超電導マグネット装置の配線状態を説明するための図である。 前記巻枠部材の胴部が非磁性材料の場合の磁場の状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る超電導マグネット装置の概略構成図である。 前記超電導マグネット装置の永久電流スイッチの概略構成図である。 従来の永久電流スイッチを説明するための図である。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図8を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る超電導マグネット装置は、例えば、NMR装置やMRI装置等に用いられ、図1に示されるように、クライオスタット11と、超電導マグネット14と、永久電流スイッチ20と、を備える。
クライオスタット11は、超電導マグネット14及び永久電流スイッチ20を液体窒素と共にその内部に収容する。この液体窒素は、超電導マグネット14のメインコイル18及び永久電流スイッチ20の無誘導コイル26等を冷却して超電導状態にする(超電導転移させる)ためのものである。尚、図1において、液体窒素の図示を省略している。
クライオスタット11は、中央に前記NMR装置等の撮影対象が配置される貫通穴(室温ボア)12を残してこれを取り巻く筒状又はドーナツ状に形成されている。本実施形態のクライオスタット11は、貫通穴12が垂直方向(図1において上下方向)に貫通するような姿勢で配置される。このクライオスタット11は、例えば、ステンレス鋼やその合金等の非磁性体によって形成されている。
クライオスタット11の内部では、下方位置に超電導マグネット14が配置され、上方位置に、貫通穴12を囲み、且つ水平方向に広がるプレート13が設けられている。このプレート13上には、永久電流スイッチ20や、超電導マグネット14の保護回路、超電導接続箇所等が配置される。
超電導マグネット14は、巻枠15と、この巻枠15に設けられるメインコイル(磁場形成用コイル)18と、を備える。巻枠15は、貫通穴12を囲むように配置された筒状の胴部16と、胴部16の上下方向の両端から径方向(図1における水平方向)にそれぞれ広がるフランジ部17、17と、を有する。メインコイル18は、巻枠15に、例えば、Bi(ビスマス)系やY(イットリウム)系の酸化物超電導線材がソレノイド状に巻回されることによって形成されている。
永久電流スイッチ20は、図2〜図4にも示されるように、巻枠部材22と、この巻枠部材22を周方向に取り囲む外周部材(外側磁気ヨーク)24と、無誘導コイル26と、一対の磁場印加用コイル(第1コイル27、第2コイル28)と、を備える。
巻枠部材22は、円柱状の胴部(中心磁気ヨーク部材)221と、その中心軸c方向に間隔をおいて設けられる複数(本実施形態では4つ)のフランジ部222〜225と、を有する。この巻枠部材22には、上から順に、磁場印加用コイル(第1コイル)27、無誘導コイル26、及び磁場印加用コイル(第2コイル)28が配置されている。
胴部221は、磁性材料によって構成されている。本実施形態の胴部221は、例えば、SS400等によって構成されている。この胴部221は、その中心軸c方向視における第1コイル27及び第2コイル28の内周面に囲まれた領域内において、中心軸c方向に一方(例えば上側)の磁場印加用コイル(例えば第1コイル27)から無誘導コイル26の内周面に囲まれた領域を通過して他方(例えば下側)の磁場印加用コイル(例えば第2コイル28)まで延びている(図3参照)。
各フランジ部222〜225は、中心軸c方向において各コイル26〜28の幅に対応する間隔を空けて設けられ、それぞれ胴部221の外周面から径方向に広がっている。胴部221の上端と下端とに設けられるフランジ部222、225は、磁性材料によって構成されている。本実施形態のフランジ部222、225は、例えば、SS400等によって構成されている。また、胴部221の中心軸c方向の中間位置に設けられる2つのフランジ部223、224は、非磁性材料によって構成されている。本実施形態のフランジ部223、224は、例えば、SUS304等によって構成されている。この非磁性材料によって構成されるフランジ部223、224は、第1コイル26と無誘導コイル26との間と、無誘導コイル26と第2コイル28との間に設けられている。
各フランジ部222〜225は、中心軸c方向視において、円形の輪郭を有する板状の部位であり、各フランジ部222〜225の外径は同じである。
本実施形態の巻枠部材22では、例えば、胴部221の高さ(中心軸c方向の長さ寸法)が120.0mm、直径が50.0mmであり、各フランジ部222〜225の直径(外径)が65.5mm、胴部221の外周面からフランジ部222〜225の周縁までの長さ寸法が40.5mm、磁性材料のフランジ部222、225の厚さが10.0mm、非磁性材料のフランジ部223、224の厚さが6.5mmである。
外周部材24は、中心軸cを中心にして巻枠部材22を外側から囲む円筒形状を有し、磁性材料によって構成されている。本実施形態の外周部材24は、例えば、SS400等によって構成されている。この外周部材24の内径は、巻枠部材22の各フランジ部222〜225の外径(直径)と同じ若しくは僅かに大きい。本実施形態の外周部材24では、例えば、内径が65.5mm、外径が75.5mm、高さ(中心軸c方向の長さ寸法)が120mmである。
以上のように構成される巻枠部材22(詳しくは、胴部221及び両端のフランジ部222、225)と外周部材24とは、ヨークとして働く。
無誘導コイル(スイッチ用コイル)26は、テープ状の超電導線材261がその法線(厚さ)方向を当該コイル26の径方向に向けた状態で複数層巻き重ねられることによって構成される。具体的に、無誘導コイル26は、テープ状の超電導線材261が一対のフランジ部223、224間の領域においてその法線(厚さ)方向を巻枠部材22の径方向に向けた状態(フラットワイズ状態)で胴部221の外周面上において無誘導巻きとなるように多層に巻き重ねられた、いわゆるパンケーキコイルである。
また、無誘導コイル26は、超電導線材261が無誘導巻きされることによって構成されている。この無誘導巻きとは、無誘導コイル26全体におけるインダクタンスをキャンセルすることができるような巻き方である。例えば、超電導線材261は、図5(A)に示されるように、径方向に隣り合う層間の電流の向きが反対となる構成でもよく、例えば、図5(B)に示されるように、所定のターン数を一方向に巻線したコイルの外側に、このコイルと反対方向に所定のターン数巻線したコイルを直列に接続し、コイル26全体のインダクタンスをキャンセルする構成であってもよい。即ち、無誘導コイル26がインダクタンスを持たない巻線方法(無誘導巻線)であれば、具体的な巻線方法は、限定されない。尚、図5(A)及び図5(B)において、色の薄い層(超電導線材261の断面)では紙面の手前から奥に向かって電流が流れ、色の濃い層では紙面の奥から手前に向かって電流が流れる。
図2〜図4に戻って、超電導線材261は、テープ状の酸化物超電導線材であり、例えば、Bi(ビスマス)系酸化物超電導導体や、希土類系酸化物超電導導体、REBCO等によって構成される。この超電導線材261は、例えば、幅が7.0mm、厚さが0.36mmのテープ形状を有する。
本実施形態では、この超電導線材261が巻枠部材22の胴部221に35ターン巻回されることによって、内径が50.0mm、外径が75.5mm、径方向の厚さが12.75mm、中心軸c方向の幅が7.0mmの無誘導コイル26が構成されている。
一対の磁場印加用コイル(第1コイル及び第2コイル)27、28は、中心軸cを中心にして互いに逆方向に電流が流れるように導電線271がそれぞれ巻回され、各磁場印加用コイル27、28に電流が流れることによって磁力線が無誘導コイル26の各層を構成する酸化物超電導線材261をその主面と略直交(交差)する方向に貫通するような磁場を形成する。
ここで、テープ状の超電導線材261に対しては、法線方向に磁力線が貫通するときが最も常電導転移し易く(即ち、最も弱い磁場で常電導転移させることができ)、超電導線材261を貫通する磁力線と超電導線材261の法線方向との角度が大きくなるに従って常電導転移し難くなる(即ち、より強い磁場を印加しないと常電導転移しなくなる)。
具体的に、第1コイル27及び第2コイル28は、例えば、Cu(銅)によって構成される直径1.0mmの導電線271が、フランジ部222、223(又は224、225)間の領域において胴部221の外周面上においてソレノイド状に巻き重ねられることによって構成される。本実施形態において、第1コイル27及び第2コイル28は、内径が50.0mm、外径が131.1mm、径方向の厚さが40.5mm、中心軸c方向の幅が40.0mm、層数が44、巻数/層が37、巻数が1628である。尚、第1コイル27と第2コイル28とでは、導電線271の巻回方向が互いに逆向きである。本実施形態において、例えば、第1コイル27では、導電線271が平面視時計回りに巻回され、第2コイル28では、導電線271が平面視反時計回りに巻回されている(図2参照)。
このような第1コイル27及び第2コイル28に、中心軸cを中心に互いに逆方向の電流を流すことにより、第1コイル27及び第2コイル28は、図6に示すような磁力線によって表される磁場(カスプ磁場)を形成する。このカスプ磁場とは、z軸(中心軸c)を対称軸としたときに、磁場の強さが近軸領域において「B=ar、B=−2az:aは定数」で表され、磁力線が「rz=一定」で表される磁場である。
このカスプ磁場では、第1コイル27と第2コイルと28の間(無誘導コイル26が配置されている領域)において磁力線が略水平方向(略径方向)を向いている。これにより、磁力線が無誘導コイル26の各層を構成する超電導線材261をその主面と略直交(交差)する方向に貫通する。
尚、第1コイル27及び第2コイル28を構成する導電線271の材質は、Cuに限定されず、Al(アルミニウム)、Ag(銀)、Au(金)、若しくはこれらの合金等であってもよい。
以上のように構成される永久電流スイッチ20は、クライオスタット11内のプレート13上に配置され、永久電流スイッチ20の無誘導コイル26と超電導マグネット14のメインコイル18とが、図7に示されるように、外部電源30に対して並列に接続される。このとき、無誘導コイル26とメインコイル18とを接続する導電線も、酸化物超電導導体によって構成されている。また、第1コイル27と第2コイル28とには、それぞれ制御用電源32が接続される。
このように外部電源30と制御用電源32とが接続された超電導マグネット装置10では、スイッチ34が閉じられ、超電導マグネット14(メインコイル18)に外部電源からの電流が供給される。そして、所定量の電流が供給されるとスイッチ34が開かれる。このとき、メインコイル18、無誘導コイル26、及び、これらを接続する導電線が液体窒素によって冷却されて超電導転移しているため、内部抵抗がなく、メインコイル18と無誘導コイル26とによって構成される閉回路内を前記供給された電流が流れ続ける永久電流モードとなる。
永久電流モードをオフにする(終了させる)ときには、スイッチ34が閉じられた状態で、制御用電源32から永久電流スイッチ20の一対の磁場印加用コイル(第1コイル27及び第2コイル28)に電流がそれぞれ供給される。この電流の供給によって、第1コイル27及び第2コイル28が永久電流スイッチ20内でカスプ磁場を形成する。このカスプ磁場により、無誘導コイル26(詳しくは、無誘導コイル26を構成する超電導線材261)が常電導転移し、その抵抗によって前記閉回路を流れていた電流が外部電源30側に流れ出て、永久電流モードがオフになる。
以上の超電導マグネット装置10の永久電流スイッチ20によれば、中心軸cが一致するよう第1コイル27及び第2コイル28によって無誘導コイル26を挟んだ状態でこれら第1コイル27及び第2コイル28に中心軸c周りに逆向きの電流をそれぞれ流すことによって、無誘導コイル26の各層(テープ状の超電導線材261)を磁力線が略直交する方向に貫通するような磁場(本実施形態ではカスプ磁場)を無誘導コイル26に印加することを可能にした。これにより、本実施形態の永久電流スイッチ20では、弱い磁場で無誘導コイル26を常電導転移させることができる。
本実施形態の永久電流スイッチ20では、磁性材料によって構成される胴部(巻枠部材22の胴部)221によって、カスプ磁場の磁力線が略径方向(超電導線材261の略法線方向)に延びる領域がより中心軸c側(径方向中心側)まで引っ張られることによって無誘導コイル26の各層を構成するテープ状の超電導線材261を貫通する各磁力線が当該超電導線材261の法線方向により近くなるため、無誘導コイル26(当該コイル26を構成する超電導線材261)がより常電導転移し易くなる。
しかも、前記磁力線が略径方向に延びる領域が胴部221によって中心軸c側に引っ張られた分だけ無誘導コイル26の径方向内側における超電導線材261の巻き数を増やすことで、カスプ磁場の印加による無誘導コイル26の常電導転移のし易さを維持しつつ、常電導転移したときの無誘導コイル26の抵抗値を十分に確保することができる。
即ち、前記磁力線が略径方向に延びる領域が胴部221に引っ張られた分だけ無誘導コイル26の径方向内側における超電導線材261の巻き数を増やしても、カプス磁場が印加されたときに、このカプス磁場の磁力線が前記内側に増やした無誘導コイル26の各層(テープ状の超電導線材261)をその主面と略直交する方向に貫通するため、常電導転移のし易さが維持される。
また、永久電流スイッチ20(無誘導コイル26)は、外部電源30に対し、メインコイル18(超電導マグネット14)と並列に接続されて用いられるため、常電導転移したときの抵抗値が小さいと永久電流モードから永久電流スイッチ20をオフにしたときに当該スイッチ20(無誘導コイル26)に暫く電流が流れ続けて永久電流モードを瞬時に終了できなくなるが、無誘導コイル26の径方向内側の巻き数を増やして当該無誘導コイル26を構成する超電導線材261の全長を大きくして常電導転移したときの当該コイル26の抵抗値を十分に確保することによって、永久電流モードから永久電流スイッチ20をオフにしたときに当該スイッチに電流が流れることを確実に防ぐことができる。
具体的には、胴部221が非磁性材料によって構成されると、図8に示されるように、中心軸c方向における無誘導コイル26の配置位置において、カスプ磁場における磁力線が超電導線材261の略法線方向となる領域の中心軸c側の端部が、第1コイル27及び第2コイル28の内周面よりも径方向外側の位置となる。これに対し、本実施形態のように胴部221が磁性材料によって構成されると、図3に示されるように、前記略法線方向となる領域の中心軸c側の端部が胴部221によって引っ張られ、第1コイル27及び第2コイル28の内周面と同じ径方向位置となる。
このため、本実施形態の無誘導コイル26では、図8の無誘導コイルに比べて径方向内側の巻き数を増やしても、カスプ磁場の印加による無誘導コイル26の常電導転移のし易さが維持され、且つ、常電導転移したときの無誘導コイルの抵抗値を十分に大きくすることができる。
また、本実施形態の超電導マグネット装置10では、永久電流スイッチ20において、第1コイル27及び第2コイル28によってその間に位置する無誘導コイル26にカスプ磁場を印加することで印加する磁場が弱くても無誘導コイル26が常電導転移するため、第1コイル27及び第2コイル28を小さくして永久電流スイッチ20の小型化を図ることができる。このため、この永久電流スイッチ20を内蔵する超電導マグネット装置10の小型化を図ることも可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について図9及び図10を参照しつつ説明するが、上記第1実施形態と同様の構成には同一符号を用いると共に詳細な説明を省略し、異なる構成ついてのみ詳細に説明する。
本実施形態に係る超電導マグネット装置は、図9に示されるように、クライオスタット111と、超電導マグネット14と、永久電流スイッチ120と、を備える。
クライオスタット111は、超電導マグネット及び永久電流スイッチ等を液体ヘリウムと共にその内部に収容する内側シールド槽112と、内側シールド槽112をその内部に収容する外側シールド槽113と、を有する。これら各シールド槽(内側シールド槽112及び外側シールド槽113)は、例えば、ステンレス鋼やその合金等の非磁性体によって形成されている。これら超電導マグネット14、内側シールド槽112、及び外側シールド槽113は、中央に前記NMR装置等の撮影対象が配置される貫通穴(室温ボア)12を残してこれを取り巻く筒状又はドーナツ状に形成されている。
内側シールド槽112は、中心軸Cが垂直方向(図9において上下方向)に延びる筒状であり、超電導マグネット14を液体ヘリウムと共にその内部に収容する。具体的には、内側シールド槽112の中心軸と超電導マグネット14の中心軸とが一致するように、内側シールド槽112がその内部に超電導マグネット14を収容している。この収容された超電導マグネット14は、内側シールド槽112内に収容(貯留)されている液体ヘリウムに浸漬されている。外側シールド槽113は、内部に収容された内側シールド槽112と同心の筒状である。外側シールド槽113は、内側シールド槽112との間に液体窒素を収容(貯留)し、外部の熱に対して内側シールド槽112を断熱している。尚、図9において、液体ヘリウムと液体窒素との図示を省略している。
永久電流スイッチ120は、図10にも示されるように、巻枠部材22と、外周部材24と、無誘導コイル(スイッチ部)26と、一対の磁場印加用コイル(第1コイル27、第2コイル28)と、磁気シールド122と、を備える。
磁気シールド122は、巻枠部材22と外周部材24とが組み合わされた状態のものを、その外側から囲む。磁気シールド122は、例えば、Y系酸化物超電導導体等の酸化物超電導導体によって構成されている。この磁気シールド122は、永久電流スイッチ120内で生じた磁場がメインコイル18に影響するのを防ぐと共に、メインコイル18が形成した磁場が永久電流スイッチ120(無誘導コイル26)に影響するのを防ぐ。具体的には、内側シールド槽112内に液体ヘリウムが貯留されていることで、内側シールド槽112内の温度が例えば4K程度まで下がって、無誘導コイル26の臨界磁場が上がり、常電導線によって形成された磁場印加用コイルでは磁場強度が足らなくなる。このため、磁場印加用コイルにNbTiやNb3Sn等の金属系超電導電線を用いる必要があるが、この磁場強度の領域では鉄(例えば、SS400)等で構成される外周部材24の磁化は飽和し、これにより、これら外周部材24や巻枠部材22が第1コイル27及び第2コイル28が形成した磁場の外部への漏れを防ぐことができなくなる。よって、本実施形態の永久電流スイッチ120では磁気シールド122を設け、前記漏れ磁場と、メインコイル18の磁場が内部に侵入するのを防いでいる。
本実施形態の第1コイル27と第2コイル28とは、例えば、NbTiやNbSn等によって構成される超電導線材が巻回されることによって構成されている。
以上の永久電流スイッチ120によっても、第1コイル27及び第2コイル28によってカスプ磁場を形成することにより、これら第1コイル27及び第2コイル28の間に配置された無誘導コイル26に対し、当該コイル26の各層を構成するテープ状の超電導線材261に対して磁力線が主面と略直交するように貫通する磁場を効率よく印加することができる。これにより、無誘導コイル26に印加される磁場が弱くても当該無誘導コイル26を効果的に常電導転移させることが可能となる。
尚、本発明の永久電流スイッチ、及びこれを備えた超電導マグネット装置は、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記第1及び第2実施形態では、巻枠部材22が磁性材料によって構成されているが、これに限定されず、非磁性材料によって構成されてもよい。この場合、中心軸c方向における無誘導コイル26の位置において、カスプ磁場の磁力線が超電導線材261の略法線方向となる領域の中心軸c側の端部が、図8に示されるように、第1コイル27及び第2コイル28の内周面よりも径方向外側の位置となるため、無誘導コイル26の内径をこの位置まで大きくする。即ち、無誘導コイル26の内径を第1コイル27及び第2コイル28の内径より大きくする。
また、永久電流スイッチ20、120において、巻枠部材22の各フランジ部222〜225が非磁性材料によって構成されてもよく、また、外周部材24がなくてもよい。即ち、少なくとも胴部221が磁性材料によって構成されていれば、中心軸c方向における無誘導コイル26の位置において、カスプ磁場の磁力線が超電導線材261の略法線方向となる領域の中心軸c側の端部が、第1及び第2実施形態と同様の位置まで引っ張られる。この場合、漏れ磁場の防止と、メインコイル18が形成する磁場の永久電流スイッチへの影響を防ぐために、磁気シールド122が設けられることが好ましい。
10 超電導マグネット装置
14 超電導マグネット
18 メインコイル(超電導コイル)
20、120 永久電流スイッチ
22 巻枠部材
221 胴部(中心磁気ヨーク部材)
24 外周部材(外側磁気ヨーク部材)
26 無誘導コイル
261 超電導線材(酸化物超電導線材)
27 第1コイル(磁場印加用コイル)
28 第2コイル(磁場印加用コイル)
271 導電線

Claims (4)

  1. 超電導マグネットを永久電流モードで運転するための永久電流スイッチであって、
    テープ状の酸化物超電導線材がその法線方向を径方向に向けた状態でインダクタンスが生じないような無誘導巻きとなるよう複数層巻き重ねられ、且つ前記超電導マグネットに電気的に接続される無誘導コイルと、
    前記無誘導コイルと同心となるように、前記無誘導コイルの中心軸方向において当該無誘導コイルを挟んで対向する位置に配置される一対の磁場印加用コイルと、を備える、永久電流スイッチ。
  2. 請求項1に記載の永久電流スイッチであって、
    前記中心軸方向視における各磁場印加用コイルの内周面に囲まれた領域内において、前記中心軸方向に少なくとも一方の磁場印加用コイルから前記無誘導コイルの内周面に囲まれた領域を通過して他方の磁場印加用コイルまで延び、且つ磁性材料によって構成される中心磁気ヨーク部材を備える、永久電流スイッチ。
  3. 請求項2に記載の永久電流スイッチであって、
    前記一対の磁場印加用コイル及び前記無誘導コイルを外側から囲み、又は前記中心磁気ヨーク部材と共同して前記一対の磁場印加用コイル及び前記無誘導コイルを外側から囲み、且つ磁性材料によって構成される外側磁気ヨーク部材を備える、永久電流スイッチ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の永久電流スイッチと、
    電源に対して前記永久電流スイッチと並列に接続される超電導コイルと、を備える超電導マグネット装置。
JP2012248986A 2012-11-13 2012-11-13 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置 Pending JP2014099440A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248986A JP2014099440A (ja) 2012-11-13 2012-11-13 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248986A JP2014099440A (ja) 2012-11-13 2012-11-13 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014099440A true JP2014099440A (ja) 2014-05-29

Family

ID=50941238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012248986A Pending JP2014099440A (ja) 2012-11-13 2012-11-13 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014099440A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016068363A1 (ko) * 2014-10-31 2016-05-06 연세대학교 산학협력단 초전도 코일을 사용한 고속 물체 부상 장치 및 그 방법
JP2018136258A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 古河電気工業株式会社 超電導線材の検査装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016068363A1 (ko) * 2014-10-31 2016-05-06 연세대학교 산학협력단 초전도 코일을 사용한 고속 물체 부상 장치 및 그 방법
KR20160050818A (ko) * 2014-10-31 2016-05-11 연세대학교 산학협력단 초전도 코일을 사용한 고속 물체 부상 장치 및 그 방법
KR101687586B1 (ko) 2014-10-31 2016-12-19 연세대학교 산학협력단 초전도 코일을 사용한 고속 물체 부상 장치 및 그 방법
JP2018136258A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 古河電気工業株式会社 超電導線材の検査装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5123604B2 (ja) 超電導コイル
US10241168B2 (en) Magnet coil assembly, comprising an HTS strip conductor and an LTS wire, which form a joint
US9691530B2 (en) Superconducting coil device with continuous current switch and method for switching
US20140066312A1 (en) Magnet system for generation of a highly stable magnetic field
US10008314B2 (en) Electric coil, apparatus having at least two subcoils and manufacturing method therefor
KR20150065694A (ko) 초전도성 코일 장치 및 제조 방법
US5319333A (en) Superconducting homogeneous high field magnetic coil
US7427908B1 (en) Magnetic shimming configuration with optimized turn geometry and electrical circuitry
JP6678509B2 (ja) 超電導テープ線、超電導テープを用いた超電導電流リード、永久電流スイッチおよび超電導コイル
US20160365183A1 (en) Superconducting magnet
JP2014099440A (ja) 永久電流スイッチ、及びこの永久電流スイッチを備えた超電導マグネット装置
US8275429B1 (en) High magnetic field gradient strength superconducting coil system
US9530549B2 (en) Superconducting coil device with switchable conductor section and method for switching
Yoon et al. Field mapping of the jointless HTS solenoid magnet in a persistent current mode operation
JP5937025B2 (ja) 超電導磁気シールド装置
JP2004335160A (ja) 超電導装置用電流リード
JP5060275B2 (ja) 超電導コイル装置
JP5696941B2 (ja) 臨界電流の測定方法
US6358888B1 (en) Shielded superconducting magnet joints
EP4113548A1 (en) Superconducting magnet, superconducting wire, and method for producing superconducting magnet
JP6058577B2 (ja) 高温超電導線材および高温超電導コイル
JP5937026B2 (ja) 超電導磁気シールド装置
Obana et al. Investigation of long time constants of magnetic fields generated by the JT-60SA CS1 module
JP3677166B2 (ja) 高磁場発生用永久電流マグネット装置
US11798721B2 (en) High-Tc superconducting electromagnet for persistent current operation