JP2014098079A - ポリカーボネート樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、溶融エステル交換法によりポリカーボネート樹脂を製造する方法において、高温となる反応器内の温度の影響を受けず、飛沫同伴による閉塞や、揮発する副生モノヒドロキシ化合物の液だまりの影響も受けないことで信頼性の高い圧力管理を行うことを目的とする。
【解決手段】
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応器内で重縮合反応させ、副生するモノヒドロキシ化合物を減圧ライン4を介して反応系外へ留去しながら、ポリカーボネート樹脂を製造する方法であって、前記減圧ライン4に設けられた枝管6を介して圧力検知手段7が設置され、前記反応器と前記減圧ライン4との接合部(A)21から、圧力検知端(C)23までの距離Ltが、配管長さとして1m以上であることを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造方法。
【選択図】 図1
Description
ここで、ポリカーボネート樹脂の重縮合は、エステル交換反応で副生するモノヒドロキシ化合物(炭酸ジエステルがジフェニルカーボネート(DPC)の場合はフェノール)を反応系から除去することにより進行する。
[1] ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応器内で重縮合反応させ、副生するモノヒドロキシ化合物を減圧ラインを介して反応系外へ留去しながら、ポリカーボネート樹脂を製造する方法であって、前記減圧ラインに設けられた枝管に圧力検知手段が設置され、前記反応器と前記減圧ラインとの接合部(A)から、前記圧力検知手段の端部(C)までの距離Ltが、配管長さとして1m以上であるポリカーボネート樹脂の製造方法。
[2] 前記接合部(A)から、圧力検知手段が設置される枝管と減圧ラインとの接合部(B)までの距離Laが、0.1m以上である前記[1]に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[3] 前記圧力検知手段の端部(C)が、前記接合部(B)よりも高い位置にある前記[1]または[2]記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[4] 前記圧力検知手段の端部(C)が、前記接合部(A)よりも0.2m以上高い位置にある前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[5] 前記減圧ラインが熱交換器を有するものであって、前記圧力検知手段が、前記減圧ラインの前記接合部(A)から前記熱交換器までの最上部を基点として設けられた枝管に設置される前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[6] 前記反応器が、横型撹拌反応器である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[7] 前記圧力検知手段の端部(C)の温度が、150℃以下である前記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[8] 前記減圧ライン内の線速が、100m/sec以下である前記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
[9] 前記減圧ラインに設けられた枝管に設置される圧力検知手段が複数である前記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
本発明の製造方法では、原料モノマーとして、後述するジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と、ジフェニルカーボネート(DPC)等の炭酸ジエステルをそれぞれ溶融状態にて、原料混合溶融液を調製し(原料調製工程)、好ましくはエステル交換触媒の存在下、これらの化合物を溶融状態で重縮合反応をさせる(重縮合工程)ことにより行われ、副生するモノヒドロキシ化合物を反応系外へ留去しながら除去することにより、反応を進行させ、ポリカーボネート樹脂を製造する。
このモノヒドロキシ化合物の留去は、反応器の気相部(一般的に反応器の上部)に設けられる減圧ラインを介して行われる。重縮合工程は、複数の反応器を接続した多段工程で行われ、一般的には、前段反応と後段反応の2段階に分けられる。前段反応は、主に低重合度のオリゴマー生成のための工程であり、通常、減圧下で、好ましくは150℃〜270℃、より好ましくは170℃〜260℃の温度で、好ましくは0.1時間〜10時間、より好ましくは0.5時間〜3時間実施され、副生するモノヒドロキシ化合物を反応系外へ留去させ、オリゴマーを生成させる。
減圧ラインの減圧手段は、真空ポンプやエジェクターを用いることができる。特に、ポリカーボネート樹脂が高粘度となる後段の反応器ほど、高い真空度を達成するために、真空ポンプを用いることが好ましい。
なお、重縮合工程の後、ポリカーボネート樹脂中の未反応原料若しくは反応副生物であるモノヒドロキシ化合物を脱揮除去する工程、熱安定剤、離型剤若しくは色剤等を添加する工程、または得られたポリカーボネート樹脂を所定の粒径のペレットに形成する工程等を適宜追加してもよい。
なお、詳しくは前段反応の反応器は竪型撹拌反応器が1器以上であることが好ましく、後段反応の反応器は横型撹拌反応器が1器以上であることが好ましい。反応器を複数設置する場合は、反応器毎に段階的に温度を上昇させ、段階的に圧力を減少させた設定とすることが好ましい。
原料モノマーとしてのジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1−トリクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;イソソルビト、イソマンニド、イソイデット等の複素環基を有するジヒドロキシ化合物類;2−(5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデロン等のスピロ炭化水素誘導体;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のカルド構造含有ビスフェノール類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類;ハイドロキノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。これらの中では、ビス(ヒドロキシアリール)アルカン類が好ましく、特に耐衝撃性の点からビスフェノールA(以下、BPAと略称することがある。)が好ましい。さらに、難燃性を高める目的で、上記のジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物も使用することができる。これらのジヒドロキシ化合物は、二種以上を混合することができる。
原料モノマーとしての炭酸ジエステルとしては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
また、エステル交換法で製造するポリカーボネート樹脂では、炭酸ジエステル(上記の置換したジカルボン酸またはジカルボン酸エステルを含んでもよい。以下同じ。)は、ジヒドロキシ化合物に対して過剰に使用される。即ち、ジヒドロキシ化合物に対する炭酸ジエステルの割合(モル比)は、通常1.00〜1.30、好ましくは1.01〜1.20、更に好ましくは1.05〜1.20である。モル比が過度に小さい場合は、得られるポリカーボネート樹脂の末端OH基が多くなり、ポリカーボネート樹脂の熱安定性が悪化する傾向となる。また、モル比が過度に大きい場合は、エステル交換の反応速度が低下し、所望の分子量を有するポリカーボネート樹脂の生産が困難となる傾向となる他、ポリカーボネート樹脂中の炭酸ジエステルの残存量が多くなり、成形加工時や成形品としたときの臭気の原因となることがある。従って、末端OH基量は100ppm以上であることが好ましい。このような末端OH基量とすることにより、分子量の低下を抑制でき、色調もより良好となる。
通常、エステル交換反応によりポリカーボネート樹脂を製造する際には、エステル交換触媒が使用される。エステル交換触媒は、特に制限されないが、周期表第1族の金属化合物および/または周期表第2族の金属化合物が好ましい。また、補助的に、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性窒素化合物などの塩基性化合物を併用することも可能である。これらのエステル交換触媒の中では、実用的観点から周期表第1族の金属化合物が好ましい。これらのエステル交換触媒は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。エステル交換触媒の使用量は、ジヒドロキシ化合物1モルに対し、通常1×10-9モル〜1×10-1モル、好ましくは1×10-7モル〜1×10-3モル、更に好ましくは1×10-7モル〜1×10-6モルの範囲である。
(1)粘度平均分子量(Mv)
ウベローデ粘度計を使用し、ポリカーボネート樹脂試料の塩化メチレン溶液(0.6g/dl)を調製し、20℃におけるηspを測定し、以下の式(1)及び(2)より粘度平均分子量(Mv)を求めた。
ηsp/C=[η]×(1+0.28ηsp) (1)
[η]=1.23×10-4×(Mv)0.83 (2)
(式(1)中、ηspはポリカーボネート樹脂試料の塩化メチレン中20℃で測定した比粘度であり、Cはこの塩化メチレン溶液の濃度である。塩化メチレン溶液としては、ポリカーボネート樹脂試料の濃度が0.6g/dlの溶液を使用する。)
図2に示すような竪型撹拌反応器3器及び横型撹拌反応器1器を有する連続製造設備によってポリカーボネート樹脂を製造した。製造する設備において、実施例1〜4は、各々、同一プラント(プラントI)の第1竪型撹拌反応器1a、第2竪型撹拌反応器1b、第3竪型撹拌反応器1c、第4横型撹拌反応器1dに設置される圧力検知手段に対応する実験結果である。
また、実施例5〜8は、各々、同一プラント(プラントII)の第1竪型撹拌反応槽1a、第2竪型撹拌反応器1b、第3竪型撹拌反応器1c、第4横型撹拌反応器1dに設置される圧力検知手段に対応する実験結果である。
窒素ガス雰囲気下、ビスフェノールA(BPA)とジフェニルカーボネート(DPC)とを、一定のモル比(DPC/BPA=1.050〜1.200)で混合し、140℃に加熱して、溶融混合物を得た。これを、140℃に加熱した原料導入管を介して、常圧、窒素雰囲気下、220℃に制御した第1竪型撹拌反応器内に連続供給した。平均滞留時間が60分になるように、槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ、液面レベルを一定に保った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、エステル交換触媒として炭酸セシウムを、ビスフェノールA1モルに対し、0.4×10-6〜0.95×10-6モルの割合で水溶液として連続供給した。
第1竪型撹拌反応器より排出された重合液を、第2竪型撹拌反応器、次いで第3竪型撹拌反応器、次いで第4横型撹拌反応器と、各反応器に順番に移送し、反応した。反応の間、各反応器の平均滞留時間が60分になるように、液面レベルを制御し、また副生するフェノールの留去も行った。各反応器の重合条件は、それぞれ、第2竪型撹拌反応器(260℃、13300Pa)、第3竪型撹拌反応器(275℃、1995Pa)、第4横型撹拌反応器(285℃、67Pa)で、反応の進行とともに高温、高真空、低撹拌速度に条件を設定した。ポリカーボネート樹脂の製造速度は、プラントIは、8000kg/時間、プラントIは、50kg/時間であった。こうして得られたポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、15500〜28000であった。得られたポリカーボネート樹脂は、重合後、適宜、濾過やペレット化工程等を経て、ペレット化した。
なお、各プラントは、定期検診等のために約11ヶ月おきに運転を停止した。
実施例1として、プラントIの第1竪型撹拌反応器1aの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを5.7m、Laを4.2m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも5.5m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は53℃であり、減圧ライン内の線速は、平均31.7m/secであった。設置した圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、2.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例2として、プラントIの第2竪型撹拌反応器1bの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを9.2m、Laを7.7m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも9.0m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は60℃であり、減圧ライン内の線速は、平均22.2m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、2.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例3として、プラントIの第3竪型撹拌反応器1cの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを14.0m、Laを12.0m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも13.5m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は71℃であり、減圧ライン内の線速は、平均23.1m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、2.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例4として、プラントIの第4横型撹拌反応器1dの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを12.5m、Laを10.5m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも12.0m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は75℃であり、減圧ライン内の線速は、19.6m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、2.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例5として、プラントIIの第1竪型撹拌反応器1aの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを3.2m、Laを1.2m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも2.5m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は50℃であり、減圧ライン内の線速は、平均4.8m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、1.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例6として、プラントIIの第2竪型撹拌反応器1bの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを5.6m、Laを3.6m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも4.9m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は62℃であり、減圧ライン内の線速は、平均5.2m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、1.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例7として、プラントIIの第3竪型撹拌反応器1cの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを11.3m、Laを9.3m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも10.6m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は60℃であり、減圧ライン内の線速は、平均3.5m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、1.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
実施例8として、プラントIIの第4横型撹拌反応器1dの圧力を測定するために、圧力検知手段を設置する際のLtを9.7m、Laを6.7m、圧力検知端(C)は接合部(A)よりも8.0m高い位置とした。設備稼働中の、圧力検知端(C)の温度は75℃であり、減圧ライン内の線速は、平均5.2m/secであった。圧力計は、隔膜式圧力計を使用した。
その結果、1.5年間の設備稼働中に、当該装置での圧力計不具合による運転停止はなく、安定的な運転が可能であった。
1b 第2竪型撹拌反応器
1c 第3竪型撹拌反応器
1d 横型撹拌反応器
2 熱交換器
3 フェノールタンク
4 減圧ライン(主配管)
5 屈曲ポイント
6 枝管
7 圧力検知手段
7´ 圧力検知手段
8 真空ポンプ
10 重合液流入路
11 重合液流出路
21 接合部(減圧ラインと反応器の接合部(A))
22 接合部(減圧ラインと枝管の接合部(B))
23 圧力検知端(C)
Claims (9)
- ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応器内で重縮合反応させ、副生するモノヒドロキシ化合物を減圧ラインを介して反応系外へ留去しながら、ポリカーボネート樹脂を製造する方法であって、
前記減圧ラインに設けられた枝管に圧力検知手段が設置され、
前記反応器と前記減圧ラインとの接合部(A)から、前記圧力検知手段の端部(C)までの距離Ltが、配管長さとして1m以上であることを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造方法。 - 前記接合部(A)から、圧力検知手段が設置される枝管と減圧ラインとの接合部(B)までの距離Laが、0.1m以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記圧力検知手段の端部(C)が、前記接合部(B)よりも高い位置にあることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記圧力検知手段の端部(C)が、前記接合部(A)よりも0.2m以上高い位置にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記減圧ラインが熱交換器を有するものであって、前記圧力検知手段が、前記減圧ラインの前記接合部(A)から前記熱交換器までの最上部を基点として設けられた枝管に設置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記反応器が、横型撹拌反応器であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記圧力検知手段の端部(C)の温度が、150℃以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記減圧ライン内の線速が、100m/sec以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 前記減圧ラインに設けられた枝管に設置される圧力検知手段が、複数であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
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