JP2014097522A - 片側スポット溶接機 - Google Patents

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詩朗 太田
Yoshito Murata
義人 村田
Makoto Ishihara
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Abstract

【課題】被溶接部材の形状等に関わらず良好なスポット溶接を行うことができる片側スポット溶接機を提供する。
【解決手段】ワーク2におけるスポット溶接を施そうと予定している溶接予定部位に対して可動電極33が垂直を成して接触するようにX軸送り機構17、Y軸送り機構21、Z軸送り機構25、θ軸回転機構34およびα軸回転機構35を制御する制御装置50を備え、制御装置50は、可動電極33から溶接予定部位に対して垂直に作用させる所定加圧力Fが、X軸送り機構17によるX軸方向加圧力fxと、Y軸送り機構21によるY軸方向加圧力fyと、Z軸送り機構25によるZ軸方向加圧力fzとの合成によって得られるようにそれらX軸送り機構17、Y軸送り機構21およびZ軸送り機構25のそれぞれの送り動作を制御するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被溶接部材を固定電極と可動電極とで挟み込むようにしてスポット溶接する片側スポット溶接機に関するものである。
従来、例えば自動車部品の生産等において、少なくとも2枚以上重ね合わされた被溶接部材に溶接ガンの電極を押し付けて加圧し、電流を供給することで被溶接部材間を抵抗発熱させて溶接するスポット溶接が行われている。スポット溶接により形成される接合部の品質は、電流値や電流供給時間、加圧力、電極先端状態を適切に管理することで安定させることができる。
上記の溶接ガンとしては、例えば特許文献1にて提案されているものが広く一般に使用されている。
この特許文献1に係る溶接ガンは、ジョイント部材を支点にサーボモータにより開閉作動される一対のガンアームを備え、これらガンアームの互いに対向する先端部に電極を装着し、重ね合わされた被溶接部材の重合部分を一対の電極で挟み付けて加圧しスポット溶接するように構成されている。
ところで、上記の特許文献1に係る溶接ガンのような開閉式のガンアームで被溶接部材を挟み込む形式のものでは、一対のガンアームの間の懐の大きさによる制限を受けるため、被溶接部材の形状、大きさ等によってはその重合部分を一対の電極で挟み込むことができないような場合がある。
そこで、上記の重合部分の一方側に固定電極を接触させ、他方側から自由に動くことができる可動電極を押し付けて加圧状態で電流を供給してスポット溶接する片側スポット溶接機が例えば特許文献2にて提案されている。
特開平11−291062号公報 特開2005−271017号公報
上記の特許文献2に係る片側スポット溶接機は、水平X軸に沿って可動電極を直線移動させるX軸送り機構と、水平X軸と直交する水平Y軸に沿って可動電極を直線移動させるY軸送り機構と、水平X軸および水平Y軸に垂直な垂直Z軸に沿って可動電極を直線移動させるZ軸送り機構とを備えて構成されている。
ところで、この片側スポット溶接機においては、X軸送り機構とY軸送り機構との協働により、X軸とY軸との直交座標上における被溶接部材の溶接予定部位の位置に対応する座標位置に可動電極を位置決めし、Z軸送り機構により、可動電極をその溶接予定部位に押し付けてスポット溶接を行うようにされている。
このため、被溶接部材における水平面部上に溶接予定部位がある場合には、この溶接予定部位に対し可動電極から垂直に所定加圧力を作用させて良好にスポット溶接を行うことができる。
しかしながら、被溶接部材における例えば傾斜面部や鉛直面部上に溶接予定部位がある場合、この溶接予定部位に対し垂直を成して接触するように可動電極を位置決めするのは、X,Y,Z軸の3軸制御では構造上不可能であり、溶接予定部位に対し可動電極から垂直に所定加圧力を作用させることができず、溶接予定部位に対しスポット溶接を良好に施すことができない、言い換えればスポット溶接可能な被溶接部材の形状等が限定されるという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、被溶接部材の形状等に関わらず良好なスポット溶接を行うことができる片側スポット溶接機を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による片側スポット溶接機は、
少なくとも2枚以上重ね合わされた被溶接部材を、所定位置に固定される固定電極と、この固定電極に対し移動自在な可動電極とで挟み込むようにしてスポット溶接する片側スポット溶接機であって、
水平X軸に沿って前記可動電極を直線移動させるX軸送り機構と、
前記水平X軸と直交する水平Y軸に沿って前記可動電極を直線移動させるY軸送り機構と、
前記水平X軸および水平Y軸に垂直な垂直Z軸に沿って前記可動電極を直線移動させるZ軸送り機構と、
鉛直θ軸回りに前記可動電極を回転させるθ軸回転機構と、
水平α軸回りに前記可動電極を回転させるα軸回転機構と、
前記被溶接部材における前記スポット溶接を施そうと予定している溶接予定部位に対して前記可動電極が垂直を成して接触するように前記X軸送り機構、Y軸送り機構、Z軸送り機構、θ軸回転機構およびα軸回転機構を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記可動電極から前記溶接予定部位に対して垂直に作用させる所定加圧力が、前記X軸送り機構によるX軸方向加圧力と、前記Y軸送り機構によるY軸方向加圧力と、前記Z軸送り機構によるZ軸方向加圧力との合成によって得られるようにそれらX軸送り機構、Y軸送り機構およびZ軸送り機構のそれぞれの送り動作を制御することを特徴とするものである(第1発明)。
本発明において、前記可動電極とθ軸回転機構とα軸回転機構とを垂直Z軸に沿って配置してなる溶接ガンを備え、当該片側スポット溶接機の機械本体部分の基礎を構成するベッド上に所定間隔を存して立設される支柱部材を介して水平X軸方向に延びるX軸ビーム部材が設置され、前記X軸ビーム部材に、前記X軸送り機構を介して水平Y軸方向に延びるY軸ビーム部材が組み付けられ、前記Y軸ビーム部材に、前記Y軸送り機構およびZ軸送り機構を介して前記溶接ガンが組み付けられるのが好ましい(第2発明)。
本発明において、前記θ軸回転機構は、鉛直θ軸回りに回転されるθ軸回転ブラケットを備えてなり、前記α軸回転機構は、前記θ軸回転ブラケットに水平α軸回りに回転可能に取り付けられてその水平α軸回りに回転されるα軸回転ハウジングを備えてなり、前記可動電極を支持する可動電極支持杆が前記α軸回転ハウジングに組み込まれるのが好ましい(第3発明)。
本発明において、前記可動電極支持杆は、前記α軸回転ハウジングとの間に組み込まれる圧縮コイルばねによって前記可動電極が装着される先端側に向かって押出し付勢されるのが好ましい(第4発明)。
本発明によれば、制御軸として水平X軸、水平Y軸、垂直Z軸、鉛直θ軸および水平α軸の合計5軸が設けられるので、被溶接部材の形状等に関わらず溶接予定部位に対して可動電極が垂直を成して接触するように該可動電極を位置決めすることができる。
また、可動電極から溶接予定部位に対して垂直に作用される所定加圧力は、X軸送り機構によるX軸方向加圧力と、Y軸送り機構によるY軸方向加圧力と、Z軸送り機構によるZ軸方向加圧力との合成によって得られるようにされているので、溶接予定部位に対し可動電極から垂直に所定加圧力を確実に作用させることできる。
したがって、被溶接部材の形状等に関わらず良好なスポット溶接を行うことができる。
また、加圧力を発生するためのアクチュエータを別途に設ける必要がないため、装置の軽量化による溶接速度の高速化を図ることができるとともに、装置の簡素化を図ることができる。
第2発明の構成を採用することにより、ベッド上の支柱部材に支えられたX軸ビーム部材とこれに直交するY軸ビーム部材とによって溶接ガンを支持する支持構造体として高剛性のものが構築可能であるので、各送り機構の高速化が可能になるとともに、各送り機構による合成加圧力を大きくすることができる。したがって、溶接時間の短縮化を図ることができるとともに、被溶接部材が比較的肉厚の厚いものであっても(例えば、板厚:1.2〜4.5mm)、良好なスポット溶接を行うことができる。
第3発明の構成を採用することにより、θ軸回転機構とα軸回転機構とがコンパクトに纏められるので、装置構成の小型化を図ることができる。
第4発明の構成を採用することにより、可動電極支持杆によって支持される可動電極が被溶接部材に接触する際の反動を緩衝することができるとともに、溶接時の部材の若干の変形に追従しながら可動電極による所定加圧力を安定的に加えることができる。
本発明の一実施形態に係る片側スポット溶接機の全体斜視図である。 本実施形態の片側スポット溶接機の平面図である。 (a)は図2のA矢視図で一部を破断して表わす図、(b)は図2のB矢視図で一部を破断して表わす図である。 図3のC矢視図で、一部を破断して表わす図である。 図3のD部拡大要部断面図である。 制御装置の機能ブロック図である。 ワークに対する可動電極の位置決めの様子を表わす図である。 ワークに対する可動電極の加圧力の作用の様子を表わす図である。
次に、本発明による片側スポット溶接機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<片側スポット溶接機の概略説明>
図1に示される片側スポット溶接機1は、一部が互いに重ね合わされた2枚(3枚以上でも可)の被溶接部材2a,2bをスポット溶接対象のワーク2として、これら被溶接部材2a,2bの重合部分における溶接しようとして予め定められた溶接予定部位に対してスポット溶接を施すものであって、当該片側スポット溶接機1の機械本体部分の基礎を構成するベッド3を備えている。
<ベッドの説明>
ベッド3は、水平方向に互いに直交する水平X軸および水平Y軸に沿って広がりを持つ平面視で四角形状を呈し、それらX軸およびY軸に垂直な垂直Z軸に沿って所要の厚みを有している。
<インデックステーブルの説明>
ベッド3上には、割出しモータ4により、水平方向に回転割出し可能なインデックステーブル5が設置されている。
インデックステーブル5上には、ワーク支持具6が設置され、このワーク支持具6上にワーク2が載せられている。
ワーク支持具6には、ワーク2の溶接予定部位に対応して接触する所要の固定電極7が固定されている。
<固定電極の電気配線の説明>
固定電極7は、ワーク支持具6から図示されないブスバー(棒状導電体)にてインデックステーブル5、ベッド3および所要のケーブルを介して電源装置(いずれも図示省略)のマイナス極に接続されている。
なお、図示による詳細説明は省略するが、電源装置から固定電極7に至る電流経路において、例えばベッド3とインデックステーブル5のような相対移動する2つの部材間やその他要所には、電流経路を機械的に接続したり切断したりする接断器が設けられている。
<X軸ビーム部材、X軸スライダの説明>
ベッド3における水平Y軸方向の一側部上には、水平X軸方向の両側部に位置するように一対の支柱部材8,8が立設・固定され、これら支柱部材8,8を跨ぐように水平X軸方向に延びるX軸ビーム部材9がそれら支柱部材8,8に固定されている。
X軸ビーム部材9上には、水平X軸方向に延び水平Y軸方向に所定間隔を存して配される一対のリニアガイド10,10が設けられ、これらリニアガイド10,10に直動案内されるX軸スライダ11が水平X軸方向に移動自在に取り付けられている。
<Y軸ビーム部材、Y軸スライダの説明>
X軸スライダ11における水平X軸方向の一側の端部には、水平Y軸方向に延びるY軸ビーム部材12が固定されている。
Y軸ビーム部材12における水平X軸方向の他側に臨ませた面には、水平Y軸方向に延び垂直Z軸方向に所定間隔を存して配される一対のリニアガイド13,13が設けられ、これらリニアガイド13,13に直動案内されるY軸スライダ14がY軸方向に移動自在に取り付けられている。
<Z軸ビーム部材、Z軸スライダの説明>
図3(a)および図4に示されるように、Y軸スライダ14における水平X軸方向の他側には、Z軸スライダ15が配され、これらZ軸スライダ15とY軸スライダ14との間には、垂直Z軸方向に延び水平Y軸方向に所定間隔を存して配される一対のリニアガイド16,16が設けられ、これらリニアガイド16,16に直動案内されてZ軸スライダ15がY軸スライダ14に対し垂直Z軸方向に移動自在とされている。
<X軸送り機構の説明>
図2に示されるように、X軸スライダ11を水平X軸方向に移動させるX軸送り機構17は、水平X軸方向に延設されるボール螺子軸18を備えている。このボール螺子軸18は、その軸線回りに回転可能にX軸ビーム部材9に取り付けられている。
ボール螺子軸18には、X軸スライダ11に固定されたボールナット19が螺合され、ボール螺子軸18の一端部には、X軸送りモータ20が回転動力伝達可能に接続されている。
X軸送りモータ20の作動にてボール螺子軸18が回転駆動されると、ボールナット19が水平X軸方向に直線移動され、このボールナット19の直線移動に伴ってX軸スライダ11が水平X軸方向に直線移動されるようになっている。
<Y軸送り機構の説明>
Y軸スライダ14を水平Y軸方向に移動させるY軸送り機構21は、水平Y軸方向に延設されるボール螺子軸22を備えている。このボール螺子軸22は、その軸線回りに回転可能にY軸ビーム部材12に取り付けられている。
ボール螺子軸22には、Y軸スライダ14に固定されたボールナット23が螺合され、ボール螺子軸22の一端部には、Y軸送りモータ24が回転動力伝達可能に接続されている。
Y軸送りモータ24の作動にてボール螺子軸22が回転駆動されると、ボールナット23が水平Y軸方向に直線移動され、このボールナット23の直線移動に伴ってY軸スライダ14が水平Y軸方向に直線移動されるようになっている。
<Z軸送り機構の説明>
図3(a)(b)に示されるように、Z軸スライダ15を垂直Z軸方向に移動させるZ軸送り機構25は、垂直Z軸方向に延設されるボール螺子軸26を備えている。このボール螺子軸26は、その軸線回りに回転可能にY軸スライダ14に取り付けられている。
ボール螺子軸26には、Z軸スライダ15に固定されたボールナット27が螺合され、ボール螺子軸26の一端部(上端部)には、従動タイミングプーリ28が固定されている。
Y軸スライダ14には、ボール螺子軸26に対し水平X軸方向の一側に所定の軸間距離を存してZ軸送りモータ29が配設され、このZ軸送りモータ29の出力軸には、駆動タイミングプーリ30が固定されている。
駆動タイミングプーリ30と従動タイミングプーリ28との間には、タイミングベルト31が巻き掛け装着されており、Z軸送りモータ29の作動にてそのZ軸送りモータ29の回転動力が駆動タイミングプーリ30、タイミングベルト31および従動タイミングプーリ28を介してボール螺子軸26に伝達されると、ボールナット27が垂直Z軸方向に直線移動され、このボールナット27の直線移動に伴ってZ軸スライダ15が垂直Z軸方向に直線移動されるようになっている。
<溶接ガンの説明>
Z軸スライダ15には、溶接ガン32が取り付けられている。
溶接ガン32は、可動電極33と、θ軸回転機構34と、α軸回転機構35とを備えて構成されている。
<可動電極の説明>
図5に示されるように、可動電極33は、当該可動電極33の本体部分を構成するシャンク33aを備え、このシャンク33aの先端部に、実質的にスポット溶接の用に供する電極チップ33bが装着されてなり、ホルダ36を介して可動電極取付具37に取り付けられている。
<θ軸回転機構の説明>
θ軸回転機構34は、鉛直θ軸回りに可動電極33を回転させるものであって、溶接ガン32の本体部分の先端部に鉛直θ軸回りに回転可能に取り付けられて可動電極取付具37を支持するθ軸回転ブラケット38を備えている。このθ軸回転ブラケット38には、溶接ガン32の本体部分に内蔵されたθ軸回転モータ39(図3(a)参照)からの回転動力が伝達されるようになっており、θ軸回転モータ39の作動にてθ軸回転ブラケット38が回転駆動されると、可動電極33が鉛直θ軸回りに回転されるようになっている。
なお、本実施形態では、θ軸回転ブラケット38の鉛直θ軸回りの回転角が、0°〜180°の範囲に制限されている。
<α軸回転機構の説明>
α軸回転機構35は、水平α軸回りに可動電極33を回転させるものであって、可動電極取付具37の本体部分を構成するα軸回転ハウジング40を備えている。このα軸回転ハウジング40は、θ軸回転ブラケット38に、水平α軸回りに回転可能に取り付けられている。
α軸回転ハウジング40には、α軸回転モータ41からの回転動力が伝達されるようになっており、α軸回転モータ41の作動にてα軸回転ハウジング40が水平α軸回りに回転駆動されると、可動電極33が水平α軸回りに回転されるようになっている。
なお、本実施形態では、α軸回転ハウジング40の水平α軸回りの回転角が、0°〜180°の範囲に制限されている。
<可動電極取付具の説明>
可動電極取付具37は、前述したα軸回転ハウジング40に可動電極支持杆42が組み込まれて構成されている。
可動電極支持杆42において、その先端部は、ホルダ36の基端部に設けられた雌螺子に螺合され、基端部には、抜け止めナット43が螺合され、中間部のばね座部から基端側に向かう軸部には、圧縮コイルばね44が外嵌されている。
可動電極支持杆42は、圧縮コイルばね44が外嵌された状態でα軸回転ハウジング40に嵌め込まれ、圧縮コイルばね44の基端側がロードセル45を介して押えプレート46によって押え付けられている。
可動電極支持杆42の基端部は、ロードセル45および押えプレート46を貫通してその押えプレート46から突き出した状態とされ、この基端部の雄螺子に抜け止めナット43が螺合されて押えプレート46に掛け止められることで、可動電極支持杆42がα軸回転ハウジング40から抜け出さないようにされている。
<可動電極の電気配線の説明>
可動電極33は、ホルダ36、可動電極取付具37、溶接ガン32の本体部分、Z軸スライダ15、Y軸スライダ14、Y軸ビーム部材12、X軸スライダ11およびX軸ビーム部材9を経由する図示されないブスバーと、所要のケーブル(図示省略)とを介して電源装置(図示省略)のプラス極に接続されている。
なお、図示による詳細説明は省略するが、電源装置から可動電極33に至る電流経路において、例えばX軸ビーム部材9とX軸スライダ11のような相対移動する2つの部材間やその他要所には、電流経路を機械的に接続したり切断したりする接断器が設けられている。
次に、本実施形態の片側スポット溶接機を制御する制御装置について、図6の機能ブロック図を用いて以下に説明する。
図6に示されるように、片側スポット溶接機1を制御する制御装置50は、メインCPU51と、サーボCPU52とを備えている。
メインCPU51は、当該制御装置50の全体的な演算処理装置として働くものであり、一方、サーボCPU52は、割出しモータ4、X軸送りモータ20、Y軸送りモータ24、Z軸送りモータ29、θ軸回転モータ39およびα軸回転モータ41の各サーボモータに対する演算処理装置として特化して働くものである。
これらCPU51,52は、システムバス53を介して、溶接条件演算部55を包含する溶接電流コントローラ54、記憶装置56および入力装置57と相互に接続されている。
メインCPU51は、サーボCPU52に対して、溶接ガン32の可動電極33を位置制御するための位置指令信号や、加圧力制御するための加圧力指令信号を与える。
サーボCPU52は、メインCPU51から与えられた指令信号に従ってサーボアンプ58を介してサーボモータ4,20,24,29,39,41を制御する。
サーボCPU52には、サーボモータ4,20,24,29,39,41の回転量に対応するエンコーダ59からの信号が入力され、サーボアンプ58には、サーボモータ4,20,24,29,39,41に流れる電流に対応する電流検出器60からの信号が入力される。
溶接電流コントローラ54は、溶接用の電源装置61から溶接ガン32の可動電極33に供給される電流を制御する。
溶接条件演算部55は、記憶装置56に記憶されている溶接データに基づいて溶接条件を演算する。
入力装置57は、各種データの入力や、加工モードとティーチングモードとの切り替え等を行うのに用いられる。
<作用効果の説明>
以上に述べたように構成される片側スポット溶接機1によるワーク2に対するスポット溶接は以下のようにして行われる。
メインCPU51は、溶接予定部位に対して可動電極33が垂直を成して接触するような位置指令信号をサーボCPU52へ出力する。サーボCPU52は、メインCPU51からの位置指令信号とエンコーダ59からの信号とに基づいて位置のフィードバック制御を行い、サーボアンプ58に対して電流指令信号(トルク指令信号)を出力する。サーボアンプ58は、その電流指令信号と電流検出器60からの信号とに基づいて電流のフィードバック制御を行い、サーボモータ4,20,24,29,39,41に対して駆動電流を供給し、サーボモータ4,20,24,29,39,41を駆動制御する。
こうして、水平X軸、水平Y軸、垂直Z軸、鉛直θ軸および水平α軸の5軸制御により、図7に示されるように、ワーク2における水平面部は勿論のこと、傾斜面部や鉛直面部における溶接予定部位(固定電極7が配置されている所)に対しても可動電極33が垂直を成して接触され、ワーク2の形状等に関わらず溶接予定部位に対して可動電極33が垂直を成して接触するように位置決めすることができる。
上記の位置決め後、メインCPU51は、位置制御から加圧力制御への制御切替信号をサーボCPU52へ出力するとともに、可動電極33から溶接予定部位に対して垂直に所定加圧力を作用させるような加圧力指令信号をサーボCPU52へ出力する。サーボCPU52は、メインCPU51からの加圧力指令信号に基づいてサーボアンプ58に対して電流指令信号(トルク指令信号)を出力する。サーボアンプ58は、その電流指令信号と電流検出器60からの信号とに基づいて電流のフィードバック制御を行い、サーボモータ4,20,24,29,39,41に対して駆動電流を供給し、サーボモータ4,20,24,29,39,41を駆動制御する。なお、より高精度に加圧力を制御する際には、ロードセル45からの荷重信号をフィードバック信号として、サーボモータ4,20,24,29,39,41に対する電流制御が実施される。
こうして、図8に示されるように、X軸送り機構17によるX軸方向加圧力fxと、Y軸送り機構21によるY軸方向加圧力fyと、Z軸送り機構25によるZ軸方向加圧力fzとの合成により、可動電極33から溶接予定部位に対して垂直に作用させる所定加圧力Fが得られ、溶接予定部位に対し可動電極33から垂直に所定加圧力Fを確実に作用させることできる。
したがって、ワーク2の形状等に関わらず良好なスポット溶接を行うことができる。
また、本実施形態の片側スポット溶接機1によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)加圧力を発生するためのアクチュエータを別途に設ける必要がないため、装置の軽量化による溶接速度の高速化を図ることができるとともに、装置の簡素化を図ることができる。
(2)ベッド3上の支柱部材8,8に支えられたX軸ビーム部材9とこれに直交するY軸ビーム部材12とによって溶接ガン32を支持する支持構造体として高剛性のものが構築可能であるので、各送り機構17,21,25の高速化が可能になるとともに、各送り機構17,21,25による合成加圧力Fを大きくすることができる。したがって、溶接時間の短縮化を図ることができるとともに、ワーク2が比較的肉厚の厚いもの(一般的には、肉厚の厚いものは大きな加圧力を要する。)であっても(例えば、板厚:1.2〜4.5mm)、良好なスポット溶接を行うことができる。
(3)θ軸回転ブラケット38にα軸回転ハウジング40が水平α軸回りに回転可能に取り付けられ、このα軸回転ハウジング40に可動電極支持杆42が組み込まれるので、θ軸回転機構34とα軸回転機構35とをコンパクトに纏めることができ、溶接ガン32の小型化を図ることができる。
(4)α軸回転ハウジング40に組み込まれた可動電極支持杆42が圧縮コイルばね44によって先端側に向かって押し出されるように付勢されているので、この可動電極支持杆42によって支持される可動電極33がワーク2に接触する際の反動を緩衝することができるとともに、溶接時の部材の若干の変形に追従しながら可動電極33による所定加圧力を安定的に加えることができる。
以上、本発明の片側スポット溶接機について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の片側スポット溶接機は、被溶接部材の形状等に関わらず溶接予定部位に対して可動電極が垂直を成して接触するように位置決めし、その溶接予定部位に対し可動電極から垂直に所定加圧力を確実に作用させることができるという特性を有していることから、比較的複雑な形状の例えば自動車部品のスポット溶接の用途に好適に用いることができる。
1 片側スポット溶接機
2 ワーク
2a,2b 被溶接部材
3 ベッド
7 固定電極
8 支柱部材
9 X軸ビーム部材
12 Y軸ビーム部材
17 X軸送り機構
21 Y軸送り機構
25 Z軸送り機構
32 溶接ガン
33 可動電極
34 θ軸回転機構
35 α軸回転機構
38 θ軸回転ブラケット
40 α軸回転ハウジング
42 可動電極支持杆
44 圧縮コイルばね
50 制御装置

Claims (4)

  1. 少なくとも2枚以上重ね合わされた被溶接部材を、所定位置に固定される固定電極と、この固定電極に対し移動自在な可動電極とで挟み込むようにしてスポット溶接する片側スポット溶接機であって、
    水平X軸に沿って前記可動電極を直線移動させるX軸送り機構と、
    前記水平X軸と直交する水平Y軸に沿って前記可動電極を直線移動させるY軸送り機構と、
    前記水平X軸および水平Y軸に垂直な垂直Z軸に沿って前記可動電極を直線移動させるZ軸送り機構と、
    鉛直θ軸回りに前記可動電極を回転させるθ軸回転機構と、
    水平α軸回りに前記可動電極を回転させるα軸回転機構と、
    前記被溶接部材における前記スポット溶接を施そうと予定している溶接予定部位に対して前記可動電極が垂直を成して接触するように前記X軸送り機構、Y軸送り機構、Z軸送り機構、θ軸回転機構およびα軸回転機構を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記可動電極から前記溶接予定部位に対して垂直に作用させる所定加圧力が、前記X軸送り機構によるX軸方向加圧力と、前記Y軸送り機構によるY軸方向加圧力と、前記Z軸送り機構によるZ軸方向加圧力との合成によって得られるようにそれらX軸送り機構、Y軸送り機構およびZ軸送り機構のそれぞれの送り動作を制御することを特徴とする片側スポット溶接機。
  2. 前記可動電極とθ軸回転機構とα軸回転機構とを垂直Z軸に沿って配置してなる溶接ガンを備え、
    当該片側スポット溶接機の機械本体部分の基礎を構成するベッド上に所定間隔を存して立設される支柱部材を介して水平X軸方向に延びるX軸ビーム部材が設置され、
    前記X軸ビーム部材に、前記X軸送り機構を介して水平Y軸方向に延びるY軸ビーム部材が組み付けられ、
    前記Y軸ビーム部材に、前記Y軸送り機構およびZ軸送り機構を介して前記溶接ガンが組み付けられる請求項1に記載の片側スポット溶接機。
  3. 前記θ軸回転機構は、鉛直θ軸回りに回転されるθ軸回転ブラケットを備えてなり、
    前記α軸回転機構は、前記θ軸回転ブラケットに水平α軸回りに回転可能に取り付けられてその水平α軸回りに回転されるα軸回転ハウジングを備えてなり、
    前記可動電極を支持する可動電極支持杆が前記α軸回転ハウジングに組み込まれる請求項1または2に記載の片側スポット溶接機。
  4. 前記可動電極支持杆は、前記α軸回転ハウジングとの間に組み込まれる圧縮コイルばねによって前記可動電極が装着される先端側に向かって押出し付勢される請求項3に記載に片側スポット溶接機。
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