JP2014094595A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハイブリッド走行回生中、車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域(電動モータのみで再加速要求を実現可能な車速域)であれば、クラッチの解放により電気走行回生へと移行する(S15,S16,S18)と共に、エンジンおよび無段変速機の引き摺り減速度分Gdを回生制動力に上乗せする(S17,S19)。しかし、ハイブリッド走行回生中VSP≧VSPsの高車速域(電動モータのみで再加速要求を実現できず、エンジン動力が必要な車速域)であれば、クラッチの解放(S15,S18)を行わずにハイブリッド走行回生(S13)を継続させ、再加速時クラッチ締結遅れによる駆動力不足の違和感が生じないようにする。
【選択図】図3
Description
このハイブリッド車両は、一方の動力源であるエンジンをクラッチにより切り離し可能にして車輪に駆動結合し、他方の動力源である電動モータを当該車輪に常時結合した型式のものである。
従って、特許文献1所載のハイブリッド車両は回生制動に際し、エネルギー回生効率を高めることを主眼とした常套手段を用い、回生制動時に常時クラッチを解放し、回生制動中は当該クラッチの解放によりエンジンを車輪から切り離したEV回生状態にするものであると考えるのが妥当である。
再加速時などにおいてエンジン動力が必要な場合に上記したごとく、EV→HEVモード切り替え(クラッチ締結)応答遅れに起因した駆動力不足によって、運転者に違和感を与えるという問題がある。
後者の再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)に係わる違和感の問題を回避可能な設定車速未満の低車速域と、そうでない高車速域とを見極め、前者の低車速域ではエネルギー回生効率の向上を優先させて、回生制動中に常時クラッチを解放してエンジンを車輪から切り離しておくように成し、後者の高車速域では再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)の違和感を解消することを優先させて、回生制動中にクラッチの解放を行わないように成し、
かかる回生制動時のクラッチ解放許可条件により、上記トレードオフの関係にある二つの要求を両立させ得るようにしたハイブリッド車両の制御装置を提案することを目的とする。
先ず本発明の前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源として、スタータモータにより始動されるエンジンのほかに電動モータを具え、上記エンジンがクラッチを介して切り離し可能に車輪に駆動結合され、該クラッチを解放することで上記電動モータのみによる電気走行が可能であるほか、上記クラッチを締結することで上記電動モータおよびエンジンによるハイブリッド走行が可能な車両である。
車速が上記設定車速未満の低車速域であれば上記クラッチの解放を許可するため、ハイブリッド走行状態での回生制動が開始されたときに上記クラッチが当該解放許可を受けて解放可能となり、エンジンを切り離した電気走行での回生制動状態に保たれることとなり、
車速が上記設定車速以上の高車速域であれば上記クラッチの解放を許可しないため、ハイブリッド走行状態での回生制動が開始されたときに上記クラッチが解放されることがなく、ハイブリッド走行状態での回生制動を継続させることとなる。
また、上記回生制動状態からの再加速要求を上記電動モータのみによって実現することができない高車速域では、クラッチを解放せずにエンジンを車輪に結合した状態で回生制動を行うことにより、回生制動中エンジンを停止させないこととし、これにより再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)の違和感を解消することができる。
よって、トレードオフの関係にあるエネルギー回生効率の向上要求と、再加速時のクラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の解消要求とを両立させることができ、いずれかが犠牲になるという問題を解消し得る。
<第1実施例の構成>
図1は、本発明の第1実施例になる回生制動制御装置を具えたハイブリッド車両の駆動系に係わる全体制御システムを示す概略システム図である。
エンジン1は、Vベルト式無段変速機4を介して駆動車輪5に適宜切り離し可能に駆動結合し、Vベルト式無段変速機4は、概略を以下に説明するようなものとする。
プライマリプーリ6はトルクコンバータT/Cを介してエンジン1のクランクシャフトに結合し、セカンダリプーリ7はクラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次介して駆動車輪5に結合する。
逆にプライマリプーリ6のプーリV溝幅を大きくしつつ、セカンダリプーリ7のプーリV溝幅を小さくすることで、Vベルト8がプライマリプーリ6との巻き掛け円弧径を小さくされると同時にセカンダリプーリ7との巻き掛け円弧径を大きくされ、Vベルト式無段変速機4はロー側プーリ比へのダウンシフトを行う。
インバータ13は、バッテリ12の直流電力を交流電力に変換して電動モータ2へ供給すると共に電動モータ2への供給電力を加減して、電動モータ2を駆動力制御および回転方向制御する。
この回生制動時はインバータ13が、電動モータ2に回生制動力分の発電負荷をかけてこれを発電機として作用させ、電動モータ2の発電電力をバッテリ12に蓄電する。
この間、クラッチCLを解放していることで、停止状態のエンジン1と無段変速機構CVTとを連れ回すことがなく、EV走行中の電力消費を抑制することができる。
キャリパ15は、運転者が踏み込むブレーキペダル16の踏力に応動して負圧式ブレーキブースタ17による倍力下でブレーキペダル踏力対応のブレーキ液圧を出力するマスターシリンダ18に接続し、このブレーキ液圧でキャリパ15を作動させてブレーキディスク14の制動を行う。
ハイブリッドコントローラ21は更に、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25との間で、内部情報のやり取りを行う。
モータコントローラ23は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答してインバータ13を介し電動モータ2の回転方向制御および出力制御を行う。
バッテリコントローラ25は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、バッテリ12の充放電制御を行う。
図2(a)に例示するごとく無段変速機4が、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間に副変速機31を内蔵している場合は、副変速機31の変速を司る摩擦要素(クラッチや、ブレーキなど)を流用して、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合することができる。
この場合、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合する専用のクラッチを追設する必要がなくてコスト上有利である。
複合サンギヤ31s-1および31s-2のうち、サンギヤ31s-1は入力回転メンバとして作用するようセカンダリプーリ7に結合し、サンギヤ31s-2はセカンダリプーリ7に対し同軸に配置するが自由に回転し得るようにする。
アウタピニオン31poutはリングギヤ31rの内周に噛合させ、キャリア31cを出力回転メンバとして作用するようファイナルギヤ組9に結合する。
この状態でローブレーキL/Bを締結すると、副変速機31は前進第1速選択(減速)状態となり、
ハイクラッチH/Cを締結すると、副変速機31は前進第2速選択(直結)状態となり、
リバースブレーキR/Bを締結すると、副変速機31は後退変速段選択(逆転)状態となる。
従って図2の無段変速機4は、副変速機31の変速摩擦要素H/C, R/B, L/Bが図1におけるクラッチCLに相当し、図1におけるようにクラッチCLを追設することなく、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合している。
第2速選択指令時はスイッチバルブ41が、ソレノイド39からのライン圧PLをハイクラッチ圧としてハイクラッチH/Cに向かわせ、これを締結することで副変速機31の第2速選択指令を実現する。
後退選択指令時はスイッチバルブ41が、ソレノイド39からのライン圧PLをリバースブレーキ圧としてリバースブレーキR/Bに向かわせ、これを締結することで副変速機31の後退選択指令を実現する。
上記ハイブリッド車両の回生制動制御を、車両駆動系が図1に示すようなものである場合につき以下に説明する。
HEV走行中にアクセルペダル19を釈放してコースティング(惰性)走行へ移行した場合や、その後ブレーキペダル16を踏み込んで車両を制動する場合、電動モータ2による回生制動によって車両の運動エネルギーを電力に変換し、これをバッテリ12に蓄電しておくことでエネルギー効率の向上を図る。
そのため、HEV走行中に回生制動が開始されたら、当該HEV回生の開始時にクラッチCLの解放によりエンジン1および無段変速機4を駆動車輪5から切り離してEV走行へと移行することでEV回生状態となし、これによりエンジン1および無段変速機4の連れ回しをなくすことで、その分だけエネルギー回生量を稼げるようにするのが、エネルギー回生効率を高めるために肝要である。
また図3の制御プログラムは、電動モータ2による回生制動の許可条件が満足されるとき、例えば電動モータ2の温度が発電を行っても大丈夫な温度域であり、且つ、バッテリ12の温度が充電可能な温度域であり、且つ、バッテリ12が充電余力を残している蓄電状態であるときに実行するのは言うまでもない。
これらの許可条件は、回生(発電→充電)が可能かどうかを判断するものであり、回生制動の前提条件である。
本実施例は、アクセルペダル19を釈放し、且つブレーキペダル16を踏み込んだときに回生制動を行うものを前提としており、従って、
ステップS11でアクセルペダル19が釈放状態でないと判定したり、ステップS12でブレーキスイッチ26がONでない(非制動状態)と判定する時は、制御をそのまま終了して図3の制御プログラムから抜ける。
ここで、ステップS11およびステップS12の判断は、回生制動の許可条件のうちの一種であり、運転者による減速意図の有無判断に基づく許可条件である。
ステップS11およびステップS12で共に「Yes」と判定されるとき、運転者による減速意図が有ると判断して運転者の減速意図に関する許可条件が成立したと判断し、回生制動を許可する。
ステップS14での判定結果が高車速域(VSP≧VSPs)であれば、制御をステップS13に戻して現在のHEV走行のまま運転状態に応じた所定減速度が得られるようHEV回生を継続し、
ステップS14での判定結果が低車速域(VSP<VSPs)であれば、制御をステップS15に進めてクラッチCLの解放を許可する。
従ってステップS14とステップS15とが、本発明におけるクラッチ解放許可手段に相当する。
ステップS14とステップS15とは、回生制動時におけるクラッチ解放の許可条件であり、再加速時の要求トルクを実現できるか否かを車速VSPに基づき判断するものである。
図4は、図1における電動モータ2の車速VSP(モータ回転数)に対する定格トルク(車軸上のトルク換算値)のトルク変化特性と、車速VSPに対する再加速要求実現トルク(車軸上のトルク換算値)のトルク変化特性とを併記したトルク変化特性図である。
電動モータ2の車速VSP(モータ回転数)に対する定格トルクは、車速VSP(モータ回転数)が低いほど大きな値となり、車速VSP(モータ回転数)の上昇につれて低下することが知られており、その車軸上のトルク換算値は図4に例示するごときものである。
そして「再加速要求加速度」は高車速ほど大きくなり、従って「再加速要求実現トルク」の車軸上のトルク換算値は、車速VSPに対して図4に例示するごとくに変化する。
これに対し、設定車速VSPs未満の低車速域の場合、上記の通り電動モータ2のみ(再加速時余裕トルク)で再加速要求を実現することができ、エンジン動力が不要であることから、エンジン1の始動およびクラッチCLの締結が必要でなくて前記した再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の問題を回避可能である。
逆に上記低車速(VSP<VSPs)の場合、電動モータ2のみで再加速要求を実現することができて再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感を生じないことから、HEV回生の開始時に条件を付することなくクラッチCLを解放して回生制動をEV回生状態で行わせることによりエネルギー回生効率の向上を図るのが得策であることが判る。
ステップS14での判定結果が高車速域(VSP≧VSPs)であれば、制御をステップS13に戻して現在のHEV走行のまま運転状態に応じた所定減速度が得られるようHEV回生を継続することで、再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の防止を実現するようになし、これにより前者のエネルギー回生効率の向上と、後者の再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の防止とを両立させ得るようにしたものである。
従ってステップS16は、本発明におけるフューエルリカバー禁止手段に相当する。
そしてステップS18で、HEV→EVモード切り替え条件の成立下にクラッチCLを解放し、これにより、ステップS16でのフューエルリカバー禁止(フューエルカット継続)と相まってエンジン1を停止させることでEV走行へ移行し、HEV回生からEV回生へと切り替える。
そのためステップS19において、ステップS17で求めたエンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度分Gdを回生制動力に上乗せし、当該上乗せした回生制動力が得られるようなEV回生を行って、EV回生への切り替え後も、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られるようにする。
クラッチCLを締結したHEV走行中、図5の瞬時t1にアクセルペダル19を釈放してアクセル開度APO=0のコースティング(惰性)走行に移行すると(ステップS11)、エンジン1への燃料供給を中断(フューエルカット)して燃料噴射量を図5に示すごとく0にする。
このHEV回生により電動モータ2は、HEV走行中の運転状態に応じた所定減速度が得られるよう回生制動を行うことで、図5の瞬時t2以降における発電電力から明らかなように発電を行うようになり、車速VSPを徐々に低下させると同時にバッテリ蓄電状態SOCを上昇させる。
車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域の値となる瞬時t3で回生制動時のクラッチCLの解放が許可され(ステップS14およびステップS15)、瞬時t3より瞬時t4に至る間に、いままで締結状態だったクラッチCLを解放する(ステップS18)と共に、エンジン1を継続されるフューエルカット(燃料噴射量=0)で、エンジン回転数Ne=0により示すごとく停止させる(ステップS16)。
これによりHEV走行からEV走行へと切り替わり、瞬時t4からEV回生が行われることとなる。
その結果、EV回生による発電電力は図5の瞬時t4以降に見られるごとく、引き摺り減速度Gd分だけ増大される。
かようにEV回生で回生制動力を、エンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度Gd分だけ上乗せすることにより、EV回生への切り替え後もHEV回生中と同様、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られる回生制動となし得る。
上記した第1実施例の回生制動制御によれば、ハイブリッド走行状態(クラッチCLの締結状態)から回生制動を行う際、車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域である場合(ステップS14)、クラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離した電気走行での回生制動(EV回生)に切り替えるため(ステップS15)、
VSP<VSPsの低車速域であれば(ステップS14)、HEV回生(ステップS13)の開始時にクラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離したEV回生に切り替ることにより(ステップS15)、回生制動をEV回生により行い、VSP≧VSPsの高車速域であれば、クラッチCLの解放を許可せずにHEV回生(ステップS13)を継続させることとなる。
以上により結果として、トレードオフの関係にあるエネルギー回生効率の向上要求と、再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の防止要求とを両立させることができ、いずれかが大きく犠牲になるという問題を解消し得る。
クラッチ解放時にエンジン1が停止されることとなり、制御の衝突を回避し得るのに加えて、エンジン1の燃費効果をも期することができる。
図6は、本発明の第2実施例になるハイブリッド車両の制御装置を示す、図3と同様な回生制動制御プログラムである。
本実施例も、第1実施例と同様、図1または図2(a)に示す駆動系を持ったハイブリッド車両の回生制動制御に係わるが、駆動系が図1のようなものである場合につき説明を展開する。
しかして本実施例は、アクセルペダル19を釈放するコースティング(惰性)走行へ移行したら直ちに、ブレーキペダル16の踏み込みによる制動操作が行われなくても、回生制動を行うものとする。
本実施例は上記の通り、アクセルペダル19を釈放しただけで回生制動を行うものを前提としていることから、ステップS21でアクセルペダル19が釈放状態でないと判定する時、制御をそのまま終了して図6の制御プログラムから抜ける。
従ってステップS25は、本発明におけるクラッチ解放許可手段に相当する。
従ってステップS26は、本発明におけるフューエルリカバー禁止手段に相当する。
そしてステップS28で、HEV→EVモード切り替え条件の成立下にクラッチCLを解放し、これにより、ステップS26でのフューエルリカバー禁止(フューエルカット継続)と相まってエンジン1を停止させることでEV走行へ移行し、HEV回生からEV回生へと切り替える。
そのためステップS29において、ステップS27で求めたエンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度分Gdを回生制動力に上乗せし、当該上乗せした回生制動力が得られるようなEV回生を行って、EV回生への切り替え後も、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られるようにする。
クラッチCLを締結したHEV走行中、図7の瞬時t1にアクセルペダル19を釈放してアクセル開度APO=0のコースティング(惰性)走行に移行すると(ステップS21)、エンジン1への燃料供給を中断(フューエルカット)して燃料噴射量を図7に示すごとく0にする。
このHEV回生により電動モータ2は、HEV走行中の運転状態に応じた所定減速度が得られるよう回生制動を行うことで、図7の瞬時t1以降における発電電力から明らかなように発電を行うようになり、車速VSPを徐々に低下させると同時にバッテリ蓄電状態SOCを上昇させる。
車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域の値となる瞬時t3(ステップS24)より瞬時t4に至る間に、いままで締結状態だったクラッチCLを解放してエンジン1を、ステップS26でのフューエルリカバー禁止により継続されるフューエルカット(燃料噴射量=0)で、エンジン回転数Ne=0により示すごとく停止させる(ステップS26およびステップS28)。
これによりHEV走行からEV走行へと切り替わり、瞬時t4からEV回生が行われることとなる。
その結果、EV回生による発電電力は図7の瞬時t4以降に見られるごとく、引き摺り減速度Gd分だけ増大される。
かようにEV回生で回生制動力を、エンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度Gd分だけ上乗せすることにより、EV回生への切り替え後もHEV回生中と同様、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られる回生制動となし得る。
上記した第2実施例の回生制動制御によれば、ハイブリッド走行状態(クラッチCLの締結状態)から回生制動を行う際、車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域である場合(ステップS24)、クラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離した電気走行での回生制動(EV回生)に切り替えるため(ステップS25)、
VSP<VSPsの低車速域であれば(ステップS24)、HEV回生(ステップS22)が開始され、制動操作が行われたとき(ステップS23)、クラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離したEV回生に切り替え(ステップS25)、VSP≧VSPsの高車速域であれば、クラッチCLの解放を許可せずにHEV回生(ステップS22)を継続させることとなる。
以上により結果として、トレードオフの関係にあるエネルギー回生効率の向上要求と、再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の防止要求とを両立させることができ、いずれかが大きく犠牲になるという問題を解消し得る。
図8は、本発明の第3実施例になるハイブリッド車両の制御装置を示す、図3と同様な回生制動制御プログラムである。
本実施例も、第1実施例と同様、図1または図2(a)に示す駆動系を持ったハイブリッド車両の回生制動制御に係わるが、駆動系が図1のようなものである場合につき説明を展開する。
しかして本実施例は、アクセルペダル19を釈放するコースティング(惰性)走行へ移行したら直ちに、ブレーキペダル16の踏み込みによる制動操作が行われなくても、回生制動を行うものとする。
本実施例は上記の通り、アクセルペダル19を釈放しただけで回生制動を行うものを前提としていることから、ステップS31でアクセルペダル19が釈放状態でないと判定する時、制御をそのまま終了して図8の制御プログラムから抜ける。
従ってステップS34は、本発明におけるクラッチ解放許可手段に相当する。
従ってステップS35は、本発明におけるフューエルリカバー禁止手段に相当する。
そしてステップS37で、HEV→EVモード切り替え条件の成立下にクラッチCLを解放し、これにより、ステップS35でのフューエルリカバー禁止(フューエルカット継続)と相まってエンジン1を停止させることでEV走行へ移行し、HEV回生からEV回生へと切り替える。
そのためステップS38において、ステップS36で求めたエンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度分Gdを回生制動力に上乗せし、当該上乗せした回生制動力が得られるようなEV回生を行って、EV回生への切り替え後も、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られるようにする。
クラッチCLを締結したHEV走行中、図9の瞬時t1にアクセルペダル19を釈放してアクセル開度APO=0のコースティング(惰性)走行に移行すると(ステップS31)、エンジン1への燃料供給を中断(フューエルカット)して燃料噴射量を図9に示すごとく0にする。
このHEV回生により電動モータ2は、HEV走行中の運転状態に応じた所定減速度が得られるよう回生制動を行うことで、図9の瞬時t1以降における発電電力から明らかなように発電を行うようになり、車速VSPを徐々に低下させると同時にバッテリ蓄電状態SOCを上昇させる。
車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域の値となる瞬時t2(ステップS33)より瞬時t3に至る間に、いままで締結状態だったクラッチCLを解放してエンジン1を、ステップS35でのフューエルリカバー禁止により継続されるフューエルカット(燃料噴射量=0)で、エンジン回転数Ne=0により示すごとく停止させる(ステップS35およびステップS37)。
これによりHEV走行からEV走行へと切り替わり、瞬時t3からEV回生が行われることとなる。
その結果、EV回生による発電電力は図9の瞬時t3以降に見られるごとく、引き摺り減速度Gd分だけ増大される。
かようにEV回生で回生制動力を、エンジン1および無段変速機4の引き摺り減速度Gd分だけ上乗せすることにより、EV回生への切り替え後もHEV回生中と同様、現在のEV走行のもと運転状態に応じた所定減速度が得られる回生制動となし得る。
上記した第3実施例の回生制動制御によれば、ハイブリッド走行状態(クラッチCLの締結状態)から回生制動を行う際、車速VSPが設定車速VSPs未満の低車速域である場合(ステップS33)、クラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離した電気走行での回生制動(EV回生)に切り替えるため(ステップS34)、
VSP<VSPsの低車速域であれば(ステップS33)、HEV回生(ステップS32)が開始されたとき、クラッチCLの解放を許可してエンジン1および無段変速機4を切り離したEV回生に切り替え(ステップS37)、VSP≧VSPsの高車速域であれば、クラッチCLの解放を許可せずにHEV回生(ステップS32)を継続させることとなる。
以上により結果として、トレードオフの関係にあるエネルギー回生効率の向上要求と、再加速時クラッチ締結応答遅れ(駆動力不足)による違和感の防止要求とを両立させることができ、いずれかが大きく犠牲になるという問題を解消し得る。
なお上記各実施例においては何れも、エンジン始動に際しエンジン1をスタータモータ3によりクランキングさせる場合につき説明したが、これに代えて以下のようにエンジン1をクランキングさせるようにした場合も、本発明の前記着想を適用して同様な作用、効果を得ることができる。
本発明の前記着想は、このような車両にも適用可能であり、この場合も前記したと同様な作用、効果が奏し得られる。
2 電動モータ(動力源)
3 スタータモータ
4 Vベルト式無段変速機
5 駆動車輪
6 プライマリプーリ
7 セカンダリプーリ
8 Vベルト
CVT 無段変速機構
T/C トルクコンバータ
CL クラッチ
9,11 ファイナルギヤ組
12 バッテリ
13 インバータ
14 ブレーキディスク
15 キャリパ
16 ブレーキペダル
17 負圧式ブレーキブースタ
18 マスターシリンダ
19 アクセルペダル
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 変速機コントローラ
25 バッテリコントローラ
26 ブレーキスイッチ
27 アクセル開度センサ
O/P オイルポンプ
31 副変速機
H/C ハイクラッチ
R/B リバースブレーキ
L/B ローブレーキ
32 車速センサ
33 車両加速度センサ
35 ライン圧ソレノイド
36 ロックアップソレノイド
37 プライマリプーリ圧ソレノイド
38 ローブレーキ圧ソレノイド
39 ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド
41 スイッチバルブ
Claims (4)
- 動力源として、スタータモータにより始動されるエンジンのほかに電動モータを具え、前記エンジンがクラッチを介して切り離し可能に車輪に駆動結合され、該クラッチを解放することで前記電動モータのみにより前記車輪を駆動する電気走行が可能であるほか、前記クラッチを締結することで前記電動モータおよびエンジンにより前記車輪を駆動するハイブリッド走行が可能なハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行状態から前記電動モータによる回生制動を行う際、再加速要求を前記電動モータのみによって実現可能な設定車速未満の低車速域であるとき、前記クラッチの解放を許可するクラッチ解放許可手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載された、ハイブリッド車両の制御装置において、
前記クラッチ解放許可手段は、前記電動モータの車速に対するトルク変化特性と、前記再加速要求を実現するのに必要な再加速必要トルクの車速に対するトルク変化特性との交点車速を前記設定車速とするものであることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1または2に記載された、ハイブリッド車両の制御装置において、
前記再加速要求は、車両の再加速性能に関する味付けとして予め任意に設定可能な車両の加速度であることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 前記ハイブリッド走行状態での回生制動中フューエルカットによりエンジンへの燃料供給を中断し、エンジン回転数の低下時にフューエルリカバーによりエンジンへの燃料供給を再開するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載された、ハイブリッド車両の制御装置において、
前記クラッチ解放許可手段によるクラッチの解放許可を受けて前記フューエルリカバーを禁止することにより前記フューエルカットを継続させ、前記クラッチの解放時にエンジンが停止されるようになすフューエルリカバー禁止手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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