JP2014091429A - 車両用ドア構造 - Google Patents

車両用ドア構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2014091429A
JP2014091429A JP2012243378A JP2012243378A JP2014091429A JP 2014091429 A JP2014091429 A JP 2014091429A JP 2012243378 A JP2012243378 A JP 2012243378A JP 2012243378 A JP2012243378 A JP 2012243378A JP 2014091429 A JP2014091429 A JP 2014091429A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
door
belt line
reinforcement
end portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012243378A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Fukuoka
孝啓 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012243378A priority Critical patent/JP2014091429A/ja
Publication of JP2014091429A publication Critical patent/JP2014091429A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】ベルトラインリインフォースメントの要求耐力の確保と軽量化とが両立された車両用ドア構造を提供する。
【解決手段】車両用ドア構造では、フロントサイドドア本体12の内部にドアベルトラインLに沿ってベルトラインリインフォースメント30が設けられている。ベルトラインリインフォースメント30は軽合金材料によって構成されている。このベルトラインリインフォースメント30の端部32、36の断面二次モーメントよりも中間部34の断面二次モーメントの方が大きく設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドア本体内にドアベルトラインに沿ってベルトラインリインフォースメントが設けられた車両用ドア構造に関する。
下記特許文献1には、車両のドアガラスを支えるドアサッシュと、ドアベルトラインを補強するベルトラインリインフォースメントとを備えたドアサッシュ組立体が開示されている。このベルトラインリインフォースメントは、アルミニウム合金材料の押出成形によって製作されている。
特開2003−326972号公報
しかしながら、押出成形法により製作されたベルトラインリインフォースメントでは、長手方向のどの位置においても、断面形状が同じになる。ここで、車両の前面衝突時においてベルトラインリインフォースメントに必要とされる要求耐力(強度)は、車両前後方向の前部及び後部の両端部よりも中間部で高くなっている。このため、中間部の要求耐力を基準として、厚い板厚でベルトラインリインフォースメントの全体が形成されると、重量が増大する。従って、ベルトラインリインフォースメントにアルミニウム合金材料を使用した意味がなくなるので、改善の余地があった。
本発明は上記事実を考慮し、ベルトラインリインフォースメントの要求耐力の確保と軽量化とが両立された車両用ドア構造を得ることが目的である。
請求項1に記載された発明に係る車両用ドア構造は、ドア外板を構成するドアアウタパネル及びドア内板を構成するドアインナパネルを有するドア本体と、ドア本体内にドアベルトラインに沿って延設されると共に軽合金材料によって構成され、車両前後方向の端部において車両上下方向及び車両幅方向に沿って切断したときの断面二次モーメントよりも車両前後方向の中間部において同一方向に沿って切断したときの断面二次モーメントの方が大きく設定されたベルトラインリインフォースメントと、を備えている。
請求項1に記載された発明では、ベルトラインリインフォースメントが、ドア本体内にドアベルトラインに沿って設けられており、軽合金材料によって構成されている。鋼材に比べて軽合金材料の比重が軽いことから、ベルトラインリインフォースメントひいては車両用ドアが軽量化されている。
ここで、車両の前面衝突時にベルトラインリインフォースメントに必要とされる要求耐力は車両前後方向の端部よりも中間部で大きいとされている。そこで、ベルトラインリインフォースメントの端部、中間部の各々で必要とされる要求耐力に応じて断面二次モーメントが設定されている。つまり、ベルトラインリインフォースメントの端部の断面二次モーメントよりも中間部の断面二次モーメントの方が大きく設定されている。このため、ベルトラインリインフォースメントの端部では、小さな断面二次モーメントで足りるので、軽合金材料の使用量が減少し、更に軽量化を実現することができる。一方、中間部では、断面二次モーメントが大きくなるので、耐力を高めることができる。
請求項2に記載された発明に係る車両用ドア構造では、請求項1において、ベルトラインリインフォースメントは端部の板厚よりも中間部の板厚の方が厚く設定されている。
請求項2に記載された発明によれば、ベルトラインリインフォースメントの端部の板厚よりも中間部の板厚の方が厚く設定されるので、中間部の断面二次モーメントが端部の断面二次モーメントよりも大きくなる。
請求項3に記載された発明に係る車両用ドア構造では、請求項1又は請求項2において、ベルトラインリインフォースメントはドアベルトラインに沿って端部と中間部とに分割され、分割箇所には端部と中間部とを接合した溶接部が設けられている。
請求項3に記載された発明によれば、ベルトラインリインフォースメントは端部と中間部とに分割されており、分割箇所には溶接部が設けられている。ここで、1つの素材から断面二次モーメント又は板厚が各々異なる端部及び中間部を有するベルトラインリインフォースメントを製作するには、加工数の増加や製作費用の増加が生じる。そこで、ベルトラインリインフォースメントが端部と中間部とに分割されることによって、端部及び中間部が要求耐力に応じた断面二次モーメント又は板厚で各々独立に製作可能となる。溶接部では、板厚の違いや分割箇所の形状の違いに左右されずに、端部と中間部とを簡易に接合することができる。
請求項4に記載された発明に係る車両用ドア構造では、請求項3において、ベルトラインリインフォースメントの端部及び中間部に沿って配設され、端部に一端が接続されると共に、他端が溶接部を跨いで中間部に接続された補強部材が更に設けられている。
請求項4に記載された発明によれば、ドアベルトラインに沿って補強部材が設けられている。補強部材の一端はベルトラインリインフォースメントの端部に接続されており、他端は中間部に接続されている。ここで、端部と中間部との分割箇所では部材の切れ目となることから応力が集中し易い。また、分割箇所には溶接部が設けられており、例えばアーク溶接を用いて溶接部が設けられる場合には溶接部の周囲の強度が焼鈍によって低下する。そこで、分割箇所並びに溶接部を跨いでベルトラインリインフォースメントの端部及び中間部に接続された補強部材が設けられることによって、分割箇所並びに溶接部の周囲の強度を高めることができる。
請求項5に記載された発明に係る車両用ドア構造では、請求項4において、補強部材がドアインナパネルの一部を用いて構成されている。
請求項5に記載された発明によれば、ドアインナパネルの一部が補強部材として兼用されているので、補強部材として新たに部品を追加する必要がない。
請求項1に記載された発明に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメントの要求耐力の確保と軽量化とを両立することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載された発明に係る車両用ドア構造は、板厚を設定するという簡易な構造によってベルトラインリインフォースメントの要求耐力の確保と軽量化とを両立することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載された発明に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメントを分割すると共に分割箇所に溶接部を設けるという簡易な構造によって、ベルトラインリインフォースメントの要求耐力の確保と軽量化との両立を簡易に実現することができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載された発明に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメントの分割箇所並びに溶接部の周囲の強度を高めることができるので、ベルトラインリインフォースメントの要求耐力の更なる確保と軽量化とを両立することができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載された発明に係る車両用ドア構造は、部品点数の増加をすることなく、ベルトラインリインフォースメントの分割箇所並びに溶接部の周囲の耐力を高めることができるという優れた効果を有する。
第1実施の形態に係る車両用ドア構造のフロントサイドドア本体を車両幅方向の内側から見た側面図である。 図1に示されるA−A線で切断したときのフロントサイドドア本体を車両前方側から見た断面図である。 図1に示されるB−B線で切断したときのフロントサイドドア本体を車両上方側から見た断面図である。 図1に示されるフロントサイドドア本体のベルトラインリインフォースメントを車両幅方向の内側から見た図1に対応する側面図である。 (A)は図4に示されるC−C線で切断したときのベルトラインリインフォースメントを車両前方側から見た断面図、(B)は図4に示されるD−D線で切断したときのベルトラインリインフォースメントを車両前方側から見た断面図、(C)は図4に示されるE−E線で切断したときのベルトラインリインフォースメントを車両前方側から見た断面図、(D)は図4に示されるF−F線で切断したときのベルトラインリインフォースメントを車両上方側から見た断面図である。 図4に示されるベルトラインリインフォースメントの車両幅方向の前部を車両前方内側から車両後方外側に向かって見た要部斜視図である。 図4に示されるベルトラインリインフォースメントの車両前後方向の位置と要求耐力との関係を示すグラフである。 (A)は図5(D)に対応する第2実施の形態に係る車両用ドア構造のベルトラインリインフォースメントの断面図、(B)は図8(A)に対応する変形例に係るベルトラインリインフォースメントの断面図である。
[第1実施の形態]
以下、図1〜図7を参照し、本発明の第1実施の形態に係る車両用ドア構造について説明する。なお、図において適宜示されている矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示している。また、矢印INは車両幅方向の内側を示している。
(車両用ドア構造の構成)
図1〜図3には、フロントサイドドア本体12が示されている。このフロントサイドドア本体12は、ドア外板を構成するドアアウタパネル14と、ドア内板を構成する2枚のドアインナパネル16、18とを備えている。なお、セダン系の車両の場合、フロントサイドドア本体12よりも車両後方側にはリアサイドドア本体が設けられている。本発明に係る車両用ドア構造は、上記フロントサイドドア本体12、リアサイドドア本体の双方に適用されており、両者は同一構造であるので、以下においてはフロントサイドドア本体12側についてのみ説明する。
車両前方側に配置されたドアインナパネル16は、車両前後方向及び車両上下方向に沿って延在されており、車両側面視で車両上下方向を長手方向とする略矩形状に形成されている。ドアインナパネル16の後端側の車両上下方向の中間部には、切欠部16Aが形成されている。また、ドアインナパネル16の切欠部16Aを上下に挟んで溶接領域16B及び溶接領域16Cが設けられている。更に、ドアインナパネル16の上端部には、後述するベルトラインリインフォースメント30の一部の部位と対向すると共に、ベルトラインリインフォースメント30を補強するための補強部材として用いる補強部16Dが設けられている。
ドアインナパネル16は軽量化を目的として軽合金材料により製作されている。ここで、本実施の形態では、軽合金材料としてアルミニウム合金材料が使用されている。ドアインナパネル16の板厚は例えば2mmに設定されている。なお、本発明では、アルミニウム合金材料以外にも、鋼材よりも比重が軽いマグネシウム、チタン等の軽金属を主成分とする軽合金材料が含まれる。
ドアインナパネル16の車両後方側には、フロントサイドドア本体12の車両前後方向の中間部及び後部を構成するドアインナパネル18が配設されている。このドアインナパネル18は、車両前後方向及び車両上下方向に沿って延在されている。上記切欠部16Aに対応する箇所であって、ドアインナパネル18の前端側の車両上下方向の中間部には、切欠部18Aが形成されている。この切欠部18Aと上記切欠部16Aとが繋合わされると、車両側面視で略円形状となる開口部22が形成されるようになっている。また、ドアインナパネル18の切欠部18Aを上下に挟んで溶接領域18B及び溶接領域18Cが設けられている。溶接領域18Bは上記溶接領域16Bに対して車両幅方向の外側に重合わされ、両者は溶接部20Aによってスポット溶接等により接合されている。同様に、溶接領域18Cと溶接領域16Cとは溶接部20Bによってスポット溶接等により接合されている。これにより、2枚のドアインナパネル16、18は1枚のドアインナパネルとして組立てられている。更に、ドアインナパネル18の上部には、上記補強部16Dと同様の補強部18Dが設けられている。なお、ドアインナパネル18の車両上下方向及び車両前後方向の中間には、車両側面視で矩形形状を有する開口部24及び開口部26が設けられている。
上記ドアインナパネル16と同様に、ドアインナパネル18は軽合金材料により形成されており、ここではドアインナパネル18の板厚はドアインナパネル16の板厚と同一とされている。なお、車両用ドア構造では、車両前後方向に2枚のドアインナパネル16、18を配置した構成とされているので、車両の前面衝突時に前部側に高い強度が要求される場合には、ドアインナパネル16の板厚がドアインナパネル18よりも厚く設定される。
(ベルトラインリインフォースメントの構成)
図1〜図3に示されるように、図示を省略したフロントサイドドア開口に閉止状態で、フロントサイドドア本体12の内部12Aには、ドアベルトラインLに沿って車両前後方向に延設されたベルトラインリインフォースメント30が設けられている。更に、図4、図5(A)〜図5(D)及び図6に示されるように、ベルトラインリインフォースメント30は、車両前後方向の前部側に配置された端部32と、後部側に配置された端部36と、端部32と端部36との間に配置され双方に接続された中間部34とを備えている。ベルトラインリインフォースメント30には分割構造が採用されており、端部32、中間部34及び端部36は車両前後方向に分割されている。そして、端部32と中間部34との分割箇所には溶接部38Aが設けられており、この溶接部38Aによって端部32と中間部34とがアーク溶接、レーザ溶接等により接合されている。同様に、中間部34と端部36とは双方の分割箇所に設けられた溶接部38Bによってアーク溶接、レーザ溶接等により接合されている。
端部32は、図1〜図4、図5(A)、図5(D)及び図6に示されるように、車両前後方向及び車両幅方向に沿って設けられた上壁部32Aと、上壁部32Aと車両上下方向の下方側に離間して配置され、車両前後方向及び車両幅方向に沿って設けられた下壁部32Bと、上壁部32A、下壁部32Bの各々の車両幅方向の内側端に一体に設けられた内側壁部32Cと、上壁部32A、下壁部32Bの各々の車両幅方向の外側端に一体に設けられた外側壁部32Dとを備えている。つまり、端部32は、車両前方側から見て、上壁部32A、下壁部32B、内側壁部32C及び外側壁部32Dにより周囲が囲まれた中空閉断面32Eを有し、外壁及び内壁が共に矩形状を有するパイプ状により構成されている。
図5(A)に示されるように、本実施の形態では、端部32の上壁部32A、下壁部32B、内側壁部32C、外側壁部32Dはいずれも同一の板厚(肉厚)t1に設定されている。軽量化を目的として、ベルトラインリインフォースメント30は全体的に上記軽合金材料(ここではアルミニウム合金材料)により形成されており、板厚t1は例えば2mmに設定されている。また、上壁部32Aの車両幅方向の中間には車両前後方向に沿って上フランジ部32Fが一体に形成されている。下壁部32Bの車両幅方向の中間には車両前後方向に沿って下フランジ部32Gが一体に形成されている。なお、上フランジ部32F、下フランジ部32Gの各々は、ここでは上壁部32A等と同一の板厚t1に設定されている。
一方、端部36は、上記端部32と同一構造とされており、図1、図4及び図5(C)に示されるように、上壁部36Aと、下壁部36Bと、内側壁部36Cと、外側壁部36Dとを備えている。図5(C)に示されるように、端部36は中空閉断面36Eを有し、上壁部36A等の板厚(肉厚)t3が上記板厚t1と同一とされている。また、上壁部36Aには上フランジ部36Fが一体に形成されており、下壁部36Bには下フランジ部36Gが一体に形成されている。上フランジ部36F、下フランジ部36Gの各々は板厚t3に設定されている。
そして、中間部34は、上記端部32及び上記端部36と基本的構造は同一とされており、図1、図3、図4、図5(B)、図5(D)及び図6に示されるように、上壁部34Aと、下壁部34Bと、内側壁部34Cと、外側壁部34Dとを備えている。図5(B)に示されるように、中間部34は中空閉断面34Eを有し、上壁部34A等の板厚(肉厚)t2が上記板厚t1、板厚t3の双方よりも厚く設定されている。本実施の形態では、板厚t2は例えば3mmに設定されている。また、上壁部34Aには上フランジ部34Fが一体に形成されており、下壁部34Bには下フランジ部34Gが一体に形成されている。上フランジ部34F、下フランジ部34Gの各々は板厚t1(又は板厚t3)に設定されている。
ここで、図5(A)及び図5(D)に示されるように、中間部34の内側壁部34Cと外側壁部34Dとの間の外壁間寸法L3は、端部32の内側壁部32Cと外側壁部32Dとの間の外壁間寸法L1と同一とされている。同様に、中間部34の上壁部34Aと下壁部34Bとの間の外壁間寸法L7は、端部32の上壁部32Aと下壁部32Bとの間の外壁間寸法L5と同一とされている。一方、中間部34の内側壁部34Cと外側壁部34Dとの間の内壁間寸法L4は、端部32の内側壁部32Cと外側壁部32Dとの間の内壁間寸法L2よりも小さい。同様に、中間部34の上壁部34Aと下壁部34Bとの間の内壁間寸法L8は、端部32の上壁部32Aと下壁部32Bとの間の内壁間寸法L6よりも小さい。すなわち、中間部34の外壁間寸法L3、L7と端部32の外壁間寸法L1、L5が同一とされているので、端部32の内壁間寸法L2、L6よりも中間部34の内壁間寸法L4、L8を小さく設定することによって、端部32の板厚t1よりも中間部34の板厚t2が厚く設定されている。
このように構成される中間部34では板厚t2が厚く設定されているので、車両上下方向及び車両幅方向に沿って切断したときの断面二次モーメントが、端部32の同一方向に沿って切断したときの断面二次モーメントに対して大きくなる。同様に、端部32の板厚t1と端部36の板厚t3とが同一とされているので、中間部34の断面二次モーメントは端部36の断面二次モーメントに対して大きくなる。
図7には、ベルトラインリインフォースメント30の車両前後方向における位置と、車両の前面衝突時に各位置で必要とされている要求耐力との関係が示されている。ベルトラインリインフォースメント30に必要とされる要求耐力は、車両前後方向(ドアベルトラインLの延伸方向)の前部側の端部32及び後部側の端部36よりも中間の中間部34で高くなっている。従って、ベルトラインリインフォースメント30の端部32及び端部36は、要求耐力以上の強度を持つ断面二次モーメント又は板厚t1若しくは板厚t3により形成されている。同様に、中間部34は、要求耐力以上の強度を持つ断面二次モーメント又は板厚t2により形成されている。
図1〜図3に示されるように、ベルトラインリインフォースメント30の端部32及び中間部34の車両前後方向の前部側に沿ってドアインナパネル16の補強部16Dが設けられている。補強部16Dの車両前後方向の前部(一端)は端部32と溶接部40Aによってスポット溶接等により接合されている。補強部16Dの車両前後方向の後部(他端)は、端部32と中間部34との分割箇所に設けられた溶接部38Aを跨いで車両後方側に延設されており、中間部34と溶接部40Bによってスポット溶接等により接合されている。補強部16Dの溶接部38Aを跨ぐ部位では、車両上下方向及び車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が、いずれも、車両幅方向の内側に突出するハット形状とされている。
同様に、図1に示されるように、中間部34の車両前後方向の後部側及び端部36に沿ってドアインナパネル16の補強部18Dが設けられている。補強部18Dの車両前後方向の前部は中間部34と溶接部40Cによって接合されると共に、補強部18Dの車両前後方向の後部は溶接部38Bを跨いで端部36と溶接部40Dによって接合されている。
(本実施の形態の作用及び効果)
本実施の形態に係る車両用ドア構造では、ベルトラインリインフォースメント30が、フロントサイドドア本体12の内部12AにドアベルトラインLに沿って設けられており、軽合金材料によって構成されている。鋼材に比べて軽合金材料の比重が軽いことから、ベルトラインリインフォースメント30ひいては車両用ドアが軽量化されている。
ここで、車両の前面衝突時にベルトラインリインフォースメント30に必要とされる要求耐力は端部32、36よりも中間部34で大きいとされている。そこで、端部32、36、中間部34の各々で必要とされる要求耐力に応じて断面二次モーメントが設定されている。つまり、ベルトラインリインフォースメント30の端部32、36の断面二次モーメントよりも中間部34の断面二次モーメントの方が大きく設定されている。このため、ベルトラインリインフォースメント30の端部32、36では、小さな断面二次モーメントで足りるので、軽合金材料の使用量が減少され、軽量化を実現することができる。一方、中間部34では、断面二次モーメントが大きくなるので、耐力を高めることができる。
従って、本実施の形態に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメント30の要求耐力の確保と軽量化とを両立することができるという効果を有する。
また、本実施の形態に係る車両用ドア構造では、ベルトラインリインフォースメント30の端部32、36の板厚t1、t3よりも中間部34の板厚t2の方が厚く設定されている。このため、中間部34の断面二次モーメントが端部32、36の断面二次モーメントよりも大きくなる。従って、本実施の形態に係る車両用ドア構造は、板厚t1〜t3を設定するという簡易な構造によってベルトラインリインフォースメント30の要求耐力の確保と軽量化とを両立することができるという効果を有する。
更に、本実施の形態に係る車両用ドア構造では、ベルトラインリインフォースメント30は端部32、中間部34、端部36に分割されており、分割箇所には溶接部38A、38Bが設けられている。ここで、1つの素材から断面二次モーメント又は板厚t1〜t3が各々異なる端部32、36及び中間部34を有するベルトラインリインフォースメント30を製作するには、加工数の増加や製作費用の増加が生じる。そこで、ベルトラインリインフォースメント30が端部32、36及び中間部34に分割されることによって、端部32、36及び中間部34が要求耐力に基づいた断面二次モーメント又は板厚t1〜t3に応じて各々独立に製作可能となる。例えば、端部32、36は板厚t1、板厚t3に設定した押出成形法を用いて製作され、中間部34は板厚t2に設定した押出成形法を用いて製作される。溶接部38A、38Bでは、板厚t1〜t3の違いや分割箇所の形状の違いに左右されずに、端部32と中間部34及び中間部34と端部36とを簡易に接合することができる。
従って、本実施の形態に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメント30を分割すると共に分割箇所に溶接部38A、38Bを設けるという簡易な構造によって、ベルトラインリインフォースメント30の要求耐力の確保と軽量化との両立を簡易に実現することができるという効果を有する。
また、本実施の形態に係る車両用ドア構造では、ドアベルトラインLに沿って補強部材としての補強部16D、18Dが設けられている。補強部16Dの一端はベルトラインリインフォースメント30の端部32に接続されており、他端は中間部34に接続されている。補強部18Dの一端は中間部34に接続されており、他端は端部36に接続されている。ここで、端部32と中間部34との分割箇所並びに中間部34と端部36との分割箇所では部材の切れ目となることから応力が集中し易い。また、分割箇所には溶接部38A並びに溶接部38Bが設けられており、例えばアーク溶接を用いて溶接部38A並びに溶接部38Bが設けられる場合にはそれら周囲の強度が焼鈍によって低下する。そこで、分割箇所並びに溶接部38A並びに溶接部38Bを跨いで端部32及び中間部34に接続された補強部16D並びに中間部34及び端部36に接続された補強部18Dが設けられることによって、分割箇所、溶接部38A並びに溶接部38Bの周囲の強度を高めることができる。
従って、本実施の形態に係る車両用ドア構造は、ベルトラインリインフォースメント30の分割箇所、溶接部38A並びに溶接部38Bの周囲の強度を高めることができるので、ベルトラインリインフォースメント30の要求耐力の更なる確保と軽量化とを両立することができるという効果を有する。
更に、本実施の形態に係る車両用ドア構造では、ドアインナパネル16の一部(補強部16D)が補強部材として兼用されると共にドアインナパネル18の一部(補強部18D)が補強部材として兼用されている。このため、補強部材として新たに部品を追加する必要がない。従って、本実施の形態に係る車両用ドア構造は、部品点数の増加をすることなく、ベルトラインリインフォースメント30の分割箇所並びに溶接部38A、38Bの周囲の耐力を高めることができるという効果を有する。
[第2実施の形態]
次に、図8(A)及び図8(B)を用いて、本発明の第2実施の形態に係る車両用ドア構造について説明する。なお、第2実施の形態において、第1実施の形態で説明した構成要素と同一機能を有する構成要素には同一符号を付し、この同一符号が付された構成要素の説明は重複するので省略する。
(ベルトラインリインフォースメントの構成)
本実施の形態に係る車両用ドア構造のベルトラインリインフォースメント30は、図8(A)に示されるように、中間部34の外壁間寸法L3が端部32の外壁間寸法L1よりも大きく設定されると共に、中間部34の内壁間寸法L4が端部32の内壁間寸法L2よりも小さく設定されている。図示が省略されているが、上記図5(A)及び図5(B)に示されている外壁間寸法L7と外壁間寸法L5との寸法関係、内壁間寸法L8と内壁間寸法L6との寸法関係も同一である。また、これらの寸法関係は中間部34と端部36との寸法関係でも同様である。
このように構成される本実施の形態に係る車両用ドア構造によっても、上記第1実施の形態に係る車両用ドア構造により得られる作用及び効果と同一の作用及び効果を得ることができる。
(変形例)
変形例に係る車両用ドア構造のベルトラインリインフォースメント30は、図8(B)に示されるように、中間部34の外壁間寸法L3が端部32の外壁間寸法L1よりも大きく設定されると共に、中間部34の内壁間寸法L4が端部32の内壁間寸法L2と同一に設定されている。これらの寸法関係は、外壁間寸法L7と外壁間寸法L5との寸法関係、内壁間寸法L8と内壁間寸法L6との寸法関係でも同様である。
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本発明には以下の変形例が含まれる。上記実施の形態では、ベルトラインリインフォースメントの断面形状が矩形状とされていたが、本発明は、ベルトラインリインフォースメントの断面形状を円形状、惰面状、C形状、U形状、L形状、I形状としてもよい。
また、上記実施の形態では、サイドドア本体のベルトラインリインフォースメントに本発明が適用された場合が説明されているが、本発明は、バックドア本体のベルトラインリインフォースメントに適用してもよい。
12 フロントサイドドア本体
12A 内部
14 ドアアウタパネル
16、18 ドアインナパネル
16D、18D 補強部(補強部材)
20A、20B、38A、38B、40A〜40D 溶接部
30 ベルトラインリインフォースメント
32、36 端部
34 中間部

Claims (5)

  1. ドア外板を構成するドアアウタパネル及びドア内板を構成するドアインナパネルを有するドア本体と、
    当該ドア本体内にドアベルトラインに沿って延設されると共に軽合金材料によって構成され、車両前後方向の端部において車両上下方向及び車両幅方向に沿って切断したときの断面二次モーメントよりも車両前後方向の中間部において同一方向に沿って切断したときの断面二次モーメントの方が大きく設定されたベルトラインリインフォースメントと、
    を備えた車両用ドア構造。
  2. 前記ベルトラインリインフォースメントは、前記端部の板厚よりも前記中間部の板厚の方が厚く設定されている請求項1に記載の車両用ドア構造。
  3. 前記ベルトラインリインフォースメントは、ドアベルトラインに沿って前記端部と前記中間部とに分割され、
    当該分割箇所には、前記端部と前記中間部とを接合した溶接部が設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア構造。
  4. 前記ベルトラインリインフォースメントの前記端部及び前記中間部に沿って配設され、前記端部に一端が接続されると共に、他端が前記溶接部を跨いで前記中間部に接続された補強部材が更に設けられている請求項3に記載の車両用ドア構造。
  5. 前記補強部材は前記ドアインナパネルの一部を用いて構成されている請求項4に記載の車両用ドア構造。
JP2012243378A 2012-11-05 2012-11-05 車両用ドア構造 Pending JP2014091429A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012243378A JP2014091429A (ja) 2012-11-05 2012-11-05 車両用ドア構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012243378A JP2014091429A (ja) 2012-11-05 2012-11-05 車両用ドア構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014091429A true JP2014091429A (ja) 2014-05-19

Family

ID=50935825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012243378A Pending JP2014091429A (ja) 2012-11-05 2012-11-05 車両用ドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014091429A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3139042A1 (fr) * 2022-08-31 2024-03-01 Renault S.A.S Ouvrant en aluminium et véhicule équipé d’un tel ouvrant.

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5255487A (en) * 1990-08-17 1993-10-26 Mannesmann Aktiengesellschaft Door reinforcement tube
JP2008105437A (ja) * 2006-09-26 2008-05-08 Toyota Motor Corp 車両用ドア構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5255487A (en) * 1990-08-17 1993-10-26 Mannesmann Aktiengesellschaft Door reinforcement tube
JP2008105437A (ja) * 2006-09-26 2008-05-08 Toyota Motor Corp 車両用ドア構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3139042A1 (fr) * 2022-08-31 2024-03-01 Renault S.A.S Ouvrant en aluminium et véhicule équipé d’un tel ouvrant.
WO2024046651A1 (fr) * 2022-08-31 2024-03-07 Renault S.A.S. Ouvrant en aluminium et véhicule équipé d'un tel ouvrant.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6907910B2 (ja) 車両用パネル構造
JP6610576B2 (ja) 車両骨格構造
WO2011074326A1 (ja) 車体パネル接合構造
US9783241B2 (en) Vehicle body rear part structure
JP2016022860A (ja) 車両の後部車体構造
JP5947980B2 (ja) 車体後部構造
JP2009255800A (ja) 車両用骨格部材の結合構造
US10160296B2 (en) Sash coupling structure and method for sash coupling
JP6669089B2 (ja) 車両の側部車体構造
WO2018220816A1 (ja) 車両のパネルおよびその製造方法
JP2012188015A (ja) 車体側部構造
US10399605B2 (en) Vehicle body and method for producing the vehicle body
JP2019026030A (ja) 車両の側部車体構造
JP2016107767A (ja) 車両側部構造
JP2016078755A (ja) 車体側部構造
JP2014091429A (ja) 車両用ドア構造
EP3521144B1 (en) Upper part structure of vehicle body
JP2011143892A (ja) 車両用開閉蓋構造及び車両用開閉蓋に用いるインナパネルの製造方法
JP7275521B2 (ja) 車両用ドアフレーム
JP5411245B2 (ja) 車体側部構造
EP3663170B1 (en) Vehicle body structure
JP6062044B2 (ja) 車体後部構造
JP2015093507A (ja) 車両下部構造
JP2018114918A (ja) 車体構造
JP2004203182A (ja) ピラー下部接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160216