JP2014088068A - 車載用の電装予備蓄電部とこの電装予備蓄電部を搭載する車両 - Google Patents

車載用の電装予備蓄電部とこの電装予備蓄電部を搭載する車両 Download PDF

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Abstract

【課題】電装用バッテリに並列接続される電装予備蓄電部をキャビン内の座席の下側に配置しつつも、水の浸入によるリスクを低減して安全性を高める。
【解決手段】車載用の電装予備蓄電部は、車両に装備される車両負荷61に電力を供給する電装用バッテリ1に並列接続される。電装予備蓄電部2は、複数の蓄電器4と複数の蓄電器4を収納する収納ケース3とを備えており、収納ケース3は、車両のキャビン12内の座席13の下側に配置可能としており、さらに、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に隙間16を設けるためのスペーサ5を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に装備される車両負荷に電力を供給する電装用バッテリに並列接続される車載用の電装予備蓄電部とこの電装予備蓄電部を搭載する車両に関する。
従来の車両は、電装用のバッテリとして、定格電圧を12Vとする鉛バッテリを搭載し、さらに、大型車両にあっては12Vの鉛バッテリを2組直列に接続して定格電圧を24Vとするバッテリを搭載している。鉛バッテリは、車両のオルタネータで充電されて、車両の電装機器やスターターモータなどの車両負荷に電力を供給している。さらに、電装用バッテリの容積や重量に対する電池容量(Ah)を大きくすることを目的として、鉛バッテリと並列にニッケル水素電池やリチウムイオン電池などのサブバッテリを接続している車両用の電源装置が開発されている。(特許文献1参照)
特許文献1の電源装置は、車両のオルタネータに電気接続された鉛バッテリと並列にリチウムイオン電池からなるサブバッテリを接続している。また、この電源装置は、鉛バッテリやリチウムイオン電池の内部抵抗や開放電圧を所定の条件を満たすように設定することで、鉛バッテリとリチウムイオン電池とをDC/DCコンバータを介することなく並列に接続して、コストダウンを図っている。
ところで、鉛バッテリは、通常、車両のエンジンルームに配置されるが、エンジンルームにはエンジンや種々の機器が配置されることから、鉛バッテリと並列に接続されるサブバッテリを備える従来の電源装置は、このサブバッテリを鉛バッテリとは別に配置する必要がある。とくに、エンジンルームは、エンジンの熱による影響や、外部の気温による影響を受けやすいので、リチウムイオン電池等のサブバッテリに生じる熱障害を防止するためにも、サブバッテリはエンジンルーム以外の場所に配置することが好ましい。
そこで、リチウムイオン電池等のサブバッテリを、車両のキャビン内に配置することによって、熱の障害を有効に防止できる。たとえば、リチウムイオン電池等のサブバッテリは、キャビン内の座席の下側の床面に配置することができる。(たとえば、特許文献2参照)この構造は、キャビン内のデッドスペースを有効に利用しながら、サブバッテリを熱影響の少ない環境に配置できる。
特開2011−15516号公報 特開2008−74159号公報
ただ、座席の下側にサブバッテリを配置する構造は、座席の下に形成されるスペース、すなわち床面からの空間距離が限定されていることから、サブバッテリへの寸法要求や部品の配置には厳しい制約がある。このため、サブバッテリを構成するリチウムイオン電池の配設や接続、充放電用の出力端子やバスバーの配置においては、必ずしも理想的な構成とはならない場合がある。たとえば、サブバッテリに設ける充放電用の出力端子は、その配線等を考慮して、サブバッテリのケースの側面に配置される。
また、車両の床面にサブバッテリを配置する構造は、キャビン内において、搭乗者がジュースやお茶等を大量にこぼした場合、床面に飛散した液体がサブバッテリの内部に浸入し、出力端子やバスバー等の金属部に接触して、電池間が短絡する可能性がある。さらにまた、車両の床面にサブバッテリを配置する構造は、雨天において、濡れた雨傘をキャビン内に持ち込む状態で、傘先から流下する水滴がサブバッテリのケースの内部に浸入して出力端子やバスバーに接触し、あるいは、傘先の濡れた金属部分が直接にサブバッテリの出力端子に接触して電池が短絡する等の弊害が考えられる。
以上の弊害は、サブバッテリのケースを完全な防水構造とすることで解決できる。ただ、サブバッテリのケースや出力端子を完全な防水構造とすると、製造コストが高くなる問題点がある。とくに、電装用のバッテリは、12V〜24Vと低電圧であるため、ケースや出力端子を完全な防水構造とすることなく保護することができると、製造コストを低くして安価に多量生産できる。
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、電装用バッテリに並列接続される電装予備蓄電部をキャビン内の座席の下側に配置しつつも、水の浸入によるリスクを低減して安全性を高めた車載用の電装予備蓄電部とこの電装予備蓄電部を搭載する車両を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために、本発明の車載用の電装予備蓄電部によれば、車両に装備される車両負荷61に電力を供給する電装用バッテリ1に並列接続される車載用の電装予備蓄電部であって、電装予備蓄電部2は、複数の蓄電器4と前記複数の蓄電器4を収納する収納ケース3とを備えており、前記収納ケース3は、車両のキャビン12内の座席13の下側に配置可能としており、さらに、前記収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に隙間16を設けるためのスペーサ5を備えている。
上記構成により、電装用バッテリに並列接続される電装予備蓄電部をキャビン内の座席の下側に配置しつつ、この電装予備蓄電部が、収納ケースの下面とキャビンの床面との間に隙間を設けるスペーサを備えることで、水の浸入によるリスクを低減して安全性を高めることができる。
また、他の車載用の電装予備蓄電部によれば、前記スペーサ5は、前記収納ケース3を座席13の底面側に固定するための連結具21、31、41とすることができる。
上記構成により、連結具であるスペーサによって収納ケースを座席の底面側に接近させて配置できるので、上下幅に制約を受ける座席の下側の収納スペースにおいても、収納ケースの下面とキャビンの床面との間に理想的に隙間を設けることができる。また、前後方向にスライドできる構造の座席においては、座席の底面に収納ケースを固定することで、スライドする座席と共に収納ケースを移動させることができ、座席の位置に関係なく常に収納ケースを座席の下側に隠す状態で配置して保護できる。
さらに、他の車載用の電装予備蓄電部によれば、前記スペーサ5は、前記収納ケース3の下面を前記床面14から所定の高さに配置するための脚部51とすることができる。
上記構成により、脚部であるスペーサによって収納ケースを床面に固定できるので、複数の蓄電器が収納された収納ケースを安定して支持しながら床面の定位置に固定できる。
さらに、他の車載用の電装予備蓄電部によれば、前記収納ケース3を非防水構造とすることができる。
なお、本明細書において、非防水構造とは、外部からの水の浸入を完全に阻止できる完全防水構造ではない構造を意味するものとする。したがって、非防水構造の収納ケースは、簡易防水構造や密閉構造等のように、通常の使用状態において、外部からの水が安易に浸入しない構造を含む広い意味で使用する。
上記構成により、収納ケースの構造を簡単にして安価に製造しながら、メンテナンスを簡単にできる特徴がある。
さらに、他の車載用の電装予備蓄電部によれば、前記蓄電器4を、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、非水系電解液電池、キャパシタのいずれかとすることができる。
蓄電器をニッケル水素電池とする電装予備蓄電部は、鉛バッテリに比較して、回生制動で発生する回生エネルギーで極めて効率よく充電されて、車両の燃費を著しく改善できる特徴がある。また、ニッケルカドミウム電池もニッケル水素電池に近似する充放電特性を示すことから、蓄電器をニッケルカドミウム電池とする電装予備蓄電部も回生エネルギーを効率よく回収できる。さらに、蓄電器を非水系電解液電池とする電装予備蓄電部は、非水系電解液電池が鉛バッテリに比較して体積と重量に対する容量が極めて大きく、小型化しながら充放電容量を大きくできる特徴がある。さらにまた、蓄電器をキャパシタとする電装予備蓄電部は、充電抵抗を極めて小さくして、回生制動時の蓄電量を鉛バッテリよりも大きくできる。
さらに、本発明の車両によれば、車両に装備される車両負荷61に電力を供給する電装用バッテリ1に並列接続される電装予備蓄電部2を搭載する車両であって、前記電装予備蓄電部2は、複数の蓄電器4と、前記複数の蓄電器4を収納する収納ケース3とを備えると共に、前記収納ケース3が、前記車両のキャビン12内に配設された座席13の下側に配置されており、前記収納ケース3の下面と前記キャビン12の床面14との間に隙間16を設けている。
上記構成により、電装用バッテリに並列接続される電装予備蓄電部をキャビン内の座席の下側に配置しつつも、電装予備蓄電部の収納ケースの下面とキャビンの床面との間に隙間を設けることで、水の浸入によるリスクを低減して安全性を高めることができる。
また、他の車両によれば、前記電装予備蓄電部2の収納ケース3を前記座席13の底面側に固定することができる。
上記構成により、収納ケースを座席の底面側に接近させて配置できるので、上下幅に制約を受ける座席の下側の収納スペースにおいても、収納ケースの下面とキャビンの床面との間に理想的に隙間を設けることができる。また、前後方向にスライドできる構造の座席においては、座席の底面に収納ケースを固定することで、スライドする座席と共に収納ケースを移動させることができ、座席の位置に関係なく常に収納ケースを座席の下側に隠す状態で配置して保護できる。
さらに、他の車両によれば、前記電装予備蓄電部2の収納ケース3を、脚部51を介して前記床面14から所定の高さに配置することができる。
上記構成により、電装予備蓄電部の収納ケースを脚部を介して床面に固定することにより、複数の蓄電器が収納された収納ケースを安定して支持しながら床面の定位置に固定できる。
さらに、他の車両によれば、前記電装予備蓄電部2の収納ケース3を非防水構造とすることができる。
上記構成により、収納ケースの構造を簡単にして安価に製造しながら、メンテナンスを簡単にできる特徴がある。
さらに、他の車両によれば、前記電装予備蓄電部2が、前記収納ケース3の側面に出力端子9を備えて、該出力端子9を設けた端子面3Aを車両の左右方向に向けて配置することができる。
上記構成により、端子面を車両の左右方向に向けて配置することで、前後方向からの接近する水や異物が直接に端子面に接触するのを有効に防止して端子面を保護できる。
さらに、他の車両によれば、前記座席13を助手席13Xとすることができる。
上記構成により、電装予備蓄電部を助手席の下側に配置することで、取り付けやメンテナンスを簡単にできる特徴がある。それは、運転席に比較して、ハンドル等の部品がなく、広い作業スペースを確保できるからである。また、助手席は、後部座席に比較して、エンジンルームに接近して配置されるので、エンジンルームに配置される電装用バッテリや発電機等と接続するためのリード線を短くできる。このため、配線作業を簡単にできると共に、大電流による電圧降下を小さくして、電力損失を少なくできる。
さらに、他の車両によれば、前記蓄電器4を、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、非水系電解液電池、キャパシタのいずれかとすることができる。
蓄電器をニッケル水素電池とする電装予備蓄電部を搭載する車両は、回生制動で発生する回生エネルギーで極めて効率よく充電して、車両の燃費を著しく改善できる特徴がある。また、ニッケルカドミウム電池もニッケル水素電池に近似する充放電特性を示すことから、蓄電器をニッケルカドミウム電池とする電装予備蓄電部を搭載する車両も回生エネルギーを効率よく回収できる。さらに、蓄電器を非水系電解液電池とする電装予備蓄電部を搭載する車両は、非水系電解液電池が鉛バッテリに比較して体積と重量に対する容量が極めて大きいので、電装予備蓄電部を小型化しながら充放電容量を大きくできる。さらにまた、蓄電器をキャパシタとする電装予備蓄電部を搭載する車両は、充電抵抗を極めて小さくして、回生制動時の蓄電量を鉛バッテリよりも大きくできる。
本発明の一実施の形態にかかる電装予備蓄電部を搭載する車両の概略構成図である。 本発明の一実施の形態にかかる電装予備蓄電部を搭載する車両のブロック図である。 電装予備蓄電部を座席の下側にセットする状態を示す斜視図である。 電装予備蓄電部を座席の下側に設置する一例を示す断面図である。 電装予備蓄電部の一例を示す斜視図である。 電装予備蓄電部を座席の下側に設置する他の一例を示す断面図である。 電装予備蓄電部を座席の下側に設置する他の一例を示す断面図である。 図7に示す電装予備蓄電部の配置構造を示す分解斜視図である。 電装予備蓄電部を座席の下側に設置する他の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための車載用の電装予備蓄電部とこの電装予備蓄電部を搭載する車両を例示するものであって、本発明は電装予備蓄電部と車両を以下のものに特定しない。また、実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る車載用の電装予備蓄電部を搭載する車両を図1と図2に示す。図1は、電装予備蓄電部を搭載する車両の概略構成図を、図2は、この車両のブロック図をそれぞれ示している。これらの図に示す車両は、車両に搭載される電装用バッテリ1に並列接続される電装予備蓄電部2を搭載している。図に示す車両は、車両に装備される車両負荷61に電力を供給する電源装置100を搭載しており、この電源装置100が、電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2とを備えている。電装予備蓄電部2は、電源装置100の容積や重量に対する電池容量を大きくし、また、車両の燃費を改善することを目的として車両に搭載されて電装用バッテリ1に並列接続される。この電源装置100は、車両に搭載される発電機64を介して、電装用バッテリ1が充電され、また、電装予備蓄電部2が蓄電される。さらに、電源装置100は、電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2から放電して、車両に装備されるスタータモータ63や電装機器62等の車両負荷61に電力を供給する。
(電源装置100)
図1と図2に示す電源装置100は、電装用バッテリ1と、この電装用バッテリ1に並列接続される電装予備蓄電部2とを備えている。図2に示す電源装置100は、電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2とを互いに並列に接続できるように、第1スイッチ65を介して接続している。この電源装置100は、第1スイッチ65をオンとする状態で電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2とを並列に接続し、第1スイッチ65をオフとする状態で電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2の接続状態を遮断する。さらに、電源装置は、図示しないが、ダイオードを介して電装用バッテリと電装予備蓄電部を並列に接続し、あるいは互いに並列に接続されたダイオードとスイッチを介して電装用バッテリと電装予備蓄電部を並列に接続することもできる。このようにダイオードを介して電装用バッテリと電装予備蓄電部とを並列に接続する構造は、一方向への電流の通過を許容しながら、反対方向への電流の通過を制限できる。
電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2は、車両の所定の位置に配置されている。図1に示す車両は、電装用バッテリ1をエンジンルーム11に配置し、電装予備蓄電部2をキャビン12内に配設された座席13の下側に配置している。本発明は、キャビン12内の座席13の下側に収納される電装予備蓄電部2を特定の状態で配置することを特徴とする。したがって、電装用バッテリ1については、その構造や配置を特定するものではなく、適宜変更することができる。すなわち、電装用バッテリ1は、必ずしもエンジンルーム11に配置する必要はなく、キャビン12内やトランクルーム等の他の場所に配置することも可能である。図1に示すように、離れて配置される電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2は、リード線6を介して接続される。
電装予備蓄電部2は、図3と図4に示すように、キャビン12内において座席13の下側に配置される。これらの図は、電装予備蓄電部2を、助手席13Xの下側に配置する状態を示している。ただ、電装予備蓄電部は、運転席の下側に配置することもできる。さらに、電装予備蓄電部は、後部座席の下側に配置することもできる。とくに、ワゴン車やボックスカー等のように、後部に複数列の座席を有する車両においては、2列目や3列目の座席の下側に電装予備蓄電部を配置することができる。ただ、エンジンルームから離れた車両の後部に電装予備蓄電部を配置すると、電装用バッテリと接続するためのリード線を長くする必要があるので、電装予備蓄電部は、好ましくは車両の前方側の座席の下側に配置する。
(電装用バッテリ1)
電装用バッテリ1は、6セルを直列に接続して定格電圧を12Vとする鉛バッテリ1Aである。ただ、本発明は、鉛バッテリ1Aの定格電圧を12Vには特定しない。2個の鉛バッテリを直列に接続して定格電圧を24Vとし、また、3個の鉛バッテリを直列に接続して36V、4個の鉛バッテリを直列に接続して48Vとして使用することもできるからである。従来の電装機器は、12Vの電源電圧で動作するように設計されているが、24V〜48Vの電装用バッテリを搭載する車両は、この電圧で動作する電装機器を搭載する。
(電装予備蓄電部2)
電装予備蓄電部2は、図3〜図5に示すように、収納ケース3と、この収納ケース3に収納される複数の蓄電器4とを備えている。収納ケース3は、車両のキャビン12内の座席13の下に形成される収納スペース15に配置可能としている。さらに、電装予備蓄電部2は、座席13の下側に配置される収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に隙間16を設けるためのスペーサ5を備えている。
(収納ケース3)
収納ケース3は、プラスチックなどの絶縁材で箱形に成形している。収納ケース3は、内部に複数の蓄電器4を所定の配列で収納できる形状と大きさとしている。このような収納ケース3として、非防水構造のものが使用できる。ここで、非防水構造とは、外部からの水の浸入を完全に阻止できる完全防水構造ではない構造を意味している。したがって、非防水構造の収納ケース3とは、箱形のケースの開口部を蓋体で閉塞する構造等のように、通常の使用状態において、外部からの水が安易に浸入しない構造を含む広い意味で使用する。このような非防水構造の収納ケース3は、構造を簡単にして安価に製造しながら、メンテナンスを簡単にできる特徴がある。ただ、収納ケースは防水構造とすることもできる。
収納ケース3は、座席13の下側に配置できる形状と大きさとしている。図3と図4に示す収納ケース3は、座席13の下に配置できるように、縦横の幅を座席13の縦横の幅よりも小さくすると共に、収納ケース3の上下幅を座席13の底面13Aと床面14との間の間隔よりも小さくしている。たとえば、収納ケース3は、縦横の幅を、座席13の縦横の幅の90%以下、好ましくは80%以下とし、収納ケース3の上下幅を、座席13の底面13Aと床面14との間の間隔の90%以下、好ましくは80%以下とする。
さらに、図に示す収納ケース3は、ひとつの側面を端子面3Aとして、充放電用の出力端子9を表出させている。図に示す収納ケース3は、端子面3Aの両側に正負の出力端子9を突出して設けている。このように、収納ケース3の側面に出力端子9を設ける構造は、収納ケース3の上面を座席13の下面に接近して配置できるので、大きさに制約を受ける収納ケース3を座席13の下側の狭いスペースに配置しながら、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に、十分な隙間16を確保できる特徴がある。収納ケース3の端子面3Aから突出する出力端子9は、図5に示すように、接続端子29を介してリード線6が接続される。
(蓄電器4)
電装予備蓄電部2は、収納ケース3に複数の蓄電器4を収納している。蓄電器4は、車両に搭載される発電機64から供給される電力を蓄電でき、また、蓄えた電力を車両負荷61に放電できる二次電池やキャパシタが使用できる。蓄電器4を二次電池とする電装予備蓄電部2は、複数の素電池を直列に接続して出力電圧を高くでき、複数の素電池を並列に接続して容量を大きくできる。したがって、この電装予備蓄電部2は、素電池を直列接続する個数で出力電圧を調整し、並列接続する個数で容量を調整する。また、蓄電器をキャパシタとする電装予備蓄電部は、複数のキャパシタを並列に接続して静電容量を大きくできる。
図5に示す電装予備蓄電部2は、蓄電器4を二次電池としている。図の蓄電器4は、二次電池としてニッケル水素電池を使用している。ただ、蓄電器には、ニッケル水素電池に代わって、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池等の非水系電解液電池や、ニッケルカドミウム電池など、他の全ての二次電池が使用できる。電源電圧を12Vとする鉛バッテリ1Aである電装用バッテリ1には、10個のニッケル水素電池を直列に接続してなる電装予備蓄電部2が並列に接続される。ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池は電源電圧を1.2Vとするので、直列に接続する個数で鉛バッテリ1Aの電圧と同じ電圧とする。この電装予備蓄電部2は、定格電圧を鉛バッテリ1Aの定格電圧と同じにできるので、DC/DCコンバータなどの電圧を調整する回路を介在することなく、鉛バッテリ1Aと並列に接続できる。蓄電器には、ニッケル水素電池に代わって、リチウムイオン電池やリチウムポリマー二次電池などの非水系電解液二次電池も使用できる。リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池は、4.1V/セル〜4.2V/セルまで充電されて満充電される。したがって、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池は3個または4個を直列に接続して、電装用バッテリ1に並列に接続される。
蓄電器に使用されるキャパシタは、静電容量の大きい電気二重層コンデンサー(EDLC)等のキャパシタである。キャパシタである蓄電器は、充電抵抗を極めて小さくして、回生制動時の蓄電量を鉛バッテリよりも大きくできる。ただ、蓄電器をキャパシタとする電装予備蓄電部は、蓄電量、すなわち蓄電される電荷によって電圧が変化するので、双方向性DC/DCコンバータを介して電装用バッテリに接続される。
図5の電装予備蓄電部2は、蓄電器4を円筒形電池としている。この電装予備蓄電部2は、互いに直列に接続している10個の蓄電器4を水平姿勢で同一平面に配置して、1ユニットの組電池7としている。1ユニットの組電池7は、円筒形電池である2本の蓄電器4を直線状に並べて直列に接続すると共に、直列に接続された2本の蓄電器4を5列に並べている。5列に配列される蓄電器4は、互いに隣り合う列の蓄電器4を逆向きに配列すると共に、これらの蓄電器4を直列に接続して、10個の蓄電器4を直列に接続している。図5の電装予備蓄電部2は、2ユニットの組電池7を上下方向に積層し、積層している組電池7を互いに並列に接続している。図5に示すように、複数の組電池7を積層するように配置して、互いに並列に接続する電装予備蓄電部2は、並列に接続する組電池7を多くして、電流容量を大きくできる。たとえば、1ユニットの電流容量を5Ahとする組電池7を2組積層して、電装予備蓄電部2の電流容量を10Ahと2倍にできる。
ただ、複数の組電池を上下方向に積層するように配置して、互いに並列に接続する電装予備蓄電部は、収納ケースの上下幅が大きくなる。収納ケースは、座席の下側の収納スペースに配置する状態で、収納ケースの下面と床面との間に所定間隔の隙間を設けるので、収納ケースの上下幅が大きくなると、収納ケースの下面と床面との間に十分な間隔を確保できなくなるおそれがある。したがって、電装予備蓄電部は、複数の組電池を上下に積層する構造には特定せず、水平方向に並べて互いに並列に接続することもできる。さらに、電装予備蓄電部は、座席の下側のスペースに収納できるように、多数の蓄電器を水平方向と上下方向とに配列して、複数の組電池を並列に接続することもできる。
収納ケースは、図示しないが、内部に収納される円筒形電池の外形に沿うように、外周面を波形形状とすることができる。この形状の収納ケースは、収納される円筒形電池との密着性を高めることができると共に、直方体形状のケースと比較してケースの表面積を増やすことができ、収納ケース3の冷却性能を高めることができる。
(スペーサ5)
スペーサ5は、収納ケース3に連結されて、収納ケース3を座席13の下側の収納スペース15の定位置に配置する。このスペーサ5は、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に所定の間隔の隙間16を設ける状態で、収納ケース3を座席13の下側に配置する。スペーサ5は、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に、1cm以上、好ましくは3cm以上、さらに好ましくは5cm以上の隙間16を設けるように収納ケース3を配置する。この隙間16を広くするほど、収納ケース3は、外部から受ける浸水や異物による影響を受けにくくなる。ただ、座席13の下に形成される収納スペース15は、その上下幅、すなわち座席13の下面と床面14との空間距離が限定されていることから、収納ケース3の下面と床面14との間を広くすると、収納ケース3への寸法要求や部品の配置、たとえば、収納ケース3の上下幅や収納される蓄電器4の数や配列に制約が生じてくる。したがって、電装予備蓄電部2は、収納ケース3に収納される蓄電器4の個数や配列、及び床面14との間隔を考慮して、収納ケース3の外形や大きさを決定し、また、収納ケース3の下面と床面14との間隔を特定する。
図3と図4に示すスペーサ5Aは、収納ケース3を座席13の底面13A側に固定する連結具21としている。図に示す連結具21は、収納ケース3を保持する保持部21Aと、この保持部21Aの両側を座席13の底面13Aに固定する固定部21Bとを備えている。図の連結具21は、保持部21Aを、収納ケース3の下面と両側面に沿う溝形とし、固定部21Bを、保持部21Aの両側の側壁の上端から両側に突出する固定片としている。このような連結具21として、金属板を折曲加工したものや、硬質のプラスチックを所定の形状に成形したものが使用できる。保持部21Aは、ネジ止めや接着、あるいは係止構造によって収納ケース3を定位置に固定している。さらに、保持部21Aは、緩衝材を介して収納ケース3を連結して、車両による振動を吸収することもできる。図に示す座席13は、底面13Aにベースプレート17を備えており、このベースプレート17で、座部となるクッション材18を支持している。図に示す連結具21は、固定部21Bを直接にベースプレート17に固定して座席13の底面13Aに固定している。固定部21Bは、止ネジ22を介してベースプレート17に固定し、あるいは、ボルトとナットを介してベースプレートに固定し、あるいは係止構造によってベースプレートに連結して固定することができる。この連結具21は、最も簡単な構造としながら、収納ケース3を座席13の底面13Aに固定できる。
座席13の下側に配置される収納ケース3は、好ましくは、出力端子9を設けた端子面3Aが、車両の左右方向に向く姿勢で配置する。それは、前後方向から接近する水や異物が直接に端子面3Aに接触するのを防止して保護できるからである。たとえば、座席13の下側の収納スペース15の前方は、座席13に座る搭乗者の足元に位置しているため、この搭乗者がジュースやお茶等を大量にこぼした場合に、床面14に飛散した液体の影響を受けやすく、また、座席13の足元に置かれる荷物が直接に接触する可能性もある。さらに、座席13の下側の収納スペース15の後方は、後方の座席13に座る搭乗者の足元に位置しているため、この搭乗者がジュースやお茶等を大量にこぼした場合に、床面14に飛散した液体の影響を受けやすく、また、後方の座席13に座る搭乗者の靴先や、足元に置かれる荷物、たとえば、傘の先端等が直接に接触する可能性がある。このため、図3と図4に示すように、収納ケース3の端子面3Aを車両の左右方向に向く姿勢で配置することで、前後方向から接近する水や異物が直接に端子面3Aに接触するのを確実に防止して端子面3Aを保護できる。
とくに、一般的な車両においては、運転席や助手席13X等の座席13を前後方向にスライドできる構造となっており、図3と図4に示すように、座席13を前後にスライドさせるためのスライド機構35を座席13の底面13Aの両側に備えている。このスライド機構35は、座席13の底面13Aの両側において、下方に突出する一対の垂直プレート36と、これらの垂直プレート36に沿って床面14に固定されたガイドレール37とを備えている。このスライド機構35は、ガイドレール37に沿って垂直プレート36を前後方向にスライドさせて座席13を前後に移動させる。この構造の座席13は、底面13Aの両側から下方に突出する垂直プレート36が、左右方向に向かって配置される収納ケース3の端子面3Aをカバーする方向にあるので、端子面3Aに設けた出力端子9やリード線6との接続部分を保護して、この方向から水分や異物が侵入するのを有効に防止できる。さらに、図4に示す座席13は、両側からスライド機構35を見えなくするために、座部の両側面に沿って、下方に延びるサイドカバー19を設けている。この構造の座席13は、両側に設けたサイドカバー19によって、座席13の下側を閉塞するので、この方向から水分や異物が侵入するのを、さらに確実に阻止できる。
ただ、電装予備蓄電部は、必ずしも出力端子を設けた端子面を車両の左右方向に向ける姿勢とする必要はなく、端子面を前後方向に向けることもできる。この電装予備蓄電部は、たとえば、出力端子または端子面をカバー部材でカバーすることで、外側からの水や異物による接触を防止できる。さらに、収納ケースは、出力端子を上面に設けることもできる。
さらに、以上の図に示す連結具21は、保持部21Aの両側に設けた固定部21Bを座席13の左右方向に配置する姿勢でベースプレート17に固定している。ただ、連結具21は、保持部21Aの両側に設けた固定部21Bを座席13の前後方向に配置する姿勢でベースプレート17に固定することもできる。この構造は、収納ケース3の前後において連結具21を座席13に固定するので、車両が急発進したり急ブレーキで停止するときの慣性力で、収納ケース3が座席13の前後方向に移動するのを確実に防止できる。さらに、固定部21Bを前後方向に設ける構造は、保持部21Aの側壁が前後方向に配置されるので、この側壁を広くすることにより、前後方向から接近する水や異物の浸入を防止することができる。ただ、連結具は、前後左右の3方または4方をベースプレートに固定することもできる。この構造は、より強固に収納ケースを座席の底面に固定できる。
(実施の形態2)
以上の連結具21は、固定部21Bを直接に座席13の底面13Aのベースプレート17に固定するが、連結具は、前述のスライド機構35の垂直プレート36に固定することもできる。図6に示すスペーサ5Bは、収納ケース3をスライド機構35の垂直プレート36に固定する連結具31としている。この連結具31は、保持部31Aの両側に、座席13の両側縁に向かって延びる水平部31Cを設けると共に、この水平部31Cの先端部を垂直プレート36に固定している。図に示す連結具31は、水平部31Cの先端を下方に折曲して固定部31Bを設けており、この固定部31Bを垂直プレート36に固定している。固定部31Bは、ボルト32とナット33を介して垂直プレート36に固定し、あるいは、止ネジを介して垂直プレートに固定し、あるいはまた、係止構造によって垂直プレートに連結して固定することができる。この連結構造は、座席13の底面13Aにベースプレートを設けることなく、収納ケース3を座席13の下側の収納スペース15に配置できる。
(実施の形態3)
さらに、図7と図8に示すスペーサ5Cは、収納ケース3を座席13の底面13Aに沿ってスライドしながら収納できる引き出し形状の連結具41としている。引き出し状の連結具41は、収納ケース3を収納する箱形の保持部41Aと、この保持部41Aの両側に沿ってスライド方向に延長してなるスライド片41Bとを備えている。座席13は、底面13Aのベースプレート17の両側に前後に延びるガイド溝43を設けている。図に示す座席13は、ベースプレート17の下面にガイドプレート42を固定して、スライド片41Bをスライドさせるガイド溝43を設けている。この構造の連結具41は、保持部41Aに収納ケース3を収納する状態で、両側のスライド片41Bを座席13の底面13Aに設けたガイド溝43に案内して、座席13の底面13Aに沿って連結具41をスライドさせて定位置に配置する。ガイド溝43に案内された連結具41は、ガイドプレート42とスライド片41Bを貫通する止ネジ44を介して座席13の底面13Aに固定することができる。この構造は、座席13の下側の狭いスペースにおいて、収納ケース3を定位置に収納する作業を簡単かつ容易にできる特徴がある。
以上のように、スペーサ5A、5B、5Cを連結具21、31、41として、収納ケース3を座席13の底面13A側に固定する構造は、収納ケース3を、座席13の底面13A側に接近させて配置できるので、上下幅に制約を受ける座席13の下側の収納スペース15においても、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に理想的に隙間16を設けることができる。また、前述のように、一般的な車両においては、運転席や助手席13X等の座席13を前後方向にスライドできる構造となっているが、このような座席13においても、座席13の底面13A側に収納ケース3を固定することで、前後にスライドする座席13と共に収納ケース3も移動するので、座席13の前後位置に関係なく収納ケース3を座席13の下側に隠す状態で配置して保護できる。ただ、収納ケースは、キャビンの床面に固定することもできる。このようなスペーサの例を以下に示す。
(実施の形態4)
図9に示すスペーサ5Dは、収納ケース3の下面を床面14から所定の高さに配置する脚部51として、収納ケース3の下面とキャビン12の床面14との間に隙間16を設けている。このような脚部51として、たとえば、金属板を折曲加工してなる金属金具が使用できる。図9に示す脚部51は、帯状の金属板を、コ字状に折曲すると共に、両端部を外側に折曲して折曲片を設けて、両端部に対して中央部を突出させる形状に成形している。この形状の金属金具は、両端の固定部51Bをキャビン12の床面14、たとえば車体のシャーシ10に固定すると共に、中央部を上方に突出させて、収納ケース3を固定する保持部51Aとしている。固定部51Bは、ボルト52とナット53を介してシャーシ10に固定し、あるいは溶着してシャーシに固定することができる。保持部51Aは、止ネジ54を介して収納ケース3に固定し、あるいは、係止構造によって収納ケースに固定することができる。金属金具である脚部51は、以上の形状には特定せず、L金具やZ金具、あるいはこれらの金具を組み合わせた種々の形状のものが使用できる。
さらに、脚部は、必ずしも金属製には限定せず、プラスチック製やゴム製とすることもできる。プラスチックやゴムからなる脚部は、軽量にしながら腐食に対して強くできる。とくに、脚部をゴム製とする構造は、ゴムの弾性で車両の振動を吸収して、収納ケースに収納される蓄電器やその配線部分における振動による悪影響を防止できる特徴もある。
以上の構造で座席13の下の収納スペース15に配置される電装予備蓄電部2は、収納ケース3の端子面3Aに配置される出力端子9にリード線6が接続される。図3ないし図8に示すように、座席13の底面13A側に固定される収納ケース3に接続されるリード線6は、図示しないが、座席13が前後に移動する状態においても接続部分に負担が掛からないように、長さに余裕を持って配線される。電装予備蓄電部2から引き出されたリード線6は、図2に示すように、第1スイッチ65を介して電装用バッテリ1に接続されて、電装用バッテリ1と電装予備蓄電部2とを並列に接続可能としている。
以上のようにして車両に搭載される電源装置100は、図2に示すように、車両に搭載される発電機64や車両負荷61に接続されて充放電される。図に示す電源装置100は、電装予備蓄電部2と電装用バッテリ1の中間に接続されて、電装予備蓄電部2を電装用バッテリ1に並列に接続する第1スイッチ65と、電装予備蓄電部2の出力側に接続されて、電装予備蓄電部2の過充電や過放電を防止する第2スイッチ66とを備えている。第1スイッチ65と第2スイッチ66は、制御回路67によって接続状態が制御される。第1スイッチ65や第2スイッチ66は、リレーや半導体スイッチング素子などのスイッチング素子が使用できる。半導体スイッチング素子は、トランジスタ、FET、IGBT等の素子が使用できる。第1スイッチ65は、エンジンルーム11に配置され、あるいはキャビン12内に配置することができる。第2スイッチ66は、電装予備蓄電部2の収納ケース3内に配置されて、出力端子9と組電池7との間に接続される。収納ケース3は、内部に第2スイッチ66の収納部を設けることができる。この構造は、収納ケース3に収納される第2スイッチ66を水や異物の侵入から保護できる。ただ、出力スイッチは収納ケースの外部に配置することもできる。
図2の回路図に示す電源装置100は、車両側の発電機64で充電される。車両側の発電機64は、電源装置100を充電する状態で、充電電圧が最高電圧(例えば14V〜15V)以上に上昇しないように出力電圧を制御して、電源装置100の過充電を防止している。制御回路67は、電装予備蓄電部2の残容量を検出すると共に、電装予備蓄電部2の残容量が最大残容量を越えて充電状態にあると、第2スイッチ66をオフに切り換えて電装予備蓄電部2の過充電を防止して電装予備蓄電部2を保護する。
さらに、図の電源装置100は、電装機器62やスターターモータ63に電力を供給して放電される。車両側は、電源装置100の電圧が最適電圧以下に低下しないように発電機64を制御して、電源装置100を充電する。電源装置100が放電される状態で、電装予備蓄電部2の残容量は制御回路15で検出され、残容量が最低残容量以下になって放電される状態にあると、制御回路15は第2スイッチ66をオフに切り換えて電装予備蓄電部2の過放電を防止する。
本発明の車載用の電装予備蓄電部は、車両に搭載される電装用バッテリに並列接続される電源として車両のキャビン内に搭載されて、車両に装備される電装負荷に電力を供給する。とくに、本発明の電装予備蓄電部は、キャビン内の座席の下側に理想的な状態で配置されて、電装用バッテリと並列接続される電源として好適に車両に搭載される。
100…電源装置
1…電装用バッテリ 1A…鉛バッテリ
2…電装予備蓄電部
3…収納ケース 3A…端子面
4…蓄電器
5…スペーサ 5A…スペーサ
5B…スペーサ
5C…スペーサ
5D…スペーサ
6…リード線
7…組電池
9…出力端子
10…シャーシ
11…エンジンルーム
12…キャビン
13…座席 13X…助手席
13A…底面
14…床面
15…収納スペース
16…隙間
17…ベースプレート
18…クッション材
19…サイドカバー
21…連結具 21A…保持部
21B…固定部
22…止ネジ
29…接続端子
31…連結具 31A…保持部
31B…固定部
31C…水平部
32…止ネジ
33…ナット
35…スライド機構
36…垂直プレート
37…ガイドレール
41…連結具 41A…保持部
41B…スライド片
42…ガイドプレート
43…ガイド溝
44…止ネジ
51…脚部 51A…保持部
51B…固定部
52…ボルト
53…ナット
54…止ネジ
61…車両負荷
62…電装機器
63…スタータモータ
64…発電機
65…第1スイッチ
66…第2スイッチ
67…制御回路

Claims (12)

  1. 車両に装備される車両負荷に電力を供給する電装用バッテリに並列接続される車載用の電装予備蓄電部であって、
    複数の蓄電器と、
    前記複数の蓄電器を収納する収納ケースと
    を備えると共に、
    前記収納ケースは、車両のキャビン内の座席の下側に配置可能としており、
    さらに、前記収納ケースの下面とキャビンの床面との間に隙間を設けるためのスペーサを備えてなることを特徴とする車載用の電装予備蓄電部。
  2. 請求項1に記載される車載用の電装予備蓄電部であって、
    前記スペーサが、前記収納ケースを座席の底面側に固定するための連結具であることを特徴とする車載用の電装予備蓄電部。
  3. 請求項1に記載される車載用の電装予備蓄電部であって、
    前記スペーサが、前記収納ケースの下面を前記床面から所定の高さに配置するための脚部であることを特徴とする車載用の電装予備蓄電部。
  4. 請求項1から3のいずれか一に記載される車載用の電装予備蓄電部であって、
    前記収納ケースが非防水構造であることを特徴とする車載用の電装予備蓄電部。
  5. 請求項1から4のいずれか一に記載される車載用の電装予備蓄電部であって、
    前記蓄電器が、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、非水系電解液電池、キャパシタのいずれかであることを特徴とする車載用の電装予備蓄電部。
  6. 車両に装備される車両負荷に電力を供給する電装用バッテリに並列接続される電装予備蓄電部を搭載する車両であって、
    前記電装予備蓄電部は、
    複数の蓄電器と、
    前記複数の蓄電器を収納する収納ケースと
    を備えると共に、
    前記収納ケースが、前記車両のキャビン内に配設された座席の下側に配置されており、
    前記収納ケースの下面と前記キャビンの床面との間に隙間を設けてなることを特徴とする車両。
  7. 請求項6に記載される車両であって、
    前記電装予備蓄電部の収納ケースを前記座席の底面側に固定してなることを特徴とする車両。
  8. 請求項6に記載される車両であって、
    前記電装予備蓄電部の収納ケースを脚部を介して前記床面から所定の高さに配置してなることを特徴とする車両。
  9. 請求項6から8のいずれか一に記載される車両であって、
    前記電装予備蓄電部の収納ケースが非防水構造であることを特徴とする車両。
  10. 請求項6から9のいずれか一に記載される車両であって、
    前記電装予備蓄電部が、前記収納ケースの側面に出力端子を備えており、該出力端子を設けた端子面を車両の左右方向に向けて配置してなることを特徴とする車両。
  11. 請求項6から10のいずれか一に記載される車両であって、
    前記座席が助手席であることを特徴とする車両。
  12. 請求項6ないし11のいずれか一に記載される車両であって、
    前記蓄電器が、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、非水系電解液電池、キャパシタのいずれかであることを特徴とする車両。
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