JP2014086567A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各受光素子の受光量の差異を低減する。
【解決手段】撮像装置100は、複数の受光素子14が配置された受光領域Xを有する受光部10と、受光部10と被写体200との間に配置された光源部36とを具備する。光源部36は、被写体200に光を照射する発光部50と、被写体200から到来する光を受光部10側に透過させる透過部60とを有する。発光部50は、平面視で受光領域Xに重なる第1領域Y1と、平面視で受光領域Xの外側に位置する第2領域Y2とに配置される
【選択図】図8

Description

本発明は、被写体を撮像する撮像装置に関する。
生体認証のために生体の静脈像を撮像する各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、被写体(被認証者の手指)を挟んで相互に対向するように光源部と撮像部とを配置し、光源部から出射して被写体を透過した光を撮像部で撮像する指認証装置が開示されている。
特許文献1の技術では、被写体を挟んで対向するように光源部と撮像部とを配置する必要があるため、装置の小型化が困難であるという問題がある。以上の問題を解決する観点から、例えば特許文献2には、光源層と検出層とを基板の表面に積層した構造の撮像装置が開示されている。光源層に設けられた光源素子により被写体に光を照射して、被写体を通過した光が検出層の各受光素子で検出される。
特開2003−30632号公報 特開2009−3821号公報
特許文献1の技術において、1個の受光素子には、周囲の複数の光源素子から出射して被写体を経由した光が入射する。すなわち、1個の受光素子に入射する光量は、各受光素子の周囲に存在する光源素子の個数に依存する。したがって、例えば、複数の光源素子が配置された領域と複数の受光素子が配置された領域(以下「受光領域」という)とが平面視で合致する構成を想定すると、受光領域の周縁付近に位置する受光素子は、受光領域の中央付近に位置する受光素子に比べ、周囲に位置する光源素子の個数が少ない。したがって、受光領域の周縁付近の受光素子の受光量が受光領域の中央付近の受光素子の受光量を下回るという受光量のバラつきが発生し、被写体を鮮明に撮像できない可能性がある。以上の事情を考慮して、本発明は、各受光素子の受光量の差異を低減することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の撮像装置は、複数の受光素子が配置された受光領域を有する受光部と、受光部と被写体との間に配置された光源部とを具備し、光源部は、被写体に光を照射する発光部と、被写体から到来する光を受光部側に透過させる透過部とを有し、発光部は、平面視で受光領域に重なる第1領域と、平面視で受光領域の外側に位置する第2領域とを含む。以上の構成では、平面視で受光領域の周縁付近に位置する受光素子に、発光部の第1領域から出射して被写体側から到来する光に加え、第2領域から出射して被写体側から到来する光が入射されるから、例えば複数の受光素子が配置された受光領域と発光部が形成された領域とが平面視で合致する構成と比較して、受光領域の周縁付近の受光素子と中央付近の受光素子とに入射される光量の差異が低減される。したがって、被写体を鮮明に撮像することが可能である。
ところで、発光部から被写体の表面に対して小さい入射角で出射光を照射した場合、被写体の表面で反射した出射光が直接的に受光素子に到達することがある。この場合、被写体の表面のうち特定の領域が極端に高輝度な状態となり、被写体の明確な撮像が困難であるという問題が生じる。そこで、本発明の好適な態様において、発光部は受光領域の垂線に対して傾斜した方向に特定波長の光を出射し、透過部は、被写体側から到来する光のうち特定波長の光を選択的に受光部側に透過させる。以上の構成によれば、被写体の表面で反射した出射光が直接的に受光素子に到達することを防止することができる。
本発明の好適な態様において、被写体から到来する光を集光して受光部側に出射する集光部を具備する。以上の構成においては、被写体からの撮像光が集光部で集光されたうえで受光部に到達するから、被写体から受光部に到達する光量を充分に確保できるという利点がある。
本発明の好適な態様において、第2領域は、第1領域の全周縁にわたり設けられている。以上の構成においては、第1領域の一部の周縁のみに沿って第2領域を形成した構成と比較して、受光領域に対する被写体の位置に関わらず被写体を鮮明に撮像することができる。
以上の各態様に係る撮像装置は、各種の電子機器に好適に利用される。電子機器の具体例としては、撮像装置が撮像した静脈像を利用して生体認証を実行する生体認証装置や、撮像装置が撮影した画像(例えば静脈像)から血中アルコール濃度や血糖値等の生体情報を推定する医療機器(血中アルコール濃度推定装置や血糖値推定装置等の生体情報推定装置)が例示され得る。
本発明の実施形態に係る撮像装置の断面図である。 撮像装置の分解断面図である。 撮像装置の各要素の位置関係を示す平面図である。 配線層および光源部の拡大断面図である。 発光部から撮像光が出射する様子の模式図である。 被写体を大きい入射角で照明した場合に顕在化する陰影の説明図である。 被写体を小さい入射角で照明した場合に顕在化するグレアの説明図である。 光源部と受光領域との位置関係を示す平面図である。 第1領域のみに受光部を形成した構成の平面図である。 図9におけるX-X線の断面図である。 図8におけるXI-XI線の断面図である。
<実施形態>
図1は、本発明のひとつの実施形態に係る撮像装置100の断面図であり、図2は、撮像装置100の分解断面図である。本実施形態の撮像装置100は、特定の波長の照明光(以下「撮像光」という)を照射した状態で被写体200を撮像するセンシング装置であり、例えば生体(典型的には人間の手指)の静脈像を撮像する生体認証装置(静脈センサー)に好適に利用される。撮像光は特定の波長(以下「撮像波長」という)λの近傍で強度がピークとなる所定帯域の光成分である。撮像波長λが850nmである近赤外光を以下では撮像光として例示するが、撮像波長λは被写体200の光学的特性(透過率や反射率)等に応じて適宜に変更され得る。
図1および図2に示すように、本実施形態の撮像装置100は、受光部10と集光部20と照明部30とを具備する。照明部30は受光部10の被写体200側(受光部10と被写体200との間)に配置され、集光部20は照明部30の被写体200側(照明部30と被写体200との間)に配置される。すなわち、照明部30は受光部10と集光部20との間に位置する。概略的には、照明部30から出射した撮像光で照明された被写体200からの入射光が集光部20にて集光されたうえで照明部30を透過して受光部10に到達する。
受光部10は、被写体200を撮像する要素であり、基板12と複数の受光素子14とを含んで構成される。基板12は、例えば半導体材料で形成された板状部材である。複数の受光素子14は、基板12の被写体200側の表面(受光面)121のうち特定の領域(以下「受光領域」という)Xに形成され、図3に示すように平面視で(すなわち表面121に垂直な方向からみて)行列状に配列する。各受光素子14は、受光量に応じた検出信号を生成する。各受光素子14が生成した検出信号を画像処理することで被写体200の画像が生成される。例えば公知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーやCCD(Charge Coupled Device)センサーが受光部10として好適に利用される。
図1の集光部20は、被写体200側から到来する撮像光を集光する要素であり、基板22と複数のレンズ24(マイクロレンズ)とを含んで構成される。図2に示すように、基板22は、被写体200に対向する表面221と表面221の反対側の表面222とを含む光透過性(撮像光を透過させる性質)の板状部材である。例えばガラス基板や石英基板が基板22として好適に採用される。複数のレンズ24は、基板22の表面222に形成される。各レンズ24は、被写体200から基板22の表面221に入射して基板22を透過した撮像光を集光する凸レンズである。
図1から図3に示すように、集光部20の各レンズ24と受光部10の各受光素子14とは1対1に対応する。具体的には、図1に示すように、各レンズ24の光軸L0は、そのレンズ24に対応する受光素子14(典型的には受光素子14の中心)を通過する。したがって、複数のレンズ24は、図3に示す通り、各受光素子14と同様に平面視で行列状に配列する。
図1の照明部30は、撮像光を生成して被写体200を照明するとともに各レンズ24が集光した撮像光を各受光素子14側に透過させる要素であり、基板32と遮光層33と配線層35と光源部36と保護層37とを含んで構成される。図2に示すように、基板32は、集光部20(各レンズ24)に対向する表面321と表面321の反対側の表面322とを含む光透過性の板状部材(例えばガラス基板や石英基板)である。遮光層33は、基板32の表面322に形成された遮光性(撮像光を吸収または反射させる性質)の膜体である。図1から図3に示すように、遮光層33には、各受光素子14に対応する複数の円形状の開口部34が形成される。
図1の配線層35は、基板32の表面321に形成され、光源部36に電流を供給するための配線を含んで構成される。光源部36は、配線層35の表面に形成され、被写体200を照明するとともに被写体200側からの撮像光を各受光素子14側に透過させる。図2および図3に示すように、光源部36は、平面視(すなわち基板32の表面321に垂直な方向からみた状態)で複数の発光部50と複数の透過部60とを具備する。各発光部50は、被写体200を照明する撮像光を生成して被写体200側に出射する。各透過部60は、被写体200側からの入射光を各受光素子14側に透過させる。図3に示すように、各透過部60は平面視で円形状に形成される。光源部36の各透過部60と集光部20の各レンズ24(または受光部10の各受光素子14)とは1対1に対応する。具体的には、図3に示すように、各レンズ24の光軸L0は、そのレンズ24に対応する透過部60(典型的には透過部60の中心)を通過する。したがって、各透過部60は、図3に示す通り、各レンズ24や各受光素子14と同様に平面視で行列状に配列する。また、各発光部50は、図3に示す通り、各透過部60で囲まれた領域に形成される。したがって、各発光部50も各レンズ24や各受光素子14と同様に平面視で行列状に配列する。図1の保護層37は、光源部36を封止して外気や水分から保護する要素(封止層)であり、光透過性の絶縁材料(例えば樹脂材料)で形成される。
受光部10と照明部30とは、例えば光透過性の接着剤18で相互に間隔をあけて固定される。また、集光部20と照明部30とは、各々の外周部が相互に固定される。図1では、集光部20の各レンズ24の表面と照明部30の保護層37の表面とが接触するように集光部20と照明部30とを接合した構成が例示されている。ただし、各レンズ24の表面と保護層37の表面とが相互に間隔をあけて対向するように集光部20と照明部30とを相互に固定することも可能である。
以上に説明した構成において、光源部36の発光部50から出射した撮像光が集光部20(基板22および各レンズ24)を透過して被写体200に照射されるとともに被写体200の内部の静脈にて透過または反射して集光部20に入射し、各レンズ24で集光されたうえで光源部36の透過部60と基板32と遮光層33の開口部34とを通過して受光素子14に到達する。したがって、被写体200の静脈像が撮像される。
以上に説明した構成では、受光部10の各受光素子14と被写体200との間に光源部36が設置されるから、被写体200を挟んで相互に対向するように光源部と撮像部とが設置される特許文献1の技術と比較して装置の小型化が容易である。しかも、本実施形態では、光源部36により照明された被写体200からの撮像光が集光部20の各レンズ24で集光されたうえで受光素子14に到達するから、撮像光を集光する要素が存在しない特許文献2の技術と比較して、被写体200から各受光素子14に到達する光量を充分に確保できるという利点がある。
図4は、配線層35および光源部36を拡大した断面図である。図4に示されるように、配線層35は、基板32の表面321に形成された配線351と、表面321の全域に形成されて配線351を覆う光透過性の絶縁層352とを含んで構成される。配線層35の配線351は、平面視で発光部50に重複する領域内に形成され、各透過部60とは重複しない。図4に示すように、光源部36は、反射層361と誘電体多層膜362と第1電極層363と絶縁層364と発光層365と第2電極層366とを含んで構成される。
反射層361は、配線層35(絶縁層352)の表面のうち発光部50に対応する領域に形成され、発光層365が生成する光を被写体200側に反射させる光反射性の薄膜である。反射層361は、例えば銀やアルミニウムなどの導電材料で形成される。図4に示されるように、反射層361は透過部60には形成されない。
誘電体多層膜362は、反射層361が形成された配線層35(絶縁層352)の面上に発光部50および透過部60の双方にわたり形成される。誘電体多層膜362は、屈折率が異なる複数の光透過性の誘電体層を積層した誘電体ミラーであり、入射光の一部を透過して他の一部を反射する半透過反射層(ハーフミラー)として機能する。誘電体多層膜362を反射層361の表面に形成することにより、反射層361のみを形成した場合と比較して光反射率を向上させることができる。
第1電極層363は、誘電体多層膜362の表面のうち発光部50に対応する領域に形成される。図4に示されるように、第1電極層363は、誘電体多層膜362と絶縁層352とを貫通する導通孔を介して配線層35の配線351に電気的に接続され、発光層365に電流を供給する電極(陽極)として機能する。第1電極層363は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の光透過性の導電材料で略一定の膜厚(例えば20nm程度)に形成される。第1電極層363は、透過部60には形成されない。第1電極層363が形成された誘電体多層膜362の面上には、発光部50と透過部60との境界を規定する絶縁層364が形成される。
発光層365は、第1電極層363および絶縁層364を覆うように発光部50および透過部60の双方にわたり略一定の膜厚に形成される。図4に示されるように、発光層365は、発光部50においては第1電極層363の面上に位置し、透過部60においては誘電体多層膜362の面上に位置する。発光層365は、電流を供給することにより発光する電気光学層であり、例えば有機EL(Electroluminescence)材料で形成される。なお、図4では便宜的に発光層365を単層として図示したが、発光層365の発光効率を向上するための電荷輸送層(正孔輸送層,電子輸送層)や電荷注入層(正孔注入層,電子注入層)を形成することも可能である。
第2電極層366は、発光層365の表面の全域にわたり連続に形成され、第1電極層363との間で発光層365に電流を供給する電極(陰極)として機能する。また、第2電極層366は、入射光の一部を透過して他の一部を反射する半透過反射性の導電膜(ハーフミラー)である。例えば銀やアルミニウム等の導電材料を非常に薄い膜厚に成膜することで第2電極層366は形成される。
光源部36のうち相対向する第1電極層363と第2電極層366とが両者間の発光層365に接触する領域(すなわち第1電極層363と第2電極層366との間の電流が発光層365に供給される領域)が発光部50として機能する。他方、透過部60は、光源部36のうち絶縁層364の周縁で包囲された領域である。透過部60には第1電極層363が形成されないから透過部60内の発光層365は発光しない。
発光部50においては、誘電体多層膜362と第2電極層366とが発光層365および第1電極層363を挟んで相互に対向する。したがって、発光層365からの出射光は誘電体多層膜362と第2電極層366との間で往復し、誘電体多層膜362と第2電極層366との間の光学的距離(以下「共振長」という)L1に応じた波長の共振成分が選択的に増幅されたうえで第2電極層366を透過して被写体200側に出射する。すなわち、発光層365から出射した撮像光を誘電体多層膜362と第2電極層366との間で共振させる共振構造(バンドパスフィルター)が発光部50に形成される。共振長L1は、発光層365の膜厚と第1電極層363の膜厚との和に対応する。
透過部60においては、誘電体多層膜362と第2電極層366とが発光層365を挟んで相互に対向する。したがって、発光層365からの出射光は誘電体多層膜362と第2電極層366との間で往復し、誘電体多層膜362と第2電極層366との間の共振長L2に応じた波長の共振成分が選択的に増幅されたうえで第2電極層366を透過して受光部10側に出射する。すなわち、発光層365から出射した撮像光を誘電体多層膜362と第2電極層366との間で共振させる共振構造(バンドパスフィルター)が透過部60にも形成される。ただし、発光部50に形成された第1電極層363が透過部60には形成されないから、透過部60の共振長L2は、発光部50の共振長L1とは相違する。すなわち、透過部60の共振長L2は、第1電極層363の膜厚分だけ発光部50の共振長L1を下回る。
図5は、共振構造が形成される発光部50の任意の地点Pから被写体200側に光が出射される様子の模式図である。図5の基準方向D0は、受光部10の基板12の表面121(受光領域X)の垂線の方向(各レンズ24の光軸L0に平行な方向)である。
所定の波長の光が共振構造から出射する角度は、共振構造の共振長に依存する。具体的には、共振長が減少するほど所定の波長の光の出射角度は減少する。以上の傾向を考慮して、本実施形態では、図5に示すように、基準方向D0に対して所定の角度θ(0<θ<90°)だけ傾斜した方向に向けて発光部50から撮像波長λ(850nm)の光が出射するように、発光部50の共振構造の共振長L1が選定される。すなわち、基準方向D0の直線を回転軸とした全周にわたり、基準方向D0に対して角度θの方向の撮像波長λの光が発光部50の任意の地点Pから放射される。
ところで、例えば図6のように被写体200の表面に対して傾斜したひとつの方向から被写体200を発光部50で照明した場合、被写体200の表面構造(例えば指紋や皺)を反映した陰影が強調される。したがって、被写体200の内部の静脈像を精細かつ明瞭に撮像することは困難であるという問題がある。本実施形態では、各発光部50の任意の地点Pから、基準方向D0を回転軸とした全周にわたり出射角度θの方向に撮像波長λの撮像光が放射されるから、被写体200の表面の任意の地点には、基準方向D0に対して出射角度θだけ傾斜した多様な方向から撮像波長λの撮像光が到達する。したがって、被写体200の表面に対してひとつの方向から被写体200を照明する図6の場合と比較して、被写体200の表面構造(テクスチャ)を反映した陰影を抑制することが可能である。
他方、例えば図7のように被写体200の表面に対して小さい入射角で発光部50からの出射光を照射した場合、発光部50からの出射光が被写体200の表面で反射して直接的に受光素子14に到達する(すなわち、撮影画像に発光部50が映り込む)ため、被写体200の表面のうち特定の領域が極端に高輝度な状態(以下では「グレア」と表記する)となる。したがって、例えば被写体200の内部の静脈像を精細かつ明確に撮像することは困難であるという問題がある。被写体200の表面のグレアを防止する観点からは、撮像光の出射角度θとして30°以上が好適であるという知見が経験的に確認できた。また、基板22は、撮像光の入射角が60°を上回ると、反射率が急峻に増加するとともに透過率が急峻に減少するという傾向がある。以上の傾向を考慮し、本実施形態においては出射角度θが30°以上かつ60°以下の範囲内(例えば45°)となるように、共振長L1が設定される。
他方、透過部60における共振構造の共振長L2は、被写体200側から到来する光のうち撮像波長λの撮像光を選択的に受光部10側に透過させる(すなわち、撮像波長λ以外の光を低減する)ように設定される。したがって、発光部50から角度θの方向に出射した撮像波長λの出射光は、被写体200の表面や内部で反射または散乱したうえで、透過部60を透過して各受光素子14に到達する。他方、発光部50から角度θ以外の方向に出射した光(すなわち撮像波長λ以外の波長の光)は、透過部60で阻止されて各受光素子14には到達しない。
図8は、光源部36と受光部10(受光領域X)との位置関係を示す平面図である。図8に示すように、受光領域Xは、基板12の表面121のうち複数の受光素子14が行列状に配列する矩形状の領域である。光源部36は、図8に示される通り、平面視で第1領域Y1と第2領域Y2とに区分される。第1領域Y1は、平面視で受光部10の受光領域Xに重なる矩形状の領域である。第2領域Y2は、平面視で受光領域X(または第1領域Y1)の外側に位置する領域である。本実施形態の第2領域Y2は、平面視で受光領域Xの全周縁(四辺)にわたる矩形枠状の領域である。第2領域Y2の幅は、全周にわたり一定に維持される。以上の説明から理解される通り、光源部36は、受光領域Xと比較して面積が大きい。
図8に示すように、発光部50は、第1領域Y1および第2領域Y2の双方に配置される。具体的には、第1領域Y1内には複数の発光部50が行列状に配列され、第2領域Y2内には、基板32の外周縁(第2領域Y2の内周縁)に沿うように複数の発光部50が矩形枠状に配列される。したがって、図8から理解される通り、受光領域Xの中央部(周縁部以外の領域)に位置する受光素子141と受光領域Xの周縁部に位置する受光素子142および受光素子143との双方を含む全部の受光素子14の各々の周囲には、平面視で4個の発光部50が位置する。
図9は、受光領域Xに重なる第1領域Y1のみに発光部50を形成した構成(以下「対比例」という)の平面図である。対比例では、光源部36の第1領域Y1の外側(本実施形態の第2領域Y2)には発光部50が形成されない。したがって、受光領域Xの中央部(周縁部以外の領域)に位置する受光素子141は、平面視で4個の発光部50に包囲されるのに対し、受光領域Xの周縁部に位置する受光素子142の周囲には平面視で2個の発光部50しか存在せず、また、受光領域Xの四隅部に位置する受光素子143の周囲には平面視で1個の発光部50しか存在しない。すなわち、対比例では、平面視で受光素子14の周囲に位置する発光部50の個数が、受光素子14の位置に応じて相違する。
図10は、対比例を図示した図9におけるX-X線の断面図である。発光部50から出射角度θの方向に出射した撮像光は、被写体200の表面や内部を経由し、その発光部50に隣接する透過部60を透過して受光素子14に到達する。図10に示すように、対比例では、受光領域Xの中央部の受光素子141には、平面視でその受光素子14の両側に位置する各発光部50(4個の発光部50)から出射して被写体200を経由した光が到達するのに対し、受光領域Xの周縁部の受光素子14(142,143)には、平面視でその受光素子14の片側に位置する発光部50(1個または2個の発光部50)からの出射光しか到達しない。すなわち、受光領域Xの周縁部に位置する受光素子141の受光量が中央部の受光素子142の受光量を下回る。したがって、撮像画像の周縁部が中央部と比較して暗くなるという問題がある。
図11は、本実施形態を図示した図8におけるXI-XI線の断面図である。図11に示すように、受光領域Xの中央部の受光素子141には、対比例と同様に、平面視でその受光素子14の両側に位置する第1領域Y1内の各発光部50(4個の発光部50)から出射して被写体200を経由した光が到達する。また、受光領域Xの周縁部の受光素子14(142,143)には、第1領域Y1内の発光部50(受光素子142であれば2個、受光素子143であれば1個の発光部50)からの出射光に加え、第2領域Y2に位置する発光部50(受光素子142であれば2個、受光素子143であれば3個の発光部50)からの出射光も到達する。すなわち、受光領域Xの周縁部に位置する受光素子142および受光素子143の受光量と中央部の受光素子141の受光量との差異が低減される(理想的には双方の受光量が同等となる)。
以上に説明した通り、本実施形態においては、平面視で受光領域Xに重なる第1領域Y1に加え、第1領域Y1の外側に位置する第2領域Y2にも発光部50が配置されるから、第1領域Y1内のみに発光部50が配置された対比例と比較すると、受光領域Xの周縁部の受光素子14(142,143)と受光領域Xの中央部の受光素子14(141)との間の受光量の相違が低減される。したがって、撮像画像の周縁部が中央部と比較して暗くなるという前述の対比例の問題は緩和ないし解消され、受光領域Xの周縁を含む全域にわたり被写体200を鮮明に撮像できるという利点がある。
また、平面視で第1領域Y1の全周にわたり第2領域Y2が枠状に形成されるため、第1領域Yの一部の周縁のみに沿って第2領域Y2を形成した構成と比較して、受光領域Xに対する被写体200の位置に関わらず被写体200を鮮明に撮像することができる。
なお、本実施形態においては、受光素子14は、平面視で最近傍に位置する発光部50からの撮像光を受光する構成としたが、発光部50からの出射角度θを適宜変更することにより、最近傍の発光部50以外の発光部50からの出射光を受光素子14が受光する構成(最近傍の発光部50からの出射光を受光するか否かは不問)も採用される。最近傍以外の発光部50からの出射光も受光素子14が受光する構成では、光源部36における第2領域Y2の面積(第2領域Y2内の発光部50の個数)を適宜に増加することより、受光領域Xの全域にわたり各受光素子14の受光量を均一化することができる。
<変形例>
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)前述の形態では、相互に独立した複数の発光部50を光源部36が含む構成を例示したが、光源部36における透過部60以外の略全域にわたり連続するように発光部50(例えば第1電極層363)を形成することも可能である。以上の構成では、発光部50の面積が拡大することで発光部50からの出射光量が増加するから、より明るい画像を撮像することができる。また、発光部50としてLED等の発光素子を用いてもよい。
(2)前述の形態で例示した各要素は適宜に省略され得る。例えば、遮光層33や複数のレンズ24を省略することも可能である。また、前述の形態で例示した各要素の位置関係は適宜に変更され得る。例えば、前述の形態では、トップエミッション型の発光素子を発光部50として形成したが、ボトムエミッション型の発光素子を発光部50として利用すれば、光源部36を基板32の表面322に形成することも可能である。各レンズ24を光源部36と受光部10との間に配置した構成も採用され得る。また、前述の形態で例示した各要素間に任意の他の要素を介在させることも可能である。
(3)前述の形態では、生体認証用の静脈像を撮像する撮像装置100(静脈センサー)を例示したが、本発明の用途は任意である。例えば、撮像装置100が撮像した生体の静脈像から血中アルコール濃度を推定するアルコール検出装置や、撮像装置100が撮像した生体の静脈像から血糖値を推定する血糖値推定装置等の医療機器にも本発明は適用され得る。撮像結果を利用した血中アルコール濃度の推定や撮像結果を利用した血糖値の推定には公知の技術が任意に採用され得る。また、印刷物から画像を読取る画像読取装置に本発明を適用することも可能である。なお、画像読取装置に本発明を適用する場合には可視光が撮像光として好適に利用される。
100……撮像装置、200……被写体、10……受光部、12,22,32……基板、121,221,222,321,322,……表面、14,141,142,143……受光素子、18……接着剤、20……集光部、24……レンズ、30……照明部、33……遮光層、34……開口部、35……配線層、351……配線、352……絶縁層、36……光源部、361……反射層、362……誘電体多層膜、363……第1電極層、364……絶縁層、365……発光層、366……第1電極層、37……保護層、50……発光部、60……透過部。

Claims (4)

  1. 複数の受光素子が配置された受光領域を有する受光部と、
    前記受光部と被写体との間に配置された光源部とを具備し、
    前記光源部は、前記被写体に光を照射する発光部と、前記被写体から到来する光を前記受光部側に透過させる透過部とを有し、
    前記発光部は、平面視で前記受光領域に重なる第1領域と、平面視で前記受光領域の外側に位置する第2領域とに配置される
    撮像装置。
  2. 前記発光部は、前記受光領域の垂線に対して傾斜した方向に特定波長の光を出射し、
    前記透過部は、前記被写体側から到来する光のうち前記特定波長の光を選択的に前記受光部側に透過させる
    請求項1の撮像装置。
  3. 前記被写体から到来する光を集光して前記受光部側に出射する集光部
    を具備する請求項1または請求項2の撮像装置。
  4. 前記第2領域は、前記第1領域の全周縁にわたり設けられている
    請求項1から請求項3の何れかの撮像装置。
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