JP2014083911A - 蓄冷機能付きエバポレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】空気の冷え込みが大きい部分において、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を効果的に排水することができるとともに、空気の冷え込みの度合が小さい部分において、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱を効果的に蓄冷材容器に伝えることができる蓄冷機能付きエバポレータを提供する。
【解決手段】蓄冷機能付きエバポレータは、一部の通風間隙14に配置された蓄冷材容器15を備えている。蓄冷材容器15の左右の各側壁15aにおける管組13の各冷媒流通管12と対応する位置に、外方に膨出しかつ冷媒流通管12に接触する複数の凸部19を上下方向に間隔をおいて形成する。高温冷媒が流れる風上側冷媒流通管12に対応する位置に形成された凸部19の上下方向の間隔を、低温冷媒が流れる風下側冷媒流通管12に対応する位置に形成された凸部19の上下方向の間隔よりも小さくする。
【選択図】図3

Description

この発明は、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両のカーエアコンに用いられる蓄冷機能付きエバポレータに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1の上下、左右を上下、左右というものとする。
近年、環境保護や自動車の燃費向上などを目的として、信号待ちなどの停車時にエンジンを自動的に停止させる自動車が提案されている。
ところで、通常のカーエアコンにおいては、エンジンを停止させると、エンジンを駆動源とする圧縮機が停止するので、エバポレータに冷媒が供給されなくなり、冷房能力が急激に低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、エバポレータに蓄冷機能を付与し、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を利用して車室内を冷却することが考えられている。
蓄冷機能付きエバポレータとして、本出願人は、先に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された2つの扁平状冷媒流通管からなる複数の管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う管組どうしの間に通風間隙が形成され、すべての通風間隙のうちの一部の通風間隙に、蓄冷材が封入された蓄冷材容器が、管組の全冷媒流通管に跨るように配置され、少なくとも蓄冷材容器の左右両側に位置する管組において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管内を流れる冷媒の温度が異なっており、蓄冷材容器の左右の各側壁に、上下方向に間隔をおいて形成され、かつ外方に膨出するとともに冷媒流通管に接触した複数の凸部からなる凸部列が、通風方向に間隔をおいて複数設けられ、すべての凸部列における全凸部の上下方向の間隔が等しくなっており、すべての凸部が風上側に向かって下方に傾斜している蓄冷機能付きエバポレータを提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータによれば、圧縮機が作動している通常の冷房時には、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱が、凸部を介して蓄冷材容器内の蓄冷材に伝わって蓄冷材に蓄えられ、圧縮機が停止した際には、蓄冷材容器内の蓄冷材に蓄えられた冷熱が、凸部および冷媒流通管を介して通風間隙に配置されたフィンに伝えられ、フィンから当該通風間隙を流れる空気に放冷されるようになっており、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を利用して車室内を冷却することが可能になり、エンジンが停止した際の冷房能力の急激な低下が抑制されている。
ところで、圧縮機の作動時には、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち低温冷媒が流れる冷媒流通管側の部分においては、空気の冷え込みの度合が大きくなって蓄冷材容器外面に発生した凝縮水が凍結するおそれがあるので、当該凝縮水を効果的に排水する必要がある。一方、温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管側の部分においては、空気の冷え込みの度合が小さくなるので、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱を、効果的に蓄冷材容器に伝える必要がある。
しかしながら、特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータにおいては、空気の冷え込みの度合が大きい部分において、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を効果的に排水するという効果、および空気の冷え込みの度合が小さい部分において、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱を、効果的に蓄冷材容器に伝えるという効果の両者を満たすように、凸部列の凸部の配置が考慮されているわけではない。
特開2010−149814号公報
この発明の目的は、上記実情に鑑み、空気の冷え込みが大きい部分において、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を効果的に排水することができるとともに、空気の冷え込みの度合が小さい部分において、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱を効果的に蓄冷材容器に伝えることができる蓄冷機能付きエバポレータを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された複数の扁平状冷媒流通管からなる複数の管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う管組どうしの間に通風間隙が形成され、すべての通風間隙のうちの一部の通風間隙に、蓄冷材が封入された蓄冷材容器が、管組の全冷媒流通管に跨るように配置されており、少なくとも蓄冷材容器の左右両側に位置する管組において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管内を流れる冷媒の温度が異なっている蓄冷機能付きエバポレータであって、
蓄冷材容器の左右の各側壁における管組の各冷媒流通管と対応する位置に、外方に膨出しかつ冷媒流通管に接触した複数の凸部が上下方向に間隔をおいて形成されており、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔が、同じく低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔よりも小さくなっている蓄冷機能付きエバポレータ。
2)通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち少なくとも低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が、同じく高温冷媒が流れる冷媒流通管側に向かって下方に傾斜している上記1)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
3)通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が、風上側または風下側に向かって下方に傾斜している上記1)または2)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
4)各管組が、通風方向に並んだ2つの冷媒流通管からなり、各管組における風下側冷媒流通管内を低温冷媒が流れるとともに、風上側冷媒流通管内を高温冷媒が流れるようになっており、各冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が風上側に向かって下方に傾斜している上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
上記1)〜4)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の左右の各側壁における管組の各冷媒流通管と対応する位置に、外方に膨出しかつ冷媒流通管に接触した複数の凸部が上下方向に間隔をおいて形成されており、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔が、同じく低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔よりも小さくなっているので、低温冷媒が流れる冷媒流通管と対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔を、隣り合う凸部間に凝縮水が溜まりにくいように比較的大きくした場合であっても、これとは無関係に、高温冷媒が流れる冷媒流通管と対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔を、凸部と冷媒流通管との接触面積が十分に大きくなるように決めることができる。したがって、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち低温冷媒が流れる冷媒流通管と対応する位置において、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を効果的に排水することができるとともに、高温冷媒が流れる冷媒流通管と対応する位置において、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱を効果的に蓄冷材容器に伝えることができる。
上記2)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち少なくとも低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が、同じく高温冷媒が流れる冷媒流通管側に向かって下方に傾斜しているので、空気の冷え込みの度合が大きい低温冷媒が流れる冷媒流通管側の部分において蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を、凸部により隣り合う2つの冷媒流通管間の間隙に案内し、当該間隙を通して排水することが可能になる。したがって、空気の冷え込みの度合が大きい部分において蓄冷材容器外面に発生した凝縮水の凍結を抑制することができる。
上記3)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、空気の冷え込みの度合の小さい部分において蓄冷材容器外面に発生した凝縮水を、凸部により効果的に排水することが可能になる。
上記4)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水の風下側への飛散を抑制することができる。
この発明の蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示す一部切り欠き斜視図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータの蓄冷材容器の右側面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、通風方向下流側(各図面に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとする。
さらに、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示し、図2および図3はその要部の構成を示す。
図1において、蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、上下方向に間隔をおいて配置された左右方向にのびるアルミニウム製第1ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製第2ヘッダタンク(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に設けられた熱交換コア部(4)とを備えている。
第1ヘッダタンク(2)は、前側(通風方向下流側)に位置する風下側上ヘッダ部(5)と、後側(通風方向上流側)に位置しかつ風下側上ヘッダ部(5)に一体化された風上側上ヘッダ部(6)とを備えている。風下側上ヘッダ部(5)の右端部に冷媒入口(7)が設けられ、風上側上ヘッダ部(6)の右端部に冷媒出口(8)が設けられている。第2ヘッダタンク(3)は、前側に位置する風下側下ヘッダ部(9)と、後側に位置しかつ風下側下ヘッダ部(9)に一体化された風上側下ヘッダ部(11)とを備えている。第2ヘッダタンク(3)の風下側下ヘッダ部(9)内と風上側下ヘッダ部(11)内とは、図示しない適当な手段により通じさせられている。
図1および図2に示すように、熱交換コア部(4)には、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向(前後方向)を向いた複数のアルミニウム押出形材製扁平状冷媒流通管(12)が、左右方向に間隔をおいて並列状に配置されている。ここでは、前後方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管(12)からなる複数の組(13)が左右方向に間隔をおいて配置されており、前後の冷媒流通管(12)よりなる組(13)の隣り合うものどうしの間に通風間隙(14)が形成されている。前側の冷媒流通管(12)の上端部は風下側上ヘッダ部(5)に接続されるとともに、同下端部は風下側下ヘッダ部(9)に接続されている。また、後側の冷媒流通管(12)の上端部は風上側上ヘッダ部(6)に接続されるとともに、同下端部は風上側下ヘッダ部(11)に接続されている。
熱交換コア部(4)における全通風間隙(14)のうち一部の複数の通風間隙(14)でかつ隣接していない通風間隙(14)において、蓄冷材(図示略)が封入されたアルミニウム製蓄冷材容器(15)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されている。また、残りの通風間隙(14)に、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、かつ前後方向にのびる波頂部、前後方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部よりなるコルゲート状のアウターフィン(16)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されて通風間隙(14)を形成する左右両側の組(13)を構成する前後両冷媒流通管(12)にろう付されている。すなわち、蓄冷材容器(15)が配置された通風間隙(14)の両側の通風間隙(14)にそれぞれアウターフィン(16)が配置されている。また、左右両端の冷媒流通管(12)の組(13)の外側にも両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなるアウターフィン(16)が配置されて前後両冷媒流通管(12)にろう付され、さらに左右両端のアウターフィン(16)の外側にアルミニウム製サイドプレート(17)が配置されてアウターフィン(16)にろう付されている。左右両端のアウターフィン(16)とサイドプレート(17)との間も通風間隙(14)となっている。
この実施形態のエバポレータ(1)の場合、冷媒入口(7)から風下側上ヘッダ部(5)内に流入した冷媒は、各管組(13)の風下側冷媒流通管(12)内を下方に流れて風下側下ヘッダ部(9)内に入る。風下側下ヘッダ部(9)内に入った冷媒は、風上側下ヘッダ部(11)内に入り、各管組(13)の風上側冷媒流通管(12)内を上方に流れて風上側上ヘッダ部(6)内に入り、冷媒出口(8)から流出するようになっている。したがって、各管組(13)において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の温度が異なることになり、冷媒入口(7)に近い風下側冷媒流通管(12)内を低温冷媒が流れ、冷媒入口(7)から遠い風上側冷媒流通管(12)内を高温冷媒が流れるようになっている。すなわち、少なくとも蓄冷材容器(15)の左右両側に位置する管組(13)において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の温度は異なっている。
図2および図3に示すように、蓄冷材容器(15)は長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を前後方向に向けた扁平状である。蓄冷材容器(15)内に、前後方向にのびる波頂部、前後方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部よりなるコルゲート状のアルミニウム製インナーフィン(18)が配置されており、波底部および波頂部が蓄冷材容器(15)の左右両側壁(15a)にろう付されている。蓄冷材容器(15)内へ充填される蓄冷材としては、凝固点が5〜10℃程度に調整されたパラフィン系潜熱蓄冷材が用いられる。具体的には、ペンタデカン、テトラデカンなどが用いられる。
蓄冷材容器(15)の左右両側壁(15a)における管組(13)の各冷媒流通管(12)と対応する位置に、外方に突出しかつ冷媒流通管(12)に接触した状態でろう付された通風方向に長い複数の凸部(19)が上下方向に間隔をおいて形成されており、各冷媒流通管(12)と対応する位置に、上下方向に並んだ複数の凸部(19)からなる凸部列(21)が設けられている。
両凸部列(21)の凸部(19)は、風上側に向かって下方に傾斜している。また、風上側凸部列(21)の凸部(19)、すなわち各管組(13)において通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管(12)のうち風上側冷媒流通管(12)(高温冷媒が流れる冷媒流通管)に対応する位置に形成された凸部(19)の上下方向の間隔は、風下側凸部列(21)の凸部(19)、すなわち各管組(13)において通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管(12)のうち風下側冷媒流通管(12)(低温冷媒が流れる冷媒流通管)に対応する位置に形成された凸部(19)の上下方向の間隔よりも小さくなっている。両凸部列(21)の凸部(19)の前後両端部は、冷媒流通管(12)の前後両側縁とほぼ一致した位置にある。
上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、車両のエンジンを駆動源とする圧縮機、圧縮機から吐出された冷媒を冷却するコンデンサ(冷媒冷却器)、コンデンサを通過した冷媒を減圧する膨張弁(減圧器)とともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両、たとえば自動車に搭載される。そして、圧縮機が作動している場合には、圧縮機で圧縮されてコンデンサおよび膨張弁を通過した低圧の気液混相の2相冷媒が、冷媒入口(7)を通って蓄冷機能付きエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(12)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。そして、冷媒が冷媒流通管(12)内を流れる間に、通風間隙(14)を通過する空気と熱交換をし、冷媒は気相となって流出する。
このとき、冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の有する冷熱が、蓄冷材容器(15)の両側壁(15a)における冷媒流通管(12)にろう付されている凸部(19)の膨出頂壁から直接蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に伝わるとともに、凸部(19)の膨出頂壁から蓄冷材容器(15)の両側壁(15a)およびインナーフィン(18)を経て蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に伝わって蓄冷材に冷熱が蓄えられる。ここで、風上側凸部列(21)の凸部(19)、すなわち隣り合う2つの冷媒流通管(12)のうち風上側冷媒流通管(12)に対応する位置に形成された凸部(19)の上下方向の間隔が、風下側凸部列(21)の凸部(19)の上下方向の間隔よりも小さくなっているので、風下側冷媒流通管(12)と対応する位置に形成された凸部(19)の上下方向の間隔を、隣り合う凸部(19)間に凝縮水が溜まりにくいように比較的大きくした場合であっても、これとは無関係に、風下側冷媒流通管(12)と対応する位置に形成された凸部(19)の上下方向の間隔を、凸部(19)と冷媒流通管(12)との接触面積が十分に大きくなるように決めることができる。したがって、空気の冷え込みの度合の小さい風上側部分においては、空気の冷え込みの度合の大きい風下側部分に比較して、冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の有する冷熱を効果的に蓄冷材容器(15)に伝えることができる。
また、両凸部列(21)の凸部(19)は、風上側に向かって下方に傾斜しているので、空気の冷え込みの度合が大きい風下側部分において蓄冷材容器(15)外面に発生した凝縮水は、凸部(19)により隣り合う2つの冷媒流通管(12)間の間隙に向かって案内され、当該間隙を通して排水される。したがって、空気の冷え込みの度合が大きい風下側部分において蓄冷材容器(15)外面に発生した凝縮水の凍結が抑制される。しかも、空気の冷え込みの度合が大きい風下側部分において蓄冷材容器(15)外面に発生した凝縮水の飛散が抑制される。さらに、風上側部分において蓄冷材容器(15)外面に発生した凝縮水は、凸部(19)により風上側冷媒流通管(12)の風上側縁部に向かって案内され、当該風上側縁部に沿って排水される。
圧縮機が停止した場合には、蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に蓄えられた冷熱が、蓄冷材容器(15)の両側壁(15a)における冷媒流通管(12)にろう付されている凸部(19)の膨出頂壁から直接冷媒流通管(12)に伝わり、さらに冷媒流通管(12)を通過して当該冷媒流通管(12)にろう付されているアウターフィン(16)に伝わる。そして、アウターフィン(16)を介して蓄冷材容器(15)が配置されている通風間隙(14)の両隣の通風間隙(14)を通過する空気に伝えられる。したがって、エバポレータ(1)を通過した風の温度が上昇したとしても、当該風は冷却されるので、冷房能力の急激な低下が防止される。
上記実施形態においては、冷媒入口(7)から風下側上ヘッダ部(5)内に流入した冷媒は、各管組(13)の風下側冷媒流通管(12)、風下側下ヘッダ部(9)、風上側下ヘッダ部(11)、各管組(13)の風上側冷媒流通管(12)および風上側上ヘッダ部(6)の順序で流れて冷媒出口(8)から流出するようになっており、各管組(13)において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の温度が異なることになり、風下側冷媒流通管(12)内を低温冷媒が流れ、風上側冷媒流通管(12)内を高温冷媒が流れるようになっているが、これに限定されるものではない。すなわち、冷媒入口(7)から流入した冷媒が、すべての冷媒流通管(12)を流れて冷媒出口(8)から流出するようになっていればよく、必ずしも各管組(13)において風下側冷媒流通管(12)内を低温冷媒が流れ、風上側冷媒流通管(12)を高温冷媒が流れる必要はない。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータは、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両のカーエアコンを構成する冷凍サイクルに好適に用いられる。
(1):蓄冷機能付きエバポレータ
(12):冷媒流通管
(13):管組
(14):通風間隙
(15):蓄冷材容器
(15a):側壁
(19):凸部

Claims (4)

  1. 長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された複数の扁平状冷媒流通管からなる複数の管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う管組どうしの間に通風間隙が形成され、すべての通風間隙のうちの一部の通風間隙に、蓄冷材が封入された蓄冷材容器が、管組の全冷媒流通管に跨るように配置されており、少なくとも蓄冷材容器の左右両側に位置する管組において、通風方向に隣り合う2つの冷媒流通管内を流れる冷媒の温度が異なっている蓄冷機能付きエバポレータであって、
    蓄冷材容器の左右の各側壁における管組の各冷媒流通管と対応する位置に、外方に膨出しかつ冷媒流通管に接触した複数の凸部が上下方向に間隔をおいて形成されており、通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔が、同じく低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部の上下方向の間隔よりも小さくなっている蓄冷機能付きエバポレータ。
  2. 通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち少なくとも低温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が、同じく高温冷媒が流れる冷媒流通管側に向かって下方に傾斜している請求項1記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  3. 通風方向に隣り合いかつ温度の異なる冷媒が流れる2つの冷媒流通管のうち高温冷媒が流れる冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が、風上側または風下側に向かって下方に傾斜している請求項1または2記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  4. 各管組が、通風方向に並んだ2つの冷媒流通管からなり、各管組における風下側冷媒流通管内を低温冷媒が流れるとともに、風上側冷媒流通管内を高温冷媒が流れるようになっており、各冷媒流通管に対応する位置に形成された凸部が風上側に向かって下方に傾斜している請求項1〜3のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
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