JP2014080492A - 橙色系染毛用染料および染毛用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、染毛用染料及び染毛用組成物に関する。より詳しくは、人の毛髪および
家畜の毛に含まれるケラチン繊維の染色に適した、カチオン染料からなる染毛用染
料及び染毛用組成物に関する。
家畜の毛に含まれるケラチン繊維の染色に適した、カチオン染料からなる染毛用染
料及び染毛用組成物に関する。
染毛のタイプは、一般に、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料(無色の前駆体およびカプラー)に、使用時に過酸化水素水と混合することにより、毛髪中のメラニン色素が脱色し、同時に酸化染料が酸化発色して染毛する化学反応型(染毛剤、oxidative hair colorants)、酸性染料や塩基性染料などの直接染料がプラスやマイナスの電荷を持つケラチン繊維に物理的吸着することにより染毛する物理吸着型(染毛料、hair colorants)、に大別することができる。
毛髪染色の大部分は酸化染料を用いる染色方法であり、これは毛髪に酸化染料を付与し、この酸化染料を酸化重合させて巨大着色物質を形成するものである。これにより永く安定した染毛が保持できるが、ジアミン系の酸化染料の一部には体質によりまれに皮膚アレルギー反応(カブレ)を引き起こすことがある。また、その他の成分としてアンモニアなどのアルカリ剤を含むため、毛髪を痛める欠点がある。
一方、毛髪を一時的に着色するもので代表的製品としてヘアマニキュアやカラーリンスがあり、このヘアマニキュアやカラーリンスの主染料は化粧品に使用される酸性染料で、先の酸化染料と比較してアレルギー反応性は低いため染毛剤でカブレを起こす人でも使用できる利点がある。またアルカリ剤を使用しないので、毛髪へのダメージは少ない。しかし、化学反応型の酸化染料と比較して、洗髪時に色落ちがしやすいなどの欠点がある。
この毛髪を一時的に着色するヘアマニキュア等の着色料として、酸性染料以外に塩基性染料等が使用されているが、これらによる染毛の堅牢度は中程度を有する。特に、塩基性染料の中でも、カチオン染料による染毛の耐光堅牢性やシャンプー堅牢性は低いといわれている。
染料の三原色(黄、赤、青)を適当に組み合わせて配合することにより、任意の色に調色することができる。特に、反応型染毛剤の場合には色番ごとに染料前駆体トカプラーとの混合割合を変えるために染毛時の色が色番と異なることが多い。一方、ヘアマニキュアなどの染毛料の場合は発色した各染料を配合して使用するため、目的とする色番に調製し易いなどの利点がある。
ヘアマニキュア、カラートリートメント、カラーリンス等に使用する染毛料は、茶色系が多いが、使用される塩基性直接染料のうち、黄色ないし橙色系は、染着性やその色調、堅牢性に優れたものが少ない。また変異原性陽性のものが多く、安全性の高い染毛用染料は、限られている。また、比較的高価であり、安価で染着性が良く、均染性の良い染毛用組成物が望まれている。
人の毛髪や家畜のケラチン繊維に上記の塩基性直接染料で急速に染色する方法と
して、染色に適切な溶媒中で、アリールメタン染料、カチオン性アゾ染料、メチン染
料、アゾメチン染料等を用いて染色する方法(例えば、特許文献1参照)やケラチン含
有繊維、特に人の毛髪をカチオン染料で染色する方法に関する文献(例えば、特許
文献2参照)がある。
して、染色に適切な溶媒中で、アリールメタン染料、カチオン性アゾ染料、メチン染
料、アゾメチン染料等を用いて染色する方法(例えば、特許文献1参照)やケラチン含
有繊維、特に人の毛髪をカチオン染料で染色する方法に関する文献(例えば、特許
文献2参照)がある。
一般的に、カチオン染料は高い染着性を有しているので、人の毛髪および家畜の毛の染色に好適であるが、染毛の耐光堅牢性やシャンプー堅牢性はまだ充分でない。
特開2004−285048号公報
特表平8−507545号公報
本発明は、染着性に優れかつ水溶解性が良好で、耐光堅牢性およびシャンプー堅牢性に優れた染毛用染料及びそれを含有する染毛用組成物を提供することを目的する。
本発明は、下記一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料を提供する。
上記一般式(I)で表わされる化合物からなる染毛用染料は、橙色系カチオン染料に属するが、本発明者らは、この化合物が人の毛髪や獣毛等に含まれるケラチン繊維の染着性に優れ、かつ水溶解性が良好で、耐光堅牢性およびシャンプー堅牢性に優れていることを見いだした。また浸透剤、溶剤を併用すると染着性はさらに優れたものになる。さらに、一般式(I)で表わされる化合物からなる染毛用染料は、実用的な温度である室温から45℃において、浸透剤、溶剤を使用しない場合でも、染料水溶液から直接に染色できる長所がある。また、染料を精製することにより、変異原性が容易に陰性である安全な化合物を提供することができる。
なお、一般式(I)で表わされる化学式は、以下の一般式(I’)で表される共鳴構造で表わすこともできる(以下、一般式(Iと同様の骨格を有する化合物について共鳴構造の記載は省略する。)。
なお、一般式(I)で表わされる化学式は、以下の一般式(I’)で表される共鳴構造で表わすこともできる(以下、一般式(Iと同様の骨格を有する化合物について共鳴構造の記載は省略する。)。
一般式(I’)におけるAn−は、一般式(I)と同様の無機陰イオン又は有機陰イオンである。
一般式(I)におけるR1及びR2はいずれも、独立にメチル基又はフェニル基が好ましく、 R3はメチル基であることが好ましい。
R1がメチル基、R2 がフェニル基、R3がメチル基である化合物は、下記構造式(II)で表わせるC.I.Basic Orange 22(CAS.番号4657−00−5)として知られた染料である。この染料はスルホン酸基と結合することにより合成繊維であるアクリル繊維を染色可能であることは知られていたが、染毛用染料としての用途は本発明者らが初めて見出したものである。なお、C.I.Basic Orange 22からなる染毛用染料は、現在染毛用として使用されているBasic Yellow 57などの塩基性黄色染料と比較して、毛髪に対する染着濃度が極めて高く、また、染色物の耐光堅牢性やシャンプー堅牢性が格段に優れており、茶色〜黒色の染毛用染料の主成分として有用であることを見出した。 染毛用として、特許文献1の5ページ25行目、7ページ50行目、12ページ37行目に、下記構造式(III)で表わせるメチン系染料である、C.I.Basic Orange 21が記載されている。しかし、この染料は、25℃における水溶解度が4g/Lと極端に悪く、染毛用の染料としては、実用的でない。しかし、本発明の化合物C.I.Basic Orange 22は、15g/Lと非常に優れている。
本発明はまた、上述した一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料と、湿潤剤、膨潤剤、浸透剤、溶剤、pH調整剤、界面活性剤、香料、及び増粘剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の助剤と、水とを含有する染毛用組成物を提供する。
このような染毛用組成物は、いわゆる染毛料として使用でき、良好な染着性、耐光堅牢性およびシャンプー堅牢性を発揮する。
上記染毛用組成物においては、染着性の観点から、染毛用染料の含有量は、全量基準で0.001〜5質量%が好ましく、pHは4〜9が好ましく、pH5〜7がより好ましい。
本発明によれば、一般式(I)で表される化合物からなるカチオン染料の高い染着性と良好な水溶性特性を生かし、人の毛髪や家畜等の毛に含まれるケラチン繊維の染色に適した橙色系染毛用染料及び黄橙〜茶色〜黒色の幅広い色調の染毛用組成物が提供される。
また、染毛の評価試験結果より明らかなように、本発明の染毛用染料及び染毛用組成物は、従来の染毛用染料であるカチオン染料と比較し、シャンプー堅牢性に優れている。さらに、耐光堅牢性も良好である。
本発明の染毛用組成物は、pH値が4〜9の広い範囲で使用が可能であり、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料は、それ自身橙色系として、染着性や堅牢性に優れ、毛髪を均一に染めるものである。また、比較的高価な茶色の毛髪用染料であるBasic Brown 16に添加し、単価を下げることが可能である。
さらに、Basic Brown 16を使用せず、赤色系の毛髪用染料であるBasic Red 51および青色系毛髪用染料であるBasic Blue 75と組み合わせることにより茶色〜黒色系の調色も可能である。従って、本発明の、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料は、安価で均染性のよい、広範囲の色調の染毛用組成物が可能である。
さらに、Basic Brown 16を使用せず、赤色系の毛髪用染料であるBasic Red 51および青色系毛髪用染料であるBasic Blue 75と組み合わせることにより茶色〜黒色系の調色も可能である。従って、本発明の、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料は、安価で均染性のよい、広範囲の色調の染毛用組成物が可能である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の染毛用染料は、上記一般式(I)で表される化合物からなるものであり、メチン染料に分類される橙色系の染料である。
一般式(I)で表される化合物は、例えば以下により合成が可能である。
下記式(i)で表されるオメガアルデヒドを酸性条件下、水中にて、下記式(II)で表わされるインドール類と反応することにより、一般式(I)で表される化合物が得られる。
一般式(I)において、R1、R2 および R3は、それぞれ独立に、直鎖若しくは分岐の炭素数1〜5のアルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基、An−は無機陰イオン又は有機陰イオンを示す。
有機陰イオンとしては、酢酸イオン、シュウ酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、4−トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、モノメチル硫酸イオン、モノエチル硫酸イオンが例示でき、これらのイオンは、メチン染料合成後に、それぞれ酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノメチル硫酸、モノエチル硫酸を添加することにより導入できる。
An−は無機陰イオンであることが好ましく、無機陰イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、ヨウ素イオンが挙げられる。これらの中では、塩素イオンが好適である。なお、塩素イオン、臭素イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、ヨウ素イオンは、メチン染料合成後に、それぞれ塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、ヨウ化水素酸を添加することにより導入できる。
本発明の染毛用組成物の実施形態は、いわゆる染毛料(hair colorants)としての形態であり、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料と、湿潤剤、膨潤剤、浸透剤、溶剤、pH調整剤、界面活性剤、香料、及び増粘剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の助剤と、水とを含有する。
湿潤剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール類、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール類が挙げられ、膨潤剤としては、アンモニア(水酸化アンモニウム)又はモノエタノールアミン(MEA)を含むアルカリ水溶液が挙げられる。
また、浸透剤、溶剤としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブトキシエタノール等の炭素数1〜6のアルキル基を有する1価アルコール;プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ヘプタンジオール、ヘプタントリオール、オクタンジオール、オクタントリオール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数3〜8の多価アルコール又はそのエーテル;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等の常温で液状のN−アルキルピロリドン;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート(低級アルキレンカーボネート);ベンジルオキシエトキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、シンナミルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、2−ベンジルエタノール、β−フェニルエチルアルコール等の芳香族アルコールが挙げられ、なかでも、芳香族アルコール、ベンジルオキシエトキシエタノール、N−アルキルピロリドンが好ましく、特に、ベンジルオキシエトキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールが好ましい。
pH調整剤としては、リン酸、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム等の酸、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリが挙げられる。
pH調整剤としては、リン酸、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム等の酸、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリが挙げられる。
界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、が主に使用されるが、具体的には、ポリシロキサンなどのシリコーン化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビトールアルキルエーテル等の糖アルコールエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらのうち、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが特に好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを用いることにより皮膚への汚染低減効果が優れるようになる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
皮膚への汚染をより低減させる観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量は、質量基準で、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料の2.5倍〜30倍量であることが好ましく、10〜20倍量であることがさらに好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料と組み合わせると、皮膚汚染防止性能が特に優れる。
染毛用組成物における香料としては、バニリン、シンナミルアルコール、ヘリオトロピン、クマリン、2−メチル−3−(3,4−メチレンジオキシ−フェニル)−プロパナール、4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン、ベンズアルデハイド、アニスアルコール、3,4−ジメトキシベンズアルデハイド、酢酸ヘリオトロピル、フェニルアセトアルデハイドジメチルアセタール、フェノキシエチルアルコール、フェニルアセトアルデハイドグリセリルアセタール、フラネオール、シュガーラクトン、マントール、エチルマントール、エチルジグリコール、ベンジルアセテート、リナロール、カンファー、ターピネオール、シトロネロール、ゲラニオール、2,6−ノナジエナール、メチルオクチルカルボネート、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、ノナナール等が挙げられ、増粘剤としては、グアーガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、カルボポル(登録商標、Carbopol)、ナトリウムアルギネート、ガムアラビック(gum Araic)、セルロース誘導体及びポリ(エチレンオキシド)由来の増粘剤が挙げられる。
染毛用組成物の実施形態においては、一般式(I)で表される化合物からなる染毛用染料を、染毛用組成物の全量基準で0.001〜5質量%として、残部を、湿潤剤、膨潤剤、浸透剤、溶剤、pH調整剤、界面活性剤、香料及び増粘剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の助剤及び水とすることが好ましい。
染毛用染料の含有量が、0.001質量%未満では、色調維持および均染性の効果は得られ難く、5質量%を超える量を添加しても染着等の効果の向上は少なくなる。染毛用染料の含有量は、染毛用組成物の全量基準で、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜2質量%であることがより好ましい。
本発明の染毛用組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で従来公知の化粧品用成分も添加し使用することができる。添加可能な成分としては、高級アルコール、ワセリン、多価アルコール、エステル類、防腐剤、殺菌剤、シリコーン誘導体、水溶性高分子等が挙げられる。また、染毛用組成物のpH値は好ましくは、4〜9であり、さらに好ましくは5〜7である。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例に記載の染料名は、以下の通り略称する。
C.I.Basic Orange 22: Orange 22
C.I.Basic Yellow 57 : Yellow 57
C.I.Basic Orange 21: Orange 21
C.I.Basic Orange 31: Orange 31
C.I.Basic Brown 16: Brown 16
C.I.Basic Red 51: Red 51
C.I.Basic Blue 75: Blue 75
C.I.Basic Orange 22: Orange 22
C.I.Basic Yellow 57 : Yellow 57
C.I.Basic Orange 21: Orange 21
C.I.Basic Orange 31: Orange 31
C.I.Basic Brown 16: Brown 16
C.I.Basic Red 51: Red 51
C.I.Basic Blue 75: Blue 75
(実施例1)
[表1]の染料として、Orange 22を選び、下記[染毛方法1]に従って試験検体を得た。
[染色方法1]
[表1]の組成に調製した染液を10g取り、人毛白髪(100%)[株式会社ビューラックス、商品番号BM−W]1gを入れ、45℃で20分染色する。この染毛を水洗し、下記のソーピング条件でソーピングして、水洗後、室温で乾燥する。
ソーピング条件は、以下の通りである。
[表1]の染料として、Orange 22を選び、下記[染毛方法1]に従って試験検体を得た。
[染色方法1]
[表1]の組成に調製した染液を10g取り、人毛白髪(100%)[株式会社ビューラックス、商品番号BM−W]1gを入れ、45℃で20分染色する。この染毛を水洗し、下記のソーピング条件でソーピングして、水洗後、室温で乾燥する。
ソーピング条件は、以下の通りである。
[ソーピング条件]
ソーピング液: 5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液
浴比: 1:10(染毛質量1gに対するソーピング液質量)
処理温度、時間: 45℃、5分
ソーピング液: 5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液
浴比: 1:10(染毛質量1gに対するソーピング液質量)
処理温度、時間: 45℃、5分
(比較例1)
[表1]の染料として、Orange 31を選び、[実施例1]の[染毛方法1]に従って試験検体を得た。なお、Orange 31は、染毛料に配合できる日本ヘアカラー工業会の色素リストに掲載されている下記に示す[化8]の式(IV)の染料であり、アゾ骨格を有している化合物である。
[表1]の染料として、Orange 31を選び、[実施例1]の[染毛方法1]に従って試験検体を得た。なお、Orange 31は、染毛料に配合できる日本ヘアカラー工業会の色素リストに掲載されている下記に示す[化8]の式(IV)の染料であり、アゾ骨格を有している化合物である。
(比較例2)
[表1]の染料として、Yellow 57を選び、[実施例1]の[染毛方法1]に従って試験検体を得た。なお、Yellow 57は、染毛料に配合できる日本ヘアカラー工業会の色素リストカテゴリー2に掲載されている下記に示す[化9]の式(V)の染料であり、アゾ骨格を有し、Arianor Straw Yellowとして市販されている化合物である。
[表1]の染料として、Yellow 57を選び、[実施例1]の[染毛方法1]に従って試験検体を得た。なお、Yellow 57は、染毛料に配合できる日本ヘアカラー工業会の色素リストカテゴリー2に掲載されている下記に示す[化9]の式(V)の染料であり、アゾ骨格を有し、Arianor Straw Yellowとして市販されている化合物である。
実施例1、比較例1、比較例2の各試験検体を分光色彩計JS555[株式会社カラーテクノシステム]で測色し、染着濃度は、Kubelka−Munk式により光学濃度(K/Sd)算出して評価した。また、色味はCIE L*a*b*表色系で評価した。その結果を[表2]および[図1]に示す。
Kubelka−Munk式
K/S=Σ(1−Rλ)2 /2Rλ
Rλ:反射率(%)/100
λ :400〜700nmの10nm間隔
なお、K/Sdは染毛のK/Sから白髪のK/Sを差引いた値である。
K/S=Σ(1−Rλ)2 /2Rλ
Rλ:反射率(%)/100
λ :400〜700nmの10nm間隔
なお、K/Sdは染毛のK/Sから白髪のK/Sを差引いた値である。
[表2]のa*、b*値および[図1]に示す通り、Orange 22は標準的な橙色を呈し、染着性も良好である。一方、Orange 31は赤色に近い橙色であり、Yellow 57は黄色である。
(実施例2)
[染毛方法1]に従って得られた、Orange 22の試験検体について、以下のシャンプー堅牢性試験を行い、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表3]に示す。
[シャンプー堅牢性試験方法]
試験検体を下記のシャンプー処理を5回繰り返し、室温で乾燥する。
シャンプー処理条件
シャンプー液: 5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液
浴比: 1:10(染毛質量1gに対するシャンプー液質量)
温度・時間: 45℃、20分
後処理: 水洗
[染毛方法1]に従って得られた、Orange 22の試験検体について、以下のシャンプー堅牢性試験を行い、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表3]に示す。
[シャンプー堅牢性試験方法]
試験検体を下記のシャンプー処理を5回繰り返し、室温で乾燥する。
シャンプー処理条件
シャンプー液: 5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液
浴比: 1:10(染毛質量1gに対するシャンプー液質量)
温度・時間: 45℃、20分
後処理: 水洗
(比較例3)
[染毛方法1]に従って得られた、Orange 31の試験検体について、実施例2と同様に試験した。その結果を[表3]に示す。
[染毛方法1]に従って得られた、Orange 31の試験検体について、実施例2と同様に試験した。その結果を[表3]に示す。
[表3]の結果より、Orange 22は残存率が高く、また色差ΔE*も小さく、極めてシャンプー堅牢性に優れた染料である。
(実施例3、実施例4)
[表1]の染料として、Orange 22を選び、またpHを、それぞれpH5、pH7に調製し、実施例1と同様にして試験検体を得て、光学濃度(K/Sd)およびL*a*b*を求めた。
試験結果を[表4]に示す。
[表1]の染料として、Orange 22を選び、またpHを、それぞれpH5、pH7に調製し、実施例1と同様にして試験検体を得て、光学濃度(K/Sd)およびL*a*b*を求めた。
試験結果を[表4]に示す。
[表4]に示す通り、Orange 22はpH5でもpH7でも染着濃度は高く、広いpH範囲で優れた染着性を有する染料である。
(実施例5、実施例6)
実施例3、実施例4のベンジルオキシエトキシエタノール(浸透剤)を使用しないで、実施例3、実施例4と同様にして試験検体を得て、光学濃度(K/Sd)およびL*a*b*を求めた。試験結果を[表5]に示す。
実施例3、実施例4のベンジルオキシエトキシエタノール(浸透剤)を使用しないで、実施例3、実施例4と同様にして試験検体を得て、光学濃度(K/Sd)およびL*a*b*を求めた。試験結果を[表5]に示す。
[表5]に示す通り、Orange 22は浸透剤を使用しないでも染着濃度が高く、染着性の良好な染料である。
(実施例7)
[表6]の染料として、Orange 22を選び、前記[染色方法1]に従って試験検体を得た。この試験体をキセノンロングライフフェードメーター耐光試験機(スガ試験機株式会社製FAL−25AX−HC−BEC型)で20時間照射し、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表7]に示す。
[表6]の染料として、Orange 22を選び、前記[染色方法1]に従って試験検体を得た。この試験体をキセノンロングライフフェードメーター耐光試験機(スガ試験機株式会社製FAL−25AX−HC−BEC型)で20時間照射し、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表7]に示す。
(比較例4)
[表6]の染料として、Orange 31を選び、前記[染色方法1]に従って試験検体を得て、実施例7と同様にして、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表7]に示す。
[表6]の染料として、Orange 31を選び、前記[染色方法1]に従って試験検体を得て、実施例7と同様にして、試験前後の光学濃度(K/Sd)および色差を測定した。その結果を[表7]に示す。
[表7]に示す通り、Orange 22は残存率が高く、色差も小さく、耐光堅牢性に優れた染料である。
(実施例8、実施例9、実施例10)
[表8]の組成に基づき、前記[染毛方法1]に従って試験検体を得た。各試験検体について、分光色彩計JS555により測色し、光学濃度(K/Sd)、L*a*b*を求め評価した。試験結果を[表8]に記載する。
[表8]の組成に基づき、前記[染毛方法1]に従って試験検体を得た。各試験検体について、分光色彩計JS555により測色し、光学濃度(K/Sd)、L*a*b*を求め評価した。試験結果を[表8]に記載する。
[表8]に記載した通り、Orange 22にRed 51、Blue75を配合することにより茶色〜黒色に染めることができる。また、天然色素であるウコン色素と組み合わせることで、明るい茶色に染めることも可能である。さらに、Brown16を使用しなくても、安価な茶色系に染めることができる。
(実施例11)
[表9]の染料として、Orange 22を選び、下記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
[染毛方法2]
Orange 22を[表9]の組成割合に調製したジェルを2g取り、人毛白髪(100%)[株式会社ビューラックス、商品番号BM−W]1gに均一に塗布し、45℃で20分染色した。この染毛を水洗し、前記のソーピング条件でソーピングして、水洗後、室温で乾燥させる。
[表9]の染料として、Orange 22を選び、下記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
[染毛方法2]
Orange 22を[表9]の組成割合に調製したジェルを2g取り、人毛白髪(100%)[株式会社ビューラックス、商品番号BM−W]1gに均一に塗布し、45℃で20分染色した。この染毛を水洗し、前記のソーピング条件でソーピングして、水洗後、室温で乾燥させる。
(比較例5)
[表9]の染料として、Orange 31を選び、前記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
[表9]の染料として、Orange 31を選び、前記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
(比較例6)
[表9]の染料としてYellow 57を選び、前記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
[表9]の染料としてYellow 57を選び、前記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。
実施例11、比較例5、比較例6の各試験検体を分光色彩計JS555で反射率を測定し、光学濃度(K/Sd)、L*a*b*を求め評価した。試験結果を[表10]および[図2]に示す。
[表10]のa*、b*値および[図2]に示す通り、ジェルタイプにおいても、Orange 22は、よく染まり、また標準的な橙色示している。一方、Orange 31は赤色に近い橙色、Yellow 57は黄色である。
(実施例12、実施例13、実施例14)
[表11]の組成内容を、上記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。各試験検体について、分光色彩計JS555により測色し、光学濃度(K/Sd)、L*a*b*を求め評価した。
試験結果を[表11]に記載する。
[表11]の組成内容を、上記[染毛方法2]に従って試験検体を得た。各試験検体について、分光色彩計JS555により測色し、光学濃度(K/Sd)、L*a*b*を求め評価した。
試験結果を[表11]に記載する。
[表11]に記載した通り、ジェルタイプにおいても、Orange 22にRed 51、Blue75を配合することにより茶色〜黒色に染めることができる。また、天然色素であるウコン色素と組み合わせることで、明るい茶色に染めることも可能である。
Claims (4)
- 前記無機陰イオンは、塩素イオン、臭素イオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はヨウ素イオンであり、有機陰イオンとしては、酢酸イオン、シュウ酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、4−トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、モノメチル硫酸イオン、モノエチル硫酸である請求項1記載の染毛用染料。
- 式中、R1がメチル基、R2 がフェニル基、およびR3がメチル基で、An−が塩素である請求項1および2項に記載のBasic Orange 22である染毛用染料。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の染毛用染料と、湿潤剤、膨潤剤、浸透剤、溶剤、pH調整剤、界面活性剤、香料、及び増粘剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の助剤と、水とを含有する染毛用組成物。
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JP2012228665A JP2014080492A (ja) | 2012-10-16 | 2012-10-16 | 橙色系染毛用染料および染毛用組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110099671A (zh) * | 2016-12-22 | 2019-08-06 | 欧莱雅 | 使用至少一种特定的吖嗪鎓染料和至少一种荧光染料染色角蛋白纤维的方法 |
-
2012
- 2012-10-16 JP JP2012228665A patent/JP2014080492A/ja active Pending
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