JP2014079994A - 紐部材における光輝装飾構造およびその製造方法 - Google Patents

紐部材における光輝装飾構造およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 紐部材の先端部の表面に平滑な金属光沢等の光輝作用を有する平滑で美しい光沢装飾面を付与することができる紐部材における光輝装飾構造を提供すること。
【解決手段】 紐部材2の先端部における装飾構造であって、紐部材2の先端部における装飾構造であって、
基材シート11aの少なくとも片面に光輝装飾手段11bを一体成形して光輝シート11を成形して、かつ、この光輝シート11を、透明または半透明の支持フィルム12・12間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルム1を形成する一方、
この光輝装飾フィルム1を前記紐部材2の先端部周面に巻回固着して、平滑な光沢装飾面を構成するという技術的手段を採用した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紐部材の装飾加工技術の改良、更に詳しくは、簡素な工程で、紐部材に金属光沢等の光輝作用を有する装飾を、平滑で美しい状態で付与することができる紐部材における光輝装飾構造およびその製造方法に関するものである。
主に衣料や装身具、バッグ等に用いられる装飾紐においては、紐部材の先端部や胴部にフィルムセルチップなどの装飾片を配設したり、紐自体を加熱溶着するなどして束ね固着し、紐組織の解れを防止すると共に、種々の装飾が付与されている。
例えば、かかる紐の装飾技術にあっては、本件出願人は、嘗て、紐の先端部に「識別情報」を付与した構造の装飾紐を開発し、登録を受けている(特許文献1参照)。
この識別情報としては、例えば、文字や図形からなる商標やロゴ、キャラクターなどが採用されており、この場合における識別情報の表示は、通常、巻き付け箇所の外周全面に亙ることから、ある一方向から見た場合には、その表示の一部しか視認することができなかった。
しかしながら、使用者にとっては、ブランド名やキャラクターが其処に存在しているだけでも充分に自尊心が満足されるために、一方向から見た場合に識別情報が視認できないことによる不満はほとんどない。
一方、文字や模様に依存しない視覚効果としては、例えば、金、銀、アルミニウムなどの金属表面のような「光沢」があり、光学的な反射等による光輝作用を呈する金属チップがある。
そして、このような光輝作用による光沢装飾(本願では「光輝装飾」という)の場合、紐の先端部に配設した装飾片の周面には、装飾部が全面一様に施されているため、見る方向による外観の差異は生じない。
また、このような金属チップの外観の特徴としては、従来のフィルムセルチップに比べ高級感があることから好まれている。即ち、このような光輝装飾は、前記識別情報による装飾性とは異質のものであると云える。
従来、かかる金属光沢による装飾性を紐の先端部に付与する場合には、例えば、方形の金属片の端縁部にフック部を成形して、このフック部を紐の先端部に刺しつつ当該先端部に金属片を巻回し、プレス金型によりこの金属片をプレスするときに、前記フック部を紐の先端部に押圧することにより、前記フック部を紐の先端部に噛み合わせつつ金属片を円筒状に巻着固定するものが知られている。
しかしながら、かかる金属片を採用した金属光沢装飾にあっては、金属片が硬質であるために、外圧等で端縁部にゆがみやひずみが生じると、この金属片の端縁部の鋭利な部位で、人体や身生地を損傷する危険性があった。
また、前記<特許文献1>の技術においては、金属調のものを得るためにプリントや転写をすると、この金属箔部分も引き摺られて力が加わって収縮してひび割れやクラックの現象が起きてしまうという問題があった。
更にまた、通常は巻き付ける紐の径にもバリエーションがあり、各サイズに応じた金属片の製造金型が必要になるため、製造コストが増大してしまい、適用できる紐の径が制約されてしまうという問題があった。また、金属片のフック部の成形加工など、部品の製造工程が複雑であって、製造コストも嵩んでしまうという不満もあった。
更にまた、金属を筒状に成形してなる金属チップも知られているが、平紐や嵩の高い紐などに取り付ける際には、細い筒状の金属チップに通す作業が非常に厄介で面倒であるという問題があった。
更にまた、予め先端部を丸形に形成した金属片を金型等で嵌めるものも既に存在するが(例えば、特許文献2参照)、硬質であるなどの金属片を使用するゆえの問題は依然として解決されていない。
更にまた、樹脂で形成された成型物を、紐部材の先端部に嵌めるものも既に存在する。しかしながら、かかる部材は成形金型等の製造コストがかかる上に、取り付け工程も面倒であり、しかも、確実な固着は困難であるため、紐部材から脱落しやすいという問題もあった。
更にまた、樹脂に金属調に見えるものを混成し、金属やそれに近い光沢を得ようとするものも既に存在する。しかしながら、樹脂と金属紛体とを混合して成形したものは、金属紛体が内部に分散していることが認識できる程度の外観は得られるが、表面に美しい光輝作用を有する程の滑らかで連続性のある光沢のある風合いを体現するには程遠く、安っぽい印象を与えてしまい、装飾性に今一つ物足りなさがあった。
特許第3525089号公報 登録実用新案第3108209号公報
本発明は、従来の紐部材の先端部の加工に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、紐部材の先端部の表面に平滑な金属光沢等の光輝作用を有する平滑で美しい光沢装飾面を付与することができる紐部材における光輝装飾構造を提供することにある。
また、本発明は、簡素な工程で、前記のような表面に金属光沢等の光輝作用を有する平滑で美しい装飾面を作製することができる紐部材における光輝装飾構造の製造方法を提供することにある。
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明は、紐部材2の先端部における装飾構造であって、紐部材2の先端部における装飾構造であって、
基材シート11aの少なくとも片面に光輝装飾手段11bを一体成形して光輝シート11を成形して、かつ、この光輝シート11を、透明または半透明の支持フィルム12・12間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルム1を形成する一方、
この光輝装飾フィルム1を前記紐部材2の先端部周面に巻回固着して、平滑な光沢装飾面を構成するという技術的手段を採用したことによって、紐部材における光輝装飾構造を完成させた。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1の支持フィルム12が酢酸セルロース系材料からなり、支持フィルム12同士を溶着硬化することによって紐部材2の先端部周面に巻回固着するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1における光輝シート11の光輝装飾手段11bを、再帰反射材、蓄光材、ホログラム調、オーロラ調、玉虫色調、カーボンブラック(炭素繊維)、光沢金属(金、銀、銅、チタン、ニッケル、亜鉛、スズ、インジウム、アルミニウム、白金の単体または合金)、LED、RFID、ICタグの少なくとも一つを含む薄膜層またはシート状部材にするという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1における光輝シート11の光輝装飾手段11bを、金属光沢を有する金属の薄膜層にして、かつ、基材シート11aの表面に蒸着して一体成形するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1における支持フィルム12の少なくとも1層を、着色された透明または半透明のフィルムにするという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1の光輝シート11と支持フィルム12とを、ドライラミネート加工により積層一体化するという技術的手段を採用することもできる。
また、本発明は、紐部材2の先端部における装飾構造を製造するにあたり、
基材シート11aの表面に光輝装飾手段11bを一体成形して光輝シート11を成形し、かつ、この光輝シート11を、透明または半透明の支持フィルム12・12間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルム1を形成する一方、
この光輝装飾フィルム1を前記紐部材2の先端部周面に巻回し、当該紐部材2の先端部に固着させて、平滑な光沢装飾面を構成するという技術的手段を採用することによって、紐部材における光輝装飾構造の製造方法を完成させた。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1の支持フィルム12を酢酸セルロース系材料により成形し、当該光輝装飾フィルム1の表面において溶剤により溶解させて硬化せしめることによって、当該紐部材2の先端部に固着させるという技術的手段を採用することができる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、光輝装飾フィルム1における光輝シート11の光輝装飾手段11bを金属光沢を有する金属の薄膜層にして、基材シート11aの表面に、真空蒸着法、スパッタリング法、高周波誘導加熱法、イオンプレーティング法の何れかにより一体成形するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、紐部材の胴部に光輝装飾フィルム1を巻回固着した後、この巻回箇所において光輝装飾フィルム1を切断することによって、紐部材の先端部を形成するという技術的手段を採用することができる。
本発明にあっては、基材シートの表面に光輝装飾手段を一体成形して光輝シートを成形し、かつ、この光輝シートを、透明または半透明の支持フィルム間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルムを形成する一方、この光輝装飾フィルムを前記紐部材の先端部周面に巻回し、当該紐部材の先端部に固着させることによって、平滑な光沢装飾面を構成することができる。
本発明によれば、光輝装飾が所要強度を有する基材シートと一体となって形態安定性のある光輝シートを構成していることにより、加工時に支持フィルムが変形しても、この支持フィルムのみが変形し、内装された光輝シートにおける光輝装飾部分には不要な力をほとんど受けることなく、光輝シートには歪みが生じないため、表面が平滑で極めて美しい光沢装飾面を構成することができる。
また、本発明では、樹脂や金属等のチップ成形のように、金型を要する成型物ではないため、加工対象となる紐部材の先端部の外周の径が制限されることなく、先端部への加工が容易である。
更にまた、本発明は、金属等、先端部において外圧等で、先端部のゆがみやひずみにより、金属片の端部の鋭利な部位で、人体や身生地を損傷する危険性がなく、きわめて安全な紐先端部を成形することができる。
このように、本発明では、補強機能を有すると共に、表面の光輝装飾と紐部材の先端部の表面形状(曲面など)とが相俟った装飾性の高い外観を呈することができることから、産業上の利用価値は頗る大きいと云える。
本発明の実施形態の装飾シートを表わす説明断面図である。 本発明の実施形態の光輝装飾構造の使用状態を表わす全体斜視図である。 本発明の実施形態の光輝装飾構造の製造方法を表わす説明断面図である。 本発明の実施形態の光輝装飾構造を表わす説明断面図である。 本発明の実施形態の光輝装飾構造の製造方法の変形例を表わす正面図である。 本発明の実施形態の装飾シートの変形例を表わす説明断面図である。
本発明を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて、更に詳細に説明すると、次のとおりである。
本発明の実施形態を図1から図6に基づいて説明する。図1中、符号1で指示するものは光輝装飾フィルムであり、この光輝装飾フィルム1は、光輝シート11が支持フィルム12・12間に挟持されて構成されている。
また、符号2で指示するものは紐部材であり、この紐部材2は、ポリエステル等の合成繊維糸や天然糸などによる編組織や組紐による長手部材や、中実やチューブ状の押出成型品などの長手部材である。
しかして、本実施形態においては、図2に示すように、紐部材2の先端部における装飾構造であって、構成するにあっては、まず、基材シート11aの少なくとも片面(本実施形態では片面のみ)に光輝装飾手段11bを一体成形して光輝シート11を成形する。
本実施形態では、基材シート11aとして、高分子樹脂製シートを採用することができ、好ましくはポリエステル、ポリアミド(ナイロン)であるが、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂その他の樹脂材料を使用することもできる。
また、光輝装飾手段11bとしては、再帰反射材、蓄光材、ホログラム調、オーロラ調、玉虫色調、カーボンブラック(炭素繊維)、光沢金属(金、銀、銅、チタン、ニッケル、亜鉛、スズ、インジウム、アルミニウム、白金の単体または合金)、LED、RFID、ICタグの少なくとも一つを含む薄膜層またはシート状部材を採用することができる。
再帰反射材としては、球径が30μm〜100μmの細かい真球のガラスビーズを採用することができ、光の入射角にかかわらず、入射光が入射した方向(光源)に向かってそのまま反射させることができる。
また、蓄光材としては、硫化亜鉛に銅や銀、マンガンをドーピングした材料、アルミン酸ストロンチウムにユウロピウムやジスプロシウムをドーピングした材料等を採用することができる。
更にまた、ホログラム調を呈するものとしては、レリーフ型のホログラムや回析格子などが挙げられ、特に、光学効果を高める反射性薄膜が設けてあるものが好ましい。
更にまた、オーロラ調、玉虫色調とは、光干渉縞を呈するものであり、例えば、玉虫色反射フィルムは、実質的に均一な厚みを有する少なくとも20層程度の超薄膜層からなる透明な熱可塑性樹脂製の多層フィルムであって、各超薄膜層の厚みは可視光線の波長程度であり、互いに隣接する超薄膜層の屈折率が0.03以上異なるように構成される。
更にまた、カーボンブラック(炭素繊維)は、表面に光沢を有するものを採用することにより黒光りする美しい外観を呈することができる。
更にまた、金属調を呈するものとしては、例えば、金、銀、銅、チタン、ニッケル、亜鉛、スズなどを単独あるいは複合的に用いることができ、入射光に対して高い反射作用を得ることができる。
更にまた、LED(Light-Emitting-Diode:発光ダイオード)は、順方向に電圧を加えることにより発光する半導体素子であり、導電機能を適宜付加することにより発光可能である。また、RFID(Radio-Frequency-Identification:電波個体識別)は、ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離無線通信によって情報をやりとりできるものである。また、ICタグは、RFIDの一種であり、管理情報等を記憶させて、電波を受けて働く超小型の電子装置である。
そして、これらの光輝装飾手段11bの少なくとも一つを基材シート11aの(少なくとも)片面に一体成形する。本実施形態では、光輝作用が顕著であることから、光輝装飾手段11bを、金属光沢を有する金属の薄膜層にして、かつ、基材シート11aの片面のみに真空蒸着法を用いて一体成形する。なお、この際、基材シート11aは可撓性を有するが皺はできない程度の剛性強度を有している。また、基材シート11aには無色透明のものを採用することにより光輝装飾手段11bを外向きだけでなく内向きになるように配設することもできる。
次に、こうして作製した光輝シート11を、透明(または半透明)の支持フィルム12・12間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルム1を形成する。本実施形態では、支持フィルム12を酢酸セルロース系材料(アセチルセルロース)製のものにする。
本発明においては、光輝シート11の基材シート11aの厚さは金属蒸着可能な厚さでできるだけ薄い材料が好ましい。具体的には、基材シート11aの厚さを10〜50μm、支持フィルム12の厚さを100〜300μmとして、全体の厚みを250〜600μmとすることが好ましい。全体の厚さが250μm以下であると紐部材に装着した際の先端部の剛性が不十分で商品価値が得られない。一方、全体の厚さが600μm以上となると十分な剛性は得られる反面、繋ぎ目の段差が大きく、また径自体も大きくなって見栄えが悪くなる問題がある。また、支持フィルム12の厚さが100μm以下と薄くすると、ドライラミネート加工や紐部材への装着加工の接着における溶剤により、支持フィルム全体が溶解して加工不可能となることや、光輝装飾手段11bの保護層としての厚さも不足するので製品としての耐久性が劣る問題がある。一方、支持フィルム12の厚さが300μm以上となると、光輝装飾フィルム1全体の厚さが大きくなり、前述のごとく繋ぎ目の段差が大きく、径自体も大きくなって見栄えが悪くなる問題がある。
なお、支持フィルム12は無色透明のものに限らず、少なくとも1層を、赤色、青色、緑色などに着色された透明または半透明のフィルムにすることもでき、光輝装飾手段11bの外観と混色させることができる。
また、上記好適なフィルム厚さの範囲において、支持フィルム12の厚さを基材シート11aの厚みの2倍以上にしておくことで、支持フィルム12の肉厚による光輝装飾手段11bの保護効果が増大すると同時に、光輝装飾手段11bを光輝シート11の厚み方向の中軸線近傍に近付けることもでき、光輝シート11を大きな曲率に曲げても光輝装飾手段11bは引っ張り応力を殆んど受けないので、脆い光輝装飾手段11bがひび割れを起こすことが防止できて好ましい。
本実施形態では、これら光輝シート11と支持フィルム12・12とを、ドライラミネート加工により積層一体化することができ、より確実に密着させて定着度を上げることができる。この際、適宜、接着剤(有機系、無機系、合成系など)を塗布する。なお、支持フィルム12としては、酢酸セルロース系材料が好ましいが、その他高分子製のフィルムを使用することができる。
そして、こうして構成された光輝装飾フィルム1を、前記紐部材2の先端部に巻回する(図3参照)。本実施形態では、公知のセルチップ加工機を用いて巻き付けることができる。
次いで、図3に示すように巻き付けた状態で、当該光輝装飾フィルム1の表面(の支持フィルム12)を溶剤により溶解させる。酢酸セルロース系材料の溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド等の有機溶剤を採用することができる。
なお、本実施形態では、光輝装飾が所要強度を有する基材シート11aと一体となって形態安定性のある光輝シート11を構成していることにより、加工時において支持フィルム12のみを溶解させても、この支持フィルムのみが変形し、内装された光輝シート11には引張りなどの不要な力がかからずに変形しないことから、内装された光輝シートにおける光輝装飾部分には不要な力をほとんど受けることなく、光輝シートには歪みが生じないため、表面が平滑で極めて美しい光沢装飾面を維持することができるのである(図4参照)。
然る後、図4中の拡大部分に示したように、支持フィルム12の溶解部分が混然一体となり、溶解していた前記光輝装飾フィルム1の支持フィルム12を乾燥等により硬化せしめることによって、当該紐部材2の先端部に巻回固着せしめて、平滑な光沢装飾面を構成することができる。
なお、本実施形態では、図5に示すように、紐部材の胴部に光輝装飾フィルム1を巻回固着した後、この巻回箇所(図5中破線位置)において光輝装飾フィルム1を切断することによって、紐部材の先端部を二つ同時に形成することもでき、効率的に大量生産することもできる。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、光輝装飾フィルム1における光輝シート11の光輝装飾手段11bは金属光沢を有する金属の薄膜層にして真空蒸着法を用いて基材シート11aの表面に一体成形したが、その他に、スパッタリング法、高周波誘導加熱法、イオンプレーティング法により一体成形することもできる。
また、光輝装飾手段11bを基材シート11aの表面に印刷により設けることもできる。印刷に用いるインキとしては、通常、熱硬化性樹脂であるメラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン・尿素共重合樹脂、シリコーン樹脂等に、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤、硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料等を添加して、さらに顔料を分散させたものを熱硬化性インキとして使用することができる。
更にまた、金属光沢を有する印刷膜の形成は、金属光沢などが形成できるインキを用いて、オフセット印刷方法、グラビア印刷方法、フレキソ印刷方法あるいはダイレクトグラビアロールコート方法、グラビアロールコート方法、リバースロールコート方法、フォンテン方法、トランスファーロールコート方法等で形成することができる。
更にまた、光輝装飾フィルム1は、紐部材2の先端部に限らず、胴部においても適用することもできるし、図6に示すように、基材シート11aの両面に光輝装飾手段11bを一体成形して光輝シート11を成形することもでき、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
1 光輝装飾フィルム
11 光輝シート
11a 基材シート
11b 光輝装飾手段
12 支持フィルム
2 紐部材

Claims (10)

  1. 紐部材(2)の先端部における装飾構造であって、
    基材シート(11a)の少なくとも片面に光輝装飾手段(11b)が一体成形されて光輝シート(11)が成形されており、かつ、この光輝シート(11)が、透明または半透明の支持フィルム(12・12)間に挟持されて積層一体化されることによって光輝装飾フィルム(1)が形成されている一方、
    この光輝装飾フィルム(1)が前記紐部材(2)の先端部周面に巻回固着されて、平滑な光沢装飾面が構成されていることを特徴とする紐部材における光輝装飾構造。
  2. 光輝装飾フィルム(1)の支持フィルム(12)が酢酸セルロース系材料からなり、支持フィルム(12)同士が溶着硬化されることによって紐部材(2)の先端部周面に巻回固着されていることを特徴とする請求項1記載の紐部材における光輝装飾構造。
  3. 光輝装飾フィルム(1)における光輝シート(11)の光輝装飾手段(11b)が、再帰反射材、蓄光材、ホログラム調、オーロラ調、玉虫色調、カーボンブラック(炭素繊維)、光沢金属(金、銀、銅、チタン、ニッケル、亜鉛、スズ、インジウム、アルミニウム、白金の単体または合金)、LED、RFID、ICタグの少なくとも一つを含む薄膜層またはシート状部材であることを特徴とする請求項1または2記載の紐部材における光輝装飾構造。
  4. 光輝装飾フィルム(1)における光輝シート(11)の光輝装飾手段(11b)が、金属光沢を有する金属の薄膜層であって、かつ、基材シート(11a)の表面に蒸着して一体成形されていることを特徴とする請求項3記載の紐部材における光輝装飾構造。
  5. 光輝装飾フィルム(1)における支持フィルム(12)の少なくとも1層が、着色された透明または半透明のフィルムであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の紐部材における光輝装飾構造。
  6. 光輝装飾フィルム(1)の光輝シート(11)と支持フィルム(12)とが、ドライラミネート加工により積層一体化されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の紐部材における光輝装飾構造。
  7. 紐部材(2)の先端部における装飾構造を製造するにあたり、
    基材シート(11a)の表面に光輝装飾手段(11b)を一体成形して光輝シート(11)を成形し、かつ、この光輝シート(11)を、透明または半透明の支持フィルム(12・12)間に挟持して積層一体化することによって光輝装飾フィルム(1)を形成する一方、
    この光輝装飾フィルム(1)を前記紐部材(2)の先端部周面に巻回し、当該紐部材(2)の先端部に固着させて、平滑な光沢装飾面を構成することを特徴とする紐部材における光輝装飾構造の製造方法。
  8. 光輝装飾フィルム(1)の支持フィルム(12)を酢酸セルロース系材料により成形し、当該光輝装飾フィルム(1)の表面において溶剤により溶解させて硬化せしめることによって、当該紐部材(2)の先端部に固着させることを特徴とする請求項7記載の紐部材における光輝装飾構造の製造方法。
  9. 光輝装飾フィルム(1)における光輝シート(11)の光輝装飾手段(11b)を金属光沢を有する金属の薄膜層にして、基材シート(11a)の表面に、真空蒸着法、スパッタリング法、高周波誘導加熱法、イオンプレーティング法の何れかにより一体成形することを特徴とする請求項7または8記載の紐部材における光輝装飾構造の製造方法。
  10. 紐部材の胴部に光輝装飾フィルム(1)を巻回固着した後、この巻回箇所において光輝装飾フィルム(1)を切断することによって、紐部材の先端部を形成することを特徴とする請求項7〜9の何れか一つに記載の紐部材における光輝装飾構造の製造方法。
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