JP2014077646A - 水位センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】出力特性の調整を簡単に行うことができるようにして、経年変化に対する再調整や、測定範囲の変更を容易に実施できるようにした水位センサを提供する。
【解決手段】水中に配置されるセンサ本体を有する水位センサであって、センサ本体は、水圧に応じて電圧に関するアナログ信号を出力する半導体圧力センサ素子(圧力センサ部)44と、センサ素子44からのアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部61と、このデジタル信号を予め設定された出力特性に基づいて調整する調整部63と、を備え、センサ本体の外部から調整部63に接続され、出力特性を変更するための書き込み用ケーブル21cが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、水中に配置されて使用される水位センサに関する。
水位センサとしては、例えば水中に沈めて水位を検出する投げ込み式の水位センサが知られている。この水位センサは、センサ本体の内部に、水圧に応じた電気信号を出力する圧力センサと、この圧力センサからの信号を処理して外部に出力するアナログ回路系とを備えている。そして、水圧の増減に伴って、予め設定された出力特性(圧力ゼロ時の出力値や、単位圧力あたりの出力値など)に基づいた出力値を水位センサから出力することにより水位の計測を可能としている(例えば、特許文献1参照)。なお、水位センサの出力特性は、アナログ回路系に設けられたボリューム等を回して行われ、調整後は水位センサの本体内に収容されるため、外部からは容易に操作できない状態となっている。
特開2012−112924号公報
しかしながら、この水位センサは、圧力センサやアナログ回路系が時間の経過や温度変化によって劣化もしくは変質し、出力値を変動させる場合がある。このような出力値の変動は、その変動幅が予測できないことから水位センサの再調整が必要となる。この場合、水位センサを一旦水中から取り出し、センサ本体を分解してアナログ回路系のボリュームを回して初期の出力特性となるように手作業で再調整し、再びセンサ本体をシールするといった作業が必要となるため、作業者にとって面倒であり、また時間がかかる作業となっていた。また、測定範囲が水位0〜10mに初期調整された水位センサを水位0〜8mを測定範囲とする水位センサに変更して用いる場合においても、上記と同様にセンサ本体を分解してボリュームを回して調整した後に再度センサ本体をシールする必要があり、作業者にとって手間が掛かるものであった。
以上のような事情に鑑み、本発明では、出力特性の調整を簡単に行うことができるようにして、経年変化に対する再調整や、測定範囲の変更を容易に実施できるようにした水位センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を採用する。水中に配置されるセンサ本体を有する水位センサであって、センサ本体は、水圧に応じて電圧に関するアナログ信号を出力する圧力センサ部と、圧力センサ部からのアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部と、このデジタル信号を予め設定された出力特性に基づいて調整する調整部と、を備え、センサ本体の外部から調整部に接続され、出力特性を変更するための書き込み用ケーブルが設けられる。
また、センサ本体は、調整部において調整されたデジタル信号をアナログ信号へ変換して出力するD/A変換部を備えてもよい。また、圧力センサ部は、半導体基板に形成されたピエゾ抵抗によりブリッジ回路を構成した半導体圧力センサ素子が用いられてもよい。また、出力特性としては、圧力ゼロ時の出力に関するオフセット及び単位圧力あたりの出力に関するスパンのうち、少なくとも一方であってもよい。また、出力特性としては、圧力と出力との関係が直線性を維持するように補正されたものであってもよい。また、調整部は、圧力センサ部から温度変化に対応したデジタル信号が別途入力され、出力特性は、温度変化に応じて補正されるものであってもよい。また、調整部からセンサ本体の外部に引き出され、調整部からデジタル信号を取り出すための読み出し用ケーブルが設けられてもよい。
本発明によれば、水位センサの出力特性の調整を簡単に行うことが可能となるので、長期の使用によって出力特性が変動した場合の再調整や、測定範囲の変更調整が容易となり、作業時間の短縮化を図るとともに、作業者の負担を軽減することができる。
本発明に係る水位センサの使用状態を示す説明図である。 本発明に係る水位センサの実施形態を示す断面図である。 水位センサに用いられる回路構成の一例を示すブロック図である。 水位センサの出力特性の調整例を示すグラフ図である。 水位センサの出力特性の調整例を示すグラフ図である。 水位センサの出力特性の調整例を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではない。
図1に示すように、水位検出システム100は、水中に沈められた状態で水位を検出する投げ込み式の水位センサ101と、ケーブル20を介して水位センサ101と電気的に接続され、この水位センサ101からの出力を処理して水位を計測、表示する受信装置102とを備えている。
水位センサ101は、図1に示すように、例えば井戸やボーリング孔などに溜まった貯留水103内に吊り下げ状態で配置されている。なお、水位センサ101の配置として図1に示す吊り下げ状態に限定されず、例えば水底に寝かせた状態で配置してもよい。また、井戸等への使用の他に、河川、池、湖の他に、プールや貯水槽、貯水タンクなどへの使用も可能である。また、水位センサ101は、水の流れによって移動しないように、水底に設置したアンカーに固定されてもよく、水位センサ101に設けられた重りによって所定位置に保持されてもよい。
この水位センサ101は、配置された位置から上方の水位を検出するものであり、センサごとに個別の検出範囲を有している。例えば、水位0〜10mスパンに設定された水位センサ101は、水位0m(大気中であって水圧が0の状態)を最小値とし、水位10mに相当する水圧を検知した場合を最大値として、水位0〜10mの検出範囲に設定されている。受信装置102は、水位センサ101の検出結果(アナログ信号)に基づいて水位を計測、表示する。なお、受信装置102は、水位センサ101に対してデジタル信号を送受信する機能を備えてもよい。デジタル信号の送受信には、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置や、ディスプレイなどの出力装置、キーボードなどの入力装置などが用いられる。
図2に示すように、水位センサ101は、水中に配置されるセンサ本体10と、センサ本体10と受信装置102との間を電気的に接続するケーブル20とを備える。
センサ本体10は、水圧を検出する検出機構を収容するケース11を有している。ケース11は、例えばステンレスなどの耐圧性及び耐腐食性の高い材料を用いて円筒状に形成されている。ケース11の外周面には、例えば水位センサ101のシリアル番号などの情報が刻印される。また、ケース11の他端側(ケーブル20側)には、ポリオレフィン等で形成された収縮チューブ17がケーブル20を貫通した状態で取り付けられている。
ケース11の先端側にはキャップ13が取り付けられている。キャップ13は、例えばステンレスや樹脂などの耐圧性及び耐腐食性が高い材料を用いて中空状に形成されており、先端13aの中央部分から側面へと続くテーパー部13bが形成されている。なお、キャップ13は、ケース11の先端部分にはめ込んだ状態で固定されており、取り外し可能となっている。また、キャップ13の側面には、外部とキャップ13の内部とを連通する連通孔13cが複数設けられている。
連通孔13cは、キャップ13側面の一周にわたって、所定の間隔を空けて形成されており、図示のものでは一定間隔で4か所に形成されている。従って、貯留水103(図1参照)は、この連通孔13cを介してキャップ13の内部に入り込んだ状態となっており、キャップ13の内外において圧力(水圧)が等しくなるようにしている。なお、連通孔13cの形状や個数、配置は、図示のものに限定されず、キャップ13の内部に水が入り込むような任意のものを適用することができる。また、連通孔13cには、貯留水103に含まれる固形物等の異物が内部に入らないように、フィルターが設けられてもよい。
ケース11の内部には、感圧部14と、感圧部14からの信号を処理するアンプ基板15及びマイコン基板16とが収容されている。感圧部14は、エレメント41と、ダイヤフラム42と、シリコーンオイル43と、圧力センサ部としての半導体圧力センサ素子44とを有している。
エレメント41は、ステンレスなどの耐腐食性の高い材料によって円盤状に形成されており、その外周面がケース11の内周面11aに接した状態で固定される。エレメント41の外周面とケース11の内周面11aとの間にはOリング47が配置され、両者間をシールしている。このエレメント41によって、ケース11の内部空間を先端側とケーブル20側とに遮断している。また、エレメント41は、先端側に突出した環状の突出部41aと、半導体圧力センサ素子44が設置される凹部41bと、凹部41bの位置でエレメント41を貫通する大気解放孔41cと、リードピン46が貫通した状態で配置される貫通孔41dとを有する。なお、貫通孔41dとリードピン46との隙間にはシール材が充填されている。
ダイヤフラム42は、例えばステンレスなどの変形可能な金属材料によって円盤状に形成されている。ダイヤフラム42の先端側の縁部は、一周にわたってリング9が溶接されている。これらリング9及びダイヤフラム42の縁部は、ケース11の内周面11aから内方へ突出した環状突起11bと、エレメント41から先端側へ突出した環状の突出部41aとで挟み込まれており、これによりダイヤフラム42は保持される。このダイヤフラム42及びエレメント41によって、ケース11の内部空間は、ダイヤフラム42よりも先端側(キャップ13側)の第一空間K1と、ダイヤフラム42とエレメント41との間の第二空間K2と、エレメント41のケーブル20側の第三空間K3とに仕切られている。
第一空間K1は、キャップ13の連通孔13cを介して水が入り込む空間である。従って、ダイヤフラム42は、第一空間K1に入り込んだ水の圧力に応じて第二空間K2側へたわむように変形する。すなわち、第一空間K1と第二空間K2との圧力差に応じた量だけ変形する。
第二空間K2(ダイヤフラム42とエレメント41との間)には、シリコーンオイル43が封入されている。このシリコーンオイル43は、非圧縮性の液体であり、ダイヤフラム42の変形による圧力変化をそのまま他の部分に伝達する。なお、エレメント41の貫通口41dはリードピン46との隙間がシール材で塞がれており、また、大気解放孔41cは後述する半導体圧力センサ素子44によって閉塞されている。従って、シリコーンオイル43は第三空間K3へ漏出することはない。なお、このシリコーンオイル43は、半導体圧力センサ素子44を被覆して保護している。
半導体圧力センサ素子44は、シリコンなどの半導体基板に形成されたピエゾ抵抗(ゲージ抵抗)によってブリッジ回路48(図3参照)を構成している。ピエゾ抵抗は、半導体基板に対して拡散法やイオン打ち込み法などによって形成され、これに応力が加えられると、当該応力によって結晶格子に歪みが生じて電気抵抗率が変化するものである。なお、この半導体圧力センサ素子44は、以下の説明でセンサ素子44と簡略して呼ぶ。
センサ素子44は、エレメント41の凹部41bに固着されている。センサ素子44は、その裏面側(固着面側)の中央部分がエッチング等によってされて薄くなったダイヤフラム構造を有している。なお、このダイヤフラム構造部分に上記したブリッジ回路48が形成されている。また、センサ素子44の裏面空間(凹み部分内)は、大気解放孔41cを介して第三空間K3と連通している。なお、第三空間K3は、後述する大気解放パイプ23によって大気圧となっている。
従って、ダイヤフラム42が例えば第二空間K2へ膨らむように変形すると、シリコーンオイル43によってセンサ素子44のダイヤフラム構造も圧力を受け、第三空間K3へ向けて変形する。センサ素子44には、変形量に応じた応力が発生しており、この応力に比例してピエゾ抵抗の電気抵抗率が変化する。また、センサ素子44は、ボンディングワイヤー45を介してリードピン46に電気的に接続されている。
アンプ基板15は、エレメント41から突出したリードピン46に保持された状態で第三空間K3内に配置されている。また、アンプ基板15は、リードピン46及びボンディングワイヤー45を介してセンサ素子44と電気的に接続される。アンプ基板15は、センサ素子44から出力される微弱な信号を増幅して出力する。また、第三空間K3内には、マイコン基板16が配置されており、複数の配線を介してアンプ基板15と電気的に接続されている。なお、アンプ基板15とマイコン基板16の間をケーブル等の配線で接続することに代えて、ソケット等の差し込み形式で両者間を接続してもよい。
マイコン基板16は、マイクロコンピュータの機能を有しており、センサ素子44からの信号がアンプ基板15により増幅された状態で入力され、所定の処理を行う。また、マイコン基板16は、ケーブル20と接続されており、処理結果をケーブル20へ出力する。なお、ケーブル20は、ケース11の内周面11aに固定された縮径部12と、ケース11の端部に取り付けられた収縮チューブ17とを貫通して配置されている。このケーブル20は、マイコン基板16に電気的に接続された複数の配線21(21a〜21d)と、ケース11内の第三空間K3とケース11の外部とを連通する大気解放パイプ23とを有しており、これらをケーブルカバー22によって被覆している。なお、ケーブルカバー22と縮径部12との間は、シール材18によって封止されている。
図3に示すように、センサ素子44に設けられるピエゾ抵抗によってブリッジ回路48が構成されている。ブリッジ回路48は、それぞれ電圧源VCCと接地点GNDとに接続されている。この構成では、ブリッジ回路48が定電圧で駆動され、ピエゾ抵抗の電気抵抗率の変化がブリッジ回路48の点Pと点Qとの間の電圧の変化としてアナログ信号で出力される。ブリッジ回路48から出力されたアナログ信号は、図2に示すように、ボンディングワイヤー45及びリードピン46を介してアンプ基板15に伝送される。
アンプ基板15は、図3に示すように、アナログ信号を増幅する増幅回路等のアンプ51を有するとともに、センサ素子44のブリッジ回路48において生じた差電圧(P点−Q点)を、アンプ51によって所定の増幅率で増幅した後にマイコン基板16へ出力する。なお、この差電圧は、電圧に関するアナログ信号である。
マイコン基板16は、図3に示すように、アンプ基板15から出力されたアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部61と、変換されたデジタル信号を予め設定された出力特性に基づいて調整する調整部63と、調整部63において調整されたデジタル信号をアナログ信号へ変換するD/A変換部64と、変換されたアナログ信号を電流値に変換して出力する電流変換回路65と、マイコン基板16の各回路やアンプ51、ブリッジ回路48へ所定の電圧を供給する電源回路66とを有している。電流変換回路65は、電源用ケーブル21aを介して接続端子31が表示装置102等に備える電源部に接続されるとともに、出力用ケーブル21bを介して出力端子32が表示装置102のデータ入力部に接続されている。
投げ込み式の水位センサ101の場合、センサ本体10が水中に配置されるためケーブル20の長さが数m〜数百m程度になる場合がある。従って、センサ本体10からの出力として電圧信号を用いると、ケーブル20の長さに起因する電圧降下やノイズによって不都合が生じるため、電流変換回路65によってセンサ本体10からの出力信号を電流値としている。ただし、これに限定されるものではなく、センサ本体10からの出力信号として電圧値を用いてもよい。この場合、電流変換回路65は不要となる。また、電流変換回路65から出力される電流値の範囲は、一般に4mA〜20mAに設定されており、受信装置102の多くの機種で対応可能な範囲である。
また、マイコン基板16には、調整部63に対してデジタル信号の入出力を行う送受信回路67を有している。送受信回路67は、書き込み用ケーブル21cを介してデータ入力端子33がパーソナルコンピュータ(表示装置102)等の出力端子に接続されるとともに、読み出し用ケーブル21dを介してデータ出力端子34がパーソナルコンピュータ(表示装置102)等の入力端子に接続されている。
調整部63は、統括的な情報処理を行うCPU等の制御装置63aや、各種プログラムやデータを記憶するフラッシュメモリ、EEPROM、及びRAM等の記憶装置63bの他に、発振回路などを備えている。記憶装置63bには、A/D変換部61から送られたデジタル信号を所定の値に調整するための出力特性に関するデータが記憶されている。従って、A/D変換部61から送られたデジタル信号は、制御装置62aによって、予め記憶装置63bに格納された出力特性となるように調整され、その調整値がD/A変換部64へ出力される。
なお、この水位センサ101は、出荷前にそれぞれ出力特性がチェックされ、正確な値が出力されるように出力特性に関する初期のデータが記憶装置63bに格納されている。そのチェック工程を説明すると、先ず、予め圧力が規定された圧力室内に水位センサ101を配置させ、その時に出力用ケーブル21bを介して出力された信号を受信装置102でモニタする。そして、規定圧力となるようにパソコン等から書き込み用ケーブル21cを介して調整部63による調整量を変化させ、規定圧力が出力された時の調整量を記憶装置63bに書き込む。
この作業を複数の圧力で行うことにより、調整部63bはこれらのデータを線形に補間した出力特性を作成して記憶装置63bに格納する。なお、水位センサ101を水位10mスパンのタイプとして調整する場合、規定圧力としては、例えば大気圧(圧力0)と水位10mに相当する圧力の2つの圧力について検証作業を行う。また、読み出し用ケーブル21dからは、書き込み用ケーブル21cから書き込まれた内容や調整後のデジタル信号等が入力端子34へ出力される。従って、書き込み用ケーブル21cから書き込んだ内容やその結果等をパソコン等で確認することが可能である。
ところで、センサ素子(半導体圧力センサ素子)44に形成されたピエゾ抵抗は、温度変化によって抵抗率が大きく変化するため、水位センサ101が温度変化する使用環境下で用いられる場合は温度補償する必要がある。この温度補償を行うための構成について説明する。図3に示すように、電圧源VCCとブリッジ回路48との間には、温度依存性がセンサ素子44に比べてほぼ無視できる電気抵抗49が設けられている。すなわち、センサ素子44の周囲の温度によってピエゾ抵抗の電気抵抗率が変化する場合であっても、電気抵抗49の電気抵抗率は変化しない。
この電気抵抗49とブリッジ回路48との間の点Rは、配線52を介してマイコン基板16に設けられたA/D変換部62に接続されている。従って、点Rの電圧値(アナログ信号)はA/D変換部62によってデジタル信号に変換されて調整部63に入力される。なお、配線52は、具体的には図2に示すようなボンディングワイヤー及びリードピン、アンプ基板15を介してマイコン基板16に接続されている。なお、A/D変換部62の前にアナログ信号を増幅するためのアンプが別途設けられてもよい。
調整部63の記憶装置63bには、温度補償のための補償データが格納されており、制御装置63aは、A/D変換部62から送られた信号(温度変化に対応したデジタル信号)に基づいて、記憶装置63bの補償データから補償する内容を確定する。そして、制御装置63aは、A/D変換部61から入力された信号を所定の出力特性に調整する際、この出力特性を補償内容に基づいて補正したうえで調整する。これにより、水位センサ101から出力される信号(電流変換回路65から出力されるアナログ信号)は温度補償された状態となる。なお、補償データは、予め実験等により計測されて記憶装置63bに記憶されている。ただし、以上のような温度補償を行うか否かは任意である。
図4は、記憶装置63bに記憶されている出力特性の一例を示すグラフ図である。図4において、横軸は水位(単位m)を示しており、縦軸は電流変換回路65から出力される電流値(単位mA)を示している。
図4の実線で示すように、水位が0m(大気圧)の場合には4mAの電流が出力され、水位が10mの場合には最大の20mAの電流値が出力される。すなわち、この水位センサ101は、測定範囲が水位0m〜10mとして用いられる。また、水位が0mから10mの間においては、水位の増加に伴って一定の増加率で電流が増加していく。つまり、単位圧力(単位水位)あたりの出力値が一定値(1.6mA/m)である。このような水位0mでの電流値(圧力0値)や単位圧力あたりの電流値(スパン)が出力特性として記憶装置63bに記憶されている。
一方、水位センサ101内の感圧部14は、各構成部材が時間の経過によって変質することにより、この水位センサ101から出力される電流値が変化する場合がある。例えば、図4の破線(1)で示すように圧力0値が4mAに対してオフセットした場合や、破線(2)で示すようにスパンが所定値(1.6mA/m)に対して変化した場合などがある。
破線(1)は、圧力0値が4mAに対して大きくなる方向にオフセットした場合であり、スパンに変化はない。なお、オフセットは、4mAに対してプラス方向だけでなく、4mAに対してマイナス方向にも生じることもある。破線(2)は、スパンが初期の値より小さくなった場合であり、圧力0値に変化はない。なお、スパン変化は、初期の値より小さくなるだけでなく、大きくなる場合もある。破線(3)は、圧力0値がオフセットし、さらにスパンが変化した場合もある。このように、オフセットが生じた場合やスパンが変化した場合には、その電流値から正確な水位が計測できないため、出力特性を調整する必要がある。
出力特性の調整は、外部のパソコン等から書き込み用ケーブル21cを介して調整部63の記憶装置63bに予め記憶されている出力特性に関するデータを補正することにより行う。オフセットを補正する場合には、センサ本体10を水中から取り出して大気中に配置し、圧力0の状態でセンサ本体10から出力される電流値をモニタして、その値が当初の4mAからずれているときはそのオフセット量をキャンセルするように補正してその補正データを記憶装置63bに書き込む。なお、補正データは、読み出し用ケーブル21dから出力されるデジタル信号により確認できる。また、電流値をモニタすることに代えて、読み出し用ケーブル21dから出力されるデジタル信号をモニタしてもよい。
また、スパンを補正する場合、水中から取り出したセンサ本体10を、例えば測定範囲の最大値である圧力(水位10mに相当する圧力)に設定した圧力室内に配置し、その状態でセンサ本体10から出力される電流値をモニタして、その値が当初の20mAからからずれているときは20mAとなるように補正してその補正データを記憶装置63bに書き込む。この20mAの補正データに基づいて、水位0〜10mに対応して電流値4mA〜20mAがそれぞれ出力されるように出力特性が補正される。なお、スパンに関する補正データも、上記と同様に、読み出し用ケーブル21dから出力されるデジタル信号により確認できる。また、電流値をモニタすることに代えて、読み出し用ケーブル21dから出力されるデジタル信号をモニタしてもよい点も同様である。
このように出力特性が変更されることにより、水位センサ101として再使用が可能となる。また、このような調整作業をセンサ本体10を分解することなく行うことができるので、作業者にとって容易かつ短時間で行うことができる。また、センサ本体10を分解して再度組み立てるといった作業がなく、再組立て時のシール不足による水漏れ等を回避することができる
また、水位の変化に伴う圧力の変化はリニアであるため、センサ本体10から出力される電流値もリニアに変化するような出力特性を必要としている。しかしながら、センサ素子44を含めた感圧部14の特性から、中間部分での変化がリニアではない(スパンが一定値とはならない)場合が生じている。従って、圧力0で4mAを出力し、かつ水位10mで20mAを出力する場合であっても、中間の水位で電流値が初期の出力特性からずれた状態となり、大きな誤差を含んでしまうため、補正する必要がある。
図5は、センサ本体10から出力される電流値と水位との関係を示すグラフ図である。図4と同様に、図5において、横軸は水位(単位m)を示しており、縦軸は電流値を示している。
図5の実線で示すように、直線性を持った所望の出力特性に対して、破線で示すように、出力される電流値が低くなり、下方に凸となった曲線となっている。例えば、水位5mでは12mAを出力すべきところ、これより低いαとなり、このαの値では水位5mより小さい値と計測されるため誤差が大きくなる。従って、このような非直線性の補正は、外部のパソコン等から書き込み用ケーブル21cを介して調整部63の記憶装置63bに直線性補正データを書き込むことにより行う。制御装置63aは、この直線性補正データに基づいて出力特性を補正し、適正な電流値が出力されるようにしている。
直線性の補正データは、センサ本体10を圧力室内で複数の圧力(例えば2mや5mなど)に変化させ、それぞれの圧力において出力された電流値から所定の曲線を算出し、その曲線を、直線性を持った出力特性まで補正するためのデータとして記憶装置63bに格納される。なお、水位センサ101を長期に使用した後、圧力0値やスパンがずれるとともに出力特性の直線性が損なわれる場合がある。この場合は、オフセット等の調整とともに直線性の補正データも変更する。
上記した実施形態では、水位センサ101として計測範囲を水位0m〜10mのセンサとして用いているが、この計測範囲を変更することが可能である。
図6は、センサ本体10の計測範囲を変更した一例を示すグラフ図である。図6において、横軸は水位(単位m)を示しており、縦軸は電流値(単位mA)を示している。図6の点線は、計測範囲が0m〜10mの出力特性に示している。この出力特性に対して、スパンを変更することにより計測範囲を変更することができる。
図6の実線(A)は、水位センサ101の計測範囲を0m〜10mから0m〜8mと計測範囲を縮めるように変更している。この変更は、例えば、センサ本体10を水位8mに相当する圧力内に配置させ、この圧力で20mAが出力されるように出力特性のスパンを調整することにより行う。この調整された出力特性は、書き込み用ケーブル21cを介して調整部63の記憶装置63bに格納される。従って、制御装置62aは、調整された出力特性によって計測範囲を0m〜8mとした状態で所定の電流値を出力する。
また、図6の実線(B)では、水位センサ101の計測範囲を0m〜10mから0m〜16mと計測範囲を拡げるように変更している。なお変更の作業等は実線(A)の場合と同様である。このように、出力特性を調整するだけで計測範囲を容易に変更することができ、計測範囲が異なる複数タイプの水位センサを用意する必要がない。なお、計測範囲が0m〜10mを基準とする水位センサ101においては、その計測範囲を50%〜200%の範囲で調整可能である。すなわち、最大計測水位5mの水位センサから、最大計測水位20mの範囲で任意に調整することができる。
なお、上記した水位センサ101では、センサ本体10からの出力信号として電流値等のアナログ信号を用い、受信装置102(図1参照)で処理しているが、これに限定されず、センサ本体10から出力されるデジタル信号を用いることも可能である。図3では、調整部63から出力されたデジタル信号をD/A変換部64でアナログ信号に変換した後に、このアナログ信号を電流変換回路65で電流値に変換して出力しているが、調整部63からのデジタル信号を送受信回路67を介して読み出し用ケーブル21dから出力させ、このデジタル信号を用いてもよい。出力されたデジタル信号は、受信装置102に入力されて、水位等を表示させるために所定の処理が行われる。このように調整部63からのデジタル信号を用いる場合、図3においてD/A変換部64及び電流変換回路65は不要となる。
なお、デジタル信号の送受信には、例えば、通信規格としてRS−232C、RS−485等のシリアル通信が用いられる。水位センサ101と受信装置102との間が比較的長い場合はRS−485が用いられる。また、図3に示す送受信回路67において、上記したシリアル通信を行う機能を備えるか否かは任意である。送受信回路67とは別に入出力回路等を設けてRS−232C等のシリアル通信を行うようにしてもよい。
以上、実施形態について説明したが、図示の形状等に限定するものではなく、各構成部材の機能や用途などを逸脱しない範囲で形状等の変更は可能である。例えば、圧力センサ部として半導体圧力センサ素子44を用いたが、これに代えてブリッジ回路を有するひずみゲージ等を用いてもよい。また、送受信回路67と外部のパソコン等との間の接続に有線の書き込み用ケーブル21cや読み出し用ケーブル21dを用いているが、これに限定されず、例えば書き込み用ケーブル21cや読み出し用ケーブル21dの途中から無線通信等を用いてパソコン等と接続してもよい。また、書き込み用ケーブル21cや読み出し用ケーブル21dは、常時地上へ引き出されてパソコン等と接続させる必要はなく、水中内へ放置してもよい。この場合、書き込みケーブル21c等を短く切断してもよい。
10…センサ本体
14…感圧部
15…アンプ基板
16…マイコン基板
20…ケーブル
21…配線
21a…電源用ケーブル
21b…出力用ケーブル
21c…書き込み用ケーブル
21d…読み取り用ケーブル
22…ケーブルカバー
44…半導体圧力センサ素子(圧力センサ部)
48…ブリッジ回路
49…電気抵抗
51…アンプ
52…配線
61,62…A/D変換部
63…調整部
63a…制御装置
63b…記憶装置
64…D/A変換部
65…電流変換回路
66…電源回路
67…送受信回路
100…水位検出システム
101…水位センサ
102…表示装置

Claims (7)

  1. 水中に配置されるセンサ本体を有する水位センサであって、
    前記センサ本体は、水圧に応じて電圧に関するアナログ信号を出力する圧力センサ部と、前記圧力センサ部からのアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部と、前記デジタル信号を予め設定された出力特性に基づいて調整する調整部と、を備え、
    前記センサ本体の外部から前記調整部に接続され、前記出力特性を変更するための書き込み用ケーブルが設けられることを特徴とする水位センサ。
  2. 前記センサ本体は、前記調整部において調整されたデジタル信号をアナログ信号へ変換して出力するD/A変換部を備えることを特徴とする請求項1記載の水位センサ。
  3. 前記圧力センサ部は、半導体基板に形成されたピエゾ抵抗によりブリッジ回路を構成した半導体圧力センサ素子が用いられることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧力センサ。
  4. 前記出力特性としては、圧力ゼロ時の出力に関するオフセット及び単位圧力あたりの出力に関するスパンのうち、少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の水位センサ。
  5. 前記出力特性としては、圧力と出力との関係が直線性を維持するように補正されたものである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の水位センサ。
  6. 前記調整部は、前記圧力センサ部から温度変化に対応したデジタル信号が別途入力され、前記出力特性は、温度変化に応じて補正されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の水位センサ。
  7. 前記調整部から前記センサ本体の外部に引き出され、前記調整部からデジタル信号を取り出すための読み出し用ケーブルが設けられることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の水位センサ。
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