JP2014070648A - 電動駐車ブレーキ装置 - Google Patents

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Hitoshi Yamada
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Abstract

【課題】組付け性が良好な電動駐車ブレーキ装置の提供。
【解決手段】電動モーターにより直線運動するネジ軸部材25の連結端252には、一対の凸部254a,254bが形成されている。パーキングレバー13の他端部には、一対の係合片132a,132bがパーキングレバー13の長手方向に突出しており、ネジ軸部材25が軸方向に移動することにより凸部254a,254bがそれぞれ係合片132a,132bに当接し、パーキングレバー13が回動される。パーキングレバー13の他端部の先端は、パーキングレバー13をネジ軸部材25に対してその延在方向に接近させることにより、連結端252を係合片132a,132bの間に挿入できるように開口している。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動駐車ブレーキ装置に関し、特に、ブレーキシューに連結されたパーキングレバーを電動モーターにより回動させ、ブレーキシューに取り付けられたブレーキライニングをドラムに摩擦係合させる電動駐車ブレーキ装置に関する。
例えば、特許文献1には、この種の電動駐車ブレーキ装置が記載されている。特許文献1に記載された電動駐車ブレーキ装置は、電動アクチュエータによりドラムブレーキが作動され、駐車時において車輪に制動力を発生可能に形成されている。電動アクチュエータは、電動モーター、ギヤ機構、ボールねじ機構および軸動部材(スライド軸)を備えている。ドラムブレーキに設けられたパーキングレバーは、一端が一方のブレーキシューに回動可能に支承され、自由端である他端は、軸動部材、ボールねじ機構およびギヤ機構を介して電動モーターと連結されている。軸動部材は、一端がボールねじ機構のナットに固定され、他端がパーキングレバーの上記自由端と係合している。
この電動駐車ブレーキ装置では、電動モーターの回転運動がボールねじ機構で直線運動に変換され、この直線運動により軸動部材がスライドしてパーキングレバーが引っ張られる。これにより、パーキングレバーは、一端の回動支承部を中心に回動し、一対のブレーキシューをドラム側に拡開させて、それぞれに設けられたブレーキライニングをドラムに摩擦係合させている。
特開平11−105680号公報(段落[0015]、[0017]、[0018]および図1、2)
ところで、上述した電動駐車ブレーキ装置を組付ける場合、電動アクチュエータをドラムブレーキの裏板に固定した後、パーキングレバーがブレーキシューに回動可能に支承された構成を裏板に取り付ける。この時、パーキングレバーの自由端を軸動部材の他端に係合させる組付け作業が行われるが、パーキングレバーと軸動部材との接続は非常に手間が掛かる作業となる。
すなわち、パーキングレバーと軸動部材とは、軸動部材の直線運動がパーキングレバーに円滑に伝達されるように、確実に接続されなければならない。その一方、ドラムブレーキの直径方向の寸法には制約があり、パーキングレバーとブレーキシューをドラムブレーキの周壁と干渉させずに、パーキングレバーを軸動部材と係合させることには困難を伴った。特許文献1においては、パーキングレバーと軸動部材との間の組付け性を向上させる具体的な方法については、一切記載されていなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、組付け性が良好な電動駐車ブレーキ装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る電動駐車ブレーキ装置の発明の構成は、ドラムに摩擦係合可能なブレーキライニングを夫々有し、裏板に回動可能に支承された一対のブレーキシューと、一方のブレーキシューに一端部が回動可能に支承されるとともに、連結部材を介して他方のブレーキシューと連結され、回動することにより一対のブレーキシューをドラム側に拡開させて、各々のブレーキライニングをドラムに摩擦係合させるパーキングレバーと、裏板に対して回転規制されるとともに、連結端においてパーキングレバーの他端部と係合し、軸方向に直進することによりパーキングレバーを回動させる軸動部材と、軸動部材と噛合し、回転することにより軸動部材を軸方向に移動させる回転部材と、裏板に固定され回転部材を回転させる電動モーターと、を備えた電動駐車ブレーキ装置であって、軸動部材の連結端およびパーキングレバーの他端部のうちの一方には、軸動部材とパーキングレバーが係合した状態で、軸動部材の軸心に対し半径方向に突出する一対の凸部が形成され、軸動部材の連結端およびパーキングレバーの他端部のうちの他方には、軸動部材が軸方向に移動することにより、一対の凸部のそれぞれと係合可能な一対の当接部が形成されており、一対の凸部と一対の当接部は、軸動部材の外周面上において軸心を挟んで互いに反対側に位置する部位で係合し、パーキングレバーの他端部は、軸動部材の連結端に対しパーキングレバーの延在方向に係合可能なように先端に向けて開口していることである。
請求項2に係る発明の構成は、請求項1の電動駐車ブレーキ装置において、一対の凸部は、軸動部材の連結端またはパーキングレバーの他端部において、軸動部材の軸方向に互いに異なる位置に形成されたことである。
請求項3に係る発明の構成は、請求項1または2の電動駐車ブレーキ装置において、軸動部材の連結端の外周面には平面状の回転規制部が形成され、パーキングレバーに形成された凸部または当接部には、回転規制部と係合する平面状の接触面が形成されたことである。
請求項4に係る発明の構成は、請求項1または2の電動駐車ブレーキ装置において、軸動部材の連結端の外周面には、平面状であって互いに平行な一対の回転規制部が形成され、一対の凸部は、それぞれ回転規制部から半径方向外方に突出し、一対の当接部はパーキングレバーの他端部に形成されており、それぞれの当接部には、回転規制部と係合する平面状の接触面が形成されたことである。
請求項1に係る電動駐車ブレーキ装置によれば、軸動部材の連結端およびパーキングレバーの他端部のうちの一方には、軸動部材とパーキングレバーが係合した状態で、軸動部材の軸心に対し半径方向に突出する一対の凸部が形成され、軸動部材の連結端およびパーキングレバーの他端部のうちの他方には、軸動部材が軸方向に移動することにより、一対の凸部のそれぞれと係合可能な一対の当接部が形成されており、パーキングレバーの他端部は、軸動部材の連結端に対しパーキングレバーの延在方向に係合可能なように先端に向けて開口している。これにより、軸動部材に対しパーキングレバーの他端部を、パーキングレバーの延在方向である一方向に接近させるのみで、軸動部材とパーキングレバーとを接続することができ、パーキングレバーと軸動部材との組付け性を向上させることができるとともに、軸動部材とパーキングレバーの他端部とを確実に接続することができる。
また、一対の凸部と一対の当接部は、軸動部材の外周面上において、軸心を挟んで互いに反対側に位置する部位で係合することにより、軸動部材が軸方向に移動してパーキングレバーを回動させた場合、一対の凸部または当接部において互いに反対方向のモーメントが発生する。このため、発生したモーメントが互いに相殺し合って軸動部材の撓み等によるこじりが低減され、回転部材から軸動部材への移動方向の変換が円滑に行われる。
請求項2に係る電動駐車ブレーキ装置によれば、一対の凸部は、軸動部材の連結端またはパーキングレバーの他端部において、軸動部材の軸方向に互いに異なる位置に形成されたことにより、一対の当接部も軸方向において互いに異なる位置に形成することができる。したがって、パーキングレバーの厚み方向において、凸部または当接部がオーバーラップすることがないため、パーキングレバーにおいて、一対の凸部または一対の当接部をプレス工程により容易に形成することが可能となる。
請求項3に係る電動駐車ブレーキ装置によれば、軸動部材の連結端の外周面には平面状の回転規制部が形成され、パーキングレバーに形成された凸部または当接部には、回転規制部と係合する平面状の接触面が形成されたことにより、接触面が回転規制部と係合して軸動部材の回り止めとなるため、凸部または当接部に軸動部材の回動を規制する機能も持たせることができ、軸動部材に対する他の回動規制構造を不要とすることができる。
請求項4に係る電動駐車ブレーキ装置によれば、軸動部材の連結端の外周面には、平面状であって互いに平行な一対の回転規制部が形成され、一対の凸部は、それぞれ回転規制部から半径方向外方に突出し、一対の当接部はパーキングレバーの他端部に形成されており、それぞれの当接部には、回転規制部と係合する平面状の接触面が形成されたことにより、各々の接触面が回転規制部と係合して軸動部材の回り止めとなるため、パーキングレバーに形成された当接部によって、両方向から軸動部材の回動を規制することができ、軸動部材の作動をより安定させることができる。
本発明の一実施形態による電動駐車ブレーキ装置をドラムの回転軸方向から見た正面図 図1に示した電動駐車ブレーキ装置のA−A断面図 電動アクチュエータおよびパーキングレバーの要部をパーキングレバーの延在方向に見た場合の模式図 図3Aに示した電動アクチュエータおよびパーキングレバーをドラムの回転軸方向から見た場合の模式図 ネジ軸部材とパーキングレバーとの係合構造を示した斜視図
以下、本発明の一実施形態による電動駐車ブレーキ装置1を図面に基づいて説明する。図1に示すように、電動駐車ブレーキ装置1は、駐車ブレーキ機能を備えたドラムブレーキ10と、ドラムブレーキ10に含まれたパーキングレバー13を回動させる電動アクチュエータ20とで構成されている。
ドラムブレーキ10は、主に、一対のブレーキシュー11a,11b、一対のブレーキライニング12a,12b、パーキングレバー13、連結部材14、裏板15およびドラム16により構成されている。
一対のブレーキシュー11a,11bは、円弧状に形成され、外周側に一対のブレーキライニング12a,12bが夫々貼着されている。一対のブレーキシュー11a,11bの各々は、ドラム16の回転軸線Rを中心として両側に配置されており、一対のブレーキライニング12a,12bがドラム16の内周面161に対し接触離間可能なように、裏板15の内面にそれぞれ回動軸111a,111bを中心として回動可能に支承されている。一対のブレーキシュー11a,11bの間には、戻しスプリング18が張架されており、電動駐車ブレーキ装置1が制動力を発生していない時には、双方のブレーキシュー11a,11bを所定の位置に戻している。
また、一対のブレーキシュー11a,11bは、裏板15に対して保持部材17a,17bにより保持されている。以下、保持部材17aについて説明する。図2に示すように、裏板15の内面側(図2において上面側)には受け部151が突設されている。受け部151は、ブレーキシュー11aにおけるライニング貼着部112aの縁部113aをドラム16の回転軸線R方向に受け、これによりブレーキシュー11aを支持している。ブレーキシュー11aの略中央部には、ドラム16の回転軸線R方向に貫通する支持孔114aが穿設されている。一方、裏板15には、ブレーキシュー11aが受け部151に支持された状態で支持孔114aに対応する位置に、ドラム16の回転軸線R方向に貫通する裏板孔152が穿設されている。
保持部材17aは、頭部171aが一端に設けられたピン部材171と、ピン部材171の他端においてバネ172と当接する抜け止め部材173とを備えている。ピン部材171は、他端が裏板15の外面側(図2において下面側)から裏板孔152を通ってブレーキシュー11aの支持孔114aを貫通するように差し込まれ、他端にバネ172を介して抜け止め部材173が係止される。これにより、ライニング貼着部112aの縁部113aがバネ172の付勢力により受け部151に押付けられるので、ブレーキシュー11aは裏板15に対してドラム16の回転軸線R方向にガタのない状態で保持されることになる。なお、他方のブレーキシュー11bも同様に裏板15に対して保持されている。
パーキングレバー13は金属製の板材から形成されており、裏板15上において一方(本実施形態の場合、図1において左方に位置した側)のブレーキシュー11aに沿って配置されている。パーキングレバー13の一端部は、ブレーキシュー11aに対し、回動支承部131を回転中心として回動可能に支承されている。上述のように、ブレーキシュー11aは裏板15に対してドラム16の回転軸線R方向にガタのない状態で保持されているので、ブレーキシュー11aに支承されるパーキングレバー13も同様に保持されることになる。また、パーキングレバー13は、連結部材14を介して他方のブレーキシュー11bと連結されている(図1示)。双方のブレーキシュー11a,11bの端部には、ホイルシリンダ19が接続されており、乗員がフットブレーキ(図示せず)を操作することにより作動可能に形成されている。
一方、図3Aに示すように、電動アクチュエータ20は、主に、電動モーター21と、回転−直動変換機構22とにより構成されている。電動モーター21および回転−直動変換機構22は、裏板15に固定されたハウジング26内に収容されている。
回転−直動変換機構22は、ピニオン23と、ナット部材24(回転部材に該当する)と、ネジ軸部材25(軸動部材に該当する)とで構成されている。この回転−直動変換機構22は、ナット部材24の軸線回りの回転運動をネジ軸部材25の軸線方向の直線運動に変換する機構である。
ピニオン23は、電動モーター21の回転軸211に固定されている。ナット部材24は、ハウジング26内に回転可能に支承されている。ナット部材24は、外周面にピニオン23と噛合可能なギヤ歯241が形成され、内周面にはネジ軸部材25のネジ山251と螺合可能なネジ穴242が設けられている。
ネジ軸部材25は、ハウジング26内に回転不能かつ軸方向に移動可能に支承されている。このネジ軸部材25は、一端側(図3A、図3Bにおいて右端側)が他端側(図3A、図3Bにおいて左端側)よりも大径となるように形成されている。そして、ネジ軸部材25の大径部分には、上述のようにナット部材24のネジ穴242と螺合可能なネジ山251が設けられている。
図3Aおよび図3Bに示したように、ネジ軸部材25の他端側に形成された連結端252の外周面には、一対の平面である第1規制面253aおよび第2規制面253b(第1規制面253aおよび第2規制面253bはそれぞれ回転規制部に該当する)が形成されており、二面幅形状を呈している(第1規制面253aおよび第2規制面253bは、互いに平行に形成されている)。本実施形態において、第2規制面253bは裏板15の内面側と対向している。
第1規制面253aからは、第1凸部254aがネジ軸部材25の軸心から半径方向外方に突出している。また、第2規制面253bからは、第2凸部254bがネジ軸部材25の軸心から半径方向外方に突出している(第1凸部254aおよび第2凸部254bは一対の凸部に該当する)。図3Aおよび図3Bに示すように、第1凸部254aおよび第2凸部254bは、ネジ軸部材25の軸心から互いに反対方向に突出している。第1凸部254aおよび第2凸部254bは、ネジ軸部材25において軸方向に互いに異なる位置に形成されており、第2凸部254bは、第1凸部254aよりも連結端252の先端側に形成されている。
一方、パーキングレバー13の他端部には、第1係合片132aおよび第2係合片132b(第1係合片132aおよび第2係合片132bは一対の当接部に該当する)が形成されている。第1係合片132aと第2係合片132bとは、後述するように、パーキングレバー13がネジ軸部材25の連結端252と係合した場合に、ネジ軸部材25の軸方向に互いにずれた位置に形成されている。また、第1係合片132aおよび第2係合片132bは、ともにパーキングレバー13の長手方向に向けて舌片状に突出しており、これらの先端部は、パーキングレバー13の厚み方向において、互いにずれた位置に形成されている。
したがって、図4に示したように、パーキングレバー13の他端部は、ネジ軸部材25とパーキングレバー13とを、パーキングレバー13の延在方向に互いに接近させて係合させることが可能なように先端に向けて開口している。すなわち、パーキングレバー13の他端部においては、第1係合片132aと第2係合片132bとの間に、パーキングレバー13の先端を向いた開口133が形成されている。
また、第1係合片132aにおいて裏板15と対向する端面には、平面状の第1接触面132a1(接触面に該当する)が形成されている。さらに、第1係合片132aにおいては、ブレーキシュー11a側に位置するように、第1接触面132a1に対して垂直な第1当接面132a2が形成されている。
一方、第2係合片132bにおいて裏板15と対向する面と反対側の端面には、平面状の第2接触面132b1(接触面に該当する)が形成されている。さらに、第2係合片132bには、ブレーキシュー11a側に位置するように、第2接触面132b1に対して垂直な第2当接面132b2が形成されている。
図4に示したように、ネジ軸部材25の連結端252とパーキングレバー13の他端部とを係合させる場合、連結端252はパーキングレバー13の厚み方向において、第1係合片132aと第2係合片132bとの間に挿入される。これにより、連結端252の第1規制面253aは第1係合片132aの第1接触面132a1に対し当接する。また、連結端252の第2規制面253bは第2係合片132bの第2接触面132b1に対し当接する。したがって、パーキングレバー13の第1係合片132aおよび第2係合片132bは、ネジ軸部材25の連結端252に対し両側から挟み込むように当接し、ネジ軸部材25の軸心を中心とした回転を規制するとともに軸方向の移動を許容している。
また、ネジ軸部材25の連結端252とパーキングレバー13の他端部とを係合させた状態において、第1凸部254aにおけるネジ軸部材25の大径側に位置する一側面である第1駆動面254a1と、パーキングレバー13の第1当接面132a2とが対向し、第2凸部254bにおけるネジ軸部材25の大径側に位置する一側面である第2駆動面254b1と、パーキングレバー13の第2当接面132b2とが対向する。したがって、ネジ軸部材25の軸心方向に沿った移動により、第1凸部254aと第1係合片132aおよび第2凸部254bと第2係合片132bは、ネジ軸部材25の外周面上において、軸心を挟んで互いに反対側に位置する部位で係合可能となる。
次に、電動駐車ブレーキ装置1の作動について説明する。電動駐車ブレーキ装置1は、車両の後輪にそれぞれ1個ずつ装着される。車両の運転席には、双方の電動駐車ブレーキ装置1,1を夫々作動させるための駐車ブレーキ用スイッチ(図示せず)が設けられている。
電動駐車ブレーキ装置1,1を作動させるため、乗員が駐車ブレーキ用スイッチを操作すると電動モーター21が駆動され、ピニオン23を介してナット部材24が回転される。上述したように、ネジ軸部材25は回動不能なため、ナット部材24の回転運動は、ネジ軸部材25を図1における右方へ移動させる直線運動に変換される。これにより、第1凸部254aの第1駆動面254a1が、パーキングレバー13の第1当接面132a2と当接するとともに、第2凸部254bの第2駆動面254b1が、パーキングレバー13の第2当接面132b2と当接する。第1凸部254aおよび第2凸部254bは、それぞれ第1係合片132aおよび第2係合片132bを牽引して、パーキングレバー13を図1において反時計回りに回動させる。
回動されたパーキングレバー13は、戻しスプリング18の付勢力に抗して、一方のブレーキシュー11aをドラム16側に押動するとともに、連結部材14を介して他方のブレーキシュー11bもドラム16側に押動する。すなわち、パーキングレバー13が回動することにより、一対のブレーキシュー11a,11bをドラム16側に拡開させ、ブレーキライニング12a,12bをドラム16の内周面161に摩擦係合させる。ブレーキライニング12a,12bと係合した後輪においては、制動力が発生する。後輪に制動力が発生したとき、電動モーター21に一定以上の電流が流れたことを検出して電動モーター21が停止される。これによって、後輪において電動駐車ブレーキ装置1による常に一定の制動力を得ることができる。
一方、電動駐車ブレーキ装置1による制動力を解除する場合、乗員は駐車ブレーキ用スイッチをオフ方向に操作する。これによって、電動モーター21が上述した場合とは逆方向に駆動され、ネジ軸部材25が逆方向に移動するため、パーキングレバー13と一対のブレーキシュー11a,11bは、戻しスプリング18の付勢力によって初期位置へと戻される。このとき、無負荷電流になったことを検出して電動モーター21への通電が停止される。これによって、電動駐車ブレーキ装置1の非作動時において、ドラム16とブレーキライニング12a,12bとの間に常に一定のクリアランスを得ることができる。
上述した電動駐車ブレーキ装置1を組付ける場合、最初に電動アクチュエータ20を裏板15の内面に固定する。次に、パーキングレバー13がブレーキシュー11aに回動可能に取り付けられたアッセンブリを、裏板15の内面に対しドラム16の回転軸線R方向に近づける。その後、パーキングレバー13の他端部を、ネジ軸部材25の連結端252に対してパーキングレバー13の延在方向に接近させ、連結端252を、パーキングレバー13の他端部の開口133から、第1係合片132aと第2係合片132bとの間に挿入する。この時、第1凸部254aと第1係合片132aとをネジ軸部材25の軸方向に対向させるとともに、第2凸部254bと第2係合片132bとを同方向に対向させる。以上で、ネジ軸部材25の連結端252とパーキングレバー13の他端部との接続が完了する。
本実施形態によれば、ネジ軸部材25の連結端252には、ネジ軸部材25とパーキングレバー13が係合した状態で、ネジ軸部材25の軸心から半径方向外方に突出する第1凸部254aおよび第2凸部254bが形成され、パーキングレバー13の他端部には、ネジ軸部材25が軸方向に移動することにより、第1凸部254aおよび第2凸部254bのそれぞれと係合可能な第1係合片132aおよび第2係合片132bが形成されており、パーキングレバー13の他端部は、ネジ軸部材25とパーキングレバー13とをパーキングレバー13の延在方向に係合させることが可能なように先端に向けて開口している。これにより、ネジ軸部材25に対しパーキングレバー13の他端部を、パーキングレバー13の延在方向である一方向に接近させるのみで、ネジ軸部材25とパーキングレバー13とを接続することができ、パーキングレバー13とネジ軸部材25との組付け性を向上させることができるとともに、ネジ軸部材25とパーキングレバー13の他端部とを確実に接続することができる。
また、第1凸部254aと第1係合片132aおよび第2凸部254bと第2係合片132bは、ネジ軸部材25の外周面上において、軸心を挟んで互いに反対側に位置する部位で係合することにより、ネジ軸部材25が軸方向に移動してパーキングレバー13を回動させた場合、第1凸部254aおよび第2凸部254bにおいて互いに反対方向のモーメント(図3Aにおいてそれぞれ矢印M1,M2にて示す)が発生する。このため、発生したモーメントM1,M2が互いに相殺し合ってネジ軸部材25の撓み等が低減される。これにより、ネジ軸部材25において撓みによるこじりが減少し、ナット部材24からネジ軸部材25への移動方向の変換が円滑に行われる。また、ネジ軸部材25のこじりが低減されることにより、第1凸部254aと第1係合片132aおよび第2凸部254bと第2係合片132bとの間の当接部位の応力も緩和される。
また、第1凸部254aおよび第2凸部254bは、ネジ軸部材25の連結端252において、ネジ軸部材25の軸方向に互いに異なる位置に形成されたことにより、第1係合片132aおよび第2係合片132bも、パーキングレバー13において同方向に互いに異なる位置に形成することができる。したがって、パーキングレバー13の厚み方向において、第1係合片132aおよび第2係合片132bがオーバーラップすることがないため、第1係合片132aおよび第2係合片132bを、パーキングレバー13上にプレス工程により容易に形成することが可能となる。
また、ネジ軸部材25の連結端252の外周面には平面状の第1規制面253aおよび第2規制面253bが形成され、パーキングレバー13に形成された第1係合片132aおよび第2係合片132bには、第1規制面253aおよび第2規制面253bと係合する平面状の第1接触面132a1および第2接触面132b1が形成されたことにより、第1接触面132a1および第2接触面132b1が第1規制面253aおよび第2規制面253bと係合してネジ軸部材25の回り止めとなるため、第1係合片132aおよび第2係合片132bにネジ軸部材25の回動を規制する機能も持たせることができ、ネジ軸部材25に対する他の回動規制構造を不要とすることができる。
また、第1規制面253aおよび第2規制面253bは、連結端252の外周面において互いに平行に形成され、第1凸部254aおよび第2凸部254bは、それぞれ第1規制面253aおよび第2規制面253bから半径方向外方に突出しており、パーキングレバー13の第1係合片132aおよび第2係合片132bには、それぞれ第1規制面253aおよび第2規制面253bと係合する平面状の第1接触面132a1および第2接触面132b1が形成されたことにより、第1接触面132a1および第2接触面132b1が第1規制面253aおよび第2規制面253bと係合してネジ軸部材25の回り止めとなるため、パーキングレバー13の第1係合片132aおよび第2係合片132bによって、両方向からネジ軸部材25の回動を規制することができ、ネジ軸部材25の作動をより安定させることができる。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
上述した実施形態においては、第1係合片132aおよび第2係合片132bをパーキングレバー13の他端部に設け、第1凸部254aおよび第2凸部254bをネジ軸部材25の連結端252に設ける構成としたが、パーキングレバー13に第1凸部254aおよび第2凸部254bをネジ軸部材25の軸心に向けて突出するように設け、ネジ軸部材25に第1係合片132aおよび第2係合片132bを形成してもよい。
また、第1係合片132aと第2規制面253bとが当接し、第2係合片132bと第1規制面253aとが当接するようにしてもよい。
また、ネジ軸部材25の連結端252の外周面において、第1規制面253aおよび第2規制面253bのいずれか一方のみを形成し、これに第1係合片132aおよび第2係合片132bのいずれか一方を当接させてネジ軸部材25の回動規制を行ってもよい。
また、第1凸部254aおよび第2凸部254bと第1係合片132aおよび第2係合片132bは、ネジ軸部材25の軸方向において、互いに同位置に形成されていてもよい。
また、回転−直動変換機構22は、ナット部材24の軸心回りの回転運動をネジ軸部材25の軸方向の直線運動に変換する機構としたが、ナット部材24を回動不能とし、ネジ軸部材25の軸心回りの回転運動をナット部材24の軸方向の直線運動に変換する機構としてもよい。この機構の場合、連結端252は、例えば、ナット部材24から軸線方向に突出させて形成した部材の先端に設けるようにすればよい。
また、回転−直動変換機構22として、ラックとピニオンによる機構を用いてもよい。
図面中、1は電動駐車ブレーキ装置、11a,11bはブレーキシュー、12a,12bはブレーキライニング、13はパーキングレバー、14は連結部材、15は裏板、16はドラム、21は電動モーター、24はナット部材(回転部材)、25はネジ軸部材(軸動部材)、132aは第1係合片(当接部)、132a1は第1接触面(接触面)、132bは第2係合片(当接部)、132b1は第2接触面(接触面)、252は連結端、253aは第1規制面(回転規制部)、253bは第2規制面(回転規制部)、254aは第1凸部(凸部)、254bは第2凸部(凸部)を示している。

Claims (4)

  1. ドラム(16)に摩擦係合可能なブレーキライニング(12a,12b)を夫々有し、裏板(15)に回動可能に支承された一対のブレーキシュー(11a,11b)と、
    一方の前記ブレーキシュー(11a)に一端部が回動可能に支承されるとともに、連結部材(14)を介して他方の前記ブレーキシュー(11b)と連結され、回動することにより前記一対のブレーキシュー(11a,11b)を前記ドラム(16)側に拡開させて、各々の前記ブレーキライニング(12a,12b)を前記ドラム(16)に摩擦係合させるパーキングレバー(13)と、
    前記裏板(15)に対して回転規制されるとともに、連結端(252)において前記パーキングレバー(13)の他端部と係合し、軸方向に直進することにより前記パーキングレバー(13)を回動させる軸動部材(25)と、
    前記軸動部材(25)と噛合し、回転することにより前記軸動部材(25)を軸方向に移動させる回転部材(24)と、
    前記裏板(15)に固定され、前記回転部材(24)を回転させる電動モーター(21)と、
    を備えた電動駐車ブレーキ装置(1)であって、
    前記軸動部材(25)の前記連結端(252)および前記パーキングレバー(13)の前記他端部のうちの一方には、前記軸動部材(25)と前記パーキングレバー(13)が係合した状態で、前記軸動部材(25)の軸心に対し半径方向に突出する一対の凸部(254a,254b)が形成され、
    前記軸動部材(25)の前記連結端(252)および前記パーキングレバー(13)の前記他端部のうちの他方には、前記軸動部材(25)が軸方向に移動することにより、前記一対の凸部(254a,254b)のそれぞれと係合可能な一対の当接部(132a,132b)が形成されており、前記一対の凸部(254a,254b)と前記一対の当接部(132a,132b)は、前記軸動部材(25)の外周面上において、軸心を挟んで互いに反対側に位置する部位で係合し、前記パーキングレバー(13)の前記他端部は、前記軸動部材(25)の前記連結端(252)に対し前記パーキングレバー(13)の延在方向に係合可能なように先端に向けて開口している電動駐車ブレーキ装置(1)。
  2. 前記一対の凸部(254a,254b)は、
    前記軸動部材(25)の前記連結端(252)または前記パーキングレバー(13)の前記他端部において、前記軸動部材(25)の軸方向に互いに異なる位置に形成された請求項1記載の電動駐車ブレーキ装置(1)。
  3. 前記軸動部材(25)の前記連結端(252)の外周面には平面状の回転規制部(253a,253b)が形成され、前記パーキングレバー(13)に形成された前記凸部(254a,254b)または前記当接部(132a,132b)には、前記回転規制部(253a,253b)と係合する平面状の接触面(132a1,132b1)が形成された請求項1または2に記載の電動駐車ブレーキ装置(1)。
  4. 前記軸動部材(25)の前記連結端(252)の外周面には、平面状であって互いに平行な一対の回転規制部(253a,253b)が形成され、
    前記一対の凸部(254a,254b)は、それぞれ前記回転規制部(253a,253b)から半径方向外方に突出しており、
    前記一対の当接部(132a,132b)は、前記パーキングレバー(13)の前記他端部に形成されており、それぞれの前記当接部(132a,132b)には、前記回転規制部(253a,253b)と係合する平面状の接触面(132a1,132b1)が形成された請求項1または2に記載の電動駐車ブレーキ装置(1)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016031898A1 (ja) * 2014-08-29 2016-03-03 曙ブレーキ工業株式会社 ドラムブレーキ装置

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