JP2014061489A - 石油汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石油汚染浄化の効率が高い石油汚染土壌の浄化方法を提供する。また、本発明は、石油汚染浄化の効率が高い石油汚染土壌の浄化用組成物を提供する。
【解決手段】石油分解菌を含む有機資材を石油汚染土壌に添加することにより、石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)を10,000〜60,000 mg/kgに、且つ石油汚染土壌中のC/N比を8〜16に調整する工程を含む石油汚染土壌の浄化方法、並びに石油分解菌を含み、全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である石油汚染土壌の浄化用組成物。
【選択図】図2

Description

本発明は、石油汚染土壌の浄化方法、及び石油汚染土壌の浄化用組成物に関する。
石油を運搬する際の事故や工場からの漏洩などに起因する「石油系炭化水素による土壌汚染」が従来から問題となっており、法整備や漏洩対策が進められている。石油系炭化水素汚染土壌対策の法律としては、まずアメリカが1980年に「スーパーファンド法」を制定した。この法律では土壌汚染に関わった当事者全てに浄化費用等の負担を求め、土壌中の全石油系炭化水素(TPH)濃度を1,000 mg/kg以下にすることが義務付けられている。
日本では2002年に「土壌汚染対策法」が制定されたが、石油系炭化水素汚染への対策が十分に整っていないことを理由に石油を汚染物質の対象としていなかった。その後、2006年に「油汚染対策ガイドライン〜鉱油類を含む土壌に起因する油臭・油膜問題への土地所有者等による対応の考え方〜」が発表され、石油系炭化水素汚染土壌の浄化では「油臭の解消」と「土壌中の油分濃度の低減」が必要となった。さらに、2010年4月からは「土壌汚染対策法」の改正により汚染土壌の運搬が制限され、出来る限り原位置で汚染土壌を浄化することが求められるようになった。
現在、石油系炭化水素汚染土壌の浄化には主に重油を利用した焼却処理や加熱分解処理が行われている。これらの方法では、まず汚染土壌を掘り起こし、処理場まで運搬しなければならない。しかしながら、土壌汚染対策法の改正により汚染土壌の運搬が制限されることとなったため、本処理方法は適さない。また、焼却処理では汚染油分の10倍もの燃料が必要となり、石油価格によってコストが大きく変動するという課題がある。さらに、焼却後の土壌は微生物を含め有機物がなくなることから、土壌の再利用が難しい。
そこで近年、微生物機能により汚染を浄化するバイオレメディエーション(bioremediation)の研究が進んでいる。バイオレメディエーションは焼却処理や洗浄処理に比べて省資源であり、土壌が再利用できる利点がある。さらに、原位置で土壌を浄化出来ることから、今後の土壌汚染対策法の改正で更なる普及が見込まれる。しかし、バイオレメディエーションは従来の方法と比較し、浄化に時間がかかるなどの欠点がある。
バイオレメディエーションには、微生物の栄養分を投与して土着の微生物を活性化するバイオスティミュレーション(biostimulation)と、汚染物質の分解能を有する微生物を外部から投入するバイオオーグメンテーション(bioaugmentation)がある。
バイオスティミュレーションでは、栄養塩を投与することで土壌中の石油分解菌を増加させ、油分分解が促進される。しかし、微生物の石油系炭化水素分解活性の維持が難しく、処理時間の短縮に課題が残る。バイオオーグメンテーションでは、外部から栄養塩と石油分解菌を投与することで、土壌に残留しやすい石油成分である長鎖直鎖状アルカン、芳香族、長鎖環状アルカンなどを分解出来る。しかし、投与する石油分解菌の安全性や有害な中間生成物の有無などを確認する必要があるため、バイオオーグメンテーションの普及に向けてはさまざまな課題が残っている。
本発明者らは、これまでに石油汚染土壌のバイオレメディエーションの効率化のために、難分解性の炭化水素を分解できる石油分解菌の単離を行った(特許文献1)。また、特定の組成を有する培地を用いて前培養及び本培養を行うことにより、高分解活性なバイオレメディエーション用の微生物製剤を得ることができることを報告している(特許文献2)。さらに、土壌中の栄養成分(Total-C・Total-N・Total-P)の重量とその比を特定の範囲に調整することにより土壌微生物数を増加・維持し、油分分解を促進できることを報告している(特許文献3)。
特開2007-135425号公報 特開2008-228623号公報 特開2012-71255号公報
しかしながら、バイオスティミュレーション及びバイオオーグメンテーション共に石油汚染浄化の効率を更に向上させることが要望されている。
そこで、本発明は、石油汚染浄化の効率が高い石油汚染土壌の浄化方法を提供することを目的とする。また、本発明は、石油汚染浄化の効率が高い石油汚染土壌の浄化用組成物を提供することを目的とする。
石油汚染土壌の浄化を行うためには、石油分解菌が多数含まれる資材を使用することでより高い効果を得ることができると考えられる。そこで、本発明者は、堆肥中における石油分解菌の分布を調べたところ、堆肥中には石油分解菌数が自然土壌よりも多いということを見出した。その結果、本発明者は、石油分解菌を含んでいる堆肥を石油汚染土壌に添加し、更に石油汚染土壌中の栄養成分の重量比を特定の範囲に調整することによって、上記目的を達成することができるという知見を得た。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次の石油汚染土壌の浄化方法、及び石油汚染土壌の浄化用組成物を提供するものである。
項1.石油分解菌を含む有機資材を石油汚染土壌に添加することにより、石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)を10,000〜60,000 mg/kgに、且つ石油汚染土壌中のC/N比を8〜16に調整する工程を含む石油汚染土壌の浄化方法。
項2.前記有機資材が1×106 cells/g以上の量で石油分解菌を含む、項1に記載の方法。
項3.前記有機資材が堆肥を主成分として含む組成物である、項1又は2に記載の方法。
項4.前記有機資材が堆肥であって、該堆肥中の全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である、項1又は2に記載の方法。
項5.石油分解菌を含み、全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である石油汚染土壌の浄化用組成物。
本発明の石油汚染土壌の浄化方法によれば、土壌中の石油分解菌数を増加及び維持することができ、効率的に石油汚染浄化を行うことが可能となる。
試験例3における油分濃度の変化を示すグラフである。○, 無機塩添加; □, 発酵鶏糞添加 試験例3における総細菌数の変化を示すグラフである。○, 無機塩添加; □, 発酵鶏糞添加 試験例3における石油分解菌数の変化を示すグラフである。○, 無機塩添加; □, 発酵鶏糞添加 試験例4における有機資材(堆肥)の種類と油分分解率の関連を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書で使用している用語の定義を以下に示す。
「全炭素」(本明細書においてTCと呼ぶこともある)とは、土壌中の有機態炭素及び無機態炭素の総和を意味する。全炭素は全有機炭素計(TOC-VCPH、島津製作所、京都)により測定することができる。
「全窒素」(本明細書においてTNと呼ぶこともある)とは、土壌中の有機態窒素及び無機態窒素の総和を意味する。全窒素はペルオキソ二硫酸カリウム分解−吸光光度法等により測定することが出来る。
「C/N比」とは、全炭素/全窒素(TC/TN)の比を意味する。
石油汚染土壌の浄化方法
本発明の石油汚染土壌の浄化方法は、石油分解菌を含む有機資材を石油汚染土壌に添加することにより、石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)を10,000〜60,000 mg/kgに、且つ石油汚染土壌中のC/N比を8〜16に調整する工程を含むことを特徴とする。
本発明における石油汚染土壌としては、本発明の方法により浄化が可能である石油汚染土壌であれば特に限定されず、例えば、ガソリン、灯油、原油、軽油、重油、潤滑油、エンジンオイル等で汚染された土壌が挙げられる。そのような土壌としては、工場跡地、工場敷地、ガソリンスタンド跡地、焼却場、パイプライン周辺、石油汚染事故現場等における土壌等が挙げられる。
石油汚染土壌に含まれる炭化水素としては、具体的には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘプタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン等のシクロアルカン;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、フェノール、クレゾール等の単環芳香族炭化水素;ナフタレン、アントラセン、フエナンスレン、ビフェニル、フェノールフタレイン、トリフェニルメタン等の多環芳香族炭化水素;1,1-ジクロロエタン、クロロホルム、1,2-ジクロロプロパン、ジブロモクロロメタン、1,1,2-トリクロロエタン、2-クロロエチルビニルエーテル、テトラクロロエテン(PCE)、クロロベンゼン、1,2-ジクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、ブロモジクロロメタン、トランス-1,3-ジクロロプロペン、シス-1,3-ジクロロプロペン、ブロモホルム、クロロメタン、ブロモメタン、塩化ビニル、クロロエタン、1,1-ジクロロエテン、トランス-1,2-ジクロロエテン、トリクロロエテン(TCE)、ジクロロベンゼン、シス-1,2-ジクロロエテン、ジブロモエタン、1,4-ジクロロブタン、1,2,3-トリクロロプロパン、ブロモクロロメタン、2,2-ジクロロプロパン、1,2-ジブロモメタン、1,3-ジクロロプロパン等の含ハロゲン炭化水素;長鎖直鎖炭化水素;長鎖環状炭化水素等が例示される。
本発明における有機資材としては、石油分解菌を含み且つ石油汚染土壌中の全炭素の含有量及びC/N比を目的の範囲に調整できるものであれば特に限定されないが、有機資材中の石油分解菌数は、好ましくは1×106 cells/g以上、より好ましくは1×107〜1×1010 cells/g以上である。
本発明における石油分解菌とは、石油、特に石油に含まれる炭化水素を分解可能な細菌を示す。このような石油分解菌としては、例えば、ゴルドニア属(Gordonia)、ロドコッカス属(Rhodococcus)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、アクロモバクター属(Achromobacter)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、ミコバクテリウム属(Mycobacterium)、スフィンゴモナス属(Sphingomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)等の細菌が例示される。
有機資材や石油汚染土壌中の石油分解菌数は、例えば、実施例に記載されている方法により求めることができる。実施例に記載されている方法では、石油分解菌を特異的に高感度で定量することができる。
本発明における有機資材としては、例えば、堆肥を主成分として含む組成物を挙げることができる。堆肥は比較的多くの石油分解菌を含んでいるため望ましい。ここで堆肥としては、バーク堆肥などの植物堆肥、馬糞堆肥、鶏糞堆肥、牛糞堆肥、豚糞堆肥などの家畜堆肥、海藻堆肥などが挙げられる。堆肥は、1種単独で使用してもよく又は2種以上を使用してもよい。「堆肥を主成分として含む」とは、有機資材中に堆肥が通常50重量%以上、好ましくは60〜80重量%含まれていることを意味する。
上記堆肥を主成分として含む組成物には、該組成物中の全炭素又は全窒素の量を好適な範囲に調整する等の目的により、堆肥以外の副成分が添加される。堆肥中の全炭素が不足している場合は、全窒素と比べて全炭素の含有量が多い副成分を添加することが望ましく、そのような副原料としては例えば、稻ワラ、籾殻などが挙げられる。堆肥中の全窒素が不足している場合は、全炭素と比べて全窒素の含有量が多い副成分を添加することが望ましく、そのような副原料としては例えば、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸苦土アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硝酸カルシウム、硝酸カリウム、石灰窒素、大豆カス、魚粉などが挙げられる。
本発明における有機資材としては、全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である堆肥も好適に使用することができる。堆肥には前述するように比較的多くの石油分解菌が含まれているので、更に上記範囲を満たした堆肥は、石油分解菌数の増加及び維持に優れている。なお、特許文献3の実施例では鶏糞堆肥が使用されているが、鶏糞堆肥は通常、上記のC/N比を満たさない。全炭素の含有量は好ましくは20,000 mg/kg以上、全窒素の含有量は好ましくは10,000 mg/kg以上、C/N比は好ましくは20〜25である。
石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)を10,000〜60,000 mg/kgに、且つ石油汚染土壌中のC/N比を8〜16に調整することで、石油分解菌を増殖させ、増殖後の菌数を維持することが可能となる。石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)は、好ましくは30,000〜60,000 mg/kgであり、石油汚染土壌中のC/N比は、好ましくは10〜14である。
全炭素の含有量及びC/N比の調整では、例えば、石油汚染土壌と添加する有機資材のそれぞれの全炭素及び全窒素の含有量を計測した後、石油汚染土壌と有機資材を混合した後の全炭素の含有量及びC/N比が上記範囲となるような混合比を求めて、当該混合比で石油汚染土壌に有機資材を添加する。有機資材の石油汚染土壌に対する添加量としては、通常1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%である。
本発明の浄化方法により石油汚染土壌を浄化するのに必要な日数は、通常1.5ヶ月以上、好ましくは2ヶ月〜6ヶ月である。
本発明の石油汚染土壌の浄化方法により、土壌中の石油分解菌数を増加及び維持することができ、効率的に石油汚染浄化を行うことが可能となる。
石油汚染土壌の浄化用組成物
本発明の石油汚染土壌の浄化用組成物は、石油分解菌を含み、全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30であることを特徴とする。
石油汚染土壌及び石油分解菌については前述するものと同様である。
上記浄化用組成物中の石油分解菌数は、好ましくは1×106 cells/g以上、より好ましくは1×107〜1×1010 cells/g以上である。
上記浄化用組成物としては、堆肥のみからなる組成物又は堆肥を主成分として含む組成物を挙げることができる。堆肥は比較的多くの石油分解菌を含んでいるため望ましい。ここで堆肥としては、バーク堆肥などの植物堆肥、馬糞堆肥、鶏糞堆肥、牛糞堆肥、豚糞堆肥などの家畜堆肥、海藻堆肥などが挙げられる。堆肥は、1種単独で使用してもよく又は2種以上を使用してもよい。なお、特許文献3の実施例では鶏糞堆肥が使用されているが、鶏糞堆肥は通常、上記のC/N比を満たさない。
堆肥を主成分として含む組成物には、該組成物中の全炭素又は全窒素の量を好適な範囲に調整する等の目的により、堆肥以外の副成分が添加される。副成分としては前述するものを挙げることができる。堆肥のみからなる組成物の場合、全ての堆肥が上記範囲を満たしているわけではないので、上記範囲を満たしている堆肥を特に選択してくる必要がある。
全炭素の含有量は好ましくは200,000 mg/kg以上、全窒素の含有量は好ましくは10,000 mg/kg以上、C/N比は好ましくは20〜25である。
本発明の浄化用組成物の石油汚染土壌に対する添加量としては、通常1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%である。
本発明の浄化用組成物により石油汚染土壌を浄化するのに必要な日数は、通常1.5ヶ月以上、好ましくは2ヶ月〜6ヶ月である。
本発明の浄化用組成物により、土壌中の石油分解菌数を増加及び維持することができ、効率的に石油汚染浄化を行うことが可能となる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
実験方法
・総細菌数
50 ml容遠沈管に土壌1.0 gを量り取り、表1に示すDNA抽出緩衝液(pH 8.0)を8.0 ml、20%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム溶液を1.0 ml加え、1,500 rpm、室温で20分間撹拌した。撹拌後、50 ml容遠沈管から滅菌済み1.5 mlマイクロチューブに1.5 ml分取し、16℃、8,000 rpmで10分間遠心分離した。水層を新たなマイクロチューブに700μl分取し、フェノール・クロロホルム・イソアミルアルコール(25:24:1、v/v)を700μl加えて混和した後、16℃、13,000 rpmで10分遠心分離した。遠心分離後、水層を新たなマイクロチューブに500μl分取し、2-プロパノールを300μl加えて緩やかに混和し、16℃、13,000 rpmで15分遠心分離した。遠心分離後、上清を除去し、70%(v/v)エタノールを500μl加え16℃、13,000 rpmで5分遠心分離した。遠心分離後、上清を除去しアスピレーターで30分間減圧乾燥させた。これに表2に示すTE 10:1緩衝液(pH 8.0)を50μl加えよく溶解させ、これを環境DNA溶液とした。
アガロース2.0 g、表3に示す50×TAE緩衝液(pH 8.0) 4.0 ml及び0.1 mMエチジウムブロマイド溶液20μlに蒸留水を加えて200 mlとし、1.0 %アガロースゲルを作製した。環境DNA溶液5.0μlにローディングダイ(東洋紡、大阪) 1.0μlを混合し、全量6.0μl、既知量のDNAを含むスマートラダー(ニッポンジーン、富山) 1.5μlをアガロースゲルにアプライした。これを100 Vで40分間電気泳動を行った後、アガロースゲルにUV照射し、DNAバンドを確認した。KODAK 1D Image Analysis software (KODAK、NY、USA)を用いてスマートラダーのDNAバンドを解析し、蛍光強度に対するDNA量の検量線を作成した。この検量線を用いて、各サンプルDNA溶液のDNAバンドの蛍光強度からDNA量を求め、各土壌1.0 g当たりの環境DNA量を下記式を用いて算出した。
Y = 4.0 × 109 X(R2 = 0.99)[Y;土壌バクテリア数(cells/g-soil)、X;環境DNA量(μg/g-soil)]
を用いて土壌バクテリア数を算出した。
Figure 2014061489
Figure 2014061489
Figure 2014061489
・石油分解菌数
前述するのと同様の方法で、環境DNA溶液とアガロースゲルを調製した。環境DNA溶液15μlにローディングダイ(東洋紡、大阪) 2.0μlを混合し、全量17μlをアガロースゲルにアプライした。これを100 Vで40分間電気泳動を行った後、アガロースゲルにUV照射し、DNAバンドを確認した。アガロースゲルからDNAバンドを切り出し、環境DNAを精製した。KAPA SYBR FAST qPCR Master Mixを10μl、10μMのフォワードプライマー(5'-AACTAYMTCGARCAYTAYGG-3')及びリバースプライマー(5'-TGRTCKSWRTGNCGYTGVARGTG-3')を1μl、ROX highを0.4μl、精製した環境DNAを1〜5μl含む20μlの反応液を200μl容チューブに加え、Applied Biosystems 7300 Real Time System (アプライドバイオシステムズ、USA)にセットして、リアルタイムPCRを行った。PCRの反応条件は、95℃・5〜10分の加熱後、95℃・15〜30秒、60℃・30〜60秒の反応を40サイクルとした。なお、リアルタイムPCRに用いた試料のうち、KAPA SYBR、ROX highは、KAPA SYBR qPCR kit (KAPA BIOSYSTEMS、大阪)のプロトコールに従って用いた。得られたCt値から以下の式を使って石油分解菌数を算出した。
石油分解菌数(cells/g-sample) = (3×1014) × e(-0.516×Ct値)
この方法により、石油分解菌を特異的に高感度で定量することができる。
・油分分析
サンプルに含まれる油分はIR(HORIBA oil content analyzer OCMA-355, 堀場製作所、京都)で分析した。
・全炭素(TC)の測定
サンプルのTCは全炭素計(TOC-V CPH, 島津製作所、京都)を用いて測定した。
試験例1(土壌中における石油分解菌の分布)
バイオスティミュレーションにおいては土着の石油分解菌数を把握することが重要である。そこで、新たに設計したプライマーセットを用いて様々な土壌中における石油分解菌の分布を調べた。総細菌数及び石油分解菌数は上記の方法によって調べた。その結果を表4に示す。
今回試験に用いた全ての土壌から石油分解菌が検出された。このことから、石油分解菌は環境土壌中に広く分布していることが示唆された。総細菌数に占める石油分解菌の割合は0.10〜4.32%であった。自然界の窒素循環を担うアンモニア酸化細菌や亜硝酸酸化細菌は0.002〜4.2%の割合で存在していることが知られており、石油分解菌はこれら細菌とほぼ同等な割合で存在していた。
Figure 2014061489
試験例2(堆肥中における石油分解菌の分布)
石油汚染土壌の浄化を行うためには、石油分解菌が多数含まれる資材を使うことでより高い効果を期待できると考えられる。そこで、堆肥中における石油分解菌の分布を調べた。その結果を表5に示す。
堆肥中に含まれる総細菌数、石油分解菌数は、共に自然土壌よりも高い傾向を示した。また、鶏糞堆肥中の石油分解菌数は他の堆肥に比べて多い傾向が見られた。
Figure 2014061489
試験例3(土着の石油分解菌活性化によるバイオレメディエーションの効率化)
石油分解菌を多く含む有機資材を用いることで石油汚染土壌のバイオレメディエーションが効率化するかどうかを調べるため、油分濃度、総細菌数、及び石油分解菌数の関係を解析した。
有機資材は発酵鶏糞(アグリエヌワイ社製)を用いて、土壌のTCが20,000 mg/kg-soil (5%添加)、C/N比が8になるように添加し、無機塩[4 × MSW (per liter: 4.84 g (NH4)2NO3, 57.28 g Na2HPO4・12H2O, 21.78 g KH2PO4, 2 g NaCl, 0.986 g MgSO4, 11 mg FeSO4・7H2O, 59 mg CaCl2・2H2O, 0.801 mg ZnSO4・7H2O, 0.06 mg (NH4)6Mo7O24・4H2O, 0.08 mg CuSO4・5H2O, 0.16 mg CoCl2・6H2O, 0.06 mg MnSO4・5H2O, 2 g polypeptone, and 1 g yeast extract)]を用いた従来のバイオレメディエーションと比較した。石油汚染土壌は自動車用エンジンオイルのベースオイルを5,000 mg/kg-soilになるように添加することで作製した。油分濃度の変化を図1、総細菌数の変化を図2、石油分解菌数の変化を図3に示す。
油分濃度は無機塩を添加した場合では28日で30%のベースオイルを分解した。一方、発酵鶏糞を添加した土壌においては28日で47%のベースオイルを分解した。
土壌細菌数は無機塩を添加した場合では7日で1.8 × 1010 cells/g-soilまで増加したがその後は6.8 × 109 cells/g-soilまで減少した。一方で、発酵鶏糞を添加した土壌においては14日で7.1 × 1010 cells/g-soilまで増加し、28日目も3.3 × 1010 cells/g-soilまで細菌数が維持されていた。
石油分解菌数は無機塩を添加した場合では7日で2.0 × 109 cells/g-soilまで増加したがその後は1.4 × 108 cells/g-soilまで減少した。一方で、発酵鶏糞を添加した土壌においては7日で3.7 × 109 cells/g-soilまで増加し、その後も21日までは2.7 × 109 cells/g-soilと比較的高い菌数を維持していた。
以上の結果から、発酵鶏糞を添加し、TCを10,000 mg/kg以上、C/N比を8以上に調整することにより総細菌数及び石油分解菌数が高く維持されており、油分分解の促進に繋がったものと考えられる。
まとめ
堆肥中には比較的多くの石油分解菌が存在しており、特に鶏糞堆肥に多くの石油分解菌が存在していた。石油汚染土壌に発酵鶏糞を添加し、TC及びC/N比を一定の範囲に調整することにより、土壌細菌及び石油分解菌が増加すると共に高く維持され、油分分解も促進した。
試験例4(全炭素、全窒素、C/N比が請求項4の範囲を満たす発酵牛糞堆肥を用いることによるバイオレメディエーションの効率化)
TCが約1,000 mg/kgの土壌に5,000 mg/kgになるように軽油を添加し、本土壌を石油汚染土壌とした。石油汚染土壌にTCが約10,000 mg/kg(油分のTCは除く)になるように表6に示す発酵牛糞堆肥(東商製)又は鶏糞堆肥(坂本産業製)を添加して混合し、室温で13日間静置した。土壌中の油分の定量はIRで行った。その結果を図4に示す。
堆肥中の全炭素、全窒素、C/N比が請求項4の範囲を満たす発酵牛糞を使用することにより、発酵鶏糞を使用した場合よりも油分分解が促進された。これは発酵鶏糞には窒素成分が多く含まれる(C/N比が小さい)ため、資材添加後の土壌中のアンモニア成分が高くなるなどの理由により、油分分解が阻害されたと考えられる。
Figure 2014061489
試験例5(TC及びC/N比調整によるバイオレメディエーションの効率化)
TCが2,000 mg/kgの石油汚染土壌に5,000 mg/kgになるように自動車用エンジンオイルのベースオイル(新日本石油)を添加し、本土壌を石油汚染土壌とした。石油汚染土壌にTCが10,000 mg/kg(油分のTCは除く)になるように鶏糞堆肥(アグリエヌワイ社製)を添加して混合し、室温で28日間静置した。土壌中の油分の定量はIRで行った。その結果を表7に示す。
鶏糞堆肥によってTC及びC/N比を調整することによって油分の減少が観察された。TC及びC/N比を調整しなかった土壌は油分の減少が見られなかった。TC及びC/N比を調整することによって土壌中の石油分解菌が活性化されたと考えられる。
Figure 2014061489

Claims (5)

  1. 石油分解菌を含む有機資材を石油汚染土壌に添加することにより、石油汚染土壌中の全炭素の含有量(但し、石油の炭素量を除く)を10,000〜60,000 mg/kgに、且つ石油汚染土壌中のC/N比を8〜16に調整する工程を含む石油汚染土壌の浄化方法。
  2. 前記有機資材が1×106 cells/g以上の量で石油分解菌を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機資材が堆肥を主成分として含む組成物である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記有機資材が堆肥であって、該堆肥中の全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 石油分解菌を含み、全炭素の含有量が150,000 mg/kg以上、全窒素の含有量が8,000 mg/kg以上、及びC/N比が18〜30である石油汚染土壌の浄化用組成物。
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