JP2014059140A - 局所空気清浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造の局所空気清浄化装置を提供する。
【解決手段】局所空気清浄化装置1は、清浄化された一様空気流を吹き出す空気流開口面23を有するプッシュフード2と、プッシュフード2の空気流開口面23側に設けられ、空気流開口面23側から一様空気流の下流側に向かって延び、下流側端部に開口面31を形成するガイド3と、を備えている。プッシュフード2は、空気流開口面23から吹き出された一様空気流が、ガイド3内を通過した後、開口面31の下流側において空気衝突面Wに衝突するように配置されている。ガイド3は、その開口面31を空気衝突面Wから離間して対向させることにより、開口面3と空気衝突面Wとの間に開放した領域を形成する。空気流開口面23から吹き出される清浄化された一様空気流は、空気衝突面Wで衝突して開放した領域外に流出することにより、ガイド3内及び開放した領域内を他の領域に比較して高い清浄度とする。
【選択図】図1
【解決手段】局所空気清浄化装置1は、清浄化された一様空気流を吹き出す空気流開口面23を有するプッシュフード2と、プッシュフード2の空気流開口面23側に設けられ、空気流開口面23側から一様空気流の下流側に向かって延び、下流側端部に開口面31を形成するガイド3と、を備えている。プッシュフード2は、空気流開口面23から吹き出された一様空気流が、ガイド3内を通過した後、開口面31の下流側において空気衝突面Wに衝突するように配置されている。ガイド3は、その開口面31を空気衝突面Wから離間して対向させることにより、開口面3と空気衝突面Wとの間に開放した領域を形成する。空気流開口面23から吹き出される清浄化された一様空気流は、空気衝突面Wで衝突して開放した領域外に流出することにより、ガイド3内及び開放した領域内を他の領域に比較して高い清浄度とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、局所空気清浄化装置に関する。
従来、局所的な作業空間の空気清浄度を向上させる装置としてクリーンベンチがしばしば用いられている。一般的なクリーンベンチは、作業台の手前の面だけが作業用の開口になっており、それ以外の面では清浄度を保つために囲いとなっている。このようなクリーンベンチでは、その囲い内に清浄空気吹き出し口が配置されており、作業者は手前の作業用の開口から手を入れて作業を行っている。
しかし、クリーンベンチの作業用の開口が狭いことから、作業者が精密機械の組立作業等を行う場合には、その作業性に問題がある。また、製造ラインのように、製品や製造部品の移動が伴う場合には、ライン全体をクリーンルーム内に入れる等の措置がとられてきたが、これでは設備が大規模になってしまうという問題がある。
このため、清浄化された空気の一様流を吹き出すことのできる一対のプッシュフードの空気流開口面を対向させて配置し、それぞれの空気流開口面からの空気流を衝突させることにより、一対のプッシュフード間の領域を他の領域に比較して高い清浄度を有する清浄空気空間とすることができる局所空気清浄化装置が提案されている(特許文献1)。
ところで、作業の種類や作業の進め方によっては、もう少し広い範囲の清浄空間で作業を行いたい場合がある。また、もう少し簡単な構造の局所空気清浄化装置を用いて作業を行いたい場合もある。このため、さらに簡単な構造の局所空気清浄化装置が要望されている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構造の局所空気清浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の局所空気清浄化装置は、
清浄化された一様空気流を吹き出す空気流開口面を有するプッシュフードと、
前記プッシュフードの空気流開口面側に設けられ、前記空気流開口面側から前記一様空気流の下流側に向かって延び、下流側端部に開口面を形成するガイドと、を備え、
前記プッシュフードは、前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が、前記ガイド内を通過した後、前記ガイドの前記開口面の下流側において空気衝突面に衝突するように配置され、
前記ガイドの前記開口面を前記空気衝突面から離間して対向させることにより、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との間に開放した領域を形成し、
前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が前記空気衝突面で衝突して前記開放した領域外に流出することにより、前記ガイド内及び前記開放した領域内を他の領域に比較して高い清浄度とする、ことを特徴とする。
清浄化された一様空気流を吹き出す空気流開口面を有するプッシュフードと、
前記プッシュフードの空気流開口面側に設けられ、前記空気流開口面側から前記一様空気流の下流側に向かって延び、下流側端部に開口面を形成するガイドと、を備え、
前記プッシュフードは、前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が、前記ガイド内を通過した後、前記ガイドの前記開口面の下流側において空気衝突面に衝突するように配置され、
前記ガイドの前記開口面を前記空気衝突面から離間して対向させることにより、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との間に開放した領域を形成し、
前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が前記空気衝突面で衝突して前記開放した領域外に流出することにより、前記ガイド内及び前記開放した領域内を他の領域に比較して高い清浄度とする、ことを特徴とする。
前記ガイドの前記開口面と、前記プッシュフードの空気流開口面とが略同一形状であることが好ましい。
前記プッシュフードは、例えば、複数のプッシュフードを連結してなる。
前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流の流速は0.2〜0.5m/sであることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、2m以上10m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が4秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、1m以上2m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が3秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、0.2m以上1m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が2秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記プッシュフードは、例えば、複数のプッシュフードを連結してなる。
前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流の流速は0.2〜0.5m/sであることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、2m以上10m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が4秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、1m以上2m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が3秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、0.2m以上1m未満である。この場合、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が2秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
前記空気衝突面は、前記ガイドの前記開口面の端部と対向する位置の近傍に、前記ガイド側に向かって屈曲した屈曲部を有することが好ましい。
このような局所空気清浄化装置において、
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、2m以上10m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が6秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
また、前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、1m以上2m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が5秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
さらに、前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、0.2m以上1m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が3秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
このような局所空気清浄化装置において、
前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、2m以上10m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が6秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
また、前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、1m以上2m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が5秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
さらに、前記ガイドの前記開口面の幅は、例えば、0.2m以上1m未満であり、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との距離は、前記開口面から吹き出された一様空気流が3秒以内に前記空気衝突面に衝突する距離であることが好ましい。
本発明によれば、簡単な構造の局所空気清浄化装置を提供することができる。
以下、本発明の局所空気清浄化装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る局所空気清浄化装置の一例を示す図である。
図1に示すように、本発明の局所空気清浄化装置1は、壁、衝立などの空気衝突面Wに対向するように配置されたプッシュフード2と、プッシュフード2に設けられたガイド3と、を備えている。
プッシュフード2は、清浄化された一様空気流を吹き出す機構を有するものであればよく、従来からプッシュプル型換気装置に用いられているプッシュフードを基本的構造とし清浄用フィルタを内設した構造を採用することができる。
ここでいう一様空気流および一様流は、林太郎著「工場換気」(空気調和・衛生工学会 1982年発行)に記載の一様流と同義であり、一様に連続し、大きな渦部の生じない微風速の流れをいう。ただし、本発明は、空気の流速および速度分布を厳密に規定した空気吹き出し装置を提供しようとするものではない。一様空気流は、例えば、障害物がない状態での速度分布のバラツキが、その平均値に対して±50%以内、さらには±30%以内であるものが好ましい。
本実施の形態のプッシュフード2は、連結具により、それぞれ9個(縦3個×横3個)のプッシュフードがその空気流開口面が同一方向であって、プッシュフードの短辺どうし、長辺どうしがそれぞれ隣り合うように配列して連結されている。ここで、連結具により連結されたプッシュフードの構造は基本的に同一であることから、このうちの1個のプッシュフード2aの構造について述べることにより、本実施の形態のプッシュフード2の構造について説明する。図2にプッシュフード2aの構造を示す。
図2に示すように、プッシュフード2aのハウジング21は、略直方体状に形成され、その一面に空気流吸込面22が形成されている。空気流吸込面22は、例えば、ハウジング21の一面全体に複数の孔が形成された面からなる。空気流吸込面22では、この孔からプッシュフード2aの外部の周辺空気である外気や室内空気を取り入れる。また、ハウジング21の空気流吸込面22と対向する他面には、空気吹出面(空気流開口面)23が形成されている。空気流開口面23は、例えば、ハウジング21の一面全体に複数の孔が形成された面からなる。空気流開口面23では、この孔からプッシュフード2a内で形成された清浄空気の一様空気流がプッシュフード2aの外部に吹き出される。プッシュフード2aの空気流開口面23の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、1050mm×850mmである。
プッシュフード2は、その空気流開口面23が壁などの空気衝突面Wに対向するように配置されている。ここで、空気流開口面23が空気衝突面Wに対向するとは、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとが正対した状態に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとが若干傾いた状態のものも含まれる。プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの傾きは、空気流開口面23と空気衝突面Wとが成す角度が30°程度の範囲内であることが好ましい。
ハウジング21内には、送風機構24と、高性能フィルタ25と、整流機構26とが配置されている。
送風機構24は、ハウジング21内の空気流吸込面22側に配置されている。送風機構24は、空気吹き出し用のファン等から構成されている。送風機構24は、プッシュフード2aの周辺空気である外気や室内空気を空気流吸込面22から取り入れるとともに、空気流開口面23から空気流を吹き出す。また、送風機構24は、ファンの吹き出し力を制御することにより、空気流開口面23から吹き出される空気流の流速を可変できるように形成されている。
送風機構24は、ハウジング21内の空気流吸込面22側に配置されている。送風機構24は、空気吹き出し用のファン等から構成されている。送風機構24は、プッシュフード2aの周辺空気である外気や室内空気を空気流吸込面22から取り入れるとともに、空気流開口面23から空気流を吹き出す。また、送風機構24は、ファンの吹き出し力を制御することにより、空気流開口面23から吹き出される空気流の流速を可変できるように形成されている。
高性能フィルタ25は、送風機構24と整流機構26との間に配置されている。高性能フィルタ25は、取り入れた周辺空気をろ過するためのHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)やULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)等の清浄化レベルに応じた高性能フィルタから構成されている。高性能フィルタ25は、送風機構24によって取り入れた周辺空気を所望の洗浄化レベルの清浄空気に清浄化する。高性能フィルタ25により所望の洗浄化レベルに清浄された清浄空気は、送風機構24により整流機構26に送られる。
整流機構26は、高性能フィルタ25と空気流開口面23との間に配置されている。整流機構26は、図示しない空気抵抗体を備えており、それはパンチングプレートや網部材などから形成されている。整流機構26は、高性能フィルタ25から送風され、空気流開口面23全体に対して通気量に偏りのある送風空気を、空気流開口面23全体に対して通気量に偏りのない均一化された空気流(一様空気流)に補正(整流)する。この整流された一様空気流が、送風機構24により、空気流開口面23全体からプッシュフード2の外部に吹き出される。
また、プッシュフード2aは、図2に示すように、ハウジング21内の空気流吸込面22と送風機構24との間に、プレフィルタ27が配置されていることが好ましい。プレフィルタ27としては、例えば、中性能フィルタが挙げられる。空気流吸込面22と送風機構24との間にプレフィルタ27を配置することにより、空気流吸込面22を介してハウジング21内部に吸い込まれた周辺空気に含まれる比較的大きな粉塵を取り除くことができる。このように周辺空気に含まれる粉塵の大きさに応じて多段階で粉塵を取り除くことができるので、目詰まり等が生じやすい高性能フィルタ25の性能を長期間維持することができる。
このように構成されたプッシュフード2aでは、送風機構24によって取り入れた周辺空気がプレフィルタ27、及び、高性能フィルタ25によって所望の洗浄化レベルの清浄空気に清浄化される。そして、清浄化された清浄空気は整流機構26によって一様空気流に整流される。このように清浄化された一様空気流は空気流開口面23全体からプッシュフード2aの空気流開口面23にほぼ垂直方向に外部へ向かって吹き出される。
ガイド3は、その一端が、プッシュフード2の空気流開口面23側に設けられている。また、ガイド3は、空気流開口面23に設けられ、そこから、空気流開口面23から吹き出される一様空気流の下流側に向かって延び、空気流開口面23の外周輪郭部を覆うように形成されている。例えば、空気流開口面23の形状が四角形の場合、その断面形状がコの字状となるように延伸形成されている。このコの字状の開放された側と床面とにより、一様空気流の吹き出し方向に向かって外周輪郭部を含み、そこから吹き出される一様空気流の流れと並行に気流の周囲をトンネル状に囲う状態となる。また、床面が無い場合においては、ガイド3の断面形状がコの字状ではなく、例えば、ロの字状となるように延伸形成される。このガイド3は、その他端(開口面31)との間に開放した領域を有するように形成されている。ここで、ガイド3の開口面31とは、空気流開口面23から吹き出される一様空気流の下流側に向かってトンネル状に延びるガイド3の下流側端部(開放した領域との境目)の周縁部輪郭によって囲まれた空洞状の端面、つまり開口のことをいう。例えば、床をガイド3の一部として代用する場合においてガイド3の断面形状がコの字状の場合にはガイド3の下流側端部と床面とにより形成される四角形状の空洞状の開口が開口面31に該当し、ガイド3の断面形状がロの字状の場合にはガイド3の下流側端部に形成される四角形状の空洞状の開口が開口面3に該当する。
ガイド3は、その開口面31から吹き出される空気流が、空気流開口面23からの清浄化された一様空気流の状態を維持可能なものであれば、任意の材料により形成することが可能である。また、ガイド3は、空気流開口面23からの清浄化された一様空気流の状態を維持可能であれば、一様空気流の周囲全体を完全に覆っていなくてもよく、例えば、その一部に穴が開いていたり、スリットが形成されていてもよい。
ガイド3は、その開口面31が空気衝突面Wに対向するように配置されている。開口面31が空気衝突面Wに対向するように配置されることで、開口面31から吹き出された空気流が空気衝突面Wに衝突する。図4に示すように、開口面31を壁に正対させた場合、一様空気流は、空気衝突面Wに衝突すると、ほぼ垂直に流れの向きを変える挙動を示す。このように流れることにより、空気衝突面Wに衝突した空気流はぶつかった面の外側へと流出する。この結果、気流がぶつかった面から開口面31端部までの領域において清浄空間が得られる。
ここで、開口面31が空気衝突面Wに対向するとは、開口面3が空気衝突面Wに正対した状態に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、ガイド3の開口面31と空気衝突面とが若干傾いた状態のものも含まれる。開口面31から吹き出される空気流が空気衝突面Wに正面からぶつからない状態であっても、図3の点線で囲われている空間に清浄空間を形成することができるためである。ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとが成す角度は、30°程度の範囲内であることが好ましい。
開口面31の形状は、空気流開口面23とほぼ同じ形状となるように形成されていることが好ましい。開口面31と空気流開口面23とをほぼ同じ形状とすることにより、開口面31において空気流開口面23から吹き出された一様空気流の状態を維持しやすいためである。ただし、開口面31と空気流開口面23とはほぼ同じ形状でなくてもよく、例えば、図5及び図6に示すように、開口面31の幅を拡大または縮小して開口面31と空気流開口面23とを異なる形状にしてもよい。この場合にも一様空気流の状態を維持することが可能なためである。開口面31の幅を拡大または縮小する場合、(開口面31の幅)/(空気流開口面23の幅)は、0.6〜1.4であることが好ましく、0.8〜1.2であることがさらに好ましい。かかる範囲とすることにより、開口面31において空気流開口面23から吹き出された一様空気流の状態を維持可能になる。
ガイド3の長さbは、その開口面31と空気衝突面Wとを離間して対向させたとき、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの間に開放した領域を形成できる長さであればよく、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xや、空気流開口面23(開口面31)から吹き出される一様空気流の流速等に応じた所定の長さにすることが好ましい。
後述するように、ガイド3の長さbを12mとした場合、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を、開口面31の幅が2m以上10m未満の場合には流速の4倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が4秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることが好ましい。また、開口面31の幅が1m以上2m未満の場合には流速の3倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が3秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)以内にすることが好ましい。さらに、開口面31の幅が0.2m以上1m未満の場合には流速の2倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が2秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることが好ましい。かかる距離にすることにより、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を高い清浄度にすることができるためである。
ここで、開口面31の幅(L)は、開口面31が円形の場合、図7(a)に示すように、その円の直径をいう。また、開口面31の幅(L)は、開口面31が矩形の場合、図7(b)に示すように、内接する最大の円の直径、すなわち、短辺の長さをいう。さらに、開口面31の幅(L)は、開口面31が楕円形、多角形の場合、図7(c)〜(g)に示すように、内接する最大の円の直径をいう。また、開口面31の幅(L)は、開口面が凹部を含む形状の場合、図7(h)に示すように、向かい合う辺の距離が最短となる位置で内接する円の直径をいう。さらに、開口面31の幅(L)は、開口面が凹形の場合、図7(i)に示すように、凹部を有する辺と向かい合う辺との距離が最短となる位置で内接する円の直径をいう。
このように構成されたガイド3は、図1に示すように、プッシュフード2の空気流開口面23側から、一様空気流の下流側に向かって設けられ(取り付けられ)、その下流側端部に設けられた開口面31が空気衝突面Wに対向するように配置される。これにより、開口面3と空気衝突面Wとの間に開放された領域が形成される。
以上のように構成された局所空気清浄化装置1では、プッシュフード2の送風機構24によって取り入れた空気流吸込面22近傍の周辺空気がプレフィルタ27、及び、高性能フィルタ25によって所望の洗浄化レベルの清浄空気に清浄化される。そして、清浄化された清浄空気が整流機構26によって一様空気流に整流され、清浄化された一様空気流が空気流開口面23全体からガイド3に吹き出される。
ここで、空気流開口面23から吹き出される清浄化された一様空気流の流速は、0.3〜0.5m/sであることが好ましく、消費電力を抑えたい場合には0.2〜0.3m/sに風速を落としたり、局所空気清浄化装置1内が汚染され、すばやく清浄化したい場合には、0.5〜0.7m/sに風速を上げたり、適宜選択することすることも可能である。これらの流速で吹き出すと、空気流開口面23から吹き出される清浄化された一様空気流がガイド3内を押し出されるように移動し、ガイド3内で一様空気流の状態を維持しやすいためである。さらに、流速を遅くすると、送風機構のファンの回転数を抑えられるため、騒音値及び消費電力を抑制することができる。それに伴い、送風量が低下するため、プレフィルタ27、及び、高性能フィルタ25へ堆積する粉じん量を低減することができる。一方、ガイド3の清浄化された空間内で、コンタミナンツが発生するような状況においては、一様空気流の流速を0.5m/s程度とすることで、一様空気流の流速を0.2m/sに設定している場合と比較してガイド3内及びガイド3と空気衝突面Wとの間に形成される開放領域内のコンタミナンツを速やかに排除することができる。このように、使用の用途に応じて自由に一様空気流の流速を設定することも可能である。なお、空気流開口面23から吹き出される一様空気流の風速を上げすぎると、渦部が生じ、開口面31から一様空気流が吹き出す際に乱流を巻き起こし、ガイド3と空気衝突面Wとの間に形成される開放領域内に、開放領域外のコンタミナンツを巻き込んでしまうおそれがある。このため、空気流開口面23から吹き出される一様空気流の風速は、渦部を生じてしないような風速にすることが好ましい。
ガイド3に吹き出された清浄化された一様空気流は、一様空気流の状態を維持しつつ、ガイド3を通過して開口面31から吹き出される。開口面31から吹き出された空気流は、空気衝突面Wに衝突する。衝突した空気流は、ガイド3と空気衝突面Wとの間に形成される開放した領域外(局所空気清浄化装置1外)に流出する。この結果、空気流開口面23と空気衝突面Wとの間の領域(ガイド3の内部、及び、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域)を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができる。
ここで、本発明と特許文献1に記載の局所空気清浄化装置との比較を行った。比較するにあたって、両方の装置のプッシュフードの空気流開口面の大きさを横1050mm×縦850mmとし、そのプッシュフード9個(縦3個×横3個)を連結した状態とした。さらに、空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流の流速を0.5m/sとした。このとき、特許文献1に記載の局所空気清浄化装置では、清浄化された空間として得られる空気流開口面23間の距離の上限は5.5m程度となることを確認した。これに対し、本発明の局所空気清浄化装置1では、清浄化された空間として得られる空気流開口面23と空気衝突面Wとの距離は、20m程度までは広げられることを確認した。このように、本発明の局所空気清浄化装置1は、簡単な構造で、かつ広い清浄空気空間を形成することができる。
また、本発明を特許文献1に記載の技術を用いた開放型空気清浄化装置と比較した場合、同一面積のプッシュフードから吹き出される一様空気流の風速が同一であっても、得られる清浄空間を格段に広くでき、また、装置を両側に必要としないため、プッシュフード単体の消費電力が同じであっても、清浄空間の単位面積当たり消費する電力量を低減できることになる。或いは、同じ清浄空間を清浄化する場合には、特許文献1より風速を落とすことができるため、送風機構のファンの回転数を抑えられることになり、消費電力の低減が可能になる。そして、風速を落とすことができることにより、局所空気清浄化装置の運転に伴う騒音も低減することが可能であり、かつ、フィルタを通過する風量が低下するので、清浄空気を得るためのフィルタに堆積する粉じん量を低下させることとなり、その消耗度を抑えることも可能である。また、特許文献1の開放型局所空気清浄化装置を、前記条件で設置した場合、消費電力は7200W、騒音値は対向している空気流開口面23間の中央において75dB(A)であることを確認した。これに対し、本発明で前記設置条件(空気流開口面23と空気衝突面Wとの距離20m)とした場合、消費電力は3600W、騒音値は空気流開口面23と空気衝突面Wとの中央において前記特許文献1と同等となることを確認した。言い換えると、特許文献1では、約45立方メートルの空間を清浄化しており、1立方メートルあたりを清浄化するために消費した電力は、約160Wであった。これに対して、本発明では、約160立方メートルの空間を清浄化しており、1立方メートルあたりを清浄化するために消費した電力は、約22.5Wであることを確認した。また、前記本発明では空気流開口面23と空気衝突面Wとの距離を20mとした場合の例であるが、この距離を大きくした場合は、さらに単位体積あたりの消費電力を低下させることが可能である。
さらに、一般的なクリーンルームでは部屋全体を清浄化するため、施工工事が容易でないが、本実施の形態の局所空気清浄化装置1においては、プッシュフード2を容易に移動させることができる。また、プッシュフード2に設けられたガイド3を一様空気流に影響のない範囲内であれば作業に応じて曲げたり、ガイドの開口面と空気衝突面とからなる開放領域を任意の位置に移動させるなどその作業領域のレイアウトを極めて容易に変更することが可能となる。
また、作業者自身が清浄領域に入りきって作業するような一般的なクリーンルームの場合は、作業者が作業する床面から清浄空気吹き出し装置の取り付けられた天井との距離をいかに延ばそうとも、作業者の作業領域が変化することはない。しかし、局所空気清浄化装置1においては水平流を用いていることから、ガイド3内の領域を増やすことで、その清浄領域内に全身入り込んで作業する作業者の作業領域(床面積)を増やすことができる。
また、本実施の形態の開放した領域内には、一般的なクリーンルームに必要な作業者や部品や製造機器の出し入れするためのドアがなく、これらのドアを開けることによる清浄空間領域内の清浄度低下がなく、いつでも開放した領域から出入り、或いは、部品等の出し入れが可能である。一般のクリーンルームでは、クリーンルーム内が汚染されたときは、クリーンルームに供給された清浄空気によってクリーンルーム内の汚染空気が希釈され、これを排気することで徐々にクリーンルーム内を清浄化している。従ってクリーンルーム内が汚染された場合には、清浄化されるまでに数時間を要する。しかし、本発明では、仮にガイド3内や開放した領域内が汚れたとしても、空気流開口面から吹き出す清浄化された一様空気流が、ガイド内からガイド外に汚染空気を押し出すように流れるので、極めて短時間で清浄化することが可能である。
また、一般的なクリーンルームでは、クリーンルームに供給された清浄空気は、クリーンルーム内に設けられた排気口、或いは、クリーンルームの壁面と床面との間に形成されるわずかな隙間から排出される。これは、一般的なクリーンルームでは、前記隙間を積極的に小さくし、クリーンルーム内を陽圧にすることで、外部からの汚染空気の進入を防止しているからである。しかし、本発明では、前記クリーンルームのようなわずかな隙間から清浄空気を排出するものとは異なり、積極的に広い幅の開放した領域を形成し、その形成された空間も清浄化できる。このため、この開放した領域を清浄化した領域として前述のような出入り口等に利用することが可能である。
以上説明したように、本実施の形態の局所空気清浄化装置1によれば、ガイド3を設けたプッシュフード2を空気衝突面Wに対向するように配置することにより、ガイド3の内部、及び、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができる。このように本発明は簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
上記実施の形態では、プッシュフード2に設けられたガイド3の形状をプッシュフード2の空気流開口面23からガイドの開口面31に向かって真っ直ぐに伸びている場合を例に本発明を説明したが、例えば、図8に示すように、一様空気流の状態が維持される範囲であれば湾曲していてもよい。この場合にも、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができ、簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供することができる。
上記実施の形態では、プッシュフード2が連結具によりそれぞれ9個(縦3個×横3個)のプッシュフード2aが連結されている場合を例に本発明を説明したが、プッシュフード2を構成するプッシュフード2aの数は、10個以上であっても、8個以下であってもよい。例えば、プッシュフード2が連結具によりそれぞれ4個(縦2個×横2個)のプッシュフード2aが連結されていてもよい。これらのようにプッシュフード2aが連結される場合には、プッシュフード2aの空気流開口面が同一方向であって、プッシュフード2aの短辺どうし、長辺どうしがそれぞれ隣り合うように配列される。このとき、互いのプッシュフード2aは隣り合うプッシュフード2aの側面、上下面或いはその両方の面が気密状態で連結されていること、或いは、隣り合うプッシュフード2aの側面、上下面或いはその両方の面の間にパッキン等のシール材を介して気密状態で連結されていることが好ましい。また、図9に示すように、プッシュフード2が1個のプッシュフード2aから構成されていてもよい。これらの場合にもガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができる。このため、さらに簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供することができる。また、局所空気清浄化装置1では、床をガイド3の一面に利用するのではなく、ガイド3の断面形状をロの字状としてもよい。
上記実施の形態では、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を、その上面及び両側面が開放された場合を例に本発明を説明したが、例えば、図10に示すように、ガイド3の上面の端部を空気衝突面Wに連結し、両側面のみが開放された領域となるように形成してもよい。この場合にも、空気流開口面23と空気衝突面Wとの間の領域を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができ、簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供することができる。
上記実施の形態では、空気衝突面Wが壁、衝立のような平板状の場合を例に本発明を説明したが、空気衝突面Wは平板状に限定されるものではない。例えば、空気衝突面Wは、ガイド3の開口面31の端部と対向する位置の近傍である、空気衝突面Wの端部、例えば、図11に示すように、空気衝突面Wの側部にガイド3(プッシュフード2)側に向かって屈曲した屈曲部W1を有することが好ましい。また、空気衝突面Wは、その上部、下部、及び側部の全てをガイド3側に向かって屈曲した屈曲部W1を有してもよい。また、屈曲部W1は、なだらかな曲面を有するように角を丸め(アールを付け)てもよい。このように空気衝突面Wが屈曲部W1を有することにより、ガイド3と空気衝突面Wとの間に形成される開放した領域外(局所空気清浄化装置1外)からの空気の流入を防止しやすくなる。このため、空気流開口面23と空気衝突面Wとの間の領域(ガイド3の内部、及び、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域)を局所空気清浄化装置1外の領域よりもより高い清浄度とすることができ、簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供することができる。さらに、開口面31と空気衝突面Wとの距離及び、開口面31の端部と屈曲部W1との最短距離を長くすることができるので、さらに広い清浄空気空間を形成することができる。
また、プッシュフード2は底面にキャスターを取付けた構造としてもよい。この場合、プッシュフード2を容易に移動させることが可能である。また、ガイド3として、キャスター付きパーティションのユニットであって、プッシュフード2に自在に接続可能な形状のものを用い、これにビニールシートを被せる形態としてもよい。この場合、施工が容易、かつ、移動も容易に行うことが可能である。さらに、ガイド3は蛇腹状に空気流の流れ方向に伸縮自在なビニールハウスのような形態としてもよい。この場合、ガイド3の長さを容易に変更したり、ガイド3を曲げたり、ガイド3の位置、すなわち、清浄空間を得られる位置を変更することも容易になる。
例えば、部屋の隅にクリーンゾーンを形成する場合においては、ガイド3の一部を側壁面や床で代用してもよい。
また、清浄空間内にコンベア状のラインの一部を配置する場合、清浄化したいラインの部分全体を覆うようにトンネル状に囲い、その囲った一方にプッシュフード2がつながるように接続され、他方を開放状態(開口面31)として、その対向する位置に空気衝突面Wを配置すれば良い。このような例において、ラインが壁づたいに配置されている場合においては、この壁をガイド3の一部として代用することも可能である。
また、清浄空間内にコンベア状のラインの一部を配置する場合、清浄化したいラインの部分全体を覆うようにトンネル状に囲い、その囲った一方にプッシュフード2がつながるように接続され、他方を開放状態(開口面31)として、その対向する位置に空気衝突面Wを配置すれば良い。このような例において、ラインが壁づたいに配置されている場合においては、この壁をガイド3の一部として代用することも可能である。
以下、本発明の具体的な実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
図1に示す局所空気清浄化装置1を用い、図12に示す測定位置1〜15(ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域)について清浄度を測定した。なお、図12は局所空気清浄化装置1の上面図である。プッシュフード2は、横1050mm、縦850mmのプッシュフード2a9個(縦3個×横3個)をその空気流開口面が同一方向であって、プッシュフード2aの短辺どうし、長辺どうしがそれぞれ隣り合うように配列して連結したものであり、その開口面31の大きさは、幅3150mm、高さ2550mmである。測定位置1〜15の測定高さについては、プッシュフード2の高さの1/2の位置とした。清浄度の測定は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定した。清浄度は、300個/CF以下の場合を高い清浄度であると評価した。なお、ガイド3の長さbは10m、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xは12m、清浄化された一様空気流の流速は0.5m/sとした。なお、参考のため、局所空気清浄化装置1外の測定位置16〜18についても同様に、清浄度を測定した。結果を表1に示す。
図1に示す局所空気清浄化装置1を用い、図12に示す測定位置1〜15(ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域)について清浄度を測定した。なお、図12は局所空気清浄化装置1の上面図である。プッシュフード2は、横1050mm、縦850mmのプッシュフード2a9個(縦3個×横3個)をその空気流開口面が同一方向であって、プッシュフード2aの短辺どうし、長辺どうしがそれぞれ隣り合うように配列して連結したものであり、その開口面31の大きさは、幅3150mm、高さ2550mmである。測定位置1〜15の測定高さについては、プッシュフード2の高さの1/2の位置とした。清浄度の測定は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定した。清浄度は、300個/CF以下の場合を高い清浄度であると評価した。なお、ガイド3の長さbは10m、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xは12m、清浄化された一様空気流の流速は0.5m/sとした。なお、参考のため、局所空気清浄化装置1外の測定位置16〜18についても同様に、清浄度を測定した。結果を表1に示す。
(実施例1)
表1に示すように、ガイド3を設けたプッシュフード2を空気衝突面Wに対向するように配置することにより、ガイド3の内部、及び、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放した領域を、局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とすることができることが確認できた。このときの消費電力値は3600W、騒音値は空気流開口面23と空気衝突面Wとの中央において75dB(A)であることが確認できた。これにより、簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供できることが確認できた。
(実施例2〜10)
図1に示す局所空気清浄化装置1を用い、図13に示すように、清浄化された一様空気流の流速、ガイド3の長さb、及び、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xを変化させた場合について清浄度を測定した。なお、実施例1においてガイド3の内部が清浄化されていることが確認できたことから、実施例2〜10では、図14に示すように、開口面31、空気衝突面Wから開口面31側に15cm離間した位置、及び、開口面31と空気衝突面Wとの中央、それぞれの測定点A〜Gの7点について清浄度を測定した。結果を表2〜表10に示す。なお、測定点A、D、Eの位置は、ガイド3等の下流側端部の上縁から15cm下側でガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。測定点B、Fの位置は、ガイド3等の下流側端部の上縁と下縁の中間の高さでガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。測定点C、Gの位置は、ガイド3等の下流側端部の下縁からガイドの15cm上側でガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。また、空気衝突面W側の測定点A〜Gでは空気衝突面Wから気流の上流側15cmの位置とした。
図1に示す局所空気清浄化装置1を用い、図13に示すように、清浄化された一様空気流の流速、ガイド3の長さb、及び、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xを変化させた場合について清浄度を測定した。なお、実施例1においてガイド3の内部が清浄化されていることが確認できたことから、実施例2〜10では、図14に示すように、開口面31、空気衝突面Wから開口面31側に15cm離間した位置、及び、開口面31と空気衝突面Wとの中央、それぞれの測定点A〜Gの7点について清浄度を測定した。結果を表2〜表10に示す。なお、測定点A、D、Eの位置は、ガイド3等の下流側端部の上縁から15cm下側でガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。測定点B、Fの位置は、ガイド3等の下流側端部の上縁と下縁の中間の高さでガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。測定点C、Gの位置は、ガイド3等の下流側端部の下縁からガイドの15cm上側でガイド下流側端部の側縁から気流の内側に15cmの位置とした。また、空気衝突面W側の測定点A〜Gでは空気衝突面Wから気流の上流側15cmの位置とした。
(実施例2)
(実施例3)
(実施例4)
(実施例5)
(実施例6)
(実施例7)
(実施例8)
(実施例9)
(実施例10)
表2〜表10に示すように、清浄化された一様空気流の流速、ガイド3の長さb、及び、プッシュフード2の空気流開口面23と空気衝突面Wとの間隔Xを変化させても、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を局所空気清浄化装置1外の領域よりも高い清浄度とできることが確認できた。また、このときの消費電力は1062〜3600Wであり、騒音値は空気流開口面23と空気衝突面Wとの中央において59〜75dB(A)であることが確認できた。
(実施例11〜19、参考例1〜9)
図1に示す局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦3個×横3個=9個)を用い、図15に示すように、ガイド3の長さbを12mとし、清浄化された一様空気流の流速、及び、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を変化させた場合について清浄度を測定した(実施例11〜13、参考例1〜3)。また、図9に示す局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを1個)を用い、同様に、清浄度を測定した(実施例14〜16、参考例4〜6)。さらに、(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦2個×横2個=4個)の局所空気清浄化装置1を用い、同様に、清浄度を測定した(実施例17〜19、参考例7〜9)。なお、洗浄度は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定し、300個/CF以下の場合を高い清浄度である(判定○)と評価した。
図1に示す局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦3個×横3個=9個)を用い、図15に示すように、ガイド3の長さbを12mとし、清浄化された一様空気流の流速、及び、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を変化させた場合について清浄度を測定した(実施例11〜13、参考例1〜3)。また、図9に示す局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを1個)を用い、同様に、清浄度を測定した(実施例14〜16、参考例4〜6)。さらに、(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦2個×横2個=4個)の局所空気清浄化装置1を用い、同様に、清浄度を測定した(実施例17〜19、参考例7〜9)。なお、洗浄度は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定し、300個/CF以下の場合を高い清浄度である(判定○)と評価した。
図15に示すように、清浄化された一様空気流の流速を上げたり、プッシュフード2aの数を増やして開口面31の幅(短辺の長さ)を長くすることにより、清浄化することができる開口面31と空気衝突面Wとの距離が長くなることが確認できた。具体的には、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を、プッシュフード2aの数が9個(開口面31の幅が2650mm)の場合には流速の3〜4倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が3〜4秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることにより、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を300個/CF以下の高い清浄度にできることが確認できた。また、プッシュフード2aの数が4個(開口面31の幅が1700mm)の場合には流速の2.4〜3倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が2.4〜3秒以内空気衝突面Wに衝突する距離)、プッシュフード2aの数が1個(開口面31の幅が850mm)の場合には流速の1.6〜2倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が1.6〜2秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることにより、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を300個/CF以下の高い清浄度にできることが確認できた。
なお、本実施例及び参考例では、300個/CF以下の場合を高い清浄度と評価したが、例えば、1000個/CF以下であっても十分に高い清浄度と評価することができる。この場合、開口面の幅を2m以上10m未満としたとき、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)は、流速の4倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が4秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすれば、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を高い清浄度にすることができる。また、開口面の幅を1m以上2m未満としたときには流速の3倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が3秒以内空気衝突面Wに衝突する距離)、開口面の幅を0.2m以上1m未満としたときには流速の2倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が2秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることにより、ガイド3の内部、開口面31と空気衝突面Wとの間の開放された領域を高い清浄度にすることができる。
(実施例20、21、参考例10、11)
図16に示すように、空気衝突面Wの側部にガイド3(プッシュフード2)側に向かって屈曲した屈曲部W1を有する局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦3個×横3個=9個)を用い、図17に示すように、ガイド3の長さbを12mとし、清浄化された一様空気流の流速が0.5m/s(実施例20、参考例10)、0.2m/s(実施例21、参考例11)の場合について、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を変化させた場合について清浄度を測定した。なお、洗浄度は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定した。また、実施例2〜10と同様に、図14の開口面31、空気衝突面Wから開口面31側に15cm離間した位置、及び、開口面31と空気衝突面Wとの中央、それぞれの測定点A〜Gの7点について清浄度を測定した。結果を表11〜14に示す。
図16に示すように、空気衝突面Wの側部にガイド3(プッシュフード2)側に向かって屈曲した屈曲部W1を有する局所空気清浄化装置1(横1050mm、縦850mmのプッシュフード2aを縦3個×横3個=9個)を用い、図17に示すように、ガイド3の長さbを12mとし、清浄化された一様空気流の流速が0.5m/s(実施例20、参考例10)、0.2m/s(実施例21、参考例11)の場合について、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を変化させた場合について清浄度を測定した。なお、洗浄度は、PMS社製のLASAIR−IIを用い、粒子径0.3μmの粉塵数(個/CF)を測定した。また、実施例2〜10と同様に、図14の開口面31、空気衝突面Wから開口面31側に15cm離間した位置、及び、開口面31と空気衝突面Wとの中央、それぞれの測定点A〜Gの7点について清浄度を測定した。結果を表11〜14に示す。
(実施例20)
(参考例10)
(実施例21)
(参考例11)
実施例11、参考例1、実施例20、及び、参考例10に示すように、空気衝突面Wの側部にガイド3(プッシュフード2)側に向かって屈曲した屈曲部W1を有することにより、清浄化することができる開口面31と空気衝突面Wとの距離が1.5mから2mに長くなり、開口面31の端部と屈曲部W1との最短距離cも1.93mと長くなることが確認できた。また、実施例13、参考例3、実施例21、及び、参考例11に示すように、空気衝突面Wの側部にガイド3側に向かって屈曲した屈曲部W1を有することにより、清浄化することができる開口面31と空気衝突面Wとの距離が0.8mから1.2mに長くなり、開口面31の端部と屈曲部W1との最短距離cも1.16mと長くなることが確認できた。このように、空気衝突面Wの側部にガイド3側に向かって屈曲した屈曲部W1を有することにより、簡単な構造の局所空気清浄化装置1を提供でき、さらに広い清浄空気空間を形成できることを確認した。
このように、屈曲部W1を有する空気衝突面Wを用いた局所空気清浄化装置1(プッシュフード2aの数が9個(開口面31の幅が2650mm))では、ガイド3の開口面31と空気衝突面Wとの距離(X−b)を、流速の6倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が6秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることにより、300個/CF以下の高い清浄度にできることを確認した。
また、屈曲部W1を有する空気衝突面Wを用いた局所空気清浄化装置1を用いることにより、プッシュフード2aの数が4個(開口面31の幅が1700mm)の場合には流速の5倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が5秒以内空気衝突面Wに衝突する距離)、プッシュフード2aの数が1個(開口面31の幅が850mm)の場合には流速の3倍の距離以内(開口面31から吹き出された一様空気流が3秒以内に空気衝突面Wに衝突する距離)にすることにより、300個/CF以下の高い清浄度にできることを確認した。
本発明は局所的な作業空間の空気洗浄に有用である。
1 局所空気清浄化装置
2、2a プッシュフード
3 ガイド
21 ハウジング
22 空気流吸込面
23 空気吹出面(空気流開口面)
24 送風機構
25 高性能フィルタ
26 整流機構
27 プレフィルタ
31 開口面
L 開口面の幅
W 空気衝突面
2、2a プッシュフード
3 ガイド
21 ハウジング
22 空気流吸込面
23 空気吹出面(空気流開口面)
24 送風機構
25 高性能フィルタ
26 整流機構
27 プレフィルタ
31 開口面
L 開口面の幅
W 空気衝突面
Claims (1)
- 清浄化された一様空気流を吹き出す空気流開口面を有するプッシュフードと、
前記プッシュフードの空気流開口面側に設けられ、前記空気流開口面側から前記一様空気流の下流側に向かって延び、下流側端部に開口面を形成するガイドと、を備え、
前記プッシュフードは、前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が、前記ガイド内を通過した後、前記ガイドの前記開口面の下流側において空気衝突面に衝突するように配置され、
前記ガイドの前記開口面を前記空気衝突面から離間して対向させることにより、前記ガイドの前記開口面と前記空気衝突面との間に開放した領域を形成し、
前記空気流開口面から吹き出される清浄化された一様空気流が前記空気衝突面で衝突して前記開放した領域外に流出することにより、前記ガイド内及び前記開放した領域内を他の領域に比較して高い清浄度とする、ことを特徴とする局所空気清浄化装置。
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