JP2014055563A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、シリアル通信に起因する通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、非同期噴射を安定的に実行することを目的とする。
【解決手段】ECU50に搭載されたマイコン51は、シリアル通信によりIC52に対して各気筒の同期噴射指令及び非同期噴射指令を出力し、IC52を介して各気筒の燃料噴射弁26を制御する。また、マイコン51は、非同期噴射の要求が発生したときに、当該要求が発生した時点に対して同期噴射の噴射時期が近い気筒から順番に各気筒の非同期噴射指令を出力する。これにより、非同期噴射の要求発生時には、各気筒のうちで同期噴射の噴射時期が近い気筒、即ち、非同期噴射指令の出力期限が迫っている気筒から順番に非同期噴射指令を出力することができる。従って、シリアル通信に起因する通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、燃料の同期噴射及び非同期噴射を実行する機能を備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2006−207518号公報)に開示されているように、燃料の同期噴射及び非同期噴射を実行する機能を備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術の制御装置は、クランク軸の回転(クランク角)と同期して燃料を噴射する同期噴射の他に、クランク角と同期しない非同期噴射を必要に応じて実施する。また、従来技術では、非同期噴射を実行するための割込みタイミングが非同期噴射許可期間に属している場合にのみ非同期噴射を実行し、前記割込みタイミングが非同期噴射許可期間に属していない場合には、非同期噴射を禁止する構成としている。
特開2006−207518号公報 特開2000−092149号公報 特開2001−111559号公報 特開2011−174397号公報 特開2010−229864号公報 特開2007−146781号公報
近年では、内燃機関に搭載されるアクチュエータの種類や個数が多くなり、これに伴ってマイコンの端子数が増加する傾向がある。この問題を解決する方法の一例としては、例えばマイコンの1つの端子にIC等の駆動回路を接続し、この駆動回路により複数のアクチュエータを駆動する方法が考えられる。この方法において、マイコンは、ICとシリアル通信を行うことにより、ICを介して複数のアクチュエータを個別に制御する。
しかしながら、シリアル通信では、1回の通信動作により1つのアクチュエータに対する指令を送信するので、複数のアクチュエータに対する指令を同時に送信することができない。このため、従来技術の非同期噴射に対してシリアル通信を適用すると、次のような問題が生じる。即ち、シリアル通信を用いた場合には、各気筒に対する非同期噴射の指令を順次出力していくので、指令の出力順序が遅い気筒等では、通信遅れが生じ易くなり、非同期噴射が間に合わずに実行されないことがある。また、燃料噴射弁だけでなく、それ以外のアクチュエータにも指令を出力する場合には、指令の出力順序が比較的早い気筒でも、通信遅れが生じ易くなる。このため、従来技術では、シリアル通信を利用した場合に、各気筒で非同期噴射を安定的に実行するのが難しいという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、演算処理装置と駆動回路との間でシリアル通信を行う場合でも、通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、非同期噴射を安定的に実行することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の各気筒に設けられ、燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記燃料噴射弁によりクランク角と同期して同期噴射を実行するための同期噴射指令と、必要に応じて非同期噴射を実行するための非同期噴射指令とを気筒毎に生成し、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令をシリアル通信により通信端子から出力する演算処理装置と、
前記演算処理装置の通信端子に接続された入力端子と前記各気筒の燃料噴射弁に個別に接続された複数の出力端子とを有し、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令に基いて前記燃料噴射弁を気筒毎に駆動する駆動回路と、を備え、
前記演算処理装置は、前記非同期噴射の要求が発生したときに、当該要求が発生した時点に対して前記同期噴射の噴射時期が近い気筒から順番に各気筒の非同期噴射指令を出力する構成としたことを特徴とする。
第2の発明によると、前記演算処理装置は、前記非同期噴射の要求が発生した時点において、前記同期噴射の終了までに前記非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合に、当該気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する構成としている。
第3の発明によると、前記演算処理装置は、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令の他に、前記通信端子を用いてデータ通信を実行する構成とし、
前記非同期噴射の要求が発生した時点において、前記データ通信の実行中であるために前記同期噴射の終了までに前記非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合には、当該気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する構成としている。
第4の発明によると、前記演算処理装置は、前記燃料噴射弁を含む複数種類のアクチュエータに対して前記通信端子から指令を出力するものとし、かつ、前記各アクチュエータの制御の優先度に基いて当該指令の出力順序を可変に設定する構成としている。
第1の発明によれば、非同期噴射の要求発生時には、各気筒のうちで同期噴射の噴射時期が近い気筒、即ち、非同期噴射指令の出力期限が迫っている気筒から順番に非同期噴射指令を出力することができる。これにより、シリアル通信に起因する通信遅れが存在する場合でも、各気筒の非同期噴射を同期噴射の終了までに実行し、非同期噴射が実行されない気筒が発生するのを防止することができる。従って、通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、突発的に発生する非同期噴射の要求に応じて各気筒の非同期噴射を安定的に実行することができる。
第2の発明によれば、何らかの理由により同期噴射の終了までに非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合にも、当該気筒に対する非同期噴射指令の出力順序を適切に設定することができる。
第3の発明によれば、非同期噴射指令の出力による通信遅れだけでなく、他のデータ通信による通信遅れも考慮して、非同期噴射指令の出力順序を適切に設定することができる。従って、燃料噴射弁の制御と他のデータ通信とを通信端子により一緒に行う場合でも、通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、各気筒の非同期噴射を安定的に実行することができる。
第4の発明によれば、例えば内燃機関の運転状態に基いて各アクチュエータの制御の優先度を判定し、当該優先度に基いて指令の出力順序を適切に設定することができる。これにより、指令の通信遅れが各アクチュエータの制御に与える影響を最小限に抑制し、単一の通信端子を用いて複数種類のアクチュエータを安定的に制御することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 ECUの構成を模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態1による制御を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、指令の出力順序を設定するデータの一例を示す説明図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えば多気筒型の内燃機関としてのエンジン10を備えている。なお、図1は、エンジン10の1気筒を例示したものである。エンジン10の各気筒には、ピストン12により燃焼室14が形成されており、ピストン12は、エンジンのクランク軸16に連結されている。また、エンジン10は、各気筒に吸入空気を吸込む吸気通路18と、各気筒から排気ガスが排出される排気通路20とを備えている。吸気通路18には、吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ22が設けられ、排気通路20には、排気ガスを浄化する三元触媒等の触媒24が設けられている。
また、各気筒には、吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁26と、筒内の混合気に点火する点火プラグ28と、吸気ポートを筒内に対して開,閉する吸気バルブ30と、排気ポートを筒内に対して開,閉する排気バルブ32とがそれぞれ設けられている。また、エンジン10は、吸気バルブ30の開弁特性を可変に設定する吸気可変動弁機構34と、排気バルブ32の開弁特性を可変に設定する排気可変動弁機構36とを備えている。吸気可変動弁機構34は、例えば日本特開2008−45460号公報に記載されているような公知の構成を有し、吸気行程であっても、吸気バルブ30を閉弁状態で弁停止させる弁停止機能を備えている。また、排気可変動弁機構36も、同様の弁停止機能を備えている。
次に、システムの制御系統について説明する。本実施の形態のシステムは、センサ38,40を含むセンサ系統と、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。まず、センサ系統について説明すると、クランク角センサ38は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、エアフローセンサ40は、エンジンの吸入空気量を検出する。また、センサ系統には、エンジン10やこれを搭載する車両の制御に必要な各種のセンサ(例えばエンジン冷却水の温度を検出する水温センサ、排気空燃比を検出する空燃比センサ、運転者のアクセル操作量を検出するアクセルセンサ等)が含まれている。これらのセンサは、前記センサ38,40を含めてECU50の入力側に接続されている。また、ECU50の出力側には、スロットルバルブ22、燃料噴射弁26、点火プラグ28、可変動弁機構34,36等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
図2は、ECUの構成を模式的に示す構成図である。この図に示すように、ECU50は、エンジン制御を実行する演算処理装置としてのマイコン(マイクロコンピュータ)51と、アクチュエータを駆動する駆動回路としてのIC52とを備えている。マイコン51は、ECU50に搭載されたCPU(Central Processing Unit)により構成され、例えばROM、RAM等の記憶回路(図示せず)に接続されている。また、マイコン51は、複数の入出力ポートと、シリアル通信用の通信端子51Aとを有している。マイコン51は、記憶回路に予め記憶されたプログラムに基いて、IC52とシリアル通信を行うことにより、燃料噴射制御、点火時期制御、バルブタイミング制御等を含む各種のエンジン制御を実行する。
より詳しく述べると、マイコン51は、まず、燃料噴射弁26によりクランク軸16の回転(クランク角)と同期して同期噴射を実行するための同期噴射指令を気筒毎に生成する。また、クランク角と同期しない非同期噴射を実行するための非同期噴射指令を、必要に応じて気筒毎に生成する。これらの同期噴射指令及び非同期噴射指令は、シリアル通信により通信端子51AからIC52に出力される。また、マイコン51は、同期噴射指令及び非同期噴射指令の他に、通信端子51Aを用いてデータ通信(シリアル通信)を実行する構成としてもよい。このようなデータ通信としては、燃料噴射弁26以外のアクチュエータ(点火プラグ28、可変動弁機構34,36等)を制御する制御指令の出力、センサ系統からの信号の入力、他のマイコンとの通信等が挙げられる。
IC52は、センサ系統からのマイコン51へのセンサ信号の入力処理、及びマイコン51から各アクチュエータへの駆動信号の出力処理を実行する回路であり、例えばカスタムIC、LSI等により構成されている。IC52は、シリアル通信用の通信端子である入力端子52Aと複数の出力端子52Bとを有している。入力端子52Aは、マイコン51の通信端子51Aに接続され、出力端子52Bは、各気筒の燃料噴射弁26を含む前記各アクチュエータに個別に接続されている。IC52は、シリアル通信によりマイコン51から入力された個々の指令に基いて、当該指令に対応するアクチュエータに出力端子52Bから駆動信号を出力し、前記各アクチュエータを個別に駆動する。
(同期噴射制御)
ここで、シリアル通信を利用する具体的な制御として、燃料噴射制御を例に挙げると、マイコン51は、まず、クランク角センサ38の出力に基いてエンジン回転数とクランク角とを検出し、エアフローセンサ40により検出した吸入空気量と、エンジン回転数とに基いて負荷を算出する。また、エンジン回転数、負荷等に基いて各気筒の同期噴射の情報(燃料噴射量及び燃料噴射時期)を設定し、当該情報に基いてシリアル通信用の同期噴射指令を気筒毎に生成する。この同期噴射指令は、例えば噴射気筒の識別符号、燃料噴射の開始時期及び終了時期等により構成される。そして、各気筒の同期噴射指令は、シリアルデータとしてマイコン51の通信端子51AからIC52に送信される。IC52は、上記シリアルデータから各気筒の同期噴射の情報を取得し、この情報に基いて各気筒の燃料噴射弁26を個別に駆動及び停止する。
このように、マイコン51は、単一の通信端子51Aを用いてIC52とシリアル通信を実行することにより、IC52を介して各気筒の燃料噴射弁26を個別に制御し、気筒別の燃料噴射制御を実現することができる。また、燃料噴射弁26以外のアクチュエータについても同様に、IC52を介して制御することにより、点火時期制御やバルブタイミング制御を実行することができる。従って、本実施の形態によれば、多くのアクチュエータが搭載されるシステムにおいて、マイコン51の端子数を必要最小限の個数に抑制することができる。
(非同期噴射制御)
また、マイコン51は、同期噴射を行うタイミングで燃料噴射量を増量しても、増量が間に合わないような運転状態が生じた場合に、クランク角と同期しない非同期噴射を実行する。非同期噴射は、例えば特開2007−146781号公報に記載されているような公知の噴射形態であり、定常走行から加速が行われた場合や、燃料カットから復帰した場合等に実行される。従来の非同期噴射は、全気筒同時に行われるのが一般的である。しかし、シリアル通信を利用する場合には、1回の通信動作により1つの気筒に対して非同期噴射指令を送信するので、複数の気筒に対して非同期噴射指令を同時に送信することができず、指令の出力順序が遅い気筒等では通信遅れが生じ易くなる。以下、図3を参照して、この通信遅れについて具体的に説明する。
図3は、本発明の実施の形態1による制御を説明するための説明図である。この図は、4気筒エンジンの同期噴射が#1気筒→#3気筒→#4気筒→#2気筒の順番で実行されている状態において、#4気筒の同期噴射中に非同期噴射の要求が発生した場合を例示している。一般に、燃料噴射は、吸気行程の少なくとも前半までに終了するのが好ましく、また、非同期噴射は、同期噴射の終了までに実行するのが好ましい。しかし、図3に示す場合において、仮に非同期噴射指令を#1気筒→#3気筒→#4気筒→#2気筒の順番でシリアル送信すると、#1及び#3気筒の指令を送信する時間分だけ#4気筒の指令送信が遅れることになる。この結果、#4気筒の非同期噴射は、同期噴射の終了時期に間に合わず、実行されない虞れがある。
このため、本実施の形態では、定常走行からの加速や燃料カットからの復帰等により非同期噴射の要求が発生したときに、当該要求が発生した時点に対して同期噴射の噴射時期が近い気筒から順番に各気筒の非同期噴射指令を出力する構成としている。図3に示す一例で説明すると、マイコン51は、#4気筒の同期噴射中に非同期噴射の要求が発生した場合に、同期噴射の噴射時期が近い気筒、即ち、現在同期噴射中である#4気筒の非同期噴射指令を最初に出力する。そして、#4気筒→#2気筒→#1気筒→#3気筒の順番で各気筒の非同期噴射指令を出力する。なお、非同期噴射指令は、例えば噴射気筒の識別符号、燃料噴射の開始時期及び終了時期等により構成される。
上記制御によれば、非同期噴射の要求発生時には、各気筒のうちで同期噴射の噴射時期が近い気筒、即ち、非同期噴射指令の出力期限が迫っている気筒から順番に非同期噴射指令をシリアル送信することができる。これにより、シリアル通信に起因する通信遅れが存在する場合でも、各気筒の非同期噴射を同期噴射の終了までに実行し、非同期噴射が実行されない気筒が発生するのを防止することができる。従って、通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、突発的に発生する非同期噴射の要求に応じて各気筒の非同期噴射を安定的に実行することができる。
(他のデータ通信を実行中である場合の処理)
また、マイコン51の通信端子51Aが同期噴射指令及び非同期噴射指令を出力する以外のデータ通信に用いられる場合には、以下の制御により非同期噴射指令の出力順序を変更してもよい。この制御では、非同期噴射の要求が発生した時点において、データ通信の実行中であるために同期噴射の終了までに非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合に、当該気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する。
上記制御の具体例として、図3に示すように、#4気筒の同期噴射中に非同期噴射の要求が発生し、かつ、当該要求の発生時に前記データ通信が実行中である場合について説明する。この場合には、データ通信が終了した後に、#4気筒の非同期噴射指令を出力すると、#4気筒の非同期噴射指令に通信遅れが発生し、#4気筒の非同期噴射が同期噴射の終了までに実行されない(間に合わない)虞れがある。また、この状態において、#4気筒への非同期噴射指令を実行すると、同期噴射順序で#4気筒の次に位置する#2気筒でも、通信遅れにより非同期噴射が間に合わない可能性がある。
このため、マイコン51は、非同期噴射要求が発生した時点で前記データ通信が実行中である場合に、まず、通信端子51Aに接続されたシリアルバスのデータ設定状態を取得する。そして、データ通信により生じる通信遅れ量(通信遅れの時間長)を、前記シリアルバスのデータ設定状態に基いて算出する。次に、各気筒のうちで、同期噴射の噴射時期が近い気筒から順番に非同期噴射指令を出力しても、非同期噴射が同期噴射の終了に間に合わない気筒(以下、噴射遅延気筒と称する)を判定する。この判定処理は、前記通信遅れ量の算出結果と、各気筒の同期噴射時期とに基いて気筒毎に実行される。
そして、マイコン51は、噴射遅延気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する。具体例を挙げると、#4気筒が噴射遅延気筒と判定された場合には、前述した非同期噴射指令の出力順序(#4気筒→#2気筒→#1気筒→#3気筒)に対して、#4気筒の指令出力を最後(最後尾)に変更し、#2気筒→#1気筒→#3気筒→#4気筒の順番で非同期噴射指令を出力する。また、例えば#4及び#2気筒が噴射遅延気筒と判定された場合には、#1気筒→#3気筒→#4気筒→#2気筒の順番で非同期噴射指令を出力する。噴射遅延気筒と判定される気筒数は、前記データ通信により生じる通信遅れ量が大きいほど増加することになる。なお、上記データ通信には、センサ系統からのセンサ信号の入力、及び燃料噴射弁26以外のアクチュエータに対する制御信号の出力、他のマイコンとの通信等が含まれる。
上記制御によれば、非同期噴射指令の出力による通信遅れだけでなく、他のデータ通信による通信遅れも考慮して、非同期噴射指令の出力順序を適切に設定することができる。従って、燃料噴射弁26の制御と他のデータ通信とを通信端子51Aにより一緒に行う場合でも、通信遅れが非同期噴射に与える影響を最小限に抑制し、各気筒の非同期噴射を安定的に実行することができる。また、通信端子51Aに接続されたシリアルバスのデータ設定状態に基いて通信遅れ量を算出するので、この通信遅れ量に基いて噴射遅延気筒を的確に特定することができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図4を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図4は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰り返し実行されるものとする。図4に示すルーチンでは、まず、ステップ100において、非同期噴射の要求が発生したか否かを判定する。この判定が成立した場合には、ステップ102に移行し、当該判定が不成立の場合には、本ルーチンを終了する。
次に、ステップ102では、非同期噴射の要求が発生した時点に対して、同期噴射時期が近い順番に気筒を特定し、特定した順番に基いて非同期噴射指令の出力順序を設定する。続いて、ステップ104では、通信端子51Aにより他のデータ通信を実行中であるか否かを判定する。この判定が成立した場合には、ステップ106に移行し、当該判定が不成立の場合には、後述のステップ110に移行する。
ステップ106では、通信端子51Aに接続されたシリアルバスのデータ設定状態を取得することにより、噴射遅延気筒が存在するか否かを判定し、当該気筒が存在する場合には、噴射遅延気筒を特定する。そして、ステップ108では、非同期噴射指令の出力順序において、噴射遅延気筒が出力順序の最後尾となるように、ステップ102で設定した非同期噴射指令の出力順序を変更する。
次に、ステップ110では、前記ステップ102またはステップ108で設定された出力順序に基いて、各気筒の非同期噴射指令をシリアル通信により出力し、本ルーチンを終了する。これにより、各気筒の非同期噴射指令を適切な順序で出力することができる。なお、本ルーチンでは、非同期噴射指令の出力処理についてのみ記載し、公知である同期噴射指令の出力処理については記載を省略している。
なお、前記実施の形態1では、非同期噴射の要求が発生した時点において、データ通信の実行中であるために噴射遅延気筒が存在する場合に、非同期噴射指令の出力順序を変更する制御を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、通信端子51Aが同期噴射指令及び非同期噴射指令以外のデータ通信を実行しない構成において、何らかの理由により噴射遅延気筒が存在する場合に、当該噴射遅延気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する構成としてもよい。これにより、他のデータ通信の有無に関係なく、噴射遅延気筒に対する非同期噴射指令の出力順序を適切に設定することができる。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の構成及び制御に加えて、複数種類のアクチュエータに対する指令の出力順序を各アクチュエータの制御の優先度に基いて可変に設定することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
本実施の形態において、マイコン51は、燃料噴射弁26を含む複数種類のアクチュエータへの指令を通信端子51Aから出力(シリアル送信)するように構成されている。IC52の出力端子52Bには、上記複数種類のアクチュエータが接続されており、マイコン51は、IC52を介して各アクチュエータを個別に制御する。このようなアクチュエータとしては、燃料噴射弁26の他に、例えば可変動弁機構34,36の弁停止ソレノイド等が挙げられる。
前述したように、シリアル通信では、各アクチュエータへの指令を同時に出力できないので、何れかのアクチュエータに対する指令に通信遅れが生じることになる。このため、マイコン51は、各アクチュエータの制御の優先度に基いて指令の出力順序を可変に設定するように構成されている。図5は、本発明の実施の形態2において、指令の出力順序を設定するデータの一例を示す説明図である。この図では、複数種類のアクチュエータとして2種類のアクチュエータA,Bを例示している。
図5に示すデータは、例えば空燃比とエンジン回転数を参照パラメータとする2次元のデータマップとして構成され、ECU50の記憶回路に予め記憶されている。マイコン51は、このデータマップに基いて、例えば空燃比及びエンジン回転数により定まる格子点が図5中の特性線よりも上側の領域に属する場合に、アクチュエータAの制御を優先する。即ち、この場合には、アクチュエータA,Bの指令を同時にシリアル送信するときに、アクチュエータAの指令を送信してから、アクチュエータBの指令を送信する。一方、上記格子点が図5中の特性線よりも下側の領域に属する場合には、アクチュエータBの指令を送信してから、アクチュエータAの指令を送信することにより、アクチュエータBの制御を優先する。
このように構成される本実施の形態によれば、例えばエンジンの運転状態に基いて各アクチュエータの制御の優先度を判定し、当該優先度に基いて指令の出力順序を適切に設定することができる。これにより、前記実施の形態1と同様の効果に加えて、指令の通信遅れが各アクチュエータの制御に与える影響を最小限に抑制し、単一の通信端子51Aを用いて複数種類のアクチュエータを安定的に制御することができる。
なお、前記実施の形態2では、指令の出力順序を決定するパラメータとして、空燃比とエンジン回転数を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、各アクチュエータの制御の特性に応じてパラメータを適宜選択すればよいもので、例えばクランク角、吸入空気量等を含む各種のパラメータに基いて指令の出力順序を可変に設定する構成としてもよい。また、図5に例示したようなデータマップを複数用意しておき、使用するデータマップをエンジンの運転状態に応じて切換える構成としてもよい。また、実施の形態2では、単一の通信端子51Aを用いて3種類以上のアクチュエータを制御する構成としてもよい。
また、実施の形態では、4気筒エンジンを例に挙げて説明したが、本発明は、これに限らず、単気筒及び2気筒以上の任意の気筒数のエンジンに適用することができる。
10 エンジン(内燃機関)
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
20 排気通路
22 スロットルバルブ
24 触媒
26 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 吸気バルブ
32 排気バルブ
34,36 可変動弁機構
38 クランク角センサ
40 エアフローセンサ
50 ECU
51 マイコン(演算処理装置)
51A 通信端子
52 IC(駆動回路)
52A 入力端子
52B 出力端子

Claims (4)

  1. 内燃機関の各気筒に設けられ、燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁によりクランク角と同期して同期噴射を実行するための同期噴射指令と、必要に応じて非同期噴射を実行するための非同期噴射指令とを気筒毎に生成し、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令をシリアル通信により通信端子から出力する演算処理装置と、
    前記演算処理装置の通信端子に接続された入力端子と前記各気筒の燃料噴射弁に個別に接続された複数の出力端子とを有し、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令に基いて前記燃料噴射弁を気筒毎に駆動する駆動回路と、を備え、
    前記演算処理装置は、前記非同期噴射の要求が発生したときに、当該要求が発生した時点に対して前記同期噴射の噴射時期が近い気筒から順番に各気筒の非同期噴射指令を出力する構成としたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記演算処理装置は、前記非同期噴射の要求が発生した時点において、前記同期噴射の終了までに前記非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合に、当該気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記演算処理装置は、前記同期噴射指令及び前記非同期噴射指令の他に、前記通信端子を用いてデータ通信を実行する構成とし、
    前記非同期噴射の要求が発生した時点において、前記データ通信の実行中であるために前記同期噴射の終了までに前記非同期噴射を実行できない気筒が存在する場合には、当該気筒の非同期噴射指令を他の気筒の非同期噴射指令よりも後に出力する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記演算処理装置は、前記燃料噴射弁を含む複数種類のアクチュエータに対して前記通信端子から指令を出力するものとし、かつ、前記各アクチュエータの制御の優先度に基いて当該指令の出力順序を可変に設定する構成としてなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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