JP2014055548A - ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスタービンは、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、燃焼器へ供給する燃料の圧力を調整する圧力調整弁、燃焼器へ供給する燃料の流量を調整する流量調整弁、及び燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンを備える。そして、ガスタービンの制御装置50は、流調弁圧力計測値と流調弁圧力設定値との差分を算出する減算部70と、減算部70によって算出された差分に基づいて、圧力調整弁の開度を制御する圧調弁制御部72と、圧力調整弁の動作確認を行う場合に、減算部70に入力される圧力の設定値に加算するためのバイアス値を発生させるバイアス発生部74とを備える。
【選択図】図2
Description
具体的には、特許文献1に開示されているガスタービンの制御装置は、燃料の圧力設定値と流量調整弁の上流圧力との圧力偏差が零になるように比例積分動作を行う比例積分器から圧力調整弁の弁開度を低値優先回路へ出力すると共に、動作確認指令信号が発せられたときに圧力調整弁の弁開度が全閉となる全閉指令信号に基づいた弁開度を低値優先回路へ出力し、低値優先回路の出力に基づいて圧力調整弁の弁開度を制御する。
そして、制御装置は、流量調整弁を流れる燃料の圧力の計測値と予め定められた圧力の設定値との差分を算出手段によって算出し、該差分に基づいて圧力調整弁の開度を圧調弁制御手段によって制御する。
そして、本構成は、圧力調整弁の動作確認を行う場合、バイアス値が加算された圧力の設定値に基づいて、流量調整弁の開度が制御される。このため、圧力の設定値の変化に基づいて流量調整弁の開度が先行的に補正されるので、本構成は、圧力調整弁の動作確認を行う場合における負荷に対する発電機の出力の追従性を向上できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るガスタービン10の構成図である。
そして、燃焼器16は、パイロットノズルから供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズルから供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合して燃焼させる。
具体的には、負荷制御演算部56が、負荷に応じたCSOを演算して低値選択部62へ出力し、回転数制御演算部58がタービン12の回転数に応じたCSOを演算して低値選択部62へ出力し、温度制御演算部60がタービン12の排ガス温度及びブレードパス温度に応じたCSOを演算して低値選択部62へ出力する。なお、CSOを演算する手段である負荷制御演算部56、回転数制御演算部58、及び温度制御演算部60は一例であり、他の手段を用いてCSOを演算してもよいし、これらの一部を用いてCSOを演算してもよい。
バイアス発生部74は、関数発生部80、0値発生部82、押ボタンスイッチ84、及び出力部86を備える。
図4は、関数発生部80から発生されるバイアス値を示すグラフの一例である。
図4に示されるように、バイアス値は、0から第1バイアス値まで変化した後に0へ戻り、その後第1バイアス値と符号の異なる第2バイアス値まで変化した後に0へ戻る。
なお、図4の例では第1バイアス値は、符号がマイナスであり、第2バイアス値は符号がプラスであり、第1バイアス値と第2バイアス値の絶対値は同じ値であるが、これに限らず、第1バイアス値の符号がプラスで第2バイアス値の符号がマイナスであり、第1バイアス値と第2バイアス値の絶対値が異なってもよい。
従来、ガスタービン10が負荷一定で制御されている場合であって燃料供給圧力が一定であれば、圧力調整弁34の開度は一定であり、圧力調整弁34が正常に機能しているか判断できない。そこで、本第1実施形態に係る制御装置50は、以下に説明するように圧力調整弁34の動作確認を行う。
なお、押ボタンスイッチ84が押圧されるまで、すなわち圧力調整弁34の動作確認を行わない場合、出力部86はOFF状態であるため、バイアス発生部74は0値を出力するので、流調弁圧力設定値にバイアス値が加算されない。
このように、圧力調整弁34の動作確認を行う場合、流調弁圧力設定値にバイアス値が加算されるので、ガスタービン10の負荷が一定の状態であっても、流調弁圧力設定値が変化し、圧力調整弁34の開度が変化するので、圧力調整弁34の動作確認が可能となる。
すなわち、圧力調整弁34の動作確認が行われると、バイアス値が流調弁圧力設定値に加算されることに伴って圧力調整弁34の開度が変化するので、燃焼器16に供給される燃料量が変化し、負荷も変化する。このため、負荷を一定にするために、流調弁開度演算部52が備える負荷制御演算部56、回転数制御演算部58、及び温度制御演算部60から出力されるCSOが変化する。そして、CSOの変化に応じて流量調整弁36の開度が制御されることとなる。
従って、本第1実施形態に係る制御装置50は、負荷一定で制御している場合における圧力調整弁34の動作確認を簡易な構成で可能とする。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
また、上述した第1実施形態に係る制御装置50は、圧力調整弁34の動作確認を行う場合、バイアス値が加算された流調弁圧力設定値に基づいて圧力調整弁34の開度を変化させるため、圧力調整弁34の開度を直接的に変化させない。すなわち、制御装置50は、バイアス値が加算された流調弁圧力設定値を流量調整弁36の開度の制御に用いることができる。
補正部90は、圧力調整弁34の動作確認を行う場合(押ボタンスイッチ84が押圧された場合)、例えば、流調弁圧力設定値と補正係数との関係を予め示したデータ(補正係数マップ)に基づいて、流調弁圧力設定値に応じた補正係数を出力する。
乗算部92は、補正部90から出力された補正係数をCv値演算部66から出力されたCv値に乗算し、弁開度演算部68へ出力する。
なお、流調弁圧力設定値が小さいほど、補正係数は大きくなる。すなわち、バイアス値の符号がマイナスの場合において流量調整弁36の開度は、より開く方向へ変化する。燃料の圧力の下降に応じて、燃料の流量を増加させてガスタービン10の出力を一定とするためである。一方、バイアス値の符号がプラスの場合において流量調整弁36の開度は、より閉じる方向へ変化する。燃料の圧力の上昇に応じて、燃料の流量を下降させてガスタービン10の出力を一定とするためである。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
本第3実施形態に係る制御装置50は、バイアス値が加算された流調弁圧力設定値に基づいて、流量調整弁36のCv値を演算する。
すなわち、Cv値演算部66がCv値を演算するために用いる流調弁圧力として、バイアス値が加算された流調弁圧力設定値が用いられる。
これにより、Cv値演算部66によるCv値の演算において、バイアス値が加算されることによる流調弁圧力設定値の変化が反映されることとなり、流量調整弁36の開度が先行的に補正される。
12 タービン
16 燃焼器
34 圧力調整弁
36 流量調整弁
50 制御装置
70 減算部
72 圧調弁制御部
74 バイアス発生部
Claims (7)
- 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器へ供給する燃料の圧力を調整する圧力調整弁、前記燃焼器へ供給する燃料の流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンを備えたガスタービンの制御装置であって、
前記流量調整弁を流れる燃料の圧力の計測値と予め定められた圧力の設定値との差分を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記差分に基づいて、前記圧力調整弁の開度を制御する圧調弁制御手段と、
前記圧力調整弁の動作確認を行う場合に、前記算出手段に入力される前記圧力の設定値に加算するためのバイアス値を発生させるバイアス発生手段と、
を備えるガスタービンの制御装置。 - 前記バイアス値が加算された前記圧力の設定値に基づいて、前記流量調整弁の開度を制御する請求項1記載のガスタービンの制御装置。
- 前記流量調整弁のCv値を演算し、前記Cv値に基づいて前記流量調整弁の開度を演算すると共に、前記バイアス値が加算された前記圧力の設定値に応じた補正係数を、前記流量調整弁の開度又は前記Cv値に乗算する請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- 前記バイアス値が加算された前記圧力の設定値に基づいて、前記流量調整弁のCv値を演算する請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- 前記バイアス値は、0から第1所定値まで変化した後に0へ戻り、その後前記第1所定値と符号の異なる第2所定値まで変化した後に0へ戻る請求項1から請求項4の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。
- 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器へ供給する燃料の圧力を調整する圧力調整弁と、
前記燃焼器へ供給する燃料の流量を調整する流量調整弁と、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
請求項1から請求項5の何れか1項記載の制御装置と、
を備えるガスタービン。 - 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器へ供給する燃料の圧力を調整する圧力調整弁、前記燃焼器へ供給する燃料の流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンを備えたガスタービンの制御方法であって、
前記圧力調整弁の動作確認を行う場合に、バイアス値を発生させる第1工程と、
前記バイアス値が加算された予め定められた圧力の設定値と前記流量調整弁を流れる燃料の圧力の計測値との差分を算出する第2工程と、
算出された前記差分に基づいて、前記圧力調整弁の開度を制御する第3工程と、
を含むガスタービンの制御方法。
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