JP2014054933A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Yoshinobu Yanagimachi
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Abstract

【課題】ウォームアップ状態であるか否かに応じて適切に送風量を調整する。
【解決手段】空気を車室内へ向けて送風する送風手段32と、送風手段32によって送風された空気を加熱する空気加熱手段13と、空気加熱手段13が空気を加熱し始めて間もないウォームアップ状態であるか否かを空気加熱手段13、21、22からの吹出空気温度TAVと空調負荷とに基づいて判定し、その判定結果に基づいて送風手段32の目標送風量を決定する送風量決定手段S6とを備える。送風量決定手段S6は、空調負荷TAOに基づいて第1仮目標送風量f(TAO)を算出するとともに、空気加熱手段13からの吹出空気温度TAVに基づいて第2仮目標送風量f(WU)を算出し、ウォームアップ状態であると判定した場合、第1仮目標送風量f(WU)および第2仮目標送風量f(TAO)のうち値の小さい方を送風手段32の目標送風量として選択する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来、車両走行用エンジンの廃熱を加熱源として車室内への送風空気を加熱する車両用空調装置が特許文献1に記載されている。この従来技術では、エンジンが始動して間もないウォームアップ状態と判定された場合、車室内空気温度状態に対応してブロワの風量制御モードが変更されるようになっている。
例えば、車室内温度の低い状態では、吹出し温度がより上昇してからブロワ風量が増大されるように制御される。したがって、車室内の温度が低い状況で充分に加熱されていない空気(冷風)の吹出し量が増大されることがないので、充分に加熱されていない空気の吹き出しによって乗員の寒さ感がさらに強められてしまうことを抑制できる。
特開平5−58142号公報
エンジンを備えない電気自動車や、エンジンの廃熱が少ないハイブリッド自動車に適用される車両用空調装置では、エンジンの廃熱に代わる加熱源が採用されている。具体的には、ヒートポンプサイクルの高圧側熱交換器で高温冷媒と車室内への送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を加熱したり、電力が供給されることによって発熱する電気ヒータによって送風空気を加熱するようになっている。
このような車両用空調装置においては、ヒートポンプサイクルや電気ヒータが始動して間もないウォームアップ状態では、送風空気の加熱能力を充分に発揮することができないので吹出空気温度が低くなる。そのため、ウォームアップ状態では送風量を低下させて乗員の寒さ感を強めないようにするのが望ましい。このようなウォームアップ状態における送風量制御の手法としては、例えば上記従来技術と同様に、吹出空気温度が低い場合、送風量を低下させるといった手法が考えられる。
一方、ヒートポンプサイクルや電気ヒータで送風空気を加熱する車両用空調装置では、上記従来技術のような車両走行用エンジンの廃熱を加熱源とする車両用空調装置とは異なり、送風空気の加熱能力を状況に応じて調整することができるので、例えば空調負荷が小さい場合、送風空気の加熱能力を低く抑えて吹出空気温度を低く抑えるといった吹出空気温度制御が可能である。
しかしながら、このような吹出空気温度制御の手法を、上述のウォームアップ状態における送風量制御の手法と組み合わせた場合を考えると、ウォームアップが完了しても、空調負荷が小さくなると吹出空気温度が低く抑えられるので再びウォームアップ状態における送風量制御が行われてしまうこととなる。そのため、空調負荷に応じた送風量にならず、乗員の快適性が損なわれてしまうという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、ウォームアップ状態であるか否かに応じて適切に送風量を調整することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空気を車室内へ向けて送風する送風手段(32)と、
送風手段(32)によって送風された空気を加熱する空気加熱手段(13、21、22)と、
空気加熱手段(13、21、22)の空気加熱能力を制御する加熱能力制御手段(50b、50c)と、
空気加熱手段(13、21、22)が空気を加熱し始めて間もないウォームアップ状態であるか否かを空気加熱手段(13、21、22)からの吹出空気温度(TAV)と空調負荷(TAO)とに基づいて判定し、その判定結果に基づいて送風手段(32)の目標送風量を決定する送風量決定手段(S6)とを備えることを特徴とする。
これによると、ウォームアップ状態であるか否かを空気加熱手段(13、21、22)からの吹出空気温度(TAV)と空調負荷とに基づいて判定するので、空気加熱手段(13、21、22)からの吹出空気温度(TAV)のみに基づいて判定する場合と比較して、ウォームアップ状態であるか否かを適切に判定することができる。そして、その判定結果に基づいて送風手段(32)の目標送風量を決定するので、ウォームアップ状態であるか否かに応じて適切に送風量を調整することができる。
具体的には、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の発明において、送風量決定手段(S6)は、空調負荷(TAO)に基づいて第1仮目標送風量(f(TAO))を算出するとともに、空調負荷(TAO)に基づいて第1仮目標送風量(f(TAO))を算出するとともに、吹出空気温度(TAV)に基づいて第2仮目標送風量(f(WU))を算出し、ウォームアップ状態であると判定した場合、第1仮目標送風量(f(TAO))および第2仮目標送風量(f(WU))のうち値の小さい方を送風手段(32)の目標送風量として選択するので、ウォームアップ状態である場合、乗員への送風量を小さく抑えることができ、ひいては充分に加熱されていない空気(冷風)の吹き出しによって乗員に対する寒さ感を強めてしまうことを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態の車両用空調装置の全体構成図である。 第1実施形態の車両用空調装置の電気制御部を示すブロック図である。 第1実施形態の車両用空調装置の制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態において、運転モードを決定するための制御処理に用いられる制御特性図である。 第1実施形態の車両用空調装置の制御処理のうち、送風機電圧を決定するためのフローチャートである。 第1実施形態において、吹出口モードを決定するための制御処理に用いられる制御特性図である。 第2実施形態の車両用空調装置の制御処理のうち、送風機電圧を決定するためのフローチャートである。 第3実施形態の車両用空調装置の制御処理のうち、送風機電圧を決定するためのフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、図1〜図6により第1実施形態を説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、車両走行用の駆動力を走行用電動モータから得る電気自動車に適用されている。この電気自動車では、車両停止時に外部電源(商用電源)から供給される電力を蓄電手段であるバッテリBに充電し、車両走行時にバッテリBに蓄えられた電力を走行用電動モータへ供給することによって走行する。
さらに、本実施形態の電気自動車では、バッテリBに蓄えられた電力(電気エネルギ)を、後述する空調制御装置50を介して車両用空調装置1の各種電動式構成機器へ供給することによって、車両用空調装置1を作動させている。換言すると、本実施形態の車両用空調装置1は、バッテリBに蓄えられた電力が供給されることによって作動する。
次に、図1、図2を用いて車両用空調装置1の詳細構成を説明する。車両用空調装置1は、車室内へ送風される送風空気の温度を調整する温度調整手段としてのヒートポンプサイクル(蒸気圧縮式の冷凍サイクル)10、ヒートポンプサイクル10によって温度調整された送風空気を車室内へ吹き出すための室内空調ユニット30、および車両用空調装置1の各種電動式の構成機器の作動を制御する空調制御装置50等を備えている。
まず、ヒートポンプサイクル10は、送風空気を加熱して車室内を暖房する暖房モードの冷媒回路、送風空気を冷却して車室内を冷房する冷房モードの冷媒回路、さらに、暖房モード時にヒートポンプサイクル10にて冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する室外熱交換器16に着霜が生じた際に、これを除霜する除霜モードの冷媒回路を切替可能に構成されている。
なお、図1では、暖房モードにおける冷媒の流れを白抜き矢印で示し、冷房モードにおける冷媒の流れを黒塗り矢印で示し、さらに、除霜モードにおける冷媒の流れを網掛けハッチング付き矢印で示している。
ヒートポンプサイクル10は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機11、送風空気を加熱あるいは冷却する室内熱交換器としての室内凝縮器13および室内蒸発器18、冷媒を減圧膨張させる減圧手段としての暖房用固定絞り14および冷房用固定絞り17、並びに、冷媒回路切替手段としての開閉弁15aおよび三方弁20等を備えている。
また、このヒートポンプサイクル10では、冷媒としてHFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない蒸気圧縮式の亜臨界冷凍サイクルを構成している。もちろん、HFO系冷媒(例えば、R1234yf)等を採用してもよい。さらに、冷媒には圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
圧縮機11は、車室外となる車両ボンネット内に配置され、ヒートポンプサイクル10において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機構11aを電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機として構成されている。固定容量型圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ11bは、インバータ61から出力される交流電圧によって、その作動(回転数)が制御される交流モータである。また、インバータ61は、空調制御装置50から出力される制御信号に応じた周波数の交流電圧を出力する。そして、この周波数(回転数)制御によって、圧縮機11の冷媒吐出能力が変更される。従って、電動モータ11bは、圧縮機11の吐出能力変更手段を構成している。
圧縮機11の吐出口側には、室内凝縮器13の冷媒入口側が接続されている。室内凝縮器13は、室内空調ユニット30において車室内へ送風される送風空気の空気通路を形成するケーシング31内に配置されて、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させることで送風空気を加熱する加熱用熱交換器(空気加熱手段)である。
室内凝縮器13の冷媒出口側には、暖房モード時に冷媒を減圧させる暖房用固定絞り14を介して室外熱交換器16の冷媒入口側が接続されている。この暖房用固定絞り14としては、オリフィス、キャピラリチューブ等を採用できる。もちろん、暖房モード時に冷媒を減圧させる機能を発揮できれば、固定絞りに限定されることなく全開機能付き電気式膨張弁等の可変絞り機構を採用してもよい。
さらに、本実施形態では、室内凝縮器13から流出した冷媒を、暖房用固定絞り14を迂回させて室外熱交換器16の冷媒入口側へ導くバイパス通路15が設けられている。このバイパス通路15には、バイパス通路15を開閉する開閉弁15aが配置されている。
開閉弁15aは、冷房モードにおける冷媒回路、暖房モードにおける冷媒回路、および除霜モードにおける冷媒回路を切り替える冷媒回路切替手段を構成するもので、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される電磁弁である。具体的には、本実施形態の開閉弁15aは、冷房モード時および除霜モード時に開き、暖房モード時に閉じる。
なお、開閉弁15aが開いた状態で冷媒がバイパス通路15を通過する際に生じる圧力損失は、開閉弁15aが閉じた状態で冷媒が暖房用固定絞り14を通過する際に生じる圧力損失に対して極めて小さい。従って、開閉弁15aが開いた状態では、室外熱交換器16から流出した冷媒のほぼ全流量がバイパス通路15を介して室外熱交換器16の冷媒入口側へ流れる。
室外熱交換器16は、車両ボンネット内に配置されて、内部を流通する室内凝縮器13下流側の冷媒と送風ファン16aから送風された車室外空気(外気)とを熱交換させるものである。送風ファン16aは、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(送風能力)が制御される電動式送風機である。
室外熱交換器16の冷媒出口側には、三方弁20が接続されている。この三方弁20は、開閉弁15aとともに上述した各運転モードにおける冷媒回路を切り替える冷媒回路切替手段を構成しており、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される電気式の三方弁である。
具体的には、本実施形態の三方弁20は、冷房モード時には室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17とを接続する冷媒回路に切り替え、暖房モード時および除霜モード時には室外熱交換器16の冷媒出口側と圧縮機11の吸入口側に配置されたアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続する冷媒回路に切り替える。
冷房用固定絞り17は、暖房用固定絞り14と同様の構成の減圧手段である。室内蒸発器18は、室内空調ユニット30のケーシング31内のうち、室内凝縮器13の送風空気流れ上流側に配置されて、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させて送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
室内蒸発器18の冷媒出口側には、アキュムレータ19の入口側が接続されている。アキュムレータ19は、内部に流入した冷媒の気液を分離して、サイクル内の余剰冷媒を蓄える気液分離器である。さらに、アキュムレータ19の気相冷媒出口には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。
次に、室内空調ユニット30について説明する。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置され、その外殻を形成するケーシング31内に送風機32、前述の室内蒸発器18、室内凝縮器13、エアミックスドア34等を収容して構成されたものである。
ケーシング31は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されており、その内部に車室内へ送風される送風空気の空気通路を形成している。このケーシング31の送風空気流れ最上流側には、ケーシング31内へ内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替手段としての内外気切替装置33が配置されている。
内外気切替装置33は、ケーシング31内へ内気を導入させる内気導入口および外気を導入させる外気導入口の開口面積を、内外気切替ドアによって連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を連続的に変化させるものである。内外気切替ドアは、内外気切替ドア用の電動アクチュエータ62によって駆動され、この電動アクチュエータ62は、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
内外気切替装置33の空気流れ下流側には、内外気切替装置33を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機(ブロワ)32が配置されている。この送風機32は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。
送風機32の空気流れ下流側には、前述の室内蒸発器18および室内凝縮器13が、送風空気の流れに対して、室内蒸発器18→室内凝縮器13の順に配置されている。換言すると、室内蒸発器18は、室内凝縮器13に対して、空気流れ上流側に配置されている。
室内凝縮器13の空気流れ下流側には、ヒータコア21およびPTCヒータ22が配置されている。ヒータコア21は、水加熱用ヒータ23で加熱された温水を熱媒体として室内蒸発器18通過後の送風空気を加熱する加熱用熱交換器(空気加熱手段)である。
水加熱用ヒータ23は、電力が供給されることによって発熱する電気ヒータであり、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。なお、水加熱用ヒータ23は、燃料を燃焼することによって熱を発生する燃焼器等であってもよい。
ヒータコア21と水加熱用ヒータ23は、温水配管によって接続されて、ヒータコア21と水加熱用ヒータ23との間を温水が循環する温水回路24が構成されている。そして、この温水回路24には、温水を循環させるための温水ポンプ25が配置されている。この温水ポンプ25は、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(冷却水循環流量)が制御される電動式の水ポンプである。
PTCヒータ22は、PTC素子(正特性サーミスタ)を有し、このPTC素子に電力が供給されることによって発熱して、室内蒸発器18通過後の空気を加熱する空気加熱手段としての電気ヒータである。PTCヒータ22は、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、ケーシング31内には、室内蒸発器18通過後の送風空気のうち、室内凝縮器13、ヒータコア21およびPTCヒータ22を通過させる風量と室内凝縮器13を通過させない風量との風量割合を調整するエアミックスドア34が配置されている。エアミックスドア34は、エアミックスドア駆動用の電動アクチュエータ63によって駆動され、この電動アクチュエータ63は、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
さらに、ケーシング31の空気流れ最下流部には、室内凝縮器13、ヒータコア21およびPTCヒータ22を通過した送風空気あるいは室内凝縮器13、ヒータコア21およびPTCヒータ22を迂回させる冷風バイパス通路36を通過した送風空気を、空調対象空間である車室内へ吹き出すための開口穴が設けられている。この開口穴としては、具体的に、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ開口穴37a、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス開口穴37b、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット開口穴37cが設けられている。
これらのデフロスタ開口穴37a、フェイス開口穴37bおよびフット開口穴37cの空気流れ下流側は、それぞれ空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口(いずれも図示せず)に接続されている。
従って、冷房モード時には、エアミックスドア34の開度が調整されることによって、室内蒸発器18にて冷却された送風空気のうち室内凝縮器13にて再加熱される温風と室内凝縮器を迂回する冷風との風量割合が調整される。そして、この風量割合の調整によって、温風と冷風とを混合させた混合空気、すなわち車室内へ吹き出される送風空気の温度が調整される。
なお、冷房モード時には、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量を室内凝縮器13を迂回させて冷風バイパス通路36側へ流す位置に、エアミックスドア34を変位させるようにしてもよい。
また、デフロスタ開口穴37a、フェイス開口穴37bおよびフット開口穴37cの空気流れ上流側には、それぞれ、デフロスタ開口穴37aの開口面積を調整するデフロスタドア38a、フェイス開口穴37bの開口面積を調整するフェイスドア38b、フット開口穴37cの開口面積を調整するフットドア38cが配置されている。
これらのデフロスタドア38a、フェイスドア38bおよびフットドア38cは、吹出口モードを切替える吹出口モード切替手段を構成するものであって、リンク機構等を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータ64に連結されて連動して回転操作される。なお、この電動アクチュエータ64も、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、吹出口モード切替手段によって切り替えられる吹出口モードとしては、フェイス吹出口を全開してフェイス吹出口から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイスモード、フェイス吹出口とフット吹出口の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口を全開するとともにデフロスタ吹出口を小開度だけ開口して、フット吹出口から主に空気を吹き出すフットモード、およびフット吹出口およびデフロスタ吹出口を同程度開口して、フット吹出口およびデフロスタ吹出口の双方から空気を吹き出すフットデフロスタモードがある。
さらに、乗員が操作パネルに設けられた吹出モード切替スイッチをマニュアル操作することによって、デフロスタ吹出口を全開してデフロスタ吹出口から車両フロント窓ガラス内面に空気を吹き出すデフロスタモードとすることもできる。
次に、本実施形態の電気制御部について説明する。図2に示す空調制御装置50は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。そして、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された圧縮機11用のインバータ、冷媒回路切替手段を構成する開閉弁15aおよび三方弁20、送風ファン16a、送風機32、前述した各種電動アクチュエータ62〜65といった各種空調制御機器の作動を制御する。
また、空調制御装置50の入力側には、車室内温度(内気温)Trを検出する内気温検出手段としての内気センサ51、車室外温度(外気温)Tamを検出する外気温検出手段としての外気センサ52、車室内へ照射される日射量Tsを検出する日射量検出手段としての日射センサ53、圧縮機11吐出冷媒の吐出冷媒温度Tdを検出する吐出温度センサ54、圧縮機11吐出冷媒の吐出冷媒圧力Pdを検出する吐出圧力センサ55、室内蒸発器18における冷媒蒸発温度(蒸発器温度)TEを検出する蒸発器温度センサ56、室外熱交換器16の室外器温度Toutを検出する室外熱交換器温度センサ57等の空調制御用のセンサ群の検出信号が入力される。
なお、本実施形態では、吐出圧力センサ55は、室内凝縮器13と暖房用固定絞り14および開閉弁15aとの間に配置されている。本実施形態の吐出冷媒圧力Pdは、冷房モードでは、圧縮機11の冷媒吐出口側から冷房用固定絞り17入口側へ至るサイクルの高圧側冷媒圧力となり、暖房モードでは、圧縮機11の冷媒吐出口側から暖房用固定絞り17入口側へ至るサイクルの高圧側冷媒圧力となる。
また、本実施形態の蒸発器温度センサ56は、具体的には、室内蒸発器18の熱交換フィン部に配置され、室内蒸発器18の熱交換フィン温度を検出している。もちろん、蒸発器温度センサ56として、室内蒸発器18のその他の部位の温度を検出する温度検出手段を採用してもよいし、室内蒸発器18を流通する冷媒自体の温度を直接検出する温度検出手段を採用してもよい。このことは室外熱交換器温度センサ57についても同様である。
さらに、空調制御装置50の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された操作パネルに設けられた各種空調操作スイッチからの操作信号が入力される。この操作パネルに設けられた各種空調操作スイッチとしては、具体的に、車両用空調装置1の作動スイッチ、車両用空調装置1の自動制御を設定あるいは解除するオートスイッチ、運転モードを切り替える運転モード選択手段としての運転モード切替スイッチ60a、吹出口モードを切り替える吹出モード切替スイッチ、送風機32の風量設定スイッチ、車室内の設定温度Tsetを設定する温度設定手段としての温度設定スイッチ60b、空調のために消費されるエネルギの低減を要求する省エネルギ化要求手段であるエコノミースイッチ等がある。
なお、この空調制御装置50は、その出力側に接続された各種空調用構成機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、それぞれの空調用構成機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、それぞれの空調用構成機器の作動を制御する制御手段を構成している。
例えば、本実施形態では、空調制御装置50のうち、冷媒回路切替手段を構成する開閉弁15aおよび三方弁20の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が冷媒回路制御手段50aを構成している。
また、本実施形態では、圧縮機11用のインバータ61の作動を制御することによって、室内凝縮器13の空気加熱能力が制御される。したがって、空調制御装置50のうち、圧縮機11用のインバータ61の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が加熱能力制御手段50bを構成している。
また、本実施形態では、空調制御装置50のうちPTCヒータ22および水加熱用ヒータ23の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、PTCヒータ22の空気加熱能力およびヒータコア21の空気加熱能力を制御する加熱能力制御手段50cを構成している。
次に、図3〜図6のフローチャートを用いて、上記構成における本実施形態の作動を説明する。この制御処理は、車両停止時であっても、バッテリから空調制御装置50に電力が供給されていれば実行される。なお、図3〜図6の各制御ステップは、空調制御装置50が有する各種の機能実現手段を構成している。
まず、ステップS1では、フラグ、タイマー等の初期化、および上述した電動アクチュエータを構成するステッピングモータの初期位置合わせ等のイニシャライズが行われる。なお、このイニシャライズでは、フラグや演算値のうち、前回の車両用空調装置1の作動終了時あるいは車両システムの停止時に記憶された値が維持されるものもある。
次に、ステップS2では、操作パネル60の操作信号等を読み込んでステップS3へ進む。ステップS3では、空調制御に用いられる車両環境状態の信号、すなわち上述の空調制御用のセンサ群51〜57等の検出信号を読み込んでステップS4へ進む。
ステップS4では、車室内へ吹き出される空気(車室内吹出空気)の目標吹出温度TAOを算出する。目標吹出温度TAOは、内気温Trを速やかに乗員の所望の目標温度Tsetに近づけるために決定される値であって、下記数式F1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(F1)
ここで、Tsetは車室内温度設定スイッチによって設定された車室内の目標温度であり、Trは内気センサ51によって検出された車室内温度(内気温)であり、Tamは外気センサ52によって検出された車室外温度(外気温)であり、Tsは日射センサ53によって検出された日射量である。また、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
目標吹出温度TAOは、車室内を所望の温度に保つために車両用空調装置1が生じさせる必要のある熱量に相当するもので、車両用空調装置1に要求される空調負荷(空調熱負荷)として捉えることができる。
なお、上記数式F1にて算出された目標吹出温度TAOは、冷房モード時および暖房モード時の双方において用いることのできる制御目標値であるが、暖房モード時には消費電力の抑制のために上記数式F1にて算出された目標吹出温度TAOよりも若干低い値とする補正を行ってもよい。
次に、ステップS5では、ヒートポンプサイクル10の運転モードが決定される。具体的には、図4に示す制御特性図に示すように、外気温度Tamの高温側領域および目標吹出温度TAOの低温側領域では運転モードが冷房モードに決定され、外気温度Tamの低温側領域および目標吹出温度TAOの高温側領域では運転モードが暖房モードに決定される。
なお、ステップS5では、暖房モード時に室外熱交換器16に着霜が生じた際に、運転モードを除霜モードへ切り替える。このような着霜の判定は、室外熱交換器温度センサ57によって検出された室外器温度Toutが予め0℃以下に定めた着霜基準温度(例えば、−10℃)以下となった際に、室外熱交換器16に着霜が生じていると判定するようにすればよい。
続くステップS6〜S11では、空調制御装置50の出力側に接続された各種空調用構成機器の制御状態が決定される。まず、ステップS6では、送風機32により送風される空気の目標送風量、すなわち送風機32の電動モータに印加するブロワモータ電圧を決定する。
ステップS6の詳細な制御内容については、図5を用いて説明する。まず、ステップS601では、操作パネル60のオートスイッチが投入されているか否かが判定される。ステップS601にて、オートスイッチが投入されていないと判定された場合は、ステップS602へ進み、操作パネル60の風量設定スイッチによって設定された乗員の所望の風量となるブロワモータ電圧が決定されて、ステップS7へ進む。
具体的には、本実施形態の風量設定スイッチは、Lo→M1→M2→M3→Hiの5段階の風量を設定することができ、それぞれ4V→6V→8V→10V→12Vの順にブロワモータ電圧が高くなるように決定される。
一方、ステップS601にてオートスイッチが投入されていると判定された場合は、ステップS603へ進み、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して、ステップS4で決定された目標吹出温度TAOに基づいて第1仮ブロワレベルf(TAO)を決定する。
より詳細には、図5のステップS603に記載された制御特性図に示すように、目標吹出温度TAOの極低温域(最大冷房域)および極高温域(最大暖房域)で第1仮ブロワレベルf(TAO)を最大値付近として、送風機32の風量を最大値に近づける。
また、目標吹出温度TAOが極低温域から中間温度域に向かって上昇するに伴って、第1仮ブロワレベルf(TAO)を減少させ、さらに、目標吹出温度TAOが極高温域から中間温度域に向かって低下するに伴って、第1仮ブロワレベルf(TAO)を減少させて送風機32の風量を減少させる。また、目標吹出温度TAOが中間温度域内に入ると、第1仮ブロワレベルf(TAO)を最小値付近にして送風機32の風量を最小値に近づける。
すなわち、第1仮ブロワレベルf(TAO)は、車室内を所望の温度(快適温度)に保つために車両用空調装置1が生じさせる必要のある送風量(快適性送風量)に相当するもので、車両用空調装置1に要求される空調負荷に応じた送風量として捉えることができる。
ステップS604では、目標吹出温度TAOが、予め設定された閾値(例えば45℃)を超えているか否かを判定する。目標吹出温度TAOが閾値を超えていないと判定された場合、ウォームアップ状態ではないと判断してステップS605へ進み、ブロワレベル=第1仮ブロワレベルf(TAO)に決定する。
すなわち、室内凝縮器13が送風空気を加熱し始めて間もないウォームアップ状態では空調負荷(換言すれば目標吹出温度TAO)が大きくなるが、時間が経過して室内凝縮器13が加熱能力を充分に発揮できるようになると空調負荷が小さくなることから、目標吹出温度TAOが閾値を超えていないと判定された場合、ウォームアップ状態ではない、すなわちウォームアップが完了したと判断する。
ステップS606では、ステップS605にて決定されたブロワレベルに基づいて、予め空調制御装置50のROM内に記憶された制御マップを参照して、実際に送風機32の電動モータに印加されるブロワモータ電圧を決定して、ステップS7へ進む。
一方、ステップS604にて目標吹出温度TAOが閾値を超えていると判定された場合、ステップS607へ進み、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して、室内凝縮器13からの吹出空気温度TAV(凝縮器温度)に基づいて、第2仮ブロワレベルf(WU)を決定する。
より詳細には、図5のステップS607に記載された制御特性図に示すように、凝縮器温度TAVが上昇するに伴って、第2仮ブロワレベルf(WU)を上昇させる。なお、図5のステップS607に記載された制御特性図では、制御ハンチング防止のためのヒステリシス幅が設定されている。
すなわち、第2仮ブロワレベルf(WU)は、ウォームアップ状態のときに充分に加熱されていない空気(冷風)の吹き出しによって乗員の寒さ感を強めてしまうことを抑制するように設定される送風量(ウォームアップ送風量)に相当するものであり、凝縮器温度TAVが低いときに送風量を小さく抑えるように決定される。
なお、本実施形態では、室内凝縮器13からの吹出空気温度TAV、すなわち室内凝縮器13における冷媒凝縮温度を、吐出圧力センサ55が検出した吐出冷媒圧力Pdに基づいて算出している。具体的には、吐出冷媒圧力Pdによって決まる冷媒の飽和温度を吹出空気温度TAVとして用いている。吹出空気温度TAVとして、吐出温度センサ54が検出した吐出冷媒温度Tdを用いてもよい。
ステップS608では、ステップS603で決定された第1仮ブロワレベルf(TAO)が、ステップS607で決定された第2仮ブロワレベルf(WU)以下であるか否かを判定する。
第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)以下であると判定された場合、ウォームアップ状態ではない、すなわちウォームアップが完了したと判断してステップS605へ進み、ブロワレベル=第1仮ブロワレベルf(TAO)に決定する。
すなわち、第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)以下であると判定された場合、小さい送風量でも車室内を所望の温度(快適温度)に保つことができる状態にあると判断できることから、ウォームアップが完了したと判断する。
一方、第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)を上回っていると判定された場合、ステップS609へ進む。ステップS609では、ブロワレベル=第2仮ブロワレベルf(WU)に決定して、ステップS606へ進む。ステップS606では、上述のようにブロワレベルに基づいてブロワモータ電圧を決定してステップS7へ進む。
以上の説明からわかるように、ブロワレベルの値は、ブロワモータ電圧すなわち目標送風量に対応している。従って、第1仮ブロワレベルf(TAO)を第1仮目標送風量と表現することができ、第2仮ブロワレベルf(WU)を第2仮目標送風量と表現することができる。
次に、図3に示すステップS7では、吸込口モード、すなわち内外気切替ドア駆動用の電動アクチュエータ62に出力される制御信号を決定する。この吸込口モードも目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して決定する。本実施形態では、基本的に外気を導入する外気モードが優先されるが、目標吹出温度TAOが極低温域となって高い冷房性能を得たい場合等には内気を導入する内気モードが選択される。
ステップS8では、吹出口モード、すなわち吹出モードドア駆動用の電動アクチュエータ63に出力される制御信号を決定する。この吹出口モードも目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して決定する。本実施形態では、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するに伴って吹出口モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切り替える。
従って、目標吹出温度TAOが低温域となりやすい夏季は主にフェイスモード、目標吹出温度TAOが中温域となりやすい春秋季は主にバイレベルモード、そして、目標吹出温度TAOが高温域となりやすい冬季は主にフットモードが選択される。
さらに、車両窓ガラス近傍の相対湿度を検出する湿度検出手段を設け、湿度検出手段の検出値から算出される窓ガラス表面の相対湿度RHWに基づいて、窓ガラスに曇りが発生する可能性が高いと判定された場合に、フットデフロスタモードあるいはデフロスタモードを選択するようにしてもよい。
ステップS9では、エアミックスドア34の開度、すなわちエアミックスドア駆動用の電動アクチュエータ63に出力される制御信号を決定する。本実施形態では、暖房モード時には、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量が室内凝縮器13、ヒータコア21およびPTCヒータ22へ流入するようにエアミックスドア34を変位させる。
また、除霜モード時には、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量が室内凝縮器13、ヒータコア21およびPTCヒータ22を迂回するようにエアミックスドア34を変位させる。さらに、冷房モード時には、車室内へ吹き出される空気の温度(車室内吹出空気温度)が目標吹出温度TAOに近づくようにエアミックスドア34を変位させる。
なお、本実施形態では、車室内吹出空気温度として、吐出冷媒圧力Pdより求めた飽和温度もしくは吐出冷媒温度Tdから算出された値を用いている。もちろん、車室内吹出空気温度を検出する吹出空気温度検出手段を設け、これによって検出された値を車室内吹出空気温度としてもよい。
ステップS10では、圧縮機11の冷媒吐出能力、すなわち圧縮機11の回転数を決定する。ここで、圧縮機11の基本的な回転数の決定手法を説明する。例えば、冷房モードでは、ステップS5で決定した目標吹出温度TAO等に基づいて、予め空調制御装置50に記憶されている制御マップを参照して、室内蒸発器18における冷媒蒸発温度(蒸発器温度)TEの目標吹出温度TEOを決定する。
そして、この目標吹出温度TEOと吹出空気温度TEの偏差En(TEO−TE)を算出し、今回算出された偏差Enから前回算出された偏差En−1を減算した偏差変化率Edot(En−(En−1))とを用いて、予め空調制御装置50に記憶されたメンバシップ関数とルールとに基づいたファジー推論に基づいて、前回の圧縮機回転数fCn−1に対する回転数変化量Δf_Cを求める。
また、暖房モードでは、ステップS5で決定した目標吹出温度TAO等に基づいて、予め空調制御装置50に記憶されている制御マップを参照して、吐出側冷媒圧力(高圧側冷媒圧力)Pdの目標高圧PDOを決定する。
そして、この目標高圧PDOと吐出側冷媒圧力Pdの偏差Pn(PDO−Pd)を算出し、今回算出された偏差Pnから前回算出された偏差Pn−1を減算した偏差変化率Pdot(Pn−(Pn−1))とを用いて、予め空調制御装置50に記憶されたメンバシップ関数とルールとに基づいたファジー推論に基づいて、前回の圧縮機回転数fHn−1に対する回転数変化量Δf_Hを求める。
このステップS10のより詳細な制御内容については、図6を用いて説明する。まず、ステップS101では、冷房モード時の回転数変化量Δf_Cを求める。図6のステップS101には、ルールとして用いるファジールール表を記載している。このルール表では、上述の偏差Enと偏差変化率Edotに基づいて室内蒸発器26の着霜が防止されるようにΔf_Cが決定される。
ステップS102では、暖房モード時および除霜モード時の回転数変化量Δf_Hを求める。図6のステップS102には、ルールとして用いるファジールール表を記載している。このルール表では、上述の偏差Pnと偏差変化率Pdotに基づいて高圧側冷媒圧力Pdの異常上昇が防止されるようにΔf_Hが決定される。
次に、ステップS103では、ステップS5で決定された運転モードが冷房モードであるか否かが判定される。ステップS103にて、ステップS5で決定された運転モードが冷房モードであると判定された場合は、ステップS104へ進み、Δf_Cを圧縮機11の回転数変化量Δfに決定して、ステップS106へ進む。
一方、ステップS103にてステップS5で決定された運転モードが冷房モードでないと判定された場合は、ステップS105へ進み、Δf_Hを圧縮機11の回転数変化量Δfに決定して、ステップS106へ進む。
ステップS106では、操作パネル60のエコノミースイッチが投入されているか否かが判定される。ステップS106にて、エコノミースイッチが投入されていない場合は、ステップS107へ進み、圧縮機11の回転数の上限値IVOmaxを10000rpmとし、エコノミースイッチが投入されている場合は、ステップS108へ進み、圧縮機11の回転数の上限値IVOmaxを7000rpmとする。
次のステップS109では、前回の圧縮機回転数fn−1に回転数変化量Δfを加えた値と圧縮機11の回転数の上限値IVOmaxとを比較して、小さい方の値を、今回の圧縮機回転数fnと決定して、ステップS11へ進む。なお、ステップS10における圧縮機回転数fnの決定は、図3のメインルーチンが繰り返される制御周期τ毎に行われるものではなく、所定の制御間隔(本実施形態では1秒)毎に行われる。
次に、図3に示すステップS11では、冷媒回路切替手段の作動状態、すなわち開閉弁15aおよび三方弁20の作動状態が決定される。具体的には、前述の如く、本実施形態の開閉弁15aは、冷房モード時および除霜モード時に開き、暖房モード時に閉じる。
また、三方弁20は、冷房モード時には室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17とを接続する冷媒回路に切り替え、暖房モード時には室外熱交換器16の冷媒出口側と圧縮機11の吸入口側に配置されたアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続する冷媒回路に切り替える。
ステップS12では、上述のステップS6〜S12で決定された制御状態が得られるように、空調制御装置50より各種空調用構成機器11(61)、15a、20、16a、32、62〜64に対して制御信号および制御電圧が出力される。続くステップS14では、制御周期τの間待機し、制御周期τの経過を判定するとステップS3へ戻る。
本実施形態の車両用空調装置1は、以上の如く制御処理が実行されるので、運転モードに応じて以下のように作動する。
(a)暖房モード
暖房モードでは、ヒートポンプサイクル10の冷媒回路が、図1の白抜き矢印で示すように、圧縮機11→室内凝縮器13→暖房用固定絞り14→室外熱交換器16(→三方弁20)→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路に切り替えられる。つまり、室内凝縮器13を放熱器として機能させ、室外熱交換器16を蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、暖房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11にて圧縮された冷媒は、室内凝縮器13にて送風機32から送風された送風空気に放熱する。これにより、室内凝縮器13を通過する送風空気が加熱され、車室内の暖房が実現される。また、室内凝縮器13から流出した冷媒は、暖房用固定絞り14にて減圧されて室外熱交換器16へ流入する。
室外熱交換器16へ流入した冷媒は、送風ファン16aから送風された車室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介してアキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
上記の如く、本実施形態の暖房モードでは、室内側熱交換器に対応する室内蒸発器18へ冷媒が流入しないので、室内蒸発器18にて送風空気が冷却されることはない。
(b)冷房モード
冷房モードでは、ヒートポンプサイクル10の冷媒回路が、図1の黒塗り矢印で示すように、圧縮機11→室内凝縮器13(→バイパス通路15)→室外熱交換器16(→三方弁20)→冷房用固定絞り17→室内蒸発器18→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環する冷凍サイクルが構成される。つまり、室内凝縮器13および室外熱交換器16を冷媒に放熱させる放熱器として機能させ、室内蒸発器18を冷媒を蒸発させる蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、冷房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11にて圧縮された高圧高温冷媒が、室内凝縮器13にて室内蒸発器18通過後の送風空気の一部と熱交換して送風空気の一部が加熱される。さらに、室内蒸発器18から流出した冷媒は、バイパス通路15を介して室外熱交換器16へ流入し、室外熱交換器16にて送風ファン16aから送風された外気と熱交換して放熱する。
室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介して冷房用固定絞り17へ流入し、冷房用固定絞り17にて減圧膨張される。冷房用固定絞り17にて減圧された低圧冷媒は室内蒸発器18へ流入し、送風機32から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱作用により、室内蒸発器18を通過する送風空気が冷却される。
そして、前述の如く、室内蒸発器18にて冷却された送風空気の一部が室内凝縮器13にて加熱されることによって、車室内へ送風される送風空気が目標吹出温度TAOに近づくように調整され、車室内の冷房が実現される。また、室内蒸発器18から流出した冷媒は、アキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
上記の如く、本実施形態の冷房モードでは、室内側熱交換器に対応する室内蒸発器18にて冷媒を蒸発させることによって送風空気が冷却される。
(c)除霜モード
除霜モードは、室外熱交換器16に着霜が生じたことが判定された場合に実行される。なお、本実施形態では、一旦、除霜モードに切り替えられると、予め定めた所定時間(本実施形態では、5分間)が経過するまでは他の運転モードに切り替えられることはない。
除霜モードでは、ヒートポンプサイクル10の冷媒回路が、図1の網掛けハッチング付き矢印で示すように、圧縮機11(→室内凝縮器13→バイパス通路15)→室外熱交換器16(→三方弁20)→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環するホットガスサイクルが構成される。
なお、除霜モードでは、送風空気の全風量が室内凝縮器13を迂回するようにエアミックスドア34の作動が制御されているので、室内凝縮器13では冷媒は殆ど放熱しない。従って、室内凝縮器13にて送風空気が加熱されて車室内の暖房が実現されることもない。
従って、除霜モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11にて圧縮された高圧高温冷媒が、室外熱交換器16へ流入して放熱する。これにより、室外熱交換器16が加熱されて室外熱交換器16の除霜が実現される。室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介してアキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入される。
上記の如く、本実施形態の除霜モードでは、室内側熱交換器に対応する室内蒸発器18へ冷媒が流入しないので、室内蒸発器18にて送風空気が冷却されることはない。
本実施形態の車両用空調装置1は、以上の如く作動して、車室内の冷房、暖房を実現することができるとともに、室外熱交換器16に着霜が生じた際には、除霜モードでの運転を実行することで室外熱交換器16を除霜することもできる。また、エコノミースイッチが投入された際には、圧縮機11の回転数の上限値IVOmaxを低下させることで、車室内空調のために消費されるエネルギを低減できる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、制御ステップS6にて説明したように、ウォームアップ状態であるか否かを室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVと目標吹出温度TAO(換言すれば空調負荷)とに基づいて判定するので、室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVのみに基づいて判定する場合と比較して、ウォームアップ状態であるか否かを適切に判定することができる。
そして、その判定結果に基づいて送風機32の目標送風量を決定するので、ウォームアップ状態であるか否かに応じて適切に送風量を決定することができる。
具体的には、ステップS608、S609に示したように、ウォームアップ状態であると判定した場合、目標吹出温度TAOに基づいて算出された第1仮ブロワレベルf(TAO)、および室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVに基づいて算出された第2仮ブロワレベルf(WU)のうち、値の小さい第2仮ブロワレベルf(WU)を送風機32の目標送風量として選択する。
そのため、ウォームアップ状態である場合、乗員への送風量を小さく抑えることができるので、充分に加熱されていない空気(冷風)の吹き出しによって乗員の寒さ感を強めてしまうことを抑制できる。
しかも、ステップS604、S605に示したように、目標吹出温度TAOが所定値よりも低い場合、すなわちウォームアップが完了したと判断される場合、ウォームアップ状態であるか否かの判定とは無関係に、第1仮ブロワレベルf(TAO)をブロワレベルとして選択する。そのため、ウォームアップの完了後は、車室内を所望の温度(快適温度)に保つために必要な送風量を確実に確保することができる。
また、ステップS607にて説明したように、室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVを、ヒートポンプサイクル10の高圧側冷媒圧力Pdに基づいて算出するので、室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVを検出するためのセンサを新たに設ける必要がない。
(第2実施形態)
本第2実施形態では、図7に示すように、上記第1実施形態のステップS6にステップS611、S612、S613を追加している。
本実施形態におけるステップS6の詳細な制御内容について、上記第1実施形態と異なる点を説明する。まず、ステップS608にて第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)を上回っていると判定された場合、ウォームアップが完了したと判断してステップS611でウォームアップ完了フラグをONにして、ステップS605へ進む。
ステップS604にて目標吹出温度TAOが閾値を超えていると判定された場合、ステップS612へ進み、ウォームアップ完了フラグがONされているか否かを判定する。ウォームアップ完了フラグがONされていないと判定された場合、ウォームアップ状態であると判断してステップS607へ進む。
一方、ウォームアップ完了フラグがONされていると判定された場合、ウォームアップが完了したと判断してステップS613へ進み、第2仮ブロワレベルf(WU)を、ステップS603における第1仮ブロワレベルf(TAO)の最大値(本例では31)と同じ値または当該最大値よりも大きな値(本例では31)に決定して、ステップS608へ進む。この場合、ステップS608にて第1仮ブロワレベルf(TAO)が、第2仮ブロワレベルf(WU)以下であると判定されることとなるので、ステップS605にて第1仮ブロワレベルf(TAO)がブロワレベルとして選択されることとなる。
すなわち、本実施形態によると、ウォームアップが完了したと一度判断した後は、ブロワレベルとして第1仮ブロワレベルf(TAO)が選択され、第2仮ブロワレベルf(WU)は選択されない。
そのため、ウォームアップの完了後は、ブロワレベルとして第1仮ブロワレベルf(TAO)が選択されたり第2仮ブロワレベルf(WU)が選択されたりするといった制御ハンチングが発生することを防止できるので、車室内を所望の温度(快適温度)に保つために必要な送風量を確実に確保することができる。
(第3実施形態)
本第3実施形態では、図8に示すように、上記第1実施形態のステップS6にステップS621、S622を追加している。
本実施形態におけるステップS6の詳細な制御内容について、上記第1実施形態と異なる点を説明する。まず、ステップS609にてブロワレベル=第2仮ブロワレベルf(WU)に決定した場合、ステップS621へ進み、タイマーカウントを行う。
ステップS608にて第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)以下であると判定された場合、ステップS622へ進み、タイマーカウント時間が30秒以上であるか否かを判定する。
タイマーカウント時間が30秒以上であると判定された場合、ウォームアップが完了したと判断してステップS605へ進む。一方、タイマーカウント時間が30秒未満であると判定された場合、ウォームアップ状態であると判断してステップS609へ進む。
すなわち、本実施形態によると、第1仮ブロワレベルf(TAO)が第2仮ブロワレベルf(WU)よりも小さい状態が所定時間以上継続した場合、ウォームアップが完了したと判定する。
これにより、第1仮ブロワレベルf(TAO)と第2仮ブロワレベルf(WU)とが近い値になったときに、ブロワレベルとして第1仮ブロワレベルf(TAO)が選択されたり第2仮ブロワレベルf(WU)が選択されたりするといった制御ハンチングが発生することを防止できる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、ウォームアップ状態であるか否かを室内凝縮器13からの吹出空気温度TAVと目標吹出温度TAO(換言すれば空調負荷)とに基づいて判定するが、ウォームアップ状態であるか否かをヒータコア21からの吹出空気温度と目標吹出温度TAOとに基づいて判定してもよい。また、ウォームアップ状態であるか否かをPTCヒータ22からの吹出空気温度と目標吹出温度TAOとに基づいて判定してもよい。
(2)圧縮機11として電動圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11の形式はこれに限定されない。例えば、ベルトおよび電磁クラッチ等を介してエンジンから駆動力を得る圧縮機11を採用してもよい。従って、本発明の車両用空調装置1の適用は電気自動車に限定されない。
例えば、内燃機関(エンジン)から走行用の駆動力を得て走行する通常の車両、内燃機関および走行用電動モータの双方から車両走行用の駆動力を得るいわゆるハイブリッド車両、さらに、車両停車時に外部電源(商用電源)から供給される電力をバッテリBに充電することのできる、いわゆるプラグインハイブリッド車両に適用してもよい。
また、エンジンを備える車両では、送風空気の補助加熱手段として、室内凝縮器13に加えて、エンジン冷却水を熱源として送風空気を加熱する加熱用熱交換器(ヒーターコア)を設けてもよい。
(3)上述の実施形態では、ヒートポンプサイクル10が切替可能な冷媒回路として、暖房モード、冷房モードおよび除霜モードの冷媒回路を説明したが、ヒートポンプサイクル10は、冷却して除湿した送風空気を再加熱して車室内を除湿暖房する除湿暖房モードの冷媒回路にも切替可能である。
具体的には、除湿暖房モード時には、冷媒回路切替手段を構成する開閉弁15aを閉じ、三方弁20を室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17とを接続する冷媒回路に切り替えればよい。
これにより、除湿暖房モードでは、ヒートポンプサイクル10の冷媒回路が、圧縮機11→室内凝縮器13→暖房用固定絞り14→室外熱交換器16(→三方弁20)→冷房用固定絞り17→室内蒸発器18→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環する冷凍サイクルが構成される。
従って、除湿暖房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11にて圧縮された高圧高温冷媒が、室内凝縮器13にて室内蒸発器18通過後の送風空気の一部と熱交換して送風空気の一部が加熱される。さらに、室内蒸発器18から流出した冷媒は、暖房用固定絞り14にて減圧されて室外熱交換器16へ流入する。室外熱交換器16へ流入した冷媒は送風ファン16aから送風された外気と熱交換して放熱する。
室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介して冷房用固定絞り17へ流入し、冷房用固定絞り17にて減圧膨張される。冷房用固定絞り17にて減圧された低圧冷媒は室内蒸発器18へ流入し、送風機32から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱作用により、室内蒸発器18を通過する送風空気が冷却されて除湿される。以降の作動は冷房モードと同様である。
上記の如く、除湿暖房モードでは、室内側熱交換器に対応する室内蒸発器18にて冷媒を蒸発させることによって送風空気が冷却される。
10 ヒートポンプサイクル
13 室内凝縮器(空気加熱手段)
21 ヒータコア(空気加熱手段)
22 PTCヒータ(空気加熱手段)
32 送風機(送風手段)
50b 加熱能力制御手段
S6 送風量決定手段

Claims (10)

  1. 空気を車室内へ向けて送風する送風手段(32)と、
    前記送風手段(32)によって送風された前記空気を加熱する空気加熱手段(13、21、22)と、
    前記空気加熱手段(13、21、22)の空気加熱能力を制御する加熱能力制御手段(50b、50c)と、
    前記空気加熱手段(13、21、22)が前記空気を加熱し始めて間もないウォームアップ状態であるか否かを前記空気加熱手段(13、21、22)からの吹出空気温度(TAV)と空調負荷(TAO)とに基づいて判定し、その判定結果に基づいて前記送風手段(32)の目標送風量を決定する送風量決定手段(S6)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記送風量決定手段(S6)は、
    前記空調負荷(TAO)に基づいて第1仮目標送風量(f(TAO))を算出するとともに、前記吹出空気温度(TAV)に基づいて第2仮目標送風量(f(WU))を算出し、
    前記ウォームアップ状態であると判定した場合、前記第1仮目標送風量(f(TAO))および前記第2仮目標送風量(f(WU))のうち値の小さい方を前記目標送風量として選択することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記送風量決定手段(S6)は、前記ウォームアップ状態でないと一度判定した後は、前記第1仮目標送風量(f(TAO))を前記目標送風量として選択し、前記第2仮目標送風量(f(WU))を前記目標送風量として選択しないことを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記送風量決定手段(S6)は、前記第1仮目標送風量(f(TAO))が前記第2仮目標送風量(f(WU))よりも大きい場合、前記ウォームアップ状態であると判定することを特徴とする請求項2または3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記送風量決定手段(S6)は、
    前記空調負荷(TAO)に基づいて第1仮目標送風量(f(TAO))を算出するとともに、前記吹出空気温度(TAV)に基づいて第2仮目標送風量(f(WU))を算出し、
    前記第1仮目標送風量(f(TAO))が前記第2仮目標送風量(f(WU))よりも小さい状態が所定時間以上継続した場合、前記ウォームアップ状態でないと判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  6. 前記空気加熱手段は、ヒートポンプサイクル(10)の冷媒と前記空気とを熱交換させることによって前記空気を加熱する加熱用熱交換器(13)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記送風量決定手段(S6)は、前記ヒートポンプサイクル(10)の高圧側冷媒圧力(Pd)に基づいて前記吹出空気温度(TAV)を算出することを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記空気加熱手段は、熱媒体加熱手段(23)で加熱された熱媒体と前記空気とを熱交換させることによって前記空気を加熱するヒータコア(21)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記空気加熱手段は、電力が供給されることによって発熱して前記空気を加熱する電気ヒータ(22)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記送風量決定手段(S6)は、前記空調負荷(TAO)が所定値よりも低い場合、前記ウォームアップ状態であるか否かの判定とは無関係に、前記第1仮目標送風量(f(TAO))を前記目標送風量として選択することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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