JP2014046627A - 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電柱が曲がった状態で振動板部材と接合されて圧電柱の変位伝達効率が低下し、良好な滴噴射性能が得られなくなる。
【解決手段】圧電部材12と振動板部材13とを接合するとき、圧電部材12の圧電柱12aの曲がり量を検出する工程と、圧電部材12の圧電柱12aと振動板部材3の振動領域3Aとを接合する工程と、圧電柱12aと振動領域3Aとが接合された状態で、圧電部材12を、圧電柱12aの曲がり方向に曲がり量分移動させて、振動板部材3と圧電部材12とを接合固定する工程とを行う。
【選択図】図3

Description

本発明は液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
液体吐出ヘッドとしては、ノズルが通じる個別液室を形成する流路板と、個別液室の一部の壁面を形成する振動板部材と、個別液室の壁面となる振動領域に接合する柱状の圧電素子である複数の圧電柱を溝加工で形成した圧電部材とを備え、圧電柱のd33又はd31方向の変位で個別液室内の液体を加圧することで液滴を吐出させるいわゆる圧電アクチュエータを用いた圧電型ヘッドが知られている。
このようなヘッドの製造方法における圧電部材と振動板部材との位置合わせを行うために、圧電部材の両端部の段差加工部に振動板部材との位置合わせ用溝部を形成することが知られている(特許文献1)。
また、圧電部材に溝加工によって複数の圧電柱を形成するときに圧電柱の曲がりが生じることから、振動板部材との高精度な位置決め接合を行うため、圧電部材の両端部側に振動板部材との位置合わせ用アライメント部となる2本以上の溝を、圧電柱を形成する溝加工と同じピッチで形成し、圧電部材と振動板部材とをアライメント部の2本以上の溝の間に形成された圧電柱の1つを基準として位置合わせして接合する方法も知られている(特許文献2)。
特開2011−189581号公報 特開2011−020297号公報
しかしながら、上述した特許文献2に開示の製造方法にあっては、圧電柱を曲がった状態のままで振動板部材の振動領域とせつごうするため、圧電柱に電圧を印加して駆動したときに、圧電柱の曲がりによって圧電柱の変位が十分に振動領域に伝達できず、滴吐出性能が低下するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、圧電部材の圧電柱の曲がりを矯正して振動板部材と接合できることで、液滴吐出特性のばらつきを低減し、かつ良好な液滴噴射性能を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る液体吐出ヘッドの製造方法は、
液滴を吐出する複数のノズルを形成したノズル板と、
前記ノズルが通じる複数の液室を形成する流路板と、
前記液室の壁面を形成する振動領域を有する振動板部材と、
前記振動板部材の振動領域を変形させて前記液室内の液体を加圧する圧電部材と、
を備え、
前記圧電部材は溝加工によって分割された複数の柱状の圧電柱を有し、
前記複数の圧電柱は、前記振動板部材の前記振動領域に接合されている
液体吐出ヘッドの製造方法であって、
前記圧電部材と前記振動板部材とを接合するとき、
前記圧電部材の圧電柱の曲がり量を検出する工程と、
前記圧電部材の圧電柱と前記振動板部材の振動領域とを接合する工程と、
前記圧電柱と前記振動領域とが接合された状態で、前記圧電部材と前記振動板部材とを、相対的に、前記圧電柱の曲がり方向と逆方向に、前記曲がり量分移動させた後、前記振動板部材と前記圧電部材とを接合固定する工程と、を行う
構成とした。
本発明によれば、圧電部材の圧電柱の曲がりを矯正して、圧電部材と振動板部材と接合できることで、液滴吐出特性のばらつきを低減し、かつ良好な液滴噴射性能を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図である。 図1のA−A線に沿うノズル配列方向(液室短手方向)の断面説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一例の説明に供する圧電部材と振動板部材とを接合する前の状態のノズル配列方向に沿う正面説明図である。 同じく圧電部材と振動板部材とを接合した後の状態のノズル配列方向に沿う正面説明図である。 圧電部材と振動板部材とを接合する接合装置の一例の説明に供する正面説明図である。 同接合装置におけるアライメント検出工程に入る前の状態の正面説明図である。 同接合装置における当てて接触させた工程の完了後の状態の正面説明図である。 圧電部材と振動板部材とを接合する工程におけるアライメント検出工程の説明に供する平面説明図である。 同アライメント検出工程における圧電柱曲がり量検出工程の説明に供する平面説明図である。 同アライメント検出工程における曲がり圧電柱検出工程の説明に供する正面説明図である。 振動板部材を圧電部材に当てて接触させた状態の正面説明図である。 オフセット位置合わせ後の状態の正面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例の機構部の側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図、図2は図1のA−A線に沿うノズル配列方向(液室短手方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板(液室基板)2と、振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ11と、共通流路部材としてフレーム部材17とを備えている。
ノズル板1、流路板2及び振動板部材3によって、液滴を吐出する複数のノズル4に連なって通じる個別液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、個別液室6に液体を供給する流体抵抗部を兼ねた液体供給路7と、液体供給路7に連なる液導入部8とを形成している。
そして、フレーム部材17の共通流路としての共通液室10から振動板部材3に形成した開口部9を通じて、液導入部8、液体供給路7を経て複数の個別液室6に液体を供給する。
ここで、ノズル板1は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造したものを用いている。これに限らず、その他の金属部材、樹脂部材、樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。ノズル板1には、各液室6に対応して例えば直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板2と接着剤接合している。また、このノズル板1の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
流路板2は、単結晶シリコン基板をエッチングして、個別液室6、液体供給路7、液導入部8などを構成する溝部を形成している。なお、流路板2は、例えばSUS基板などの金属板を酸性エッチング液でエッチングし、あるいはプレスなどの機械加工を行って形成することもできる。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する壁面部材を兼ね、個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域3Aを有している。
そして、この振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域3Aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、ベース部材13上に接着剤接合した複数の積層型圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝14を加工して1つの圧電部材12に対して所要数の柱状の圧電部材(圧電素子)である圧電柱12aを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
圧電部材12の圧電柱12aのうち、駆動波形を与えて駆動させる圧電柱を駆動柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱(固定柱)として使用する圧電柱を非駆動柱12Bとする。
そして、駆動柱12Aは、個別液室6に対応する振動板部材3の振動領域3Aに形成した島状の凸部3aに接合している。また、非駆動柱12Bは、個別液室6を振動板部材3の凸部3bに接合している。
この圧電部材12の駆動柱12A、非駆動柱12Bは、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層21と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極22とを交互に積層したものである。そして、内部電極22は、それぞれ異なる端面に引き出されて、共通側外部電極23及び個別側外部電極24に接続されている。
この圧電部材12には駆動柱12Aの個別側外部電極24に駆動信号を与えるための可撓性を有するフレキシブル配線基板としてのFPC15が接続され、FPC15には駆動信号を出力する駆動回路である駆動IC16が搭載されている。
フレーム部材17は、例えばエポキシ系樹脂或いは熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイト等で射出成形により形成し、図示しないヘッドタンクや液体カートリッジから供給口18を介して液体が供給される共通液室10が形成されている。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動柱12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入し、その後駆動柱12Aに印加する電圧を上げて駆動柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域30が初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液体供給路7を通じて個別液室6内に液体が充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与え方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一例について図3及び図4を参照して説明する。図3は圧電部材と振動板部材とを接合する前の状態のノズル配列方向に沿う正面説明図、図4は駆動ユニット(圧電部材)と液室ユニット(振動板部材)とを接合した後の状態のノズル配列方向に沿う正面説明図である。
ここでは、上述したノズル板1、流路板2及び振動板部材3は、アライメントマーク51〜54を使用して位置合わせを行ってそれぞれ接着剤46で接合した部分を液室ユニット47と称し,流路板2と振動板部材3とを接着剤46で接合した部分を液室下47aと称している。また、ベース部材13に圧電部材12を接合して複数の圧電柱12aを形成した部分を駆動ユニット48と称している。
この液体吐出ヘッドの接合工程について簡単に説明する。
まず、液室下47aを構成する振動板部材3と流路板2とを、流路板2側に接着剤46を塗布して、接着剤46を介して接合する。
次に、駆動ユニット48の圧電部材12及び各圧電柱12aの上面に接着剤46とUV接着剤84を介して、液室下47aを接合する。最後に、ノズル板1を、液室下47aと駆動ユニット48とを接合した部材に、流路板2に接着剤46を塗布し、接着剤46を介して接合する。
圧電部材12と振動板部材3とを接合するとき、図3に示すように、圧電部材12の圧電柱12aに溝加工によって発生している曲がりを、図4に示すように矯正した状態で、圧電部材12と振動板部材3との接合を行うようにしている。
ここで、圧電柱の曲がりの発生について説明する。圧電部材12に多数の圧電柱12aを高密度に溝加工して形成するとき、高アスペクト比で溝14の加工を行わなければならなくなる。このように、高アスペクト比で溝加工すると、圧電柱12aの柱幅(圧電柱のノズル配列方向の溝)が狭くなることから、圧電柱12aの剛性が低下し、柱の根元に対して、上端に曲がりが数μmのレベルで発生する。
具体的には、例えば、溝14の深さ(溝加工深さ)を400μm、溝幅を約25μmとして溝加工を行った時、300dpi相当の間隔のダイシングピッチで圧電柱12aを配列する場合の加工においては、圧電柱12aの柱幅は50μm以上確保できて、剛性が高いため、柱曲がりは殆ど発生しないが、600dpi相当の間隔のダイシングピッチでは圧電柱12aの柱幅は20μm前後となり、圧電柱12aの剛性が低下し、圧電柱12aは根元に対して、上端側が3〜4μm曲がって形成される。
この柱曲がりは、加工時の応力に対して応力を緩和する方向に発生することから、加工順序として圧電部材12の一方向から順次溝加工を行うことによって、同じ方向にほぼ同じ曲がり量で発生する。ただし、圧電部材12の製造工程における焼成、分極処理工程のばらつき、及び溝加工の深さばらつきにより、加工ワーク(異なる圧電部材)間の曲がり量には、若干の違いがあることが確認されている。このため、加工ワーク毎に、事前に曲がり量を予測してアライメント位置をオフセットして接合することは困難になる。
一方、圧電柱12aを高密度に配置した液体吐出ヘッドにおいて、同一ヘッド内における各ノズルからの液滴吐出性能や異なるヘッド間における液滴吐出特性のばらつきを低減するためには、各圧電柱12aと液室6の壁面を形成している振動板部材3の振動領域3Aとの高精度な位置合わせが必要になる。
特に、ヘッドの更なる高密度化に対応するため、ヘッドを構成する各部品が微細化されることで、ヘッドの組立てにおいては、非常に高い位置あわせ精度(例えば±5μm以下)が要求される。
このように、高い位置合わせ精度を達成すべく、振動板部材3と圧電柱12aとを適切な位置関係とするために、圧電部材12の接合面に、接合方向に凹状とされた(振動板部材側から離間する)段差部を設けて、この段差部に形成された圧電部材12の位置調整のための基準(アライメントマーク)を、画像処理を用いた観察系で位置検出し、その後同じ観察系の観察下において、基準とする振動板部材の位置がアライメントマークに適合するように振動板部材の位置を調整することが行われる。
このようにアライメントマークを一段低い位置に形成することで、アライメントマークに接着剤46が付着して検出不良が生じることを防止でき、また振動板部材3と圧電部材12のアライメントマークの間に隙間が空くことで、この隙間を利用して照明等を照射でき、アライメントマークのエッジをより鮮明に検出することが可能となる。
ところが、この方法では、圧電部材12に設けられたアライメントマークの位置を検出することはできるが、圧電柱12aの曲がり(数μm)を検出することができないため、圧電部材12と振動板部材3との接合位置精度を限りなく0に近づけたとしても、曲がり量分の位置ずれを補正することができない。
また、圧電柱12aの曲がりが生じたまま圧電柱12aを駆動しても、効率的に振動板部材3の振動領域3Aを変位させることができず、液滴噴射性能が低下することになる。
そこで、本発明では、上述したように、圧電部材12の圧電柱12aの曲がりを矯正した状態で、圧電部材2と振動板部材3と接合することで、効率的な変位伝達を行い、良好な滴吐出特性が得られるようにしている。
次に、本発明における基準位置合わせと柱曲がり位置合わせについて説明する。
まず、圧電部材12の両端部には、段溝部41が形成され、この段溝部41の底面に振動板部材3との位置決め用のアライメントマーク42と、圧電柱12aの曲がり矯正用の圧電柱アライメント部44が設けられている。
アライメントマーク42は、ハーフカット状の1本の溝で形成されている。圧電柱アライメント部44は、圧電柱12aを形成する溝14と同じピッチの溝14で加工することにより、2本の溝14間に形成される柱45で形成されている。
ここでは、圧電部材12に対する溝14は、ダイシング加工方向49で示される方向に加工され、例えばダイシングソーやダイシングブレードなどの溝加工手段を相対的に移動させて、同じピッチで圧電柱12aを形成する。
このとき、ハーフカット状の溝からなるアライメントマーク42は、他の溝から圧電柱12aのピッチより長い間隔だけ離して1本の溝で加工する。また、圧電柱アライメント部44については、圧電柱12aと同じピッチで加工する。
つまり、圧電部材12のアライメント部(アライメントマーク42)となる溝と、圧電柱を形成する溝14と同じピッチの圧電柱アライメント部44の2本以上の溝14におけるアライメントマーク42となる溝と隣接する溝14との間の距離は、圧電柱12aのピッチより大きく形成されている。これにより、アライメントマーク42となる溝に曲がりが発生しないので、圧電部材12と振動板部材3との位置合わせ精度を柱曲がりに影響を受けない理想的な位置に位置合わせできる。
ここで、圧電柱アライメント部44の溝深さについて説明する。
圧電柱アライメント部44は、圧電柱12aに曲がりが生じているとき、同じ方向に同じ量の曲がりを生じる柱を形成するため、例えばダイシングソーやダイシングブレードなどの溝加工手段を圧電柱12aの溝14の最下端部高さ以下(ベース部材13側)となるように移動させて、圧電柱12aと同じ高さの柱を形成することが好ましい。すなわち、段溝部41の深さ分だけ圧電柱アライメント部44の最下端を低く設定することにより、圧電柱アライメント部44の柱は、圧電柱12aと同じ高さの圧電柱となる。
このように構成することで、溝加工によって、圧電柱12aに曲がりが生じているとき、圧電柱アライメント部44の柱は、圧電柱12aと同じ方向に同じ量の曲がりを生じた柱となり、アライメントマーク42は、曲がりのない溝となる。
次に、圧電部材12と振動板部材3とを接合する接合装置の一例について図5ないし図7を参照して説明する。図5は同接合装置の正面説明図、図6及び図7は同接合装置の動作説明に供する正面説明図である。
この接合装置400は、ワークを保持する上ステージ102と下ステージ103とを備えている。下ステージ103は、XYθステージ105上に保持されたZ軸機構104に備えられた倣い機構110に保持されている。倣い機構110は、倣い中心111を中心としてαβ倣い方向112に倣い動作を行う。
そして、上ステージ102と下ステージ103との間には、斜方照明101とUV照射ファイバ108とが配置されている。また、上ステージ102の上方には、同軸落斜照明106と、CCDカメラ100が配置され、CCDカメラ100は画像処理装置107に接続されている。
図6に示すように、下ステージに保持された駆動ユニット48の厚みに傾きが有る場合であっても図7に記載のように押圧することで倣い機構110により接合面が液室下47aの接合面に倣うことで、ごく薄い接着剤であったとしても隙間なく全領域を接合することができる。
次に、この接合装置400を使用した圧電部材12と振動板部材3との接合工程について図8ないし図12も参照して説明する。図8は同工程におけるアライメント検出工程の説明に供する平面説明図、図9は同アライメント検出工程における圧電柱曲がり量検出工程の説明に供する平面説明図、図10は同アライメント検出工程における曲がり圧電柱検出工程の説明に供する正面説明図、図11は振動板部材を圧電部材に当てて接触した状態の正面説明図、図12はオフセット位置合わせ後の状態の正面説明図である。
<駆動ユニット48への接着剤塗布工程>
まず、駆動ユニット48の圧電部材12の圧電柱12aの振動領域3Aとの接合面(以下、「上端」又は「頭頂部」という。)に接着剤46を供給して塗布する。接着剤供給手段は、例えばフレキソ印刷等の転写工法等で薄膜塗布することが可能である。このとき、圧電部材12には段溝部41が設けられているので、接着剤46を薄膜塗布しても圧電柱アライメント部44及びアライメントマーク42には接着剤が転写されることはない。
また、圧電部材12の圧電柱配列方向両端部の振動板部材3との接合面には、UV接着剤84を接着剤46の塗布上面の高さ以上になるように供給して塗布する。UV接着剤供給手段は、例えばディスペンサ工法等で点や線引き塗布することが可能である。このとき、圧電部材12には段溝部41が設けられているので、圧電柱12a及びアライメント部44にはUV接着剤84が流入することはない。
一方、液室下47aを構成する流路板2には、振動板アライメントマーク54を観察するための貫通孔57が設けられている。また、振動板部材3には、圧電部材12の段溝部41に形成されたアライメントマーク42及び圧電柱アライメント部44を、画像処理を用いた観察系で計測するための、貫通した振動板アライメントマーク54が設けられている(図3、図8参照)。
<アライメント検出工程>
まず、液室下47aは、接合装置400の上ステージ102に例えば真空吸着によって位置決め固定される。そして、図8に示すように、CCDカメラ100と同軸落斜照明106と画像処理装置107の観察系で、振動板アライメントマーク54を撮像し、振動板アライメントマーク中心55を演算処理して、(X1、Y1、θ1)座標として求める。
次に、曲がり圧電柱検出工程について説明する。
駆動ユニット48は、下ステージ103に例えば真空吸着によって位置決め固定される。Z軸機構104を上ステージ102に近づけるように移動させ、駆動ユニット48上端に塗布された接着剤46とUV接着剤84が上ステージ102に固定された液室下47aの振動板部材3の接合面との間に数十μmのギャップを設けた状態とする。
そして、CCDカメラ100と斜方照明101と画像処理装置107の観察系で、圧電柱アライメント部44を撮像し、図9に示すように、圧電柱アライメント部44の中心44gと圧電柱アライメント部曲がり量オフセット中心44hを演算処理して、それぞれ(X2、Y2、θ2)、(X3、Y3、θ3)座標として求める。
ここで、圧電柱アライメント部中心44gの座標は、図10に示すように、圧電柱アライメント部左溝エッジ外側80aと圧電柱アライメント部右溝エッジ外側80cの観察により演算処理して(X2、Y2、θ2)を求めることができる。また、圧電柱アライメント部曲がり量オフセット中心44hの座標は、圧電柱アライメント部左溝エッジ内側80bと圧電柱アライメント部右溝エッジ内側80dの観察により演算処理して、(X3、Y3、θ3)を求めることができる。
次に、基準アライメントマーク検出工程について説明する。
駆動ユニット38の圧電部材12の両端部上端に塗布されたUV接着剤84と圧電柱12aの頭頂部に塗布された接着剤46が、上ステージ102に固定された液室下47aの振動板部材3の接合面との間に数十μmのギャップを設けられた状態のまま、XYθステージ105を移動させて、圧電部材12のライメントマーク42を同じ観察系で撮像し、圧電部材アライメントマーク中心44fを演算処理して(X4、Y4、θ4)座標として求める。
<曲がり量検出工程と初期位置合わせ工程>
ここで、位置合わせ工程について説明する。液室下47aと圧電部材12(駆動ユニット48)の初期位置合わせを行なう。
この初期位置合わせは、図11も参照して、振動板アライメントマーク中心55(X1、Y1、θ1)に対し、圧電柱アライメント部曲がり量オフセット中心44h(X3、Y3、θ3)と圧電柱アライメント部中心44g(X2、Y2、θ2)との差(ΔXo,ΔYo,Δθo)を圧電部材アライメントマーク中心44f(X4、Y4、θ4)から減算して算出した位置(X4、Y4、θ4)−(ΔXo,ΔYo,Δθo)を圧電部材12のアライメントマーク中心とし、それぞれのセンター同士の位置ずれ量(ΔXu,ΔYu,Δθu)が規定値外であれば、規定値内となるようにXYθステージ105を移動させて、圧電部材12のXYθ方向のアライメント調整を行なう。位置ずれ量が規定値以内(例えば0.5μm)であれば、アライメントを完了する。
<倣い機構による加圧接合時の位置ずれ低減の説明>
次に、当てて接触させた状態から加圧接合時に生じうる位置ずれは、液室下47a及び圧電部材12の偏肉や平面度のバラツキ、接着剤46の塗布膜厚のバラツキ、UV接着剤84の塗布量・塗布高さバラツキに起因して、均一に加圧することができず、位置ずれが生じてしまう。
この場合、従前は、段階的に加圧しつつ、それに応じて適宜位置補正する段階加圧方法と、連続的に加圧しつつ、それに応じて適宜位置補正する連続加圧方法を用いて、高精度に位置合わせし、接合する方法が採用されている。
そこで、加圧接合時に位置ずれを生じさせず、圧電柱の曲がりを垂直に矯正するための位置合わせを高精度に行なう方法について、以下で説明する。
まず、本実施形態における接合装置400の倣い機構110を備えない従前の接合装置においては、上ステージ102と下ステージ103は、上ステージ102を基準とし、下ステージ103を平行出しした状態(例えば上下ステージの平行度は2μm)に固定された状態で接合を行なうことのできる構造になっている。
したがって、液室下47a及び圧電部材12の偏肉や平面度のバラツキ、接着剤46の塗布膜厚のバラツキ、UV接着剤84の塗布量・塗布高さバラツキに対しては、上ステージ102または下ステージ103の傾きを、接合する部材毎に調整する機構が設けられていないため、補正することができないことから、段階加圧方法または連続加圧方法を用いて、繰り返し位置合わせして接合を行う。
これに対して、本実施形態では、加圧接合時に生じる位置ずれを生じさせないために、接合装置400に倣い機構110を搭載したものを使用している。倣い機構110は、下ステージ103に固定された圧電部材12の圧電部材アライメントマーク中心44f(X4、Y4、θ4)を球中心に、X軸周りの傾斜αとY軸周りの傾斜βを自在に調整できる球面軸受けを備えたエアベアリングからなる構造体(例えば、CKD社製の球面精密倣い静圧軸受け、商品名エアジャイロLBC−R)である。
次に、倣い機構110の動作について説明する。
球面軸受けを備えたエアベアリングは、ベアリングポートへのエアー加圧で倣い動作部が浮上(例えば浮上変位は2μm)し、傾斜αβ角度が調整の効く可動状態にできる。倣わせるには、倣わせたい面同士を押し当てる(例えば弱い荷重2N)ことで、姿勢を倣わせることができる。
また、倣わせた状態でエアー加圧を停止し、ベアリングポートを真空吸引に切り替えることにより、倣い動作部を任意の傾斜αβ角度に固定できる固定状態にすることができる(例えば固定状態の保持力は100Nまで耐えうる)。
<当てて接触させる工程>
ここで、前記アライメントを完了した後、接合装置400の倣い機構110を可動状態にして、図6に示す状態から図7に示すように、Z軸機構104を上ステージ102に更に近づけるように移動させ、圧電部材12の両端部上端に塗布されたUV接着剤84、圧電柱12aの頭頂部に塗布された接着剤46が上ステージ102に固定された液室下47aと弱い荷重(例えば2N)で当って接触した状態にする。
すなわち、圧電柱12aと振動板部材3の振動領域3Aの理想的な接合位置に対し、圧電柱12aの頭頂部が当たって接触している位置関係で、振動板部材3と圧電部材12は位置合わせされる。
このとき、UV接着剤84は接着剤16の塗布高さ以上になるように塗布しているので、UV接着剤84はお椀状に押し潰された状態で当たって接触される。かつ、液室下47a及び圧電部材12の偏肉や平面度のバラツキ、接着剤46の塗布膜厚のバラツキ、UV接着剤84の塗布量・塗布高さバラツキに対しては、倣い機構110により傾きが補正されて、接合面同士が均一に当って接触した状態になる。その後、倣い機構110を固定状態に切り替えて当てて接触させる状態を完了する。
ここで、図11を参照して、上述したように、圧電柱12aのX方向の曲がり量をΔXoとするとき、圧電柱12aの根元部81aの中心位置81aに対して、圧電柱12aの頭頂部の中心と振動板部材3の振動領域3Aとの接合位置(所定の接合位置)の中心位置81bは、X方向の曲がり量ΔXo分だけずれた状態で、圧電柱12aと振動板部材3の振動領域3Aとが接合される。このとき、左側振動板アライメントマーク中心55と左側圧電部材アライメントマーク中心44iとはX方向の曲がり量ΔXo分だけずれている。
<矯正工程>
次に、振動板部材3と圧電部材12との接合面に対して、図12に示すように、圧電柱12aの曲がりを垂直に矯正するための位置合わせを行なう。
このとき、振動板アライメントマーク中心55(X1、Y1、θ1)に対し、圧電部材アライメントマーク中心44f(X4、Y4、θ4)を圧電部材12のアライメントマーク中心とし、それぞれのセンター同士の位置ずれ量(ΔXu,ΔYu,Δθu)が規定値外であれば、規定値内となるようにXYθステージ105を、曲がりを垂直に矯正する位置合わせ方向82に移動させて、圧電部材12のXYθ方向のアライメント調整を行なう。これにより、図12に示すように、左側振動板アライメントマーク中心55と左側圧電部材アライメントマーク中心44iとが一致する。
ここで、圧電柱12aの頭頂部と振動板部材3の振動領域3Aとが所定の接合位置で接合されている状態で、駆動ユニット48のアライメント調整を行って、駆動ユニット48を液室下47aに対して圧電柱12aの曲がり方向と反対方向に曲がり量分だけ相対的に移動させるので、圧電柱12aの曲がりが垂直に矯正されて、圧電柱12aは根元側中心位置81aと頭頂部側中心位置81bとが一致する。
なお、UV接着剤84は、お碗状に押し潰された未硬化状態でアライメント調整を行うので、振動板部材3に接触した状態で流動し、この段階では圧電部材12と振動板部材3とは接合固定されていない。
そして、位置ずれ量が規定値以内(例えば0.5μm)に達したら位置補正を完了し、Z軸機構104を上ステージ102側に更に移動させ、狙いの荷重(例えば60N)に加圧する。
ここで、液室下47a及び圧電部材12の偏肉や平面度のバラツキ、接着剤46の塗布膜厚のバラツキ、UV接着剤84の塗布量・塗布高さのバラツキは、倣い機構110により、傾きが補正された状態を維持しているので、接合面同士が均一に当って接触した状態で加圧することになる。
すなわち、偏荷重のない良好な面接触状態で、且つ位置合わせされた状態を維持して狙いの荷重(例えば60N)を加えることができ、位置ずれを生じさせることのない加圧接合が行えるという効果が得られる。
また、NG品(不良品)に関しては、接着剤46及びUV接着剤84が剥離又は分断しないレベルまで一度減圧して、再度位置合わせ工程を実施しても良い。
加圧完了後は、加圧完了後は、UV照射ファイバ108を介して、UV接着剤84に向けてUV光を照射し、液室下47aの振動板部材3と駆動ユニット48の圧電部材12とをUV接着剤48で接合固定した後、加圧開放する。
以上のように、圧電部材と振動板部材とを接合するとき、圧電部材の圧電柱の曲がり量を検出する工程と、圧電部材の圧電柱と振動板部材の振動領域とを接合する工程と、圧電柱と振動領域とが接合された状態で、圧電部材と振動板部材とを、相対的に圧電柱の曲がり方向と逆方向に、曲がり量分移動させた後、振動板部材と圧電部材とを接合固定する工程と、を行うことで、圧電柱の曲がりを矯正して圧電部材と振動板部材を接合することができ、液滴吐出特性のばらつきを低減し、かつ良好な液滴噴射性能を得ることができる。
なお、上記実施形態では、圧電部材を圧電柱の曲がり方向に曲がり量分移動させる例で説明しているが、振動板部材を同様に移動させることもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図13及び図14を参照して説明する。図13は同装置の機構部の側面説明図、図14は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドと同ヘッドに供給するインクを収容するタンクを一体化した記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、一方の記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方の記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置とし、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234のタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニットによって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
6 個別液室
12 圧電部材
12a 圧電柱
12A 駆動柱
12B 非駆動柱
17 フレーム部材
42 アライメントマーク(アライメント部)
44 圧電柱アライメント部

Claims (7)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを形成したノズル板と、
    前記ノズルが通じる複数の液室を形成する流路板と、
    前記液室の壁面を形成する振動領域を有する振動板部材と、
    前記振動板部材の振動領域を変形させて前記液室内の液体を加圧する圧電部材と、
    を備え、
    前記圧電部材は溝加工によって分割された複数の柱状の圧電柱を有し、
    前記複数の圧電柱は、前記振動板部材の前記振動領域に接合されている
    液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記圧電部材と前記振動板部材とを接合するとき、
    前記圧電部材の圧電柱の曲がり量を検出する工程と、
    前記圧電部材の圧電柱と前記振動板部材の振動領域とを接合する工程と、
    前記圧電柱と前記振動領域とが接合された状態で、前記圧電部材と前記振動板部材とを、相対的に、前記圧電柱の曲がり方向と逆方向に、前記曲がり量分移動させた後、前記振動板部材と前記圧電部材とを接合固定する工程と、を行う
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記圧電部材の圧電柱配列方向の両端部側には、前記振動板部材と位置合わせを行うアライメント部となる溝と、前記圧電柱を形成する溝と同じピッチの2本以上の溝とが形成され、
    前記圧電柱を形成する溝と同じピッチで形成された2本以上の溝間に形成された前記圧電柱の曲がり量を検出し、
    前記アライメント部となる溝を基準として前記振動板部材と前記圧電部材とを位置合わせする
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記圧電部材の前記アライメント部となる溝と、前記圧電柱を形成する溝と同じピッチの2本以上の溝は、前記振動板部材との接合面よりも後退した段差面に形成されていることを徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記圧電部材の前記アライメント部となる溝と、前記圧電柱を形成する溝と同じピッチの2本以上の溝における前記アライメント部となる溝と隣接する溝との間の距離は、前記圧電柱のピッチより大きく形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記圧電柱を形成する溝と同じピッチの2本以上の溝の深さは、前記圧電柱を形成する溝の深さと同じであり、
    前記アライメント部となる溝の深さは、前記圧電柱を形成する溝の深さよりも浅い
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 液滴を吐出する複数のノズルを形成したノズル板と、
    前記ノズルが通じる複数の液室を形成する流路板と、
    前記液室の壁面を形成する振動領域を有する振動板部材と、
    前記振動板部材の振動領域を変形させて前記液室内の液体を加圧する圧電部材と、を備え、
    前記圧電部材の圧電柱配列方向の両端部側には、前記振動板部材と位置合わせを行うアライメント部となる溝と、前記圧電柱を形成する溝と同じピッチの2本以上の溝とが形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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