JP2014046069A - 被検体情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体を保持部材により保持して光音響イメージングを行う際のアーティファクトを低減するための被検体情報取得装置を提供する。
【解決手段】光を発する光源11と、被検体を保持する保持部材21と、保持部材21を介して光が被検体に照射されることにより被検体で発生する音響波を受信して受信信号を出力する探触子17と、受信信号を用いて被検体内の情報を取得する信号処理部19とを有し、保持部材21において被検体に接する領域は、保持部材と被検体との接平面の法線方向が一定ではない領域である非一様領域となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検体情報取得装置に関する。
近年、光イメージング技術の研究が医療分野で積極的に進められている。これは、レーザーなどの光源から生体などの被検体に光を照射し、入射した光に基づいて得られる被検体内の情報を画像化する技術である。この光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI:光音響イメージング)がある。
光音響イメージング装置は、まず、光源から発生したパルス光を被検体に照射する。すると、被検体内で伝播・拡散したパルス光のエネルギーを被検体組織が吸収し、瞬間的に膨張して音響波を発生させる。ここで、被検体内の各組織では、波長に応じて光エネルギーの吸収率に差がある。そのため、波長を制御することにより、例えば腫瘍などの画像化対象部位からその他の部位よりも強い音響波を発生させることができる。
続いて光音響イメージング装置は、発生した音響波を探触子で受信する。この受信信号を解析処理することにより、被検体内の光学特性分布、特に、初期音圧分布、光エネルギー吸収密度分布あるいは吸収係数分布などの被検体情報を得ることができる。これらの被検体情報を表示に適した形式にすることで、被検体内をイメージング(画像化)できる。
これらの被検体情報は、被検体内の特定物質、例えば、血液中の酸素飽和度などの定量的計測にも利用できる。近年、この光音響イメージングを用いて、小動物の血管像をイメージングする前臨床研究や、この原理を乳がんなどの診断に応用する臨床研究が積極的に進められている。
光音響イメージングを含む光イメージングでは、生体内で光が強く散乱するため、光を深部まで到達させることが難しく、エネルギーの効率が低下する。そこで、光音響イメージングにおいては、***など数十mm以上の大きな被検体をイメージングする場合、光の深達長を増やすために、被検体を圧迫し、光照射方向の厚さを低減する手法がある(非特許文献1)。非特許文献1で示されている方法では、図1に示したように、2枚の平らなプレートで被検体を軽く圧迫することで、光の深達領域が増加することが示されている。
しかしながら、図1に示したように被検体15を平らなプレート21a、21bで圧迫すると、被検体表面が平面形状になる。このような場合、光12を照射された側の被検体表面から発生した光音響波16bのエネルギーの多くは、プレート面と垂直な方向(黒い矢印の方向)に伝搬する。ここで、探触子17の音響波受信面が被検体の表面形状と平行になるように配置されていると、光音響波16bは探触子で強く受信される。
図1のように探触子を配置した場合、光音響波を特定の方向のみしか受信できない(これを制限視野型と呼ぶ)。このような配置の探触子が受信する音響波には、被検体内部だけでなく、被検体表面から発生した光音響波16bが多く含まれている。かかる音響波に基づく受信信号を用いて被検体内の光学特性分布を算出し、画像再構成を行うと、光を照射された側の被検体表面付近に大きなアーティファクトのある画像が生成される。その結果、光を照射された側に被検体表面付近に血管などの光吸収体があったとしても、その画像が見えにくくなるという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検体を保持部材により保持して光音響イメージングを行う際のアーティファクトを低減するための技術を提供することにある。
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、光を発する光源と、前記被検体を保持する保持部材と、前記保持部材を介して前記光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する音響波を受信して受信信号を出力する探触子と、前記受信信号を用いて前記被検体内の情報を取得する信号処理部とを有し、前記保持部材において前記被検体に接する領域は、前記保持部材と前記被検体との接平面の法線方向が一定ではない領域である非一様領域となっていることを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明によれば、被検体を保持部材により保持して光音響イメージングを行う際のアーティファクトを低減するための技術を提供することができる。
従来技術を用いた光音響画像形成装置の構成を示した図。 本発明を用いた光音響画像形成装置の構成を示した図。 本発明の保持板の例を示す模式図。 本発明および従来技術の受信信号を示す模式図。 本発明および従来技術の再構成画像を示す模式図。 実施例2の光音響画像形成装置の構成を示した図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、光イメージングを行なって被検体内の特性情報を取得する被検体情報取得装置に好ましく適用できる。被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。
光音響効果を利用した装置が取得する被検体情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼
ぶ。探触子は、被検体内で発生又は反射した音響波を受信する。
以下、被検体情報取得装置の一例である、光音響画像形成装置の構成について説明する。ただし本発明の効果は、画像を形成する装置に限らず、被検体情報を取得して画像データを生成する装置でも得られる。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。
(基本的構成)
図2を参照しながら本実施形態にかかる光音響画像形成装置の構成を説明する。本実施形態の光音響画像形成装置は、被検体の内部の光学特性値情報を画像化する装置である。なお、光学特性値情報とは、一般的には、初期音圧分布、光吸収エネルギー密度分布あるいは吸収係数分布のことを示す。
本実施形態の光音響画像形成装置は、基本的なハード構成として、光源11、保持部材21、探触子17、信号処理部19を有する。本実施形態の装置はさらに、光学系13、信号収集部18、表示装置20を含む。
光源11が発するパルス光12は例えばレンズ、ミラー、光ファイバ、拡散板などの光学系13により所望の光分布形状に加工されながら導かれ、生体などの被検体15に照射される。また、被検体15は保持部材21で固定される。被検体15の内部を伝播した光のエネルギーの一部が血管などの光吸収体(結果的に音源となる)14に吸収されると、その光吸収体14の熱膨張により光音響波16aが発生する。一方、被検体表面においても、被検体表面にある光吸収体により光エネルギーが吸収され、光音響波16bが発生する。
探触子17は音響波の受信器である。光音響波16a,16bは探触子17により受信され電気信号に変換される。電気信号は、信号収集部18で増幅やデジタル変換された後、信号処理部19で所定の処理を行われて画像データ(光学特性値情報データ)に変換される。表示装置20はこの画像データを表示する。
以下、主要な構成要素について説明する。
(保持部材21)
本発明の特徴である保持部材21の構造について説明する。保持部材21は被検体を保持する、あるいは、被検体を圧迫し光の深達領域を向上する機能を有する。
そして本実施形態の特徴は、光照射側の保持部材21aの被検体と接する領域において、その形状が、図2に示されているように湾曲していることである。言い換えると、光照射側の保持部材21aは、被検体と接する領域において、その接平面の法線方向が一定でない。このように被検体との接平面の法線方向が一定でない領域を、非一様領域と呼ぶ場合がある。
これにより、光照射により保持部材21に接した被検体表面から発生した光音響波のエネルギーは、図1のように探触子の受信面方向に強く伝搬するのではなく、図2のように広がりながら様々な方向に伝搬する。その結果、探触子の受信面がどのような方向を向いていても、被検体表面から発生した光音響波の受信エネルギーは、図1のような状況に比べて低減できる。その結果、図1の従来の構成と比べた場合、図2の本実施形態の構成においては、被検体表面の光音響信号の受信強度は大きく減少する。
なお、図2においては、光照射側の保持部材21aにおける被検体15と接触する領域が、被検体の側に突出した凸形状である例を示した。しかし形状はこれに限られない。例
えば、それぞれ被検体に接する側において、図3(a)のように凹形状、図3(b)のように波型形状、図3(c)のようにのこぎり型形状(鋸歯型形状)でも良い。
さらに非一様領域は、図3(d)、(e)、(f)のように凹凸型において曲率を持っていない形状などでも良い。図3(d)、(f)のような形状も、被検体に対して凹んだ凹形状と言える。また図3(e)のような形状も、被検体に対して突出した凸形状と言える。
つまり、保持部材21の被検体と接する領域において、その接平面(破線)の法線方向(矢印)が特定の向きを向いていなければどのような形状でも構わない。言い換えると、法線方向の向きが一定でなければ本発明の効果を得ることができる。
なお、2枚の保持部材21が用いられる場合でも、光照射側の保持部材21aの、さらに被検体に接する面のみを、上記のような形状とすれば、本発明の効果は得られる。一方、光照射をしない側の保持部材21bの被検体と接触する面は、平面(接平面の法線方向が常に一定)でも構わない。
なお、図2のように、探触子17と被検体15の間に保持部材21bが設置される場合、保持部材21bの材料の音響インピーダンスはできるだけ被検体や探触子と合わせることが望ましい。これにより探触子17と被検体15の界面での音響波の反射を低減できる。さらに、被検体表面に保持部材を介して光照射を行う場合は、光を通過させるために光学的に透明な素材であることが望ましい。
このような音響的、光学的な条件を満たす部材としては、例えば、被検体が生体の場合、透明で生体と音響インピーダンスが近いポリメチルペンテン、ウォーターパッド、ジェルパッドなどがある。なお、音響インピーダンスは考慮しなくても良いのであれば、光を通過させるために光学的に透明な素材であれば良い。典型的にはアクリルなどのプラスチックプレートあるいはガラスプレートなど使用することで、保持部材を介しての光照射が可能となる。
保持部材21の大きさに関しては被検体を保持すればどのような大きさでもかまわない。ただし、保持を考慮すると被検体よりも大きいことが好ましい。例えば、被検体が***の場合、典型的には20×15cm程度のサイズが用いられる。厚さに関しては、被検体を保持できればどのような厚さでも構わないが、保持部材での音響波の多重反射をできるだけ低減するために、できるだけ薄いほうが好ましい。典型的には1〜30mm程度である。
(光源11)
光源11は被検体14に照射光を行い、光音響波16を発生させる。被検体15が生体の場合、光源11からは被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長の光を照射する。なお、***などの生体が被検体であれば、光吸収体成分としてはヘモグロビン・脂肪・水・メラニン・コラーゲンなどが想定される。また、光音響イメージングにおいて血管(血液)のイメージングを目的とする場合、血液中の赤血球に多く含まれる酸化ヘモグロビンまたは還元ヘモグロビンが測定対象となる。
被検体が生体の場合、上述したように生体での光の深達領域を増やすことが望ましい。そのため、使用される波長領域としては通常は生体での吸収が少ない500〜1200nmの範囲の波長領域が使われる。一方、奥深くまで光を伝搬させる必要がない場合は、500nm以下や1200nm以上の波長領域が使われることもある。
光源11は、本実施形態の光音響イメージング装置と一体として設けられていても良いし、光源を分離して別体として設けられていても良い。光源としては数ナノから数百ナノ秒オーダーのパルス光を照射光として発生可能なパルス光源が好ましい。具体的には効率的に光音響波を発生させるため、10ナノ秒程度のパルス幅が使われる。
光源としては大出力が得られるためレーザーが好ましいが、レーザーのかわりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、ファイバーレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。なお、典型的には、大出力のパルス光が得られる固体レーザー、例えば、YAGレーザーが使用される。照射のタイミング、波形、強度などは不図示の光源制御部によって制御される。また、生体内の光吸収体の吸収スペクトルを計測する場合は、複数の波長を発光できる光源が好ましい。例えば、Ti:Saレーザー、アレキサンドライトレーザー、色素レーザーなどである。
(探触子17)
探触子17は、光音響波16を受信し、アナログ信号である電気信号に変換する受信器である。探触子17としては、例えば、圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量の変化を用いたトランスデューサなどを利用できる。音響波信号を検知できれば、どのような探触子を用いてもよい。探触子17としては、複数の受信素子が1次元あるいは2次元に配置されたものが好適に利用できる。このような多次元配列素子を用いることで、同時に複数の場所で音響波を受信することができ、受信時間を短縮できると共に、被検体の振動などの影響を低減できる。
ここで、被検体内部の光吸収体の特性を正確に画像化するためには、被検体を360°(4πステラジアン)囲む形で光音響波を受信する必要がある。
しかしながら、***などの人体組織を被検体とする場合、現実的には、被検体を取り囲むようには探触子を設けられない。本実施形態でも、探触子17は、被検体内部で発生した光音響波を特定の方向からしか受信できない。本発明の課題はこのような状況で発生するものである。本発明の探触子は図2のように特定の方向、すなわち接触中の保持部材を介して伝播してくる光音響波しか受信できないことを想定している。このような音響波の受信方式を制限視野方式と呼び、この方式で受信したデータに基づいて画像再構成により被検体内部にある光吸収体の光学特性分布を画像化すると、画像内にアーティファクトを発生させることが知られている。
(信号処理部19)
信号処理部19は、受信信号のノイズを低減する処理や画像再構成により被検体内部の画像データを取得する。信号処理部19には典型的にはワークステーションなどが用いられ、画像再構成処理などがあらかじめプログラミングされたソフトウェアにより行われる。例えば、ワークステーションで使われるソフトウェアは受信信号のノイズ低減処理を行う信号処理モジュールと、信号処理モジュールで処理された信号を用いて画像再構成を行う画像再構成モジュールとの2つのモジュールからなる。画像再構成モジュールでは、画像再構成による画像データの形成が行われる。
画像再構成アルゴリズムとしては、例えば、バックプロジェクション法、フーリエ変換法、繰り返し処理による逆問題解析法(モデルベース法)などの画像再構成手法を利用することができる。画像再構成時間を短縮するために信号処理部19であるワークステーションに搭載したGPU(Graphics Processing Unit)を使うことが好ましい。
また、場合によっては、信号収集部18、信号処理部19は一体化される場合もある。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理により被検体の画像データを生成することもできる。
以下、主要な構成ではないが、通常の光音響画像形成装置で使われる構成について図2を用いて説明する。
(光学系13)
光源11から照射された光12は、典型的にはレンズやミラーなどの光学部品により、所望の光分布形状に加工されながら被検体に導かれる。あるいは、光ファイバなどの光導波路などを用いて伝搬させることも可能である。光学系13は、例えば、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などである。このような光学部品は、光源から発せられた光12が被検体15に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いてもかまわない。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が被検体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。
(被検体15及び光吸収体14)
これらは本発明の光音響画像形成装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。本発明の光音響画像形成装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体15としては被検体、具体的には人体や動物の***や指、手足などの診断の対象部位が想定される。被検体内部の光吸収体14としては、被検体内で相対的に吸収係数が高いものを示し、例えば、人体が測定対象であれば酸化あるいは還元ヘモグロビンやそれらを含む多く含む血管あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍が該当する。また、被検体表面の光吸収体としては皮膚表面付近にあるメラニンなどである。
(信号収集部18)
本実施形態の光音響画像形成装置は、探触子17より得られた電気信号を増幅し、その電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する信号収集部18を有することが好ましい。信号収集部18は、典型的には増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップなどで構成される。探触子から得られる受信信号が複数の場合は、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。それにより、画像を形成するまでの時間を短縮できる。なお、本明細書において「受信信号」とは、探触子17から取得されるアナログ信号も、その後AD変換されたデジタル信号も含む概念である。そして、受信信号は「光音響信号」ともいう。
(表示装置20)
表示装置20は信号処理部19で出力される画像データを表示する装置であり、典型的には液晶ディスプレイなどが利用される。なお、本発明の光音響画像形成装置とは別に提供されていても良い。
<実施例1>
本発明を適用した光音響画像形成装置の一例について具体的に説明する。まず、図2の装置概略図を用いて全体構成を説明する。
本実施例においては、光源11として2倍波のYAGレーザー励起のTi:saレーザーシステムを用いた。このレーザーシステムでは700−900nmの間の波長の光を被検体へ照射することができる。レーザーから発せられたパルス光12はミラーとビームエキスパンダーなどの光学システム13を用いて、半径約3cm程度まで広げられた後に、
被検体15に照射されるようにセットした。
探触子17としては15×23素子(345素子)の2次元配列型ピエゾ探触子を用いた。この探触子17は保持部材21bに接触し、音響波を受信する。そのため、特定の方向に伝搬した光音響波しか受信できない制限視野方式となっている。信号収集部18は探触子からの345ch全データを同時に受信し、アナログデータを増幅及びデジタル変換後に信号処理部19であるPCへ転送する機能を有する。
被検体15は被検体を模擬したファントムであり、1%のイントラリピッドと希釈したインクを寒天で固めたものを利用した。また、このファントム内には直径2mmの球状の黒色インクで着色した物体が光吸収体14としてファントム内に埋め込まれている。
探触子17と反対側の(光照射側の)保持部材21aは、被検体と接する部位が被検体側に突出した凸形状の領域となっている。保持部材21aはアクリルで形成されている。一方、探触子側の保持部材21bは、平板形状であり、ポリメチルペンテンで形成されている。大きさは両方とも20cm×15cmであり、凸形状の最大厚さは30mmで、平板部の厚さは10mmである。なお、凸型の曲率半径は40cmとした。このような2枚の保持部材21で、被検体15を軽く圧迫し保持した。
その後、平面型の保持部材21に探触子17を接触させ、図2のように探触子とは反対方向からファントムに波長800nmの光を照射した。そのときに得られた受信信号を信号収集部18内のアンプで増幅し、アナログ信号からデジタル信号に変換した後に信号処理部19であるPC内に保存した。このとき得られた信号の一例が図4(a)である。
その後、信号処理部19であるPCにおいて、画像再構成により、ファントム内の光学定数値分布である初期音圧分布画像データを算出した。ここでは、画像再構成手法としてバックプロジェクション法を用いて、初期音圧分布データを算出した。そのときに得られる再構成画像の一例が図5(a)である。
次に、比較のために探触子17と反対側の保持部材21aを探触子側の保持部材21bと同じ平板形状に変更し、同様な方法で信号を取得した。すなわち、図1に示した従来型と同様の平板形状を持つ保持部材を用いて測定を行った。このとき得られた信号の一例を図4(b)に示す。また、その受信信号を用いて画像再構成により初期音圧分布データを同様に算出した。そのときに得られる再構成画像の一例を図5(b)に示す。
図4(a)と(b)を比較する。図4(a)及び(b)において、横軸はサンプリング時間で、光照射時を0秒としている。縦軸は受信音圧である。縦軸のスケールが異なる点には注意を要する。また、両方の図において、Aの矢印で示された領域の信号はファントム内の直径2mmの球状吸収体からの光音響信号である。一方、矢印Bで示した領域の信号は探触子とは反対側の光照射側のファントム表面から発生した光音響波の受信信号である。
縦軸のスケールを考慮しつつ、図4(a)と(b)を比較する。領域Aの信号はどちらにおいても受信強度及び形状が等しい。一方、領域Bの信号は、形状及び信号のピーク強度が大きく異なる。特に図4(a)の領域Bのピーク強度は、図4(b)の領域Bのピーク強度の約半分である。このことから、光照射側の保持部材21aにおいて、被検体と接触する領域の形状を凸形状とすることで、光照射側の被検体表面から発生する光音響波の最大受信強度を大きく低減できることが分かる。
次に、図5(a)と(b)を比較する。図5は、3次元の初期音圧分布データにおいて
、探触子の素子配列が23個である方向(Y方向)の最大輝度を投影したMIP(Maximum Intensity Projection)像を示している。
図5の(a)及び(b)において、輝度の高い領域(白)が初期音圧の高い領域を示し、輝度の低い領域(黒)が初期音圧の低い領域を示している。また、A’の矢印で示した楕円形の輝度の高い領域はファントム内にある直径2mmの球状光吸収体を示す領域であり、B’の破線で囲んだ領域はファントム表面から発生した光音響波によるアーティファクト(不要画像)である。
図から明らかなように、図5(a)と(b)の領域A’の楕円画像は変化していないが、領域B’のアーティファクトは図5(a)の方が(b)よりも明らかに小さい。このことから、保持部材21の被検体と接触する領域の形状を曲面形状とすることで、光照射側の被検体表面から発生する光音響波によるアーティファクトを低減可能だと分かる。
<実施例2>
実施例2として、光音響画像形成装置において、2枚の保持部材21をそれぞれ、凸形状及び凹形状にした例について図6を参照して説明する。本実施例にかかる装置の基本構成は実施例1と同様である。
ただし、本実施例においては、光源11(不図示)から出射した光12は、2枚の保持部材のそれぞれに導かれ、両側から被検体15に照射される。
また、本実施例においては、探触子17と被検体15の間に配置された保持部材21bは、被検体との接触面が凹形状(被検体に対して凹んだ形状)である。被検体15としては実施例1と同様に被検体を模擬したファントムを用いる。
このような2枚の保持部材21にて、被検体15を軽く圧迫し保持した後、図6のようにファントムの両側から波長756nmの光を照射した。なお、実施例1とは異なり、探触子方向からも光12を照射した。実施例1と同様に信号を受信し、その受信信号を用いてファントム内の初期音圧分布を算出した。さらに、実施例1と同様に、従来例である2枚の平板形状をした保持部材21でファントムを保持した場合と比較した。
その結果、ファントム表面から発生した光音響波の受信強度は半分以下に低下し、また、その信号による画像内のアーティファクトは著しく減少した。このように、保持部材21の被検体と接触する領域において、その接平面の方向を一定にならないような形状にすることで、再構成された画像内のアーティファクトを低減することが可能になる。
<実施例3>
実施例3として、光音響画像形成装置において、保持部材21の形状が実施例1及び2とは異なる例について説明する。本実施例にかかる装置の基本構成は実施例2と同様である。すなわち、光源11からの光は2枚の保持部材の両側から被検体に照射される。
本実施例においては、探触子17と被検体15の間には、被検体との接触面を図3(b)のように波型形状にした保持部材21bを用いた。また、探触子17とは反対側の保持部材21aにおいては、被検体との接触面を図3(c)のように鋸歯型形状にした。被検体15は上記実施例と同様に被検体を模擬したファントムである。
このような2枚の保持部材21にで、被検体15を軽く圧迫し保持した後、図6のようにファントムの両側から波長756nmの光を照射した。さらに、実施例1と同様に信号を受信し、その受信信号を用いてファントム内の初期音圧分布を算出した。さらに、実施
例1と同様に、従来例である2枚の平板形状をした保持部材21でファントムを保持した場合と比較した。その結果、ファントム表面から発生した光音響波の受信強度は半分以下に低下し、また、その信号による画像内のアーティファクトは著しく減少した。
このように、保持部材21の被検体と接触する領域において、保持部の接平面の方向を一定にならないような形状にすることで、再構成された画像内のアーティファクトを低減することが可能である。
11:光源,17:探触子,19:信号処理部,21:保持部材

Claims (7)

  1. 光を発する光源と、
    前記被検体を保持する保持部材と、
    前記保持部材を介して前記光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する音響波を受信して受信信号を出力する探触子と、
    前記受信信号を用いて前記被検体内の情報を取得する信号処理部と、
    を有し、
    前記保持部材において前記被検体に接する領域は、前記保持部材と前記被検体との接平面の法線方向が一定ではない領域である非一様領域となっている
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記保持部材は、前記被検体を圧迫して保持する2枚の部材からなり、
    前記光源が発する光は、少なくとも一方の前記保持部材を介して前記被検体に照射されるものであり、
    前記非一様領域は、前記一方の保持部材に設けられるものであり、
    前記探触子は、前記一方の保持部材とは反対側の保持部材に接し、当該反対側の保持部材を介して前記音響波を受信するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記非一様領域は、前記被検体に対して突出した凸形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記非一様領域は、前記被検体に対して凹んだ凹形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記非一様領域は、波型形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記非一様領域は、鋸歯型形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記光源が発する光は、前記探触子に接する保持部材の側からも、当該保持部材を介して前記被検体に照射されるものであり、
    前記探触子に接する保持部材が前記被検体に接する領域は、非一様領域となっている
    ことを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
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