JP2014040793A - 小型エンジンおよびエンジン作業機 - Google Patents

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Shunei Sasaki
俊英 佐々木
Shigetoshi Ishida
茂敏 石田
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Abstract

【課題】小型エンジンおよびエンジン作業機の操作性を向上する。
【解決手段】気化器により生成された混合気を燃焼室に案内する混合気通路38が混合気案内部としてのインシュレータ37に設けられており、インシュレータ37には混合気通路38を開閉する通路開閉弁43が設けられている。操作ボックス51にはエンジン回転数を入力する入力操作部が設けられている。エンジン回転数は回転数検出部61により検出され、エンジン回転数と入力操作部の操作により入力されたエンジン回転数との回転差に基づいて、気化器のスロットル開度に関連することなく、通路開閉弁43が電磁バルブ駆動部68によりを開閉駆動され、エンジン回転数が制御される。
【選択図】図8

Description

本発明は、小型エンジンにより回転工具等の作業具を駆動するようにした刈払機やチェンソー等の携帯型のエンジン作業機の技術に関する。
エンジンを駆動源とした手持ち式つまり携帯型のエンジン作業機には、刈払機やチェンソー等がある。刈払機はカッターを作業具として草や小径木を刈り払うために使用されるエンジン作業機であり、草刈機とも言われる。チェンソーはソーチェンつまり鎖鋸を作業具として木材等を切断するために使用されるエンジン作業機である。
このようなエンジン作業機は、エンジンを始動させるためのリコイルスタータを有し、リコイルスタータを作業者が操作することによりエンジンが始動される。エンジンが始動されると、エンジン回転数つまりクランク軸の回転数はアイドリング回転数となる。エンジンのクランク軸とカッター等の作業具を回転駆動するための駆動軸との間には遠心クラッチが配置されており、エンジン回転数がアイドリング回転数よりも所定値以上増加すると、クランク軸と駆動軸とが遠心クラッチにより締結されて、作業具がエンジンにより回転駆動される。エンジン作業機のハンドルにはスロットルレバーが設けられており、スロットルレバーはキャブレターつまり気化器に設けられたスロットルバルブにワイヤーにより連結されている。作業者がスロットルレバーを操作すると、スロットルバルブの開度がワイヤーを介して操作され、エンジン回転数がスロットルレバーの操作量に応じて調整され、調整されたエンジン回転数に応じて作業具の回転数は調整される。スロットルレバーの操作により設定されたエンジン回転数を維持するために、ガバナーつまり調速機がエンジン作業機に設けられている。特許文献1には、エンジン作業機用のガバナーが記載されている。このガバナーは、エンジン回転数に応じて混合気通路を所定のサイクルで開閉してエンジン回転数を設定回転数に維持するようにしている。
特開2011−256754号公報
従来のエンジン作業は、エンジンを停止するための停止スイッチがハンドル等に設けられており、作業終了したときに作業者か停止スイッチを操作すると、点火プラグへの給電が停止される。しかしながら、停止スイッチにより電気的にエンジンを停止させても、燃料と空気の微量の混合気がエンジンの燃焼室に流入することになる。このため、マフラーの触媒が加熱したり、アフターファイヤが発生したり、さらには混合気の自然発火によりランオン状態となったりすることがあり、エンジン作業機の操作性が悪いという課題がある。
刈払機などのエンジン作業機は、上述のように、スロットルレバーとスロットルバルブとをワイヤーにより連結し、スロットルレバーの操作によりエンジン回転数を調整するようにしている。このため、スロットルレバーの位置によりエンジン始動と同時に作業具が回転することや、エンジン作業機が不必要に回転数を上げた状態で使用されることで、余計に燃料を消費してしまうことがあり、エンジン作業機の作業機の操作性が悪いという課題がある。
上述のように、スロットルレバーとスロットルバルブとをワイヤーにより連結するようにしたエンジン作業機においては、エンジン作業機の組立の際にはワイヤーの取付が不可欠である。このワイヤーの取付には組立作業者の習熟が必要となり、エンジン作業機の組立作業性が悪いという課題がある。さらに、このエンジンと作業機とが一体に組み立てられているので、エンジン作業機を輸送したり、保管したりする際には、充分な空間が必要となり、保管操作性が悪いという課題がある。
本発明の目的は、小型エンジンおよびエンジン作業機の操作性を向上することにある。
本発明の小型エンジンは、燃料と空気の混合気を生成する気化器と、ピストンが往復動自在に装着され前記ピストンとにより燃焼室を形成するシリンダブロックと、前記ピストンにコネクティングロッドに連結されるクランク軸が回転自在に装着されるクランクケースと、混合気を前記燃焼室に案内する混合気通路が設けられた混合気案内部とを有する小型エンジンであって、前記混合気案内部に設けられ、前記混合気通路を開閉する通路開閉弁と、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、エンジン回転数を入力する入力操作部が設けられた操作ボックスと、前記回転数検出手段により検出されたエンジン回転数と前記入力操作部の操作により入力されたエンジン回転数との回転差に基づいて、前記気化器のスロットル開度に関連することなく前記通路開閉弁を開閉し、エンジン回転数を制御する弁制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の小型エンジンは、前記操作ボックスは、エンジン停止入力部を有し、当該エンジン停止入力部が操作されたときには、前記通路開閉弁を閉じてエンジンを停止することを特徴とする。本発明の小型エンジンは、前記操作ボックスは、エンジン回転数の上限値を入力する回転数入力部と、アイドリング回転数と前記回転数入力部により入力された上限値との間の任意のエンジン回転数に操作されるスロットルレバーとを有し、当該スロットルレバーが最高回転に操作されたときにはエンジン回転数を前記上限値の回転数に設定することを特徴とする。
本発明の小型エンジンは、前記スロットルレバーが急速にアイドリング回転数に操作されたときには、前記通路開閉弁を閉じてエンジンを停止することを特徴とする。本発明の小型エンジンは、エンジンが停止されたときには、前記回転数入力部の操作により入力されたエンジン回転数の上限値をアイドリング回転数にリセットすることを特徴とする。本発明の小型エンジンは、前記操作ボックスは、エンジンを始動させるときに操作される始動入力部を有し、当該始動入力部が操作されるとエンジン回転数をアイドリング回転に設定することを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、前記クランク軸に遠心クラッチを介して連結される駆動軸に装着される作業具を有し、上述した小型エンジンを備えることを特徴とする。
本発明によれば、気化器により生成された混合気をエンジンの燃焼室に案内する混合気通路を通路開閉弁により開閉することにより、スロットル開度とは無関係にエンジン回転数を制御するようにしたので、迅速にエンジン回転数を設定回転数に調整することができる。エンジンを停止する操作が行われると、通路開閉弁により混合気通路が閉じられるので、混合気が燃焼室に流入することが防止される。これにより、アフターファイヤの発生、混合気の自然発火に起因したランオン状態の発生を防止することができ、小型エンジンおよびエンジン作業機の操作性を向上させることができる。
エンジン作業機の一例としての刈払機を示す斜視図である。 図1に示された小型エンジンを後方から見た一部切欠き側面図である。 小型エンジンを断面で示す図2の一部切欠き側面図である。 (A)は混合気通路が設けられたインシュレータを示す断面図であり、(B)は(A)の左側面図である。 インシュレータの変形例を示す断面図である。 (A)はエンジン回転数を入力する操作ボックスを示す正面図であり、(B)は(A)の右側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 操作ボックスの変形例を示す正面図である。 小型エンジンの制御装置を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1には携帯型のエンジン作業機としての刈払機10が示されている。この刈払機10は操作桿11を有し、操作桿11の先端部には作業具としての回転刃12が取り付けられ、後端部には2サイクルの小型エンジン13が取り付けられている。操作桿11の内部には、回転刃12に連結される駆動軸が組み込まれており、駆動軸は小型エンジン13により回転駆動される。操作桿11には、ハンドル14が取り付けられており、作業者はハンドル14を把持して刈払機10を操作する。
図2および図3に示されるように、小型エンジン13は、クランク軸21が回転自在に装着されるクランクケース22と、これに取り付けられるシリンダブロック23とを有している。クランクケース22とシリンダブロック23とによりエンジン本体24が構成され、シリンダブロック23はエンジンカバー25により覆われている。シリンダブロック23のシリンダボア26内にはピストン27が往復動自在に装着され、ピストン27の先端面とシリンダボア26とにより燃焼室28が形成される。ピストン27はコネクティングロッド29によりクランク軸21に連結されており、ピストン27の往復動によってクランク軸21が回転駆動される。クランク軸21の一端部は、遠心クラッチ(図示省略)を介して操作桿11の内部に組み込まれた駆動軸に連結されている。エンジン回転数つまりクランク軸の回転数がアイドリング回転数よりも所定の回転数高くなると、遠心クラッチはエンジン出力を駆動軸に伝達して回転刃12が駆動される。アイドリング回転時には遠心クラッチはエンジン出力を駆動軸に伝達せず、回転刃12は回転駆動されない。
混合気を燃焼室28に供給するために、シリンダブロック23には吸気ポート31がクランク室(図示省略)に連通して形成されている。クランクケース22にはクランク室内に供給された混合気を燃焼室28に案内するための掃気通路(図示省略)が形成されており、燃焼室28に供給された混合気を燃焼させるために点火プラグ32がシリンダブロック23に設けられている。混合気の燃焼によりピストン27が下死点近くまで駆動されると、クランク室内の混合気が燃焼室28内に供給されるとともに燃焼ガスはシリンダブロック23に設けられた排気ポート33により燃焼室28の外部に排出される。エンジン本体24には排気ポート33から排出された燃焼ガスが外部へ排出される際の排気音を低減するために、マフラー34が取り付けられている。
エンジン本体24の下側には燃料タンク35が装着されており、小型エンジン13は、燃料タンク35から供給される燃料と空気とを混合して混合気を生成するためのキャブレターつまり気化器36を有している。この気化器36に組み込まれたスロットルバルブはソレノイド等のアクチュエータにより開閉駆動され、例えば、アイドリング回転数に対応した開度と、これよりも大きい全開状態の開度とに開閉駆動される。気化器36は混合気案内部としてのインシュレータ37によりシリンダブロック23に取り付けられており、インシュレータ37には混合気通路38が設けられ、気化器36によって生成された混合気は混合気通路38により燃焼室28に向けて供給される。
クランク軸21の他端部には、図2に示されるように、マグネトロータ41が取り付けられ、シリンダブロック23にはイグニッションコイル42が取り付けられている。イグニッションコイル42は点火プラグ32に接続されており、マグネトロータ41の回転に伴ってイグニッションコイル42により発電された電力が点火プラグ32に供給される。
図3および図4に示されるように、インシュレータ37の下流側の端面39には、混合気通路38を開閉するリード弁型の通路開閉弁43が設けられている。この通路開閉弁43は、ステンレスやベーナイト鋼等の弾性変形可能なほぼ四辺形の板状の磁性体により形成されている。通路開閉弁43の一端部は、ねじ部材44によりインシュレータ37の端面に固定されて片持ち支持されており、自由端部がインシュレータ37の端面39を完全に覆う閉塞位置と、自由端部がインシュレータ37の端面39から離れる開放位置との間を通路開閉弁43は開閉移動する。通路開閉弁43の開放位置を規制するために、通路開閉弁43の外側に位置させてインシュレータ37にはストッパ45がねじ部材44により取り付けられている。ピストン27が上死点に向けて上昇移動してクランク室および吸気ポート31が負圧となって、吸気ポート31の圧力が混合気通路38内の圧力よりも所定値以上低くなると、通路開閉弁43は開放位置に弾性変形し、混合気通路38が開放される。弾性変形しない状態では、通路開閉弁43はインシュレータ37の端面39を覆って混合気通路38を閉じる。
インシュレータ37の下流側端部には、混合気通路38を介してねじ部材44に対し反対側に位置させて、電磁石46が通路開閉弁43の自由端に対向して設けられている。電磁石46は、鉄心47とその回りに巻き付けられるコイル48とにより構成される。コイル48に通電すると、鉄心47に磁束が発生し、電磁石46は磁性体からなる通路開閉弁43を電磁力により吸引し、通路開閉弁43は図4に示されるように混合気通路38を閉じた状態に保持される。通路開閉弁43を設けることにより、小型エンジン13は混合気通路38を遮断して混合気が燃焼室28に供給されないようにする遮断モードを有している。
図5は電磁石の変形例を示す断面図である。この電磁石46はインシュレータ37の内面に取り付けられる管状の鉄心47aを有しており、管状の鉄心47aの内周面は混合気通路38の一部を形成している。インシュレータ37の外側には鉄心47aを囲むように環状のコイル48aが設けられており、管状の鉄心47aと環状のコイル48aにより電磁石46が構成されている。
図6はハンドル14に取り付けられた操作ボックス51を示す。この操作ボックス51には、エンジンを停止させる場合を含めてエンジン回転数を設定入力する複数の入力操作部が設けられている。操作ボックス51の先端面にはエンジン始動ボタン52がエンジン始動入力部として設けられている。このエンジン始動ボタン52が操作されない状態のもとでは、点火プラグ32には電力が供給されず、エンジンを始動できないように設定されている。エンジン始動ボタン52が操作された状態のもとで、図示しないリコイルスタータの操作によってエンジンが始動されたときには、例えば、アイドリング回転数等のように、遠心クラッチが繋がらない回転数にエンジン回転数が設定される。操作ボックス51の正面には、エンジン停止入力部としてエンジン停止ボタン53が設けられている。このエンジン停止ボタン53が操作されると、点火プラグ32に対する電力供給が停止されるとともに気化器36のスロットルバルブはアイドリング回転数に対応した開度に調整される。さらに、電磁石46のコイルに電力が供給されて通路開閉弁43は、気化器36のスロットル開度に関連することなく、混合気通路38を閉じた状態に設定される。混合気通路38が閉じられると、エンジン停止時には未燃焼ガスがエンジンに供給されることが防止されるので、マフラー34の過熱、アフターファイヤの発生、およびランオン状態の発生を防止することができる。なお、エンジン始動入力部およびエンジン停止入力部としては、ボタンに代えてダイヤルやレバーとしても良い。
操作ボックス51の正面には、エンジン回転数の上限値を入力する回転数設定部として、低速設定ボタン54aと、中速設定ボタン54bと、高速設定ボタン54cとが設けられている。低速設定ボタン54aが操作されると、エンジン回転数は例えば7000rpm程度の低速回転数に設定される。中速設定ボタン54bが操作されると、エンジン回転数は例えば8000rpm程度の中速回転数に設定される。さらに、高速設定ボタン54cが操作されると、エンジン回転数は例えば9000rpm程度の高速回転数に設定される。操作ボックス51の下面にはスロットルレバー55が設けられており、このスロットルレバー55はハンドル14の先端に設けられた握り部56に沿って伸びている。スロットルレバー55が操作されずに、図6(B)に示されるように、握り部56から最も離れた開放状態のもとで、エンジンが始動されたときには、エンジン回転数はアイドリング回転数に設定される。スロットルレバー55が操作されて、スロットルレバー55が握り部56に突き当てられる最高回転数に押し込み操作されると、低速設定ボタン54a等の回転数入力部の操作により設定された回転数を上限回転数としてエンジン回転数が制御される。このように、回転数設定部が操作されスロットルレバー55によりエンジン回転数は任意の回転数に設定される。
低速設定ボタン54a等の回転数設定部の操作により入力された回転数を上限回転数として、スロットルレバー55が握り部56に向けて操作される操作量に応じて無段階つまり連続的にエンジン回転数が調整される。例えば、低速設定ボタン54aが操作された状態のもとで、スロットルレバー55が操作されると、エンジン回転数はアイドリング回転数から上昇し、スロットルレバー55が握り部56に当たる最高回転数の位置に押し込まれると、エンジン回転数は低速回転数に設定される。
このように、エンジン回転数の上限値を入力するための低速設定ボタン54a等の回転数設定部が操作ボックス51に設けられており、エンジン回転数が回転数設定部の操作により複数段階に切り換えられるようになっているので、スロットルレバー55を完全に握り締めた状態のもとで、作業者は草刈作業等を行うことができる。つまり、スロットルレバーのみによりエンジン回転数を調整する場合には、作業者は低速回転数や中速回転数に対応した中間位置の押し込み量でスロットルレバーを保持する必要があり、作業性が悪くなる。これに対し、操作ボックス51に回転数設定部が設けられており、この小型エンジン13は回転数切換モードを有しているので、複数段階の回転数のいずれかの回転数に設定した状態のもとで、作業者はスロットルレバー55を完全に握り締めて草刈作業等を容易に行うことができる。
入力されたエンジン回転数が実際のエンジン回転数と相違する場合には、気化器36のスロットル開度に関連することなく、例えば気化器36のスロットル開度を、設定されたエンジン回転数に対応した開度の状態のままとして、スロットル開度とは無関係に通路開閉弁43を開閉制御すると、エンジン回転数が入力されたエンジン回転数に制御される。このように、エンジン回転数をスロットル開度とは無関係に、通路開閉弁43により混合気通路38を開閉することにより、迅速にエンジン回転数を入力設定された回転数に制御することができる。
さらに、スロットルレバー55の操作速度を検出することにより、スロットルレバー55が押し込み操作状態から急速に開放状態に戻されたことが検出されたときには、エンジン停止ボタン53が操作されたときと同様に、点火プラグ32に対する電力供給が停止されるとともに、電磁石46のコイルに電力が供給されて通路開閉弁43は混合気通路38を閉じた状態に設定される。これにより、エンジン停止時に未燃焼ガスがエンジンに供給されることが防止されるので、マフラー34の過熱、アフターファイヤの発生、およびランオン状態の発生を防止することができる。スロットルレバー55が通常の操作速度で押し込み操作状態から開放状態に戻されたときには、通路開閉弁43を閉じるように設定すると、エンジン回転数の低下速度を早めることができる。
図7は操作ボックス51の変形例を示す正面図であり、この操作ボックス51にはエンジン回転数の上限値を入力する回転数入力部として、速度設定用のスライドスイッチ57が移動自在に設けられている。このスライドスイッチ57を移動させることにより、エンジン回転数を無段階に設定することができる。
図6および図7に示される操作ボックス51において、エンジンが停止されると、既に入力されたエンジン回転数の上限値をリセットする方式とし、エンジン始動時には必ずアイドリング回転数に設定されるようにすれば、エンジン始動ボタン52を操作ボックス51に設けることが不要となる。
図8は小型エンジンの制御装置を示すブロック図である。制御装置60はエンジンの回転数を検出する回転数検出手段としての回転数検出部61を有しており、回転数検出部61はイグニッションコイル42からの検出信号に基づいてエンジン回転数を検出し、回転数信号を演算部62に出力する。制御装置60はクランク位置検出部63を有しており、クランク位置検出部63は電源回路64に接続されている。電源回路64には充電用コイル65が接続されており、充電用コイル65はマグネトロータ41に隣接してエンジン本体24に設けられ、マグネトロータ41のマグネット41aが充電用コイル65を通過するときに充電用コイル65は電圧パルスを発生する。この電圧パルスを利用して、クランク位置検出部63はクランク軸21が所定の位置、例えば、上死点位置あるいは上死点手前の所定角度にある位置を検出し、クランク軸21が所定の位置を通過したときにクランク軸21が所定の位置となっていることを示すクランク位置信号を演算部62に出力する。なお、クランク位置の検出方式としては、充電用コイル65を利用することなく、イグニッションコイル42が発生する電圧パルスを利用してクランク軸21の位置を検出する方式としても良い。
操作ボックス51は信号ケーブル58により制御装置60に接続されており、制御装置60はスロットルレバー55の操作量を検出するスロットル操作状態検出部66を有している。スロットル操作状態検出部66はスロットルレバー55が操作されているか否かを検出してスロットル位置信号を演算部62に出力する。制御装置60は入力状態検出部67を有し、この入力状態検出部67にはエンジン始動ボタン52およびエンジン停止ボタン53からの信号を検出するとともに、低速設定ボタン54a等のエンジン回転数の上限値を入力する回転数設定部からの信号を検出し、検出信号を演算部62に出力する。演算部62は、回転数検出部61、クランク位置検出部63,スロットル操作状態検出部66および入力状態検出部67から出力された検出信号に基づいて、弁制御手段としての電磁バルブ駆動部68に信号を出力し、電磁バルブ駆動部68は電磁石46を作動させる駆動信号を出力する。さらに、演算部62からは気化器36のスロットルバルブ36aを駆動するアクチュエータ70にも駆動信号が送られるようになっている。スロットルバルブ36aは、例えば、アイドリング回転数に対応した開度と、これよりも大きい全開状態の開度とに開閉駆動される。
操作ボックス51の信号ケーブル58は、エンジン本体24に設けられた制御装置60に図示しないコネクタを介して電気的に接続されるようになっており、スロットルバルブ36aも制御装置60からの信号により駆動されるようになっているので、ハンドル14に設けられたスロットルレバー55は、ワイヤーによりスロットルバルブ36aには連結されていない。これにより、エンジン作業機を組み立てる際には、操作ボックス51の信号ケーブル58をコネクタにより制御装置60に接続することにより、作業機本体と小型エンジン13とを容易に組み立てることができる。このように、エンジン作業機の組立作業や分解作業を容易に行うことができるので、エンジン作業機を輸送したり、保管したりする際における保管作業性が高められる。
刈払機10が使用されている状態のもとで、エンジン停止ボタン53が操作されると、気化器36のスロットル開度は演算部62からの信号によりアイドリング開度に制御されるが、上述のように、気化器36のスロットル開度に関連することなく、点火プラグ32に対する電力供給が停止されるとともに、通路開閉弁43により混合気通路38が閉じられるので、エンジン停止時に未燃焼ガスがエンジンに供給されることが防止される。さらに、スロットルレバー55がアイドリング回転に戻されるときにも、混合気通路38を通路開閉弁43により閉じるようにすると、迅速にエンジン回転数をアイドリング回転数に設定することができる。
さらに、回転数入力部としての低速設定ボタン54aやスライドスイッチ57により設定された回転数よりもエンジン回転数が高くなったときには、気化器36のスロットル開度に関連することなく、スロットル開度とは独立させて、通路開閉弁43により混合気通路38を閉じるようにすると、回転数検出部61により検出されたエンジン回転数と、入力されたエンジン回転数との回転差に基づいて、迅速にエンジン回転数を設定回転数に制御することができる。混合気通路38が閉じられて、エンジン回転数が設定回転数よりも低くなったときには、通路開閉弁43が開放駆動されて、エンジン回転数が設定回転数に高められる。このようにして、エンジン回転数は設定回転数に保たれる。
特に、作業時におけるエンジン回転数の上限値を設定入力するための低速設定ボタン54a等の回転数設定部を操作ボックス51に設けて、エンジン回転数を作業前に予め設定できるようになっているので、スロットルレバー55のみにより、エンジン回転数を調整する場合に比して、エンジン作業機が不必要に回転数を上げた状態で使用されることなく、余計な燃料の消費を抑制し、エンジン作業機の操作性を向上させることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、通路開閉弁43はインシュレータ37の下流側端面に設けられているが、気化器36と燃焼室28の間であれば、インシュレータ37の内部や掃気通路に通路開閉弁43を設ける形態としても良い。小型エンジン13の形態としては、上述した2サイクルエンジンに限られず、4サイクルエンジンにも本発明を適用することができる。さらに、エンジン作業機としては、図1に示した刈払機10に限られず、チェンソーやヘッジトリマ等の他のエンジン作業機にもこの小型エンジン13を搭載することができる。
10…刈払機、11…操作桿、12…回転刃、13…小型エンジン、14…ハンドル、21…クランク軸、22…クランクケース、23…シリンダブロック、24…エンジン本体、25…エンジンカバー、26…シリンダボア、27…ピストン、28…燃焼室、29…コネクティングロッド、31…吸気ポート、32…点火プラグ、33…排気ポート、34…マフラー、35…燃料タンク、36…気化器、37…インシュレータ(混合気案内部)、38…混合気通路、41…マグネトロータ、42…イグニッションコイル、43…通路開閉弁、45…ストッパ、46…電磁石、47,47a…鉄心、48,48a…コイル、51…操作ボックス、52…エンジン始動ボタン、53…エンジン停止ボタン、54a…低速設定ボタン、54b…中速設定ボタン、54c…高速設定ボタン、55…スロットルレバー、56…握り部、57…スライドスイッチ、60…制御装置(弁制御手段)。

Claims (7)

  1. 燃料と空気の混合気を生成する気化器と、ピストンが往復動自在に装着され前記ピストンとにより燃焼室を形成するシリンダブロックと、前記ピストンにコネクティングロッドに連結されるクランク軸が回転自在に装着されるクランクケースと、混合気を前記燃焼室に案内する混合気通路が設けられた混合気案内部とを有する小型エンジンであって、
    前記混合気案内部に設けられ、前記混合気通路を開閉する通路開閉弁と、
    エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
    エンジン回転数を入力する入力操作部が設けられた操作ボックスと、
    前記回転数検出手段により検出されたエンジン回転数と前記入力操作部の操作により入力されたエンジン回転数との回転差に基づいて、前記気化器のスロットル開度に関連することなく前記通路開閉弁を開閉し、エンジン回転数を制御する弁制御手段とを有することを特徴とする小型エンジン。
  2. 前記操作ボックスは、エンジン停止入力部を有し、当該エンジン停止入力部が操作されたときには、前記通路開閉弁を閉じてエンジンを停止することを特徴とする請求項1記載の小型エンジン。
  3. 前記操作ボックスは、エンジン回転数の上限値を入力する回転数入力部と、アイドリング回転数と前記回転数入力部により入力された上限値との間の任意のエンジン回転数に操作されるスロットルレバーとを有し、当該スロットルレバーが最高回転に操作されたときにはエンジン回転数を前記上限値の回転数に設定することを特徴とする請求項1または2記載の小型エンジン。
  4. 前記スロットルレバーが急速にアイドリング回転数に操作されたときには、前記通路開閉弁を閉じてエンジンを停止することを特徴とする請求項3記載の小型エンジン。
  5. エンジンが停止されたときには、前記回転数入力部の操作により入力されたエンジン回転数の上限値をアイドリング回転数にリセットすることを特徴とする請求項3または4記載の小型エンジン。
  6. 前記操作ボックスは、エンジンを始動させるときに操作される始動入力部を有し、当該始動入力部が操作されるとエンジン回転数をアイドリング回転に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の小型エンジン。
  7. 前記クランク軸に遠心クラッチを介して連結される駆動軸に装着される作業具を有し、請求項1〜6のいずれか1項に記載の小型エンジンを備えることを特徴とするエンジン作業機。
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