JP2014038315A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結露スリップの抑制と加圧部材汚れの抑制を両立できるようにする。
【解決手段】ニップ部Nで未定着トナー像を担持した記録材Pを搬送しながら加熱し、前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着装置であって、定着装置は、定着処理をする前に第1の回転体21及び第2の回転体23を回転させながら前記第1の回転体及び前記第2の回転体を温めるウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に送風機構26で送風する第1のモードと、前記第1のモードよりも長い時間前記ウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第2のモードと、を実行可能であることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真プリンタや電子写真複写機等の画像形成装置に搭載する定着装置に関する。
電子写真式のプリンタや複写機に搭載する定着装置として、フィルム加熱方式の定着装置が知られている。このタイプの定着装置は、セラミックス製の基板上に発熱抵抗体を有するヒータと、ヒータに接触しつつ移動する定着フィルムと、定着フィルムを介してヒータとニップ部を形成する加圧ローラなどを有している。未定着トナー画像を担持する記録材はニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上のトナー画像は記録材に定着される。この定着装置は、ヒータへの通電を開始してからヒータ又は定着フィルムが定着可能な温度まで達するまでに要する時間(ウォームアップ時間)が短いというメリットがある。
従って、この定着装置を搭載するプリンタは、プリント指令の入力後、一枚目の画像を出力するまでの時間(FPOT:first printout time)を短くできる。またこのタイプの定着装置は、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。
しかしながら、このようなフィルム加熱方式の定着装置は、加圧ローラの外周面が結露して加圧ローラと定着フィルムとの間の摩擦力が低下しフィルム回転させることができなくなる現象(以下、結露スリップと略記する)が起こることが知られている。
フィルム加熱方式の定着装置は、熱容量の小さいフィルムやヒータが温まるのが速いものの、加圧ローラはフィルムやヒータよりも熱容量が大きく温まりにくい。従って、フィルムやヒータが定着可能な目標温度に達するタイミングで記録材が定着処理されると加圧ローラはまだ十分に温まっておらず記録材から水蒸気が発生し結露しやすい。
前記の結露スリップについて述べる。ニップ部に未定着トナー画像を担持する記録材を導入すると未定着トナー画像を加熱する過程で記録材から水蒸気が発生する。加圧ローラ表面の温度が十分温まっていない場合、加圧ローラ表面に水分が結露する。定着フィルムは、ニップ部で定着フィルムの外周面と加圧ローラの表面との摩擦力により加圧ローラの回転に追従して回転するため、加圧ローラ表面に付着した水分の影響で摩擦力が低下すると、減速もしくは停止する場合がある。定着フィルムが減速もしくは停止した状態では記録材の搬送が困難となり、記録材のたるみによる画像面の擦れが生じたり、定着装置内での紙詰まりが発生したりする可能性ある。
このような結露スリップの発生を抑制するために送風ファンを用いて加圧ローラの周辺に充満した水蒸気を除去する構成が特許文献1に提案されている。
特開2007−206275号公報
しかしながら、特開2007−206275号公報の画像形成装置においては、定着フィルム表面上のオフセットトナーや、記録材の紙粉などがニップ部で加圧ローラ表面に付着して集積する所謂加圧ローラ汚れ(加圧部材汚れ)が発生する場合がある。
加圧ローラの汚れの核となるトナーの付着は、加圧ローラの表面の温度が低い場合ほど悪化しやすい。加圧ローラ表面の温度が高い場合には加圧ローラの表面上のトナーが軟化している為、搬送されている記録材に付着して加圧ローラ表面から除去される。しかし、加圧ローラ表面の温度が低い場合には加圧ローラ表面上のトナーは除去され難いのである。
以上述べたことから、結露スリップ対策のために常時、送風ファンを駆動していると、加圧ローラ表面の温度が低下し、加圧ローラ汚れが発生しやすくなるという課題がある。加圧ローラ汚れは、定着画像の乱れや記録材のシワ、加圧ローラへ記録材の巻付き等を生じさせる。
そこで、本発明の目的は、結露スリップの抑制と加圧部材汚れの抑制を両立できる定着装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る定着装置の構成は、ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱し、前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着装置であって、前記未定着トナー像と接触する第1の回転体と、前記第1の回転体に加熱される第2の回転体であって、前記第1の回転体と共に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、前記第2の回転体に送風する送風機構と、を有する定着装置において、前記定着装置は、定着処理をする前に前記第1の回転体及び前記第2の回転体を回転させながら前記第1の回転体及び前記第2の回転体を温めるウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第1のモードと、前記第1のモードよりも長い時間前記ウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第2のモードと、を実行可能であることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る定着装置の他の構成は、ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱し、前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着装置であって、前記未定着トナー像と接触する第1の回転体と、前記第1の回転体に加熱される第2の回転体であって、前記第1の回転体と共に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、前記第2の回転体に送風する送風機構と、を有する定着装置において、前記定着装置は、前記第1の回転体及び前記第2の回転体を回転させながら前記第1の回転体及び前記第2の回転体を温めるウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風しない第1のモードと、前記第1のモードよりも長い時間前記ウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第2のモードと、を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、結露スリップの抑制と加圧部材汚れの抑制を両立できる定着装置の提供を実現できる。
実施例1に係る画像形成装置の概略模式図 実施例1に係る定着装置の概略模式図 実施例1に係る送風有無判断シーケンス制御のブロック図 実施例1に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャート 実施例2に係る送風有無判断シーケンス制御のブロック図 実施例2に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャート 実施例3に係る送風有無判断シーケンス制御のブロック図 実施例3に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャート 実施例4に係る定着装置のウォームアップ時間を説明するための図 実施例4に係るファン駆動及びウォームアップ時間の制御のブロック図
以下、本実施例に係る画像形成装置及び定着装置について図面に基づいて詳しく説明する。
<画像形成装置全体>
図1は本実施例に係る画像形成装置の概略模式図である。この画像形成装置は電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンタである。
本実施例に示す画像形成装置は、画像情報に基づいて記録材Pに未定着トナー画像を形成する画像形成部Aと、記録材上の未定着トナー画像を記録材に定着する定着部(以下、定着装置と記す)Bを有している。
画像形成部Aにおいて、1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。感光ドラム1は、OPC・アモルファスSe・アモルファスSi等の感光材料層を、アルミニウムやニッケル等の金属材料により形成されたシリンダ(ドラム)状の導電性基体の外周面に形成した構成から成る。
感光ドラム1は、ホストコンピュータやネットワーク上の端末機等の外部装置から出力されるプリント指令に応じて矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転される。そしてこの回転過程で感光ドラム1の外周面(表面)が帯電ローラ(帯電手段)2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。感光ドラム1表面の帯電した面は、レーザービームスキャナ(露光手段)3から出力される、外部装置からの画像情報に応じて変調制御(ON/OFF制御)されたレーザービームLによって走査露光がなされる。これにより感光ドラム1表面に目的の画像情報に応じた静電潜像が形成される。
この静電潜像に現像部4に設けられた現像スリーブ4aによってトナーを付着させトナー画像として現像する。
一方、給送ローラ6の回転により給送カセット5内に積載収納されている記録材Pが1枚ずつ繰り出されてレジストローラ7に搬送される。この記録材Pはレジストローラ7によって第1のシートパス8aより感光ドラム1の表面と転写ローラ9の表面とで形成された転写ニップ部Tに所定の制御タイミングにて送り出される。そしてこの記録材Pは転写ニップ部Tで感光ドラム1表面と転写ローラ9の表面とで挟持されその状態に搬送される。この搬送過程において転写ローラ9にトナーと逆極性の転写バイアスが印加される。これによって感光ドラム1の表面のトナー画像が転写ニップ部Tで記録材P上に転写され、これにより記録材Pは未定着のトナー画像を担持する。
未定着トナー画像(未定着トナー像)を担持した記録材Pは転写ニップT部から排出され、第2のシートパス8bより定着装置Bの定着ニップ部(ニップ部)Nに導入される。そして、この記録材Pが定着ニップ部Nを通過することによって未定着トナー画像は記録材Pに定着される。定着装置Bを出た記録材Pは搬送ローラ12によって第3のシートパス8cに搬送された後に排出ローラ13によって排出トレイ14上に排出される。
記録材Pが分離した後の感光ドラム1表面はクリーニング部10によって転写残りトナー等が除去されて清浄面化され、感光ドラム1は次の画像形成に供される。
図1において、15は温湿度センサ(環境検出部)である。この温湿度センサ15は、画像形成装置が設置された環境の温度と湿度を計測できるように画像形成装置の筺体を構成する画像形成装置本体に取り付けられている。
<定着装置B>
以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。長手幅とは長手方向の寸法である。短手幅とは短手方向の寸法である。
図2は定着装置Bの概略模式図である。この定着装置6は、フィルム加熱方式の定着装置である。
定着装置Bは、筒状の定着フィルム(第1の回転体)21と、定着フィルム21と接触して定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ(第2の回転体)23とを有している。更に、定着装置Bは、定着フィルム21の内面と接触するセラミックスヒータ(ヒータ)22と、セラミックスヒータ22を支持すると共に定着フィルム21の内面をガイドするフィルムガイド(支持部材)24を有している。定着フィルム21と、セラミックスヒータ22と、ヒータホルダ24と、加圧ローラ23は、何れも長手方向に長い部材である。定着フィルム21は、所定の温度(目標温度)に維持されたヒータ22によって加熱される。
フィルムガイド24は、横断面の形状が略半円弧状の樋型に形成されている。このフィルムガイド24は、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂からなる成形品である。このフィルムガイド24は短手方向の下面中央に長手方向に沿って形成されたヒータ支持溝24aを有しており、このヒータ支持溝24aにはヒータ22が支持されている。そしてフィルムガイド24の外周には定着フィルム21をルーズに外嵌させてある。このフィルムガイド24の長手方向の両端部は定着装置Bのフレーム(不図示)の前後の側板に固定支持されている。
ヒータ22は、低熱容量のヒータであり、高耐熱性、絶縁性、良熱伝導性である、セラミックスで形成された長細い基板22aを有している。この基板22aの定着フィルム21と対向する面には、基板22aの長手方向に沿って線状あるいは細帯状にAg/Pd等の抵抗発熱体22bが形成されている。この抵抗発熱体22bには、基板22aの長手方向の両端部に設けられた給電用電極(不図示)を通じて給電される。更に、基板22aの表面には、抵抗発熱体22bを覆って保護する耐熱性オーバーコート層22cが形成してある。本実施例では、ヒータ22の抵抗発熱体22bの抵抗値は常温で10Ωとし、基板22aは短手幅10mm、長手幅370mm、厚さ1mmのアルミナで形成された基板を使用している。
定着フィルム21は、クイックスタート性を向上させるために、厚みは薄く熱容量が小さいほうが好ましい。本実施例の定着フィルム21は、厚みが60μmのポリイミドフィルムの外周表面にPTFE−PFA混合の離型層をコーティングした、外径24mmのエンドレスフィルムとした。
加圧ローラ23は、芯金23aと、芯金23aの外側に形成された弾性体層23bと、弾性体層23bの外側に形成された離形層23cと、を有している。本実施例では、芯金23aはアルミニウムを、弾性体層23bはシリコーンゴムを、離形層23cはPFAのチューブを用いた。加圧ローラ23の外径は30mm、弾性体層23bの厚さは3mm、硬度は55°(アスカー硬度C)、加圧ローラ23表面の熱伝導率は0.4W/m・Kとした。
この加圧ローラ23は、定着フィルム21を介してヒータ22と対向するように配置され、芯金23aの長手方向の両端部が装置フレームの側板に回転可能に支持されている。ヒータ22を加圧ローラ23表面に定着フィルム21を介して押圧して、弾性層23bを弾性変形させて所定幅の定着ニップ部Nを形成している。本実施例では、加圧ローラ23の定着フィルム21への加圧力は200Nとした。
本実施例の定着装置6は、プリント指令に応じて駆動モータ(不図示)が回転駆動される。この駆動モータの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して加圧ローラ23の芯金23aに伝達され、これにより加圧ローラ23は矢印方向へ回転する。加圧ローラ23の回転は定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ24表面と定着フィルム21表面との摩擦力によって定着フィルム21に伝わる。これにより定着フィルム21は定着フィルム21の内面がヒータ22の耐熱性オーバーコート層22cに摺動しながら加圧ローラ24の回転に追従して矢印方向へ回転する。
また、プリント指令に応じて通電制御部27がヒータ22の給電用電極を介して抵抗発熱体22bに通電(電力供給)する。これにより抵抗発熱体22bが発熱しヒータ22は急速に昇温して定着フィルム21を加熱する。ヒータ22の温度は基板22aの定着ニップ部Nとは反対側の裏面において大サイズの記録材と小サイズの記録材が必ず通過する領域に設けられたサーミスタ(温度検知部材)25によって検知される。通電制御部27は、サーミスタ25からの出力信号を取り込み、この出力信号に基づいてヒータ22の抵抗発熱体22bへの通電(供給電力)を制御することによって定着フィルム21を所定の定着温度(目標温度)に維持する。尚、サーミスタ25で定着フィルム21の温度を検出する構成でも良い。
加圧ローラ23を回転駆動し且つヒータ22に通電している状態において、未定着トナー画像tを担持した記録材Pがトナー画像担持面を上向きにして定着ニップ部Nに導入される。記録材Pは定着ニップ部Nで定着フィルム21表面と加圧ローラ23表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程において未定着トナー画像tは、定着フィルム21により加熱されて溶融すると共に定着ニップ部Nのニップ圧によって記録材上に定着される(定着加熱過程)。
以上が、後述する実施例1〜3に係るファンの駆動制御を説明する為の、画像形成装置の共通した構成及び動作である。
[実施例1]
実施例1では、温湿度センサ(環境センサ)15で検出する相対湿度の検知結果を基に送風ファン26の送風制御を決定する。この場合について以下に説明する。
低湿度環境下では、記録材Pが含む水分量が少ない為、定着装置Bの定着ニップ部で未定着トナー画像tを記録材Pに定着する際に記録材Pから発生する水蒸気量が少なく、結露スリップは発生しにくい。その為、低湿度環境で結露スリップが発生しない場合は送風ファン(送風機構)26による送風を止め、加圧ローラ汚れを抑制することが可能である。
<実施例1の送風制御の説明>
図3は、実施例1に係る送風有無判断シーケンス制御についてのブロック図である。制御部28は、CPUとRAMやROMなどのメモリとからなり、環境検知制御部301と、送風有無判断シーケンス制御部300と、画像形成装置管理制御部302と、送風ファン制御部303などを有している。
画像形成装置の管理制御部302は、画像形成装置全体の各制御部を管理するように構成してある。環境検知制御部(環境検知部)301は、温湿度センサ15で計測した相対湿度を温湿度センサ15から取り込むと共にその相対湿度を記憶するように構成してある。送風ファン制御部303は、送風ファン26の風量や駆動ON/OFFの制御を行うように構成してある。
送風有無判断シーケンス制御部(送風有無判断部)300は、環境検知制御部301に記憶された相対湿度から送風ファン26による送風の有無を判断するように構成してある。判断条件を以下に説明する。
以下、実施例1における相対湿度と、結露スリップ及び加圧ローラ汚れの相関関係について述べる。実施例1における結露スリップと加圧ローラ汚れの検討条件は表1に記した。いずれの項目も結露スリップ及び加圧ローラ汚れが発生し易い条件に設定している。
Figure 2014038315
以下に各条件についての説明をする。
環境温度については、加圧ローラの表面温度が下がる低温環境ほど結露スリップ、加圧ローラ汚れ共に発生し易い。今回は大多数のユーザーが使用する環境で最も温度が低い15℃環境で検討を行った。
本体印刷履歴によって加圧ローラの温度が高い場合には、加圧ローラの表面温度が室温まで下がるように3時間以上放置した状態で検討を行った。
記録材については坪量が小さいもの程、結露スリップは発生しやすい。なぜなら、記録材の坪量が小さいものほど定着処理中に記録材の温度が上がり易く、発生する水蒸気量が多いためである。また加圧ローラ汚れは、紙の坪量が大きいものほど定着処理中に加圧ローラの温度が上がり難い為、発生し易い。今回の検討では一般的に使用される記録材の中で坪量の小さいCS680 A4(キヤノンマーケティングジャパン)を結露スリップの検討に使用し、坪量の大きいExtra80 A4(キヤノンマーケティングジャパン)を加圧ローラ汚れの検討で使用した。
ヒータ22の目標温度は、いずれの紙種も200℃に設定した。
画像印字率については、結露スリップは記録材の画像印字率が高いほど発生し易い為、記録材全面をトナーで塗りつぶす画像印字率100%の設定にした。加圧ローラ汚れは、トナー画像の印字率が低い状態で発生し易い為、転写チリが発生し易い文字画像を画像印字率5%程度の密度にして検討を行った。
トナー画像の印字率が低いと、加圧ローラにトナーが蓄積しやすい理由について説明する。定着フィルム表面にオフセットするトナーは、記録材に定着し難い孤立ドットトナーが主な要因であるからである。孤立ドットトナーとは、細線などの低印字画像周辺に飛び散る形で発生する転写チリトナーや、トナーの帯電ばらつきによって非画像部分に発生するかぶりトナーなどであり、印字率が低いほど多くなる。
また、結露スリップがトナー画像の印字率に依存する理由は、トナーで記録材Pの印字面側が覆われてしまうと、定着処理中に生じる水蒸気が印字面側への抜け道が塞がれて抜けられず、加圧ローラ23側を抜けようとして水蒸気量が増えることによる。
結露スリップの検討は記録材を定着ニップ部に20枚通紙した時に画像不良が発生している記録材の枚数を数えて検討をした。また、加圧ローラ汚れは記録材を定着ニップ部に10000枚通紙した時の加圧ローラの汚れを確認し、ランク付けすることで検討を行っている。
汚れのランクは1から5の5段階で評価を行った。ランク1は加圧ローラが全く汚れておらず、ランク2は1mm程度のトナーが2〜3つ付着する程度の汚れを示す。ランク3は1mm程度のトナーが20ほど付着する程度の汚れであり、ランク4は1mm程度のトナーが50ほど付着する程度の汚れであり、ランク5は1mm程度のトナーが100もしくはそれ以上付着する程度の汚れを示す。ランク5程度まで加圧ローラが汚れると記録材Pに目立った画像不良が発生し始める。加圧ローラの汚れは視覚的な判断である為、1mmよりも大きい、もしくは小さいトナーが加圧ローラに付着している場合でも相当しそうな汚れランクに該当させて評価している。
表2に実施例1における各相対湿度環境の送風ファン26による送風を常に行った時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。結露スリップは20枚通紙した時の画像不良発生枚数、加圧ローラ汚れは上記の汚れランクでそれぞれ表記している。
Figure 2014038315
表2では全ての相対湿度で結露スリップは発生していない。しかし、相対湿度20%以下の環境で加圧ローラ汚れが発生している。低湿度環境では記録材Pの含有水分量が少なくなり、記録材Pの電気抵抗が高くなることで静電オフセットが顕著に発生したことで加圧ローラ汚れが発生し易くなる。加圧ローラ汚れが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行うことで加圧ローラ温度が低下し、加圧ローラ汚れが発生する。
表3に実施例1における各相対湿度環境の送風ファン26による送風を停止した時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
表3では全ての相対湿度で加圧ローラ汚れは発生していない。しかし、相対湿度40%以上の環境で結露スリップが発生している。高湿度環境では記録材Pの含有する水分量が多くなり、記録材Pから発生する水蒸気量が増大することで結露スリップが発生し易くなる。結露スリップが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行わないと、結露スリップが発生する。
結露スリップは記録材Pが加熱定着される過程で生じる水蒸気が加圧ローラ23の表面に結露することが原因で発生する現象である。その為、まだ水蒸気が加圧ローラ23に付着していない状態で定着装置に進入する1枚目の記録材が結露スリップによって画像不良を起こすことはなく、20枚通紙した時の最大の画像不良枚数は19枚になる。加圧ローラ23の表面の結露が多い場合には、加圧ローラ23の回転によって定着フィルム21が従動回転せず紙詰まりが発生する場合がある。
結露スリップと加圧ローラ汚れとの双方を抑える為、実施例1では送風有無判断シーケンス制御を、相対湿度が30%以下の場合は送風ファン26による送風を行わない、とする。
図4に、実施例1に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャートを示す。制御部28は、プリント指令を入力すると、環境検知制御部301で温湿度センサ15からの相対湿度を取り込む(S401)。これにより制御部28は送風有無判断シーケンス制御を実行する(S402)。
S402では、送風有無判断シーケンス制御部300において相対湿度が30%以下か否かを判断する。相対湿度が30%以下である場合(Y)、送風無しを意味する指令を管理制御部302に出力する。相対湿度が30%を超える場合(N)、送風有りを意味する指令を管理制御部302に出力する。
S403では、管理制御部302が送風有りを意味する指令に応じて送風ファン制御部303に駆動指令を出力する。送風ファン制御部303はその駆動指令に基づき送風ファン26の送風ファンモータ(不図示)を回転駆動する。これにより送風ファン26は回転して加圧ローラ23表面及び加圧ローラ23表面近傍への空気の送風を開始する(図2参照)。
S404では、管理制御部302が送風有りを意味する指令と送風無しを意味する指令の何れかの指令を入力すると、管理制御部302は画像形成部A、定着装置B、及び記録材搬送制御部(不図示)などの駆動を行なう。これにより未定着トナー画像tを担持する記録材Pの定着ニップ部Nへの通紙が開始される。
S405では、管理制御部302がプリント枚数カウンタ(不図示)からプリント終了信号を入力すると、管理制御部302は画像形成部A、定着装置B、及び記録材搬送制御部(不図示)などの駆動を停止する。これにより定着ニップ部Nへの通紙が終了する。
S406では、管理制御部302において送風ファン26が回転しているか否かを検知する。S404の送風有りを意味する指令に基づき送風ファン26が回転していることを検知(Y)し、S404の送風無しを意味する指令に基づき送風ファン26が回転していないことを検知(N)する。送風ファン26が回転していることを検知した場合はS407に進み、送風ファン26が回転していないことを検知(N)した場合はそのままプリントを終了する。
S407では、管理制御部302が送風ファン制御部303に駆動停止指令を出力する。送風ファン制御部303はその駆動停止指令に基づき送風ファン26の送風ファンモータ(不図示)の回転駆動を停止する。これにより送風ファン26の回転が停止して、送風ファン26による加圧ローラ23表面及び加圧ローラ23表面近傍への空気の送風が停止する。
表4は、送風ファン26による送風を常に行う従来例と、上記送風有無判断シーケンス制御を行う本実施例1の結露スリップと加圧ローラ汚れの比較表である。
Figure 2014038315
送風ファン26による送風を常に行う従来例では全ての相対湿度の環境において結露スリップは発生しないものの、相対湿度20%以下の環境において加圧ローラ汚れが発生している。それに対して上記送風有無判断シーケンス制御を行う実施例1では、表4に示される全ての相対湿度の環境において結露スリップは発生せず、加圧ローラ汚れも発生しない。
以上が実施例1の送風有無判断シーケンス制御の実施形態である。実施例1で述べたように相対湿度から送風ファン26による送風を必要とする環境を判断し、加圧ローラ汚れが発生し易い低湿度環境で送風ファン26による送風を停止できる。これにより実施例1の送風有無判断シーケンス制御を実行する画像形成装置は、加圧ローラ23表面に水分が結露することによる記録材Pの結露スリップの発生を防ぎつつ加圧ローラ汚れを抑えることができる。
[実施例2]
送風有無判断シーケンス制御の他の例を説明する。
フィルム加熱方式の定着装置において、ヒータ22の長手方向で記録材Pが通過しない領域(非通紙部)の温度が徐々に昇温することが知られている。これは記録材Pが通過する領域(通紙部)は記録材によって熱が奪われるのに対して、通過しない非通紙部は記録材によって熱が奪われない為温度が上がり続ける(以下、非通紙部昇温と略記する)。
近年、画像形成装置における印刷速度の高速化に伴い、定着装置の非通紙部昇温を抑える手段の一つとして、加圧ローラの熱伝導率を上げて加圧ローラの表面温度を下げる方法がとられている。加圧ローラの熱伝導率を上げることで長手方向の熱の移動が促進されるため、ヒータの非通紙部の温度が通紙部に移動し、非通紙部昇温を抑えることができる。
しかし、加圧ローラの熱伝導率を上げる弊害として、加圧ローラの芯金方向ヘの熱の移動も促進されてしまい、加圧ローラ表面の温度が低下する。その結果、結露スリップと加圧ローラ汚れが悪化してしまう。
実施例2では、加圧ローラの熱伝導率の上昇などを理由に結露スリップと加圧ローラ汚れが発生し易くなった場合に有効な、相対湿度と、記録材Pの画像情報、特に画像印字率で送風ファン26の送風を決める場合について説明する。
結露スリップと加圧ローラ汚れは画像印字率に依存する為、送風ファン26による送風の判断に画像印字率情報を加えることで、結露スリップと加圧ローラ汚れが悪化しても両者の発生を防ぐ事が可能になる。
<実施例2の送風制御の説明>
図5は、実施例2に係る送風有無判断シーケンス制御についてのブロック図である。図5には、図3で説明した実施例1のブロック図に画像情報に関連する構成が追加されている。制御部29は、CPUとRAMやROMなどのメモリとからなり、環境検知制御部301と、送風有無判断シーケンス制御部300と、管理制御部302と、送風ファン制御部303と、画像処理制御部(画像情報検出部)501などを有している。
図5において、150は画像コントローラである。画像コントローラ150は、外部装置からのプリント指令を制御部29に出力したり、外部装置からの画像情報に所定の処理を施して画像処理制御部501に出力するように構成である。画像処理制御部501は、画像コントローラ150からの画像情報に基づき未定着トナー画像の画像印字率を検出して記憶するように構成してある。
送風有無判断シーケンス制御部300は、環境検知制御部301に記憶された相対湿度と、画像処理制御部501に記憶された画像印字率から送風ファン26による送風の有無を判断するように構成してある。
以下、実施例2における相対湿度と、記録材Pの画像情報、特に画像印字率と、結露スリップ及び加圧ローラ汚れの相関関係について述べる。実施例2における結露スリップと加圧ローラ汚れの検討条件は表5に記した。実施例1では加圧ローラの熱伝導率を0.4W/m・Kとしたが、本実施例では0.5W/m・Kに変更している。環境温度、本体印刷履歴、記録材及び定着制御目標温度の各項目は、実施例1の表1と同じである。
Figure 2014038315
表6に実施例2における各相対湿度環境と画像印字率に対応する送風ファン26による送風を常に行った時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
全ての相対湿度、画像印字率で結露スリップは発生していない。しかし、画像印字率が低く、相対湿度が低い場合は加圧ローラ汚れが発生している。低湿度環境では静電オフセットが顕著になり、画像印字率が低いとオフセットトナーの原因である細線などの低印字で発生する転写チリトナーや非画像部で発生するかぶりトナーが増大することで加圧ローラ汚れが発生し易くなる。この加圧ローラ汚れが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行うことで加圧ローラ温度が低下し、加圧ローラ汚れが発生する。
画像印字率5%が画像印字率0%よりも加圧ローラが汚れる傾向にあるが、これは適度に印字画像があることで非印字部で発生するかぶりトナーの他に転写チリトナーも発生し、加圧ローラ汚れがより発生し易くなっていることが原因である。
表7に実施例2における各相対湿度環境と画像印字率に対応する送風ファン26による送風を停止した時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
全ての相対湿度、画像印字率で加圧ローラ汚れは発生していない。しかし、画像印字率が高く、相対湿度が高い場合は結露スリップが発生している。高湿度環境では記録材Pから発生する水蒸気量が増大し、画像印字率が高いと記録材Pの印字面側を覆うトナーが増えることで水蒸気の印字面側への抜け道が塞がれ、加圧ローラ23への水蒸気量が増えることで結露スリップが発生し易くなる。
画像印字率による結露スリップへの影響は特に低印字率側で顕著に表れ、0から15%の間で結露スリップの程度が大きく変化しているのがわかる。この結露スリップが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行わないと、結露スリップが発生する。
相対湿度のみで送風ファン26による送風を判断する従来例1の制御を適用すると、画像印字率100%の場合において相対湿度が20%まで結露スリップが発生している為、相対湿度が10%以下の場合は送風ファン26による送風を行わない制御となる。
表8に各相対湿度環境と画像印字率における、相対湿度のみで送風ファン26による送風を判断する実施例1の制御の場合の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
相対湿度のみで送風ファン26による送風の判断を行う場合、結露スリップはすべての条件で発生していない。しかし、加圧ローラ汚れは相対湿度が10%では、送風ファン26による送風を行っていない為、発生していないが、相対湿度20〜40%の一部の画像印字率条件において、送風ファン35による送風を行っている為、加圧ローラ汚れが発生している。
加圧ローラの熱伝導率が低い場合は実施例1で十分な効果が得られたが、加圧ローラの熱伝導率が高くなると一部加圧ローラ汚れが発生してしまう場合がある。
送風有無判断シーケンス制御を相対湿度と画像印字率を用いて行う実施例2では、表7で結露スリップによる画像不良が発生していない場合は送風ファン26による送風を行わないこととする。相対湿度と画像印字率が表7で区切られているそれぞれの値の間にあった場合は、それぞれ一つ上の区切りに該当させることとする。例えば相対湿度15%、画像印字率25%の場合、それぞれ一つ上の区切りとなる相対湿度20%、画像印字率50%に該当させる。
実施例2の送風有無判断シーケンス制御では「表7で結露スリップによる画像不良が発生していない」を問う制御を送風有無判断シーケンス制御Aとする。
図6に、実施例2に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャートを示す。図6に示すフローチャートは、実施例1で説明した図4に画像印字率検知の項(S602)を加え、送風有無判断制御シーケンスの項(S603)を本実施例の仕様に変更したものである。
制御部29は、画像コントローラ150からプリント指令を入力すると、環境検知制御部301で温湿度センサ15からの相対湿度を取り込み(S601)、画像処理制御部501で画像コントローラ150からの画像印字率を取り込む(S602)。これにより制御部29は送風有無判断シーケンス制御Aを実行する(S603)。
S603では、送風有無判断シーケンス制御部300においてS601とS602で得られた相対湿度と画像印字率が、それぞれ、表7において結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当するか否かを判断する。結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当する場合(Y)、送風無しを意味する指令を管理制御部302に出力する。結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当しない場合(N)、送風有りを意味する指令を管理制御部302に出力する。
S604乃至S608の処理はそれぞれ実施例1のS403乃至S407と同じであるため、実施例2では実施例1のS403乃至S407の説明を援用する。
表9に各相対湿度環境と画像印字率における相対湿度と画像印字率で送風有無判断制御を行う本実施例2の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
相対湿度と画像印字率で送風有無判断シーケンス制御を行う実施例2では、表9に示される全ての相対湿度と画像印字率の環境において結露スリップは発生せず、加圧ローラ汚れも発生しない。
以上が実施例2の送風有無判断シーケンス制御の実施形態である。実施例2で述べたように相対湿度と画像印字率から送風ファン26による送風を必要とする環境を判断する。すると、加圧ローラ23の熱伝導率上昇などを理由に結露スリップと加圧ローラ汚れが発生し易くなった場合も結露スリップの発生を防ぎつつ加圧ローラ汚れを抑えることができる。
[実施例3]
送風有無判断シーケンス制御の他の例を説明する。
近年、画像形成装置の省エネルギー対応などを理由に、定着制御目標温度を複数持つ画像形成装置が増えている。例えば、通常使用される印刷モードとは別に省エネルギーモードを設け、定着制御目標温度を通常よりも10℃下げて印刷中の使用電力を抑えるといったものがある。
定着制御目標温度を下げることで省エネルギーは達成できる。しかし、定着制御目標温度が低いと記録材Pの温度が下がる為、トナーの定着性が下がり、定着フィルム21へのオフセットトナーが増大することから加圧ローラ汚れの状況が変化する。
実施例3では、ヒータ22の目標温度を下げることによる加圧ローラ汚れの悪化に対して、相対湿度と、定着制御目標温度で送風ファン26の送風を決める場合について説明する。
<実施例3の送風制御の説明>
図7は、実施例3に係る送風有無判断シーケンス制御についてのブロック図である。図7には、図3で説明した実施例1のブロック図に目標温度に関連する構成が追加されている。制御部30は、CPUとRAMやROMなどのメモリとからなり、環境検知制御部301と、送風有無判断シーケンス制御部300と、管理制御部302と、送風ファン制御部303と、定着制御目標温度制御部701などを有している。
定着制御目標温度制御部701は、管理制御部302から定着制御目標温度を取り込み、その定着制御目標温度を記憶するように構成してある。
送風有無判断シーケンス制御部300は、環境検知制御部301に記憶された相対湿度と、定着制御目標温度制御部701に記憶された定着制御目標温度から送風ファン35による送風の有無を判断するように構成してある。
以下、実施例3における相対湿度と、定着制御目標温度と、結露スリップ及び加圧ローラ汚れの相関関係について述べる。
実施例3における結露スリップと、加圧ローラ汚れの検討条件は表10に記した。加圧ローラ熱伝導率は実施例1と同様の0.4W/m・Kとしている。環境温度、本体印刷履歴、記録材及び定着制御目標温度の各項目は、実施例1の表1と同じである。
Figure 2014038315
表11に実施例3における各相対湿度環境と定着制御目標温度に対応する送風ファン26による送風を常に行った時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
全ての相対湿度、定着制御目標温度で結露スリップは発生していない。しかし、定着制御目標温度が低く、相対湿度が低い場合は加圧ローラ汚れが発生している。低湿度環境では静電オフセットが顕著になり、定着制御目標温度が低いと定着性の低下によってオフセットトナーが増大することで加圧ローラ汚れが発生し易くなる。この加圧ローラ汚れが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行うことで加圧ローラの表面温度が低下し、加圧ローラ汚れが発生する。
表12に本実施例における各相対湿度環境と定着制御目標温度に対応する送風ファン26による送風を停止した時の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
全ての相対湿度、定着制御目標温度で加圧ローラ汚れは発生していない。しかし、定着制御目標温度高く、相対湿度が高い場合は結露スリップが発生している。高湿度環境では記録材Pから発生する水蒸気量が増大し、定着制御目標温度が高いと記録材Pの温度が上がる事で記録材Pから発生する水蒸気量が増えることで結露スリップが発生し易くなる。この結露スリップが発生し易い状態で加圧ローラ23に送風ファン26による送風を行わないと、結露スリップが発生する。
相対湿度のみで送風ファン26による送風を判断する従来例1の制御を適用すると、定着制御目標温度200℃の場合において相対湿度40%で結露スリップが発生している為、相対湿度が30%以下の場合は送風ファン26による送風を行わない制御となる。
表13に各相対湿度環境と定着制御目標温度における、相対湿度のみで送風ファン26による送風を判断する実施例1の制御の場合の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
相対湿度のみで送風ファン26による送風の判断を行う場合、結露スリップはすべての条件で発生していない。しかし、加圧ローラ汚れに関しては、相対湿度が30%以下では送風ファン35による送風を行っていない為、加圧ローラ汚れは発生していない。これに対し、相対湿度40〜60%の一部の定着制御目標温度において、送風ファン26による送風を行っている為、加圧ローラ汚れが発生している。
定着制御目標温度が高温の場合は実施例1で十分な効果が得られたが、定着制御目標温度が下がると一部加圧ローラ汚れが発生してしまう場合がある。
送風有無判断制御を相対湿度と定着制御目標温度を用いて行う実施例3では、表12で結露スリップによる画像不良が発生していない場合は送風ファン26による送風を行わないこととする。相対湿度と定着制御目標温度が表12で区切られているそれぞれの値の間にあった場合は、それぞれ一つ上の区切りに該当させることとする。例えば相対湿度15%、定着制御目標温度183℃の場合、それぞれ一つ上の区切りとなる相対湿度20%、定着制御目標温度185℃に該当させる。
実施例3の制御では「表12で結露スリップによる画像不良が発生していない」を問う制御を送風有無判断シーケンス制御Bとする。
図8に、実施例3に係る送風有無判断シーケンス制御のフローチャートを示す。図8に示すフローチャートでは、実施例1で説明した図4に定着制御目標温度検出の項(S802)を加え、送風有無判断制御シーケンスの項(S803)を本実施例の仕様に変更したものである。
制御部30は、プリント指令を入力すると、環境検知制御部301で温湿度センサ15からの相対湿度を取り込み(S801)、定着制御目標温度制御部701で管理制御部302から定着制御目標温度を取り込む(S802)。これにより制御部30は送風有無判断シーケンス制御Bを実行する(S803)。
S803では、送風有無判断シーケンス制御部300においてS801とS802で得られた相対湿度と定着制御目標温度が、それぞれ、表12において結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当するか否かを判断する。結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当する場合(Y)、送風無しを意味する指令を管理制御部302に出力する。結露スリップと加圧ローラ汚れが発生しない値に該当しない場合(N)、送風有りを意味する指令を管理制御部302に出力する。
S804乃至S808の処理はそれぞれ実施例1のS403乃至S407と同じであるため、実施例3では実施例1のS403乃至S407の説明を援用する。
表14に各相対湿度環境と定着制御目標温度における、相対湿度のみで送風ファン26による送風を判断する本実施例3の制御の場合の結露スリップと加圧ローラ汚れの発生状況を記す。
Figure 2014038315
相対湿度と定着制御目標温度で送風有無判断シーケンス制御を行う実施例3では、表14に示される全ての相対湿度と定着制御目標温度の環境において結露スリップは発生せず、加圧ローラ汚れも発生しない。
以上が実施例3の送風有無判断シーケンス制御の実施形態である。実施例3で述べたように相対湿度と定着制御目標温度から送風ファン26による送風を必要とする環境を判断する。すると、定着制御目標温度が低い場合も結露スリップの発生を防ぎつつ加圧ローラ汚れを抑えることができる。
[他の実施例]
実施例3に実施例2で説明した画像情報を送風有無判断制御シーケンスに加えることで更に大きな効果を得ることも可能である。
定着装置Bはフィルム加熱方式の定着装置に限られず熱ローラ方式の定着装置であってもよい。熱ローラ方式の定着装置は、所定の温度に維持された定着ローラ(第1の回転体)と、この定着ローラと接触して定着ニップ部を形成する加圧ローラ(第2の回転体)と、を有する。未定着トナー画像を担持する記録材は定着ニップ部で挟持搬送され、これにより未定着トナー画像は定着ローラにより加熱されて記録材に定着される。熱ローラ方式の定着装置を搭載する画像形成装置において、定着装置の加圧ローラに実施例1、実施例2又は実施例3に係る送風有無判断シーケンス制御を適用しても同様の作用効果を得ることができる。
[実施例4]
実施例4の画像形成装置及び定着装置の構成は、実施例1の定着装置Bと構成は同じであるので説明を省略する。本実施例4は実施例1〜3と結露スリップ抑制のための制御が異なる。
プリンタで高速印刷を行うために定着装置Bの目標温度を高くすると、定着処理する時に発生する水蒸気の量が多くなる場合がある。定着処理する時に発生する水蒸気量が多い場合に、実施例1〜3のように送風ファン26の送風によって水蒸気を機外に排出する方法のみで加圧ローラ23の結露を抑制しようとすると送風ファンの風量を大きくする必要があり、加圧ローラの温度は低下しやすい。加圧ローラ23の温度が低下すると、前述したように加圧ローラの汚れは悪化しやすくなる。また、送風ファン26の風量を増やすためには送風ファンを大型化しなければならない。
一方で、送風ファン26による送風を行う代わりに定着装置Bのウォームアップの時間(以下、ウォームアップ時間と記す)を延長して加圧ローラ23を温めて結露しないようにする方法が考えられる。しかしながら、ウォームアップ時間を延長すると、FPOTが長くなるという課題がある。
そこで、本実施例4は、送風ファン26の送風に加えてウォームアップ時間の延長を実行することで結露スリップの抑制と加圧ローラ汚れの抑制とを両立できる定着装置Bを提供することを目的とする。
ここで、本実施例4の定着装置Bは、後述する第1のモードと、第2のモードと、第3のモードを実行可能である。
送風ファン26の送風有無及びウォームアップ時間延長の有無は、記録材Pから発生する水蒸量が多い程大きい値になる相関値に応じて決定する。定着処理する時に記録材Pから発生する水蒸気量は以下に示す情報から予測する。つまり、実施例1〜3で説明したように、画像形成装置の設置された環境の温度及び湿度(環境情報)、定着装置の目標温度(定着温度情報)、記録材上の画像の印字率(未定着トナーの印字率)、記録材のサイズから予測する。
上記の相関値は下記のA4サイズ記録材用の(式1)又はA3サイズ記録材用の(式2)から算出する。本実施例4の算出値は、加圧ローラ23が所定の温度である場合に、加圧ローラに向けて所定の風量で送風ファン26による送風をした状態で加圧ローラを結露させないために必要なウォームアップ延長時間(sec)である。
Figure 2014038315
印字率が50%以上の場合は上記の各式の算出値に”10”を加算して補正する。
表15に(式1)又は(式2)の算出値とウォームアップの延長時間と送風ファン26の駆動ON/OFFとの関係を記す。
(式1)又は(式2)の算出値(相関値)αが−5.0以上(第1の閾値以上)で0.0以下(閾値以下若しくは第2の閾値以下)の場合は、送風ファン26の駆動のみを行い、ウォームアップの時間延長は行わない(第1のモード)。(式1)又は(式2)の算出値が第2の閾値0.0より大きい
場合は、送風ファン26を駆動し、算出値の時間だけウォームアップ時間を延長する(第2のモード)。(式1)又は(式2)の計算結果が第1の閾値−5.0より小さい場合は、送風ファン26の駆動もウォームアップの時間延長も行わない(第3のモード)。尚、第2のモードにおいては、算出値が大きい程、ウォームアップの延長時間が長くなる。
Figure 2014038315
ここで、図10に本実施例4における送風ファン駆動及びウォームアップ時間の制御を行うためのブロック図を示す。制御部1000は、CPU302と、定着制御部701と、画像制御部501と、送風ファン制御部303と、記録材搬送制御部702と、水蒸気量の相関値の算出部707と、を有する。
水蒸気量の相関値の算出部707は下記の情報を基に相関値を算出する。即ち、画像コントローラ150から画像制御部501を介して画像情報(印字率)を、定着制御部701から温度情報を、記録材サイズ検知部902から記録材のサイズ情報を、環境センサ15から温度及び湿度情報を得て、相関値を算出する。相関値が得られると、CPU302が相関値に応じて送風ファン制御部303を介してファンの駆動ON/OFFを制御する。また、CPU302は記録材搬送制御部702を介して記録材搬送駆動部903を制御して記録材の定着ニップ部Nへの導入タイミングを制御して、ウォームアップ時間を制御する。
本実施例4において述べるウォームアップ時間とは次の時間のことをいう。つまり、図2における加圧ローラ23を駆動して定着フィルム21が従動回転し且つヒータ22に電力を供給してからサーミスタ27の検出温度が目標温度に到達して定着装置Bとして定着可能な状態になるまでの時間である。本実施例4の定着装置においては、ウォームアップ時間はヒータ22の温度が目標温度に到達するまでの時間であるからヒータ22の温度基準で決まる。従って、装置が設置された環境や印刷履歴等によってウォームアップ時間は異なる。
次に、本実施例4におけるウォームアップの延長について説明する。図9に定着装置Bが温まっている場合と温まっていない場合のウォームアップを実施中のヒータ22の温度推移を示した図を示す。いずれの場合も定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量に相関がある相関値は同じであり、ウォームアップ延長時間はΔtであるとする。縦軸はサーミスタ27の検知温度、横軸はヒータ22に電力の供給を開始してからの経過時間である。
定着装置Bが温まっていない場合におけるサーミスタ25の検知温度が目標温度に到達するまでの時間t2は、定着装置が温まっている場合におけるサーミスタ25の検知温度が目標温度に到達するまでの時間t1よりも長い。つまり、定着装置Bが温まっていない場合における第1のモードのウォームアップ時間はt1であり、第2のモードのウォームアップ時間はt1+Δt即ち時間t1に延長時間Δtを付加した時間である。同様に、定着装置Bが温まっている場合における第1のモードのウォームアップ時間はt2であり、第2のモードのウォームアップ時間はt2+Δtである。
以上述べたことから、本実施例4の定着装置Bは、記録材Pから発生する水蒸気量に応じて送風ファン26の駆動に加えてウォームアップ時間を延長することで加圧ローラ23の汚れの抑制と結露スリップの抑制を両立できるという効果を奏する。
本実施例4の定着装置Bにおいて、結露対策として送風ファン26による送風とウォームアップ時間の延長との2つがあり、第2のモードではこれら2つを併用するものの、第1のモードでは送風ファンの送風のみを使用している。この理由は、できるだけFPOTを短くするためである。本実施例4の定着装置Bでは、ウォームアップ時間の延長は、送風ファン26による送風のアシストとして使用している。
尚、第2のモードにおける送風ファン26は相関値によらず風量が一定であることとする。第1のモードにおける送風ファン26は上記の相関値が大きくなるほど風量が大きくなるように制御しても良い。
また、第3のモード及び第1のモードにおいて送風ファン26の駆動ONをせず、第2のモードでのみ送風ファンの駆動をONにしても良い。
サーミスタ25の検知温度はヒータ22の温度に限られず定着フィルム21の温度でもよい。
尚、定着処理する時に記録材Pから発生する水蒸気量は、環境情報及び定着温度情報のみを用いて予測しても良い。
[実施例5]
本実施例5の定着装置Bは実施例1と同じであるので説明を省略する。本実施例5は実施例4を更に発展させたものである。実施例4では、加圧ローラ23が所定の温度であるとして記録材Pから発生する水蒸気量に応じて送風ファン26の駆動及びウォームアップ時間延長を行ったが、本実施例5においては加圧ローラの温度の変化も考慮する。なぜなら、記録材Pから同量の水蒸気が発生したとしても、加圧ローラ23の温度が低い時より高い時の方が、加圧ローラは結露しにくいからである。
加圧ローラ23の温度を印刷履歴から予測するために、“暖気カウンタ”と呼ばれるパラメータを用いる。暖気カウンタは値が大きいほど加圧ローラ23の温度が高い。一枚印刷をするごとに値が“1”加算され、前回の印刷動作を終えてからの経過時間やサーミスタ25(温度検知部材)の値によって最終的な暖気カウンタが算出される。
サーミスタ25の値と暖気カウンタの加算との関係を表16に示す。前回の印刷動作を終えてからの経過時間と暖気カウンタの関係を表17に示す。
Figure 2014038315
Figure 2014038315
記録材から発生する水蒸気量に応じた値を算出する(式1)及び(式2)を暖気カウンタに応じて補正する。
(式1)及び(式2)のそれぞれに、暖気カウンタによる補正値Aで補正した式をそれぞれ(式3)及び(式4)とする。その補正値Aと暖気カウンタの値との関係を表18に示す。
Figure 2014038315
Figure 2014038315
加圧ローラ23が温まっている時はAの値が大きくなり、(式3)及び(式4)の算出値は実施例4の(式1)及び(式2)の算出値よりも小さくなるので、送風ファン26の駆動ONやウォームアップ時間延長が実施されにくくなる。これは実施例4よりも本実施例5の方が送風ファン26の駆動やウォームアップ期間の延長が本当に必要な時のみ実施されることになる。
従って、実施例4よりも加圧ローラ23は加圧ローラ汚れが発生しにくく、更にFPOTも短いという効果がある。
21:定着フィルム、22:ヒータ、23:加圧ローラ、25:サーミスタ、26:送風ファン、27:通電制御部、N:ニップ部、P:記録材

Claims (18)

  1. ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱し、前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着装置であって、
    前記未定着トナー像と接触する第1の回転体と、
    前記第1の回転体に加熱される第2の回転体であって、前記第1の回転体と共に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、
    前記第2の回転体に送風する送風機構と、
    を有する定着装置において、
    前記定着装置は、定着処理をする前に前記第1の回転体及び前記第2の回転体を回転させながら前記第1の回転体及び前記第2の回転体を温めるウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第1のモードと、前記第1のモードよりも長い時間前記ウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第2のモードと、を実行可能であることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着装置は、前記第1の回転体を加熱するヒータと、前記ヒータまたは前記第1の回転体の温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材の検知温度が目標温度に維持されるように前記ヒータへの供給電力を制御する制御部と、を有し、前記第1のモードにおける前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間であり、前記第2のモードの前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間に延長時間を付加した時間であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2のモードにおける前記送風機構による送風の風量は、定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量によらず一定であり、前記第2のモードにおける前記延長時間は、前記定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多いほど長いことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着装置は、記録材を定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多い程大きい値になる水蒸気量の相関値が閾値以下である場合は前記第1のモードを実行し、前記相関値が前記閾値より大きい場合は前記第2のモードを実行することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の定着装置。
  5. 前記定着装置は、前記ウォームアップを前記第1のモードと同じ時間おこない、前記定着処理する時に前記送風機構で送風しない第3のモードを実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記定着装置は、前記第1の回転体を加熱するヒータと、前記ヒータまたは前記第1の回転体の温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材の検知温度が目標温度に維持されるように前記ヒータへ供給電力を制御する制御部と、を有し、前記第1のモード及び前記第3のモードにおける前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間であり、前記第2のモードの前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間に延長時間を付加した時間であることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記第2のモードにおける前記送風機構による送風の風量は、前記定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量によらず一定であり、前記第2のモードにおける前記延長時間は、前記定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多いほど長いことを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記定着装置は、記録材を定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多い程大きい値になる水蒸気量の相関値が第1の閾値より小さい時は前記第3のモードを実行し、前記相関値が前記第1の閾値以上で且つ前記第1の閾値より大きい第2の閾値以下である時は前記第1のモードを実行し、前記相関値が前記第2の閾値より大きい時は前記第2のモードを実行することを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか一項に記載の定着装置。
  9. 前記第2のモードにおける前記送風機構による送風の風量は前記相関値によらず一定であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  10. 前記第1のモードにおける前記送風機構による送風は前記相関値が大きいほど風量が大きいことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  11. 前記第2のモードにおける前記送風機構による送風の風量は前記相関値によらず一定であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  12. 前記第1のモードにおける前記送風機構による送風は前記相関値が大きいほど風量が大きいことを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  13. 前記相関値は、前記定着装置の置かれた環境情報、定着温度情報から決定されることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  14. 前記相関値は、前記定着装置の置かれた環境情報、定着温度情報、前記未定着トナー像の印字率、記録材のサイズから算出されることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  15. ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱し、前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着装置であって、
    前記未定着トナー像と接触する第1の回転体と、
    前記第1の回転体に加熱される第2の回転体であって、前記第1の回転体と共に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、
    前記第2の回転体に送風する送風機構と、
    を有する定着装置において、
    前記定着装置は、前記第1の回転体及び前記第2の回転体を回転させながら前記第1の回転体及び前記第2の回転体を温めるウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風しない第1のモードと、前記第1のモードよりも長い時間前記ウォームアップを行い且つ前記定着処理している時に前記送風機構で送風する第2のモードと、を実行可能であることを特徴とする定着装置。
  16. 前記定着装置は、前記第1の回転体を加熱するヒータと、前記ヒータまたは前記第1の回転体の温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材の検知温度が目標温度に維持されるように前記ヒータに供給する電力を制御する制御部と、を有し、前記第1のモードにおける前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間であり、前記第2のモードの前記ウォームアップの時間は、前記ヒータへの電力供給が開始されてから前記温度検知部材の検知温度が前記目標温度に到達するまでの時間に延長時間を付加した時間であることを特徴とする請求項15に記載の定着装置。
  17. 前記第2のモードにおける前記送風機構による送風の風量は、前記定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量によらず一定であり、前記第2のモードにおける前記延長時間は、前記定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多いほど長いことを特徴とする請求項16に記載の定着装置。
  18. 前記定着装置は、記録材を定着処理する時に記録材から発生する水蒸気量が多い程大きい値になる水蒸気量の相関値が閾値以下である場合は前記第1のモードを実行し、前記相関値が前記閾値より大きい場合は前記第2のモードを実行することを特徴とする請求項15乃至請求項17の何れか一項に記載の定着装置。
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