JP2014035308A - 熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置 - Google Patents

熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】計測精度のよい熱式流量測定装置を提供する。
【解決手段】被計測流体の流量を計測する流量検出部10を備えた熱式流量測定装置において、流量検出部10は、流量検出部で計測できる有効流量範囲において流量検出部の出力を補正する補正手段を有し、補正手段は、流量検出部の感度に比べて大きい感度となるように補正し、かつ、この感度は、流量に対して常に一定の勾配となる出力に補正し、出力を電圧出力あるいは周波数出力のどちらかに切り替え可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、発熱抵抗体を用いて流体の流量あるいは流速を測定する熱式流量測定装置に関する。
熱式流量測定装置は、例えば自動車エンジン制御の際に必要となる吸入空気の空気流量の測定に使用されている。
流量の検出方法としては、発熱抵抗体を吸入空気温度に対して一定の温度差になるように加熱制御し、発熱抵抗体に流れる電流から流量を検出する方式と、発熱抵抗体の両側に温度検出抵抗体を配置して、温度検出抵抗体で検出する温度差から流量を検出する方式がある。
両方式ともに流量に対する検出出力は、低流量では感度が高く、高流量では感度が低くなる非線形特性を有している。
ところで、現在の自動車エンジン制御装置は、マイコンによるデジタル処理が主流であり、流量の検出出力もA/D変換器によりデジタル値に変換し、あらかじめ設定した分割で記憶されたデジタル値対流量のテーブルにより流量値を得るようになっている。
テーブルを参照する流量値は、テーブルの分割数が多いほど精度が向上するが、記憶するメモリ容量が大きくなる問題がある。そこで、分割間の2点を直線補間して流量値を算出する方法もあるが、直線補間では特に非線形特性の湾曲が大きい部分において精度の向上に限界があった。特許文献1に記載の技術は、流量の検出出力から流量を対数軸とした検出出力、すなわち対数変換により非線形特性を直線特性に変換した出力をA/D変換して流量値を得るようにしている。このように、対数軸上で直線特性に変換することにより、テーブルを参照して2点間を直線補間する場合よりも、上述した非線形特性の場合で比較すると、より流量値の精度を向上させることを可能としている。
特開平4―116248号公報
近年、自動車の走行において環境問題が重要な課題であり、アイドル運転時の燃料消費の低減、排気ガスの低減のため、低アイドル回転化が必要となっている。低アイドル回転化のためには、空気流量を従来よりも更に低流量域までの流量検出が必要となる。従来の最小流量に対して低アイドル回転化の最小流量は半分以下の流量になる。
上述した特許文献1によれば、流量の検出出力の範囲全体を対数変換した直線特性であるため、直線特性における流量が無限小で元の非線形特性と一致する。そのため、最小流量での出力は元の非線形特性に比較して大きな値となり、最大流量の範囲で直線特性の勾配が緩やかになるため、流量変化に対する検出出力、すなわち分解能が小さくなる。
分解能が小さい検出出力をエンジン制御装置のA/D変換器に入力した時、A/D変換器の分解能によっては、上述した例の最小流量を3.6kg/hとするとその付近の流量変化に対してA/D変換器の出力でこの変化を検出することが困難であったり、検出が可能であってもS/Nが低下して誤差を含んだ流量を検出する可能性がある。
また、最小流量から最大流量の範囲、すなわちダイナミックレンジが縮小し、A/D変換器の利用効率が低下するという問題もある。
本発明は、計測精度のよい熱式流量測定装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の熱式流量測定装置は、被計測流体の流量を計測する流量検出部を備えた熱式流量測定装置において、前記流量検出部は、前記流量検出部で計測できる有効流量範囲において前記流量検出部の出力を補正する補正手段を有し、前記補正手段は、前記流量検出部の感度に比べて大きい感度となるように補正し、かつ、この感度は、流量に対して常に一定の勾配となる出力に補正し、 前記出力を電圧出力あるいは周波数出力のどちらかに切り替え可能とした。
本発明の熱式流量測定装置によれば、計測精度のよい熱式流量測定装置を提供することが可能となる。
本発明の第一の実施例を示す熱式流量測定装置のブロック図 本発明の出力特性図 本発明の第一の実施例の発振器の特性 本発明の第一の実施例の発振器の変動特性 本発明の補正テーブル 測定した補正量の特性 格子点補正量の計算 格子点の計算 本発明の第三の実施例を示す熱式流量測定装置のブロック図 本発明に係る流量検出部の抵抗体の配置図 本発明の第三の実施例による流量(対数軸)−出力電圧特性図 本発明の第三の実施例による流量(対数軸)−流量1%誤差電圧特性図 本発明の第四の実施例による補正テーブル特性図 本発明の第四の実施例による流量(対数軸)−出力電圧特性図 本発明の第四の実施例による流量(対数軸)−流量1%誤差電圧特性図 本発明の第五の実施例を示す流量処理回路のブロック図 本発明の第五の実施例による補正テーブルの一例
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1において、流量検出部10は、発熱抵抗体11と測温抵抗体12、13、14、15、16で構成されており、流量検出部10の構造の一例を図10で示している。
図10に示されるように、流量検出部10は、被計測流体Faに対して、基板上に測温抵抗体12が配置され、シリコンダイヤフラム上に発熱抵抗体11が配置され、発熱抵抗体11の上流側に測温抵抗体13、14、発熱抵抗体11の下流側に測温抵抗体15、16が配置されている。
図1において、発熱抵抗体11は、測温抵抗体12と抵抗体17、18で構成されるブリッジ回路の作用によって、測温抵抗体12と抵抗体17の分圧値を基準値(温度の目標値)として、抵抗体18との分圧値が基準値と等しくなるように、差動増幅器19が出力し、一定の温度になるように電流が通電される。
そして、測温抵抗体13、14、15、16は、発熱抵抗体の伝熱によって抵抗値に変化が生じ、被計測流体Faの流れ(流量)で冷却された発熱抵抗体11からの伝熱は、上流側の測温抵抗体13、14では低くなって抵抗値が小さくなり、下流側の測温抵抗体15、16では高くなって抵抗値が大きくなる。
測温抵抗体13、14、15、16は、定電圧電源20から電流を供給するブリッジ回路で構成されており、流体が流れて抵抗値が変化した時の電位差Vdetによって流量Qを検出するようになっている。
このような流量検出方式は、一般に温度差検出方式と言われている。
ブリッジ回路の出力、すなわち電位差Vdetは流量処理回路30によって内部処理を行い、流量Qを電圧値Voutあるいは周波数Foutに変換して、エンジン制御装置100に出力されて、低アイドル回転制御やA/F制御の空気流量としてエンジン回転の制御に供される。
次に、流量処理回路30について説明する。
図1において、31はブリッジ回路で検出される電位差Vdetをゼロスパン調整した結果をしめす。31aはゼロスパン調整前、31bはゼロスパン調整後の特性である。また、34は目標の出力特性とブリッジ回路で検出される電位差Vdetをゼロスパン調整した特性31bとの差分を示す。この差分を補正量ΔFQとして加えることで目標出力である32に補正する。
ブリッジ回路で検出される電位差Vdetは、流量Qに対して、横軸、縦軸を比例軸で示した特性図31に示す特性31aとなることは知られている。本特性は、低流量域では感度が高く、高流量域では感度が低い特性で、非直線特性となる特徴を持っている。
これを特性31bとなるようにゼロスパン調整する。このとき、ゼロスパン調整は、補正係数をkzero,kspanとしたとき、Fz=kspan*Vdet+kzeroで計算され補正される。その後、34aの補正量ΔFQを加えることで、特性32b’に補正する。
次に、調整におけるノイズの影響について図2を用いて説明する。流量検出部の検出ノイズをaQとするとゼロスパン調整後の出力Fzにおいては、Fz =kspan*(Vdet+aQ)+kzeroとなり、検出ノイズが調整により増大してしまう。その後、34aのΔFQを加算し、最終出力に調整する。このとき、加えられるΔFQはLSI内部でデジタル値として加算されるため、ノイズは無い。従って、最終出力のノイズは、ゼロスパン調整後のkspan* aQ’がそのまま出力ノイズとなる。
このことから、ゼロスパン調整のkspanで感度を大きくするのではなく、ΔFQを加算する工程で、感度を大きくすることで、出力ノイズを小さくすることが可能となる。
補正後の、出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutは特性図32の特性32b’となる。
次に、エンジン制御装置100は、流量処理回路30の出力電圧VoutをA/D変換器101の入力とし、デジタル出力値によって流量Qを得るようにした回路構成が主流である。
そのため、A/D変換器101の分解能によっては特性32b’の感度が大きくなる特性にしてしまうと、読み取り誤差が大きくなってしまう。
そこで、出力特性32b’は、エンジン制御装置100の読み取り分解能と流量検出装置内の集積回路内の発振器の特性から決定する。
図3に発振器の特性を示す。初期特性をC1とすると、発振器の特性は抵抗劣化あるいはコンデンサの劣化などから、C2やC3のように特性変化が発生する。
発振器によって生成された周波数を分周して流量出力の信号としているため、発振器の特性が変動すると流量の出力特性にも変動が発生する。
そこで、図4に示すような発振器の変動分を1%ERRORとして割り当て、各流量に割りあてられる1%ERRORを発振器の変動分よりも大きな1%ERRORとなるような出力特性とすることで、発振器の変動が流量特性に与える影響を1%以下にすることができる。
ここで、1%errorとは、流量が1%変化したときの出力の変化量を示す。
さらに、補正する際にテーブル補正34a(図1参照。)が設けられており、このテーブルにおいては、任意の格子点を設定して補正をすることができる。
続けて、図5を用いてテーブル補正について説明する。格子点間隔が等間隔である等間隔格子36aと格子点間隔が任意に変更することができる不等間隔格子36bがある。等間隔格子では、局所的な特性曲がりに対して、分解能を任意に変更できないため、誤差が大きくなってしまうことがある。それに対して、不等間隔格子を用いて特性曲がりの大きな部分の格子間隔を小さくして分解能をあげることで、特性曲がりの大きな部分での補正を可能としている。
このテーブル補正における格子点補正量の算出方法は、任意に変更できる格子点を曲がりの急な領域には分解能が高くなるように配置し、曲がりの緩やかな領域には、分解能が粗くなるように配置しておき、目標の補正値に対してスプライン補間によりカーブを作る。このスプラインによるカーブと格子点との交点を補正量として決定する。ただし、不等間隔格子の場合、サンプル毎に格子間隔を任意に選択できるが、このスプライン補間により格子点の補正量を決定する場合、予め格子間隔を決定しておく必要がある。この場合、格子間隔をサンプル毎に最適化することができないため、計測精度の向上の効果が下記に記載するよりも小さいが等間隔格子を使った補正よりも計測精度が向上する。
次に、格子間隔をサンプル毎に最適化する補正量算出方法を以下に記載する。サンプル毎に流量に対する出力の特性を測定する。出力特性と目標特性との差を補正量とし、流量に対する補正量の関係を図6に示す。このとき、サンプル毎に流量に対する補正量が異なる。この補正量に対して、低流量側から格子点の位置と補正量を決定していく。まず、低流量特性2点から直線を引く。次に、最初に直線を引くのに用いた2点以外で低流量側の2点以上から直線を引く。このとき、2点で計算された場合は2点から直線が算出され、3点以上から直線が算出される場合は、最小二乗法を用いて誤差が最小となるような直線を計算する。この算出された直線を図7に示す。
このようにして、低流量側から高流量側にかけて直線を求め、これらの直線の交点が(格子点座標、補正量)となる。このように算出された補正量を図8に示す。この算出方法は、サンプル毎に格子点位置及び格子点間隔を任意に決定することができるため、精度が落ちることなく高精度に補正することができる。これにより、計測精度のよい熱式流量測定装置を提供することが可能となる。
なお、本実施例では、補正テーブルの格子点間の補正が線形補間の例を示したがこれに限られるものではなく、2次補間によって補正してもよい。これにより、同様に格子点間の補正後の非線形性を緩和することができる。
次に、他の実施例の一例である実施例2について図9、図11、図12を用いて説明する。実施例1と同様に測温抵抗体13、14、15、16は、定電圧電源20から電流を供給するブリッジ回路で構成されており、流体が流れて抵抗値が変化した時の電位差Vdetによって流量Qを検出するようになっている。
以下、流量処理回路30の詳細について説明する。ブリッジ回路で検出される電位差Vdetは、流量Qに対して、横軸、縦軸を比例軸で示した特性図31の特性31aとなり、低流量域では感度が高く、高流量域では感度が低い特性で、非直線特性となる。そして、特性31aの横軸の流量Qを対数軸に変換した出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutは特性図32の特性32aとなる。
図11は、図9の特性図32を再掲した横軸の流量Qを対数軸とした流量処理回路30の出力Voutの特性であり、流量Qと電位差Vdetの特性32aは、低流量域では検出感度が低いままの非線形特性となっている。出力電圧Voutは、0VからA/D変換器101の基準電圧Vrefの範囲で出力され、A/D変換器101のビット長で決まる分解能Vadrの単位で流量が算出される。また、A/D変換器101の代わりにFRC(フリーランニングカウンタ)を用いることで、出力周波数Foutを出力することができる。なお、図11の縦軸の出力電圧Voutは、A/D変換器101の基準電圧Vrefを100%とした場合の割合(%)で示している。
ところで、流量測定装置ではA/D変換器101の分解能Vadrに対して、流量Qの1%誤差相当電圧VEr(以下1%誤差相当電圧、1%Errorと同義)にどれだけの余裕があるかが評価指標の1つとなっている。すなわち、分解能Vadrに比較して1%誤差相当電圧VErが大きくできれば、流量Qの1%変化を確実に検出できると共に、信号/ノイズ(S/N)比が大きくなり、高精度で安定した流量測定装置として評価されることになる。
図12は、A/D変換器101の分解能Vadrと、図9の特性32aを上述した評価指標の流量Qの1%誤差相当電圧VEr(1%Error)の特性であり、最大となるVErを100%として示している。
目標最小流量をQminにおける1%誤差相当電圧VEr=VEraminは6%程度であり、A/D変換器101の分解能Vadr=15%より小さな値となり、流量Qが1%変化した場合の検出が不可能であることを示している。そこで、流量処理回路30では、最大流量Qmax(約1000kg/h)までの範囲において、横軸の流量Qを対数軸にした出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutの特性がほぼ直線に近づくように線形化の補正をするようにした。
図9の補正図34の補正特性34aは、流量Qに対して低流量域で電圧を増加させ、高流量域で電圧を減少させる補正量ΔFQとし、特性図31の出力すなわち電位差Vdetをデジタル値に変換した値と補正量ΔFQを加算して出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutを出力するようにしている。電位差Vdetをデジタル値に変換した値と補正量ΔFQの加算された出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutを流量Qを対数軸として表した結果が特性32bであり、特性32aに対してより直線化された特性32bとなっている。
図11は特性図32を再掲した図であり、特性32bは特性32aに対して、最小流量Qminにおける出力電圧VoutがVouta=25%からVoutb=39%に大きくなり、ほぼ流量Q=20kg/hまでの範囲で出力電圧Voutの勾配が大きくなる特性であることから分解能が向上していることが解る。これは、出力周波数Foutでも同じである。
図12の流量Qの1%誤差相当電圧VEr(1%Error)の特性において、補正特性34aで補正された特性を特性33bで示しており、目標最小流量QminにおいてVErbmin=46%程度まで大きくなり、特性33aのVEramin=6%に比較してほぼ8倍に大きくすることができる。
このことは、A/D変換器101の分解能Vadr=15%に対してもほぼ2.5倍に大きくなっているので、A/D変換器101で得られる流量Qは、1%の流量変化が確実に検出でき、さらにS/Nが大きくなるので、高精度でノイズ等の影響を受けない安定した流量測定装置にすることができる。なお、特性32aに比較して特性32bはより直線化された特性となり、1%誤差相当電圧VErはほぼ一定の特性となっているが、これは次のことから明らかである。
横軸の流量Qを対数軸x、縦軸の出力電圧Voutを比例軸yとして、グラフ上で単調増加の特性において、出力電圧Voutを流量の誤差εに換算した出力VErは下記で算出される。

特性:A・logx+B
傾き:d(A・logx+B)/dx=A/x
x(=Q)のΔx変化に対するy(=Vout)の変化Δy=A/x・Δx
x(=Q)の誤差εにおける変化Δx=ε・x
y(=誤差換算出力VEr)=(A/x)・ε・x=A・ε
(A、Bは定数)

すなわち、横軸の流量Qを対数軸として、流量の誤差εがある値のとき出力電圧Voutは一定値となるので、図12の特性33bがε=1%に換算した出力電圧Voutでほぼ一定値を示している。これは、出力周波数Foutで算出しても同様に一定値となる。
実施例2によれば、熱式流量測定装置において、横軸を対数軸とした流量Qに対する出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutが、直線に近づく特性32bとなるように、補正特性34aで補正することにより、低流量域での出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutの分解能を向上できる効果がある。これにより、より計測精度のよい熱式流量測定装置を提供することが可能となる。
次に、実施例3について図13乃至図15を用いて説明する。先の実施例2では、低流量域で分解能を向上することができたが、図11に示す特性32aと32bを比較した時、高流量域において特性32bの勾配が特性32aの勾配より小さくなるので、分解能が低下してしまう側面も併せて持っている。
流量全域で流量Qの1%誤差相当電圧VEr(1%Error)の特性を示す図12において、最大流量Qmax=1000kg/hでは、補正特性34aがない場合の特性33aをVEr=100%で示したのに対して、補正特性34aで補正した特性33bはほぼ50%まで分解能が低下している。
ところで、A/D変換器101の動作として、0から基準電圧の範囲で入力電圧を変化させることが、ダイナミックレンジが広く分解能を大きくして動作させることができる。実施例2の出力電圧の特性32bでは、目標最小流量Qminと最大流量Qmaxの電圧差ΔVoutb=52%に対して、補正特性34aがない場合の電圧差ΔVouta=65%より小さくなり、基準電圧Vrefの半分程度のダイナミックレンジとなっている。これは、出力電圧の特性32aに比較して出力電圧の特性32bが目標最小流量Qmin付近で大きくなっていることに起因している。
そこで、本実施例では、実際に使用される使用流量範囲、すなわち目標最小流量Qminに対して、誤差分等の余裕分を含めたQmin>Qstartを始点としてQmax(1000kg/h)の範囲(Qarea)において、横軸を対数軸とした流量Qと出力電圧Voutの特性がほぼ直線となるように、図9の補正特性34aから図13に示す補正特性34cに変更している。
図14は、全流量域(QstartからQmax)で対数軸の流量Qに対する出力電圧Voutの特性、図15は、対数軸の流量Qに対する流量Qの1%誤差相当電圧VEr(1%Error)の特性である。図14、図15において、特性図32、図11、図12と同一特性、及び同一部分については同一符号で示してあり、補正特性34aがない場合が特性32aと特性33a、実施例2の補正特性34aで補正した場合が特性32bと特性33b、本実施例の補正特性34cで補正した場合が特性32cと特性33cである。
図14に示す出力電圧Voutの特性から目標最小流量Qminと最大流量Qmaxの電圧差ΔVoutは、実施例3のΔVoutb=52%からΔVoutc=61%に改善され、ダイナミックレンジを大きくすることができる。その結果、図15の流量Qの1%誤差相当電圧VEr(1%Error)の特性で示すように、低流量域から高流量域の範囲で、実施例3の特性33bのVEr=49%程度から58%程度まで大きくすることができ、A/D変換器の分解能Vadr=15%に対して十分大きな値となり、1%の流量変化が確実に検出でき、さらにS/Nが大きくなるので、高精度でノイズ等の影響を受けない安定した流量測定装置にすることができる。
実施例2や本実施例では流量処理回路30をブロック図として示しているが、処理手段は、アナログ処理方法、デジタル処理方法のどちらの方法にも適用することができる。アナログ処理方法では、電位差Vdetと関数発生器で発生させた補正電圧Vcomp特性を加算して、ログ増幅器で特性32b、あるいは32cを得るようにする方法である。一方デジタル処理方法は、回路構成の簡易化やアナログ増幅回路のドリフトが改善でき、特にセンサ処理においては、専用のIC(ASIC)が採用される傾向にある。デジタル処理方法では、電位差VdetをA/D変換器でデジタル値として、補正特性34aあるいは34c、加算、対数軸変換の特性32bあるいは32cをプログラムで演算し、演算結果をD/A変換器でアナログ値として、出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutをエンジン制御装置100に出力するようにしている。
さらに、図9の補正図34や図13の補正図は、あらかじめ流量Qに対してΔYを補正テーブルで作成し、流量Qによってテーブルを参照しΔYを得る方法や、補正テーブルを多項式で設定し、その都度演算によってΔYを得る方法等がある。
また、必ずしも図9に示した流量処理回路30のブロックがそのまま構成される必要はなく、発熱抵抗体による流量の計測にあって、流量Qの使用範囲において、流量検出部10の入力に対して、流量に対して4乗根の出力、あるいは、流量を対数軸とした流量処理回路30の出力Voutあるいは出力周波数が直線に近づく補正が成され、また使用範囲全域で流量誤差の百分率が一定値の場合、出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutに含まれる誤差の値がほぼ一定値となる処理であれば、作用、効果は同等である。
なお、本実施例では、実際に使用される使用流量範囲、すなわち目標最小流量Qminに対して、余裕分を含めたQmin>Qstartを始点としてQmax(1000kg/h)の範囲(Qarea)において、横軸を対数軸とした流量Qと出力電圧Voutあるいは出力周波数Foutの特性がほぼ直線となるようにした。しかし、目標最小流量Qminの測定誤差が皆無、又は非常に小さい場合には、ほぼ直線とする特性は、目標最小流量Qminを始点とした変換であっても、作用、効果は同等である。
次に、実施例4について図16、17を用いて説明する。先の実施例2あるいは3では、流量Qを対数軸で直線に近づく特性となるように補正して低流量域の分解能を向上させたが、本実施例では、電位差Vdetを非線形処理し、非線形処理の出力から補正テーブルを参照して低流量域の分解能を向上させるようにしている。
図16は本実施例の流量処理回路30のブロック図であり、デジタル処理の例を示し、以下の図中の数値は2進数のdigitで表してある。
非線形処理35は、測温抵抗体13、14、15,16のブリッジ回路で検出される電位差Vdetを変数として2次関数((a・Vdet)×2 +b・Vdet+c)で変換して、補正テーブル36のテーブル引数Vmpinを出力する。補正テーブル36は、テーブル引数Vmpinの全領域で分割されており、参照するテーブル引数Vmpinに該当する補正出力Vmpoutを流量処理回路30の出力VoutあるいはFoutとしている。
ここで、本発明の課題である流量Qの低流量域の分解能を大きくする手段の1つとして、補正テーブルの全入力範囲でテーブル引数Vmpinの分割を均等に細分化した補正テーブルを用いる例があるが、補正テーブルのデータ数が増大するのでメモリ容量が増大しコスト、信頼性に問題が生ずる。また、他の手段として、図17に示すように、電位差Vdetの小さい領域(低流量域)でテーブル分割数を多く(細分化)し、電位差Vdetが大きくなるに従ってテーブル分割数を少なくする不均等な分割にする例がある。しかし、電位差Vdetの大きい領域(高流量域)で分解能を所定の範囲内にするためには、テーブル分割数を少なくするにも限度があり、テーブル分割数の増大が避けられない。そこで、本実施例では、非線形処理35によって、電位差Vdetの小さい領域の勾配を大きくし、補正テーブル36のテーブル引数Vmpinを均等な分割にするようにした。
10…流量検出部
11…発熱抵抗体
12〜16…測温抵抗体
17,18…抵抗体
19…差動増幅器
20…定電圧電源
30…流量処理回路
31…流量(比例軸)―センサ出力電圧特性
32…流量(対数軸)−流量処理回路出力電圧特性
33…流量(対数軸)−流量1%誤差電圧特性
36…補正テーブル
100…エンジン制御装置
101…A/D変換器

Claims (5)

  1. 被計測流体の流量を計測する流量検出部を備えた熱式流量測定装置において、
    前記流量検出部は、前記流量検出部で計測できる有効流量範囲において前記流量検出部の出力を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、
    前記流量検出部の感度に比べて大きい感度となるように補正し、かつ、この感度は、流量に対して常に一定の勾配となる出力に補正し、
    前記出力を電圧出力あるいは周波数出力のどちらかに切り替え可能なことを特徴とする熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置。
  2. 前記流量検出部に比べて大きい感度への変換は、各流量において発振器の特性変化以上の勾配を持った感度へ変換することを特徴とする請求項1に記載の熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記流量を変数とする多項式で変換する手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記流量で参照する補正テーブルによって出力を補正する手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置。
  5. 前記補正テーブルは、不等間隔で任意に格子点間を決定できることを特徴とする請求項4に記載の熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置。
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