JP2014030477A - 吸収性物品 - Google Patents

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浩史 三宅
Akiko Tachikawa
亜希子 立川
Miyuki Okawa
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Abstract

【課題】衣類対向面に粘着層が設けられた吸収性物品であって、使用者が粘着層と被着部材との接合力を調整することができ、下着等の被着部材の損傷を防ぐことができる吸収性物品を提供する。
【解決手段】衣類対向面(バックシート3)に粘着層11が設けられた吸収性物品1であって、粘着層11上の一部にスペーサー12が設けられ、スペーサー12は高さ方向の断面が弧状または矩形状に形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、尿パッド、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品に関するものであり、特に、パンツやショーツ等の下着等に取り付けて使用することができる吸収性物品に関するものである。
従来、衣類対向面に粘着層が設けられ、この粘着層によってパンツやショーツ等の下着の肌面側に取り付けて使用する吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1にはバックシートに粘着層が設けられた吸収性物品が開示されている。
特開2011−229868号公報
衣類対向面に粘着層が設けられた従来の吸収性物品では、粘着層に用いる粘着剤の種類によって粘着層の粘着力が決められ、使用者が粘着層と被着部材との接合力を調整することは難しかった。そのため、粘着層によって下着に吸収性物品を取り付けた際に、必要以上に粘着層と下着とが強固に接合して、下着を構成する繊維を傷めたり、また、吸収性物品を下着から剥がす際に大きな剥離音が発生して、使用者の心理的負担となる場合があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、衣類対向面に粘着層が設けられた吸収性物品であって、使用者が粘着層と被着部材との接合力を調整することができ、下着等の被着部材の損傷を抑えることができる吸収性物品を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の吸収性物品とは、衣類対向面に粘着層が設けられた吸収性物品であって、粘着層上の一部にスペーサーが設けられ、スペーサーは、高さ方向の断面が弧状または矩形状に形成されているところに特徴を有する。本発明の吸収性物品は、衣類対向面に設けられた粘着層上の一部にスペーサーが設けられているため、粘着層に被着部材を取り付ける際、被着部材の種類や被着部材を粘着層へ圧着させる力を調整することによって、粘着層と被着部材とが接触する面積を変えて、粘着層と被着部材との接合力を調整することができる。また、スペーサーは高さ方向の断面が弧状または矩形状に形成されているため、被着部材を粘着層へ強く圧着しても下着等の被着部材を傷めにくくなり、さらに、使用者が指で押さえたりして圧着する際にスペーサーの突起によって痛みや圧力を覚えにくくなり、取り扱い性が向上する。
スペーサーは、高さが0.03mm以上0.5mm以下であることが好ましい。また、スペーサーは、複数が散点状に配されていることが好ましい。このようにスペーサーが形成されていれば、被着部材の粘着層への圧着力を変えること等により、粘着層と被着部材との接合力を調整しやすくなる。
スペーサーは、円相当径(φ)と高さ(h)との比h/φが0.13以下であることが好ましい。この場合、スペーサーが設置面積に比べて高さが十分低くなって扁平に形成されることとなり、被着部材を粘着層に圧着させることで粘着層と被着部材とが接合しやすくなる。
スペーサーは、粘着層の10%以上40%以下の領域を占めるように配されていることが好ましい。このようにスペーサーが設けられていれば、粘着層と被着部材との接合力が十分確保され、また被着部材の粘着層への圧着力を変えること等で粘着層と被着部材との接合力を調整しやすくなる。
スペーサーが設けられた粘着層は、剥離接着強さが0.2N以上0.8N以下であることが好ましい。スペーサーが設けられた粘着層がこのような剥離接着強さを有していれば、粘着層を被着部材に好適に接合・固定することができ、吸収性物品の取り扱い性が向上する。
本発明の吸収性物品は、衣類対向面に設けられた粘着層上の一部にスペーサーが設けられているため、被着部材を粘着層へ圧着させる力を調整したりすることにより、粘着層と被着部材との接触面積を変えて、粘着層と被着部材との接合力を調整することができる。そして、スペーサーは高さ方向の断面が弧状または矩形状に形成されているため、スペーサーによって下着等が傷むことも起こりにくくなる。
本発明の吸収性物品(失禁パッド)をバックシート側から見た平面図を表す。 図1に示した吸収性物品のA−A断面図を表す。 図3(a)は、図1の吸収性物品に設けられた、表面にスペーサーが設けられた粘着層の斜視図を表し、図3(b)はその断面図を表す。 図4(a)は、断面が矩形状のスペーサーが設けられた粘着層の斜視図を表し、図4(b)はその断面図を表す。
本発明の吸収性物品は、着用者の股間に当てて用いられるものであり、尿等の***物を受けることができるものであれば特に限定されない。本発明の吸収性物品の態様としては、尿パッド、使い捨ておむつ、軽失禁パッド、生理用ナプキン、男性用失禁パッド等が示される。なお、本発明の吸収性物品は衣類対向面を有し、衣類対向面に粘着層が設けられていることから、この粘着層によって、吸収性物品をパンツやショーツ等の下着に取り付けて用いることができる。従って、本発明の吸収性物品は、軽失禁パッド、生理用ナプキン、男性用失禁パッド等に好適に適用することができる。
吸収性物品の形状は特に限定されない。吸収性物品が、例えば軽失禁パッドや生理用ナプキンである場合、吸収性物品の形状としては、略長方形、長円形、砂時計型、ひょうたん型等が示される。吸収性物品が男性用失禁パッドである場合、使用時にカップ形状を有することが好ましい。
吸収性物品は、例えば、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に吸収性コアが配されて形成される。なお、トップシートは肌面側に位置するシートであり、バックシートは外面側に位置するシートである。なお本発明において、肌面側とは、吸収性物品を着用する際に着用者の肌に向く側を意味し、外面側とは、着用者とは反対に向く側を意味する。
トップシートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や;ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシートとして、織布、編布、孔が形成されたプラスチックフィルムを用いてもよい。
バックシートとしては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができる。また、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。
トップシートやバックシートとして不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド法、エアスルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法、エアレイド法やそれらの製法の組み合わせ等により製造されるものが好ましい。また、スパンボンド法とメルトブロー法を組み合わせたSMS法により製造された不織布を用いてもよい。
吸収性コアは、尿等の***物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収性コアとしては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、あるいは吸収性材料を紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布シート等のシート部材で覆ったものを用いることができる。吸収性コアに含まれる吸収性材料としては、例えば、セルロース繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維)等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸収性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。吸収性材料は、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収性コアとしては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないシート状吸収体を用いてもよい。シート状吸収体は不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。シート状吸収体に用いられる不織布は液透過性であり、トップシートに使用可能な不織布を用いればよい。シート状吸収体に用いられる不織布としては、比較的薄くて柔軟性の高い不織布が好ましく、例えば、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、またはSMS不織布を用いることが好ましい。
吸収性物品が男性用失禁パッドである場合、男性用失禁パッドは、上記に説明したようにトップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配されて構成されていてもよく、また、少なくとも液不透過層を有するアウター部材から構成されていてもよい。アウター部材は、液不透過層のみを有していてもよく、肌面側に親水性層を有し外面側に液不透過層を有する積層体であってもよい。アウター部材が親水性層を有していれば、親水性層によって着用者から***された尿が吸収されるようになる。また、男性用失禁パッドは、アウター部材の肌面側に尿を吸収するための吸収体が設けられることも好ましい。
アウター部材の親水性層としては、トップシートに使用可能な材料を用いることができる。アウター部材の親水性層はまた、ケミカルボンド不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布等の液保持性の高い不織布から構成されていてもよい。アウター部材の液不透過層としては、バックシートに使用可能な材料を用いればよい。
吸収体は、上記説明した吸収性コアに使用可能な材料を用いて形成してもよく、(i)吸収性材料をシート部材で覆ったもの、(ii)シート状の吸収性材料を所望形状に形成したもの、等を用いることができる。前記(i)の場合、吸収体の少なくとも肌面側に設けられるシート部材は液透過性であることが好ましい。吸収体の外面側に設けられるシート部材は、液透過性であってもよく、液不透過性であってもよい。吸収体に用いられる吸収性材料としては、吸収性コアに使用可能な吸収性材料を用いてもよく、発泡ポリマー;ケミカルボンド不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布等の液保持性の高い不織布等を用いてもよい。
吸収性物品は衣類対向面を有する。衣類対向面は、吸収性物品を使用する際にパンツやショーツ等の下着に対向する面を意味し、例えば、バックシートやアウター部材の外面側が衣類対向面に相当する。
衣類対向面には粘着層が設けられている。粘着層によって、吸収性物品を使用する際、吸収性物品をパンツやショーツ等の下着の肌面側に固定することができる。なお本発明において、衣類対向面が粘着層により接合・固定する部材を「被着部材」と称する場合がある。被着部材には、パンツやショーツ等の下着や、剥離シート(剥離シートは、例えば、吸収性物品の使用前に粘着層を覆っている)が含まれる。
粘着層は、衣類対向面に粘着剤が塗布されたり、粘着テープが貼り付けられることにより形成されればよい。粘着層を構成する粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を用いることができる。ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等が挙げられる。なかでも粘着剤としては、SIS、SBS、SEBS、SEPS等のゴム系のホットメルト粘着剤を用いることが好ましい。前記例示した粘着剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘着剤には、粘着付与剤、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、粘度調整剤等が含まれていてもよい。粘着付与剤としては従来公知のものを使用すればよく、例えば、ジシクロペンタジエン樹脂、C5系またはC9系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、ロジン類、テルペン類等を使用することができる。
粘着層は、吸収性物品の衣類対向面に設けられる限り、設けられる領域は特に限定されない。粘着層は吸収性物品の衣類対向面の全領域に設けられてもよいし、吸収性物品の衣類対向面の一部の領域に設けられてもよい。
本発明の吸収性物品は、衣類対向面に設けられた粘着層上の一部にスペーサーが設けられている。スペーサーは粘着層と被着部材との接合間隔を広げるためのものであり、粘着層上にスペーサーが設けられることにより、粘着層と被着部材との接合力を調整することが可能となる。本発明の吸収性物品は、例えば、粘着層を被着部材に接合させる際に、被着部材を粘着層に(あるいは粘着層を被着部材に)圧着する力を変えることにより、粘着層と被着部材との接触面積を変え、粘着層と被着部材との接合力を調整することができる。あるいは、被着部材の種類によっても粘着層と被着部材との接合力を調整することができ、例えば硬い被着部材では、軟らかい被着部材よりも粘着層と被着部材との接触面積が減少し、粘着層と被着部材との接合力を弱くすることができる。このように本発明の吸収性物品は、衣類対向面に設けられた粘着層上の一部にスペーサーが設けられているため、被着部材の種類や被着部材の粘着層への取り付け方によって、被着部材への接合力を調整することができる。
スペーサーは、高さ方向の断面(粘着層表面に対して垂直な断面)が弧状または矩形状に形成されている。すなわちスペーサーは、頂部が平坦またはなだらかに形成されている。本発明の吸収性物品はこのようにスペーサーが形成されているため、被着部材を粘着層に圧着させる際に、スペーサーが被着部材(特に、パンツやショーツ等の下着を構成する繊維等)を傷めにくくなる。また、被着部材と粘着層とを強固に接合させるために被着部材を粘着層に指で強く押し当てても、スペーサーの頂部が尖った形状に形成されている場合と異なり、使用者がスペーサーによって痛みや圧力を感じにくくなり、取り扱い性が向上する。
スペーサーは、粘着層と被着部材との接合力を調整できるようにある程度の高さを有していればよい。スペーサーの高さ(h)としては具体的には0.03mm以上が好ましく、0.05mm以上がより好ましく、また0.5mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましい。スペーサーがこのような高さを有していれば、被着部材の粘着層への圧着力を変えること等により、粘着層と被着部材との接合力を調整しやすくなる。なお、スペーサーの高さとは粘着層表面からの高さを意味し、吸収性物品をスペーサーの部分で切り取った断面を顕微鏡で見ることにより計測することができる。
スペーサーは粘着層上の一部に設けられているが、好ましくは、スペーサーは粘着層の10%以上40%以下の領域を占めるように配される。スペーサーが粘着層の10%以上の領域を占めていれば、被着部材の粘着層への圧着力を変えること等により、粘着層と被着部材との接合力を調整しやすくなる。スペーサーが粘着層の40%以下の領域を占めていれば、粘着層によって吸収性物品を被着部材に接合・固定させることが容易になる。スペーサーが粘着層を占める領域は、より好ましくは15%以上であり、さらに好ましくは20%以上であり、また35%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。なお、スペーサーが粘着層を占める領域の割合とは、粘着層上をスペーサーが覆う領域の割合を意味し、例えば、スペーサーが粘着層の100%の領域を占める場合は粘着層上の全部にスペーサーが設けられることとなり、当該態様は本発明の範囲外となる。
スペーサーの粘着層上への配置パターンは特に限定されず、例えば、点状、ストライプ状、格子状等のパターンでスペーサーを配置すればよい。なお、被着部材の種類や被着部材の粘着層への取り付け方によって粘着層と被着部材との接合力を調整することが容易になる点から、スペーサーは複数が散点状に配されることが好ましい。すなわち、複数のスペーサーが粘着層上に散らばって配置されることが好ましい。このときスペーサーは、粘着層1cm2当たり2個以上配されることが好ましく、3個以上配されることがより好ましく、4個以上配されることがさらに好ましく、また16個以下配されることが好ましく、12個以下配されることがより好ましい。
スペーサーが散点状に配される場合、それぞれのスペーサーの形状は特に限定されない。スペーサーの形状としては、例えば、円形、楕円形、多角形、角の丸まった多角形等が挙げられる。好ましくは、スペーサーは、平面形状として角を有しない形状(例えば、円形、楕円形、角の丸まった多角形等)で設けられる。例えば、スペーサーが平面形状として角を有する形状で設けられる場合は、被着部材を粘着層に圧着しても、スペーサーの角の近傍で粘着層と被着部材とが接合しにくくなるところ、スペーサーが平面形状として角を有しない形状で設けられれば、粘着層と被着部材とをより広い面積で接合させることが可能となる。つまり、粘着層にデッドスペースが形成されにくくなる。
スペーサーが散点状に配される場合、それぞれのスペーサーは、円相当径(φ)と高さ(h)との比h/φが0.13以下であることが好ましく、0.10以下であることがより好ましい。なお、スペーサーの円相当径(φ)とは、それぞれのスペーサーの設置面積を計測し、当該計測値からスペーサーの平面形状が円形と仮定した場合に算出される円の直径を意味する。スペーサーが円形とは異なる場合も、便宜的にこのように円相当径を算出する。このようにスペーサーが形成されていれば、スペーサーが設置面積に比べて高さが十分低くなって扁平に形成されることとなり、被着部材を粘着層に圧着することにより、粘着層と被着部材とが接合しやすくなる。
スペーサーは、高さ方向に断面幅が漸減するように形成されていることが好ましく、従って、スペーサーは高さ方向の断面が弧状に形成されていることが好ましい。このようにスペーサーが形成されていれば、粘着層に被着部材が接合しないデッドスペースが形成されにくくなり、粘着層と被着部材とをより広い面積で接合させることができる。
スペーサーを構成する材料は特に限定されないが、比較的小さな大きさであっても所望する形状に形成することが容易な点から、スペーサーは樹脂で構成されていることが好ましい。樹脂としては、天然樹脂と合成樹脂のいずれを用いることができる。スペーサーを樹脂で構成することにより、スペーサーに弾性(ここで言う弾性とは、人が手で扱う程度の力で発揮される弾性を意味する)を持たせることが容易になり、被着部材の粘着層への圧着力を変えること等により、粘着層と被着部材との接合力を調整しやすくなる。また、スペーサーを構成する材料として、自己粘着性を有する樹脂を用いることも好ましい。
スペーサーは、液状の樹脂を粘着層上に塗布あるいは滴下して、加熱や溶媒揮発等により固化(硬化)させることにより、粘着層上に形成することが好ましく、このようにスペーサーを形成することによりスペーサーを粘着層上に強固に設けることができる。加熱により固化(硬化)する樹脂としては熱硬化性樹脂を用いることができ、溶媒揮発により固化(硬化)する樹脂としては溶剤系樹脂やエマルジョン樹脂を用いることができる。
スペーサーが設けられた粘着層は、剥離接着強さが0.2N以上0.8N以下となることが好ましい。スペーサーが設けられた粘着層の剥離接着強さが0.2N以上0.8N以下であれば、粘着層をパンツやショーツ等の下着や剥離シートに好適に接合・固定することができ、吸収性物品の取り扱い性が向上する。前記剥離接着強さは、0.4N以上がより好ましく、また0.7以下がより好ましい。
スペーサーが設けられた粘着層の剥離接着強さは、スペーサーが設けられた状態の粘着層を、次の方法に従って測定する。JIS K 6854−2「接着剤−剥離接着強さ試験方法(180度剥離)」に準じて、剥離力の積分平均荷重を測定し、10回の試験の平均値を剥離接着強さとして用いる。ただし、剥離速度(つかみ移動速度)は300mm/分で行う。測定に用いる試験片は、150mm×25mmの大きさの基材に100mm×10mmの大きさでスペーサーが設けられた粘着層を形成し、これに基材と同じ大きさのカナキン3号綿布を貼り合わせて調製する。カナキン3号綿布は、JIS L 0803「染色堅ろう度試験」に用いられるものを使用する。吸収性物品に設けられた粘着層が100mm×10mmの大きさに満たない場合は、複数の粘着層を繋ぎ合わせて100mm×10mmの大きさに形成する。粘着層とカナキン3号綿布は、ローラー(テスター産業株式会社製、SA−1003−B、荷重2kgf、幅45mm、直径95mm)を1往復させることにより貼り合わせ、試験片を調製する。
次に、本発明の吸収性物品の構成例について、図1〜図3を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1は、吸収性物品として失禁パッドをバックシート側から見た平面図を表す。図2は、図1の吸収性物品のA−A断面図を表す。図3(a)は、図1の吸収性物品の衣類対向面に設けられた粘着層(表面にスペーサーが設けられている)の斜視図を表し、図3(b)はその断面図を表す。なお図面では、矢印xが吸収性物品の幅方向、矢印yが吸収性物品の長手方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が吸収性物品の高さ方向zを表す。
吸収性物品1は、トップシート2とバックシート3とこれらの間に配された吸収性コア4とを有する。トップシート2は、着用者の肌に面するように配置され、尿等の***物を透過する。トップシート2を透過した***物は、吸収性コア4により収容される。
トップシート2と吸収性コア4との間には上側台紙5が設けられることが好ましく、バックシート3と吸収性コア4との間には下側台紙6が設けられることが好ましい。上側台紙5と下側台紙6は、尿等の体液の拡散性を向上させたり、吸収性物品1が型くずれしにくくするために設けられる。上側台紙5は液透過性であることが好ましく、下側台紙6は、液透過性であっても液不透過性であってもよい。上側台紙5と下側台紙6としては、ティッシュペーパーや薄葉紙、クレープ紙等を用いることができる。
バックシート3の外面側には粘着層11が設けられている。図1および図2に示した吸収性物品1において、バックシート3の外面側は、吸収性物品1の衣類対向面に相当する。図1では、バックシート3の外面側に、長手方向yに断続的に粘着層11が3つ設けられている。
それぞれの粘着層11上には複数のスペーサー12が散点状に設けられ、スペーサー12は、図3(b)に示されるように、高さ方向の断面が弧状に形成されている。図3(b)では、スペーサー12の下側に粘着層11が設けられることとなる。粘着層11にスペーサー12が設けられることにより、被着部材との種類や被着部材の粘着層11への取り付け方によって、被着部材が粘着層11に接触する面積を調整することができ、粘着層11と被着部材との接合力を調整することができる。
例えば、吸収性物品1の使用前、粘着層11とスペーサー12が剥離シートに覆われて接合しているような場合は、剥離シートを粘着層11へ圧着する力を弱めたり、比較的硬い剥離シートを用いることにより、剥離シートが粘着層11から浮く形となり、剥離シートと粘着層11との接触面積が減少し、剥離シートの粘着層11への接合力を弱めることができる。従って、このような場合、剥離シートを比較的弱い力で粘着層11から剥がすことが可能となる。
一方、吸収性物品1を使用する際に粘着層11をパンツやショーツ等の下着の肌面側に取り付けるような場合は、粘着層11へ下着を強く圧着することにより、下着と粘着層11との接触面積を増やして、下着を粘着層11へ強固に接合することができる。あるいは、粘着層11へ下着を圧着する力を加減して、下着を粘着層11へあまり強固に接合しないようにすることもできる。この際、図3(b)に示すようにスペーサー12が弧状に形成されていると、下着を粘着層11へ強く圧着しても下着の肌面側が損傷しにくくなり、また使用者が指で圧着しても、スペーサーの突起によって痛みや圧力を覚えにくくなる。
図4には、高さ方向の断面が矩形状のスペーサーが設けられた粘着層を示した。図4(a)は、スペーサーが設けられた粘着層の斜視図を表し、図4(b)はその断面図を表す。スペーサー12が矩形状に形成されている場合も、スペーサー12が弧状に形成されている場合と同様の効果が得られる。
スペーサー12としては、高さhが0.03mm以上0.5mm以下に形成されていることが好ましく、また、円相当径φと高さhとの比h/φが0.13以下であることが好ましい。
1: 吸収性物品(失禁パッド)
2: トップシート
3: バックシート
4: 吸収性コア
5: 上側台紙
6: 下側台紙
11: 粘着層
12: スペーサー

Claims (6)

  1. 衣類対向面に粘着層が設けられた吸収性物品であって、
    前記粘着層上の一部にスペーサーが設けられ、
    前記スペーサーは、高さ方向の断面が弧状または矩形状に形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記スペーサーは、高さが0.03mm以上0.5mm以下である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記スペーサーは、複数が散点状に配されている請求項1または2に記載の吸収性物品。
  4. 前記スペーサーは、円相当径(φ)と高さ(h)との比h/φが0.13以下である請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記スペーサーは、前記粘着層の10%以上40%以下の領域を占めるように配されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記スペーサーが設けられた粘着層は、剥離接着強さが0.2N以上0.8N以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103999782A (zh) * 2014-06-05 2014-08-27 江苏中恒宠物用品股份有限公司 具有疾病检测功能的宠物尿垫的生产工艺
WO2020137757A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP2020103846A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
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