JP2014025602A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯蔵室内の酸素濃度を減少させ、食品の鮮度保持効果を向上させる。
【解決手段】冷蔵庫は、内部に空間を形成する容器と、容器内のガスを吸引する吸引部と、吸引に応じて、容器内から吸引部へのガスのうち酸素を優先させて通過させる通過部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
食品は、保存中に周囲の酸素と反応する事で、酸化が進行する。特に、魚類に多く含まれるDHA(Docosahexaenoic acid)やEPA(Eicosapentaenoic acid)等の不飽和脂肪酸、肉類に含まれる一部のアミノ酸や野菜に含まれるビタミンC等は周囲の酸素に触れることで、酸化反応の進行により失われていく。そこで、真空パックや抗酸化剤等の活用などにより、食品に接する酸素量を低下させる事で栄養成分の酸化を防ぐ技術が日常に多く取り入られている。
冷蔵庫内の密閉容器内の空気を、真空ポンプを用いて吸引することにより、密閉容器内の酸素量を減らし、栄養成分の酸化による劣化を抑制する冷蔵庫が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2011−58670号公報
しかしながら、前述の冷蔵庫は、密閉容器内の空気を負圧ポンプにより排気し、密閉容器内を所定の負圧を維持し、食品周囲の酸素量を減少させることにより、食品の酸化反応を抑制している。従って、密閉容器内の窒素と酸素の割合は空気と同じであり、酸素対窒素の比はおよそ1:4である。従って、酸化反応を更に抑制するためには、密閉容器内の圧力をより低くする必要がある。密閉容器内の圧力が低くなるほど、栄養成分は酸化されにくくなるが、密閉容器の耐圧力を高める必要がある。従って、栄養成分の抗酸化性能を向上させるほど、密閉容器をより強固な構造にすることが必要になる。これにより、密閉容器の壁が厚くなり、密閉容器の見かけ体積に対して食品の保存が可能な容積が減少する。その結果、密閉容器は、高価になるにもかかわらず、使い勝手の悪いものになってしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、貯蔵室内の酸素濃度を減少させ、食品の鮮度保持効果を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である冷蔵庫は、内部に空間を形成する容器と、前記容器内のガスを吸引する吸引部と、前記吸引に応じて、前記容器内から前記吸引部へのガスのうち酸素を優先させて通過させる通過部と、を備える。
貯蔵室内の酸素濃度を減少させ、食品の鮮度保持効果を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫本体の正面図である。 実施例1に係る冷蔵庫本体の構成を示すA−A矢視断面図である。 実施例1に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。 減圧貯蔵室13の構成を示す斜視図である。 減圧貯蔵室13の前部の構成を示す断面図である。 実施例2に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。 容器内の酸素濃度の時間変化を示す図である。 実施例3に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
本実施例では、貯蔵室内を減圧しつつ、貯蔵室内の酸素濃度を減少させる冷蔵庫について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫本体の外観を示す斜視図である。図2は、実施例1に係る冷蔵庫本体の構成を示すA−A矢視断面図である。ここで図2は、図1におけるA−A矢視断面を示す。
図1に示すように、本発明を適用した冷蔵庫本体1は、最上部に配置された6℃前後の冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室2と、最下部に配置された6℃前後の冷蔵温度帯の貯蔵室である野菜室5とを有する。冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の冷凍室である急冷凍室3b、および冷凍室4が配置され、急冷凍室3bの左隣には製氷室3aが配置されている。図2に示すように、冷蔵室2、急冷凍室3b、冷凍室4、野菜室5の間は、仕切り壁k1、k2、k3によりそれぞれ区画されている。以下の説明において、冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4、野菜室5の夫々を、貯蔵室と呼ぶことがある。
冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4、野菜室5の前面の開口には、それらの開口を夫々閉塞する断熱構成の扉6、7、8、9、10が夫々設けられている。冷蔵庫本体1のうち扉6〜10を除く外周筐体部は、鋼板製の外箱11を有する。外箱11と樹脂製の内箱との間には、外気との断熱を図るウレタン発泡断熱材及び真空断熱材(図示せず)が設けられている。
冷蔵室2の前面開口を閉塞する冷蔵室扉6(6a、6b)は、いわゆる観音開き式の両開きの扉である。一方、製氷室3aの前面開口を閉塞する製氷室扉7、急冷凍室3bの前面開口を閉塞する急冷凍室扉8、冷凍室4の前面開口部を閉塞する冷凍室扉9、および野菜室5の前面開口を閉塞する野菜室扉10は、貯蔵室内の容器が引き出される引き出し式の扉によって構成されている。
冷蔵庫本体1には、冷凍および冷蔵を行うための冷凍サイクルが、圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブ、冷媒の気化熱を奪い冷却源となる蒸発器、そして、再び圧縮機の順に接続し構成されている(図示せず)。
貯蔵室の後側には、蒸発器と、蒸発器からの冷気を送風する送風ファンと、送風された冷気の通路である冷気通路とが設けられている(図示せず)。冷気は、冷気通路を介して、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4に送られる。また、冷蔵温度以下になると閉塞する開閉可能なダンパ装置を介して、冷蔵室2および野菜室5へと送られる。なお、冷気が各貯蔵室に送風された後、再び蒸発器で冷却されて送風される循環構造を有している。各貯蔵室は、温度センサを用いた制御装置により温度制御されて所定の温度に維持される。
図2に示すように、冷蔵室2内の空間の下部には、内部が所定の負圧に保たれる減圧貯蔵室13が設けられている。減圧貯蔵室13には上面にリブ14sが突起として設けられている。これにより、減圧貯蔵室13とその直上にある棚18との間には、適度な隙間が形成される。
冷蔵室2の背面のうち減圧貯蔵室13の上部の後側には、冷気通路からの冷気を冷蔵室2内へ導く冷気通路吐出口20が設けられている。更に、冷蔵室2の背面のうち減圧貯蔵室13の下部の後側には、冷蔵室2からの排気を冷気通路へ導く冷気通路吸気口19が設けられている。これにより、減圧貯蔵室13周囲の冷気は、矢印のように流れ、減圧貯蔵室13を間接的に冷却する。
図3は、実施例1に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。この図は、図1におけるB−B矢視断面を示す。冷蔵室扉6aは、支軸S1を中心に回転自在に支持されている。冷蔵室扉6aには、飲み物等を入れるポケット状で半透明の樹脂成型のドア収納6a1が内部側に突設される。冷蔵室扉6aの裏面には、ねじりコイルバネの付勢力およびガイドにより揺動自在に構成された回転仕切り6a2が設けられている。この回転仕切り6a2は、冷蔵室扉6a、6bの閉塞時(図1参照)には冷蔵室扉6a、6bの内壁に接し、冷蔵室扉6a、6b間からの冷気の漏出を防止する。一方、冷蔵室扉6aの開放時(図3の一点鎖線で示す)、回転仕切り6a2は、冷蔵室扉6aの厚み方向に揺動し、使用者の邪魔にならないように構成されている。
また、右側の冷蔵室扉6bは、支軸S2を中心に揺動自在に支持されており、飲み物等を入れるポケット状で半透明の樹脂成型のドア収納6b1が内部側に突設されている。
冷蔵室扉6bを閉じた状態において、冷蔵室扉6bのドア収納6b1と減圧貯蔵室13の蓋部材16の間には、所定のスペースが形成され、互いに接触しないように構成されている。
減圧貯蔵室13内には、酸素分離膜ユニット24が設けられ、ガス通路25を介して真空ポンプ15(負圧ポンプ)に連結されている。真空ポンプ15は、減圧貯蔵室13内のガスを、酸素分離膜ユニット24及びガス通路25を介して吸引し、減圧貯蔵室13外へ排気する。このとき酸素分離膜ユニット24は、減圧貯蔵室13内からガス通路25へのガスのうち酸素を優先して通過させる。なお、酸素分離膜ユニット24は、減圧貯蔵室13外に設けられても良いし、冷気通路内に設けられても良い。また、真空ポンプ15は、冷蔵室2の外に設けられても良いし、冷気通路内に設けられても良い。
図4は、減圧貯蔵室13の構成を示す斜視図である。この図は、斜め前上方から見た減圧貯蔵室13を示す。減圧貯蔵室13は、前面に開口を有し扁平である奥方に長い略直方体状の外郭部材14と、前方および後方に移動して外郭部材14の開口を開閉する蓋部材16とにより壁面が形成されている。換言すると、外郭部材14は箱状で一体に形成されている。減圧貯蔵室13の外壁面には、強度を向上させるためにリブ14sを含む多数のリブが設けられている。蓋部材16には、左右方向に延びる支軸35sと、その支軸35sにより回転自在に支持された開閉ハンドル26とが設けられている。使用者は、開閉ハンドル26を掴んで減圧貯蔵室13を開閉する。
図5は、減圧貯蔵室13の前部の構成を示すC−C矢視断面図である。この図は、図4におけるC−C矢視断面を示す。また、この図は、蓋部材16が外郭部材14の前面の開口を塞ぎ、減圧貯蔵室13が密閉されている状態を示す。蓋部材16において開閉ハンドル26の後方の部分には、減圧貯蔵室13の外部の空気を内部へ導入するための差圧抜き孔16aが形成されている。また、開閉ハンドル26には、差圧抜き孔16aを外側から塞ぐ差圧抜き弁35tが接続されている。差圧抜き弁35tは、ゴム等の弾性体で構成され、差圧抜き孔16aに密着するパッキンを有する。差圧抜き弁35tは、開閉ハンドル26に連動して支軸35s周りを回転することにより、差圧抜き孔16aを開閉する。
蓋部材16が外郭部材14の開口を閉鎖し、且つ開閉ハンドル26が下げられた状態においては、差圧抜き弁35tが差圧抜き孔16aを塞ぐ。これにより、減圧貯蔵室13は密閉され、その内部は所定の負圧に保たれる。使用者が蓋部材16を開けるために開閉ハンドル26を掴んで、図中の矢印の方向へ持ち上げると、差圧抜き弁35tが差圧抜き孔16aから離れ、差圧抜き孔16aが開く。これにより、減圧貯蔵室13内の外部から差圧抜き孔16aを介して内部へ空気が導入され、減圧貯蔵室13内の気圧が大気圧に等しくなる。その後、使用者が開閉ハンドル26を前方へ引くことにより、蓋部材16を開放する。
減圧貯蔵室13内のガスは、ガス通路25を介して真空ポンプ15により吸引され、所定の負圧、例えば0.8気圧(80kPa)に減圧される。空気の組成は、窒素78.03%、酸素20.93%、アルゴン0.93%、二酸化炭素0.03〜0.04%、残りがネオン、ヘリウムなどとなっている。この空気をそのまま真空ポンプ15で0.8気圧まで排気すると、減圧貯蔵室13内のガス量は減少するが、ガス成分の割合は空気中のガス成分の割合と変わらない。
酸素分離膜ユニット24により、真空ポンプ15から排気される減圧貯蔵室13内のガス中の酸素濃度(酸素比率)は、空気の酸素濃度より高くなる。酸素分離膜ユニット24を介して減圧貯蔵室13内を減圧すると、単なる減圧に比べて、減圧貯蔵室13からより多くの酸素を排気できる。
以下、酸素分離膜ユニット24の一例について詳細に説明する。
酸素分離膜ユニット24には、減圧貯蔵室13内からガス通路25へのガスの流路を遮る膜が設けられている。この膜はガスを透過させる性質があり、例えば酸素透過性膜である。酸素透過性膜は例えば、シリコーンの薄膜である。酸素透過性膜は、膜の両側のうち気圧の高い側から気圧の低い側へガスを透過させる。従って、膜の真空ポンプ15側のガスが真空ポンプ15により吸引されると、膜の反対側である減圧貯蔵室13側のガスは膜を透過して真空ポンプ15側へ漏れ出る。酸素分離膜ユニット24の膜に穴は開いていないので、細菌やウィルスは膜を通過しないが、ガスはゆっくりと膜を通過する。その時、ガスの成分のうち、酸素が窒素よりも速く膜を通過する。より詳しく説明すると、酸素分離膜ユニット24の膜に酸素が溶解し、膜中に拡散し、離脱する。そのスピードにおいて窒素よりも酸素の方が速い。従って、酸素が窒素より速く膜を通過するため、酸素分離膜ユニット24の真空ポンプ15側、すなわち真空ポンプ15の排気ガスは酸素濃度の高いガスになる。
従って、減圧貯蔵室13内のガスを、酸素分離膜ユニット24を介して真空ポンプ15で排気して0.8気圧にすると、酸素を優先して排気できる。これにより、酸素分離膜ユニット24を用いずに0.8気圧に減圧された場合の従来の減圧貯蔵室内のガスと、酸素分離膜ユニット24を用いて0.8気圧に減圧された減圧貯蔵室13内のガスとを比較すると、減圧貯蔵室13内のガス量は、従来の減圧貯蔵室内のガス量に等しくなるが、減圧貯蔵室13内の酸素濃度は、従来の減圧貯蔵室内の酸素濃度より低くなる。即ち、減圧貯蔵室13内の酸素量は、同じ気圧に維持された従来の減圧貯蔵室内の酸素量より少なくなる。これにより、減圧貯蔵室13は、食品の酸化防止、野菜類の鮮度維持等の効果を向上させた空気雰囲気を醸成している。
また、減圧貯蔵室13内のガスの成分を、酸素分離膜ユニット24の膜を通過するスピードの高い順に並べると、水蒸気、酸素、窒素となる。従って、酸素分離膜ユニット24を通過するガス量が多いほど、減圧貯蔵室13から排気される水分が多くなる。また、減圧貯蔵室13内のガス中の絶対水分量が多いほど、減圧貯蔵室13から排気される水分が多くなる。このように酸素分離膜ユニット24の排気口(出口)側は高湿ガスとなるため、冷却により結露しやすい。
本実施例では、真空ポンプ15の排気口は冷蔵庫本体1内で開放されており、その排気は冷蔵庫本体1内に放出される。高湿ガスが真空ポンプ15排気口近傍に堆積する場合、結露水は問題にならない。しかし、酸素分離膜ユニット24と真空ポンプ15の間は、閉鎖空間であるため、ガス通路25が長い場合やガス通路25が冷却されやすい場合、ガス通路25内に滞留した水蒸気が結露となり溜まり、ガス通路25内のガスの流通を阻害してしまう。しかし、定期的にガス通路25から排水する等のメンテナンスが必要となり、冷蔵庫の使い勝手を低下させることになる。
この問題に対し、減圧貯蔵室13へ冷気を吐出する冷気通路吐出口20の近傍に、酸素分離膜ユニット24を配置する。好ましくは、冷気通路吐出口20から酸素分離膜ユニット24までの距離は、冷気通路吐出口20から真空ポンプ15までの距離より短い。これにより、酸素分離膜ユニット24の周囲のガスの温度は、減圧貯蔵室13内の他の部分のガスの温度より低くなり、酸素分離膜ユニット24の周囲のガスの絶対湿度は、減圧貯蔵室13内の他の部分の絶対湿度より低くなる。このため、酸素分離膜ユニット24を通過する水蒸気量を少なくすることができる。これにより、ガス通路25内の結露量を抑制することが出来る。
真空ポンプ15の動作により減圧貯蔵室13内が0.8気圧に到達すると、真空ポンプ15内の圧力センサがこれを検知し、真空ポンプ15は動作を停止するとともに、真空ポンプ15内の圧力弁を閉じる。これにより、ガス通路25から真空ポンプ15へのガスの通路が閉じられ、減圧貯蔵室13内が0.8気圧に保たれる。酸素分離膜ユニット24の膜の両側は、減圧貯蔵室13内と同じ0.8気圧に保たれる。
酸素分離膜ユニット24と真空ポンプ15の間のガス通路25のうち真空ポンプ15側の端部にはヒータ31が設置されている。真空ポンプ15内の圧力弁を閉じられた後、ガス通路25内がヒータ31により加熱されることにより、ヒータ31によりガス通路25内の気温が上昇する。その結果、ボイルシャルルの法則により気体が膨張し、ガス通路25内の圧力が0.8気圧より大きくなる。これにより減圧貯蔵室13内とガス通路25内の間に圧力差が生じる。すなわちガス通路25内は減圧貯蔵室13内より圧力が高くなる。ここで、酸素分離膜ユニット24は圧力を保持できる能力がなく、膜の両側が同一の圧力になろうとするため、ガス通路25内から減圧貯蔵室13内へガスが透過する。このとき、前述したように、水蒸気、酸素、窒素の順に速く膜を透過するため、ガス通路25内に滞留した水蒸気を減圧貯蔵室13内に効率よく戻すことが出来る。これにより、ガス通路25内の水分を除去するためのメンテナンスが不要になる。また、ヒータ31が、真空ポンプ15の近傍に設けられているので、ガス通路25の加熱による減圧貯蔵室13内への影響を少なくすることができる。更に、減圧貯蔵室13内の高湿化にも貢献でき、減圧貯蔵室13内の水分の低下による鮮度低下を防ぐことができる。
なお、ヒータ31を省き、ガス通路25の真空ポンプ15側の端部を真空ポンプ15の周囲に巻き付けても良い。この場合、真空ポンプ15は動作により発熱するため、ヒータ31と同様、ガス通路25の真空ポンプ15側の端部を加熱することができる。また、真空ポンプ15内にヒータ31が設けられても良い。また、真空ポンプ15は、真空ポンプ15内の圧力弁を閉じられた後、ガス通路25内の気圧を高めても良い。
本実施例によれば、減圧貯蔵室13を減圧しながら、減圧貯蔵室13内の酸素濃度を減少させることにより、単に減圧する場合に比べて減圧貯蔵室13内の酸素量を低減することができる。
なお、減圧貯蔵室13内の気圧を0.8気圧より高く保ち、単に0.8気圧に減圧した貯蔵室と同等の酸素量に保っても良い。この場合、減圧貯蔵室13を0.8気圧に保つ場合に比べて、減圧貯蔵室13の強度を低減することができ、減圧貯蔵室13のコストを低減することができる。また、減圧貯蔵室13の体積を保ちつつ、容量を増大させることができる。
本実施例では、貯蔵室内の気圧を大気圧に保ちつつ、貯蔵室内の酸素濃度を減少させる冷蔵庫について説明する。
図6は、実施例2に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。この図は、図1の冷蔵庫本体1におけるB−B矢視断面を示す。この図において、実施例1と同一符号が付された要素は、実施例1と同一物又は相当物であり、ここでの説明を省略する。実施例1における冷蔵庫本体1と比較すると、実施例2における冷蔵庫本体1bは、減圧貯蔵室13の代わりに減酸素貯蔵室51を有する。減酸素貯蔵室51は、減圧貯蔵室13の要素に加えて、吸気口22を有する。また、減酸素貯蔵室51は、減圧貯蔵室13における強度向上のためのリブ14s等の要素や、負圧から大気圧に戻すための差圧抜き弁35tや差圧抜き孔16a等の機構を必要としない。吸気口22は、真空ポンプ15の排気口からできるだけ離れた位置に配置されることが好ましい。なお、吸気口22は、冷蔵庫本体1の外や、冷気通路から空気を導入しても良い。
真空ポンプ15の排気量と同じ量の空気が、吸気口22から減酸素貯蔵室51内へ導入されることにより、減酸素貯蔵室51内の圧力を大気圧に保持したまま、酸素濃度を低減することができる。
真空ポンプ15の動作開始から所定の時間が経過した場合、真空ポンプ15を停止させ、真空ポンプ15内の弁を閉じても良い。吸気口22に弁を設け、真空ポンプ15内の弁が閉じられる場合に、吸気口22の弁を閉じることにより、減酸素貯蔵室51内を密閉しても良い。
図7は、容器内の酸素濃度の時間変化を示す図である。この図において、横軸は、真空ポンプ15の動作開始からの時間[分]を示し、横軸は容器(減圧貯蔵室13又は減酸素貯蔵室51)内の酸素濃度[%]を示す。また、測定値40は、実施例1の減圧貯蔵室13内の酸素濃度の時間変化を示し、測定値41は、実施例2の減酸素貯蔵室51内の酸素濃度の時間変化を示す。
減圧と共に酸素濃度を減少させる減圧貯蔵室13の測定値40において、酸素濃度は時間の経過に伴って直線的に低下している。即ち、減酸素貯蔵室51に比べ、減圧貯蔵室13は効率よく酸素量を低下させることができる。但し、減酸素貯蔵室51に比べ、減圧貯蔵室13の容器の強度を耐圧のために高める必要がある。
大気圧下で酸素濃度を減少させる減酸素貯蔵室51の測定値41において、酸素濃度は時間の経過に伴って直線的に低下しない。これは酸素分離膜ユニット24の膜周辺の酸素量が徐々に低下することにより酸素の膜通過量も徐々に低下するためである。即ち、減圧貯蔵室13に比べ、減酸素貯蔵室51の酸素分離膜ユニット24を通過させるガス量は多くなり、減酸素貯蔵室51内の酸素濃度が目標値に達するまでの時間が長くなる。但し、減圧しないため、減酸素貯蔵室51の容器の強度を耐圧のために高める必要がない。
本実施例によれば、減酸素貯蔵室51は、酸素濃度を低下させつつ、内部を大気圧に保つため、耐圧性能を必要としない。これにより、減酸素貯蔵室51は、減圧貯蔵室13に比べ、壁の厚さを薄くすることができ、内部の容量を大きくすることができる。
本実施例では、貯蔵室から排気された酸素を有効に利用する冷蔵庫について説明する。
図8は、実施例3に係る冷蔵室2の下部の構成を示すB−B矢視断面図である。この図は、図1の冷蔵庫本体1におけるB−B矢視断面を示す。この図において、実施例1と同一符号が付された要素は、実施例1と同一物又は相当物であり、ここでの説明を省略する。実施例1における冷蔵庫本体1と比較すると、実施例3における冷蔵庫本体1cは、冷蔵庫本体1の要素に加え、ガス通路61と、脱臭部62とを有する。真空ポンプ15の排気口には、ガス通路61の吸気口が接続されており、ガス通路61の排気口には、脱臭部62の吸気口が接続されている。脱臭部62は、冷気通路63内に設けられており、脱臭されたガスを冷気通路63内へ排出する。
これにより、真空ポンプ15から排気された酸素濃度の高いガスは、脱臭部62に送られ、脱臭される。脱臭部62は例えば、酸化マンガン等を有する触媒であり、ガス中の臭気成分を酸化反応により脱臭する。従って、酸素分離膜ユニット24から酸素濃度が高いガスが供給されると、酸化反応の効率が向上し、脱臭性能が向上する。
本実施例によれば、減圧貯蔵室13から酸素を減少させると共に、減圧貯蔵室13からの排気を脱臭部62へ供給することにより、脱臭性能を向上させることができる。
なお、脱臭部62は、実施例2にも適用することができる。即ち、実施例2において真空ポンプ15の排気を、ガス通路61を介して脱臭部62へ供給しても良い。
以上の実施例で説明された技術は、次のように表現することができる。
(表現1)
内部に空間を形成する容器と、
前記容器内のガスを吸引する吸引部と、
前記吸引に応じて、前記容器内から前記吸引部へのガスのうち酸素を優先させて通過させる通過部と、
を備える冷蔵庫。
(表現2)
前記通過部は、前記容器内から前記吸引部へのガスの流路を遮る膜を有し、
前記膜は、前記膜の両側のうち気圧の高い側から気圧の低い側へガスを透過させ、前記透過させるガスのうち酸素を窒素より速く透過させる、
表現1に記載の冷蔵庫。
(表現3)
更に、
前記容器の開口を覆う蓋部材であって、前記容器の外部から内部へガスを導入するための孔を有する蓋部材と、
前記蓋部材の閉鎖動作に連動して前記孔を閉じ、前記蓋部材の開放動作に連動して前記孔を開く弁と
を備える、
表現1又は2に記載の冷蔵庫。
(表現4)
更に、ガスを前記通過部から前記吸引部へ導く管を備え、
前記吸引部は、前記管内の気圧が所定の負圧に達すると前記吸引を停止し、前記吸引部におけるガスの通路を閉じる、
表現3に記載の冷蔵庫。
(表現5)
前記吸引部は、前記通路が閉じられた後、前記管内の気圧を高める、
表現4に記載の冷蔵庫。
(表現6)
前記吸引部は、前記通路が閉じられた後、前記管における前記吸引部側の端部を加熱する、
表現5に記載の冷蔵庫。
(表現7)
前記容器は、前記吸引に応じて前記容器外から前記容器内へガスを導入する吸気口を有する、
表現1又は2に記載の冷蔵庫。
(表現8)
更に、前記容器及び前記通過部を格納する貯蔵室を備え、
前記貯蔵室は、冷気通路からの冷気を前記貯蔵室の内部へ吐出する吐出口を有し、
前記吐出口から前記通過部までの距離は、前記吐出口から前記吸引部までの距離より短い、
表現1乃至7の何れか一項に記載の冷蔵庫。
(表現9)
更に、前記吸引部から排出されたガスを脱臭する脱臭部を備える、
表現1乃至8の何れか一項に記載の冷蔵庫。
これらの表現における用語について説明する。容器は例えば、外郭部材14に対応する。吸引部は例えば、真空ポンプ15に対応する。吸引部は、ヒータ31を含んでも良い。通過部は例えば、酸素分離膜ユニット24に対応する。孔は例えば、差圧抜き孔16aに対応する。弁は例えば、差圧抜き弁35tに対応する。管は例えば、ガス通路25に対応する。貯蔵室は例えば、冷蔵室2に対応する。吐出口は例えば、冷気通路吐出口20に対応する。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1、1b、1c:冷蔵庫本体、 2:冷蔵室、 6:冷蔵室扉、 6a、6b:冷蔵室扉、 11:外箱、 13:減圧貯蔵室、 14:外郭部材、 14s:リブ、 15:真空ポンプ、 16:蓋部材、 16a:差圧抜き孔、 18:棚、 19:冷気通路吸気口、 20:冷気通路吐出口、 22:吸気口、 24:酸素分離膜ユニット、 25:ガス通路、 26:開閉ハンドル、 31:ヒータ、 35s:支軸、 35t:差圧抜き弁、 51:減酸素貯蔵室、 61:ガス通路、 62:脱臭部、 63:冷気通路

Claims (9)

  1. 内部に空間を形成する容器と、
    前記容器内のガスを吸引する吸引部と、
    前記吸引に応じて、前記容器内から前記吸引部へのガスのうち酸素を優先させて通過させる通過部と、
    を備える冷蔵庫。
  2. 前記通過部は、前記容器内から前記吸引部へのガスの流路を遮る膜を有し、
    前記膜は、前記膜の両側のうち気圧の高い側から気圧の低い側へガスを透過させ、前記透過させるガスのうち酸素を窒素より速く透過させる、
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 更に、
    前記容器の開口を覆う蓋部材であって、前記容器の外部から内部へガスを導入するための孔を有する蓋部材と、
    前記蓋部材の閉鎖動作に連動して前記孔を閉じ、前記蓋部材の開放動作に連動して前記孔を開く弁と
    を備える、
    請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  4. 更に、ガスを前記通過部から前記吸引部へ導く管を備え、
    前記吸引部は、前記管内の気圧が所定の負圧に達すると前記吸引を停止し、前記吸引部におけるガスの通路を閉じる、
    請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記吸引部は、前記通路が閉じられた後、前記管内の気圧を高める、
    請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記吸引部は、前記通路が閉じられた後、前記管における前記吸引部側の端部を加熱する、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記容器は、前記吸引に応じて前記容器外から前記容器内へガスを導入する吸気口を有する、
    請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  8. 更に、前記容器及び前記通過部を格納する貯蔵室を備え、
    前記貯蔵室は、冷気通路からの冷気を前記貯蔵室の内部へ吐出する吐出口を有し、
    前記吐出口から前記通過部までの距離は、前記吐出口から前記吸引部までの距離より短い、
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の冷蔵庫。
  9. 更に、前記吸引部から排出されたガスを脱臭する脱臭部を備える、
    請求項1乃至8の何れか一項に記載の冷蔵庫。
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