JP2014022686A - 異常検出装置、異常検出方法および発電システム - Google Patents

異常検出装置、異常検出方法および発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールの異常を正確に検出する異常検出装置、異常検出方法および発電システムを提供する。
【解決手段】異常検出装置は、例えば、直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得する取得部と、出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部402と、発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部320とを有する。
【選択図】図9

Description

本開示は、例えば、発電モジュールの異常を検出する異常検出装置、異常検出方法および発電システムに関する。
近年では、再生可能なエネルギーを利用する太陽電池、風力発電などの新エネルギーシステムが実用化されている。一例として、ビル、駅、学校などの屋上や住宅の屋根に1または複数の太陽電池モジュールを設ける発電設備が普及しつつある。このような太陽電池モジュールの故障、劣化等の異常を検出する技術が提案されている。(例えば、下記特許文献1参照)
特開2011−181614号公報
特許文献1に記載の技術は、ストリングの出力電圧から日照状況を推定するため、推定された日照状況と、現実の日照状況とが必ずしも一致するとは限らない。このため、ストリングの異常を正確に検出できないおそれがある、という問題があった。
したがって、本開示の目的の一つは、上述した問題点に鑑み、太陽電池モジュールの異常を正確に検出する異常検出装置、異常検出方法および発電システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本開示は、例えば、
直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得する取得部と、
出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
を有する異常検出装置である。
本開示は、例えば、
直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得し、
出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュール毎の電流を取得し、
発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、発電モジュールの異常の有無を判定する
異常検出装置における異常検出方法である。
本開示は、例えば、
直列に接続される2以上の発電モジュールと、
発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を測定する測定部と、
測定部により測定される出力電圧、照度および温度を取得し、出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
発電モジュール毎の電流を取得し、発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
を有する発電システムである。
本開示は、例えば、
一の発電モジュールと、発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、発電モジュールの、出力電圧、出力電流、照度、温度を取得する取得部と、
出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュールの正常な出力電流を取得する電流取得部と、
取得部により取得される出力電流が、電流取得部により取得される正常な出力電流と一致しない場合に、発電モジュールに異常が有ると判定する異常判定部と
を有する異常検出装置である。
本開示は、例えば、
一の発電モジュールと、発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、発電モジュールの、出力電圧、出力電流、照度、温度を取得し、
出力電圧、照度および温度を使用して、発電モジュールの正常な出力電流を取得し、
出力電流が正常な出力電流と一致しない場合に、発電モジュールに異常が有ると判定する
異常検出装置における異常検出方法である。
少なくとも一つの実施形態によれば、太陽電池モジュールの異常を正確に検出できる。
図1Aは、太陽電池セルの一例を模式的に示す図であり、図1Bは、太陽電池モジュールの一例を模式的に示す図であり、図1Cは、太陽電池アレイの一例を模式的に示す図である。 第1の実施形態における発電システムの概要を説明するための図である。 第1の実施形態における送信側の構成の概要を説明するための図である。 太陽電池モジュールの電圧−電流特性(V−I特性)の一例を説明するための図である。 太陽電池モジュールの等価回路の一例を説明するための回路図である。 第1の実施形態における送信側の具体的な構成の一例を説明するための図である。 照度センサが設けられる位置の一例を説明するための図である。 第1の実施形態における送信側の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 第1の実施形態における受信側の具体的な構成の一例を説明するための図である。 図10Aは、正常な太陽電池モジュールMO1のV−I特性の一例を示し、図10Bは、正常な太陽電池モジュールMO2のV−I特性の一例を示し、図10Cは、正常な太陽電池モジュールMO1、MO2が直列に接続された場合におけるV−I特性の一例を示す図である。 図11Aは、正常な太陽電池モジュールMO1のV−I特性の一例を示し、図11Bは、正常な太陽電池モジュールMO2に部分陰が生じた場合におけるV−I特性の一例を示し、図11Cは、正常な太陽電池モジュールMO1および部分陰が生じた太陽電池モジュールMO2が、直列に接続された場合におけるV−I特性の一例を示す図である。 図12Aは、正常な太陽電池モジュールMO1のV−I特性の一例を示し、図12Bは、異常が生じた太陽電池モジュールMO2のV−I特性の一例を示し、図12Cは、正常な太陽電池モジュールMO1および異常が生じた太陽電池モジュールMO2が、直列に接続された場合におけるV−I特性の一例を示す図である。 第1の実施形態における受信側の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態における発電システムの概要を説明するための図である。 第2の実施形態における、異常を判定する処理を説明するために使用される図である。 第3の実施形態における受信側の具体的な構成の一例を説明するための図である。 第4の実施形態における送信側の具体的な構成の一例を説明するための図である。 第5の実施形態における発電システムの構成の一例を説明するための図である。 変形例における発電システムの概要を説明するための図である。
以下、本開示の実施形態および変形例について図面を参照しながら説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
<2.第2の実施形態>
<3.第3の実施形態>
<4.第4の実施形態>
<5.第5の実施形態>
<6.変形例>
なお、以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
<1.第1の実施形態>
「太陽電池の構成」
始めに、図1を参照して太陽電池の構成の一例について説明する。図1Aは、太陽電池セルCEの一例を模式的に示したものである。太陽電池セルCEは、太陽電池の最小単位である。なお、太陽電池は構造等に応じて、シリコン系(さらに、その中でも多結晶、薄膜系などに分類される)や化合物系などに分類されるが、本開示における太陽電池は、特定のものに限定されることはない。太陽電池セルCE単体での出力は、例えば、1V(ボルト)程度と小さい。このため、大出力を得る場合には、複数の太陽電池セルCEを組み合わせて太陽電池モジュールを構成する。
図1Bは、太陽電池モジュールMOの一例を模式的に示したものである。発電モジュールの一例である太陽電池モジュールMOは、太陽電池セルCEを、例えば、数十個接続した構成を有するものである。具体的には、太陽電池セルCEを内部配線によって接続し、受光面となる強化ガラス上に配し、さらに、反対面を樹脂で覆う構成とされる。
さらに、大出力を得る場合には、複数の太陽電池モジュールMOが直列に接続され、ストリングSTRが構成される。一のストリングSTRにより、または、複数のストリングSTRが並列に接続されることにより、太陽電池アレイARが構成される。小規模な太陽光発電システムでは、一の太陽電池モジュールMOにより太陽電池アレイARが構成される場合もある。図1Cは、太陽電池アレイARの一例を模式的に示したものである。太陽電池アレイARが太陽電池架台に搭載され、建物の屋上などに設置される。
各太陽電池モジュールMOに接続される配線が接続箱内で一つにまとめられる。接続箱に、太陽電池モジュールMOを保護するための機構が内蔵されてもよい。1または複数の太陽電池モジュールMOの出力電圧が、接続箱に接続されるパワーコンディショナに供給される。パワーコンディショナから交流電力を取り出し、交流電力を電力系統に送り出すようになされている。接続箱とパワーコンディショナが一体的に構成される場合もある。例えば、これらの太陽電池アレイAR、接続箱およびパワーコンディショナを含むシステムが太陽光発電装置や太陽光発電システムと称される。
「システムの構成の一例」
図2は、本開示の第1の実施形態における発電システムの構成の一例を示す。発電システム1は、例えば、直接に接続され隣接する2個の太陽電池モジュールMO1および太陽電池モジュールMO2と、太陽電池モジュールMO1および太陽電池モジュールMO2のそれぞれに接続され、送信機Txを含む送信側の装置と、送信機Txと通信路COMを介して通信を行う受信機Rxを含む受信側の装置とからなる。受信側の装置が異常検出装置の一例とされる。なお、以下の説明において、個々の太陽電池モジュールを区別する必要がない場合は、太陽電池モジュールMOと称する場合がある。
太陽電池モジュールMO1、太陽電池モジュールMO2および送信側の装置は、太陽光発電装置の一部をなす。太陽電池モジュールMOにおいて、区画された各ブロックは、太陽電池セルCEを示している。正常な状態では、太陽電池モジュールMO1および太陽電池モジュールMO2は、同じまたはほぼ同じ特性を有する。
なお、大規模な太陽光発電システムでは、より多くの太陽電池モジュールMOが使用されることが通常であるが、説明の便宜を考慮して、ここでは、2個の太陽電池モジュール(太陽電池モジュールMO1および太陽電池モジュールMO2)を例示している。もちろん、3以上の太陽電池モジュールMOが使用される場合でも、本開示を適用できる。
送信側において、太陽電池モジュールMOの、出力電圧、温度および照度が測定される。図3に示すように、太陽電池モジュールMO1の出力電圧(端子電圧や動作電圧などとも称される)が電圧測定器11により測定され、出力電圧V1が得られる。太陽電池モジュールMO1の温度(モジュール温度)が温度測定器12により測定され、温度T1が得られる。太陽電池モジュールMO1の照度が照度測定器13により測定され、照度L1が得られる。
出力電圧V1に対応する電圧データ、温度T1に対応する温度データおよび照度L1に対応する照度データが送信機Txに供給される。送信機Txは、電圧データ、温度データおよび照度データを多重化し、多重化したデータに太陽電池モジュールMO1を示すID(Identification)を付加して、受信機Rxに対して送信する。
図示は省略しているが、同様にして、太陽電池モジュールMO2の出力電圧V2、温度T2および照度L2が測定される。出力電圧V2に対応する電圧データ、温度T2に対応する温度データ、照度L2に対応する照度データが、送信機Txに供給される。送信機Txは、電圧データ、温度データおよび照度データを多重化し、多重化したデータに太陽電池モジュールMO2を示すIDを付加して、受信機Rxに対して送信する。
本開示の第1の実施形態では、送信側では、太陽電池モジュールMOを流れる電流を検出しない。このため、電流検出用の抵抗を送信側に設ける必要がない。さらに、電流検出用の抵抗による電力損失等の問題が発生しない。
異常検出装置は、受信機Rxにより受信した太陽電池モジュールMO1およびMO2のそれぞれの電圧、照度および温度の情報を使用して、太陽電池モジュールMO毎の電流(以下、発電電流と称する場合がある)を取得する。異常検出装置は、例えば、太陽電池モジュールMOの電圧−電流特性(以下、V−I特性と称すること場合がある)を参照して、発電電流を取得する。電圧、照度および温度の情報を使用した所定の演算を行うことにより、太陽電池モジュールMO毎の発電電流を取得するようにしてもよい。
異常検出装置は、さらに、取得した発電電流から太陽電池モジュールMOの劣化、故障等の異常の有無を判定する異常判定部を有し、太陽電池モジュールMO1、MO2の異常の有無を判定することが可能とされている。異常検出装置は、例えば、異常報知部の一例である表示部をさらに有し、検出された異常の報知が可能とされている。音声や警告音により、太陽電池モジュールMOの異常が報知される構成としてもよい。
通信路COMは、例えば、所定のネットワークとして構成されるものであり、有線または無線の何れであっても良い。通信方式としては、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transceiver:非同期シリアル通信用送受信回路)等の通信インターフェースを使う方法、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、ANT+等の無線通信を利用する方法がある。さらに、有線通信方式として、太陽電池モジュールMOの送電経路を利用した電力線通信や、別のケーブルを使用した通信、例えばイーサネット(登録商標)等を使用しても良い。
「太陽電池モジュールの発電電流の取得の一例」
ここで、太陽電池モジュールMOの発電電流の取得の例について説明する。太陽電池モジュールMOの発電電流は、例えば、太陽電池モジュールMOのV−I特性を参照することにより取得することができる。
図4は、太陽電池モジュールMOのV−I特性の一例を示すグラフである。図4において、縦軸は、太陽電池モジュールMOの出力電流を表し、横軸は、太陽電池モジュールMOの出力電圧を表している。Iscは、光照射時において、太陽電池モジュールMOの端子間を短絡したときの出力電流を表し、Vocは、光照射時において、太陽電池モジュールMOの端子間を開放したときの出力電圧を表している。IscおよびVocは、それぞれ短絡電流および開放電圧と呼ばれる。
図4から明らかなように、光照射時において、太陽電池モジュールMOの出力電流は、太陽電池モジュールMOの端子間を短絡したときが最大であり、このとき、太陽電池モジュールMOの出力電圧は、ほぼ0Vである。一方、光照射時において、太陽電池モジュールMOの出力電圧は、太陽電池モジュールMOの端子間を開放したときが最大であり、このとき、太陽電池モジュールMOの出力電流は、ほぼ0A(アンペア)である。
太陽電池モジュールMOのV−I特性は、照度に応じて変化する。例えば、ある照度下における太陽電池モジュールMOのV−I特性が曲線C1により示されるとする。照度が増加すると、太陽電池モジュールMOのV−I特性はグラフの上側に向かって移動し、一例として、曲線C2に示すようになる。照度が減少すると、太陽電池モジュールMOのV−I特性はグラフの下側に向かって移動し、一例として、曲線C3に示すようになる。さらに、太陽電池モジュールMOのV−I特性は、温度に応じて変化する。例えば、結晶系太陽電池や薄膜系太陽電池のV−I特性は、温度が上昇するにつれて、短絡電流は略変化しないものの、開放電圧および後述の最大動作電圧が低下する傾向を示す。
このように、太陽電池モジュールMOのV−I特性は、照度および温度に応じて変化する。換言すれば、照度および温度が決まれば、太陽電池モジュールMOのV−I特性を特定することができる。さらに、太陽電池モジュールMOのV−I特性が特定され、太陽電池モジュールMOの出力電圧が特定されれば、V−I特性を参照することにより、太陽電池モジュールMOの発電電流(出力電流)を取得することができる。なお、照度および温度に応じたV−I特性の曲線は、太陽電池モジュールの種類等に応じて適宜、設定される。照度は、例えば、放射照度(W/m2)で表され、温度は、℃または色温度(K:ケルビン)により表わされる。
太陽電池モジュールMOの発電電流の取得の他の例について説明する。出力電圧V、照度Lと温度Tから発電電流を算出するために、例えば、太陽電池モジュールMOを事前にモデル化しておく。
図5は,太陽電池モジュールMOを等価回路にモデル化した例である。等価回路は、電流源と、ダイオードと、抵抗とを並列接続し、さらに抵抗を直列接続した構成とされている。図5において、電流源が起電力に対応し、Iphが電流源成分である。太陽電池モジュールの基板、受光層、電極部の抵抗の総和が直列抵抗Rsで表されている。太陽電池モジュールの損失抵抗が並列抵抗Rshで表されている。
これらの電流源成分Iph、直列抵抗成分Rs、並列抵抗成分Rshおよびダイオードの特性を事前に求めておく。なお、ダイオードの特性は、下記の数式(1)により示される、ショックレーのダイオード方程式を使ってモデル化できる。
Figure 2014022686
数式(1)において、各項は、下記の通りである。
Io:逆方向飽和電流(A)
n:理想ダイオード因子
q:電気素量(1.60217733x10^(-19)(C))
k:ボルツマン定数(1.3806504x10^(-23) (JK-1))
T:温度(K)
Iphは太陽電池モジュールに入射した光のエネルギーで励起された電荷による電流で入射した光のエネルギーすなわち照度Lに比例するので、下記の数式(2)でモデル化できる。
Figure 2014022686
数式(2)において、Aは比例定数である。
数式(1)と数式(2)とから、下記の数式(3)が得られる。
Figure 2014022686
ここで、A、n、Io、Rs、Rshは太陽電池モジュール固有の値であり、既知の値であることから、太陽電池モジュールMOの、出力電圧Vと温度Tと照度Lとが得られれば発電電流Iを求めることができる。さらに、発電電力(電圧V×電流I)を求めることができる。
なお、A、n、Io、Rs、Rshは照度や温度の依存があるから、計算結果である発電電流に対して、精度の要求に応じて、照度や温度による補正を加えてもよい。
このように、太陽電池モジュールMOの発電電流を求める方法としては、太陽電池モジュールMOの数式で表現されたモデルを用いてもよいし、温度、照度ごとにV−I特性を曲線または数式で表現し、温度、照度に応じて曲線等を使い分けるモデル、あるいは複数の曲線を補間する方法のモデルを用いてもよい。また、太陽電池モジュールMOのV−I特性を座標のテーブルとして表現したモデルを参照してもよいし、座標のテーブルの複数の座標を補間する方法のモデルでもよい。
「MPPT制御」
ここで、上述した図4を参照して、MPPT(Maximum Power Point Tracking)の概略について説明する。太陽電池モジュールMOのV−I特性が、例えば、曲線C1により示されるとする。ここで、太陽電池モジュールMOに対して負荷が接続されると、接続される負荷が必要とする消費電力により電圧と電流がきまる。このときの太陽電池モジュールMOの出力電圧および出力電流の組により表される、曲線C1上の点を、太陽電池モジュールMOの動作点という。図4では、太陽電池モジュールMOの動作点の一例が動作点Paとして示されている。
太陽電池モジュールMOのV−I特性を表す曲線上において動作点Paを変化させると、出力電圧と出力電流との積、すなわち発電電力が最大となる出力電圧Vaおよび出力電流Iaの組が見つかる。太陽電池モジュールMOから得られる電力は、図4において網掛けで示された領域の面積で示されることから、この面積が最大となる場合が、太陽電池モジュールMOの発電電力が最大になる場合である。発電電力が最大となる出力電圧および出力電流は、最大動作電圧および最大動作電流とそれぞれ呼ばれる。最大動作電圧Vaおよび最大動作電流Iaの組により表される点は、太陽電池モジュールMOの最大電力点や最適動作点などと呼ばれる。
MPPT制御とは、太陽電池モジュールMOのV−I特性を表す曲線の変化に対して最大電力点を求め、太陽電池モジュールMOから得られる電力が最大となるように、出力電圧や出力電流を制御するものである。
「送信側の具体的な構成の一例」
図6を参照して送信側の装置の具体的な構成の一例について説明する。一例として、二つの太陽電池モジュールMO1およびMO2が直列接続されている。太陽電池モジュールMO1およびMO2の直列接続から取り出される出力電圧がパワーコンディショナPWに供給される。パワーコンディショナPWは、発電された直流電圧を交流電圧に変換し、商用電源系統に発電電力を供給するためのものである。パワーコンディショナPWは、上述したMPPT制御を実行する機能を有するものである。
太陽電池モジュールMO1およびMO2のそれぞれに関して電圧・温度・照度測定部100および200が接続されている。電圧・温度・照度測定部100および200は、同様の構成を有するので、図6では、電圧・温度・照度測定部100の構成のみが詳細に示されている。
太陽電池モジュールMO1の出力電圧がレギュレータ111に供給されるとともに、抵抗112および抵抗113によって分圧される。レギュレータ111は、太陽電池モジュールMO1の出力を安定化して直流電圧+Vcc1を出力する。太陽電池モジュールMO1の出力電圧がレギュレータ111の定格電圧より高い場合には、太陽電池モジュールMO1の出力電圧を分圧してからレギュレータ111に供給するようになされる。
抵抗112および抵抗113の接続点の電圧が過電圧保護回路(図では、OVP(Over Voltage Protection)と表記する)114に入力される。過電圧保護回路114は、抵抗112および抵抗113の接続点の電圧が次段のA/Dコンバータ(図では、ADCと表記する)115の入力定格電圧以上とならないように制限するための回路である。太陽電池モジュールMO1の電圧V1を示す電圧データ(以下、適宜、電圧データV1と称する)が、A/Dコンバータ115から出力される。
レギュレータ111の出力電圧が抵抗116およびサーミスタ117の直列接続に供給される。サーミスタ117は、例えば、温度の上昇に伴って抵抗値が減少する、負特性サーミスタ(NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ)であり、太陽電池モジュールMO1の温度と対応する抵抗値を有する。温度検出素子は、太陽電池モジュールの表面温度を測定できるように配置するのが望ましい。温度検出素子としては、サーミスタ以外の素子を使用しても良い。さらに、複数の温度検出素子を太陽電池モジュールMO1の複数の位置に設けて複数の温度検出素子の検出出力を利用してより正確な温度検出を行うようにしても良い。例えば、複数の温度検出素子の検出出力の平均をとるようにしてもよい。
抵抗116およびサーミスタ117の接続点の電圧がA/Dコンバータ118に供給される。太陽電池モジュールMO1の温度T1を示す温度データ(以下、適宜、温度データT1と称する)が、A/Dコンバータ118から出力される。
照度センサ121は、例えば、フォトダイオードからなり、太陽電池モジュールMO1の照度に対応する電圧を出力する。照度センサ121は、太陽電池モジュールMO1の表面照度を測定できるように配置するのが好ましい。図7に模式的に示すように、照度センサ121を、太陽電池セルCEと同じ基板上に集積するようにしてもよい。照度センサ121の出力電圧が、次段のA/Dコンバータ122の入力電圧範囲より高い場合には、照度センサ121の出力電圧を分圧してからA/Dコンバータ122に供給するようになされる。さらに、複数の照度センサ121を太陽電池モジュールMO1の複数の位置に設け、複数の照度センサ121の検出出力を利用してより正確な照度検出を行うようにしても良い。例えば、複数の照度センサ121の平均をとるようにしてもよい。
照度センサ121により取得される電圧がA/Dコンバータ122に供給される。太陽電池モジュールMO1の照度L1を示す照度データ(以下、適宜、照度データL1と称する)が、A/Dコンバータ122から出力される。なお、A/Dコンバータ115、118および122の電源として、レギュレータ111の出力電圧+Vcc1が供給される。
電圧・温度・照度測定部100には、さらに、ID記憶部119が設けられており、太陽電池モジュールMO1に割り当てられるID1が、ID記憶部119から出力される。太陽電池モジュールMO1に関する電圧データV1、温度データT1、照度データL1およびID1がマルチプレクサ(MUX)300に供給される。
太陽電池モジュールMO2に関連する電圧・温度・照度測定部200が上述した電圧・温度・照度測定部100と同様に、太陽電池モジュールMO2に関する電圧データV2、温度データT2、照度データL2、ID2および電圧+Vcc2を発生する。各データがマルチプレクサ300に供給される。マルチプレクサ300および送信機Txの電源電圧+Vccは、例えば、+Vcc1および+Vcc2の何れか一方から得られる。
マルチプレクサ300は、太陽電池モジュールMO1に関するデータと、太陽電池モジュールMO2に関するデータとを多重化、例えば、時分割多重化し、多重化データを送信機Txに供給する。送信機Txは、例えば、無線送信機として構成され、アンテナを有する。なお、太陽電池モジュールMO1およびMO2の電圧、温度および照度の測定は、所定の周期でもってなされる。
なお、図6では省略されているが、送信側の各部を制御する制御部が設けられている。制御部は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。制御部は、プログラムを実行することにより、送信側の各部を統括的に制御する。
「送信側の処理の一例」
送信側の、例えば太陽電池モジュールMO1に関して、制御部の制御の下で、図8に例示するフローチャートのように処理がなされる。ステップST1において、電圧・温度・照度測定部100によって、太陽電池モジュールMO1の電圧、温度および照度が測定される。そして、処理がステップST2に進む。
ステップST2において、測定結果である電圧データV1、温度データT1および照度データL1がID1と共にマルチプレクサ300に供給される。なお、例えば、ステップST1およびステップST2の処理と並行して、太陽電池モジュールMO2の電圧、温度および照度が測定される。測定結果である電圧データV2、温度データT2および照度データL2がID2と共にマルチプレクサ300に供給される。そして、処理がステップST3に進む。
ステップST3において、太陽電池モジュールMO1のID1および各データ(電圧データV1、温度データT1および照度データL1)と、他のモジュールである太陽電池モジュールMO2のID2および各データ(電圧データV2、温度データT2および照度データL2)とが多重化される。多重化されたデータが、送信機Txにより受信機Rxに対して送信される。このようにして、測定された電圧データ、温度データおよび照度データがIDとともに受信機Rxに対して送信される。
「受信側の具体的な構成の一例」
図9を参照して、異常検出装置の構成の一例について説明する。異常検出装置は、例えば、認証および電流取得部400、認証および電流取得部500および異常判定部320を含む構成とされる。認証を行う必要がない場合は、認証を行うための構成は不要である。
第1の実施形態における異常検出装置は、太陽電池モジュールMO毎の電圧データ等を、ネットワークを介して取得するようにしている。このため、図9に例示される異常検出装置には、受信機Rxおよびデマルチプレクサ(DEMUX)310が付加的に設けられている。なお、異常検出装置に対して着脱自在とされるメモリに太陽電池モジュールMO毎の電圧データ等が記憶され、異常検出装置が、メモリから電圧データ等が読み出すことにより、電圧データ等を取得するようにしてもよい。
さらに、第1の実施形態における異常検出装置は、異常判定部320により判断される異常の有無をユーザ等に報知するようにしている。このため、図9に例示される異常検出装置には、異常報知部の一例である表示部330が付加的に設けられている。
送信機Txから送信される電圧データ等が受信機Rxにより受信される。受信機Rxは、受信したデータに対して復調処理・エラー訂正処理等の受信処理を行い、処理後のデータをデマルチプレクサ310に供給する。デマルチプレクサ310は、多重化されているデータを分解し、IDと電圧データ等の測定データとを出力する。
デマルチプレクサ310には、認証および電流取得部400および500がそれぞれ接続されており、デマルチプレクサの出力が認証および電流取得部400および500のそれぞれにより取得される。認証および電流取得部400、500は同様の構成を有するので、図9では、認証および電流取得部400の構成のみが詳細に示されている。
認証および電流取得部400には、デマルチプレクサ310からIDと測定データが入力される。入力されたIDが、認証部401に供給される。認証部401は、予めID1が登録されており、受信されたIDと登録されているID1の一致の有無によって認証を行う。相互認証等のより複雑な認証方式を使用しても良い。
デマルチプレクサ310からの電圧データV1、温度データT1および照度データL1が電流取得部402に供給される。電流取得部402は、上述した認証部401でID1が認証された場合に、上述したいずれかの方法により、太陽電池モジュールMO1が発電する発電電流I1を取得するものである。発電電流I1を示す電流情報(以下、適宜、電流情報I1と称する)が、異常判定部320に供給される。
電流取得部402は、例えば、V−I特性記憶部403に接続される。V−I特性記憶部403は、太陽電池モジュールMO1の、照度および温度に対応した複数のV−I特性を記憶するメモリである。V−I特性記憶部403は、例えば、ROM(Read Only Memory)として構成され、予め記憶されたV−I特性が書き換え不可能とされる。V−I特性記憶部403を、例えば、RAM(Random Access Memory)として構成し、外部のサーバ等から取得したV−I特性をV−I特性記憶部403に書き込むようにしてもよい。
電流取得部402は、温度T1および照度L1に対応するV−I特性を、V−I特性記憶部403から読み出す。そして、読み出したV−I特性を参照して、電圧V1に対応する発電電流I1の値を取得する。なお、上述した数式を使用して発電電流I1を計算する場合は、V−I特性記憶部403を設ける必要はない。
認証および電流取得部500は、上述した認証および電流取得部400と同様の構成を有する。図示は省略しているが、認証および電流取得部500は、認証部501、電流取得部502および太陽電池モジュールMO2のV−I特性を記憶するV−I特性記憶部503を有する。認証部501にはあらかじめID2が登録されており、認証および電流取得部500に入力されるIDがID2と一致した場合に、太陽電池モジュールMO2が発電する発電電流I2を電流取得部502が取得する。発電電流I2を示す電流情報(以下、適宜、電流情報I2と称する)が、異常判定部320に供給される。なお、太陽電池モジュールMO1、MO2が同種の太陽電池モジュールである場合には同じ特性を有することから、V−I特性記憶部403、503が同一の構成とされてもよい。
異常判定部320は、電流情報I1、I2から太陽電池モジュールMO1、MO2の異常を判定するものである。異常判定部320が判定信号St(例えば数ビットのデジタルデータ)を出力する。異常判定部320により行われる異常判定処理の詳細は、後述する。
異常判定部320から出力される判定信号Stが表示部330に供給される。表示部330は、表示素子例えばLCD(Liquid Crystal Display)と、ドライバ等からなる。有機EL(Electroluminescence)により表示部330が構成されるようにしてもよい。
表示部330は、太陽電池モジュールMO毎の異常判定結果を表示する。ユーザは、表示部330の表示を見て、現在の太陽電池モジュールMOの異常の有無を知ることができる。表示に限らず、音声や警告音により現在の太陽電池モジュールMOの異常の有無を報知するようにしてもよい。表示や音声を組み合わせて、現在の太陽電池モジュールMOの異常の有無を報知するようにしてもよい。
なお、図9では省略されているが、受信側を制御する制御部が設けられている。制御部は、例えばマイクロコンピュータによって構成される。制御部は、プログラムを実行することにより、受信側の各部を統括的に制御する。さらに、電流取得部および異常判定部等の機能は、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のソフトウェア処理によって実現することができる。
「異常判定の方法の一例について」
異常判定部320によりなされる異常判定の方法の一例について説明する。直列に接続されている太陽電池モジュールMO1、MO2に流れる電流は、キルヒホッフの第一法則により等しくなる。そこで認証および電流取得部400、500によって得られる電流情報I1と電流情報I2とが等しくない場合に、異常判定部320は異常と判定する。
図10A、図10Bおよび図10Cは、太陽電池モジュールMO1、MO2がともに正常であり、かつ、太陽電池モジュールMO1、MO2の温度および照度が等しい状態である。図11A、図11Bおよび図11Cは、太陽電池モジュールMO1、MO2がともに正常であるものの、部分陰が生じ、太陽電池モジュールMO1、MO2のそれぞれの温度および照度が異なる状態である。図12A、図12Bおよび図12Cは、太陽電池モジュールMO1および太陽電池モジュールMO2の一方に異常が生じた場合を示す。以下、各図を参照して、異常判定の方法の一例を詳細に説明する。
図10Aにおいて、ある温度(温度T10)・照度(照度L10)における太陽電池モジュールMO1のV−I特性が曲線C10により示されている。図10Bにおいて、温度T10・照度L10における太陽電池モジュールMO2のV−I特性が曲線C20により示されている。温度および照度が等しいため、曲線C20は、曲線C10と同様のカーブを描く。
図10Cにおいて、太陽電池モジュールMO1、MO2を直列に接続した場合のV−I特性が曲線C30により示されている。曲線C30は、曲線C10と曲線C20とをX軸(電圧)方向に足し合わせたものに等しくなる。パワーコンディショナPWは、動作点が曲線C30上の最大電力点MP1になるように制御する。パワーコンディショナPWによるMPPT制御により、例えば、出力電圧がV30に、出力電流がIs1になるように制御される。
温度T10および照度L10では、太陽電池モジュールMO1の電圧として電圧V10が測定される。照度L10および温度T10では、太陽電池モジュールMO2の電圧として電圧V20が測定される。同じ照度および温度であることから、電圧V10および電圧V20の値は等しくなる。なお、太陽電池モジュールMO1、MO2は直列に接続されていることから、電圧V10と電圧V20の合計が電圧V30となる。
温度T10および照度L10に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性(曲線C10)が参照され、電圧V10に対応する発電電流I10が取得される。温度T10および照度L10に対応する太陽電池モジュールMO2のV−I特性(曲線C20)が参照され、電圧V20に対応する発電電流I20が取得される。ここで、太陽電池モジュールMO1、MO2は直列に接続されていることから、発電電流I10および発電電流I20の値は一致するはずである。発電電流I10および発電電流I20の値が一致する場合は、異常判定部320は、太陽電池モジュールMO1およびMO2が正常と判定する。
図11Aは、図10Aと同様に、温度T10、照度L10における太陽電池モジュールMO1のV−I特性(曲線C10)を示す。ここで、雲の影響等により部分陰が発生し、太陽電池モジュールMO2が陰になった場合を考える。部分陰の影響により、太陽電池モジュールMO2の温度および照度が低下し、温度T20および照度L20へと変化する(但し、T10>T20、L10>L20)。
太陽電池モジュールMO2に対する照度が低下することにともなって、太陽電池モジュールMO2のV−I特性が変化する。なお、部分陰の影響により太陽電池モジュールMO2の温度も低下するものの、照度の低下による影響が支配的である。図11Bにおいて、変化後の太陽電池モジュールMO2のV−I特性が、曲線C21により示されている。太陽電池モジュールMO2の照度は、太陽電池モジュールMO1の照度より低いため、曲線C21は曲線C10より小さくなる。
図11Cは、部分陰が生じた場合における、太陽電池モジュールMO1およびMO2のV−I特性を示す。図11Cにおいて、直列に接続される太陽電池モジュールMO1、MO2のV−I特性が曲線C31によって示されている。パワーコンディショナPWは、曲線C31上における動作点が最大電力点MP2となるように、MPPT制御を実行する。MPPT制御により、出力電圧がV31になり、出力電流がIs2になるように制御される。
このように、部分陰が生じた場合は、曲線C31における動作点が最大電力点MP2になるように制御され、個々の太陽電池モジュールMOのV−I特性における最大電力点とは必ずしも一致しない。このため、曲線C10および曲線C21の最大電力点に対応する出力電流が太陽電池モジュールMO1、MO2のそれぞれの発電電流とはならない。
太陽電池モジュールMO1の電圧として、例えば、電圧V11が測定される。太陽電池モジュールMO2の電圧として、例えば、電圧V21が測定される。電圧V31は、電圧V11と電圧V22の合計と等しくなる。
各データが認証および電流取得部400、500に供給される。認証および電流取得部400の電流取得部402には、電圧V11に対応する電圧データV11、温度T10に対応する温度データT10、照度L10に対応する照度データL10が供給される。電流取得部402は、温度T10および照度L10に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性(曲線C10)を、V−I特性記憶部403から読み出す。電流取得部402は、読み出したV−I特性を参照して、電圧V11に対応する発電電流I11を取得する。発電電流I11の値を示す電流情報I11が異常判定部320に供給される。
認証および電流取得部500の電流取得部502には、電圧V21に対応する電圧データV21、温度T20に対応する温度データT20、照度L20に対応する照度データL20が供給される。電流取得部502は、温度T20および照度L20に対応する太陽電池モジュールMO2のV−I特性(曲線C21)を、V−I特性記憶部503から読み出す。電流取得部502は、読み出したV−I特性を参照して、電圧V21に対応する発電電流I21を取得する。発電電流I21の値を示す電流情報I21が異常判定部320に供給される。
異常判定部320は、電流情報I11と電流情報I21とを比較する。太陽電池モジュールMO1、MO2がともに正常であれば、キルヒホッフの第一法則から電流情報I11と電流情報I21とが一致する。この例では、太陽電池モジュールMO1、MO2がともに正常であることから、電流情報I11と電流情報I21とが一致する。したがって、異常判定部320は、太陽電池モジュールMO1、MO2が正常であると判定する。このように、部分陰が生じた場合でも、個々の太陽電池モジュールMOの発電電流を取得でき、個々の太陽電池モジュールMOの異常の有無を正確に判別できる。
図12Aは、図10Aと同様に、温度T10、照度L10における太陽電池モジュールMO1のV−I特性(曲線C10)を示す。ここで、太陽電池モジュールMO2に異常が発生し、太陽電池モジュールMO2のV−I特性が変化したとする。例えば、図12Bに示すように、曲線C20により示されるV−I特性が、曲線C22により示されるV−I特性に変化したものとする。
直列に接続される太陽電池モジュールMO1およびMO2のV−I特性は、図12Cに示すように、曲線C32になる。パワーコンディショナPWは、曲線C32上における動作点が最大電力点MP3となるように、MPPT制御を実行する。MPPT制御により、出力電圧がV32になり、出力電流がIs3になるように制御される。
太陽電池モジュールMO1の電圧として、例えば、電圧V12が測定される。太陽電池モジュールMO2の電圧として、例えば、電圧V22が測定される。電圧V32は、電圧V12と電圧V22の合計と等しくなる。
各データが認証および電流取得部400、500に供給される。認証および電流取得部400の電流取得部402には、電圧V12に対応する電圧データV12、温度T10に対応する温度データT10、照度L10に対応する照度データL10が供給される。電流取得部402は、温度T10および照度L10に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性(曲線C10)を、V−I特性記憶部403から読み出す。電流取得部402は、読み出したV−I特性を参照して、電圧V12に対応する発電電流I12を取得する。発電電流I12を示す電流情報I12が異常判定部320に供給される。
認証および電流取得部500の電流取得部502には、電圧V22に対応する電圧データV22、温度T10に対応する温度データT10、照度L10に対応する照度データL10が供給される。電流取得部502は、温度T10および照度L10に対応し、正常な太陽電池モジュールMO2のV−I特性(曲線C20)を、V−I特性記憶部503から読み出す。電流取得部502は、読み出したV−I特性を参照して、電圧V22に対応する発電電流I22を取得する。発電電流I22を示す電流情報I22が異常判定部320に供給される。
異常判定部320は、電流情報I12と電流情報I22とを比較する。ここで、異常が生じた太陽電池モジュールMO2のV−I特性は曲線C22により示されるものの、V−I特性記憶部503から読み出されるV−I特性は、曲線C20で示されるものである。このため、曲線C20で示されるV−I特性を参照して得られる発電電流I22は、発電電流I12と一致しない。このような場合に異常判定部320は、太陽電池モジュールMOに異常が発生すると判定する。
なお、例えば、異常判定部320に対して、発電電流Is3を示す電流情報Is3が供給されるようにしてもよい。異常判定部320は、発電電流Is3と異なる電流値の太陽電池モジュールMOを、異常がある太陽電池モジュールMOと判別することができる。太陽電池モジュールMOに異常があると判定された場合に、電流情報Is3を送信側に要求する処理がなされてもよい。要求に応じて、電流情報Is3が、受信機Rxを介して異常判定部320に供給されてもよい。
「受信側の処理」
受信側に関して、例えば制御部の制御の下で、図13に示すフローチャートのように処理がなされる。ステップST11において、受信機Rxがデータを受信し、受信データをデマルチプレクサ310に出力する。ステップST12において、デマルチプレクサ310によって、データが分離される。分離された各データが、認証および電流取得部400に供給される。
分離されたIDからステップST13において、太陽電池モジュールMOが識別される。認証のステップST14において、IDの一致等によって、管理対象の太陽電池モジュールか否かが判定される。すなわち、入力されるIDが、太陽電池モジュールMO1を示すID1であるか否かが判定される。管理対象の太陽電池モジュールMOでないと判定された場合には、処理がステップST16に進む。管理対象の太陽電池モジュールMO1とステップST14において判定されると、ステップST15において、太陽電池モジュールMO1の発電電流が取得される。発電電流の取得方法の一例は、上述してあるので重複した説明を省略する。
デマルチプレクサ310によって分離された各データが、認証および電流取得部500に供給される。認証および電流取得部500において、ステップST13からステップST15までの処理と同様の処理が行われる。図13では、この処理を、まとめてステップST20として示している。認証および電流取得部500は、入力されるIDがID2であるか否かを判別し、ID2であるならば、管理対象の太陽電池モジュールMO2と判別する。そして、太陽電池モジュールMO2の発電電流を取得する。
ステップST16では、異常判定の処理がなされる。具体的には、太陽電池モジュールMO1の発電電流と、太陽電池モジュールMO2の発電電流とを比較し、比較の結果、両者が一致するか否かを判別する。両者が一致する場合は、いずれの太陽電池モジュールMOも正常であると判定し、両者が一致しない場合は、太陽電池モジュールMOに異常があると判定する。そして、処理がステップST17に進む。
ステップST17において、異常判定結果が表示される。異常が有る場合にのみに、表示の処理がなされるようにしてもよい。そして、処理が終了する。
このように、第1の実施形態では、太陽電池モジュールの故障等の異常を正確に検出できる。さらに、部分陰による出力電圧の低下と異常による出力電圧の低下を区別して判別することができ、部分陰の影響が、太陽電池モジュールの異常と誤って判別されることを防止できる。さらに、照度・温度・電圧の情報を使用して、太陽電池モジュールの動作点を正確に特定できる。このため、特定された動作点が、太陽電池モジュールの最大電力点でなくても発電電流を取得できる。
なお、上述の説明において、「一致する」「等しい」との表記は、比較対象が完全に一致する場合、および、比較対象の差分が所定の範囲内であり、一致または等しいと見なされる場合のいずれの意味としても解釈することができる。また、「一致しない」「等しくない」の表記が、比較対象の差分が所定以上である場合を意味するように解釈されてもよい。他の説明においても同様である。
<2.第2の実施形態>
「システムの構成の一例」
図14は、第2の実施形態における発電システム2の構成の一例を示す。なお、図14において、第1の実施形態における構成と同一又は相応する構成には、共通の符号を付している。共通の符号を付した構成の説明は、適宜、省略する。第2の実施形態では、太陽電池モジュールが一つの場合であり、パワーコンディショナから得られる電流情報を使用して異常判定を行うようにしたものである。
発電システム2では、送信側の構成として、太陽電池モジュールMO1、制御部の一例であるパワーコンディショナPW、送信機Tx1を含む装置および送信機Tx2が例示され、受信側の構成として、受信機Rxを含む異常検出装置が例示される。送信機Tx1および送信機Tx2と、受信機Rxとが、通信路COMで接続される。上述したように、通信路COMは、有線であっても無線であってもよい。
送信機Txから受信機Rxに対して、太陽電池モジュールMO1の、電圧データ、温度データおよび照度データが送信される。太陽電池モジュールが一つであるためID等の識別子を受信機Rxに送信する必要はないが、認証用のデータとしてID等を送信するようにしてもよい。
パワーコンディショナPWは、MPPT制御を実行し、太陽電池モジュールMO1の発電電力が最大となるように、太陽電池モジュールMO1の出力電圧および出力電流を設定する。MPPT制御の結果に得られる出力電流の電流値が送信機Tx2に供給され、出力電流の電流値を示す電流情報が、送信機Tx2から受信機Rxに対して送信される。なお、送信機Tx1および送信機Tx2を同一の送信機として構成し、その送信機から電圧データ等および電流情報が受信機Rxに対して送信されるようにしてもよい。
第2の実施形態における異常検出装置は、第1の実施形態で例示された異常検出装置のうち、例えば、受信機Rx、デマルチプレクサ310、認証および電流取得部400、異常判定部320および表示部330を有する構成とされる。認証および電流取得部400におけるV−I特性記憶部403には、温度および照度に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性が保持される。
送信機Tx1から送信される各データが受信機Rxにより受信される。受信機Rxおよびデマルチプレクサ310において所定の処理が施される。デマルチプレクサ310により分離された、温度データ、照度データおよび電圧データが、認証および電流取得部400に供給される。認証および電流取得部400は、温度データおよび照度データに基づいて、温度および照度に対応するV−I特性を取得する。認証および電流取得部400は、取得したV−I特性を参照して、電圧データに対応する電流値を取得する。上述した数式に基づく演算を行うことにより、電流値を取得してもよい。
異常判定部320は、認証および電流取得部400により取得される電流値と、送信機Tx2から供給される電流情報とを比較し、比較の結果、両者が一致する場合は、太陽電池モジュールMO1が正常であると判別する。比較の結果、両者が一致しない場合は、太陽電池モジュールMO1に異常があると判別する。
図15を参照して、異常判定の一例について詳細に説明する。図15は、ある温度T40および照度L40における太陽電池モジュールMO1のV−I特性の一例を示す。太陽電池モジュールMO1が正常である場合は、太陽電池モジュールMO1のV−I特性は曲線C40によって示される。曲線C40により示される太陽電池モジュールMO1のV−I特性が受信側にて保持される。
ここで、太陽電池モジュールMO1に異常が発生し、太陽電池モジュールMO1のV−I特性が曲線C41により示される特性に変化したものとする。パワーコンディショナPWは、MPPT制御を実行し、曲線C41上で動作点が最大電力点MP4になるように、出力電圧および出力電流を制御する。MPPT制御により、例えば、出力電圧が電圧V41になり、出力電圧が電流I41になる。なお、正常なV−I特性である曲線C40上では、電圧V41に対応する電流は電流I42となる。
送信機Tx1から受信機Rxに対して、電圧V41を示す電圧データと、温度T40を示す温度データと、照度L40を示す照度データが送信される。一方、送信機Tx2から受信機Rxに対して、出力電流I41を示す電流情報I41が送信される。
受信側において認証処理等が適宜、行われ、太陽電池モジュールMO1の異常の有無を判定する異常判定処理を行う。異常判定処理では、温度T40および照度L40に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性が読みだされる。温度T40および照度L40に対応する太陽電池モジュールMO1のV−I特性は、上述したように、曲線C40により示される。次に、曲線C40により示されるV−I特性を参照して、電圧V41に対応する電流値(電流I42)を取得する。
送信機Tx2から送信される電流情報I41が受信機Rxおよびデマルチプレクサ310を介して、異常判定部320に入力される。異常判定部320は、電流情報I41と、電流I42とを比較する。ここで、太陽電池モジュールMO1が正常であれば、取得される電流値と、送信機Tx2から送信される電流値は、ともに曲線C40上の最大電力点に対応する電流値となり、一致するはずである。しかしながら、この例では、太陽電池モジュールMO1に異常が発生し、V−I特性が変化する。このため、電流情報I41と電流I42とが一致しない。このように、送信機Tx1から送信される電圧・温度・照度に応じて取得される電流値と、送信機Tx2から送信される電流情報とが一致しない場合に、太陽電池モジュールに異常が有ると判定される。
第2の実施形態では、太陽電池モジュールが1個である発電システムにおいて、その太陽電池モジュールの異常の有無を正確に判別できる。
<3.第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、受信側の構成が一部、異なる。図16は、第3の実施形態における異常検出装置の構成の一例を示す。なお、図16において、第1の実施形態における構成と同一又は相応する構成には、共通の符号を付している。共通の符号を付した構成の説明は、適宜、省略する。
第3の実施形態における異常検出装置は、電流取得部402に代えて、電流・電力取得部404を有する。電流・電力取得部404は、電流取得部402と同様に、太陽電池モジュールMO1の発電電流を取得し、さらに、取得した発電電流に、デマルチプレクサ310から供給される電圧を乗じることにより、太陽電池モジュールMO1の電力を算出する。算出された電力を示す電力情報P1が表示部330に供給される。電力情報P1に基づく電力が数値やアニメーション、音声などにより表示部330に表示される。
同様にして、太陽電池モジュールMO2の電力が算出される。算出された電力を示す電力情報P2が表示部330に供給される。電力情報P2に基づく電力が数値やアニメーションにより表示部330に表示される。このように、表示部330に、太陽電池モジュールMOの異常の有無だけでなく、各太陽電池モジュールMOが発電する電力の表示がなされてもよい。太陽電池モジュールMOが発電する電力の総和が表示されるようにしてもよい。第3の実施形態では、表示部330が電力報知部の一例としても機能する。
<4.第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、送信側の装置において太陽電池モジュールMOの発電電流を取得するようにしている。図17は、第4の実施形態における、送信側の構成の一例を示す。なお、図17において、第1の実施形態の構成と同一又は相応する構成には、共通の符号を付している。共通の符号を付した構成の説明は、適宜、省略する。
図17に示すように、送信側には、電流取得部130および電流取得部230が設けられる。ADC115から電流取得部130に対して、電圧V1を示す電圧データが供給される。ADC118から電流取得部130に対して、温度T1を示す温度データが供給される。ADC122から電流取得部130に対して、照度L1を示す照度データが供給される。電流取得部130は、太陽電池モジュールMO1のV−I特性を参照すること等により、太陽電池モジュールMO1の発電電流I1を取得する。
発電電流I1を示す電流データがマルチプレクサ300に供給される。マルチプレクサ300には、さらに、ID記憶部119から太陽電池モジュールMO1に対応するID1が供給される。マルチプレクサ300は、発電電流I1を示す電流データとID1とを多重化する。多重化されたデータが、送信機Txから受信機Rxに対して送信される。
電圧・温度・照度測定部200から電流取得部230に対して、太陽電池モジュールMO2の電圧V2を示す電圧データ等が供給される。電流取得部230は、太陽電池モジュールMO1のV−I特性を参照すること等により、太陽電池モジュールMO2の発電電流I2を取得する。発電電流I2を示す電流データがマルチプレクサ300に供給される。マルチプレクサ300には、さらに、太陽電池モジュールMO2に対応するID2が供給される。マルチプレクサ300は、発電電流I2を示す電流データとID2とを多重化する。多重化されたデータが、送信機Txから受信機Rxに対して送信される。なお、電流取得部130と電流取得部230とが同一の構成とされ、同一の電流取得部により太陽電池モジュール毎の発電電流が取得されるようにしてもよい。
図示を省略するが、受信側の装置は、少なくとも異常判定部320を備える。異常判定部320の処理については第1の実施形態と同様であるので、概略的な説明にとどめる。異常判定部320に対して、送信機Txから送信される電流データが入力される。異常判定部320は、電流データにより示される発電電流I1と発電電流I2とを比較し、両者の電流値が一致する場合は正常と判定し、両者の電流値が一致しない場合は、異常が発生したものと判定する。異常判定の結果が、表示部等を使用して適宜、報知される。このように、送信側において、太陽電池モジュールMOの発電電流が取得されるようにしてもよい。
<5.第5の実施形態>
本開示は、これまでの説明において例示した処理が、複数の装置によって分散されて処理される、いわゆるクラウドシステムとして実現することができる。例示した処理が実行される発電システムであって、例示した処理の少なくとも一部の処理が実行される装置として、本開示を実現することができる。
図18は、第5の実施形態における発電システムの構成の一例を示す。第5の実施形態における発電システムは、例えば、第1の装置の一例である装置5、第2の装置の一例である装置6および第3の装置の一例である装置7を含む構成とされる。
装置5において、太陽電池モジュールMOの電圧、温度および照度が電圧測定器11、温度測定器12および照度測定器13によってそれぞれ測定される。送信機Txによって、これらのデータを送信される。
装置6における送受信機TRx1は、受信したデータを装置7の送受信機TRx2に送信する。装置7は、サーバやクラウドコンピュータ等の、複数の端末によりアクセス可能な装置である。送受信機TRx2は、受信した電圧データ、温度データおよび照度データを電流取得部350に対して供給する。電流取得部350は、第1の実施形態における電流取得部402と同様に、太陽電池モジュールMOの発電電流を示す電流情報Iを取得する。太陽電池モジュールMOが複数ある場合は、太陽電池モジュールMO毎の発電電流を示す電流情報Iを取得する。電流情報Iが送受信機TRx2に戻され、送受信機TRx2から送信される。
送受信機TRx1は、送受信機TRx2から送信される電流情報Iを受信する。受信された電流情報Iが異常判定部320に供給され、異常が判定され、判定結果が表示部330に供給される。なお、装置5において取得される電圧データ等が、装置7に対して直接、送信されるようにしてもよい。
このように、第1〜第4の実施形態において例示した構成を、複数の装置に分散して設けるようにしてもよい。各装置で得られるデータが、装置間を接続するネットワークを介して送受信される。
<6.変形例>
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に限られることなく、種々の変形が可能である。
例えば、第1の実施形態では、マルチプレクサ300を設けることによって、複数の太陽電池モジュールMOのデータを一つの送信機によって送信するようにしている。しかしながら、図19に示すように、各太陽電池モジュールMOに対応して送信機Txを設けるようにしても良い。太陽電池モジュールMO間の位置が離れている場合には、配線を簡単とするために、太陽電池モジュールMO毎に送信機を設ける方が好ましいこともある。
さらに、異なる種類の太陽電池モジュールが使用されてもよい。太陽電池モジュールの種類に応じたV−I特性を保持することにより、太陽電池モジュールの発電電流を取得することができる。IDとともに、太陽電池モジュールの種類を示す識別子が受信側に供給されるようにしてもよい。
本開示は、温度および照度に応じてV−I特性が規定される他の発電モジュールに対しても適用することができる。
本開示は、装置に限らず、方法、プログラム、プログラムが記録される記録媒体として実現することができる。
さらに、上述した複数の実施形態および変形例における構成および処理は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせることができる。例示した処理の流れにおけるそれぞれの処理の順序は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜、変更できる。例えば、第2の実施形態および第4の実施形態を組み合わせて、第2の実施形態おいて、太陽電池モジュールMOの発電電流が送信側で取得されるようにしてもよい。実施形態および変形例において例示された、システムや装置における構成および処理は、全てが必須の構成であるわけでなく、適宜、構成等の削除や追加を行うことができる。
本開示は、以下の構成をとることもできる。
(1)
直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得する取得部と、
前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
を有する異常検出装置。
(2)
前記異常判定部は、前記比較の結果、前記発電モジュール毎の電流が一致しない場合に、所定の発電モジュールに異常が有ると判断する(1)に記載の異常検出装置。
(3)
前記電流取得部は、前記取得部により取得される前記照度および前記温度に対応する前記発電モジュールの電圧−電流特性を参照して、前記出力電圧に対応する前記電流を取得する(1)または(2)に記載の異常検出装置。
(4)
前記発電モジュールの電圧−電流特性を記憶する記憶部を有する(3)に記載の異常検出装置。
(5)
前記電流取得部は、前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用した所定の演算を行うことにより、前記電流を取得する(1)または(2)に記載の異常検出装置。
(6)
前記発電モジュールの異常を報知する異常報知部を有する(1)乃至(5)のいずれかに記載の異常検出装置。
(7)
前記発電モジュールは、太陽光により発電する太陽光セルが複数、接続されて成る(1)乃至(6)のいずれかに記載の異常検出装置。
(8)
前記取得部は、前記発電モジュール毎の、出力電圧、前記照度および前記温度を、ネットワークを介して取得する(1)乃至(7)のいずれかに記載の異常検出装置。
(9)
前記照度は、前記発電モジュール毎に設けられるセンサにより取得される(1)乃至(8)のいずれかに記載の異常検出装置。
(10)
前記取得部により取得される前記出力電圧と、前記電流取得部により取得される前記電流とにより電力を計算する電力計算部と、
前記計算される電力を報知する電力報知部と
を有する(1)乃至(9)のいずれかに記載の異常検出装置。
(11)
直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得し、
前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得し、
前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する
異常検出装置における異常検出方法。
(12)
直列に接続される2以上の発電モジュールと、
前記発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を測定する測定部と、
前記測定部により測定される前記出力電圧、前記照度および前記温度を取得し、前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
前記発電モジュール毎の電流を取得し、前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
を有する発電システム。
(13)
前記発電モジュールと、前記測定部と、前記電流取得部とを有する第1の装置と、前記異常判定部を有する第2の装置とからなる(12)に記載の発電システム。
(14)
前記発電モジュールと、前記測定部とを有する第1の装置と、前記電流取得部を有する第2の装置と、前記異常判定部を有する第3の装置とからなる(12)に記載の発電システム。
(15)
一の発電モジュールと、前記発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、前記発電モジュールの、前記出力電圧、前記出力電流、前記照度、前記温度を取得する取得部と、
前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュールの正常な出力電流を取得する電流取得部と、
前記取得部により取得される前記出力電流が、前記電流取得部により取得される前記正常な出力電流と一致しない場合に、前記発電モジュールに異常が有ると判定する異常判定部と
を有する異常検出装置。
(16)
一の発電モジュールと、前記発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、前記発電モジュールの、前記出力電圧、前記出力電流、前記照度、前記温度を取得し、
前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュールの正常な出力電流を取得し、
前記出力電流が前記正常な出力電流と一致しない場合に、前記発電モジュールに異常が有ると判定する
異常検出装置における異常検出方法。
1・・・発電システム
100・・・電流・温度・照度測定部
121・・・照度センサ
320・・・異常判定部
330・・・表示部
400・・・認証および電流取得部
402・・・電流取得部
403・・・V−I特性記憶部
MO・・・太陽電池モジュール
Tx・・・送信機
Rx・・・受信機
PW・・・パワーコンディショナ

Claims (16)

  1. 直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得する取得部と、
    前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
    前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
    を有する異常検出装置。
  2. 前記異常判定部は、前記比較の結果、前記発電モジュール毎の電流が一致しない場合に、所定の発電モジュールに異常が有ると判断する請求項1に記載の異常検出装置。
  3. 前記電流取得部は、前記取得部により取得される前記照度および前記温度に対応する前記発電モジュールの電圧−電流特性を参照して、前記出力電圧に対応する前記電流を取得する請求項1に記載の異常検出装置。
  4. 前記発電モジュールの電圧−電流特性を記憶する記憶部を有する請求項3に記載の異常検出装置。
  5. 前記電流取得部は、前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用した所定の演算を行うことにより、前記電流を取得する請求項1に記載の異常検出装置。
  6. 前記発電モジュールの異常を報知する異常報知部を有する請求項1に記載の異常検出装置。
  7. 前記発電モジュールは、太陽光により発電する太陽光セルが複数、接続されて成る請求項1に記載の異常検出装置。
  8. 前記取得部は、前記発電モジュール毎の、出力電圧、前記照度および前記温度を、ネットワークを介して取得する請求項1に記載の異常検出装置。
  9. 前記照度は、前記発電モジュール毎に設けられるセンサにより取得される請求項1に記載の異常検出装置。
  10. 前記取得部により取得される前記出力電圧と、前記電流取得部により取得される前記電流とにより電力を計算する電力計算部と、
    前記計算される電力を報知する電力報知部と
    を有する請求項1に記載の異常検出装置。
  11. 直列に接続される2以上の発電モジュールを有する発電装置から、発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を取得し、
    前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得し、
    前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する
    異常検出装置における異常検出方法。
  12. 直列に接続される2以上の発電モジュールと、
    前記発電モジュール毎の、出力電圧、照度および温度を測定する測定部と、
    前記測定部により測定される前記出力電圧、前記照度および前記温度を取得し、前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュール毎の電流を取得する電流取得部と、
    前記発電モジュール毎の電流を取得し、前記発電モジュール毎の電流を比較し、比較の結果に応じて、前記発電モジュールの異常の有無を判定する異常判定部と
    を有する発電システム。
  13. 前記発電モジュールと、前記測定部と、前記電流取得部とを有する第1の装置と、前記異常判定部を有する第2の装置とからなる請求項12に記載の発電システム。
  14. 前記発電モジュールと、前記測定部とを有する第1の装置と、前記電流取得部を有する第2の装置と、前記異常判定部を有する第3の装置とからなる請求項12に記載の発電システム。
  15. 一の発電モジュールと、前記発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、前記発電モジュールの、前記出力電圧、前記出力電流、前記照度、前記温度を取得する取得部と、
    前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュールの正常な出力電流を取得する電流取得部と、
    前記取得部により取得される前記出力電流が、前記電流取得部により取得される前記正常な出力電流と一致しない場合に、前記発電モジュールに異常が有ると判定する異常判定部と
    を有する異常検出装置。
  16. 一の発電モジュールと、前記発電モジュールの出力電圧および出力電流を設定する制御部とを有する発電装置から、前記発電モジュールの、前記出力電圧、前記出力電流、前記照度、前記温度を取得し、
    前記出力電圧、前記照度および前記温度を使用して、前記発電モジュールの正常な出力電流を取得し、
    前記出力電流が前記正常な出力電流と一致しない場合に、前記発電モジュールに異常が有ると判定する
    異常検出装置における異常検出方法。
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