JP2014003090A - 回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号線路を伝搬するノイズを、基板上に部品を実装することなく、少ない配線層数で除去することができ、かつ小型化を可能とする。
【解決手段】信号配線とリファレンス信号配線とが同一配線層に隣接して形成されるコプレーナ型ペア線路が形成されるとともに、リファレンス信号配線に隣接して共振線が形成された回路基板であって、リファレンス信号配線は、2つ以上の領域に分断され、共振線は、リファレンス信号配線の隣接する2つの領域のそれぞれと接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話や無線搭載パソコン、さらには携帯型情報端末などのような無線利用機器を含む電子・電気機器に適用可能なプリント基板等の回路基板に関し、特に、ノイズ抑制構造に関する。
回路基板上に集積回路等の半導体素子が多数実装される電子機器において、各部品が生じさせる電磁ノイズ(電磁波)が他の部品に影響を及ぼし、誤動作を生じさせるという問題がある。この事象の一つに、ノイズが信号配線に重畳し、直接影響する場合がある。
図16は、集積回路が配置された回路基板の一例を示す図である。
本例においては、図16に示すように、回路基板201上に集積回路(LSI)202〜205が実装されており、集積回路202から集積回路203へ、また集積回路204から集積回路205にそれぞれ信号配線206,207を経由して高速信号が伝送されている。ここで、高速信号が信号配線206を伝搬する際、それによる電磁界が空間や基板を伝搬して信号配線207に結合することがある。すると、これがノイズとなって集積回路204から出力された高速信号を劣化させてしまう。
このような信号配線に結合されるノイズを除去するために、信号配線にフィルタを挿入することが行われる。一例として、図16に示したものでは、信号配線に直列にチップインダクタ208を、並列にチップコンデンサ209をそれぞれ挿入し、T型のフィルタを形成している。このフィルタは高周波を除去するLow Pass Filter(LPF)として機能するので、高周波のノイズを除去することができる。
図17は、インダクタとコンデンサを用いたLPFの例を示す図である。
インダクタとコンデンサを用いたLPFの例としては、図17(a)に示すようにインダクタを信号配線に直列に挿入する方法や、図17(b)に示すようにコンデンサを信号配線とグランドとの間に並列に挿入する方法や、図17(c)に示すように、インダクタを直列に、コンデンサを並列にL字型に挿入する方法や、図17(d)に示すように、インダクタとコンデンサをT型に挿入する方法や、図17(e)に示すように、インダクタとコンデンサをπ型に挿入する方法などが挙げられる。これらインダクタとコンデンサを用いたLPFを信号配線207に挿入することによって、信号配線に結合する高周波ノイズを除去することができる。
また、特許文献1の図31には、電源ノイズ抑制フィルタが開示されている。そして、電源ノイズ抑制フィルタは平行平板導波路型EBG(Electromagnetic Band Gap)素子により構成されている。平行平板導波路型EBG素子は第1導体プレーン、第2導体プレーン、第1導体プレーンと第2導体プレーンの間の導体層、の3つの導体層から形成されていることが開示されている。
国際公開第2009/082003号公報
図16に示した例では、インダクタやコンデンサを基板上に実装する必要がある。このため、基板上に部品を実装する領域が必要になり、基板の大型化を招いてしまう。また、部品のコストに加えて、部品の管理コスト、実装にかかる作業工数やリードタイムが増加してしまう。さらに、信号配線にフィルタを挿入する場合には個々の配線に対して割り当てていかなければならないので、設計工数が増大してしまう。装置によっては一つの基板にコンデンサ、インダクタを数十〜数百個も実装することもあるため、これらの面積、コスト、設計・製造時間の増大は無視できないほど大きくなってしまうという問題点がある。
また、上述した特許文献1で、ノイズ抑制フィルタは、第1導体プレーン、第2導体プレーン、第1導体プレーンと第2導体プレーンとの間の導体層、の少なくとも3つの配線層から形成される配線基板である。従って、ノイズを抑制する配線基板は、少なくとも3つの配線層が必要であるため、薄型化できないという問題点がある。
本発明は、上述した技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、信号線路を伝搬するノイズを、基板上に部品を実装することなく、少ない配線層数で除去することができ、かつ小型化が可能な回路基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
信号配線とリファレンス信号配線とが同一配線層に隣接して形成されるコプレーナ型ペア線路が形成されるとともに、前記リファレンス信号配線に隣接して共振線が形成された回路基板であって、
前記リファレンス信号配線は、2つ以上の領域に分断され、
前記共振線は、前記リファレンス信号配線の隣接する2つの領域のそれぞれと接続されている。
また、リファレンス信号配線と信吾配線とからなるコプレーナ線路と共振線とが形成された回路基板であって、
前記リファレンス信号配線は、2つ以上の領域に分断され、
前記共振線は、前記リファレンス信号配線の隣接する2つの領域のそれぞれと接続されている。
本発明によれば、信号線路を伝搬するノイズを、基板上に部品を実装することなく、少ない配線層数で除去することができ、かつ小型化が可能となる。
本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第1の実施の形態を示す図である。 図1に示したノイズ抑制構造の回路基板の信号配線を示す等価回路である。 図1に示した回路基板においてグランド線を1本とした構成を示す図である。 図3に示したノイズ抑制構造の回路基板の信号配線を示す等価回路である。 図3に示した回路基板の変形例を示す図である。 図1〜図5に示したノイズ抑制機構の適用例を示す図である。 図6に示した信号配線の伝送特性を3次元電磁界シミュレータで電磁界解析を行った結果を示す図である。 本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第2の実施の形態を示す図である。 本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第3の実施の形態を示す図である。 本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第4の実施の形態を示す図である。 図10に示したノイズ抑制構造の等価回路である。 図10に示したノイズ抑制構造の変形例を示す図である。 図10に示したノイズ抑制構造の変形例を示す図である。 図10に示したノイズ抑制構造の変形例を示す図である。 本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第5の実施の形態を示す図である。 集積回路が配置された回路基板の一例を示す図である。 インダクタとコンデンサを用いたLPFの例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第1の実施の形態を示す図である。
本形態のノイズ抑制構造10は図1に示すように、回路基板11の1つの配線層に信号配線12が形成され、その両側に隣接してグランド線13〜16が形成されている。グランド線14とグランド線16、グランド線13とグランド線15の間にはギャップがあり、それぞれ2つの領域として分断されている。さらに、グランド線13,14の信号配線12とは反対側にはそれぞれ共振線17,18が隣接して形成されている。これらの共振線17,18は、その両端においてグランド線13,15、グランド線14,16と接続されている。
次に、図1に示すノイズ抑制構造10の機能について説明する。
図2は、図1に示したノイズ抑制構造10の回路基板11の信号配線を示す等価回路であり、図中の符号21〜24で示す円筒素子は、伝送線路を表す伝送回路モデルである。
図2に示す伝送回路モデル21〜24では、円筒素子の中心から左右に伸ばされている端子が信号配線、円筒素子の下から出ている端子が信号のリファレンス端子を表している。図中、円筒素子同士を接続する線は、伝送回路モデル21〜24同士の接続を表し、配線長などの電気的な意味は持たない。
伝送回路モデル21は、図1においてグランド線のギャップの左側の領域で信号配線12とグランド線13,14とで構成されるコプレーナ線路を表している。信号配線12に信号電流が流れる際、グランド線13,14には信号電流とは逆向きにリターン電流が流れ、グランド線13,14はリファレンス信号配線として機能する。同様に、伝送線路モデル22はグランド線のギャップより右側の領域で信号配線12とグランド線15,16とで構成されるコプレーナ線路を表している。
伝送回路モデル23はグランド線13と共振線17、伝送回路モデル24はグランド線14と共振線18とで構成されるコプレーナ型ペア線路を示している。ここで、この伝送線路モデル23,24は、右側の2つの端子(破線B−B’側)が伝送線路21,22のリファレンス端子に接続されていることと、左側の2つの端子(破線A−A’側)が短絡していることが特徴である。
破線B−B’側から短絡部に向かって伝送回路モデル23,24を見たそれぞれの入力インピーダンスZinは、伝送線路23,24の特性インピーダンスをZg、コプレーナ型ペア線路の長さをd、伝送路における位相定数をβとすると、式1によって表される。
伝送路における波長をλとすると、d=λ/4となる周波数の奇数倍の周波数においては式2のようになり、入力インピーダンスが無限大になる。
従ってこの周波数においては共振線とグランド線によって構成される伝送線路が共振器として機能し、リターン電流の伝搬を阻害する。このようにして、本実施の形態のノイズ抑制構造は、コプレーナ線路を伝搬してきた信号のうちd=λ/4となる周波数の奇数倍の周波数の信号を帯域除去することができる。
尚、共振板の長さdは、ノイズの周波数をf、光速をcとすると式3から設計することができる。
次に、回路基板11の製造方法について説明する。
この回路基板11には一般的に用いられている回路基板を使用する。例えば、有機材料(エポキシ、ポリイミド、フッ素樹脂、PPE樹脂、フェノール樹脂等)を使用した基板や、セラミック、ガラス、シリコン、コンポジット材などの絶縁材料を用いた基板を用いることができる。信号配線、グランド線、共振線には銅、銀、銀パラジウム、金等の導体を用い、パターンの形成はエッチングや印刷等の技術を用いることができる。
なお、本実施の形態では基板の1つの配線のみを用いたが、本発明の適用は1配線層基板に限るものではなく、2層より多い配線層を有する回路基板の一つの配線層に本発明のノイズ抑制構造を用いることによってノイズ除去の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では2本のグランド線の間に信号配線が挟まれるコプレーナ線路の例を示したが、1本だけのグランド線と信号配線とで構成されるコプレーナ型ペア線路でも良い。
図3は、図1に示した回路基板においてグランド線を1本とした構成を示す図である。図4は、図3に示したノイズ抑制構造10の回路基板11の信号配線を示す等価回路である。
図3に示すようにグランド線を1本としたコプレーナ型ペア線路の場合の等価回路は図4に示すようになり、それぞれの伝送線路の特性インピーダンスが異なるだけで原理は同一となり、同様のノイズ抑制効果を発揮することができる。
また、信号線路12とグランド線路16とは、必ずしも全区間に渡って隣接している必要はない。
図5は、図3に示した回路基板の変形例を示す図である。
図5に示すように、信号線路12とグランド線路16とが、全区間に渡って隣接しておらず、その間に部品が搭載されていたり、電極等が形成されていたりしても良い。
以下に、上述したノイズ抑制機構10の適用例について説明する。
図6は、図1〜図5に示したノイズ抑制機構10の適用例を示す図である。
図6に示すように、本例においては、回路基板51上に集積回路(LSI)52〜55が実装されており、集積回路52と集積回路53、集積回路54と集積回路55の間にそれぞれ信号配線が形成されている。集積回路52から集積回路53には2.0GHzの周波数成分を有するクロック信号が伝送され、集積回路54から集積回路55へは信号配線57を通じて600Mbpsのデジタル信号が伝送されている。そして、集積回路52の出力信号の一部が信号配線57にノイズとして結合している。
回路基板51の破線Bで示した領域には、図1に示したノイズ抑制構造10が適用されている。回路基板51は比誘電率(εr)が4.4、誘電正接(tanδ)が0.02の2層基板であり、基板厚みは100nm、信号配線、共振線、グランドプレーン等の導体の厚みは20μm、信号線、グランド線、共振線の幅は0.2mm、それぞれの線の間隔は0.07mmである。また、信号配線57の全体の長さは30mmで、共振線13の長さは26mmである。
図7は、図6に示した信号配線57の伝送特性を3次元電磁界シミュレータで電磁界解析を行った結果を示す図である。
図7においては、信号配線の信号特性を表すSパラメータを示し、反射損失とも呼ばれるS11は信号配線に入力された振幅のうち反射されて戻ってくる割合を表し、挿入損失とも呼ばれるS21は集積回路54から出力された信号に対する集積回路55に到達する信号の振幅の割合を示す。2.0GHz等の複合共振器の共振周波数ではS21が著しく小さくなるが、その他の周波数ではS21はほぼ0dBに近い値になっている。これは、特定の周波数においては信号が著しく減衰して信号の伝播が阻まれるがその他の周波数の信号は透過する帯域除去フィルタとして振舞うことを意味する。従って、信号配線57は図1に示した共振構造を途中に有することにより、集積回路54から出力された600Mbpsの信号は集積回路55に到達するが、集積回路52から到来する2.0GHzのノイズは除去され、良好な信号伝送を行うことができる。
以上詳細に説明したように、本形態におけるノイズ抑制構造では、従来のノイズ抑制構造のように複数の配線層を必要としない。また、インダクタやコンデンサを基板上に実装する必要もなく、部品の管理コスト、実装にかかる作業工数やリードタイムなど、設置面積、コスト、設計・製造時間の点で節約効果を発生させることができる。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第2の実施の形態を示す図である。なお、第1の実施の形態と略同一機能を有する構成については、同じ符号をつけて説明を省略する。
本形態の特徴は、グランド線が分断されているギャップから離れた箇所で共振線とグランド線とが接続されることによって、スリットの両側に共振器が形成されて任意の異なる二つの周波数でノイズを減衰できることである。
図8に示すように、本形態のノイズ抑制構造70においては、グランド線14と共振線18とが並走する距離はd1、グランド線16と共振線18とが並走する距離はd2となっている。これにより、ギャップの左側には長さd1の、右側には長さd2のコプレーナ型ペア線路がそれぞれ形成され、それぞれλ/4=d1となる周波数とλ/4=d2となる周波数でノイズを減衰する。このように、それぞれの共振器が第1の実施の形態で示した原理によってそれぞれ独立にノイズを除去するため、任意の二つの周波数のノイズを除去することができる。
なお、図8では信号配線12の片側にだけグランド線と共振線が配置された例を示したが、本形態の適用例はこれに限定されるものではなく、図1に示したように信号配線を対称線として信号配線の反対側にも同様の共振構造を配置することによって同等のノイズ抑制効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第3の実施の形態を示す図である。なお、第1の実施の形態と略同一機能を有する構成については、同じ符号をつけて説明を省略する。
図9に示すように、本形態のノイズ抑制機構80においては、グランド線14と並列に複数の共振線33が配置されている。共振線33は、その端で短絡線31と短絡線32のいずれかまたは両方に接続されている。すなわち、グランド線14から最も離れた共振線はその両端で短絡線31,32の両方に接続され、それよりもグランド線14側の共振線は、短絡線31,32の片方に交互に接続される。そして、短絡線31はグランド線14に、短絡線32はグランド線16に接続されている。このように、複数の共振線33は、グランド線14,16に近い方から数えて奇数番目の共振線33とグランド線14,16から最も離れた共振線33がグランド線16に接続され、グランド線14,16に近い方から数えて偶数番目の共振線33とグランド線14,16から最も離れた共振線33とがグランド線14に接続されていることになる。
このような構造をとることにより、図4に示した共振器として機能する伝送線路24は、グランド線14と共振線33、そして共振線33同士で構成されるコプレーナ型ペア線路がメアンダ状に連続する線路によって実現される。
このように共振線路がメアンダ形状となっていることによって、狭い範囲で共振器の線長を稼ぐことができるので、共振周波数を保ったまま共振器の長さdを小型化できる。
(第4の実施の形態)
図10は、本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第4の実施の形態を示す図である。なお、第1〜3の実施の形態と略同一機能を有する構成については、同じ符号をつけて説明を省略する。
本形態のノイズ抑制構造90は図10に示すように、共振線18が、2つの共振線18a,18bに分かれており、グランド線14とグランド線16との分断箇所に近い側の共振線18bよりも、分断箇所から遠い側の共振線18aの方が、グランド線14との間隔が広くなっている。
図11は、図10に示したノイズ抑制構造90の等価回路である。
図11に示す等価回路は、伝送回路モデル24aが共振線18aとグランド線14とで構成されるコプレーナ型ペア線路を示しており、伝送回路モデル24bが共振線18bとグランド線とで構成されるコプレーナ型ペア線路を示している。ここで、共振線18aの方がグランド線14から離れているため、伝送回路モデル24aの方が特性インピーダンスが高くなっていることが重要である。
伝送損失が無視できるとき、点線B−B’から伝送線路24a、24bを見た入力インピーダンスZinは、式4で表される。
ここで、共振線18aとグランド線14とで構成されるコプレーナ型ペア線路の長さと特性インピーダンスをそれぞれd1とZ1とし、共振線18bとグランド線14とで構成されるコプレーナ型ペア線路の長さと特性インピーダンスをそれぞれd2とZ2とする。この分母が0のとき、すなわち式5が成立するときにZinは無限大となる。この周波数においては伝送線路24aと24bが共振器として機能し、伝送線路21〜22のリターン電流の伝搬を阻害することによって、信号自体の伝搬を帯域阻止する。
ここで、短絡終端されている側の特性インピーダンスZ1をZ2に対して大きくすると、共振線の長さd1またはd2またはその両方を小さくすることができる。Z1>Z2とする一つの方法として、伝送線路を構成する2線間の容量をC、信号線のインダクタンスをLとすると、特性インピーダンスはに比例するので、図10に示すように共振線18aとグランド線14との間隔を広げ、線間容量を小さくする方法がある。
図12〜図14は、図10に示したノイズ抑制構造90の変形例を示す図である。
図12に示すように、グランド線14,16の分断箇所に近い共振線18bの幅よりも分断箇所から遠い共振線18aの幅を狭くすることも考えられる。また、図13に示すように、共振線18aとそれに隣接する部分のグランド線14の幅を狭くすると同時に間隔を離すことも考えられる。さらには、図14に示すように、第2の実施の形態に示した2つの異なる周波数でノイズを抑制する構造と組み合わせることができる。
このようにして、等価回路において分断箇所から遠い側の伝送線路24aの特性インピーダンスZ1をZ2よりも大きくすることにより、同じ共振周波数に対して共振線の長さを短くして共振器を小型化することができる。
なお、本形態のノイズ抑制構造の共振線部分の幅や太さは上記に限定されるものでは無く、幅と太さを調節して伝送線路24aの特性インピーダンスを伝送線路24bの特性インピーダンスよりも高くする構造であれば任意の構造をとることができる。
(第5の実施の形態)
図15は、本発明の回路基板におけるノイズ抑制構造の第5の実施の形態を示す図である。なお、第1〜4の実施の形態と略同一機能を有する構成については、同じ符号をつけて説明を省略する。
図15に示すように、本形態のノイズ抑制構造140においては、6本の信号線12a〜12fが回路基板11上に隣接して形成されており、その両側にグランド線13〜16と共振線17,18が配置されている。この装置においては信号線12a〜12fに信号電流が流れると、それとは逆向きのリターン電流がグランド線13〜16に流れる。そして、グランド線13とグランド線15、グランド線14とグランド線16の間にギャップを設け、共振線17,18に迂回路を設けることにより、リターン電流は特定の周波数で伝播が阻害され、フィルタとして作用する。
このように、第1〜4の実施の形態で示したノイズ抑制構造は、一本の信号線だけではなく複数の信号線に対しても効果を有する。
上述したように、本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板においては、信号配線とリファレンス信号配線とが伝送線路を構成し、信号配線に信号電流が流れるとリファレンス信号配線にリターン電流が流れる。このリターン電流は、分断箇所において伝搬路が失われるので、共振線を迂回する。この迂回路は、分断箇所を入力部とし、リファレンス信号配線と共振器とで構成される伝送線路とみなすことができる。この伝送線路は終端が短絡されているので、伝送線路の長さが波長の1/4となる周波数においては入力部からみた入力インピーダンスが非常に大きな値となる。このため、この周波数においてはリファレンス信号配線に流れるリターン電流の減衰量は非常に大きくなり、その結果、信号配線上を流れる信号電流の伝搬が抑制される。従って共振線の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、信号配線を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。
このように本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板では、配線基板内にノイズ抑制構造を納める構造であるので、従来のノイズ抑制構造のように大きな実装面積を必要としない。また、インダクタやコンデンサを基板上に実装する必要もなく、部品の管理コスト、実装にかかる作業工数やリードタイムなど、設置面積、コスト、設計・製造時間の点で節約効果を発生させることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
10,70,80,90,140 ノイズ抑制構造
11,51 回路基板
12,12a〜12f,57 信号配線
13〜16 グランド線
17,18,18a,18a1,18a2,18b,33 共振線
21〜24,24a,24b 伝送回路モデル
31,32 短絡線
52〜55 LSI

Claims (8)

  1. 信号配線とリファレンス信号配線とが同一配線層に隣接して形成されるコプレーナ型ペア線路が形成されるとともに、前記リファレンス信号配線に隣接して共振線が形成された回路基板であって、
    前記リファレンス信号配線は、2つ以上の領域に分断され、
    前記共振線は、前記リファレンス信号配線の隣接する2つの領域のそれぞれと接続されている回路基板。
  2. リファレンス信号配線と信号配線とからなるコプレーナ線路と共振線とが形成された回路基板であって、
    前記リファレンス信号配線は、2つ以上の領域に分断され、
    前記共振線は、前記リファレンス信号配線の隣接する2つの領域のそれぞれと接続されている回路基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回路基板において、
    前記回路基板は、1層以上の配線層を有し、
    前記回路基板の同一の配線層に、信号配線、前記リファレンス信号配線及び前記共振線がこの順に並んで形成されている回路基板。
  4. 請求項3に記載の回路基板において、
    前記リファレンス信号配線及び前記共振線をそれぞれ2つ有し、
    前記信号配線の両側に2つの前記リファレンス信号配線が形成され、前記2つのリファレンス信号配線の前記信号配線とは反対側にそれぞれ前記共振線が形成されている回路基板。
  5. 請求項3に記載の回路基板において、
    前記共振線を複数有し、
    前記複数の共振線のうち、前記リファレンス信号配線に近い方から数えて奇数番目の共振線と前記リファレンス信号配線から最も離れた共振線とが、前記2つの領域の一方に接続され、前記リファレンス信号配線に近い方から数えて偶数番目の共振線と前記リファレンス信号配線から最も離れた共振線とが、前記2つの領域の他方に接続されている回路基板。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の回路基板において、
    前記共振線の幅が、前記リファレンス信号配線の分断箇所に近い部分よりも遠い部分の方が狭くなっている回路基板。
  7. 請求項3乃至6のいずれか1項に記載の回路基板において、
    前記共振線と前記リファレンス信号配線との間隔が、前記リファレンス信号配線の分断箇所に近い部分よりも遠い部分のほうが広くなっている回路基板。
  8. 請求項3乃至7のいずれか1項に記載の回路基板において、
    前記信号配線が、隣接して複数形成されている回路基板。
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