JP2014002008A - 抗体精製方法、及び、抗体精製用カラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸着効率の高い抗体精製用カラムを提供し、抗体精製に掛かる時間を大幅に短縮する。
【解決手段】 3次元網目構造のシリカゲルまたはシリカガラスからなる骨格体7と、骨格体7の表面に分散して形成された骨格体の表面から内部まで貫通する細孔9とを有し、窒素吸着法で測定した細孔9の中心直径が40nm以上70nm以下である多孔質担体5の表面に、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなる抗体精製用カラムを用い、精製対象の抗体を含む精製前溶液と吸着体との接触時間が40秒以下の条件で、抗体精製用カラムに精製前溶液を通液させて、精製前溶液内の抗体を吸着体に吸着させ、抗体を精製する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなる抗体精製用カラム、及び、その抗体精製用カラムを用いて行う抗体精製方法に関する。
抗体は、抗体医薬として広く用いられている他、生化学分野の研究でも広く活用されており、抗体精製を高効率に行われることが望まれている。免疫グロブリン抗体(Ig)は、2本の同一重鎖(Heavy chain)と2本の同一軽鎖(Light chain)のポリペプチド鎖を有し、重鎖と軽鎖がY字型に配置した基本構造を有している。免疫グロブリン抗体は、基本構造が共通しているため、抗体精製に生物学的親和性を利用したアフィニティークロマトグラフィーを用いて、粗精製プロセスを行った後に最終精製プロセスを行うことが一般に行われている。
免疫グロブリン抗体の精製には、当該抗体の定常部位と親和性のあるプロテインAを担体にリガンドしてなる吸着体を備えたアフィニティーカラムが使用できる。従来、アフィニティーカラムに用いる担体として、ビーズ状のシリカゲル、アガロースゲル、セルロースゲル等の多数の細孔を有する多孔質担体が用いられている。
また、最近では、下記の特許文献1において、アフィニティーカラムに用いる多孔質担体として、無機モノリスを使用することが提案されている。特許文献1では、無機モノリスは、直径0.1μm〜10μmのマクロ孔(貫通孔)と骨格体が共連続構造を形成し、骨格体に直径2nm〜200nmのメソ孔(細孔)が存在する、シリカを主成分とする無機系多孔質連続体として規定されている。
特開2012−1462号公報
現在実用化されているビーズ状の多孔質セルロースゲル等を担体として使用した抗体精製用のアフィニティーカラムは、高線速にすると吸着能力が低下する、或いは、高線速で圧密化を起こすという欠点が指摘されており、担体として無機モノリスを使用することで、当該欠点が補われると考えられている(特許文献1参照)。尚、これらのビーズ状の多孔質担体の欠点は、以下のように分析することができる。
第1に、抗体精製用カラム内に通液された精製対象の抗体を含む精製前溶液は、各ビーズ間の隙間を流路として流れるが、抗体のビーズ内部の細孔表面への移動は拡散による移動となり、更に、担体がビーズ状でその直径が細孔径に対して大きいので、抗体はビーズ表面近傍の細孔表面にしか吸着されず、ビーズ表面近傍から深奥部に亘る細孔表面積の全てを有効に利用できない。
第2に、上記第1の問題点を改善するためにビーズ径を小さくすると、各ビーズ状担体間の隙間が狭窄して精製前溶液の流路抵抗が高くなって圧力損失が増加し、精製前溶液の流量を大きくできない。カラム容器内にビーズ状担体を密に充填した場合を仮定すると、各ビーズ状担体間の隙間の狭窄個所を通過する流路径がビーズ径の15%程度まで狭くなること、また、当該狭窄個所がビーズ状担体によって4方向から囲まれ、一方向から当該狭窄個所に浸入する流路が対向するビーズ状担体によって大きく屈曲すること等が、圧力損失増加の要因と考えられる。
更に、多孔質セルロースゲル等のソフトゲルでは、更に圧力損失が高く、高線速で精製前溶液を通液した場合、圧密化が起こり一定流量以上では精製前溶液が流れなくなる。
従って、担体として無機モノリスを使用することで、高線速下での吸着能力の低下及び圧密化は或る程度改善されることが期待される。
しかしながら、吸着能力の低下は単に高線速であることだけが要因でないことが、本願発明者の鋭意研究により明らかになった。無機モノリスにおいても、高線速にすると吸着能力が低下する点は、程度の差はあれ、従来のビーズ状の担体と同じであり、当該高線速以外の他の要因を考慮した設計を行わなければ、高線速下において高い吸着能力を得られないことが判明した。
特許文献1に開示の無機モノリスの細孔径が2nm〜200nmと広範囲に分布しており、細孔径の設定の自由度は極めて大きい。一方、吸着対象の免疫グロブリン抗体の分子は扁平なY字型形状をしており、当該Y字型構造の頂点間の距離(以下、「抗体の大きさ」と称す)は約10〜12nmである。つまり、無機モノリスの細孔径は、当該抗体の大きさの6分の1から20倍までの広範囲に分布している。
細孔径が大きくなると細孔容積当たりの表面積が小さくなり、吸着効率が低下する。逆に、細孔径が小さくなると細孔内の拡散速度が遅くなるため表面近傍の細孔表面にのみにしか抗体が吸着されず、吸着効率が低下する。従って、抗体の大きさに対して大き過ぎる或いは小さ過ぎる細孔径を用いることで、吸着効率が低下すると考えられ、無機モノリスの細孔径が2nm〜200nmと広範囲に分布していれば、吸着効率が低下する細孔径の範囲が含まれることになり、改善の余地がある。
本願発明者の鋭意研究により、吸着効率と細孔径の間に有意な相関があることを見出し、従来の無機モノリスより細孔径の分布をタイトに制御することで、従来と比較して吸着効率を大幅に改善できることを確認した。実際、特許文献1では、吸着効率と細孔径との間の関係は一切考慮されておらず、細孔径の分布を制御して吸着効率の改善を図ることにつき何らの検討も示唆もなされていない。
本発明は、上述の抗体精製用のアフィニティーカラムの問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸着効率の高い抗体精製用カラムを提供し、抗体精製に掛かる時間を大幅に短縮することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、3次元網目構造のシリカゲルまたはシリカガラスからなる骨格体と、前記骨格体の表面に分散して形成された前記骨格体の表面から内部まで貫通する細孔とを有し、窒素吸着法で測定した前記細孔の中心直径が40nm以上70nm以下である多孔質担体の表面に、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなる抗体精製用カラムを用い、精製対象の抗体を含む精製前溶液と前記吸着体との接触時間が40秒以下の条件で、前記抗体精製用カラムに前記精製前溶液を通液させて、前記精製前溶液内の抗体を前記吸着体に吸着させ、前記抗体を精製することを特徴とする抗体精製方法を提供する。
更に好ましくは、上記特徴の抗体精製方法において、前記接触時間は2秒以上40秒以下である。
更に好ましくは、上記特徴の抗体精製方法において、溶媒置換、吸着、洗浄、溶出、及び、後洗浄の各工程からなる1回の精製工程に要する時間は、120秒以内である。
更に好ましくは、上記特徴の抗体精製方法において、前記後洗浄工程でpH13を超える強アルカリの溶液を用いずに前記抗体精製用カラムの洗浄を行い、2時間以内に、前記精製工程を100回以上繰り返す。
上記目的を達成するため、本発明は、3次元網目構造のシリカゲルまたはシリカガラスからなる骨格体と、前記骨格体の表面に分散して形成された前記骨格体の表面から内部まで貫通する細孔とを有する多孔質担体の表面に、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなり、窒素吸着法で測定した前記細孔の中心直径が40nm以上70nm以下であることを特徴とする抗体精製用カラムを提供する。
更に好ましくは、上記特徴の抗体精製カラムは、精製対象の抗体を含む精製前溶液と前記吸着体との接触時間が2秒以上40秒以下の条件で、前記吸着体に前記精製前溶液を通液させて、前記精製前溶液内の抗体を前記吸着体に吸着させた場合における、波長280nmの紫外線を用いて得られる吸着破過曲線で10%破過を超える前記吸着体の単位体積当たりの前記抗体の添加量で規定される動的吸着容量が10mg/mLgelを超える吸着性能を有する。
尚、上記特徴の抗体精製方法及び抗体精製用カラムにおいて、多孔質担体の表面は、骨格体の表面に加え、細孔の内壁面を含む。
上記特徴の抗体精製方法または抗体精製用カラムによれば、担体にシリカモノリスを用い、しかも抗体吸着に最適な範囲の中心細孔直径を使用することで、後述するように、高線速下において高い動的吸着容量(dBC、動的結合容量とも呼ばれる)が実現でき、吸着工程での所要時間を40秒以下にして、高効率且つ短時間での抗体精製を実施できる。
本発明に係る抗体精製用カラムの第1実施形態における概略の構成を模式的に示す構成図 本発明に係る抗体精製用カラムの吸着体の構造を模式的に示す要部断面図 本発明に係る抗体精製用カラムの吸着体を構成する多孔質担体の構造を模式的に示す要部断面図 本発明に係る抗体精製用カラムの吸着体を構成する多孔質担体のSEM写真 本発明に係る抗体精製用カラムの吸着体を充填した評価用カラムの線速度と動的吸着容量の関係を測定した結果を示す吸着破過曲線図 図5の吸着破過曲線から得られる線速度と動的吸着容量と接触時間の関係を示す図 本発明に係る抗体精製用カラムの多孔質担体の中心細孔直径の異なる4種類の評価用カラムの吸着性能を比較評価した結果を示す図 本発明に係る抗体精製用カラムの第2実施形態における概略の構成を模式的に示す構成図
本発明に係る抗体精製用カラム(以下、適宜「本カラム」という。)、及び、本カラムを用いた抗体精製方法の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
第1実施形態の本カラム10は、一例として、図1に示すように、円盤状または円柱状の吸着体1が円筒容器2に収容されて構成されている。円筒容器2の各端面には、夫々開口部3,4が形成されている。開口部3,4の一方が、後述する精製工程の各工程で通液する溶液の送入口となり、他方が通液後の溶液の排出口となる。
本カラム10の主要な構成部品である吸着体1は、図2に模式的に示すように、円盤状または円柱状に成形された無機系の多孔質担体5の表面に吸着対象物質である免疫グロブリン抗体の定常部位と特異的に結合するタンパク質6を表面修飾して固定化したものである。本実施形態では、当該タンパク質6としてプロテインAを使用する。
吸着体1を構成する無機系の多孔質担体5は、図3に模式的に示すように、3次元網目状の一体構造の骨格体7と、骨格体7の間隙に形成された平均孔径が4μm以下の範囲内の3次元網目状の貫通孔8を有してなり、更に、骨格体7の表面には、中心細孔直径が40nm以上70nm以下の範囲の細孔9が分散して形成されている。尚、貫通孔8の孔径は細孔9の孔径より大きく、例えば0.5μm以上である。従って、本カラム10で使用する多孔質担体5は、孔径の異なる2種類の細孔(貫通孔8と細孔9)からなる2重細孔構造となっている。図4に、本カラム10で使用する多孔質担体5のSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例を示す。尚、貫通孔はマクロ孔、細孔はメソ孔とも呼ばれる。
次に、多孔質担体5の表面に抗体結合能を有するタンパク質6としてプロテインAを固定化した吸着体1を備えた本カラムの作製方法について、後述する吸着性能評価に使用する評価用カラムの作製工程を一例として説明する。
先ず、10mM(体積モル濃度)硝酸水溶液10mlに対してポリエチレングリコール(分子量100000)1.2gと尿素0.9gを溶かし、氷冷下でテトラエトキシシラン5mlを加え、30分攪拌して均一な溶液を得る。得られた均一溶液を、直径8mmのポリプロピレンチューブに充填し、30℃でゲル化させる。その後、得られたゲルを密閉容器に入れ、120℃で20時間加熱処理した後、蒸留水ですすぎ乾燥し、650℃5時間で焼成してシリカモノリス多孔質担体5(シリカゲルまたはシリカガラスからなる多孔質担体に相当)を得る。尚、本実施形態で使用する多孔質担体5の合成方法は、スピノーダル分解ゾルゲル法を使用するものである。
上記合成条件では、貫通孔の平均孔径(水銀圧入法による測定)が約1.7μm、細孔の中心直径(中心細孔直径、窒素吸着法による測定)が約50nmのシリカモノリスが得られる。上述のポリエチレングリコールの添加量を調整することで、貫通孔の孔径を制御することができ、ゲル化後の加熱処理温度を調整することで、中心細孔直径を制御することができる。尚、本実施形態においては、中心細孔直径は、窒素吸着法で測定した細孔分布における細孔容積(V)を細孔直径(D)の常用対数(logD)で微分した値(dV/d(logD))を細孔直径(D)に対してプロットした曲線の最大のピークを示す細孔直径として定義される。
引き続き、得られたシリカモノリス多孔質担体を直径8mmにくり抜き、硬質ガラス管に装填して外周からガスバーナーで加熱して、シリカモノリス多孔質担体とガラス管を密着させガラスクラッドカラムを得る。得られたガラスクラッドカラムを所定長さ(本実施形態では10mm)にダイアモンドカッターで切断して、プロテインAを固定化する前の評価用カラムが得られる。
引き続き、得られた評価用カラムに、5%γアミノプロピルトリエトキシシランのトルエン溶液を通液して充填し、100℃24時間加熱し、反応後に、2−プロパノールを通液して評価用カラムを洗浄し80℃で乾燥する。その後、1%炭酸スクシンイミジルのアセトニトリル溶液を通液した後、アセトニトリルで洗浄して減圧乾燥し、5mg/mLのプロテインAのHEPES緩衝溶液を通液して、プロテインAを固定化した評価用カラムを得る。
尚、上述の作製方法で説明した寸法や成型方法等は、評価用カラムの形状及び大きさに合わせた値であり、実用に供する本カラム1の多孔質担体5の形状及び大きさ応じて、適宜変更される。
次に、上記要領で作製した評価用カラムを用いて本カラムの免疫グロブリン抗体(IgG)の吸着性能評価を行った評価手順及び評価結果を説明する。
本カラムの吸着性能の評価では、動的吸着容量(dBC)の多孔質担体の中心細孔直径に対する依存性と、線速度に対する依存性を調べた。中心細孔直径依存性の評価では、多孔質担体の中心細孔直径が30nm、50nm、70nm、100nmの4種類のサンプルを準備し、線速度90cm/hでの動的吸着容量を測定した。線速度依存性の評価では、多孔質担体の中心細孔直径が50nmのサンプルを準備し、線速度90cm/h、360cm/h、720cm/h、1800cm/hの4通りの線速度での動的吸着容量を測定した。
何れの評価においても、動的吸着容量の測定は以下の要領で実施した。評価用カラムを高速液体クロマトグラフィー装置に接続した。評価用カラムを10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)にて平衡化した後、1mg/mLのIgGリン酸緩衝生理食塩水溶液(リン酸濃度10mM、pH7.4)を所定の線速度にて評価用カラムに通液し、紫外可視吸光光度計を用いて評価用カラム出口の溶液を紫外吸収波長280nmにてオンラインで測定した。
尚、動的吸着容量の測定では、ゲル単位体積当たりのIgG添加量(通液したIgG溶液量×IgG濃度÷評価用カラムの担体体積、単位:mg/mLgel)を横軸に、評価用カラム出口の溶液の紫外吸収波長280nmでのIgGリン酸緩衝生理食塩水の検出強度比(リン酸緩衝生理食塩水溶液が1mg/mLで検出される強度を100%とする)を縦軸にプロットして吸着破過曲線を描き、ゲル体積当たりで添加したIgGが10%(10%破過)を超える点を動的吸着容量とした。
図5に、線速度が90cm/h、360cm/h、720cm/h、1800cm/hにおける、多孔質担体の中心細孔直径が50nmの評価用カラムの吸着破過曲線を示す。図5に示す吸着破過曲線の10%破過から、各線速度に対する動的吸着容量が導出され、各線速度と評価用カラムの長さから、IgG溶液の評価用カラムの入口から出口までの接触時間が算出される。図6に、各線速度に対する接触時間と動的吸着容量を纏めて示す。
図6に示すように、線速度が90cm/h、360cm/h、720cm/h、1800cm/hと速くなると、接触時間は40秒、10秒、5秒、2秒と短くなり、動的吸着容量は、38mg/mLgel、33mg/mLgel、27mg/mLgel、20mg/mLgelと低下する。線速度と接触時間は反比例の関係にある。ここで、注目すべきは、線速度を上げて接触時間を40秒から2秒に、20分の1に短縮しても、動的吸着容量は、38mg/mLgelから20mg/mLgelと約半分に低下したに過ぎない点である。つまり、本カラムは、基本的な吸着性能が高いため、吸着能力の極端な低下を伴わずに、線速度を上げて接触時間を40秒から更に短縮できることが分かる。
図7に、線速度が90cm/hにおける、多孔質担体の中心細孔直径が30nm、50nm、70nm、100nmの4種類の評価用カラムの動的吸着容量を示す。図7より、中心細孔直径が40nmを下回り30nmになると、動的吸着容量は中心細孔直径が50nmの場合の約13%まで低下し、逆に、中心細孔直径が70nmを上回り100nmになると、動的吸着容量は中心細孔直径が50nmの場合の約26%まで低下し、中心細孔直径が50nm付近、概ね40nmから70nmの範囲に最適な中心細孔直径の範囲が存在することが分かる。図7中の横方向の矢印で示す幅は、4種類の評価用カラムの細孔径の分布範囲を示しており、夫々、概ね±10nmの範囲で分布している。
免疫グロブリン抗体の大きさが約10〜12nmであることから、中心細孔直径が30nm程度では、抗体は、細孔の骨格体表面付近で固定化されたプロテインAに結合しても、細孔奥部の表面に固定化されたプロテインAとは十分に結合できていないものと推察される。図7より、中心細孔直径としては、40nm以上であることが好ましいと推察される。また、中心細孔直径が70nmから100nmへと増加するに伴い、細孔容積当たりの表面積が小さくなり、動的吸着容量が低下していると考えられる。以上より、多孔質担体の中心細孔直径は、40nmから70nmの範囲内、より好ましくは、45nmから60nmの範囲内に設定するのが良い。
次に、本カラムを用いた抗体精製方法の処理手順を説明する。本実施形態では、抗体精製方法は、溶媒置換、吸着、洗浄、溶出、後洗浄の5つの工程で構成される。
先ず、溶媒置換工程では、本カラムに10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)を通液して平衡化する。
次に、吸着工程では、IgGリン酸緩衝生理食塩水溶液(pH7.4)、或いは、血清、腹水、細胞上清等の免疫グロブリン抗体を含む溶液を、本カラムに通液して、抗体を吸着体に吸着させる。
次に、洗浄工程では、本カラムに10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)を通液して、吸着体内の免疫グロブリン抗体を含んでいた溶液を洗い流す。
次に、溶出工程では、本カラムに100mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH3.0)または100mMグリシン+塩酸緩衝液(pH3.0)を通液して、吸着体内を酸性にして吸着体に吸着した免疫グロブリン抗体を溶出させる。これにより、吸着体に吸着した免疫グロブリン抗体を回収することができる。
次に、後洗浄工程では、本カラムに10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)を通液して、溶出工程で用いた吸着体内の酸性溶液を洗い流し、吸着体内を中性に平衡化させる。
本実施形態では、以下の要領で、上記の溶媒置換、吸着、洗浄、溶出、後洗浄の5つの工程からなる1回の精製工程を、120秒以内に実施することができる。本実施形態では、吸着体の体積を基準として、各工程で通液する溶液の容量を、溶媒置換工程で2倍、吸着工程で3倍、洗浄工程で2倍、溶出工程で4倍、後洗浄工程で1倍を想定している。尚、各工程で通液する溶液の容量比は、上記比率に限定されるものではない。
上述の評価用カラムと同じ、直径8mm、長さ10mmの円柱形のシリカモノリス多孔質担体にプロテインAを固定した吸着体の使用を想定し、1回の精製工程を通しての各溶液を流量0.648mL/min(線速度360cm/hに相当)で通液した場合、溶媒置換工程で200μLを17.5秒、吸着工程で300μLを26.3秒、洗浄工程で200μLを17.5秒、溶出工程で400μLを35.1秒、後洗浄工程で100μLを8.8秒、夫々通液することになり、1回の精製工程が約105秒で完了する。
尚、吸着工程で通液する免疫グロブリン抗体を含む溶液中の抗体濃度を10mg/mLとした場合に、吸着体の単位体積当たり30mg/mLgelの吸着量が得られる。
上記想定では、線速度360cm/hを想定したが、図5及び図6に示す評価結果より、線速度は360cm/hより更に速くできるので、1回の精製工程に要する時間を105秒より更に短縮できる。例えば、1回の精製工程に要する時間を72秒まで短縮すると、上記精製工程を2時間で100回繰り返すことができる。1回の精製工程に要する時間が120秒でも、上記精製工程を2時間で60回繰り返すことができる。
ここで注目すべきは、1回の精製工程に要する時間が1〜2分程度と短いため、1回の精製工程毎に、後洗浄工程で強アルカリ溶液(pH13以上)を用いて、強吸着物質の洗浄及び滅菌を行う必要が無い点である。従来のアフィニティーカラムでは、強アルカリ処理により吸着性能が低下することが知られており、強アルカリ処理による滅菌が必要なければ、吸着性能の低下を伴わずに、上述の精製工程を連続的に繰り返すことができる。
精製工程を連続的に繰り返すことで、高効率に抗体精製が実施できるとともに、本カラムに使用するプロテインAは高価であるので、精製工程を100回以上繰り返すことで、コストパフォーマンスの向上も図れる。
一方、現在実用に供されている従来のビーズ状のアガロースゲルを用いたアフィニティーカラムでは、抗体精製に要する総処理時間はしばしば2時間を超える。その間、当然ながら滅菌処理は行われていない。つまり、本カラムを用いて精製工程を連続的に繰り返す場合でも総処理時間が2時間以内であれば、従来と同様に滅菌処理の必要がなく、後洗浄工程で強アルカリ溶液(pH13以上)を用いなくてもよい。
〈第2実施形態〉
本カラムの第2実施形態について説明する。図8に示すように、第2実施形態の本カラム20は、円筒状の吸着体11が円筒容器12に収容されて構成されている。円筒容器12の各端面には、夫々開口部13,14が形成され、開口部13,14の一方が、上述の精製工程の各工程で通液する溶液の送入口となり、他方が通液後の溶液の排出口となる。
図8に示すように、吸着体11の筒状外側面11aが円筒容器12の内壁面から離間して、その間に溶液の通流路15が形成されている。図8中の左右の通流路15は環状になっており連通している。また、吸着体11の筒状内側の空間も、溶液の通流路16となる。開口部13は、通流路16に連通し、開口部14は通流路15に連通している。開口部13が送入口、開口部14が排出口となる場合、溶液は、開口部13、通流路16、吸着体11、通流路15、開口部14の順番に流れる。
本カラム20の吸着体11は、外形は円筒状に加工されているが、平均孔径の異なる2種類の細孔(貫通孔と細孔)からなる2重細孔構造を有する一体構造の多孔質担体の表面に、プロテインAを固定化したもので、第1実施形態の吸着体1と同じである。また、多孔質担体の貫通孔の平均孔径と細孔の中心直径も、第1実施形態の多孔質担体5の場合と同じである。従って、吸着体及び多孔質担体の作製方法及びそれらの吸着性能は、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は省略する。
第2実施形態では、円筒状の吸着体11の筒状外側面11aと筒状内側面11bの一方から他方へと各溶液が通液されるため、筒状外側面11aと筒状内側面11b間の距離が吸着体11の厚みとなる。第1実施形態では、円盤状または円柱状の吸着体1の上面と下面の一方から他方へと各溶液が通液されるため、吸着体1の上面と下面間の距離が吸着体1の厚みとなる。
次に、本カラムの別実施形態について説明する。
〈1〉上記各実施形態では、吸着体1,11の厚みについては、具体的な数値を明示しなかったが、吸着体1,11の厚みは、第1実施形態において説明した評価用カラムと同様に10mmに設定することで、吸着工程において、線速度90cm/h以上で通液することで、接触時間40秒以内の短時間での処理が可能となる。図5及び図6に示す評価結果より、線速度は90cm/hより更に速くできるので、吸着体1,11の厚みを、線速度に比例して厚くしても、接触時間40秒以内の短時間での処理が可能となる。
〈2〉上記第1実施形態では、吸着体1及び円筒容器2の断面形状として円形及び円環形を想定したが、該断面形状は円形及び円環形に限定されるものではなく、多角形状でも構わない。また、上記第2実施形態では、吸着体11及び円筒容器12の断面形状として円環形を想定したが、該断面形状は円環形に限定されるものではなく、多角形状でも構わない。
〈3〉上記各実施形態では、多孔質担体の貫通孔の平均孔径(水銀圧入法による測定)は、4μm以下を想定し、第1実施形態で説明した評価用カラムでは、1.7μmの場合について、説明したが、本カラムの吸着性能は、貫通孔の平均孔径が4μm以下の範囲では、平均孔径に大きく依存しないことが確認されている。尚、貫通孔の平均孔径が4μmを超えて大きくなると、細孔表面積も減少するので、吸着性能も低下してくる。
本発明に係る抗体精製方法及び抗体精製用カラムは、免疫グロブリン抗体の精製に利用可能である。
1: 吸着体
2: 円筒容器
3,4: 開口部(送入口,排出口)
5: 多孔質担体
6: プロテインA
7: 骨格体
8: 貫通孔
9: 細孔
10: 本発明に係る抗体精製用カラム
11: 吸着体
11a: 吸着体の筒状外側面
11b: 吸着体の筒状内側面
12: 円筒容器
13,14: 開口部(送入口,排出口)
15: 通流路(吸着体の外側)
16: 通流路(吸着体の内側)
20: 本発明に係る抗体精製用カラム

Claims (6)

  1. 3次元網目構造のシリカゲルまたはシリカガラスからなる骨格体と、前記骨格体の表面に分散して形成された前記骨格体の表面から内部まで貫通する細孔とを有し、窒素吸着法で測定した前記細孔の中心直径が40nm以上70nm以下である多孔質担体の表面に、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなる抗体精製用カラムを用い、
    精製対象の抗体を含む精製前溶液と前記吸着体との接触時間が40秒以下の条件で、前記抗体精製用カラムに前記精製前溶液を通液させて、前記精製前溶液内の抗体を前記吸着体に吸着させ、前記抗体を精製することを特徴とする抗体精製方法。
  2. 前記接触時間が2秒以上40秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の抗体精製方法。
  3. 溶媒置換、吸着、洗浄、溶出、及び、後洗浄の各工程からなる1回の精製工程に要する時間が、120秒以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の抗体精製方法。
  4. 前記後洗浄工程でpH13を超える強アルカリの溶液を用いずに前記抗体精製用カラムの洗浄を行い、2時間以内に、前記精製工程を100回以上繰り返すことを特徴とする請求項3に記載の抗体精製方法。
  5. 3次元網目構造のシリカゲルまたはシリカガラスからなる骨格体と、前記骨格体の表面に分散して形成された前記骨格体の表面から内部まで貫通する細孔とを有する多孔質担体の表面に、プロテインAを固定してなる吸着体を備えてなり、
    窒素吸着法で測定した前記細孔の中心直径が40nm以上70nm以下であることを特徴とする抗体精製用カラム。
  6. 精製対象の抗体を含む精製前溶液と前記吸着体との接触時間が2秒以上40秒以下の条件で、前記吸着体に前記精製前溶液を通液させて、前記精製前溶液内の抗体を前記吸着体に吸着させた場合における、波長280nmの紫外線を用いて得られる吸着破過曲線で10%破過を超える前記吸着体の単位体積当たりの前記抗体の添加量で規定される動的吸着容量が10mg/mLgelを超える吸着性能を有することを特徴とする請求項5に記載の抗体精製用カラム。
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