JP2014000600A - アーク溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボットの姿勢によっては、コンジットケーブル内における溶接ワイヤの遊びの状態が大きく変化する。このため、特に溶接ワイヤを正送から逆送へ、または逆送から正送へといったように送給方向を逆転させた直後は、期待するワイヤ送給量を得ることができない。
【解決手段】本発明のアーク溶接装置101は、溶接ワイヤ1を母材2に近づく方向へ正送または母材から離れる方向へ逆送する送給操作が行われると、1回の送給操作に応じた設定送給量を送給するワイヤ送給制御手段RCを備えている。ワイヤ送給制御手段RCは、前回の送給操作とは逆方向への送給操作が行われたときに、設定送給量に予め定めた補正量を加算して送給する。正送操作と逆送操作を頻繁に切り替えて行ったとしても、遊びを考慮した常に一定量のワイヤ送給量が得られるので、教示確認や修正作業時間を短縮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接トーチの先端から溶接ワイヤを繰り出す手元操作が可能なアーク溶接装置に関するものである。
従来から、溶接電源装置やこれに付属した遠隔操作器、あるいはアーク溶接ロボットの可搬式操作装置に備えられた操作キーを用いて、溶接トーチの先端から溶接ワイヤを繰り出すための操作(以下、手動送りという)が可能になっている。一般的に、溶接トーチの先端から突き出す方向(母材へと近づける方向)への手動送りを正送やインチングといい、逆の引っ込める方向(母材から離れる方向)への手動送りを逆送やリトラクトという表現を用いることが多い。
特にアーク溶接ロボットの場合、上記した正送や逆送の操作は専用の操作キーを用いて行われる。すなわち、正送のための正送キー、および逆送のための逆送キーが個別に設けられており、キーを押下することにより、正送または逆送が行われる。例えば、正送キーを押下している間、ワイヤ送給装置に指令信号が所定間隔で継続して出力されることにより、押下時間に応じた長さだけ、溶接ワイヤが正送される。
溶接ワイヤの手動送りを行う場面としては、溶接施工の後に溶接ワイヤの燃え上がりにより突き出し長が変わった場合や、新たな溶接ワイヤを補充する場合等である。これに加えて、アーク溶接ロボットを使用している場合は、溶接の狙い位置を教示したり、突き出し長を最適値に保ったりする場合にも溶接ワイヤの手動送りを行う。いずれの場合でも、溶接ワイヤを溶接トーチの先端(正確には溶接チップの先端)から、規定長さだけきっちり突き出るように調整を行う必要がある。
特にアーク溶接ロボットにおいては、溶接の狙い位置を正確に教示することが非常に重要となる。狙い位置が正確でないと、溶接欠陥の原因となるからである。溶接ワイヤはコイル状に巻かれたワイヤリールから供給されるため、曲がり癖があり、溶接トーチの先端から必ずしも真っ直ぐに送り出される訳ではない。溶接ワイヤの曲がり癖も含めて、狙い位置を正確に教示するためには、溶接区間の各教示点において、溶接ワイヤの正送を行って母材のごく近傍までワイヤ先端を近づけて、あるいは母材と軽く接触させて狙い位置を確認し、確認後は逆送を行ってロボットを次の教示点まで移動させ、再度正送を行って狙い位置を確認するということを繰り返す。
上述したように、溶接ワイヤは頻繁に正送または逆送を行う必要があるため、操作を簡便化する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、正送指令スイッチをオン入力するたびに比較的小なる一定の送給量だけ溶接ワイヤを送給し、前記指令スイッチが一定時間以上継続してオン入力されたときは、前記一定時間の経過後から溶接ワイヤを比較的大なる一定送給量に達するまで連続的に送給した後に停止する技術が開示されている。また、特許文献2には、正送指令スイッチをオン入力するたびに予め定めた送給量だけ溶接ワイヤを送給し、前記指令スイッチが一定時間以上継続してオン入力されたときは、前記一定時間の経過後からワイヤを連続的に送給する技術が開示されている。
特公平6−59548号公報 特公平6−2315号公報
上述した特許文献1および2に開示された従来技術を採用することにより、1回の操作で一定量の正送および逆送を行うことができるので、突き出し長を調整したり、狙い位置を教示するべく溶接ワイヤを母材へ接近させるような場合は便利である。しかしながら、垂直多関節型アームの上腕部にワイヤ送給装置を搭載している一般的なアーク溶接ロボットでは、ワイヤ送給装置から溶接トーチ先端部までのワイヤ送給経路は1m程度以上あるのが普通である。ワイヤ送給経路はロボットの姿勢によって大きく変化するため、コンジットケーブル内での溶接ワイヤの遊びの状態やワイヤ送給負荷もロボットの姿勢によって変化することになる。また、ロボットは同じ姿勢であったとしても、溶接ワイヤを正送から逆送へ、または逆送から正送へといったように、送給方向を逆転させた直後には、コンジットケーブル内における溶接ワイヤの遊びの状態が大きく変化する。このため、ワイヤ送給装置により例えば5mm送給制御したとしても、溶接トーチの先端から正確に5mm送給されずに3mmで留まる等、期待するワイヤ送給量を得ることができない。
そこで、本発明は、1回の送給操作により溶接ワイヤを常に所定量送給するアーク溶接装置において、コンジットケーブル内での遊びを考慮した送給制御を行うことによって常に所望のワイヤ送給量を得ることができるアーク溶接装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接トーチの先端部から突き出した溶接ワイヤを母材に近づく方向へ正送または母材から離れる方向へ逆送する送給操作が行われると、1回の送給操作に応じた所定の送給量を送給するワイヤ送給制御手段を備えるアーク溶接装置において、
前記ワイヤ送給制御手段は、前回の送給操作とは逆方向への送給操作が行われたときに、前記所定の送給量に予め定めた補正量を加算して送給する補正送給動作を行うことを特徴とするアーク溶接装置である。
請求項2の発明は、前記補正量として正送時の補正量および逆送時の補正量が個別に設定されることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置である。
請求項3の発明は、前記補正量は、前記溶接トーチを把持するアーク溶接ロボットの動作を定める作業プログラムに記憶された溶接区間毎に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアーク溶接装置である。
請求項4の発明は、前記補正量は、前記溶接トーチを把持するアーク溶接ロボットの動作を定める作業プログラムに記憶された教示点毎に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアーク溶接装置である。
請求項5の発明は、前記所定の送給量をワイヤ送給速度およびワイヤ送給時間の乗算にて定める場合は、前記補正量は前記ワイヤ送給速度、前記ワイヤ送給時間のいずれか一方または両方に補正率を乗じて設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアーク溶接装置である。
本発明によれば、1回の送給操作により溶接ワイヤを常に所定量送給するアーク溶接装置において、送給操作が行われたときに直前の送給操作と送給方向が同一か否かを判定し、逆方向への送給操作が行われたと判定した場合は、前記所定量に予め定めた補正量を加算して送給するようにした。このようにすることによって、コンジットケーブル内での遊びを考慮したワイヤ送給を実現することができる。具体的には、正送操作と逆送操作を頻繁に切り替えて行ったとしても、常に設定された一定量のワイヤ送給量が得られるので、教示内容の確認や修正に要する作業時間を短縮することができる。
本発明に係るアーク溶接装置をアーク溶接ロボットに具体化したときのシステム構成図である。 本発明に係るアーク溶接ロボットのブロック図である。 補正量を溶接区間毎または教示点毎に設定する場合の一例である。 本発明の解釈実行部の処理の流れを示すフローチャートである。
[実施の形態1]
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るアーク溶接装置をアーク溶接ロボット101に具体化したときのシステム構成図である。同図に示すように、アーク溶接ロボット101は、溶接ワイヤ1を送給するためのワイヤ送給モータWMを備えたロボットR、操作手段としてのティーチペンダントTP、ロボットRを動作制御するロボットコントローラRC、および溶接電源WPから構成されている。
ティーチペンダントTPには、従来と同様に、溶接ワイヤ1を正送するための正送キー、および逆送するための逆送キーが備わっており、正送キーを押下すると正送の送給信号が、逆送キーを押下すると逆送の送給信号がロボットコントローラRCに出力される。より具体的には、正送キーまたは逆送キーを1回押下する度に、予め定めた送給量(以下、設定送給量という。)を送給する送給信号が出力されるように構成されており、例えば、設定送給量が5mmの場合に正送キーが1回押下されると、溶接ワイヤ1を5mm正送するための送給信号がロボットコントローラRCに出力される。ティーチペンダントTPにはまた、ジョグダイヤル13と、このジョグダイヤル13の回転方向および回転量を検出するロータリエンコーダ(図示せず)が設けられている。正送キーまたは逆送キーの代わりに、ジョグダイヤル13を回転させることによっても溶接ワイヤ1の正送および逆送が可能となってる。より具体的には、同図に示した+側へ回転させると正送信号が、−側へ回転させると逆送信号が各々出力されるように構成されている。なお、上述した設定送給量および後述する補正量は、ティーチペンダントTPにより設定することができる。
ロボットコントローラRCは、ティーチペンダントTPの操作により出力される操作信号Tdに基づいて、ロボットRに配置された複数軸のサーボモータを動作制御するための動作制御信号Mcを出力したり、溶接電源WPに溶接指令信号Ws(溶接開始信号、ガス出力信号、ワイヤ送給制御信号、溶接電圧設定信号等)を出力する。溶接電源WPは、上記した各種信号を入力として、溶接電圧Vwおよび溶接電流Iwを供給したり、図示しないガスボンベに備えられた電磁弁を制御してシールドガスを出力したり、送給制御信号Fcを出力してワイヤ送給モータWMを正転または逆転駆動したりする。ロボットRは、ワイヤ送給モータWM、溶接トーチ4等を載置し、溶接トーチ4の先端位置を操作信号Tdに応じて移動させる。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータWMによってコンジットケーブル5を経由して溶接トーチ4内を通って送給されて、作業対象物である母材2との間でアーク3が発生して溶接が行われる。本実施形態でのワイヤ送給モータWMは、制御精度が高く応答性に優れたACサーボモータを採用している。
図2は、本発明に係るアーク溶接ロボット101のブロック図である。ティーチペンダントTPには、キーボード11、ジョグダイヤル13、このジョグダイヤル13の回転方向と回転量を検出するロータリエンコーダ14、操作メニューやガイドメッセージ等が表示される液晶ディスプレイ18、およびロボットコントローラRCと通信を行うための通信インターフェース部12が設けられている。また、ティーチペンダントTPは、CPU15、ROM16およびRAM17を備えている。CPU15は、中央演算処理装置である。ROM16には、CPU15に読み込まれて実行される各種制御プログラム(入力監視部16aおよび表示制御部16b)やその制御定数が格納されている。RAM17は、CPU15のワーキングエリアとして用いられ、計算途中のデータが一時的に格納される。なお、上述した各部はバス19を介して接続されている。
CPU15に読み込まれて実行される入力監視部16aは、キーボード11およびジョグダイヤル13からの入力を監視し、この監視結果に基づいて各種の操作信号およびロータリエンコーダ14が検出した検出信号を通信インターフェース部12を介してロボットコントローラRCに通知する。表示制御部16bは、操作メニューやガイドメッセージ等に加えて、後述するジョグダイヤル13の機能割付状態や溶接ワイヤ1の送給状態を液晶ディスプレイ18に表示する。
ここで、ジョグダイヤル13およびロータリエンコーダ14について説明する。ジョグダイヤル13には、回転の単位であって、所定の回転角度毎に設けられた目盛(ノッチ)が設けられている。ロータリエンコーダ14は、ジョグダイヤル13が回転されると、回転方向と回転量を検出し、ジョグダイヤル13がどの方向に何目盛分操作されたかを示す信号をロボットコントローラRCに送信する。ジョグダイヤル13が1目盛回転されたときに送給されるワイヤ送給量は、上述した設定送給量と同一であり、ロボットコントローラRC内に定義されている。
ロボットコントローラRCは、母材2に対してアーク溶接を自動で行うようにロボットRを制御するものである。ロボットコントローラRCは、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク25、溶接インターフェース部26、駆動指令部27および通信インターフェース部24の各部を備えている。上記ROM22には、ロボットRの制御を実行するための各種制御プログラム(解釈実行部22a、溶接指令生成部22b)とその制御定数が格納されている。各種制御プログラムの詳細については、後述する。RAM23は、CPU21のワーキングエリアとして用いられ、計算途中のデータが一時的に格納される。溶接インターフェース部26は、溶接電源WPを介してワイヤ送給モータWMに溶接ワイヤ1の送給制御信号Fcを出力する。駆動指令部27は、ティーチペンダントTPからの操作信号Tdに基づいて、ロボットRに配置された複数軸のサーボモータを動作制御するための動作制御信号Mcを出力する。なお、上述した各部はバス29を介して接続されている。ハードディスク25には、ロボットRの作業が教示された作業プログラムや各種制御変数等が格納される。
以下、CPU21に読み込まれて実行される解釈実行部22aおよび溶接指令生成部22bの構成について説明する。
解釈実行部22aは、ティーチペンダントTPから入力される正送信号または逆送信号に基づいて、溶接ワイヤ1の正送または逆送の処理を必要とするか否かを判断する。処理を必要とする場合は、溶接指令生成部22bに送給制御信号Fcの生成を依頼する。
溶接指令生成部22bは、解釈実行部22aから通知される操作結果に応じたワイヤ送給を実現するために必要な送給制御信号Fcを生成する。この送給制御信号Fcは、溶接インターフェース部26を介して溶接電源WPに出力され、最終的にワイヤ送給モータWMへと出力される。
以下、本実施形態の作用について説明する。
上述した解釈実行部22aは、本発明特有の処理として、ティーチペンダントTPにより行われた操作が正送か逆送かを判定し、送給方向(正確には送給方向を示すデータ)をRAM23に記憶する(以下、この処理により記憶された送給方向のことを前回送給方向と呼ぶ)。さらに、続けて送給操作が行われた場合には、指定された送給方向とRAM23に記憶された前回送給方向とを比較し、逆方向への送給操作が行われたと判定すると、上述した設定送給量に予め定めた補正量を加算する処理を行う。そして、演算した送給量に応じた送給制御信号Fcを溶接指令生成部22bに生成するよう依頼する。なお、補正量とは、ロボットRの姿勢によってコンジットケーブル5内での遊びにより設定送給量どおりにならないことがあるため、設定送給量を補正する(遊びにより送給されない部分を補う)ためのパラメータである。補正量は、ロボットRの姿勢に応じた最適値を実験等により予め設定しておくとよい。あるいは、補正量を適用する領域(溶接トーチ4が侵入する領域)を予め設定してもよい。また、特に教示修正を行う場合に補正量を適用する場合は、ロボットRの作業プログラムに記憶された溶接区間毎や教示点毎に補正量を設定できるように構成しておくとよい。
図3は、補正量を領域に応じて設定したり溶接区間毎または教示点毎に設定したりする場合の一例である。同図(a)は、溶接トーチ4が所定の領域(点線領域)に侵入したときに適用されるワイヤ送給の補正量を例示している。同図(a)に示すように、溶接トーチ4が位置a1に移動することにより領域Rxに侵入すると、補正量が2mmに設定される。また、溶接トーチ4が位置a2に移動することにより領域Ryに侵入すると、補正量が3mmに設定される。溶接トーチ4が位置a3に移動した場合は、領域が設定されていないため補正量は設定されない。
同図(b)は、溶接トーチ4が作業プログラムの溶接区間または教示点に位置したときに適用されるワイヤ送給の補正量を例示している。同図(b)では、母材2に対して溶接加工を施すための溶接線(溶接トーチ4の移動線)である溶接区間WaおよびWbが教示されているものとする。溶接区間Waは教示点a1およびa2により形成され、溶接区間Wbは教示点b1およびb2により形成されている。同図(b)に示すように、溶接トーチ4が溶接区間Waに位置している間は、補正量が3mmに設定される。この場合の補正量は、アーク溶接を開始させる命令のパラメータの1つとして設定されるようにしておくとよい。また、補正量を教示点のパラメータにとして設定することも可能である。すなわち、溶接トーチ4が教示点b1に位置しているときは補正量が1mmに設定され、教示点b2に位置しているときは補正量が2mmに設定される。なお、補正量は、正送時の補正量と逆送時の補正量を別々に設定できるようにしておくことが好ましい。また、溶接ワイヤ1が設定送給量を超えて出過ぎる場合に備えて、補正量として−(マイナス)の値を設定できるようにしてもよい。
このように、設定送給量を補正するための補正量は、予め定めた姿勢値や予め定めた領域毎にも設定することが可能であり、さらに、溶接区間毎や教示点毎にも設定することが可能となっている。
図4は、本発明の解釈実行部22aの処理の流れを示すフローチャートである。同図に基づいて本発明の処理の様子を詳細に説明する。RAM23に記憶される前回操作方向はロボットコントローラRCの電源投入時にクリアされるが、以下では、説明の便宜上、クリアされた状態で正送操作が行われ、その直後に続けて逆送操作が行われたものとして説明する。
同図のステップS1において、ティーチペンダントTPから通知された操作信号Tdが正送操作を示す信号(正送信号)か否かを判定する。正送信号は、ティーチペンダントTPの正送キーが押下される毎に通知される。あるいは、ジョグダイヤル13が図1の+側へ回転操作されている間、1目盛毎に正送信号が通知される。これらの通知の結果、正送信号がオンであると判定した場合(Yesの場合)は、ステップS2に移行する。
ステップS2において、RAM23に記憶された前回送給方向と今回の操作方向とを比較するために、前回送給方向が逆送であったか否かを判定する。ここでは、前回送給方向が記憶されていないため、ステップ4に移行する。
ステップS4において、補正量を0にしてステップS5に移行する。
ステップS5において、設定送給量に補正量を加算した上で、正送指令を溶接指令生成部22bに通知する。この結果、溶接ワイヤ1が正送されることになるが、補正量が0であるため、正送量は設定送給量と等しい。
ステップS6において、前回送給方向を「正送」としてRAM23に記憶する。この後は、次の操作信号Tdの入力を待つためにステップS1に戻る。
次に、上記正送操作の直後に逆送操作が行われたものとして以降の処理を説明する。
ステップS1において、ティーチペンダントTPから通知された操作信号Tdが正送操作を示す信号(正送信号)か否かを判定する。ここでは、逆送操作が行われているので、正送信号でないと判定されてステップS7に移行する。
ステップS7において、操作信号Tdが逆送操作を示す信号(逆送信号)か否かを判定する。そして、逆送信号でないと判定した場合(Noの場合)は、ステップS1に戻り、操作信号Tdの入力を待つ。逆送信号であると判定した場合(Yesの場合)は、ステップS8に移行する。
ステップS8において、RAM23に記憶された前回送給方向と今回の操作方向とを比較するために、前回送給方向が正送であったか否かを判定する。ここでは、前回送給方向として「正送」が記憶されているため、ステップ9に移行する。
ステップS9において、予め定められた設定補正量を補正量として読み込んでステップS11に移行する。
ステップS11において、設定送給量にステップS9で読み込んだ補正量を加算した上で、正送指令を溶接指令生成部22bに通知する。この結果、本来の設定送給量に補正量が足し込まれた状態で溶接ワイヤ1が逆送される。すなわち、コンジットケーブル5内での遊びにより送給されない部分を補正量により補い、作業者が意図したとおりの設定送給量を実現する。
ステップS12において、前回送給方向を「逆送」としてRAM23に記憶する。この後は、次の操作信号Tdの入力を待つためにステップS1に戻る。
以上説明したように、1回の送給操作により溶接ワイヤを常に設定送給量だけ送給するアーク溶接装置において、送給操作が行われたときに直前の送給操作と送給方向が同一か否かを判定し、逆方向への送給操作が行われたと判定した場合は、設定送給量に予め定めた補正量を加算して送給するようにした。このようにすることによって、コンジットケーブル内での遊びを考慮したワイヤ送給を実現することができる。具体的には、正送操作と逆送操作を頻繁に切り替えて行ったとしても、常に設定された一定量のワイヤ送給量が得られるので、教示内容の確認や修正に要する作業時間を短縮することができる。
また、補正量を正送時と逆送時とで別々に設定できるようにしたことによって、上述した効果に加えて、溶接ワイヤ1のコンジットケーブル5内での遊びの癖に対応させることができる。
また、補正量を、ロボットRの動作を定める作業プログラムに記憶された溶接区間毎、または教示点毎に設定できるようにしたことによって、特に溶接ワイヤ1の狙い位置を教示修正する場合に上述した効果を奏することができる。
なお、上記実施形態では、ワイヤ送給モータWMを、位置制御が可能なACサーボモータにより構成したが、これに限られるものではなく、インダクションモータ、直流モータ、同期モータ、ステップモータ等の速度制御のみが可能な安価なモータにより構成してもよい。この場合、上述した設定送給量は、ワイヤ送給速度およびワイヤ送給時間の乗算にて定めるように構成されるため、本発明を適用する場合は、上述した補正量に変えて補正率を採用すると良い。すなわち、ワイヤ送給速度、ワイヤ送給時間のいずれか一方または両方に、補正率を乗じることにより、遊びを考慮したワイヤ送給量を得るようにすればよい。このようにすることによって、より安価な構成であっても上述した効果を奏することができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 コンジットケーブル
11 キーボード
12 通信インターフェース部
13 ジョグダイヤル
14 ロータリエンコーダ
15 CPU
16 ROM
16a 入力監視部
16b 表示制御部
17 RAM
18 液晶ディスプレイ
19 バス
21 CPU
22 ROM
22a 解釈実行部
22b 溶接指令生成部
23 RAM
24 通信インターフェース部
25 ハードディスク
26 溶接インターフェース部
27 駆動指令部
29 バス
101 アーク溶接ロボット
Fc 送給制御信号
Iw 溶接電流
Mc 動作制御信号
R ロボット
RC ロボットコントローラ
Td 操作信号
TP ティーチペンダント
Vw 溶接電圧
WM ワイヤ送給モータ
WP 溶接電源
Ws 溶接指令信号

Claims (5)

  1. 溶接トーチの先端部から突き出した溶接ワイヤを母材に近づく方向へ正送または母材から離れる方向へ逆送する送給操作が行われると、1回の送給操作に応じた所定の送給量を送給するワイヤ送給制御手段を備えるアーク溶接装置において、
    前記ワイヤ送給制御手段は、前回の送給操作とは逆方向への送給操作が行われたときに、前記所定の送給量に予め定めた補正量を加算して送給する補正送給動作を行うことを特徴とするアーク溶接装置。
  2. 前記補正量として正送時の補正量および逆送時の補正量が個別に設定されることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  3. 前記補正量は、前記溶接トーチを把持するアーク溶接ロボットの動作を定める作業プログラムに記憶された溶接区間毎に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアーク溶接装置。
  4. 前記補正量は、前記溶接トーチを把持するアーク溶接ロボットの動作を定める作業プログラムに記憶された教示点毎に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアーク溶接装置。
  5. 前記所定の送給量をワイヤ送給速度およびワイヤ送給時間の乗算にて定める場合は、前記補正量は前記ワイヤ送給速度、前記ワイヤ送給時間のいずれか一方または両方に補正率を乗じて設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアーク溶接装置。
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