JP2014000246A - 血管可視化装置および血管可視化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】血管部の静脈と動脈との正確な識別を行うことのできる血管可視化装置および血管可視化方法を得る。
【解決手段】近赤外画像解析・処理部(5)によって、生体(2)の近赤外画像データから抽出した血管画素の内、各画素の輝度最高値と輝度最低値との差分値とあらかじめ規定する所定値との大小関係に応じて、動脈部の画素と静脈部の画素とを区別し、生成した動脈部画像データおよび動脈部画像データを画像データ合成処理部(7)によって、生体の可視画像データに合成した合成画像データを画像データ表示部(8)によって、画像表示する。
【選択図】図1
【解決手段】近赤外画像解析・処理部(5)によって、生体(2)の近赤外画像データから抽出した血管画素の内、各画素の輝度最高値と輝度最低値との差分値とあらかじめ規定する所定値との大小関係に応じて、動脈部の画素と静脈部の画素とを区別し、生成した動脈部画像データおよび動脈部画像データを画像データ合成処理部(7)によって、生体の可視画像データに合成した合成画像データを画像データ表示部(8)によって、画像表示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、生体の血管を画像化することにより、静脈と動脈の識別を容易に実現でき、さらには、動脈の血流状態を監視できる血管可視化装置および血管可視化方法に関するものである。
人に対して、静脈注射や点滴を行うためには、まず、注射針やカテーテルを穿刺する静脈の正確な位置を確認する必要がある。また、腎臓で血液を浄化することができない腎不全の病人に対して、自宅で血液透析を行う際に、病人自身または介護者などが針を腕の血管に刺す処置を行うためにも、血管の正確な位置を確認する必要がある。
さらに、血液透析を繰り返していると、動脈が徐々に詰まり、最終的には動脈閉塞を発症する可能性が高いため、動脈の血流状態を把握し、管理する必要がある。
これらの要求を満たすために、従来では、近赤外線を可視化させたい部位に照射し、近赤外線用のCCDカメラ等を用いて、反射光を撮影することにより、皮膚から3〜7mmの深さの静脈を画像化し、可視化するための装置がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
特許文献1に示されたような従来装置では、生体表面に近い血管を可視化することは可能であるが、深層部の血管を可視化することは非常に困難であった。
特許文献1に示されたような従来装置では、生体表面に近い血管を可視化することは可能であるが、深層部の血管を可視化することは非常に困難であった。
また、このような従来装置は、生体表面からの反射光の強さを検出することにより可視化する。このため、太い血管であっても、それが深層部にあれば、生体組織の影響を受けて反射光が弱まるため、黒く細く見えてしまう。この結果、可視化表示されている血管の太さと実際の血管の太さとは合致せず、さらに、撮影画像の明暗で静脈と動脈とを識別することが困難であった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、血管部の静脈と動脈との正確な識別を行うことのできる血管可視化装置および血管可視化方法を得ることを目的とする。
本発明における血管可視化装置は、生体に近赤外光を照射する第一の光源と、生体に近赤外光が照射されることで生体から反射もしくは透過した近赤外光、および生体に可視光が照射されることで生体から反射もしくは透過した可視光を撮像するカメラと、カメラが撮像した近赤外光に基づいて生体の近赤外画像データを生成する近赤外画像データ生成部と、カメラが撮像した可視光に基づいて生体の可視画像データを生成する可視画像データ生成部と、血管の脈動周期の期間において近赤外画像データ生成部が生成した複数の近赤外画像データを構成する各画素に対して、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出し、各画素に対して算出した輝度平均値の度数分布に基づいて、血管判別を行うための閾値を特定し、輝度平均値が閾値以下の画素を血管部として抽出し、血管の脈動周期の期間において算出した輝度最高値と輝度最低値との差分値を血管部として抽出した各画素に対して算出し、算出した差分値とあらかじめ規定する所定値との比較に基づいて、差分値が所定値未満である血管部の画素を静脈部として識別可能とする静脈部画像データを生成するとともに、差分値が所定値以上である血管部の画素を動脈部として識別可能とする動脈部画像データを生成する近赤外画像解析・処理部と、近赤外画像解析・処理部が生成した静脈部画像データおよび動脈部画像データと、可視画像データ生成部が生成した可視画像データとを合成することにより、生体、静脈部、および動脈部を識別可能な合成画像データを生成する画像データ合成処理部と、画像データ合成処理部が生成した合成画像データを表示する画像データ表示部とを備えるものである。
また、本発明における血管可視化方法は、カメラによる撮像信号を処理することで生体内の静脈部および動脈部を識別表示するために血管可視化装置で実行される血管可視化方法であって、生体に近赤外光が照射されることで生体から反射もしくは透過した近赤外光信号、および生体に可視光が照射されることで生体から反射もしくは透過した可視光信号をカメラにより撮像信号として撮像する撮像ステップと、撮像ステップで撮像した近赤外光信号に基づいて生体の近赤外画像データを生成する近赤外画像データ生成ステップと、撮像ステップで撮像した可視光信号に基づいて生体の可視画像データを生成する可視画像データ生成ステップと、血管の脈動周期の期間において近赤外画像データ生成ステップで生成した複数の近赤外画像データを構成する各画素に対して、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出する算出ステップと、算出ステップにより各画素に対して算出された輝度平均値の度数分布に基づいて、血管判別を行うための閾値を特定し、輝度平均値が閾値以下の画素を血管部として抽出する血管部抽出ステップと、血管の脈動周期の期間において算出ステップにより算出された輝度最高値と輝度最低値との差分値を、血管部として抽出した各画素に対して算出し、算出した差分値とあらかじめ規定する所定値との比較に基づいて、差分値が所定値未満である血管部の画素を静脈部として識別可能とする静脈部画像データを生成するとともに、差分値が所定値以上である血管部の画素を動脈部として識別可能とする動脈部画像データを生成する動脈部・静脈部識別ステップと、動脈部・静脈部識別ステップで生成された静脈部画像データおよび動脈部画像データと、可視画像データ生成ステップで生成された可視画像データとを合成することにより、生体、静脈部、および動脈部を識別可能な合成画像データを生成する画像データ合成処理ステップと、画像データ合成処理ステップで生成された合成画像データを表示する画像データ表示ステップとを備えるものである。
本発明における血管可視化装置および血管可視化方法によれば、近赤外画像データから抽出した血管画素について、各画素の輝度最高値と輝度最低値との差分値と所定値との大小関係に応じて、動脈部の画素と静脈部の画素とに区分けして画像表示することにより、血管部の静脈と動脈との正確な識別を行うことのできる血管可視化装置および血管可視化方法を得ることができる。
以下、本発明の血管可視化装置および血管可視化方法の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
<1.血管可視化装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態1における血管可視化装置の機能構成を示したブロック図である。この図1における血管可視化装置は、近赤外線LEDアレー1、生体2を撮像するためのカメラ3、近赤外画像データ生成部4、近赤外画像解析・処理部5、可視画像データ生成部6、画像データ合成処理部7、および画像データ表示部8を備える。
<1.血管可視化装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態1における血管可視化装置の機能構成を示したブロック図である。この図1における血管可視化装置は、近赤外線LEDアレー1、生体2を撮像するためのカメラ3、近赤外画像データ生成部4、近赤外画像解析・処理部5、可視画像データ生成部6、画像データ合成処理部7、および画像データ表示部8を備える。
近赤外線LEDアレー1は、第一の光源として、近赤外光を生体2に照射する。さらに、自然光または蛍光灯など(図示せず)は、第二の光源として、可視光を生体2に照射する。カメラ3は、第一の光源および第二の光源から生体2に照射した光の反射(または透過)光を受光して、近赤外撮像信号および可視撮像信号を出力する。なお、第二の光源は、血管可視化装置に具備されてもよいし、血管可視化装置の外部にあってもよい。
近赤外画像データ生成部4は、カメラ3が出力した近赤外撮像信号を量子化して、デジタル信号の近赤外画像データを生成する。近赤外画像解析・処理部5は、近赤外画像データ生成部4が生成した近赤外画像データを解析して、血管部の画素処理を行い、静脈部画像データおよび動脈部画像データを生成する。
一方、可視画像データ生成部6は、カメラ3が出力した可視撮像信号を量子化して、デジタル信号の可視画像データを生成する。画像データ合成処理部7は、近赤外画像解析・処理部5が生成した静脈部画像データおよび動脈部画像データと、可視画像データ生成部6が生成した可視画像データとを合成し、合成画像データを生成する。画像データ表示部8は、画像データ合成処理部7が生成した合成画像データを画像表示する。
次に、カメラ3および近赤外画像解析・処理部5の内部の詳細構成について説明する。始めに、カメラ3は、レンズ31、ダイクロイックミラー32、IR撮像素子33、および可視撮像素子34を備える。
レンズ31は、第一の光源および第二の光源から生体2に照射した光の反射(または透過)光を集光する。ダイクロイックミラー32は、近赤外の波長帯(800〜950nm)の光を90°の方向に反射させ、可視(700nm以下)光を通過させる。
IR撮像素子33は、ダイクロイックミラー32が反射させた近赤外光を撮像する。可視撮像素子34は、ダイクロイックミラー32が通過させた可視光を撮像する。
次に、近赤外画像解析・処理部5は、輝度平均値生成部51、輝度最高値検出・保存部52、輝度最低値検出・保存部53、輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部54、および合成画像データ設定部55を備える。
輝度平均値生成部51は、血管の脈動周期に相当する期間において、近赤外画像データ生成部4が生成した複数の近赤外画像データの各画素の輝度の平均値(輝度平均値)を算出する。輝度最高値検出・保存部52は、複数の近赤外画像データの各画素の輝度の最高値(輝度最高値)を検出して保存する。輝度最低値検出・保存部53は、複数の近赤外画像データの各画素の輝度の最低値(輝度最低値)を検出して保存する。
輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部54は、輝度平均値生成部51が生成した各画素の輝度平均値のヒストグラムを生成し、この輝度分布において、高輝度側に位置する第一および第二ピーク輝度値を抽出して、静脈と動脈を含む血管部分とその他の部分との判別を行うための閾値を設定する。合成画像データ設定部55は、血管部分の判別を行うための閾値に基づいて、血管部として可視画像に合成するための画素を設定する。
<2.血管可視化装置の動作>
次に、本実施の形態1における血管可視化装置の各機能部の動作について、先の図1、図2、および図3を参照して詳細に説明する。
次に、本実施の形態1における血管可視化装置の各機能部の動作について、先の図1、図2、および図3を参照して詳細に説明する。
ここで、図2は、本発明の実施の形態1における近赤外画像データ生成部4が生成した近赤外画像データの撮影画像を示した模式図である。また、図2(a)は、近赤外画像データ生成部4が生成した近赤外画像データの模式図を示し、図2(b)は、近赤外画像解析・処理部5が近赤外画像データを画素で分解した場合の模式図を示したものである。
図3は、本発明の実施の形態1における近赤外画像解析・処理部5が輝度値ヒストグラムのピークから血管判別の閾値を求める場合の説明図である。
第一の光源である近赤外線LEDアレー1は、複数個の近赤外線LEDが並べられており、生体2の血管を可視化したい部位に近赤外光を照射する。なお、近赤外線LEDアレー1に並べられる近赤外線LEDの個数は、生体2の血管を可視化したい部位の面積に応じて、決定すれば良い。
また、近赤外線LEDの発光波長(ピーク波長)の範囲は、いわゆる生体の窓と呼ばれている700nm〜1000nmの範囲で良く、特に、生体の主成分である水分による吸光が生じる900nmより短波長であり、生体により深く浸透でき、動脈の血液による吸光が大きい820nm〜880nmの範囲が望ましい。
また、近赤外線LEDの代わりに、発光波長が近赤外線LEDと同波長帯である近赤外線レーザを使用してもよい。
近赤外線LEDアレー1により生体2に照射された近赤外光は、血管を流れている血液の主成分であるヘモグロビンによって吸収される。さらに、この近赤外光は、生体中で吸収・散乱しながら、再度、皮膚から反射光または透過光として生体表面に出てくる。
そして、近赤外線に対して感度の高い撮像素子(例えば、CCDまたはCMOSセンサーなど)を用いて、生体表面に出てきた反射光または透過光を撮影すると、血管部が血管部以外の生体部と比べて相対的に輝度が低い画像を得ることができる。
この画像において、血管部は、低輝度になって浮かびあがる様子で撮影されているが、目視している生体表面は、鮮明には撮影されていない。そこで、本実施の形態1におけるカメラ3は、近赤外画像と可視画像の2種類の画像を出力している。
すなわち、カメラ3は、生体内部の血管部を撮影するために、第一の光源である近赤外線LEDアレーにより生体2に近赤外光を照射した場合の反射光(図1に図示した破線の矢印に相当)を、レンズ31によって集光する。
さらに、カメラ3は、目視している生体表面を撮影するために、第二の光源である自然光または蛍光灯などの可視光を生体2に照射した場合の反射光(図1に図示した点線の矢印に相当)も、同様に、レンズ31によって集光する。
そして、カメラ3は、レンズ31によって集光した近赤外光と可視光とを分離して撮影するために、ダイクロイックミラー32によって近赤外光を90°反射させ、IR撮像素子33によって撮影する。また、カメラ3は、ダイクロイックミラー32によって可視光を通過させ、可視撮像素子34によって撮影する。
ここで、IR撮像素子33および可視撮像素子34の面構成は、例えば、640画素/ライン×480ラインのVGA(Video Graphics Array)サイズである。なお、画素数およびライン数は、解像度に影響し、このようなVGAサイズに限定されるものではない。
また、撮影コマ数は、例えば、30コマ/秒である。なお、撮影コマ数は、近赤外画像解析・処理部5の能力に応じて決めることができる。例えば、15コマ/秒や7.5コマ/秒に間引き撮影する場合には、血管検出の精度落ちが若干発生するものの、30コマ/秒と同様の動作となる。
また、IR撮像素子33は、第一の光源である近赤外線LEDと同じ波長帯(例えば、近赤外線LEDの発光波長が820nm〜880nmの場合には、820nm〜880nm)の近赤外光を選択透過させる分光特性を有している。この結果、IR撮像素子33は、この分光特性により、高感度な血管撮影を行うことができる。
そして、このようにしてIR撮像素子33が生体2の表面を撮影した信号に基づいて、近赤外画像データ生成部4が生成した近赤外画像データを示した模式図が、図2(a)である。この図2(a)における画像データは、黒白の輝度が異なるモノクロで構成されている。また、図2(a)に示したように、撮影された生体2の輪郭の中において、血管21、22は、その他の部位と比べて低輝度となるため、黒目の筋として確認される。
そして、図2(b)に示したように、この画像データを画素で分解すると、生体2の全体において、血管21、22以外の部位は、比較的高輝度な画素の数が多い。また、血管21は、その他の部位と比べて低輝度のため、灰色で示す画素に分解され、血管22は、血管21と比べてさらに低輝度のため、より暗い画素に分解される。
次に、本実施の形態1における血管可視化装置が、図2における近赤外画像データから血管部(動脈部分と静脈部分を合わせた血管部分)を検出する動作について説明する。なお、以降では、具体的に説明するために、VGAサイズで30コマ/秒の近赤外撮影している場合を考える。
近赤外画像解析・処理部5は、一般人の平均脈拍数である60〜75脈/分に対応する1脈動周期の期間(約1秒間)において、近赤外画像データ生成部4が生成した複数の画像データの各画素に対して、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出する。
すなわち、近赤外画像解析・処理部5は、640×480画素内の各画素において、画像データ30コマ分の画素に対する輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出する。なお、近赤外画像解析・処理部5には、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を一時保存する3組のレジスタ(輝度平均値レジスタ、輝度最高値レジスタ、および輝度最低値レジスタ)が設けられている。
また、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出する方法については、以下の通りである。まず、輝度平均値として、輝度平均値生成部51は、各画素において、1脈動周期に相当する1秒間の30コマ分の画素を巡回加算し、最後に30(30コマ分)で除算した値を生成し、輝度平均値レジスタに保存する。これにより、輝度平均値生成部51は、各画素において、輝度平均値の検出・保存を行うことができる。
また、輝度最高値として、輝度最高値検出・保存部52は、1コマ目の撮影開始時に、各画素において、輝度最高値レジスタに初回の画素輝度を保存し、30コマ目までの撮影の間に、輝度最高値レジスタの保存値より高い輝度値が入力された場合には、より高い輝度値に置換えて保存する。これにより、輝度最高値検出・保存部52は、各画素において、輝度最高値の検出・保存を行うことができる。
さらに、輝度最低値として、輝度最低値検出・保存部53は、輝度最高値検出・保存部52と同様に、各画素において、輝度最低値レジスタの保存値より低い輝度値が入力された場合には、より低い輝度値に置換えて保存する。これにより、輝度最低値検出・保存部53は、各画素において、輝度最低値の検出・保存を行うことができる。
そして、輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部54は、輝度平均値生成部51が生成したVGAサイズの各画素における輝度平均値の度数分布を求め、図3で示したようなヒストグラム(横軸は、輝度平均値を示し、縦軸は、度数を示す)を得る。
このヒストグラムには、図3に示すように、3ヶ所にピークがあり、輝度平均値が最も高いピークは、前述した生体2の全体において、血管21、22以外の部位に対応する第一ピークP1(血管以外の生体輝度ピーク)であり、他のピークと比較して、度数が大きい。
また、輝度平均値が2番目に高いピークは、前述した血管21に対応する第二ピークP2(静脈部の輝度ピーク)であり、輝度平均値が最も低いピークは、前述した血管22に対応する第三ピークP3(動脈部の輝度ピーク)である。さらに、血管以外の生体輝度ピークである第一ピークP1の輝度値と、血管部による第二ピークP2の輝度値との間が分離していることを確認できる。
その結果、輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部54は、第一ピークP1の輝度値と、第二ピークP2の輝度値との間の輝度値を血管判別閾値THとして設定する。なお、図3では、血管判別閾値THが第一ピークP1の輝度値と、第二ピークP2の輝度値との中間の輝度値である場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、血管判別閾値THは、第一ピークP1の輝度値と、第二ピークP2の輝度値との間の輝度値であればよい。
そして、合成画像データ設定部55は、3組のレジスタのそれぞれに記憶された画素の内、輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部54が設定した血管判別閾値TH以下の輝度平均値を有する画素に対して血管部のフラグを設定することにより、血管部の画素(血管画素)を抽出する。
次に、合成画像データ設定部55が血管画素を抽出した後に行う、静脈と動脈を識別する動作について説明する。本実施の形態1における合成画像データ設定部55は、抽出した血管画素の内、各画素の輝度最高値と輝度最低値との差分値があらかじめ規定する所定値未満であるか否かを判断することにより、静脈と動脈の識別、さらには、動脈の血流状態を識別可視化することができるという技術的特徴を有する。
第一の光源である近赤外線LEDの発光波長が820nm〜880nmの場合において、波長が820nm〜880nmの近赤外光の吸収の大きさは、脱酸化ヘモグロビンと比べて、酸化ヘモグロビンの方が大きいということが知られている。そのため、図3に示したように、第一ピークP1より左側にある第二ピークP2が静脈で、より輝度が暗い第三ピークP3が動脈であるということを推定できる。
しかしながら、静脈と動脈との光吸収率の差は、これらの血管と他の生体部との光吸収率の差と比べて小さいため、輝度差がほとんどない。従って、実際には、第二ピークP2と第三ピークP3において、分離されずに重なり合うため、各ピークの輝度平均値による静脈と動脈の正確な識別が困難である。
そこで、本実施の形態1では、鋭意検討した結果、動脈血の流れは、脈波と呼ばれる波のような形で血管内を移動し、一方で、静脈血の流れは、平坦であるという特性に着目することにより、静脈と動脈の識別、さらには、動脈の血流状態を可視化できるということを見出した。
すなわち、動脈部においては、脈波により動脈血層の厚みが変動することに伴い、酸化ヘモグロビン量が変動するため、1脈動周期に相当する1秒30コマ分の各画素の輝度値が変動する。
それに対し、静脈部においては、静脈血の流れが平坦であるため、1脈動周期に相当する1秒30コマ分の各画素の輝度値が、動脈部と比べて変動しない。従って、動脈部の方が静脈部と比べて、1秒30コマ分の各画素の輝度値の変動が大きいため、輝度最高値と輝度最低値との差分値が大きいことが分かる。
そこで、合成画像データ設定部55は、血管画素としてフラグが設定された画素の内、各画素に対して輝度最高値と輝度最低値との差分値を算出する。さらに、合成画像データ設定部55は、算出した差分値があらかじめ規定する所定値未満である画素を静脈部として識別可能とする静脈部画像データを生成する。また、所定値以上である画素を動脈部として識別可能とする動脈部画像データを生成する。
その一方で、可視画像データ生成部6は、前述したように、ダイクロイックミラー32を通過した可視光を撮像する可視撮像素子34の信号を受けて、可視画像データを生成する。
そして、画像データ合成処理部7は、IR撮像素子33と可視撮像素子34との光軸ズレに伴う画素位置補正や合成比率調整などの処理を行うことにより、近赤外画像解析・処理部5が生成した血管の静脈部画像データおよび動脈部画像データを可視画像データ生成部6が生成した可視画像データに合成し、合成画像データを生成する。
さらに、画像データ表示部8は、画像データ合成処理部7が生成した合成画像データを表示デバイス(例えば、液晶モニタなど)に映せる信号形式に処理することにより、画像表示する。この画像表示によって、静脈と動脈の正確な識別可視化ができる。また、輝度ヒストグラムのピーク値を参照して、血管判別の閾値を設定しているため、生体部位の太さおよび近赤外線の照射強度などが変動したとしても、血管部分の正確な識別が可能である。
また、合成画像データ設定部55が静脈部と識別した画素および動脈部と識別した画素に対して、色相処理を行えば、静脈と動脈の正確な識別だけでなく、動脈の血流状態をも可視化することができる。
すなわち、合成画像データ設定部55は、各画素において、差分値が所定値未満であり、静脈部と識別した画素に対して、第一の色相(例えば、青色)を用いて色分けすることにより、青色で可視化できるような静脈部画像データを生成する。
一方、合成画像データ設定部55は、各画素において、差分値が所定値以上であり、動脈部と識別した画素に対して、差分値の大きさに応じて、第二の色相(例えば、赤色)を用いた濃淡コントラストにより色分けする。
すなわち、動脈部と識別した画素に対して、静脈部と区分した所定値とほぼ等しい差分値を有する画素は、例えば、静脈部の青色に最も近い赤みかかった色とし、差分値が大きくなるほど濃く、輝度を上げた赤色で可視化できるような動脈部画像データを生成する。
そして、色相処理を施した静脈部画像データおよび動脈部画像データについても同様に、可視画像データに合成することにより合成画像データを生成し、合成画像データを画像表示する。
その結果、動脈部の色相においては、差分値が小さい部分は、静脈部の青色に最も近い赤みかかった色とし、差分値が大きくなるほど濃く、輝度を上げた赤色で可視化できるような画像データに設定したため、動脈の血流状態を、色相表示に基づいて正確に可視化することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1によれば、血管可視化装置は、近赤外画像データに対して、輝度ヒストグラムに基づいて算出した適切な閾値を適用することで、血管部分(血管画素)を抽出することができる。
さらに、血管可視化装置は、近赤外画像データから抽出した血管画素の内、1脈動周期の期間における各画素の輝度最高値と輝度最低値との差分値と、あらかじめ規定する所定値との比較に基づいて、動脈部の画素(動脈部画像データ)と静脈部の画素(静脈部画像データ)とを区別することができる。
この結果、動脈部画像データおよび静脈部画像データを可視画像データに合成した合成画像データを画像表示させることで、血管可視化のみならず、静脈と動脈の正確な識別可視化をすることのできる血管可視化装置を得ることができる。
さらに、血管可視化装置は、動脈部に関しては、差分値の大きさに応じた色相処理を施した動脈部画像データを生成することができる。この結果、従来装置が反射光を撮影した画像データに対して、エッヂ処理やコントラスト強調などの画像処理のみを施して可視化表示しているため、動脈の血流状態を正確に可視化することのできる血管可視化装置を得ることができる。
なお、本実施の形態1では、カメラ3は、近赤外線LEDアレー1が生体2に照射した近赤外光の反射光を受光するとして説明したが、図1に示した生体2の左側から近赤外線LEDアレー1が生体2に照射した近赤外光の透過光(生体2を透過する光)を受光しても同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
<1.動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の機能と動作>
先の実施の形態1では、血管可視化のみならず、静脈と動脈の正確な識別可視化や、動脈の血流状態を正確に可視化することができる血管可視化装置について説明した。これに対して、本発明の実施の形態2では、さらに、動脈における血流状態の変動を時系列で管理することができる動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置について説明する。
<1.動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の機能と動作>
先の実施の形態1では、血管可視化のみならず、静脈と動脈の正確な識別可視化や、動脈の血流状態を正確に可視化することができる血管可視化装置について説明した。これに対して、本発明の実施の形態2では、さらに、動脈における血流状態の変動を時系列で管理することができる動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の機能構成を示したブロック図である。この図4における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置は、先の図1における血管可視化装置を構成する各機能部に加えて、さらに、ID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10を備える。ここで、ID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10は、動脈閉塞監視制御部に相当する。
なお、図4に示した機能構成において、ID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10以外は、先の実施の形態1における図1で説明した機能構成と全く同一であるため、説明を省略する。
ここで、本実施の形態2における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置は、動脈部の同一部位を経時的に測定することによって得られる閉塞確認値(血流指標値)、あるいは閉塞監視画素の差分値があらかじめ規定する下限差分値未満となった部位をユーザに知らせるという技術的特徴を有す。
次に、本実施の形態2における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の一連の動作について、新しく付加されたID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10の機能・動作を中心に説明する。図5は、本発明の実施の形態2における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の機能および動作についての説明図である。
まず、ID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10の機能・動作について説明する。ID管理・表示制御部9は、マウスおよびキー入力デバイス(図示せず)を備え、図5に示した動脈閉塞監視画面を画像データ表示部8に表示させる。
また、動脈閉塞監視画面には、操作ボタン(「ID情報入力」ボタン、「検査ポイント設定」ボタン、および「閉塞確認」ボタン)と、リスト表(動脈血流指標リスト)と、先の実施の形態1において、動脈部画像データおよび動脈部画像データを可視画像データに合成した合成画像データとが表示されている。
また、ID管理・表示制御部9は、動脈閉塞監視画面において、ユーザがマウスを操作することにより、動脈閉塞監視マーカ23(動脈閉塞監視を行うべき監視エリア)を設定する機能を備える。
動脈閉塞監視データ生成部10は、ID管理・表示制御部9の設定機能により設定した動脈閉塞監視マーカ23の監視エリア内に入る複数の動脈部の画素(動脈画素)において、各動脈画素の差分値(輝度最高値と輝度最低値との差)を算出する。さらに、動脈閉塞監視データ生成部10は、監視エリア内のそれぞれの差分値を加算し、動脈画素数で除算することにより、差分値の平均値を算出する。
なお、動脈閉塞監視マーカ23の監視エリアの範囲は、動脈閉塞監視画面内の操作ボタンにより、設定することが可能である。また、動脈閉塞監視データ生成部10は、算出した平均値を閉塞確認値として、動脈閉塞監視レジスタに保存する機能を備える。
また、ID管理・表示制御部9は、ユーザがキー入力デバイスで所定のキー操作を行うことにより、先の実施の形態1における生体2の画面、生体2の合成画像データが全画面に画像表示された画面、および動脈閉塞監視画面を交互に切り替える動作を行う。なお、所定のキー操作について、例えば、F1キーが操作される毎に、画面が交互に切り替わるようにすればよい。
次に、本実施の形態2における動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置の一連の動作について説明する。動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置を運用する場合において、ID管理・表示制御部9は、ユーザが動脈閉塞監視画面の「ID情報入力」ボタンをマウスで選択すると、ID情報入力画面(図示せず)を開く。
ID情報入力画面を開くことにより、ユーザは、マウスおよびキー入力デバイスを使用して、あらかじめ装置を使用する患者を特定するための個人情報および検査部位情報などのID情報を入力することができる。
次に、ユーザが「検査ポイント設定」ボタンをマウスで選択すると、ID管理・表示制御部9は、合成画像データが表示された画面上に動脈閉塞を監視する動脈閉塞監視マーカ23を表示させる。そして、ユーザがマウスを用いて、検査したい動脈部位の位置に動脈閉塞監視マーカ23を移動し、さらに、クリックして動脈閉塞監視部位の設定を行う。
その状態において、ユーザが「閉塞確認」ボタンをマウスで選択すると、動脈閉塞監視データ生成部10は、前述したように、動脈閉塞監視マーカ23の監視エリア内に入る各動脈画素の差分値の平均値(閉塞確認値)を算出する。
そして、動脈閉塞監視データ生成部10は、動脈閉塞監視レジスタに、ID管理・表示制御部9が設定したID情報と、動脈閉塞監視マーカ23の監視エリアの位置とに関連付けられた閉塞確認値を保存する。なお、動脈監視閉塞レジスタには、所定時間測定することにより得られる閉塞確認値の平均値が保存されている。
さらに、ID管理・表示制御部9は、監視エリアが設定された動脈の同一部位を経時的(定期的)に測定することによって得られる複数の閉塞確認値の時系列データについて、図5に示したように、動脈血流指標リストとして表示させる。例えば、1ヶ月ごとに測定した閉塞確認値を、患者のIDと関連付けて保存させておくことで、時系列表示に基づく診断が可能となる。
なお、時系列データを表示させる方法として、例えば、図5に示したように、基準となる時期の閉塞確認値を血流指標値100として、その他の時期の閉塞確認値を基準に対して相対的に表示させればよい。これにより、血流指標値が時系列的にどの程度変化しているか知ることができ、血流状態の変動を監視することができる。
また、図5では、1ヶ月ごとに測定する場合に得られる閉塞確認値の時系列データを表示させる場合について例示したが、これに限定されない。すなわち、測定する期間の間隔については、必要に応じて変更すればよい。
さらに、ID管理・表示制御部9および動脈閉塞監視データ生成部10を有する本実施の形態2における動脈閉塞監視制御部は、次のような監視制御機能も有している。
具体的には、動脈閉塞監視データ生成部10は、動脈部として識別した画素に関して、近赤外画像解析・処理部5により算出された差分値があらかじめ規定する下限差分値未満にならないかを継続監視する。そして、動脈閉塞監視データ生成部10は、差分値が下限差分値未満となった画素を検出した場合には、その画素を、閉塞が発生したと考えられる閉塞監視画素として特定する。
さらに、ID管理・表示制御部9は、特定した閉塞監視画素の近傍エリアを、図5に示したように、動脈閉塞監視マーカ24として自動表示させることも可能である。これにより、動脈閉塞監視マーカ23以外の部位についても、閉塞監視画素の差分値の変化に基づいて、閉塞が発生したと考えられる動脈部分を知ることができ、血流状態の変動を監視することができる。
なお、本実施の形態2における動脈閉塞監視制御部は、上述したように、あらかじめ設定した動脈閉塞監視マーカ23の部位を監視制御する第一の動脈閉塞監視機能、および動脈部全体の監視制御に基づいて動脈閉塞監視マーカ24の部位を検出する第二の動脈閉塞監視機能の両方を備えるように構成してもよいし、いずれか一方を備えるように構成してもよい。
以上のように、本発明の実施の形態2によれば、動脈閉塞監視機能を備えた血管可視化装置は、監視エリアが設定された動脈部の閉塞確認値を算出し、さらに、同一部位を経時的に測定することによって複数の閉塞確認値(血流指標値)の時系列データを得ることができる。
また、動脈部として識別した画素の差分値があらかじめ規定する下限差分値未満にならないか継続監視し、差分値が下限差分値未満となった画素を検出した場合には、その画素を、閉塞が発生したと考えられる閉塞監視画素として特定する。
そして、閉塞確認値の時系列データ、あるいは閉塞監視画素を画面上に表示させることにより、動脈の同一部位における血流状態の変動を監視することができる。さらに、血流状態の変動に異常があれば、その異常があった部位を知ることができ、これにより、動脈閉塞発症の予防が可能となる。
1 近赤外線LEDアレー、2 生体、3 カメラ、4 近赤外画像データ生成部、5 近赤外画像解析・処理部、6 可視画像データ生成部、7 画像データ合成処理部、8 画像データ表示部、9 ID管理・表示制御部、10 動脈閉塞監視データ生成部、21、22 血管、23、24 動脈閉塞監視マーカ、31 レンズ、32 ダイクロイックミラー、33 IR撮像素子、34 可視撮像素子、51 輝度平均値生成部、52 輝度最高値検出・保存部、53 輝度最低値検出・保存部、54 輝度ヒストグラム生成/血管判別閾値設定部、55 合成画像データ設定部。
Claims (7)
- 生体に近赤外光を照射する第一の光源と、
前記生体に前記近赤外光が照射されることで前記生体から反射もしくは透過した前記近赤外光、および前記生体に可視光が照射されることで前記生体から反射もしくは透過した前記可視光を撮像するカメラと、
前記カメラが撮像した前記近赤外光に基づいて前記生体の近赤外画像データを生成する近赤外画像データ生成部と、
前記カメラが撮像した前記可視光に基づいて前記生体の可視画像データを生成する可視画像データ生成部と、
血管の脈動周期の期間において前記近赤外画像データ生成部が生成した複数の前記近赤外画像データを構成する各画素に対して、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出し、各画素に対して算出した前記輝度平均値の度数分布に基づいて、血管判別を行うための閾値を特定し、前記輝度平均値が前記閾値以下の画素を血管部として抽出し、前記血管の脈動周期の期間において算出した前記輝度最高値と前記輝度最低値との差分値を前記血管部として抽出した各画素に対して算出し、算出した前記差分値とあらかじめ規定する所定値との比較に基づいて、前記差分値が前記所定値未満である前記血管部の画素を静脈部として識別可能とする静脈部画像データを生成するとともに、前記差分値が前記所定値以上である前記血管部の画素を動脈部として識別可能とする動脈部画像データを生成する近赤外画像解析・処理部と、
前記近赤外画像解析・処理部が生成した前記静脈部画像データおよび前記動脈部画像データと、前記可視画像データ生成部が生成した前記可視画像データとを合成することにより、前記生体、前記静脈部、および前記動脈部を識別可能な合成画像データを生成する画像データ合成処理部と、
前記画像データ合成処理部が生成した前記合成画像データを表示する画像データ表示部と
を備えることを特徴とする血管可視化装置。 - 請求項1に記載の血管可視化装置において、
前記近赤外画像解析・処理部は、前記静脈部に対応する画素を第一の色相を用いて色分けして前記静脈部画像データを生成し、前記動脈部に対応する画素を前記差分値の大きさに応じて第二の色相を用いた濃淡コントラストにより色分けして前記動脈部画像データを生成する
ことを特徴とする血管可視化装置。 - 請求項1または2に記載の血管可視化装置において、
前記画像データ表示部に表示された前記合成画像データの前記動脈部の中から動脈閉塞監視を行うべき監視エリアを設定する機能と、設定した前記監視エリア内の前記動脈部について、前記血管の脈動周期の期間において算出された各画素の差分値の平均値を閉塞確認値として算出する機能と、算出した前記閉塞確認値を前記画像データ表示部に表示させる機能とを有する第一の動脈閉塞監視制御部
をさらに備えることを特徴とする血管可視化装置。 - 請求項3に記載の血管可視化装置において、
前記第一の動脈閉塞監視制御部は、前記監視エリアにおける前記閉塞確認値を経時的に算出し、経時的に算出した前記閉塞確認値の時系列データを前記画像データ表示部に表示させる機能をさらに有する
ことを特徴とする血管可視化装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の血管可視化装置において、
前記動脈部として識別した画素に関して、前記近赤外画像解析・処理部により算出された前記差分値があらかじめ規定する下限差分値未満となった画素を閉塞が発生したと考えられる閉塞監視画素として特定し、特定した前記閉塞監視画素を前記画像データ表示部に表示させる機能を有する第二の動脈閉塞監視制御部
をさらに備えることを特徴とする血管可視化装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の血管可視化装置において、
前記第一の光源が前記生体に照射する前記近赤外光の発光波長の範囲は、820nm〜880nmである
ことを特徴とする血管可視化装置。 - カメラによる撮像信号を処理することで生体内の静脈部および動脈部を識別表示するために血管可視化装置で実行される血管可視化方法であって、
前記生体に近赤外光が照射されることで前記生体から反射もしくは透過した前記近赤外光信号、および前記生体に可視光が照射されることで前記生体から反射もしくは透過した前記可視光信号を前記カメラにより前記撮像信号として撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップで撮像した前記近赤外光信号に基づいて前記生体の近赤外画像データを生成する近赤外画像データ生成ステップと、
前記撮像ステップで撮像した前記可視光信号に基づいて前記生体の可視画像データを生成する可視画像データ生成ステップと、
血管の脈動周期の期間において前記近赤外画像データ生成ステップで生成した複数の前記近赤外画像データを構成する各画素に対して、輝度平均値、輝度最高値、および輝度最低値を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより各画素に対して算出された前記輝度平均値の度数分布に基づいて、血管判別を行うための閾値を特定し、前記輝度平均値が前記閾値以下の画素を血管部として抽出する血管部抽出ステップと、
前記血管の脈動周期の期間において前記算出ステップにより算出された前記輝度最高値と前記輝度最低値との差分値を、前記血管部として抽出した各画素に対して算出し、算出した前記差分値とあらかじめ規定する所定値との比較に基づいて、前記差分値が前記所定値未満である前記血管部の画素を静脈部として識別可能とする静脈部画像データを生成するとともに、前記差分値が前記所定値以上である前記血管部の画素を動脈部として識別可能とする動脈部画像データを生成する動脈部・静脈部識別ステップと、
前記動脈部・静脈部識別ステップで生成された前記静脈部画像データおよび前記動脈部画像データと、前記可視画像データ生成ステップで生成された前記可視画像データとを合成することにより、前記生体、前記静脈部、および前記動脈部を識別可能な合成画像データを生成する画像データ合成処理ステップと、
前記画像データ合成処理ステップで生成された前記合成画像データを表示する画像データ表示ステップと
を備えることを特徴とする血管可視化方法。
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