JP2013544894A - Trpm8モジュレータとしてのイミダゾ[1,2−a]ピリジンスルホンアミド - Google Patents
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Abstract
Description
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(発明の分野)
本発明は、TRPM8(一過性受容体電位メラスタチンサブファミリー8型)受容体のモジュレータとして機能するイミダゾ[1,2−a]ピリジンスルホンアミドに関する。本発明はまた、イミダゾ[1,2−a]ピリジンスルホンアミドを調製するための方法、並びに、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、寒冷により増悪する心血管疾患、寒冷により増悪する肺疾患及びこれらの組み合わせを引き起こすものなどの様々な疾患、症候群及び障害を処置する際のこれらの使用にも関する。
本発明は、TRPM8(一過性受容体電位メラスタチンサブファミリー8型)受容体のモジュレータとして機能するイミダゾ[1,2−a]ピリジンスルホンアミドに関する。本発明はまた、イミダゾ[1,2−a]ピリジンスルホンアミドを調製するための方法、並びに、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、寒冷により増悪する心血管疾患、寒冷により増悪する肺疾患及びこれらの組み合わせを引き起こすものなどの様々な疾患、症候群及び障害を処置する際のこれらの使用にも関する。
一過性受容体電位(Transient Receptor Potential(TRP))チャネルは、様々な刺激により活性化される非選択的カチオン・チャネルである。これまでに膨大な数のイオン・チャネルのファミリーが同定されており、その中にはTRPM8とも称される冷感−メントール受容体(cold-menthol receptor)が含まれる(McKemy D.D.et al.,Nature 2002,416(6876),52〜58)。TRPチャンネル及び関連するTRP様受容体は、集団としては、熱曝露の連続範囲全体への感覚応答性を示唆し、有害な暑さから有害な寒さまでの範囲に広がる閾値温度、及び同様にこれらの感覚に類似した知覚をもたらす化学物質に選択的に応答する。特に、TRPM8は、冷涼から寒冷までの温度並びにメントール及びイシリンのような化学物質により刺激される場合があり、これらの物質が誘起する処置的な冷感に関係する可能性がある。
一次侵害受容ニューロン(A−δ線維及びC線維)に局在するTRPM8は、炎症により介在される二次メッセンジャーのシグナルによっても調節される(Abe,J.,et al.,Neurosci Lett 2006,397(1〜2),140〜144;Premkumar,L.S.,et al.,J.Neurosci,2005,25(49),11322〜11329)。A−δ線維及びC線維の両方へのTRPM8の局在化は、これらのニューロンが変質され、痛みをもたらし、しばしば熱傷的性質を持つ、病原性状態における異常な寒冷感受性の基礎を提供している可能性がある(Kobayashi,K.et al.,J Comp Neurol,2005,493(4),596〜606;Roza,C.ら、Pain,2006,120(1〜2),24〜35;及びXing,H.,et al.,J Neurophysiol,2006,95(2),1221〜30)。化学的又は熱的な冷却により誘起される、寒冷不耐症、及び矛盾する熱傷的感覚は、広範囲の臨床的障害に見られる症状と酷似しており、それゆえに、新規な抗感覚過敏症薬、又は坑アロディニア薬としてのTRPM8モジュレータ開発に、強固な理論的根拠を提供する。TRPM8はまた、脳、肺、膀胱、胃腸管、血管、前立腺及び免疫細胞でも発現することが知られているため、広範な疾病において治療的調節を行う可能性を提供する。
Bayer Healthcare AGの国際公開第2006/040136(A1)号は、泌尿器系障害を処置する際の寒冷メントール受容体−1(CMR−1)拮抗剤として置換4−ベンジルオキシ−フェニルメチルアミド誘導体を記載しているとされる。Bayer Healthcare AGの国際公開第2006/040103(A1)号は、呼吸器系疾患又は障害の治療及び/又は予防のための薬学的組成及び方法を記載しているとされる。
Bayer Healthcare AGの国際公開第2007/017092(A1)号、同第2007/017093(A1)号、及び同第2007/017094(A1)号は、TRPM8としても知られる寒冷メントール受容体(CMR)に関連付けられる疾患を処置する際のベンジルオキシフェニルメチルカルバメート、置換2−ベンジルオキシ安息香酸アミド及び置換4−ベンジルオキシ安息香酸アミド誘導体を記載しているとされる。
当技術分野では、疼痛、このような疼痛をもたらす疾患、及び呼吸器系又は血管系の機能障害のような、疾患、症候群又は病的状態がTRPM8受容体の調節により影響を受ける、哺乳動物の疾患、症候群又は病的状態の処置に使用できる、TRPM8モジュレータが必要とされている。
本発明は、式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び医薬的に許容され得る塩形態を目的とする:
Yは、水素、ブロモ、クロロ、C3〜6シクロアルキル、及びC1〜6アルキルからなる群から選択され、
R1は、
i)C1〜6アルキルが未置換であるか、又はC3〜6シクロアルキル若しくはトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、又は
ii)フェニル環が未置換であるか、又はそれぞれ独立してクロロ、フルオロ、ブロモ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜3アルキルチオ、トリフルオロメチルチオ、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜3アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、及びC1〜3アルキルカルボニルからなる群から選択される1〜3つの置換基で置換され、但し、2を超えない数の置換基が、C1〜4アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜3アルキルチオ、トリフルオロメチルチオ、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜3アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、及びC1〜3アルキルカルボニルからなる群から選択される(not more than two of the substituents are selected from the group consisting of C1-4 alkoxy,trifluoromethoxy,C1-4 alkoxycarbonyl,C1-3 alkylthio,trifluoromethylthio,cyano,trifluoromethyl,C1-3 alkylsulfonyl,trifluoromethylsulfonyl,and C1-3 alkylcarbonyl)、フェニルメチルであり、
R2は、水素、C1〜4アルキル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)C1〜3アルキルが未置換であるか、又はカルボキシ、メトキシカルボニル、トリフルオロメチル、及びメトキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBがそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成する、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾリルにより置換され、ピラゾールの結合点が窒素ヘテロ原子を介する、フェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してクロロ、フルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、カルボキシ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択される1つ又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である。
同様に、本発明はまた、医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る賦形剤、及び/又は医薬的に許容され得る希釈剤と、式(I)の化合物又はその医薬的に許容され得る塩形態と、を含むか、又はそれらからなり、及び/又はそれらから本質的になる医薬組成物を提供する。
更に本発明により、式(I)の化合物、及び医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る賦形剤、及び/又は医薬的に許容され得る希釈剤の混合物を含むか、又はそれらからなり、及び/又はそれらから本質的になる医薬組成物を製造する方法が提供される。
更に本発明は、疼痛、このような疼痛をもたらす疾患、及び呼吸器系又は血管系の機能障害のような、疾患、症候群、又は病的状態がTRPM8受容体の調節により影響を受ける哺乳類及び/又はヒトを含む、被験体のTRPM8受容体を、式(I)の化合物を用いて処置又は改善する方法を提供する。具体的には、本発明の方法は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、寒冷により増悪した循環器疾患、及び寒冷により増悪した肺疾患などのTRPM8受容体により調節される疾患を、式(I)の化合物を用いて処置又は改善することを目的とする。
本発明は、本開示の任意の化合物を投与する必要のある被験体の、炎症性疼痛、神経因性疼痛、寒冷により増悪した循環器疾患、及び寒冷により増悪した肺疾患からなる群から選択される疾患又は状態を処置するために処方される薬剤に、本開示の任意の化合物を使用することも目的とする。
置換基に関連して用いられる用語「独立して」は、2個以上の置換基が存在し得る場合に、それらの置換基が互いに同一であっても異なってもよいことを指す。
用語「アルキル」は、単独で用いられる場合であれ、置換基の一部分として用いられる場合であれ、1〜8個の炭素原子を有する直鎖及び分枝炭素鎖を指す。したがって、指定された炭素原子の数(例えばC1〜8)は、独立してアルキル部分の炭素原子数又はアルキルを含有するより大きな置換基のアルキル部位の炭素原子数を指す。例えば、(C1〜6アルキル)2アミノなどの複数のアルキル基を有する置換基の場合、ジアルキルアミノのC1〜6アルキル基は、同一であっても異なっていてもよい。
用語「アルコキシ」は−O−アルキル基を意味し、この中の「アルキル」は上記で定義されるものである。
用語「アルケニル」及び「アルキニル」は、炭素原子数2〜8の直鎖及び分岐鎖を指し、アルケニル鎖は二重結合を少なくとも1つ含み、及びアルキニル鎖は三重結合を少なくとも1つ含む。
用語「シクロアルキル」は、飽和した又は部分的に飽和した、3〜14個の炭素原子を有する単環性又は多環性炭化水素環を指す。このような環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びアダマンチルが挙げられる。
用語「ベンゾ縮合したシクロアルキル」としては、ベンゼン環と縮合した5〜8員の単環式シクロアルキルが挙げられる。シクロアルキル環を構成する炭素原子の環構成部材は完全に飽和していても部分的に飽和していてもよい。
用語「複素環式」は、炭素原子を少なくとも1つと、独立してN、O、及びSから選択されるヘテロ原子を1〜4つ含む、非芳香族単環系又は二環系を指す。この用語「複素環」には、窒素原子を1〜2つと、窒素原子を0、1若しくは2つ含む5〜7員の非芳香環、あるいは酸素若しくは硫黄を最大で2つと、窒素、酸素若しくは硫黄のいずれかを必ず少なくとも1つ含む5〜7員の非芳香環が包含され、場合により、この環は0〜1つの不飽和結合を含有し、環が6員若しくは7員である場合には、場合により不飽和結合を最大で2つ含有する。ヘテロ環の環を構成する炭素原子は、完全に飽和又は部分的に飽和することができる。用語「ヘテロシクリル」は、更に架橋して二環式の環を形成する2個の5員の単環性複素シクロアルキル基をも含む。このような基は、完全に芳香族性とはみなされずヘテロアリール基とは称されない。ヘテロ環が二環性の場合、ヘテロ環の2つの環は非芳香族性であり、及び少なくとも1つの環は、環の構成原子としてヘテロ原子を含む。複素環基の例は、ピロリニル(2H−ピロール、2−ピロリニル又は3−ピロリニルを含む)、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、及びピペラジニルが挙げられるがこれらに限定されない。別途記載のない限り、ペンダント基は、安定な構造をもたらす任意のヘテロ環のヘテロ原子又は炭素原子と結合できる。
用語「ベンゾ縮合ヘテロシクリル」は、ベンゼン環に縮合した5〜7員の単環式複素環を指す。複素環は、炭素原子と、独立してN、O、及びSからなる群から選択された1〜4個のヘテロ原子とを含有する。複素環を構成する炭素原子は、完全に飽和状態であってもあるいは一部飽和状態であってもよい。別途記載のない限り、ベンゾ縮合複素環はベンゼン環の炭素原子においてそのペンダント基と結合する。
用語「アリール」は、構成原子として6〜10個の炭素原子を含む不飽和の芳香族単環性又は二環性環状化合物を指す。アリール環の例は、フェニル及びナフタレニルを含む。
用語「ヘテロアリール」は、環原子を5〜10個有し、炭素原子と、独立してN、O、及びSからなる群から選択された1〜4個のヘテロ原子とを含有する芳香族単環若しくは二環系を指す。この用語「ヘテロアリール」には、炭素原子からなり、ヘテロ原子を少なくとも1つ有する5又は6員の芳香環も包含される。適切なヘテロ原子は窒素、酸素、及び硫黄を含む。5員環の場合、ヘテロアリール環は好ましくは環の構成原子として窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個と、加えて最大3個までの窒素を含有する。6員環の場合、ヘテロアリール環は好ましくは1〜3個の窒素原子を含有する。6員環が窒素原子を3個有する場合については、最大で2個の窒素原子が隣接する。ヘテロアリール基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、イソキノリニル及びキナゾリニルが挙げられる。別途記載のない限り、ペンダント基は、安定な構造をもたらすヘテロアリールの任意のヘテロ原子又は炭素原子と結合できる。
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子を指す。
用語「ホルミル」は−C(=O)H基を指す。
用語「オキソ」は、(=O)基を指す。
用語「アルキル」若しくは「アリール」又はその接頭辞の語根のいずれかが、置換基(例えば、アリールアルキル、アルキルアミノ)の名称に現れる場合はいつでも、それは「アルキル」及び「アリール」について上述した限定を含むものとして解釈すべきである。指定された炭素原子数(例えば、C1〜C6)は、独立してアルキル部分、アリール部分、又はアルキルが接頭辞の語根として現れるより大きな置換基のアルキル部分の、炭素原子の数を指すべきである。アルキル及びアルコキシ置換基の場合、指定された数の炭素原子は、指定された所与の範囲に含まれる独立員の全てを含む。例えば、C1〜6アルキルは、個別に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシル、並びにこれらに属する組み合わせ(例えば、C1〜2、C1〜3、C1〜4、C1〜5、C2〜6、C3〜6、C4〜6、C5〜6、C2〜5など)を含む。
一般に、本開示全体で使用される標準的な命名法の規則の下では、指定される側鎖の末端部が最初に記載され、結合点に向かって隣接する官能基が続く。したがって、例えば「C1〜C6アルキルカルボニル」置換基は下式の基を示す。
別途記載のない限り、式(I)の化合物に関し、R2置換基は、以下の番号付け規則により定義される通りの5−、6−、7−、又は8−位置に結合するものであるとする。
特に断らない限り、分子中の任意の置換基又は特定の位置における変数の定義は、その分子内のいずれの位置の定義からも独立していることを意図する。式(I)の化合物における置換基及び置換様式は、当業者により化学的に安定であり、当技術分野において周知の技術及び同時に本明細書において規定される方法によって容易に合成できる化合物を提供するために選択できることは理解されるべきである。
用語「被験体」は、処置、観察又は実験に付されている動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
用語「治療有効量」は、研究者、獣医、医師、又は他の臨床専門家により探求される組織系、動物又はヒトにおいて、処置される疾患、症候群、状態又は障害の症状の緩和又は部分的緩和を含む生物学的又は薬効的応答を引き出す、本発明の化合物を含む、活性化合物又は薬剤の量を指す。
用語「組成物」は、治療有効量の特定の成分を含む生成物、並びに特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的に又は間接的にもたらされる任意の生成物を指す。
用語「アンタゴニスト」は、状況に応じてTRPM8イオン・チャネルの機能拮抗作用(functional antagonism)を生じる化合物を指し、限定するものではないが、競合的アンタゴニスト、非競合的アンタゴニスト、減感アゴニスト、及び部分的アゴニストが挙げられる。
用語「アゴニスト」は、TRPM8イオン・チャネルを機能的に活性化させることのできる、限定するものではないが、オルソステリックに(すなわち、メントール/イシリン部位を介し)作用するか又はアロステリックに作用する、完全アゴニスト、部分アゴニスト、ポジティブモジュレータ、感作剤、及び脱感作剤などの、化合物を指すものとして使用される。
本明細書で使用するとき、「炎症性過敏症」は、浮腫、紅斑、高熱及び疼痛を含む1つ以上の炎症の顕著な特徴、及び/又は1つ以上の、熱的、機械的及び/又は化学的刺激を含む刺激への過度の生理学的又は病態生理学的応答により特徴付けられる病的状態を指すために用いられる。
用語「TRPM8により調節される」はTRPM8受容体により介在される状態などの、TRPM8受容体の調節により影響を受ける病的状態を指すために用いられる。
本発明の実施形態は、被験体の片頭痛、ヘルペス後神経痛、外傷後神経痛、化学療法後神経痛、複合性局所疼痛症候群I及びII(CRPS I/II)、線維筋痛症、炎症性腸疾患、掻痒症、喘息、慢性閉塞性肺疾患、歯痛、骨痛及び発熱からなる群から選択される疾患、症候群、及び状態のうちの少なくとも1つを処置又は予防する方法であって、このような処置又は予防を必要としている動物、哺乳類、及びヒトを含む被験体に、式(I)の化合物であるTRPM8アンタゴニストを治療有効量投与することを含む、からなる、及び/又は本質的になる方法である。
本発明の他の実施形態は、被験体における、以下の高血圧、末梢血管疾患、レイノー病、再灌流傷害又は凍傷から選択される、少なくとも1つの疾患、症候群、及び病的状態の処置又は予防方法であり、この方法は、式(I)の化合物であるTRPM8アンタゴニストを、処置又は予防を必要としている動物、哺乳動物、及びヒトなどの被験体に、治療有効量で投与することを含む。
本発明の更なる実施形態は、動物、哺乳動物、及びヒトなどの被験体における、麻酔後の回復又は低体温後の回復を促進する方法であり、この方法は、式(I)の化合物であるTRPM8アンタゴニストを、回復の促進を必要としている動物、哺乳動物、及びヒトなどの被験体に、治療有効量で投与することを含む。
本発明は、式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び製薬上許容医薬的に許容され得る塩、並びに、以下の実施形態a)〜j)の任意の組み合わせを目的とする:
a)Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、及びC1〜4アルキルからなる群から選択され、
b)Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択され、
c)R1は、
i)C3〜6シクロアルキル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が未置換であるか、又は独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜3つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、但し、2を超えない数の置換基は、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルであり(not more than two of the substituents are trifluoromethoxy or trifluoromethyl)、
d)R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
e)R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜4アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
f)R2は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
g)R2は、水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
h)R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBがそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成する、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はフルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
i)R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルである、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
j)R3は、
i)メチルであるか、
ii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iii)未置換であるか、又は4位でフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基により置換された、フェニルであるか、あるいは
iv)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、同一の置換基の異なる実施形態が組み合わされる組み合わせは除外されることが理解され、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である。
本発明の一実施形態は、式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び医薬的に許容され得る塩を目的とする:
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、及びC1〜4アルキルからなる群から選択され、
R1は、
i)C3〜6シクロアルキル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が未置換であるか、又は独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜3つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、但し、2を超えない数の置換基は、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBはそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成する、−(CH2)2NRARBであり、
RA及びRBはそれぞれ独立してC1〜6アルキルであるか、又はRA及びRBはそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成し、かつこのピペリジン−1−イルは未置換であるか、又は4位でフェニルにより置換され、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はフルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である。
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び医薬的に許容され得る塩を目的とする:
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択され、
R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルである、−(CH2)2NRARBであり、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である。
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び医薬的に許容され得る塩を目的とする:
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択され、
R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜4アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)メチルであるか、
ii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iii)未置換であるか、又は4位でフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基により置換された、フェニルであるか、あるいは
iv)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物には、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である。
本発明の更なる実施形態は、次のものからなる群から選択される式(I)の化合物、及びその医薬的に許容され得る塩形態を目的とする:
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1がフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、及びR3がメチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3が4−ブロモフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−クロロ−4−フルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が2−シクロプロピル−エチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメチル−ブチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1がシクロプロピルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が2−トリフルオロメチル−エチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1がフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3が2−(ジ−イソブチルアミノ)エチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩−フェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物。
薬剤における使用に関して、式(I)の化合物の塩は、非毒性の「医薬的に許容され得る塩」を指す。しかしながら他の塩も式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容され得る塩の調製に有用である場合がある。式(I)の化合物の医薬的に許容され得る好適な塩としては、例えば、化合物の溶液を塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸のような医薬的に許容され得る酸の溶液と混合することにより得られる酸付加塩が挙げられる。更に、式(I)の化合物が酸性基を有する場合には、医薬的に許容され得るその好適な塩としては、ナトリウム又はカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム又はマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、及び四級アンモニウム塩などの好適な有機リガンドと形成した塩、を挙げることができる。したがって、代表的な医薬的に許容され得る塩としては、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酸性酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物塩、カルシウム・エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、2塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシラート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ハイドロバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物塩、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物塩、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン・アンモニウム塩、オレイン酸塩、パモン酸塩(エンボナート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド及び吉草酸塩が挙げられる。
医薬的に許容され得る塩の調製に使用することのできる代表的な酸としては、限定するものではないが、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化したアミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−ショウノウ酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコへプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸(sebaic acid)、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、及びウンデシレン酸などの酸が挙げられる。
医薬的に許容され得る塩の調製に使用され得る代表的な塩基としては、限定するものではないが、アンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン及び水酸化亜鉛などの塩基が挙げられる。
本発明の実施形態には、式(I)の化合物のプロドラッグが含まれる。一般に、このようなプロドラッグは、インビボで必要な化合物に容易に変換可能な化合物の機能的誘導体である。したがって、本発明の処置又は予防実施形態の方法においては、用語「投与する」には、具体的に開示された化合物又は具体的には開示されていないが、患者に投与後にインビボにおいて特定の化合物に転化される化合物と共に記載される様々な疾患、病的状態、症候群、及び障害の、処置又は予防を包含する。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する通常の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」(ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985)に述べられている。本発明の実施形態に従う化合物は少なくとも1個の不斉中心を有し、したがってそれらは鏡像異性体として存在する。
化合物が2つ以上のキラル中心を持つ場合、この化合物はジアステレオマーとして存在し得る。このような異性体全て及びこれらの混合物が本発明の範囲内に包括されることが理解されるであろう。更に、化合物の結晶形の一部は、多形体として存在してよく、それら自体も本発明に含まれることが意図される。加えて、化合物の一部は、水(即ち、水和物)又は一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成してよく、このような溶媒和物も本発明の範囲内に包含されることが意図される。当業者は、本明細書で使用する用語「化合物」が、式(I)の化合物の溶媒和物を含むことを理解するであろう。
本発明の特定の実施形態に従う化合物の調製の方法が、立体異性体の混合物を生じさせる場合は、これらの異性体は、分取クロマトグラフィーなどの従来技術により分離することができる。化合物はラセミ体で調製されてもよく、又は個々のエナンチオマーをエナンチオ選択的合成、又は分割のいずれかにより調製することができる。化合物は、例えば、(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−l−酒石酸等の光学活性酸を用いて塩を形成させた後に、分別結晶化を行い、遊離塩基を再生させることによりジアステレオマー対を形成させる等の標準的技術により、それら化合物の成分である鏡像異性体に分割することもできる。化合物はまた、ジアステレオマーエステル又はアミドを形成させた後に、クロマトグラフィー分離を行い、キラル補助基を除去することによっても分割されてよい。代替的に、化合物は、キラルHPLCカラムを使用して分割されてもよい。
本発明の一実施形態は、式(I)の化合物の(+)−エナンチオマーを含む、(+)−エナンチオマーからなる、及び/又は本質的に(+)−エナンチオマーからなる医薬組成物を含む組成物を目的とし、その組成物は上記化合物の(−)−異性体を実質的に含まない。本明細書の文脈における「実質的に含まない」とは、下式により求められる(−)−異性体が約25%未満、好ましくは約10%未満、より好ましくは約5%未満、更に好ましくは約2%未満、更にいっそう好ましくは約1%未満であることを意味する。
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物の(−)−鏡像異性体を含む、これからなる、及びこれから本質的になる医薬組成物を含む組成物であって、実質的にその化合物の(+)−異性体を含まない組成物である。本文中では、実質的に含まないとは、以下の式により算出したとき、(+)−異性体が約25%未満、好ましくは約10%未満、より好ましくは約5%未満、更により好ましくは約2%未満、更により好ましくは約1%未満であることを意味する。
本発明の様々な実施形態の化合物を調製するための方法のいずれかを行っている間に、関係する分子のいずれかが有する感受性又は反応性基を保護する必要があり、及び/又はその方が望ましい場合がある。この保護は、Protective Groups in Organic Chemistry、J.F.W.McOmie,ed.Plenum Press,1973及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1999において記載されるものなどの従来の保護基の手段によって行うことができる。保護基は、続く都合のよい段階で、当技術分野で公知の方法を用いて除去してよい。
本発明の実施形態の化合物(その医薬的に許容され得る塩及び医薬的に許容され得る溶媒和物を含む)は単独で投与することができるが、それらは通常、意図された投与経路及び標準の薬学的又は獣医学的な実務の観点から選ばれる、医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る賦形剤及び/又は医薬的に許容され得る希釈剤との混合物として投与される。それゆえに、本発明の特定の実施形態は、式(I)の化合物、並びに、少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る賦形剤及び/又は医薬的に許容され得る希釈剤を含む医薬及び獣医学組成物を目的とする。
一例として、本発明の実施形態の医薬組成物では、式(I)の化合物は、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁化剤、コーティング剤、可溶化剤、及びそれらの組み合わせと混合することができる。
本発明の化合物を含有する錠剤又はカプセル剤等の固体経口投与形態は、必要に応じて、一度に少なくとも1つの剤形が投与されてよい。徐放性製剤で化合物を投与することも可能である。
本発明の化合物が投与され得る追加の経口形態としては、エリキシル剤、溶液、シロップ、及び懸濁剤が挙げられ、そのそれぞれが任意に香料及び着色剤を含有する。
別の方法としては、式(I)の化合物は、吸入(気管内又は経鼻的に)により投与することができ、又は座薬若しくはペッサリー、又は局所的にローション、溶液、クリーム、軟膏若しくは散布剤として塗布することができる。例えば、それらは、ポリエチレングリコール又は流動パラフィンの水性エマルションを含むか、それからなるか、及び/又は本質的にそれからなるクリームの中に組み込むことができる。それら化合物を、クリームの約1重量%〜約10重量%の濃度で、必要に応じて任意の安定剤及び防腐剤とともに白蝋又は白色軟パラフィン基剤を含む、からなる、及び/又はから本質的になる軟膏に組み込んでよい。代替的な投与方法は、皮膚又は経皮パッチを使用することによる経皮投与を含む。本発明の医薬組成物(本発明の化合物単独と同様に)は、非経口的に、例えば空洞内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、又は髄腔内に注入することができる。この場合、組成物はまた、好適な担体、好適な賦形剤、及び好適な希釈剤の少なくとも1種を含む。
非経口投与の場合、本発明の医薬組成物は、他の物質、例えば、十分な塩及び単糖を含有させて血液と等張な溶液を作製する、無菌水溶液の形態で用いられるのが最良である。
口腔又は舌下投与に対しては、本発明の医薬組成物は、既存の方法で製剤された錠剤又はトローチ剤の形態で投与することができる。
更なる例として、少なくとも1つの式(I)の化合物を活性成分として含む医薬組成物は、化合物を通常の製薬学的配合技術に従う医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る希釈剤、及び/又は医薬的に許容され得る賦形剤と混合することにより調製することができる。担体、賦形剤、及び希釈剤は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口などの)に応じ、広範な形態を取ることができる。したがって懸濁剤、シロップ、エリキシル剤及び溶液などの液体の経口用製剤では、適切な担体、賦形剤及び希釈剤は、水、グリコール、油、アルコール、着香料、保存料、安定剤、着色剤などを含み、粉剤、カプセル、及び錠剤などの経口固形製剤では、適切な担体、賦形剤及び希釈剤は、でんぷん、糖、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、バインダー、崩壊剤などを含む。その吸収及び崩壊の主要な体内部位を調節するために、経口固形製剤は、更に所望により糖などの物質で被覆してもよく、又は経腸的に吸収されるように被覆してもよい。非経口投与のための、担体、賦形剤及び希釈剤は、通常滅菌水を含み、及び溶解性の向上及び組成の保存のための他の成分を加えることができる。注射用懸濁剤又は溶液は、水性の担体を、可溶化剤及び保存料のような好適な添加物と共に利用して、調製することができる。
式(I)の化合物又はその医薬組成物の治療有効量は、平均的な(70kg)ヒトに対して1日あたり約1〜4回というレジメンにおいて、約0.1mg〜約3000mg、具体的には約1mg〜約1000mg、又はより具体的には約10mg〜約500mgの用量範囲の活性成分を含むが、本発明の活性化合物の治療有効量が処置される疾患、症候群、状態、及び障害によって変化することは当業者に明らかである。
経口投与のためには、医薬組成物は、好適には本発明の化合物を活性成分として約0.01、約10、約50、約100、約150、約200、約250、及び約500ミリグラム含む、錠剤として提供される。
有利なことに、式(I)の化合物は、1日に1回投与することができ、又は1日当たりの合計投与量を2、3、及び4回に分けて投与することができる。式(I)の化合物の投与に最適な投与量は、容易に決定することができ、用いられる具体的な化合物、投与方法、製剤の強度、及び疾患、症候群、状態、又は障害の進行度によって変化する。更に、年齢、体重、食事、及び投与時間などの具体的な被験体に関連する因子により、好適な処置水準を達成するためには投与量を調節する必要がある。上記投与量は、したがって、平均的な場合の代表例である。もちろん、より高いか又はより低い薬量範囲が有効である個別の例が存在し、このようなものも発明の範囲の中に含まれる。
式(I)の化合物は、この化合物を必要としている被験体のために使用する場合には、上記のいずれかの組成物及び投与レジメンで、又は当技術分野で確立されたそれらの組成物及び投与レジメンで投与され得る。
式(I)の化合物は、TRPM8イオン・チャンネルのアゴニストとして、その疾患、症候群、病的状態、又は障害がTRPM8受容体の調節により影響を受ける動物、哺乳類及びヒトなどの被験体の疾患、症候群、病的状態、又は障害を処置及び予防するための方法において有用である。このような方法は、このような処置又は予防を必要としている動物、哺乳類、及びヒトを含む被験体に、処置上有効量の式(I)の化合物、塩、又は溶媒和物を投与することを含み、投与することからなり、及び本質的に投与することからなる。具体的には、式(I)の化合物は、前立腺がんの予防又は処置に有用である。
式(I)の化合物は、TRPM8イオン・チャンネルのアンタゴニストとして、その疾患、症候群、病的状態、又は障害がTRPM8受容体の調節により影響を受ける動物、哺乳類及びヒトなどの被験体の疾患、症候群、病的状態、又は障害を処置及び予防するための方法において有用である。このような方法は、このような処置又は予防を必要としている動物、哺乳類、及びヒトを含む被験体に、処置上有効量の式(I)の化合物、塩、又は溶媒和物を投与することを含み、投与することからなり、及び本質的に投与することからなる。式(I)の化合物は、特に、疼痛、又は、このような疼痛を引き起こす疾患、症候群、病的状態若しくは障害、又は呼吸器系若しくは血管系の機能不全の予防又は処置のために有用である。より具体的には、式(I)の化合物は、これを必要としている被験体に治療有効量を投与することにより、炎症性疼痛、炎症性過敏症状態、神経障害性疼痛、不安神経症、うつ病、及び末梢血管疾患、血管性高血圧、肺性高血圧、レイノー病、及び冠動脈疾患などの寒冷により悪化する心臓血管疾患、を予防又は処置するのに有効である。
炎症性疼痛の例としては、炎症性腸疾患、内臓痛、片頭痛、術後痛、変形性関節症、関節リウマチ、背痛、腰痛、関節痛、腹痛、胸痛、陣痛、筋骨格疾病、皮膚病、歯痛、発熱、火傷、日焼け、蛇咬症、毒蛇咬症、蜘蛛咬症、虫刺され、神経因性膀胱、間質性膀胱炎、***症、鼻炎、接触皮膚炎/過敏症、掻痒、湿疹、咽頭炎、粘膜炎、腸炎、過敏性腸症候群、胆嚢炎、膵炎、***切除後痛症候群、月経痛、子宮内膜症、副鼻腔炎性頭痛、緊張性頭痛、又はくも膜炎を含む疾患、状態、症候群、障害、又は疼痛状態による疼痛が挙げられる。炎症性疼痛の1つの型は炎症性痛覚過敏症であり、更に炎症性身体痛覚過敏症、又は炎症性内臓痛覚過敏症として更に分類される。炎症性身体痛覚過敏症は、熱的、機械的及び/又は化学的刺激への過敏症が認められる、炎症性痛覚過敏状態の存在により特徴付けることができる。炎症性内臓痛覚過敏もまた、強い内臓過敏性が存在する炎症性痛覚過敏状態の存在によって特徴づけられることができる。
炎症性痛覚過敏症の例としては、炎症、変形性関節炎、関節リウマチ、腰痛、関節痛、腹痛、筋骨格疾患、皮膚疾患、術後疼痛、頭痛、歯痛、火傷、日焼け、虫刺され、過敏膀胱、尿失禁、間質性膀胱炎、***、咳、喘息、慢性閉塞性肺疾患、鼻炎、接触皮膚炎/過敏症、掻痒、湿疹、咽頭炎、腸炎、過敏性腸症候群、クローン病若しくは潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、を含む疾患、症候群、病的状態、障害又は疼痛状態による疼痛が挙げられる。
本発明の一実施形態は、熱的、機械的及び/又は化学的刺激への過敏症が認められる炎症性身体痛覚過敏症を処置する方法を目的とし、このような処置を必要としている被験体に式(I)の化合物、塩又は溶媒和物の処置上有効量を投与する工程を含む。
本発明の更なる実施形態は、亢進した内臓興奮性が認められる、炎症性の内臓痛覚過敏症を処置する方法を対象とし、このような処置を必要としている被験体に式(I)の化合物、塩又は溶媒和物の処置上有効量を投与する工程を含むか、投与する工程からなり、及び/又は本質的に投与する工程からなる。
本発明の更なる実施形態は、寒冷刺激に対する過敏症が認められる神経障害性寒冷アロディニア(cold allodynia)を処置する方法を目的とし、このような処置を必要としている被験体に治療有効量の式(I)の化合物、塩又は溶媒和物を投与する工程を含むか、投与する工程からなり、及び/又は本質的に投与する工程からなる。
炎症性過敏症状態の例としては、尿失禁、良性前立腺肥大症、咳、喘息、鼻炎及び/又は鼻過敏症、掻痒、接触皮膚炎及び/又は皮膚アレルギー並びに慢性閉塞性肺疾患が挙げられる。
神経障害性疼痛の例としては、がん、神経障害、脊椎及び末梢神経手術、脳腫瘍、外傷性脳損傷(TBI)、脊髄外傷、慢性疼痛症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群、神経痛(三叉神経痛、顎関節神経痛、ヘルペス神経痛及び灼熱痛)、狼瘡、サルコイドーシス、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中心性疼痛、脊髄損傷に付随する神経障害、脳卒中、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、多発性硬化症、坐骨神経炎、顎関節神経痛、末梢神経炎、多発性神経炎、断端痛、幻肢痛、骨折、口内神経障害性疼痛、シャルコー疼痛、複合性局所疼痛症候群I及びII(CRPS I/II)、神経根障害、ギラン・バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口腔内灼熱症候群、視神経炎、発熱後神経炎、遊走性神経炎(migrating neuritis)、分節性神経炎、Gombault神経炎、ニューロン炎、頸腕神経痛、頭蓋神経痛(cranial neuralgia)、膝神経痛、舌咽神経痛、群発頭痛(migrainous neuralgia)、特発性神経痛、肋間神経痛、***神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭部神経痛、紅神経痛(red neuralgia)、スルーダー神経痛、スプレノパラチン神経痛、眼窩上神経痛、外陰部痛、又はヴィディウス神経痛(vidian neuralgia)などの疾患、症候群、病的状態、障害、又は疼痛状態による疼痛が挙げられる。
神経障害性疼痛の1つの種類は、神経障害性寒冷アロディニアであり、寒冷刺激に対する過敏症が認められる、神経障害に伴うアロディニア状態の存在により特徴付けることができる。神経障害性寒冷アロディニアの例としては、神経障害性疼痛(神経痛)、脊椎及び末梢神経の手術又は外傷により生じる疼痛、外傷性脳傷害(TBI)、三叉神経痛、ヘルペス後神経痛、灼熱痛、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中心性疼痛、脳卒中、末梢神経炎、多発性神経炎、複合性局所疼痛症候群I及びII(CRPS I/II)及び神経根障害を含む疾患、症候群、病的状態、障害、又は疼痛状態に起因するアロディニアが挙げられる。
一般的な合成方法
本発明の代表的な化合物は、以下に記載し、続くスキーム及び実施例で例示する、一般的な合成法に従って合成することができる。スキームは説明図であるため、本発明はスキームに記載された化学反応及び条件により限定されたものとして解釈されるべきではない。スキーム及び実施例で用いられる様々な出発物質は、市販品として入手可能であるか、又は当業者の技能の範囲内に十分に入る方法によって調製し得るものである。変形物は、本明細書に定義されている通りである。
本発明の代表的な化合物は、以下に記載し、続くスキーム及び実施例で例示する、一般的な合成法に従って合成することができる。スキームは説明図であるため、本発明はスキームに記載された化学反応及び条件により限定されたものとして解釈されるべきではない。スキーム及び実施例で用いられる様々な出発物質は、市販品として入手可能であるか、又は当業者の技能の範囲内に十分に入る方法によって調製し得るものである。変形物は、本明細書に定義されている通りである。
本明細書、特にスキーム及び実施例で用いられる略称は以下の通りである。
スキームAは、本発明の特定の中間体の合成経路を表し、式中、YはC1〜6アルキルであり、R2はこれまでに定義した通りものである。
式A1及びA2の化合物は市販品として入手可能であり、あるいは科学文献に記載されるような既知の方法で調製することもできる。ジメトキシエタンの存在下で、化合物A1とA2を反応させて、式A3の化合物を得、これをメタノール中で加熱して環化させ、式A4の中間体を生成する。
スキームBは、本発明の特定の化合物の合成経路を表し、式中、YはC1〜6アルキルであり、R1は場合により置換されたフェニルメチルであり、R2は本開示に定義されているものであり、かつR3は場合により置換されたフェニルである。
アルコール溶媒中で、高温下で、式A4の化合物をヒドラジンにより処理し、式B1の化合物を得る。塩酸などの鉱酸の存在下で、又はトリフルオロ酢酸などの有機酸の存在下で、式B1の化合物を亜硝酸ナトリウムにより処理し、対応する式B2のアシルアジドを得る。高温で加熱しながらt−ブタノールを加え、式B3のBoc保護を受けたアミン化合物を調製する。水素化ナトリウムなどの塩基の存在下で、式B3の化合物を、式B4のスルホン酸クロリドにより処理し、式B5の化合物を得る。塩酸などの鉱酸の存在下で、又はトリフルオロ酢酸などの有機酸の存在下で、式B5の化合物を脱保護し、式B6の化合物を得、これを式B7の化合物によりアルキル化し、式(I)−Bの化合物を得る。式B7の化合物のRA1基は、場合により、本発明に定義されるR1のフェニルメチル基上の任意の置換基であり、及びLGは、限定するものではないが、臭化物、ヨウ化物、メシラート、及びトリフラートなどの適切な脱離基である。
スキームCは、本発明の特定の化合物の合成経路を表し、式中、Yは本開示に定義されているものであり、R1は場合により置換されたフェニルメチルであり、R2は本開示に定義されているものであり、かつR3は場合により置換されたフェニルである。
式C1の化合物は、市販されているか、又は科学文献に記載の既知の方法により調製され得る。メタノール溶媒を還流させながら、アルカリ金属水酸化物の存在下で、式C1の化合物をけん化し、対応する式C2のカルボン酸を得る。DPPAと、DIPEAなどの有機塩基の存在下で、式C2のカルボン酸をt−ブタノールにより処理し、式C3の化合物を得る。スキームBにおいて、式B3の化合物を式(I)−Bの化合物へと転化させた合成工程を用い、式C3の化合物を、式(I)−Cの化合物へと転化した。
スキームDは、本発明の特定の中間体の合成経路を表し、式中、YはC3〜6シクロアルキルである。
式D1の化合物は、市販品として入手可能であり、あるいは科学的文献に記載されるような既知の方法で調製することもできる。パラジウム触媒、適切なリガンド、及びリン酸カリウムなどの有機触媒の存在下で、式D1の化合物を、式D2のC3〜6シクロアルキルボロン酸とカップリングさせ、式D3の化合物を得る。スキームBにおいて、式B3の化合物を式(I)−Bの化合物へと転化させた合成工程を用い、式D3の化合物を、式(I)の化合物へと転化した。
スキームEは、本発明の特定の化合物の合成経路を表す。式中、R1はC1〜6アルキルであり、C3〜6シクロアルキル又はトリフルオロメチルのいずれか1つの置換基(置換基R1E)で置換される。
特定のR1置換基を導入する際の代替法は、アルキル化反応であり、この反応では、式E1の化合物を、THFなどの非プロトン性溶媒中で、DIADなどのカルボジイミド、及びトリフェニルホスフィンなどの適切な活性化試薬の存在下で、式E2の適切に置換されたアルコールにより処理して、式(I)−Eの化合物を得る。
スキームFは、本発明の特定の化合物の代替的な合成経路を表し、式中、YはC1〜6アルキルであり、R1は場合により置換されたフェニルメチルであり、R2は本開示に定義されているものであり、かつR3は場合により置換されたフェニルである。
塩酸で処理するなどの従来法により式B3の化合物を脱保護して、対応するHCl塩(式F1の化合物)を得ることができる。式B4の化合物を用い、式F1の化合物を直接スルホニル化し、式B6の化合物を得る。スキームBに記載の方法を用い、式B6の化合物を式(I)−Bの化合物へと転化させる。
(実施例1)
a)CH2Cl2,Br2,5℃;b)1.DME,2−アミノピリジン;2.MeOH,還流;c)MeOH,3N NaOH,還流;d)DCE,DPPA,DIPEA,t−BuOH;e)DMF,60% NaH,4−CO2Me−Ph−SO2Cl;f)4N HCl/ジオキサン;g)DMF,K2CO3,4−OCF3−PhCH2Br;h)MeOH,3N NaOH。
工程A:3−ブロモ−2−オキソブタン酸エチル(1−B)5℃に冷却した、化合物1−A(4.8g、36.9mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、臭素(1.89mL、36.9mmol)を滴加した。反応混合物を室温に加温し、18時間撹拌した。反応混合物を窒素パージし、EtOAcで希釈し、有機相を10% NaHCO3(2X)、H2O、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させて、化合物1−Bを黄色油として得た(7.50g、97%)。1H−NMR(CDCl3):δ 5.15〜5.20(q,1H),4.32〜4.45(m,2H),1.82〜1.85(d,3H),1.38〜1.41(t,3H)。
工程B:エチル3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(1−C)化合物1−B(1.25g、5.98mmol)のDME(5mL)溶液に、2−アミノピリジン(0.563g、5.98mmol)を添加し、反応混合物を室温に戻し、18時間撹拌した。沈殿を濾過し、DMEで洗浄し、真空乾燥させ、1.41gの白色固体を得た。固体をMeOH(20mL)に溶解させ、18時間還流させた。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。粗残渣をEtOAc及び10% NaHCO3間で分配し、層を分離させ、有機層を10% NaHCO3、H2O、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させて、0.902gの白色固体を得た。ヘプタン−EtOAcによる勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗固体を精製し、化合物1−Cを白色固体として得た(0.842g、69%)。1H−NMR(CDCl3):δ 7.90〜7.92(d,1H),7.65〜7.68(d,1H),7.21〜7.25(q,1H),6.88〜6.92(t,1H),4.44〜4.50(q,2H),2.80(s,3H),1.44〜1.48(t,3H);MS:m/z 205.2(MH+)。
工程C:3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸(1−D)化合物1−C(0.842g、4.12mmol)のMeOH(10mL)溶液に、3N NaOH(2.75mL、8.25mmol)を添加し、反応混合物を18時間還流させた。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。粗残渣をH2Oに溶解し、1N HClを用い、pH約7に中和した。減圧下で水相を蒸発させて乾燥させ、得られた白色固体をEtOH(20mL)に懸濁し、1時間撹拌した。固体を濾過し、EtOHで洗浄した。減圧下で溶媒を蒸発させ、化合物1−Dを白色固体として得た(0.793g、90%)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.77〜8.79(t,1H),8.08〜8.12(m,1H),7.91〜7.94(m,1H),7.59〜7.62(m,1H),2.94(s,3H);MS:m/z 177.1(MH+)。
工程D:tert−ブチル(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(1−E)化合物1−D(0.499g、2.35mmol)のDCE(12mL)溶液に、DIPEA(0.89mL、5.17mmol)と、続いてDPPA(0.608mL、2.82mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。tert−ブタノール(2.21mL、23.5mmol)を添加し、反応混合物を82℃で4〜5時間加熱した。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。粗残渣をH2O及びEtOAc間で分配し、層を分離させ、有機相をH2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、0.305gのベージュ色の固体を得た。100% CH2Cl2〜10% MeOH−CH2Cl2による勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物1−Eを黄色固体として得た(0.231g、40%)。1H−NMR(CDCl3):δ 9.8〜9.9(s,1H),8.11〜8.18(m,1H),7.81〜7.92(m,1H),7.66〜7.71(m,1H),7.27〜7.31(m,1H),2.55(s,3H),1.51(s,9H);MS:m/z 248.3(MH+)。
工程E:メチル4−(N−(tert−ブチオキシ(butyoxy)カルボニル)−N−(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(1−F)化合物1−E(0.174g、0.703mmol)のDMF(5mL)溶液を0℃に冷却し、60% NaH(0.028g、0.703mmol)を添加し、反応混合物を0℃で20分撹拌した。メチル4−(クロロスルホニル)ベンゾアート(0.247g、1.06mmol)を一度に添加し、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗固体を得た。ヘプタン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物1−Fを白色固体として得た(0.188g、60%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.22〜8.35(dd,2H),7.90〜7.92(d,1H),7.61〜7.64(d,1H),7.22〜7.24(m,1H),6.90〜6.93(m,1H),3.98(s,3H),2.55(s,3H),1.32(s,9H);MS:m/z 446.1(MH+)。
工程F:メチル4−(N−(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(1−G)化合物1−F(0.188g、0.422mmol)に、4N HCl/ジオキサン(6mL)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。この反応物をエーテルで希釈し、濾過し、固体をエーテルで洗浄し、真空乾燥させ、化合物1−Gを白色固体として得た(0.104g、65%)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.53〜8.55(d,1H),8.21〜8.23(d,2H),7.99〜8.03(m,1H),7.84〜7.86(d,2H),7.51〜7.55(m,1H),3.97(s,3H),2.07(s,9H);MS:m/z 346.0(MH+)。
工程G:メチル4−(N−(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(1−H)化合物1−G(0.098g、0.284mmol)のDMF(2.0mL)溶液にK2CO3(0.118g、0.851mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分撹拌した。4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(0.80g、0.312mmol)を一度に添加し、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。ヘプタン−EtOAc勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗残渣を精製し、化合物1−Hを白色固体として得た(0.090g、61%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.15〜8.18(d,2H),7.8〜−7.88(d,2H),7.78〜7.80(d,1H),7.42〜7.44(d,1H),7.29〜7.31(d,2H),7.16〜7.20(m,1H),7.04〜7.06(d,1H),6.84〜6.87(m,1H),4.75(s,2H),3.96(s,3H),2.28(s,3H);MS:m/z 520.0(MH+)。
工程H:ナトリウム4−(N−(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物107)化合物1−H(0.101g、0.195mmol)のMeOH(2mL)溶液に、3N NaOH(0.068μL、0.204mmol)を添加し、反応混合物を60℃で18時間加熱した。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させ、真空乾燥させ、化合物107を白色固体として得た(0.099g、96%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.19〜8.21(d,J=8Hz,1H),7.95〜7.97(d,J=8Hz,2H),7.62〜7.64(d,J=8Hz,1H),7.46〜7.48(d,J=8Hz,1H),7.36〜7.38(d,J=8Hz,2H),7.23〜7.25(m,3H),6.92〜6.96(t,1H),4.75(s,2H),2.25(s,3H);MS:m/z 506.1(MH+)。
(実施例2)
a)DPPA、DIPEA、t−BuOH;b)DMF、60% NaH、4−CO2Me−Ph−SO2Cl;c)4N HCl/ジオキサン;d)DMF、K2CO3、4−OCF3−PhCH2Br;e)MeOH、1N NaOH。
工程A:tert−ブチル(3,8−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(2−B)化合物2−A(2.06g、10.8mmol)のtert−ブタノール(50mL)溶液に、DIPEA(2.05mL、11.9mmol)と、続いてDPPA(2.80mL、12.9mmol)を添加し、反応混合物を18時間還流させた。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。粗残渣をH2O及びEtOAc間で分配し、層を分離させ、有機相をH2O(4回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。0% EtOAc−ヘプタン〜15% EtOAc−ヘプタン〜30% EtOAc−ヘプタンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物2−Bを白色固体として得た(0.799g、28%)。1H−NMR(CDCl3):δ 7.70〜7.72(d,1H),6.94〜6.95(m,1H),6.73〜6.76(m,2H),2.55(s,3H),2.43(s,3H),1.50(s,9H);MS:m/z 262.2(MH+)。
工程B:メチル4−(N−(tert−ブチオキシ(butyoxy)カルボニル)−N−(3,8−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(2−C)化合物2−B(0.799g、3.06mmol)のDMF(22mL)溶液を0℃に冷却し、60% NaH(0.147g、3.67mmol)を添加し、この反応混合物を0℃で20分撹拌した。メチル4−(クロロスルホニル)ベンゾアート(2.15g、9.17mmol)を少しずつ添加し、この反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗固体を得た。ヘプタン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物2−Cを白色固体として得た(0.693g、49%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.38〜8.40(dd,2H),8.23〜8.25(dd,2H),7.75〜7.77(d,1H),7.00〜7.02(d,1H),6.79〜6.83(m,1H),3.98(s,3H),2.51(s,3H),1.59(s,3H),1.34(s,9H);MS:m/z 460.2(MH+)。
工程C:メチル4−(N−(3,8−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(2−D)化合物2−C(0.693g、1.51mmol)に、4N HCl/ジオキサン(30mL)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、固体をエーテルにより粉砕し、濾過し、この固体をエーテルで洗浄し、真空乾燥させ、化合物2−Dを白色固体として得た(0.601g、100%)。MS:m/z 360.1(MH+)。
工程D:メチル4−(N−(3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(2−E)化合物2−D(0.126g、0.319mmol)のDMF(3.0mL)溶液に、K2CO3(0.088g、0.638mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分撹拌した。0℃にて4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(0.098g、0.383mmol)を滴加し、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。55% MeCN−H2O(0.1% TFA)〜75% MeCN−H2O(0.1% TFA)で勾配溶出を行う逆相セミ分取(reverse-phase semi-prep)HPLCにより粗残渣を精製した。純粋画分を合わせ、減圧下で溶媒を蒸発させた。この固体をEtOAcに溶解させ、有機相を10% NaHCO3、H2O、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、化合物2−Eを白色固体として得た(0.107g、63%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.14〜8.17(d,2H),7.94〜7.96(d,2H),7.62〜7.64(d,1H),7.30〜7.32(d,2H),7.05〜7.07(d,2H),6.94〜6.96(d,1H),6.73〜6.76(d,1H),6.65(s,1H),4.74(s,2H),3.97(s,3H),2.45(s,3H),2.20(s,3H);MS:m/z 534.2(MH+)。
工程E:ナトリウム4−(N−(3,8−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物117)化合物2−E(0.107g、0.201mmol)のMeOH(2mL)溶液に、1N NaOH(0.211μL、0.211mmol)を添加し、反応混合物を60℃で18時間加熱した。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させ、真空乾燥させ、化合物117を白色固体として得た(0.088g、81%)。1H−NMR(CD3OD):δ 7.97〜8.03(m,2H),6.78〜6.79(d,J=9Hz,1H),7.67〜7.69(d,J=9Hz,2H),7.23〜7.26(d,J=8Hz,2H),6.92〜7.03(m,3H),6.72〜6.75(t,1H),4.74(s,2H),2.32(s,3H),2.02(s,3H);MS:m/z 520.1(MH+)。
(実施例3)
化合物122
実施例2の工程Aにおいて化合物2−Aを7−フルオロ−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸に置き換えて、それに続き実施例2の工程B〜Eを行い、実施例2に従って、化合物122をオフホワイトの固体として得た(0.057g)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.41〜8.61(m,1H),8.16〜8.32(m,2H),7.87〜8.04(m,2H),7.27〜7.53(d,4H),7.10〜7.26(m,2H),2.20(s,3H);MS:m/z 524.0(MH+)。
化合物122
実施例2の工程Aにおいて化合物2−Aを7−フルオロ−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸に置き換えて、それに続き実施例2の工程B〜Eを行い、実施例2に従って、化合物122をオフホワイトの固体として得た(0.057g)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.41〜8.61(m,1H),8.16〜8.32(m,2H),7.87〜8.04(m,2H),7.27〜7.53(d,4H),7.10〜7.26(m,2H),2.20(s,3H);MS:m/z 524.0(MH+)。
(実施例4)
a)CH2Cl2、Br2、5℃;b)1.DME、2−アミノピリジン;2.MeOH、還流;3.LiOH、H2O、THF;c)1.HCl;d)DCE、DPPA、DIPEA、t−BuOH;e)DMF、60% NaH、4−CO2Me−Ph−SO2Cl;f)4N HCl/ジオキサン;g)DMF、K2CO3、4−OCF3−PhCH2Br;h)MeOH、3N NaOH。
工程A:メチル2−ブロモ−3−メチルブタン酸(4−B)メチル2−オキソブタン酸4−A(4.95g、34.3mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液を5℃に冷却し、臭素を滴加した(1.76mL、34.3mmol)。この反応混合物を室温に戻し、18時間撹拌した。反応混合物を窒素でパージし、EtOAcで希釈し、有機相を10% NaHCO3(2回)、H2O、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、化合物4−Bを黄色油として得た(6.9g、90%)。1H−NMR(CDCl3):δ 4.86(d,J=7.8Hz,1H),3.93(s,3H),2.32〜2.42(m,1H),1.15(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,3H)。
工程B:リチウム3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(4−C)化合物4−B(3.55g、15.4mmol)のDME(15mL)溶液に、2−アミノピリジン(1.5g、15.4mmol)を添加し、反応混合物を室温に戻し、3日間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶解させ、還流下で6時間加熱した。真空下で溶媒を蒸発させ、メチル3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートの粗生成物を得た(純度85%(HPLCにより解析)、1.74g)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.18(d,J=7.1Hz,1H),7.65(d,J=9.0Hz,1H),7.18〜723(m,1H),6.81〜686(m,1H),4.29〜4.41(m,1H),3.98(s,3H),1.49(d,J=7.3Hz,6H)contains 30% impurity;MS:m/z 219.1(MH+)。粗生成物と水酸化リチウム一水和物(0.294g、7.01mmol)の、THF(25mL)/水(1.4mL)溶液を還流下で4時間加熱した。この反応混合物を室温に戻し、沈殿した結晶を濾過により回収し、THF、次いでEt2Oで洗浄し、真空乾燥させて化合物4−Cを無色固体の生成物として得た(0.854g、26%)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.39(d,J=7.0Hz,1H),7.49(d,J=9.0Hz,1H),7.17〜7.30(m,1H),6.89(t,J=6.8Hz,1H),4.31(spt,J=7.3Hz,1H),1.48(d,J=7.3Hz,6H)。
工程C:3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸塩酸(4−D)化合物4−C(0.764g、3.64mmol)の水(7mL)溶液を、1N HCl(7.45mL、7.45mmol)により処理し、得られた溶液を濾過し、次いでドライアイス/アセトン浴で凍結させた。水を凍結乾燥させ、化合物4−Dを、塩化リチウム(1.01g、98%)の無色固体の混合物として得て、以降の反応において記載される通りに使用した。1H−NMR(CD3OD):δ 8.84(d,J=7.1Hz,1H),7.74〜7.89(m,2H),7.35〜7.40(m,1H),4.32〜4.43(m,1H),1.55(d,J=7.3Hz,6H);MS:m/z 205.2(MH+)。
工程D:tert−ブチル(3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(4−E)。化合物4−D(1.01g、3.57mmol)のDCE(20mL)溶液に、DIPEA(1.29mL、7.492mmol)と、続いてDPPA(0.846mL、3.93mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。tert−ブタノール(1.68mL、17.8mmol)を添加し、反応混合物を82℃で10時間加熱した。この反応混合物を冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。粗残渣をH2O及びEtOAc間で分配し、層を分離させ、有機相をH2O(2回)、食塩水で洗浄しNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。0〜10%MeOH/CH2Cl2で勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗残渣を精製し、化合物4−Eを黄色固体として得た(0.267g、27%)。1H−NMR(CDCl3):δ 7.99(d,J=7.1Hz,1H),7.51(d,J=9.1Hz,1H),7.11〜716(m,1H),6.75〜6.83(m,1H),6.31(br.s.,1H),3.35(spt,J=7.2Hz,1H),1.50(s,9H),1.45(d,J=7.2Hz,6H);MS:m/z 276.1(MH+)。
工程E:メチル4−(N−(tert−ブチオキシ(butyoxy)カルボニル)−N−(3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(4−F)。化合物4−E(0.267g、0.97mmol)のDMF(10mL)懸濁剤を0℃に冷却し、60% NaH(0.043g、1.08mmol)を添加し、反応混合物を0℃で40分撹拌した。メチル4−(クロロスルホニル)ベンゾアート(0.341g、1.46mmol)を一度に加え、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。この反応溶液に氷水を加え、生成物をEtOAcで抽出し、H2O(2回)、次いで食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。EtOAc(20〜60%)/ヘプタンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物4−Fを無色のガラス質(colorless glass)として得た(0.235g、51%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.4(d,J=8.7Hz,2H),8.24(d,J=8.7Hz,2H),8.05(d,J=7.1Hz,1H),7.62(d,J=9.0Hz,1H),7.19〜7.24(m,1H),6.86〜6.90(m,1H),3.98(s,3H),3.37〜3.50(m,2H),1.50〜1.59(m,6H under H2O peak),1.32(s,9H);MS:m/z 474.1(MH+)。
工程F:メチル4−(N−(3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート塩酸(4−G)。化合物4−F(0.230g、0.486mmol)のジオキサン(3mL)溶液に、4N HCl/ジオキサン(10mL)を添加し、反応混合物を室温で1日撹拌した。残りの4N HCl/ジオキサン(5mL)を添加し、混合物を室温で更に2日撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、固体をEt2O中で粉砕して、濾過により回収し、Et2Oで洗浄し、乾燥させ、化合物4−Gを黄色固体として得た(0.196g、98%)。1H−NMR(CD3OD):δ 8.72(d,J=6.8Hz,1H),8.21(d,J=8.6Hz,2H),7.90〜7.99(m,3H),7.82(d,J=9.0Hz,1H),7.45〜7.50(m,1H),3.94(s,3H),3.12〜3.23(m,1H),1.14(d,J=7.1Hz,6H);MS:m/z 374.1(MH+)。
工程G:メチル4−(N−(3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物108)。化合物4−G(0.193g、0.517mmol)のDMF(3.0mL)溶液を氷浴で冷却し、K2CO3(0.215g、1.56mmol)及び4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(0.091mLg、0.569mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水間で分配した。有機層を水(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。EtOAc/ヘプタンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗残渣を精製し、化合物108を無色固体として得た(0.186g、66%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.13〜8.25(m,2H),8.01(d,J=6.8Hz,1H),7.89〜7.97(m,2H),7.45(d,J=9.0Hz,1H),7.14〜7.18(m,1H),7.05(d,J=8.3Hz,2H),6.76〜6.82(m,1H),4.70(br.s.,2H),3.8(s,3H),3.58(br s,1H),3.27〜3.44(m,1H),1.11(br.s.,6H);MS:m/z 548.1(MH+)。
工程H:ナトリウム4−(N−(3−イソプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物109)。化合物108(0.180g、0.329mmol)のMeOH(6mL)溶液に、1N NaOH(0.329mL、0.329mmol)を添加し、反応混合物を還流下で18時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空下で溶媒を蒸発させ、減圧下で乾燥させて、化合物109を無色固体として得た(0.165g、90%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.36(d,J=7.1Hz,1H),7.99(d,J=8.6Hz,2H),7.71(d,J=8.6Hz,2H),7.51(d,J=9.0Hz,1H),7.15〜7.33(m,5H),6.88(t,J=6.8Hz,1H),4.67(br.s.,2H),3.24〜3.38(m,1H under H2O peak),1.06(d,J=5.1Hz,6H);MS:m/z 556.2(MH+)。
(実施例5)
エチルメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートの一般合成
エチルメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートの一般合成
a)DME;b)MeOH。
工程A:2−アミノ−1−(4−エトキシ−3,4−ジオキソブタン−2−イル)−5−フルオロピリジン−1−イウムブロミド(5−C)。2−アミノ−5−フルオロピリジン(5−A、3.04g、27.1mmol)とエチル3−ブロモ−2−オキソブタン酸(5−B、5.67g、27.1mmol)のDME(15mL)溶液を室温で1日撹拌した。得られた固体沈殿物を濾過により回収し、Et2Oで洗浄し、化合物5−Cをオフホワイトの固体として得(5.35g、82%)、これを、更なる精製はせずに以降の工程で使用した。
工程B:エチル6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(5−D)。化合物5−C(5.35g、16.7mmol)のMeOH(75mL)溶液を還流下で6時間加熱した。溶液を室温に冷却し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を水に溶解させ、NaHCO3水溶液により塩基性に調整し、固体沈殿物を得た。固体を濾過により回収し、EtOAcに溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、化合物5−Dを薄桃色固体として得た(3.4g、92%)。1H−NMR(CDCl3):δ 7.82〜7.86(m,1H),7.64〜7.68(m,1H),7.15〜719(m,1H),4.47(q,J=7.1Hz,2H),2.78(s,3H),1.46(t,J=7.1Hz,3H);MS:m/z 223.0(MH+)。
(実施例6)
a)N2H4、EtOH;b)NaNO2、2N HCl;c)t−BuOH、加熱;d)DMF、60% NaH、4−CO2Me−Ph−SO2Cl;e)4N HCl/ジオキサン;f)DMF、K2CO3、4−OCF3−PhCH2Br;g)MeOH、3N NaOH。
工程A:6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボヒドラジド(6−a)化合物5−D(2.14g、9.63mmol)のEtOH(40mL)溶液にヒドラジン(4.53mL、144mmol)を添加し、得られた溶液を還流下で72時間加熱した。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣をiPAにより結晶化させ、化合物6−Aを薄桃色固体として得た(1.83g、65%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 9.41(br.s.,1H),8.60(dd,J=4.4,2.1Hz,1H),7.59〜7.67(m,1H),7.35〜7.46(m,1H),4.44(br.s.,2H),2.73(s,3H);MS:m/z 209.0(MH+)。
工程B:6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボニルアジド(6−b)化合物6−A(1.8g、8.65mmol)を2N HCl(21.6mL、43.2mmol)に溶解させ、氷浴で冷却した。5分かけてNaNO2(0.716g、10.4mmol)の水(3mL)溶液を滴加し、得られた溶液を氷浴で25分撹拌し、次に飽和NaHCO3水溶液を注意深く添加して塩基性化した。固体沈殿物を濾過により回収し、次にCH2Cl2に溶解し、Na2SO4で乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、化合物6−Bをクリーム色の固体として得た(1.86g、98%)。1H−NMR(CDCl3):δ 7.81〜7.87(m,1H),7.64(dd,J=10.0,5.2Hz,1H),7.16〜7.25(m,1H),2.80(s,3H);MS:m/z 220.1(MH+)。
工程C:tert−ブチル(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(6−C)。化合物6−B(1.8g、8.21mmol)のt−BuOH(25mL)混合物を還流下で18時間加熱した。真空下で溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルに吸着させ、1M NH3/MeOH(2〜3%)/CH2Cl2の勾配溶出を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製を行い、化合物6−Cを無色固体として得た(1.40g、64%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 9.06(br.s.,1H),8.43〜8.50(m,1H),7.46〜7.54(m,1H),7.20〜7.30(m,1H),2.30(s,3H),1.38〜1.49(m,9H);MS:m/z 266.2(MH+)。
工程D:メチル4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(6−D)。化合物6−C(0.70g、2.64mmol)のDMF(20mL)溶液を氷浴で冷却し、60% NaH/鉱油(0.126g、3.17mmol)分散液で処理し、周囲温度で30分撹拌した。溶液を氷浴で冷却し、メチル4−(クロロスルホニル)ベンゾアート(1.24g)で処理した。得られた溶液を周囲温度で18時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ入れ、得られた懸濁剤にNaHCO3飽和水溶液を注意深く加え塩基性化した。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、風乾させた。固体をシリカゲルに吸着させ、EtOAc(10〜60%)/ヘプタンの勾配溶出を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製を行い、化合物6−Dを無色固体として得た(1.1g、90%)。MS:m/z 464.1(MH+)。
工程E:メチル4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(6−E)。化合物6−D(1.1g、2.38mmol)の4N HCl/ジオキサン(15mL、60mmol)溶液を室温で18時間撹拌した。得られた沈殿を濾過により回収し、Et2Oで洗浄し、風乾し、化合物6−Eを無色固体として得た(0.915g、96%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.72〜8.82(m,1H),8.12(d,J=8.5Hz,2H),7.91(d,J=8.5Hz,2H),7.66〜7.76(m,2H),5.77(br.s.,2H),3.90(s,3H),2.11(s,3H);MS:m/z 364.0(MH+)。
工程F:メチル4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物118)。化合物6−E(0.300g、0.75mmol)とK2CO3(0.218g、1.58mmol)のDMF(5mL)混合物を氷浴で冷却し、4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(0.132mL、0.83mmol)のDMF(1mL)溶液で処理し、周囲温度で18時間撹拌した。この溶液をEtOAc及び水間で分配し、有機相を分離させ、水(3回)、次いで食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルに吸着させ、EtOAc(10〜50%)/ヘプタンを溶離剤として用いフラッシュクロマトグラフィーにより精製を行い、化合物118を無色固体として得た(0.330g、82%)。1H−NMR(CDCl3):δ 8.17(d,J=8.6Hz,2H),7.85(d,J=8.6Hz,8H),7.69〜7.74(m,1H),7.41(dd,J=9.9,5.0Hz,1H),7.29(d,J=8.6Hz,2H),7.03〜7.14(m,3H),4.74(s,2H),3.97(s,3H),2.26(s,3H);MS:m/z 538.0(MH+)。
工程G:ナトリウム4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物120)。化合物118(0.200g、0.372mmol)のMeOH(10mL)溶液を1N NaOH(0.383mL、0.383mmol)で処理し、還流下で1日加熱した。真空下で溶媒を蒸発させ、化合物120を無色固体として得た(0.184g、91%)。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.46〜8.51(m,1H),7.98(d,J=8.3Hz,2H),7.63(d,J=8.3Hz,2H),7.56(dd,J=9.9,5.3Hz,1H),7.21〜7.41(m,5H),4.75(s,2H),2.25(s,3H);MS:m/z 524(カルボン酸のMH+)。
(実施例7)
メチル4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物119)。実施例6の工程Fにおいて4−トリフルオロメトキシベンジルブロミドを4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミドに置き換えて、実施例6に従って、化合物119を無色固体として得た。1H−NMR(CDCl3):δ 8.17(d,J=9Hz,2H),7.82(d,J=9Hz,2H),7.71〜7.75(m,1H),7.51〜7.56(m,1H),7.43〜7.49(m,1H),7.36〜7.42(m,1H),7.01〜7.15(m,2H),4.76(s,2H),3.97(s,3H),2.30〜2.36(m,3H);MS:m/z 540.2(MH+)。
メチル4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物119)。実施例6の工程Fにおいて4−トリフルオロメトキシベンジルブロミドを4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミドに置き換えて、実施例6に従って、化合物119を無色固体として得た。1H−NMR(CDCl3):δ 8.17(d,J=9Hz,2H),7.82(d,J=9Hz,2H),7.71〜7.75(m,1H),7.51〜7.56(m,1H),7.43〜7.49(m,1H),7.36〜7.42(m,1H),7.01〜7.15(m,2H),4.76(s,2H),3.97(s,3H),2.30〜2.36(m,3H);MS:m/z 540.2(MH+)。
(実施例8)
ナトリウム4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物121)。実施例6の工程Fにおいて化合物119を化合物118に置き換えて、実施例6に従って、化合物121を無色固体として得た。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.47〜8.54(m,1H),7.99(d,J=7.8Hz,2H),7.59〜7.68(m,4H),7.52〜7.59(m,1H),7.40(t,J=9.6Hz,1H),7.32(t,J=9.1Hz,1H),4.81(s,2H),2.28(s,3H);MS:m/z 526.2(カルボン酸のMH+)。
ナトリウム4−(N−(6−フルオロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物121)。実施例6の工程Fにおいて化合物119を化合物118に置き換えて、実施例6に従って、化合物121を無色固体として得た。1H−NMR(DMSO−d6):δ 8.47〜8.54(m,1H),7.99(d,J=7.8Hz,2H),7.59〜7.68(m,4H),7.52〜7.59(m,1H),7.40(t,J=9.6Hz,1H),7.32(t,J=9.1Hz,1H),4.81(s,2H),2.28(s,3H);MS:m/z 526.2(カルボン酸のMH+)。
(実施例9)
a)MeOH、H2O、NaOH;b)DPPA、TEA、t−BuOH;c)DMF、60% NaH、Ph−SO2Cl;d)TFA;e)DMF、Na2CO3、3−F、4−CF3−PhCH2Br。
工程A:3−クロロ−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸(9−b)化合物9−A(0.820g、2.8mmol)のMeOH(6mL)溶液に、NaOH(0.112g、2.8mmol)水(3mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。2N塩酸により反応混合物をpH2に酸性化し、次いで真空下で濃縮した。塩化メチレンを残渣に加え、有機層を分離させた。減圧下で溶媒を除去し、化合物9−B(0.820g、87%)を得た;MS m/z(M+H+)264。
工程B:tert−ブチル(3−クロロ−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(9−C)。化合物9−B(0.627g、2.37mmol)のtert−ブタノール(15mL)/トリエチルアミン(0.720g、7.11mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(1.30g、4.74mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌し、次いで還流温度で4時間加熱した。更にジフェニルホスホリルアジドを添加し(0.800g、2.91mmol)、反応物を還流温度で6時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、塩化メチレン(20mL)を加えた。有機層を2M炭酸ナトリウム溶液(10mL×3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を蒸発させた後に得られた粗材料を、20〜100%酢酸エチル/ヘキサンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により精製し、化合物9−Cを得た(0.400g、50%);MS m/z(M+H+)336。
工程C:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−クロロ−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(9−D)。室温にて、化合物9−C(0.100g、0.300mmol)のDMF(5mL)溶液に60% NaH(0.012g、0.300mmol)を添加し、反応混合物を10分撹拌した。ベンゼンスルホニルクロリド(0.053g、0.300mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空下でDMFを除去し、水及び塩化メチレンを加えた。有機層をH2O(2回)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。0〜100%酢酸エチル/ヘキサンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により粗材料を精製し、化合物9−Dを得た(0.040g、28%);MS m/z(M+H+)476。
工程D:N−(3−クロロ−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(9−E)。化合物9−D(0.040g、0.084mmol)にトリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、更なる精製はせずに粗生成物(0.050g、99%)を次工程に使用した;MS m/z(M+H+)376。
工程E:N−(3−クロロ−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルベンジル)ベンゼンスルホンアミド(化合物60)。化合物9−E(0.015g、0.025mmol)のDMF(2.0mL)溶液に、Na2CO3(0.011g、0.099mmol)及び3−フルオロ−4−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.006g、0.025mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、0〜100%酢酸エチル/ヘキサンで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)により残渣を精製し、化合物60を得た(0.008g、58%);MS m/z(M+H+)552。
上記の実施例9に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例10)
a)DME室温、MeOH還流;b)NaOH、MeOH、H2O;c)DPPA、TEA、t−BuOH;d)DMF、95% NaH、Ph−SO2Cl;e)TFA、CH2Cl2;f)DMF、Na2CO3、4−F、3−CF3−PhCH2Br。
工程A:メチル3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(10−C)。化合物10−A(1.8g、9.23mmol)のDME(5mL)溶液に、化合物10−B(1.5g、9.23mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空下で溶媒を除去し、得られた残渣をメタノールに溶解させ(9mL)、還流温度で一晩加熱した。真空下で溶媒を除去し、得られた固体を1M Na2CO3溶液で塩基性化し、水性混合物をCH2Cl2で抽出した(3回)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物10−Cを淡黄色固体として得た(0.978g、41%);MS m/z(M+H+)259。
工程B:3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸(10−D)。化合物10−C(0.978g、3.79mmol)のMeOH(6mL)/H2O(3mL)溶液に水酸化ナトリウム(0.227g、5.68mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。2N HClにより混合物をpH 4〜5に酸性化し、真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcに回収し、有機層をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、化合物10−Dを淡黄色固体として得て(0.866g、94%)、これを次の反応に使用した;MS m/z(M+H+)245。
工程C:tert−ブチル(3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(10−E)。化合物10−D(0.860g、3.52mmol)のtert−ブタノール(20mL)/トリエチルアミン(1.07g、10.57mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(0.969g、3.52mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で6時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物10−Eを淡黄色固体として得た(0.447g、40%);MS m/z(M+H+)316。
工程D:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(10−F)。0℃の化合物10−E(0.063g、0.2mmol)のDMF(1mL)溶液に95% NaH(0.012g、0.5mmol)を添加し、反応混合物を10分間撹拌した。ベンゼンスルホニルクロリド(0.053g、0.3mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。H2Oを添加して反応をクエンチし、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層及び水相の分離後、十分な量の水を添加して、有機層から持ち込まれた溶存DMFを除去した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン−EtOAcにより勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、化合物10−Fを白色固体として得た(0.066g、72%);MS m/z(M+H+)456。
工程E:N−(3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(10−G)。化合物10−F(0.066g、0.084mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、得られた混合物を室温にて一晩撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を淡黄色の油として単離し、更なる精製はせずに次の工程に使用した;MS m/z(M+H+)356。
工程F:N−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルベンジル)−N−(3−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(化合物100)。化合物10−G(0.023g、0.048mmol)のDMF(1mL)溶液に、Na2CO3(0.015g、0.14mmol)及び3−フルオロ−4−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.014g、0.053mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物100を黄色固体として得た(0.017g、66%);MS m/z(M+H+)532。
上記の実施例10に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例11)
a)DPPA、TEA、t−BuOH;b)DMF、95% NaH、
工程A:tert−ブチル(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(11−B)。化合物11−A(0.393g、2.0mmol)の、tert−ブタノール(8mL)/トリエチルアミン(0.61g、6.0mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(0.550g、2.0mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で6時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物11−Bを淡黄色固体として得た(0.337g、63%);MS m/z(M+H+)268。
工程B:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−スルホンアミド(11−C)。0℃の化合物11−B(0.080g、0.3mmol)のDMF(2mL)溶液に、95% NaH(0.019g、0.75mmol)を添加し、反応混合物を10分撹拌した。化合物11−C(0.118g、0.45mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。H2Oを加え、反応をクエンチし、この溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層及び水相の分離後、十分な量の水を添加して、有機層から持ち込まれた溶存DMFを除去した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、化合物11−Dを白色固体として得た(0.130g、88%);MS m/z(M+H+)494。
工程C:N−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−スルホンアミド(11−E)。化合物11−D(0.120g、0.24mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を淡黄色の油として単離し、更なる精製はせずに次の工程に使用した;MS m/z(M+H+)394。
工程D:N−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジル)−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−スルホンアミド(化合物90)。化合物11−E(0.030g、0.049mmol)のDMF(1mL)溶液に、Na2CO3(0.015g、0.15mmol)及び4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.014g、0.053mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物90を黄色固体として得た(0.008g、29%);MS m/z(M+H+)570。
上記の実施例11に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例12)
a)シクロプロピルボロン酸、Pd(OAc)2、P(Cy)3、K3PO4、トルエン/H2O、100℃;b)NaOH、MeOH、H2O;c)DPPA、TEA、t−BuOH;d)DMF、95% NaH、Ph−SO2Cl;e)TFA、CH2Cl2;f)DMF、Na2CO3、4−F、3−CF3−PhCH2Br。
工程A:エチル3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(12−B)。化合物12−A(1.60g、5.9mmol)、Pd(OAc)2(67mg、0.3mmol)、P(Cy)3(167mg、0.6mmol)、及びK3PO4(4.5g、20.8mmol)のトルエン(27mL)/水(1.4mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(711mg、8.3mmol)を添加した。得られた混合物を100℃に加熱した。5時間後、混合物を冷却し、濾過し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮させ、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物12−Bを得た(1.04g、87%);MS m/z(M+H+)231。
工程B:3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸(12−C)。化合物12−B(1.04g、4.52mmol)のMeOH(6mL)及びH2O(3mL)溶液に、水酸化ナトリウム(0.241g、6.04mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。2N HClにより混合物をpH 4〜5に酸性化し、真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcに回収し、有機層をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、化合物12−C(0.841g、92%)を得た。この化合物をそのまま次の反応に使用した;MS m/z(M+H+)203。
工程C:tert−ブチル(3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(12−D)。化合物12−C(0.841g、4.16mmol)のtert−ブタノール(17mL)/トリエチルアミン(1.27g、12.48mmol)にジフェニルホスホリルアジド(1.14g、4.16mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で7時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物12−Dを得た(0.171g、15%);MS m/z(M+H+)274。
工程D:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(12−E)。室温の、化合物12−D(0.171g、0.63mmol)のDMF溶液(3.5mL)に、95% NaH(0.040g、1.56mmol)を添加し、反応混合物を10分撹拌した。ベンゼンスルホニルクロリド(0.166g、0.94mmol)のDMF(1mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。H2Oを添加して反応をクエンチし、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層及び水相の分離後、十分な量の水を添加して、有機層から持ち込まれた溶存DMFを除去した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、粗生成物を精製し、化合物12−Eを白色固体として得た(0.148g、57%);MS m/z(M+H+)414。
工程E:N−(3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(12−F)。化合物12−E(0.083g、0.2mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、得られた混合物を室温で5時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を淡黄色の油として単離し、更なる精製はせずに次の工程に使用した;MS m/z(M+H+)314。
工程F:N−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジル)ベンゼンスルホンアミド(化合物69)。化合物12−F(0.022g、0.04mmol)のDMF(1mL)溶液に、Na2CO3(0.013g、0.12mmol)及び4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.011g、0.04mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物69を白色固体として得た(0.007g、36%);MS m/z(M+H+)490。
上記の実施例12に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例13)
a)NaOH、MeOH、H2O;b)DPPA、TEA、t−BuOH;c)DMF、95% NaH、Ph−SO2Cl;d)TFA、CH2Cl2;e)DMF、Na2CO3、4−F、3−CF3−PhCH2Br。
工程A:3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(13−B)。化合物13−A(0.696g、2.56mmol)のMeOH(3.4mL)及びH2O(1.7mL)溶液に、水酸化ナトリウム(0.136g、3.42mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。2N HClにより混合物をpH 4〜5に酸性化し、真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcに回収し、有機層をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、化合物13−B(0.620g、94%)を得て、そのまま次の反応に使用した;MS m/z(M+H+)259。
工程B:tert−ブチル(3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(13−C)。化合物13−B(0.620g、2.40mmol)のtert−ブタノール(10mL)及びトリエチルアミン(0.733g、7.2mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(0.658g、2.4mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で7時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物13−Cを得た(0.450g、57%);MS m/z(M+H+)330。
工程C:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(13−D)。室温の化合物13−C(0.450g、1.37mmol)のDMF(7.5mL)溶液に、95% NaH(0.086g、3.42mmol)を添加し、反応混合物を10分撹拌した。ベンゼンスルホニルクロリド(0.362g、2.05mmol)のDMF(2.5mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。H2Oを添加して反応をクエンチし、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層及び水相の分離後、十分な量の水を添加して、有機層から持ち込まれた溶存DMFを除去した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物は、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物13−Dを得た(0.552g、86%);MS m/z(M+H+)470。
工程D:N−(3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(13−E)。化合物13−D(0.235g、0.5mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、得られた混合物を室温で5時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を淡黄色の油として単離し、更なる精製はせずに次の工程に使用した;MS m/z(M+H+)370。
工程E:N−(3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジル)ベンゼンスルホンアミド(化合物55)。化合物13−E(0.060g、0.1mmol)のDMF(3mL)溶液に、Na2CO3(0.032g、0.3mmol)及び4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.028g、0.11mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物55を白色固体として得た(0.047g、87%);MS m/z(M+H+)546。
上記の実施例13に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例14)
a)DIAD、PPh3、THF。
N−(2−シクロプロピルエチル)−N−(3−エチル−8−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(化合物63)。化合物13−E(0.074g、0.2mmol)と化合物14−A(0.021g、0.24mmol)とトリフェニルホスフィン(0.068g、0.26mmol)のTHF(2mL)溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.053g、0.26mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し(2回)、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、化合物63を白色固体として得た(0.036g、41%);MS m/z(M+H+)438。
上記の実施例14に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例15)
a)DPPA、TEA、t−BuOH;b)DMF、60% NaH、メチル4−クロロスルホニルベンゾアート;c)HCl、ジオキサン;d)DMF、Na2CO3、4−OCF3−PhCH2Br;e)NaOH、H2O、MeOH。
工程A:tert−ブチル(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(15−B)。化合物15−A(1.26g、6.0mmol)のtert−ブタノール(24mL)/トリエチルアミン(1.83g、18mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(1.65g、6.0mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で6時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物15−Bを淡黄色固体として得た(0.975g、58%);MS m/z(M+H+)282。
工程B:メチル4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート(15−C)。0℃の、化合物15−B(0.563g、2.0mmol)のDMF(13mL)溶液に、60% NaH(0.096g、2.4mmol)を添加し、反応混合物を10分撹拌した。ベンゼンスルホニルクロリド(0.563g、2.4mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。H2Oを添加して反応をクエンチし、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層及び水相の分離後、十分な量の水を添加して、有機層から持ち込まれた溶存DMFを除去した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン−EtOAcにより勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、化合物15−Cを白色固体として得た(0.825g、86%);MS m/z(M+H+)480。
工程C:メチル4−(N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル)ベンゾアート塩酸塩(15−D)。化合物15−C(0.820g、1.71mmol)を4N HCl/ジオキサン(44mL)に溶解させ、反応混合物を室温で24時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、粗生成物をエチルエーテルで洗浄した。得られた固体を濾過し、更にエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させ、化合物15−Dを白色固体として得た(0.610g、86%);MS m/z(M+H+)380。
工程D:メチル4−(N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物110)。0℃にて、化合物15−D(0.083g、0.2mmol)のDMF(2mL)溶液に、Na2CO3(0.064g、0.6mmol)及び4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(0.056g、0.02mmol)を添加した。反応混合物を室温に加温し、5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物110を白色固体として得た(0.078g、70%);MS m/z(M+H+)554。
工程E:ナトリウム4−(N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)スルファモイル)ベンゾアート(化合物113)。化合物110(0.067g、0.12mmol)のメタノール(1.2mL)溶液に、3N NaOH(42.33μL、0.13mmol)を添加し、反応混合物を60℃で13時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させ、化合物113を白色固体として得た(0.068g、99%);1H NMR(MeOD):δ 8.21〜8.31(m,1H),8.05〜8.14(m,J=8.31Hz,2H),7.68〜7.78(m,J=8.31Hz,2H),7.36〜7.40(m,J=9.54Hz,1H),7.34(d,J=8.56Hz,2H),7.28(dd,J=1.71,9.54Hz,1H),7.12(d,J=8.07Hz,2H),4.81(s,2H),2.23(s,3H);MS m/z(M+H+)540。
上記の実施例15に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例16)
a)HCl、ジオキサン、MeOH;b)
工程A:2−アミノ−6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン塩酸塩(16−A)。化合物15−B(0.500g、1.77mmol)を4N HCl/ジオキサン(17.75mL)/メタノール(12mL)に溶解させ、反応混合物を室温で3時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、化合物16−Aを淡黄色固体として得た;MS m/z(M+H+)182。
工程B:N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−4−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド(16−C)。0℃にて、化合物16−A(0.065g、0.3mmol)のピリジン(1.5mL)溶液に化合物16−B(0.087g、0.36mmol)を添加した。氷浴を取り外し、得られた混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、ヘキサン−EtOAcにより勾配溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、化合物16−C(0.045g、39%)を淡黄色固体として得た;MS m/z(M+H+)388。
工程C:N−(6−クロロ−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−N−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジル)−4−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド(化合物102)。化合物16−C(0.011g、0.27mmol)のDMF(0.5mL)溶液に、Na2CO3(0.0057g、0.054mmol)及び4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.0077g、0.03mmol)を添加した。この反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物102(0.011g、72%)を白色固体として得た;MS m/z(M+H+)564。
上記の実施例16に記載の手順に従い、かつ当業者に既知の適切な試薬、開始材料及び精製方法に置き換えて、次の本発明の化合物を調製した:
(実施例17)
a)NaOH、MeOH、H2O;b)DPPA、TEA、t−BuOH;c)HCl、ジオキサン;d)MeO2CCH2SO2Cl、ピリジン、CH2Cl2;e)DIAD、PPh3、4−トリフルオロメトキシベンジルアルコール、THF;f)LAH、THF;g)CBr4、PPh3、CH2Cl2;h)ジイソブチルアミン、CH3CN。
工程A:7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート(17−B)。化合物17−A(0.978g、3.79mmol)のMeOH(6mL)/H2O(3mL)溶液に、水酸化ナトリウム(0.227g、5.68mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。2N HClにより混合物をpH 4〜5に酸性化し、真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcに回収し、有機層をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。混合物を濾過し、真空下で濾液を濃縮し、化合物17−Bを淡黄色固体として得て(0.866g、94%)、そのまま次の反応に使用した;MS m/z(M+H+)245。
工程B:tert−ブチル(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)カルバマート(17−C)。化合物17−B(0.860g、3.52mmol)のtert−ブタノール(20mL)/トリエチルアミン(1.07g、10.57mmol)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(0.969g、3.52mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で6時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、酢酸エチルを添加した。有機層を1M炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で溶媒除去した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物17−Cを淡黄色固体として得た(0.447g、40%);MS m/z(M+H+)316。
工程C:2−アミノ−7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン塩酸塩(17−D)。化合物17−C(0.221g、0.7mmol)を4N HCl/ジオキサン(7mL)に溶解させ、反応混合物を室温で2時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、化合物17−Dを淡黄色固体として得た;MS m/z(M+H+)216。
工程D:メチルN−(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル酢酸塩(17−E)。0℃にて、化合物17−D(0.176g、0.7mmol)とピリジン(0.116g、1.47mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、メチルクロロスルホニル酢酸(0.127g、0.74mmol)/塩化メチレン(1mL)を添加した。反応混合物をゆっくりと室温に加温し、一晩撹拌した。0℃にて、更に、メチルクロロスルホニル酢酸(0.036g)の塩化メチレン(0.3mL)/ピリジン(0.035g)溶液を添加し、反応混合物をゆっくりと室温へと加温させ、一晩撹拌した。0℃にて、更にメチルクロロスルホニル酢酸(0.036g)の塩化メチレン(0.3mL)/ピリジン(0.035g)を添加し、反応混合物をゆっくりと室温へと加温させ、更に3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、化合物17−Eを淡黄色固体として得た(0.160g、65%);MS m/z(M+H+)352。
工程E:メチルN−(4−トリフルオロメトキシベンジル)−N−(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)スルファモイル酢酸塩(17−F)。化合物17−E(0.155g、0.44mmol)と4−トリフルオロメトキシベンジルアルコール(0.110g、0.57mmol)とトリフェニルホスフィン(0.150g、0.57mmol)のTHF(4.5mL)溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.116g、0.57mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物17−Fを淡黄色固体として得た(0.231g、100%);MS m/z(M+H+)526。
工程F:N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)−N−(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシエチルスルホンアミド(17−G)。0℃にて、化合物17−F(0.226g、0.43mmol)のTHF(8mL)溶液に、水酸化アルミニウムリチウム(THF中1M、0.43mL、0.43mmol)を添加し、反応混合物を0℃にて1時間撹拌した。撹拌した混合物に、0℃にて、水を添加し、得られた混合物を真空下で濃縮した。ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより、得られた残渣を精製し、化合物17−Gを無色の粘性物質として得た(0.031g、14%);MS m/z(M+H+)498。
工程G:N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)−N−(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−2−ブロモエチルスルホンアミド(17−H)。0℃にて、化合物17−G(0.031g、0.062mmol)と四臭化炭素(0.025g、0.075mmol)の塩化メチレン(1.5mL)溶液に、トリフェニルホスフィンを添加した(0.020g、0.075mmol)。氷浴を取り外し、得られた混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物17−Hを白色固体として得た(0.010g、29%);MS m/z(M+H+)560。
工程H:N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)−N−(7−トリフルオロメチル−3−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−2−(N,N−ジイソブチルアミノ)エチルスルホンアミド(化合物106)。化合物17−H(0.004g、0.007mmol)のアセトニトリル(0.4mL)溶液に、ジイソブチルアミン(0.009g、0.071mmol)を添加し、反応混合物を80℃で18時間加熱した。真空下で溶媒を除去し、得られた残渣を、ヘキサン−EtOAcで勾配溶出を行うフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物106を白色固体として得た(0.004g、97%);MS m/z(M+H+)609。
生物学的実施例
(実施例1)
インビトロイヌTRPM8機能アッセイ
Ca2+感受性蛍光染料を用いて、細胞内カルシウム濃度の変化を測定することにより、式(I)の化合物の機能活性を判定した。蛍光シグナルの変化をFLIPR(商標)(Molecular Devices)又はFDSS(Hamamatsu)の蛍光プレート・リーダーによりモニターした。細胞内Ca2+濃度の増加は、イシリンによる活性化後に直ちに検出した。
(実施例1)
インビトロイヌTRPM8機能アッセイ
Ca2+感受性蛍光染料を用いて、細胞内カルシウム濃度の変化を測定することにより、式(I)の化合物の機能活性を判定した。蛍光シグナルの変化をFLIPR(商標)(Molecular Devices)又はFDSS(Hamamatsu)の蛍光プレート・リーダーによりモニターした。細胞内Ca2+濃度の増加は、イシリンによる活性化後に直ちに検出した。
アッセイの24時間前に、イヌTRPM8を安定して発現しているHEK293細胞を、黒色/透明底/ポリDリジンコート384ウェルプレート(BD Biosciences(NJ、USA))において培養培地に播種し、5% CO2下、37℃で一晩増殖させた。アッセイ当日、増殖培地を除去し、細胞には、5% CO2下で、カルシウム3 Dye(Molecular Devices)を37℃で35分ロードさせ、次に室温及び大気圧下で25分おいた。次いで、FLIPR(商標)又はFDSSを用いて、細胞内Ca2+濃度のアゴニスト誘導性増加について、細胞を試験した。細胞を式(I)の化合物(各種濃度)に暴露し、約80%の最大応答を示す最終濃度を得るために、イシリン添加の5分前に、全てのウェルについて細胞内Ca2+を測定した。本発明の化合物に対するEC50又はIC50値を、8点用量反応試験により決定した。データ点には、それぞれ4つのウェルから得た平均値を用い、曲線を作成した。得られたデータを表1及び2に示す。
インビボモデル
(実施例2)
げっ歯類におけるイシリン誘導性挙動の阻害
イシリンは、最初は「超冷感」化合物としてDelmar Chemicals Ltd.により開発された。その後、イシリンは、TRPM8に対する最も強力な既知のアゴニストの1つであること(McKemy DD,et al.Nature 2002,416(6876):52〜8)、並びにTRPM8を形質移入した細胞にカルシウムイオンを流入させ刺激した場合に、EC50=0.2μMを示すこと(Behrendt HJ et al.Brit J Pharmacol 2004,141(4):737〜45)が判明した。イシリンの初回インビボ試験により、ラットにおいて、「激しい震え(wet-dog shakes)」が示された。また、マウス、ウサギ、ネコ、イヌ及びサルにも同様な震え又は跳躍挙動が見られた。ヒトでは、イシリンは粘膜との接触により冷涼な感覚を生起し、0.1mgを舌に滴下した場合には寒冷な穿痛感をもたらし、5〜10mgを経口で摂取した場合には、口内、咽頭及び胸部に30〜60分間持続する冷たさを生起させる(Wei ET,Seid DA,J Pharm Pharmacol.1983,35,110)。齧歯類におけるイシリン誘発性の震えの挙動の阻害又は逆転は、その疾患、症候群、障害又は病的状態がTRPM8受容体の調節によって影響される被験体の、疾患、症候群、障害、又は病的状態の処置又は予防における式(I)のTRPM8アンタゴニストの有用性の証拠を提供する。
(実施例2)
げっ歯類におけるイシリン誘導性挙動の阻害
イシリンは、最初は「超冷感」化合物としてDelmar Chemicals Ltd.により開発された。その後、イシリンは、TRPM8に対する最も強力な既知のアゴニストの1つであること(McKemy DD,et al.Nature 2002,416(6876):52〜8)、並びにTRPM8を形質移入した細胞にカルシウムイオンを流入させ刺激した場合に、EC50=0.2μMを示すこと(Behrendt HJ et al.Brit J Pharmacol 2004,141(4):737〜45)が判明した。イシリンの初回インビボ試験により、ラットにおいて、「激しい震え(wet-dog shakes)」が示された。また、マウス、ウサギ、ネコ、イヌ及びサルにも同様な震え又は跳躍挙動が見られた。ヒトでは、イシリンは粘膜との接触により冷涼な感覚を生起し、0.1mgを舌に滴下した場合には寒冷な穿痛感をもたらし、5〜10mgを経口で摂取した場合には、口内、咽頭及び胸部に30〜60分間持続する冷たさを生起させる(Wei ET,Seid DA,J Pharm Pharmacol.1983,35,110)。齧歯類におけるイシリン誘発性の震えの挙動の阻害又は逆転は、その疾患、症候群、障害又は病的状態がTRPM8受容体の調節によって影響される被験体の、疾患、症候群、障害、又は病的状態の処置又は予防における式(I)のTRPM8アンタゴニストの有用性の証拠を提供する。
(実施例2a)
ラットでのイシリン誘導性の「激しい震え」の阻害
選択された式(I)の化合物の、イシリン誘導性の「激しい震え」(WDS)を阻害する能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(220〜450g、Charles River Labs、n=6〜9/処置)を用いることができる。式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メトセルロース、10% Solutol又はH2O又はこれらに類するものなどの適切な分散媒中で、腹腔内又は経口の適切な経路により、イシリンよりも30〜120分前に投与することができる。イシリンは、PEG−400中又は10% solutol/H2O溶液として、1.0又は3.0mg/kgの用量を腹腔内投与することができ、自発的な「激しい震え」はイシリン投与の10〜20分後に計測することができる。
ラットでのイシリン誘導性の「激しい震え」の阻害
選択された式(I)の化合物の、イシリン誘導性の「激しい震え」(WDS)を阻害する能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(220〜450g、Charles River Labs、n=6〜9/処置)を用いることができる。式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メトセルロース、10% Solutol又はH2O又はこれらに類するものなどの適切な分散媒中で、腹腔内又は経口の適切な経路により、イシリンよりも30〜120分前に投与することができる。イシリンは、PEG−400中又は10% solutol/H2O溶液として、1.0又は3.0mg/kgの用量を腹腔内投与することができ、自発的な「激しい震え」はイシリン投与の10〜20分後に計測することができる。
結果を表2に示す。
(実施例2b)
ラットにおけるイシリン誘導性挙動の回復
選択した式(I)の化合物の、イシリン誘導性の「激しい震え」(WDS)から回復させる能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(225〜450g,Charles River Labs,n=4〜6/処置)を用いることができる。イシリンは、PEG−400中又は10% solutol/H2O溶液として、1.0又は3.0mg/kgの用量を腹腔内投与することができ、自発的な「激しい震え」(WDS)はイシリン投与の10〜20分後に計測することができる。10回以上の震えを示し得る動物を無作為に処置群に組み込むことができ、動物には、式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メトセルロース、10% Solutol又はH2O及びこれらに類するものなどの適切な分散媒と混合し、腹腔内投与や経口投与などの好適な投与経路により直ちに投与することができる。自発的な「激しい震え」は化合物投与後の60〜70分間に計測することができる。
ラットにおけるイシリン誘導性挙動の回復
選択した式(I)の化合物の、イシリン誘導性の「激しい震え」(WDS)から回復させる能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(225〜450g,Charles River Labs,n=4〜6/処置)を用いることができる。イシリンは、PEG−400中又は10% solutol/H2O溶液として、1.0又は3.0mg/kgの用量を腹腔内投与することができ、自発的な「激しい震え」(WDS)はイシリン投与の10〜20分後に計測することができる。10回以上の震えを示し得る動物を無作為に処置群に組み込むことができ、動物には、式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メトセルロース、10% Solutol又はH2O及びこれらに類するものなどの適切な分散媒と混合し、腹腔内投与や経口投与などの好適な投与経路により直ちに投与することができる。自発的な「激しい震え」は化合物投与後の60〜70分間に計測することができる。
(実施例3)
亜急性炎症性疼痛のインビボモデル:カラギーナン誘導性痛覚過敏
ラット後肢へのカラギーナンの足底内注射は、典型的に投与の3〜6時間後にその頂点に達し、12〜24時間後に鎮静する、発赤、腫脹、並びに熱及び機械的な刺激に対する肢の過敏性、により特徴付けられる強い急性炎症反応を引き起こす。
亜急性炎症性疼痛のインビボモデル:カラギーナン誘導性痛覚過敏
ラット後肢へのカラギーナンの足底内注射は、典型的に投与の3〜6時間後にその頂点に達し、12〜24時間後に鎮静する、発赤、腫脹、並びに熱及び機械的な刺激に対する肢の過敏性、により特徴付けられる強い急性炎症反応を引き起こす。
(実施例3a)
ラットのカラギーナン誘導性放射熱過敏症
炎症性痛覚過敏症における式(I)の試験化合物の効果を評価するために、オスのスプラーグ・ドーリー・ラットの片側後肢にカラギーナンの足底内注射(Lambda、Type IV、200μL)した3時間後に、放射熱潜時反応を評価することができる。試験化合物はカラギーナン注射の2時間前又は1時間後のいずれかで投与され得る。目的は、化合物がこの炎症誘引物質(inflammogen)に関連する過敏症を予防又は遅らせることができるかどうかを判定することである。ベースラインの熱応答潜時反応は、全ての処置前及びカラギーナン注射の3時間後に測定され得る。分散媒処置に比較した痛覚過敏の逆転百分率(%R)は、下式に従い化合物処置パラダイムの両方について計算することができる。
%R=(化合物投与後の潜時反応−分散媒投与後の潜時反応)/(ベースラインの潜時反応−分散媒投与後の潜時反応)×100%。
ラットのカラギーナン誘導性放射熱過敏症
炎症性痛覚過敏症における式(I)の試験化合物の効果を評価するために、オスのスプラーグ・ドーリー・ラットの片側後肢にカラギーナンの足底内注射(Lambda、Type IV、200μL)した3時間後に、放射熱潜時反応を評価することができる。試験化合物はカラギーナン注射の2時間前又は1時間後のいずれかで投与され得る。目的は、化合物がこの炎症誘引物質(inflammogen)に関連する過敏症を予防又は遅らせることができるかどうかを判定することである。ベースラインの熱応答潜時反応は、全ての処置前及びカラギーナン注射の3時間後に測定され得る。分散媒処置に比較した痛覚過敏の逆転百分率(%R)は、下式に従い化合物処置パラダイムの両方について計算することができる。
%R=(化合物投与後の潜時反応−分散媒投与後の潜時反応)/(ベースラインの潜時反応−分散媒投与後の潜時反応)×100%。
(実施例4)
慢性炎症性疼痛のインビボモデル:完全フロイントアジュバント(CFA)誘導性痛覚過敏
げっ歯類の足底に完全フロインドアジュバント(CFA)を注射すると、熱及び機械的刺激の両方に対する顕著な過敏性を特徴とする長期の炎症反応が生じる。この過敏性は、注射後24〜72時間でピークに達し、数週間持続可能である。式(I)の試験化合物が、確立された(established)過敏性を逆転させるかどうかを評価するために、スプラーグドーリーラット(一般的に150〜350gのオス)の片側後肢に、100μLのCFA(生理食塩水と、熱殺菌したヒト結核菌を加えた鉱油溶液との、1:1エマルションとして懸濁)を足底内注射した。また、このパラダイムを、複数回投与で、又は痛覚過敏発現過程が変化するように設計した予防的投与レジメンで実施することも可能である。この試験は、アセトアミノフェン、アスピリン及びイブプロフェンなどのNSAID及びモルフィンのようなオピオイドを含む膨大な数の臨床的に効果的な薬剤の鎮痛、抗異痛、及び抗痛覚過敏効果を予測している。
慢性炎症性疼痛のインビボモデル:完全フロイントアジュバント(CFA)誘導性痛覚過敏
げっ歯類の足底に完全フロインドアジュバント(CFA)を注射すると、熱及び機械的刺激の両方に対する顕著な過敏性を特徴とする長期の炎症反応が生じる。この過敏性は、注射後24〜72時間でピークに達し、数週間持続可能である。式(I)の試験化合物が、確立された(established)過敏性を逆転させるかどうかを評価するために、スプラーグドーリーラット(一般的に150〜350gのオス)の片側後肢に、100μLのCFA(生理食塩水と、熱殺菌したヒト結核菌を加えた鉱油溶液との、1:1エマルションとして懸濁)を足底内注射した。また、このパラダイムを、複数回投与で、又は痛覚過敏発現過程が変化するように設計した予防的投与レジメンで実施することも可能である。この試験は、アセトアミノフェン、アスピリン及びイブプロフェンなどのNSAID及びモルフィンのようなオピオイドを含む膨大な数の臨床的に効果的な薬剤の鎮痛、抗異痛、及び抗痛覚過敏効果を予測している。
(実施例4a)
CFA誘導性肢放射熱過敏性
各ラットを暖かいガラス表面上の試験チャンバーに入れ、約10分間順応させ得る。次いで放射熱刺激(光線)をガラスを通して各後肢の足底面に順番に集中させ得る。肢が動かされるか、停止時間(約5アンペアで20秒の放射熱)に達したときに、熱刺激は光電リレーにより自動的に停止され得る。CFAの注射に先立ち、熱刺激に対する初期(ベースライン)応答潜時反応が各動物について記録され得る。足底内へのCFAの注射後24時間、熱刺激に対する動物の応答潜時反応が再評価され、動物のベースライン応答時間と比較される。応答潜時(すなわち、痛覚過敏症)の少なくとも25%の減少を示したラットのみを、以降の解析に含める。CFA投与後潜時の評価後、直ちに試験化合物又は分散媒(通常はSolutol、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン又はPEG−400)をラットに腹腔内又は経口投与し得る。化合物処置後の潜時反応からの離脱は、通常、30、60及び120分の固定された時間間隔で評価され得る。痛覚過敏症からの回復百分率(%R)は、下式に従い計算される。
CFA誘導性肢放射熱過敏性
各ラットを暖かいガラス表面上の試験チャンバーに入れ、約10分間順応させ得る。次いで放射熱刺激(光線)をガラスを通して各後肢の足底面に順番に集中させ得る。肢が動かされるか、停止時間(約5アンペアで20秒の放射熱)に達したときに、熱刺激は光電リレーにより自動的に停止され得る。CFAの注射に先立ち、熱刺激に対する初期(ベースライン)応答潜時反応が各動物について記録され得る。足底内へのCFAの注射後24時間、熱刺激に対する動物の応答潜時反応が再評価され、動物のベースライン応答時間と比較される。応答潜時(すなわち、痛覚過敏症)の少なくとも25%の減少を示したラットのみを、以降の解析に含める。CFA投与後潜時の評価後、直ちに試験化合物又は分散媒(通常はSolutol、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン又はPEG−400)をラットに腹腔内又は経口投与し得る。化合物処置後の潜時反応からの離脱は、通常、30、60及び120分の固定された時間間隔で評価され得る。痛覚過敏症からの回復百分率(%R)は、下式に従い計算される。
(実施例4b)
CFA誘発性の肢の寒冷過敏症
CFAの足底内注射に先立ち、マウス又はラットは、金網の床を持つ高架の観察用チャンバーに個別に入れられ得る。3回1組のアセトン投与(0.04〜0.10mL/投与)が、金網の床を通して、連続使用注射器を用いて足底にスプレーされ得る。陽性応答は、突然肢を引き込む及び肢を舐めるという形を取り得る。3回の試験のそれぞれについて肢舐めの持続時間の累積が記録され得、その平均により各個体の応答が与えられる。CFAの注射後の24時間、アセトンによる肢舐め行動の持続時間は著しく増加し得たが、このことは、冷感に対する過敏性を示唆する。式(I)の試験化合物は、その全身性投与後に、アセトンにより誘発される足舐め行動の持続時間をCFA投与前のレベルに(通常は0に近い)戻す能力によって評価することができる。阻害率(%)を以下のように算出する:
阻害率(%)=[1−(処理後のなめる時間/分散媒処理後のなめる時間)]×100。
CFA誘発性の肢の寒冷過敏症
CFAの足底内注射に先立ち、マウス又はラットは、金網の床を持つ高架の観察用チャンバーに個別に入れられ得る。3回1組のアセトン投与(0.04〜0.10mL/投与)が、金網の床を通して、連続使用注射器を用いて足底にスプレーされ得る。陽性応答は、突然肢を引き込む及び肢を舐めるという形を取り得る。3回の試験のそれぞれについて肢舐めの持続時間の累積が記録され得、その平均により各個体の応答が与えられる。CFAの注射後の24時間、アセトンによる肢舐め行動の持続時間は著しく増加し得たが、このことは、冷感に対する過敏性を示唆する。式(I)の試験化合物は、その全身性投与後に、アセトンにより誘発される足舐め行動の持続時間をCFA投与前のレベルに(通常は0に近い)戻す能力によって評価することができる。阻害率(%)を以下のように算出する:
阻害率(%)=[1−(処理後のなめる時間/分散媒処理後のなめる時間)]×100。
(実施例5)
内臓痛を化学的に誘発させた腹部刺激モデル
化学的刺激剤(酢酸、カオリン、ブラジキニン、フェニル−p−(ベンゾ)キニン、ブロモアセチルコリン、又はザイモサンなど)をマウスに腹腔内注射すると、体から後肢に延びることが特徴の腹部筋を収縮させることができる。この応答数は、定量化することができ、かつ鎮痛剤による前処理で減少させることができることから、この仕組を元にスクリーニング試験が作成される(Collier HO et al.Br J Pharmacol Chemother 1968,32(2):295〜310)。この種の腹部刺激剤試験を用いて、多数の臨床的に有効な剤の鎮痛効果を予測するが、腹部刺激剤試験における効力は、臨床的疼痛の軽減に必要な投与量に匹敵する。このような剤としては、アセトアミノフェン、アスピリン及びイブプロフェン等のNSAIDS、モルヒネ及びコデイン等のオピオイド、並びにトラマドール等の他の中枢作用性鎮痛剤が挙げられる。
内臓痛を化学的に誘発させた腹部刺激モデル
化学的刺激剤(酢酸、カオリン、ブラジキニン、フェニル−p−(ベンゾ)キニン、ブロモアセチルコリン、又はザイモサンなど)をマウスに腹腔内注射すると、体から後肢に延びることが特徴の腹部筋を収縮させることができる。この応答数は、定量化することができ、かつ鎮痛剤による前処理で減少させることができることから、この仕組を元にスクリーニング試験が作成される(Collier HO et al.Br J Pharmacol Chemother 1968,32(2):295〜310)。この種の腹部刺激剤試験を用いて、多数の臨床的に有効な剤の鎮痛効果を予測するが、腹部刺激剤試験における効力は、臨床的疼痛の軽減に必要な投与量に匹敵する。このような剤としては、アセトアミノフェン、アスピリン及びイブプロフェン等のNSAIDS、モルヒネ及びコデイン等のオピオイド、並びにトラマドール等の他の中枢作用性鎮痛剤が挙げられる。
内臓疼痛の化学的に誘発される腹部刺激モデルの1つの改変は、腹腔内注射することにより炎症性応答を誘発することが知られている(LPS、ザイモサン、又はチオグリコレートなどの)薬剤で、動物を前処置することである。急性の化学刺激物質への曝露の数時間又は数日前に腹腔内投与される、このような少量の炎症源は、観察される腹部収縮回数を増加させることが知られている(Ribeiro RA,et al.,Eur J Pharmacol 2000,387(1):111〜8)。一部の鎮痛薬が、内臓における急性の化学的な侵害受容の緩和に有効である一方、その他の鎮痛薬、特に受容体の誘導に依存する鎮痛薬は、炎症性刺激での前処理により引き起こされる行動反応の亢進の予防、又は引き起こされる行動反応からの回復においてより有効である。炎症時にTRPM8受容体の発現が増加することから、収縮の平均数を減少させるのに有効なTRPM8アンタゴニストは、ヒトでの臨床的な使用時に鎮痛作用を提供すると予測される。
式(I)の化合物の、炎症性刺激による前処理後の化学的刺激物質により誘発される腹部収縮の軽減能力は、以下のように研究することができる。腹膜の炎症を誘発するために、チオグリコレート(3%,w/v,2〜3mL腹腔内投与)の最大用量で容積80mL/Kgを、オスのCD1マウス(20〜40g、Charles River Labs)に注射し得る。続く24時間の前炎症期間に、式(I)の化合物(30mg/Kg、n=10)又は分散媒(HPMCと2% Tween80、n=9)をこれらのマウスに経口投与し得、及び1時間後に酢酸(1%、10mL/Kg、腹腔内投与)による腹部刺激曝露に付し得る。酢酸の注射後直ちに、次の15分間の腹部収縮を計数するために、マウスを個別にガラス製ベル型ジャー(約15cmの直径)に入れ得る。それぞれの処置群について腹部収縮の合計数を集計して、下式を用いて阻害百分率(%I)を計算し得る。
%I=[1−(試験化合物の収縮数/分散媒の収縮数)]×100。
%I=[1−(試験化合物の収縮数/分散媒の収縮数)]×100。
(実施例6)
神経因性疼痛のインビボモデル
座骨神経が(後)脚及び足の主要な感覚運動神経支配体である。坐骨神経又はその構成要素である脊髄神経の損傷は、しばしば疼痛に関連する挙動をもたらす。ラット及びマウスでは、L5脊髄神経を絹縫合糸できつく結紮する、座骨神経を絹縫合糸である程度きつく結紮する、又は座骨神経をクロムガット縫合糸で緩く結紮すると、それぞれでヒトの神経因性疼痛を連想させる挙動が生じる。これらの損傷(動物当たり1つ)は、麻酔をかけた齧歯類に対して外科的に実施され得る。脊髄神経及び坐骨神経損傷の両方が、通常は無害な刺激に対しての痛みを伴う応答であるアロディニア、及び通常は非侵害性の刺激に対しての過剰な応答である痛覚過敏を引き起こす。疼痛に関連するこれらの挙動がどちらも実験手順により誘発され得ることと、肢の正常な使用(例えば、歩行)が、肢の時折の「防御」は別として比較的損なわれないことには注意しなくてはならない。損傷した肢の過敏性(上記定義の通り)を除いて、手術後の対象の挙動、例えばグルーミング、摂食行動、及び体重増加は正常である。
神経因性疼痛のインビボモデル
座骨神経が(後)脚及び足の主要な感覚運動神経支配体である。坐骨神経又はその構成要素である脊髄神経の損傷は、しばしば疼痛に関連する挙動をもたらす。ラット及びマウスでは、L5脊髄神経を絹縫合糸できつく結紮する、座骨神経を絹縫合糸である程度きつく結紮する、又は座骨神経をクロムガット縫合糸で緩く結紮すると、それぞれでヒトの神経因性疼痛を連想させる挙動が生じる。これらの損傷(動物当たり1つ)は、麻酔をかけた齧歯類に対して外科的に実施され得る。脊髄神経及び坐骨神経損傷の両方が、通常は無害な刺激に対しての痛みを伴う応答であるアロディニア、及び通常は非侵害性の刺激に対しての過剰な応答である痛覚過敏を引き起こす。疼痛に関連するこれらの挙動がどちらも実験手順により誘発され得ることと、肢の正常な使用(例えば、歩行)が、肢の時折の「防御」は別として比較的損なわれないことには注意しなくてはならない。損傷した肢の過敏性(上記定義の通り)を除いて、手術後の対象の挙動、例えばグルーミング、摂食行動、及び体重増加は正常である。
事故による外傷又は外科的操作に起因する神経障害の誘発に加え、神経障害性疼痛は、糖尿病(Fox,A et al.,Pain 81:307〜316,1999)又はパクリタキセル若しくはビンクリスチンのような化学療法剤による処置によっても誘発される(Yaksh,TL et al.,Pain 93:69〜76,2001)。
また、臨床的に神経因性疼痛を減弱する剤もげっ歯類の神経因性疼痛モデルで有効である。これらの薬剤としては、最近承認されたCymbalta(Duloxetine、Iyengar,S.,et al.,JPET 2004 311:576〜584)、モルフィン(Suzuki,R et al.,Pain 1999 80:215〜228)及びガバペンチン(gabapentin)(Hunter,JC et al.,Eur J Pharmacol 1997 324:153〜160)が挙げられる。TRPV1/TRPM8受容体の二重アンタゴニストであるBCTCは、齧歯類の絞扼性神経損傷(chronic constriction injury)モデルにおいて、機械的痛覚過敏及び触知性アロディニアを軽減した(Pomonis,JD et al.,JPET 2003 306:387〜393;Behrendt,H et al.,Brit J Pharm 2004 141:737)。寒冷アロディニアは、神経障害性疼痛状態の特に衰弱を起こす症状である(Jorum E et al.,Pain 2003 101:229〜235)。式(I)の化合物のこの齧歯類モデルでの坑異痛効果は、これらの新規薬剤の臨床効果を予測するものである。
(実施例6a)
絞扼性神経損傷(CCI)により誘発された神経障害性疼痛のモデル−アセトン誘発性過敏症
選択された式(I)の化合物の、CCIにより誘発された寒冷過敏症から回復させる能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(225〜450g,n=5〜8/処置)を使用することができる。Bennett et alによる記載(Bennett GJ,Xie YK.Pain,1988,33(1):87〜107)の通りに、吸入麻酔下で4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を、外科的に左坐骨神経の周囲に配置することができる。CCI手術の14〜35日後に、対象ラットを金網床を有する高架観察チャンバーに入れて、連続使用シリンジを用いて足底表面にアセトンを振りかけることによりアセトン投与を5回実施し得る(約5分間の間隔で、0.05mL/投与)。肢を突然引く又は持ち上げることは、陽性応答と考えてもよい。5回の試行の間、各ラットについて陽性応答の回数を記録する。ベースラインの引きこみの測定の後、式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HP β CD)、メチルセルロース、Methocel、10% Solutol又はH2O又はこれらに類するものなどの適切な分散媒中で、腹腔内又は経口の適切な経路により、投与することができる。化合物投与の1〜3時間後に引き込みの数を再測定することができる。結果は震えの阻害百分率として示され得、これはそれぞれの対象ラットについて、[1−(試験化合物による引き込み数/試験前の引き込み数)]×100として計算し、次いで処置ごとに平均し得る。
絞扼性神経損傷(CCI)により誘発された神経障害性疼痛のモデル−アセトン誘発性過敏症
選択された式(I)の化合物の、CCIにより誘発された寒冷過敏症から回復させる能力を評価するために、オスのスプラーグドーリーラット(225〜450g,n=5〜8/処置)を使用することができる。Bennett et alによる記載(Bennett GJ,Xie YK.Pain,1988,33(1):87〜107)の通りに、吸入麻酔下で4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を、外科的に左坐骨神経の周囲に配置することができる。CCI手術の14〜35日後に、対象ラットを金網床を有する高架観察チャンバーに入れて、連続使用シリンジを用いて足底表面にアセトンを振りかけることによりアセトン投与を5回実施し得る(約5分間の間隔で、0.05mL/投与)。肢を突然引く又は持ち上げることは、陽性応答と考えてもよい。5回の試行の間、各ラットについて陽性応答の回数を記録する。ベースラインの引きこみの測定の後、式(I)の化合物を、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HP β CD)、メチルセルロース、Methocel、10% Solutol又はH2O又はこれらに類するものなどの適切な分散媒中で、腹腔内又は経口の適切な経路により、投与することができる。化合物投与の1〜3時間後に引き込みの数を再測定することができる。結果は震えの阻害百分率として示され得、これはそれぞれの対象ラットについて、[1−(試験化合物による引き込み数/試験前の引き込み数)]×100として計算し、次いで処置ごとに平均し得る。
(実施例6b)
絞扼性神経損傷(CCI)により誘発された神経障害性疼痛モデル−冷却板誘発性過敏症
Bennett et alにより記載(Bennett GJ,Xie YK.,Pain 1988,33(1):87〜107)の通りに、オスのSDラット(175〜325g)に、吸入麻酔下で、4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を左坐骨神経の周囲に外科的に配置し得る。外科的に坐骨の慢性絞扼損傷(CCI)を行なってから7〜21日目に、表面温度が1℃に保持されるようペルチェ素子により冷却された市販のコールドプレート装置に、ラットを配置することができる。各ラットに対しては、6分の調節期間(conditioning period)後に、3分間の評価期間を設け、評価期間中に後肢の持ち上げ持続時間を合計して記録することができる。薬剤の全身投与の前後に、この操作手順は数回の間隔を置いて繰り返す。式(I)の化合物は、後肢の持ちあげ持続時間を、損傷前のレベルまで戻す能力によって評価することができる。試験化合物の投与後3分間の試験期間中に肢を持ち上げる時間を、試験化合物で処理する前の3分間の試験期間の間に肢を持ち上げる時間に対する百分率として示す。
絞扼性神経損傷(CCI)により誘発された神経障害性疼痛モデル−冷却板誘発性過敏症
Bennett et alにより記載(Bennett GJ,Xie YK.,Pain 1988,33(1):87〜107)の通りに、オスのSDラット(175〜325g)に、吸入麻酔下で、4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を左坐骨神経の周囲に外科的に配置し得る。外科的に坐骨の慢性絞扼損傷(CCI)を行なってから7〜21日目に、表面温度が1℃に保持されるようペルチェ素子により冷却された市販のコールドプレート装置に、ラットを配置することができる。各ラットに対しては、6分の調節期間(conditioning period)後に、3分間の評価期間を設け、評価期間中に後肢の持ち上げ持続時間を合計して記録することができる。薬剤の全身投与の前後に、この操作手順は数回の間隔を置いて繰り返す。式(I)の化合物は、後肢の持ちあげ持続時間を、損傷前のレベルまで戻す能力によって評価することができる。試験化合物の投与後3分間の試験期間中に肢を持ち上げる時間を、試験化合物で処理する前の3分間の試験期間の間に肢を持ち上げる時間に対する百分率として示す。
(実施例6c)
神経因性疼痛の慢性狭窄損傷(CCI)誘導モデル−機械的アロディニア(von Frey試験)
Bennett et alにより記載(Bennett GJ,Xie YK.,Pain 1988,33(1):87〜107)の通りに、オスのSDラット(175〜325g)に、吸入麻酔下で、4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を左坐骨神経の周囲に外科的に配置し得る。坐骨神経の慢性狭窄損傷(CCI)手術の7〜21日後、金網又は別の種類の穿孔床を備えるplexigas室の高架ラック上にラットを置くことができる。von Freyヘア(Semmes−Weinstein Monofilaments,Stoelting Co.,IL)を用いて、機械的アロディニアの測定を実施することができ、実験の開始前に金網のケージ底面にラットを馴化させることもできる。力を徐々に強めながら(1.2、1.5、2.0、3.6、5.5、8.5、12、15、29、及び76g)、最高6秒間、又は肢引っ込め反応が誘発され得るまで、von Freyヘアで後肢の足底に触れることにより、無拘束ラットで座骨神経のアロディニアを試験することができる。反応を誘発するのに必要な力の最低量を、引きこみ閾値としてlog gで記録することができる。薬剤の全身投与の前後に、この操作手順は数回の間隔を置いて繰り返す。式(I)の化合物は、足を後ろに持ち上げる閾値の力を、損傷前のレベルに戻す能力により評価することができる。
神経因性疼痛の慢性狭窄損傷(CCI)誘導モデル−機械的アロディニア(von Frey試験)
Bennett et alにより記載(Bennett GJ,Xie YK.,Pain 1988,33(1):87〜107)の通りに、オスのSDラット(175〜325g)に、吸入麻酔下で、4−0クロミック・ガットによる四回のゆるい結紮を左坐骨神経の周囲に外科的に配置し得る。坐骨神経の慢性狭窄損傷(CCI)手術の7〜21日後、金網又は別の種類の穿孔床を備えるplexigas室の高架ラック上にラットを置くことができる。von Freyヘア(Semmes−Weinstein Monofilaments,Stoelting Co.,IL)を用いて、機械的アロディニアの測定を実施することができ、実験の開始前に金網のケージ底面にラットを馴化させることもできる。力を徐々に強めながら(1.2、1.5、2.0、3.6、5.5、8.5、12、15、29、及び76g)、最高6秒間、又は肢引っ込め反応が誘発され得るまで、von Freyヘアで後肢の足底に触れることにより、無拘束ラットで座骨神経のアロディニアを試験することができる。反応を誘発するのに必要な力の最低量を、引きこみ閾値としてlog gで記録することができる。薬剤の全身投与の前後に、この操作手順は数回の間隔を置いて繰り返す。式(I)の化合物は、足を後ろに持ち上げる閾値の力を、損傷前のレベルに戻す能力により評価することができる。
(実施例7)
炎症性薬剤により誘発される発熱/解熱モデル
式(I)の化合物は、Kozak et alにより記載の論文(Kozak W,Fraifeld V.,Front Biosci 2004,9:3339〜55)などの既に文書化され、有効性の確認された方法に従って、発熱の動物モデルで試験することができる。炎症性疾患には、発熱が付随することが多い。動物モデルは、酵母又は他の炎症性薬剤の懸濁剤を皮下注射することによる、酵母及び他の炎症性薬剤の発熱特性を利用する(Tomazetti J et al.J Neurosci Methods 2005,147(1):29〜35)、Van Miert AS及びVan Duin CT.Eur J Pharmacol 1977,44(3):197〜204)。例えば、オスのウィスターラット(75〜100g)を4匹で1群として、制御された温度(23±1℃)のケージ内で12時間明かりをつけ:12時間暗くするサイクル(07:00時にライトを点灯する)で、標準の実験動物用飼料及び不断の水道水により飼育することができる。温度を08:00〜19:00の間に全て測定することができる。それぞれの動物は、1回の試験にのみ用いることができる。潤滑サーミスタプローブ(外径:3mm)を動物の直腸中に2.8cm挿入することにより、直腸の温度(TR)を測定することができる。プローブはディジタル装置に連結され、この装置は0.1℃の精度でプローブ先端の温度を表示し、時間と共に値を記録する。最初の基礎直腸温度の測定後、直ちに発熱物質を含まない0.9% NaCl(0.05〜0.25g/Kg,腹腔内投与)又は0.9% NaCl(10mL/kg)水溶液中に懸濁した市販の乾燥パン酵母(Saccharomyces cerevisiae)を動物に注射する。TRの変化は、12時間後まで1時間ごとに記録され基礎値からの差として表される。取り扱い及び温度測定に関連するストレスによって直腸温が変化することが既に報告されていることから、実験を実施する前の2日間、動物を注射及び測定手順に馴化してもよい。これらのセッションにおいて、動物は上記の同一の温度測定操作に付され、0.9% NaCl(10mL/Kg)を腹腔内投与(i.p.)される。
炎症性薬剤により誘発される発熱/解熱モデル
式(I)の化合物は、Kozak et alにより記載の論文(Kozak W,Fraifeld V.,Front Biosci 2004,9:3339〜55)などの既に文書化され、有効性の確認された方法に従って、発熱の動物モデルで試験することができる。炎症性疾患には、発熱が付随することが多い。動物モデルは、酵母又は他の炎症性薬剤の懸濁剤を皮下注射することによる、酵母及び他の炎症性薬剤の発熱特性を利用する(Tomazetti J et al.J Neurosci Methods 2005,147(1):29〜35)、Van Miert AS及びVan Duin CT.Eur J Pharmacol 1977,44(3):197〜204)。例えば、オスのウィスターラット(75〜100g)を4匹で1群として、制御された温度(23±1℃)のケージ内で12時間明かりをつけ:12時間暗くするサイクル(07:00時にライトを点灯する)で、標準の実験動物用飼料及び不断の水道水により飼育することができる。温度を08:00〜19:00の間に全て測定することができる。それぞれの動物は、1回の試験にのみ用いることができる。潤滑サーミスタプローブ(外径:3mm)を動物の直腸中に2.8cm挿入することにより、直腸の温度(TR)を測定することができる。プローブはディジタル装置に連結され、この装置は0.1℃の精度でプローブ先端の温度を表示し、時間と共に値を記録する。最初の基礎直腸温度の測定後、直ちに発熱物質を含まない0.9% NaCl(0.05〜0.25g/Kg,腹腔内投与)又は0.9% NaCl(10mL/kg)水溶液中に懸濁した市販の乾燥パン酵母(Saccharomyces cerevisiae)を動物に注射する。TRの変化は、12時間後まで1時間ごとに記録され基礎値からの差として表される。取り扱い及び温度測定に関連するストレスによって直腸温が変化することが既に報告されていることから、実験を実施する前の2日間、動物を注射及び測定手順に馴化してもよい。これらのセッションにおいて、動物は上記の同一の温度測定操作に付され、0.9% NaCl(10mL/Kg)を腹腔内投与(i.p.)される。
基礎直腸温度に対する潜在的な解熱性化合物の効果を評価するために、試験動物のTRを4時間にわたって測定することができ、4回目のTR測定後に、動物に分散媒(10% Solutolの滅菌水溶液を5mL/Kg)又は分散媒中の式(I)の化合物を皮下注射することができる。化合物の注射後に、TRは8時間後まで1時間ごとに記録される。パン酵母により誘発された異常高熱に対する式(I)の化合物の効果を測定するために、試験動物の基礎TRを測定し、その後発熱用量のパン酵母(例えば、0.135g/kg)を注射することができる。TR変化は4時間後まで1時間ごとに記録することができ、4時間後に式(I)の化合物などの潜在的な解熱性薬剤が投与される。次いで、更に8時間にわたって直腸温をモニタしてもよい。基礎直腸温及び直腸温変化を07:00のTRからの差の平均±S.E.M.として表してもよい。データの分析を二元分散分析(ANOVA)を用いて実施してもよく、実験計画に応じて測定時間を対象動物の要因の範囲内として取り扱ってもよい。適切な場合、単純な効果の場合にはF−検定及び、Student−Newman−Keuls検定により、事後解析を実施してもよい。P<0.05の値は統計学的に有意であるとみなされる。
また、治療薬による後の発熱反応の調節を、直腸遠隔測定又は他の体温測定でモニタすることも可能である。臨床的に関連性のある、アセトアミノフェン、アスピリン及びイブプロフェンなどの薬剤は、これらのモデルにおいて発熱を軽減する。これらの試験における式(I)の化合物などのTRPM8アンタゴニストの解熱効果は、更にその臨床的有効性を予測する。
(実施例8)
関節リウマチのCFA誘導モデル
式(I)の化合物は、Nagakura et alによる記載の論文(Nagakura Y,et al.J Pharmacol Exp Ther 2003,306(2):490〜7)などの既に文書化され、有効性が確認された方法に従って、関節リウマチの動物モデルで試験することができる。例えば、関節炎はラット(オスのルイスラット150〜225g、Charles River)へのCFA接種により誘発し得る。簡潔に述べると、100mgのMycobacterium Butyricum(Difco,Detroit,MI)を、20mLのパラフィン油と十分に混合してよい。次いで、混合物を120℃で20分間オートクレーブしてよい。吸入麻酔下で、それぞれのラットの右足蹠(後肢)に、0.1mLの容積の混合物を注射してよい。対照とされるラットには、0.1mLの生理食塩水を注射してよい。接種直前及び接種後28日目まで、CFA又は生理食塩水で処理されたラットの疼痛及び他の疾患発現パラメータを測定してよい。疼痛パラメータの測定は、機械的及び熱(温又は冷)評価項目の両方について実施してよい。von Freyヘア(Semmes−Weinstein Monofilaments,Stoelting Co.,IL)を用いて、機械的アロディニアの測定を実施することができ、実験の開始前に金網のケージ底面にラットを馴化させてよい。力を徐々に強めながら(1.2、1.5、2.0、3.6、5.5、8.5、12、15、29、及び76g)、最高6秒間、又は肢引っ込め反応が誘発され得るまで、von Freyヘアで後肢の足底に触れることにより、無拘束ラットで座骨神経のアロディニアを試験することができる。反応を誘発するのに必要な力の最低量を、引きこみ閾値としてlog gで記録することができる。熱痛覚過敏は、表面上にラットを配置したガラス表面下に可動放射熱源を置くことができる放射熱試験を用いて評価してよい。光線の焦点を後肢に当ててよく、足を引っ込める潜伏期を、ラットが後肢を熱源から移動させるまでに要する時間として定義する。関節の痛覚過敏の測定は、既に報告されている方法の変法により遂行される(Rupniak NMJ,et al.Pain 1997,71:89〜97)。それぞれのラットの胴体を背中から左手掌で保持してよく、右指を用いて足関節を可動域の限界内で屈伸(順々にそれぞれの方向に5回ずつ)させてもよい。この操作(屈伸をそれぞれの方向に5回ずつ)の後に発する啼鳴の総数をそれぞれの足毎に記録してもよい(それぞれの足につき最大スコアを10とする)。
関節リウマチのCFA誘導モデル
式(I)の化合物は、Nagakura et alによる記載の論文(Nagakura Y,et al.J Pharmacol Exp Ther 2003,306(2):490〜7)などの既に文書化され、有効性が確認された方法に従って、関節リウマチの動物モデルで試験することができる。例えば、関節炎はラット(オスのルイスラット150〜225g、Charles River)へのCFA接種により誘発し得る。簡潔に述べると、100mgのMycobacterium Butyricum(Difco,Detroit,MI)を、20mLのパラフィン油と十分に混合してよい。次いで、混合物を120℃で20分間オートクレーブしてよい。吸入麻酔下で、それぞれのラットの右足蹠(後肢)に、0.1mLの容積の混合物を注射してよい。対照とされるラットには、0.1mLの生理食塩水を注射してよい。接種直前及び接種後28日目まで、CFA又は生理食塩水で処理されたラットの疼痛及び他の疾患発現パラメータを測定してよい。疼痛パラメータの測定は、機械的及び熱(温又は冷)評価項目の両方について実施してよい。von Freyヘア(Semmes−Weinstein Monofilaments,Stoelting Co.,IL)を用いて、機械的アロディニアの測定を実施することができ、実験の開始前に金網のケージ底面にラットを馴化させてよい。力を徐々に強めながら(1.2、1.5、2.0、3.6、5.5、8.5、12、15、29、及び76g)、最高6秒間、又は肢引っ込め反応が誘発され得るまで、von Freyヘアで後肢の足底に触れることにより、無拘束ラットで座骨神経のアロディニアを試験することができる。反応を誘発するのに必要な力の最低量を、引きこみ閾値としてlog gで記録することができる。熱痛覚過敏は、表面上にラットを配置したガラス表面下に可動放射熱源を置くことができる放射熱試験を用いて評価してよい。光線の焦点を後肢に当ててよく、足を引っ込める潜伏期を、ラットが後肢を熱源から移動させるまでに要する時間として定義する。関節の痛覚過敏の測定は、既に報告されている方法の変法により遂行される(Rupniak NMJ,et al.Pain 1997,71:89〜97)。それぞれのラットの胴体を背中から左手掌で保持してよく、右指を用いて足関節を可動域の限界内で屈伸(順々にそれぞれの方向に5回ずつ)させてもよい。この操作(屈伸をそれぞれの方向に5回ずつ)の後に発する啼鳴の総数をそれぞれの足毎に記録してもよい(それぞれの足につき最大スコアを10とする)。
可動性に対するスコア付けは、Butler et al.により報告された(Butler SH et al Pain 1992,48:73〜81)評価スケールを改変することにより遂行された:スコア6、正常に歩行する、スコア5、同側の後肢をかばうように歩行する(同側の後肢は床に完全に触れる)、スコア4、同側の後肢をかばうように歩行する(同側の後肢のつま先のみを床に触れる)、スコア3、両側の後肢をかばうように歩行する(反対側の後肢を床に触れる)、スコア2、両側の後肢をかばうように歩行する(反対側の後肢のつま先のみを床に触れる)、スコア1、前肢のみを使って這う、及びスコア0、動かない。市販の容積記録器を用いて、電解質溶液の容積置換により足の容積を測定することができる。後足を有毛皮膚の分岐点まで浸漬してよく、その容積をデジタルディスプレーで読み取ってよい。関節硬直についてのスコア付けは、ラットの体を左の手のひらで後ろから掴み、足首の運動の範囲の限界までの屈曲及び伸張(各方向に1回)を右手の指で行うことで実施できる。実験未使用のラットで、屈曲及び伸張操作において足首関節の運動に制約のないことを前もって確認し、スコア付けは、Butlerにより報告された評価スケールに従って遂行される(Butler SH et al Pain 1992,48:73〜81)。スコア2、屈曲及び伸張における足首のあらゆる種類の動きに制約がある、スコア1、屈曲又は伸張における足首のあらゆる種類の動きに制約がある、及びスコア0、制約がない。足の容積及び関節硬直の測定を両後足に対して実施してよい。
式(I)の化合物は、抗痛覚過敏症の有効性について次のように評価することができる:CFAで処置した32匹のラット(1用量当たり8匹のラット、及び化合物当たり4用量)及び別の8匹の実験に使用しない参照ラットを各薬剤の評価に使用する。接種後9日目に鎮痛効果を評価してよく、その時点で同側足の機械的アロディニア、熱痛覚過敏、関節痛覚過敏、及び関節硬直はほぼ最大値に到達していたが、対側足のパラメータは僅かにしか変化せず、かつ運動性スコアの変化で示される全身の障害も少ない。化合物の評価で用いる32匹のラットに関して、評価前日に体重、機械的アロディニア、熱痛覚過敏、及び関節痛覚過敏を測定してよい。ラットを群間のパラメータの差が平均として小さくなるように、4群(1群あたり8匹のラット)に割り当てる。薬剤処理について知らされていない観察者が鎮痛効果の評価及び挙動観察の全部を実施してよい。
データは、平均値+/−標準誤差として表示することができる。機械的アロディニア、熱的痛覚過敏、関節痛覚過敏、体重、及び肢容積の経時変化曲線は、事後t検定での反復測定2元配置分散分析に付することができる。式(I)の化合物を評価するための実験において、分散媒処置及び実験に未使用の対照群の差異は、同側の肢の疼痛パラメーターにおいて有意な変化を確認するために、Studentのt検定により解析することができる。鎮痛効果をDunnettのt検定により解析してよく、いずれの場合も、薬剤処理群を分散媒処理群と比較することができる。それぞれの統計分析において、対応する側の肢について比較を実施することができる。P<0.05は、統計的に有意であるとみなされる。このモデルでは、中枢作用性鎮痛剤であるモルヒネ及びトラマドールは、完全に疼痛を取り除き、一方インドメタシン及びジクロフェナク等のNSAIDSは、部分的に有効であるため、モデルの臨床的予測可能性が証明される。式(I)の化合物のこの試験における鎮痛効果は、関節炎の処置におけるその臨床的有用性を予測するものであろう。
(実施例9)
関節炎のインビボモデル:膝関節の炎症原誘導痛覚過敏
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認されたSluka et alにより記載の方法に従い、変形性関節炎の動物モデルで試験することができる(Sluka KA,Westlund KN.Pain 1993,55(3):367〜77)。例えば、体重225g〜350gのオスのスプラーグドーリーラット(Harlan,Indianapolis,IN)を揮発させたハロタンにより短時間で麻酔し、次いで一方の膝の関節腔に3%カラギーナン及び3%カオリン混合物(0.9%滅菌生理食塩水溶液、100μL)を注射する。注射後、試験時間まで動物をケージに戻してよい。挙動試験のために、動物を、動物の行動を制約する高架の金網表面の上部に形成された個別の透明プラスチック製ケージに入れる。動物は、試験前約1時間の間順化させるべきである。次いで、上記のようなVon Freyフィラメントを用いて、機械的刺激に対する反応増強について試験することができる。フィラメントを金網に通して3番目と4番目の指骨の柔らかい部分の間の足底表面に対して垂直に連続的に適用してよい。機械的刺激に対する応答の閾値は、膝関節の炎症の前に、痛覚過敏の進展を確認するために炎症の4時間後に、式(I)の化合物などの試験化合物の投与後直ち(すなわち、炎症の5時間後)に、及び炎症の8、12、及び24時間後に決定することができる。
関節炎のインビボモデル:膝関節の炎症原誘導痛覚過敏
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認されたSluka et alにより記載の方法に従い、変形性関節炎の動物モデルで試験することができる(Sluka KA,Westlund KN.Pain 1993,55(3):367〜77)。例えば、体重225g〜350gのオスのスプラーグドーリーラット(Harlan,Indianapolis,IN)を揮発させたハロタンにより短時間で麻酔し、次いで一方の膝の関節腔に3%カラギーナン及び3%カオリン混合物(0.9%滅菌生理食塩水溶液、100μL)を注射する。注射後、試験時間まで動物をケージに戻してよい。挙動試験のために、動物を、動物の行動を制約する高架の金網表面の上部に形成された個別の透明プラスチック製ケージに入れる。動物は、試験前約1時間の間順化させるべきである。次いで、上記のようなVon Freyフィラメントを用いて、機械的刺激に対する反応増強について試験することができる。フィラメントを金網に通して3番目と4番目の指骨の柔らかい部分の間の足底表面に対して垂直に連続的に適用してよい。機械的刺激に対する応答の閾値は、膝関節の炎症の前に、痛覚過敏の進展を確認するために炎症の4時間後に、式(I)の化合物などの試験化合物の投与後直ち(すなわち、炎症の5時間後)に、及び炎症の8、12、及び24時間後に決定することができる。
ノンパラメトリック検定であるKruskal−Wallis検定を用いて、ベースライン時、炎症の4時間後、及び化合物処理後(炎症の5時間、8時間、12時間、及び24時間後)に、機械的刺激に対する反応の頻度、強度、及び群の効果を分析することができる。更なる群間の事後検定をMann−Whitneyの符号付き順位検定を用いて実施してよい。データは、第一四分位数及び第三四分位数を中央値として表してよい。P≦.05が有意である。
更に、動物の足取りや又は他の疼痛に関連する挙動を、動物の活動度に対する関節炎の有痛性効果依存測定として、スコア付けすることができる(Hallas B,LehmanS,Bosak A,et al.,J Am Osteopath Assoc 1997,97(4):207〜14)。試験薬剤の動物の正常な行動に対する効果を、反応無しを意味するゼロから身体の自由を奪う障害を意味する3で定量化することができる。有効な鎮痛処置としては、臨床的に使用されているインドメタシンを含む(Motta AF,et al.Life Sci 2003,73(15):1995〜2004)。したがって、このモデルにおける式(I)の化合物の有用性は、その臨床的妥当性を予測するものである。
(実施例10)
骨癌痛の肉腫細胞誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された以下のような科学的文献に記載の方法に従い、骨癌痛の動物モデルで試験することができる(El Mouedden M,Meert TF.Pharmacol Biochem Behav 2005,82(1):109〜19;Ghilardi JR,et al.J Neurosci 2005,25(12):3126〜31)。細胞の接種及び腫瘍の誘発に備え、骨融解性マウス肉腫細胞(NCTC 2472、American Type Culture Collection(ATCC),Rockville,MD,USA)を、10%ウマ血清(Gibco)を含むNCTC 135培地(Invitrogen)中で、ATCCガイドラインに従って1週間に2代継代して培養する。それらを投与する場合、細胞をかき落とした後、1000×gで遠心分離してよい。ペレットを新たなNCTC 135培地に懸濁(2.5×106個の細胞/20μL)させ、次いで大腿髄内接種に用いてもよい。雄のC3H/HeNCrlマウス(25〜30g、Charles River Labs)を、このような実験で用いてよい。キシラジン(10mg/Kg腹腔内投与)及びケタミン(100mg/Kg腹腔内投与)による全身麻酔の導入後、左の後肢を剃毛し、ポビドンヨード、次いで70%エタノールで消毒する。次いで、膝蓋骨上を覆っている膝上に1cmの切開傷を作成してよい。次いで、膝蓋靭帯を切断して、大腿遠位骨顆を露出させてよい。23ゲージの針を顆間切痕の高さに挿入し、細胞を注入する空洞部を大腿髄内管に作り出してよい。次いで、20マイクロリットルの賦形剤(偽動物)又は腫瘍細胞含有賦形剤(約2.5×106個の細胞)をシリンジを用いて骨空洞部内に注入してよい。細胞が骨の外側に漏れるのを防ぐために、注入部位を歯科用アクリルで密封し、かつ創傷を皮膚パッチで封鎖してよい。
骨癌痛の肉腫細胞誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された以下のような科学的文献に記載の方法に従い、骨癌痛の動物モデルで試験することができる(El Mouedden M,Meert TF.Pharmacol Biochem Behav 2005,82(1):109〜19;Ghilardi JR,et al.J Neurosci 2005,25(12):3126〜31)。細胞の接種及び腫瘍の誘発に備え、骨融解性マウス肉腫細胞(NCTC 2472、American Type Culture Collection(ATCC),Rockville,MD,USA)を、10%ウマ血清(Gibco)を含むNCTC 135培地(Invitrogen)中で、ATCCガイドラインに従って1週間に2代継代して培養する。それらを投与する場合、細胞をかき落とした後、1000×gで遠心分離してよい。ペレットを新たなNCTC 135培地に懸濁(2.5×106個の細胞/20μL)させ、次いで大腿髄内接種に用いてもよい。雄のC3H/HeNCrlマウス(25〜30g、Charles River Labs)を、このような実験で用いてよい。キシラジン(10mg/Kg腹腔内投与)及びケタミン(100mg/Kg腹腔内投与)による全身麻酔の導入後、左の後肢を剃毛し、ポビドンヨード、次いで70%エタノールで消毒する。次いで、膝蓋骨上を覆っている膝上に1cmの切開傷を作成してよい。次いで、膝蓋靭帯を切断して、大腿遠位骨顆を露出させてよい。23ゲージの針を顆間切痕の高さに挿入し、細胞を注入する空洞部を大腿髄内管に作り出してよい。次いで、20マイクロリットルの賦形剤(偽動物)又は腫瘍細胞含有賦形剤(約2.5×106個の細胞)をシリンジを用いて骨空洞部内に注入してよい。細胞が骨の外側に漏れるのを防ぐために、注入部位を歯科用アクリルで密封し、かつ創傷を皮膚パッチで封鎖してよい。
自然発生的持ち上げ挙動により評価したとき痛覚過敏が確かめられた偽骨腫瘍マウス及び骨腫瘍マウスの別個の群(n=6)において疼痛挙動を評価することができる。腫瘍接種前及び後の3週間の間、動物の挙動を試験することができる。実験期間全体を通してマウスの体重を記録して、全体的な健康状態のモニタを助けることができる。自然発生的持ち上げを評価するために、動物を水平表面の上に置いた直径20cmの透明なアクリル製シリンダーの中に入れて順化させ、その後左後足の自然発生的持ち上げ挙動を4分間にわたって観察してよい。自発的な持ち上げ挙動の評価後、直ちに動物は、マウス回転機械(例えばENV−575M\、Med Associates Inc.(GA,USA))に入れ16rpmの速度で2分間回転させ、強制的な歩行の間の肢の使用を以下に従ってスコア付けする。4=正常、3=足を引きずる、2=左後足を部分的に使用しない、1=左後足を実質的に使用しない、0=左後足を使用しない。マウスの同側後足にアセトン(20μL)を繰り返し5回塗布し、持ち上げ/なめ頻度及び/又は期間を定量化することにより、寒冷アロディニアを評価することができる。骨破壊についての死亡後の評価は、ACT処理、次いで小動物イメージング用のスカイスキャン1076マイクロトモグラフ・システム(Skyscan 1076\,Skyscan,Aartselaar,Belgium)のようなシステムを用いるスキャンにより行い得る。次いで、測定された骨崩壊の組織形態計測パラメータを、挙動評価項目を相関させることができる。
式(I)の化合物の抗痛覚過敏症、抗アロディニア及び疾患修飾効果は、このマウスの骨肉腫疼痛モデルの別個の群で試験することができる(用量群当たりn=6)。自発的又はアセトンにより誘発される足の持ち上げにより評価される、確定された痛覚過敏を有する動物は、例えば、遠位大腿への肉腫接種後15及び22日目及び分散媒(例えば20% HPbCD無菌水溶液)又は式(I)の化合物の全身投与の前及び1時間後に、挙動的に試験することができる。一元ANOVAで、実験群間の挙動測定値及び骨パラメータを比較することにより、統計学的分析を行ってよい。偽及び腫瘍保有動物間で、挙動測定値及び骨パラメータを比較するために、マンホイットニーU検定を用いてよい。P<0.05(両側)で、結果が統計学的に有意であるとみなす。データは、平均+/−S.E.Mとして表す。
骨癌は、上記のようにげっ歯類における骨癌痛動物モデルで模倣される強い痛みをヒトで引き起こす。このモデルで有効な鎮痛療法には、COX−2阻害剤(Sabino MA,Ghilardi JR,JongenJL,et al.Cancer Res 2002,62(24):7343〜9)、高用量のモルフィン(Luger NM et al.Pain.2002,99(3):397〜406)、及び骨肉腫の疼痛に悩む患者の疼痛緩和に臨床的に用いられる薬剤を含む。このモデルはヒトの疾患状態に酷似して模倣するために、寒冷アロディニアが顕著な症状であるという所見(Lee,Seong et al.Yonsei Med J 2005,46(2):252〜9)は、本発明のTRPM8アンタゴニストが、ヒトの骨肉腫に付随する疼痛の緩和を提供するという概念を強固に支持する。
(実施例11)
咳の呼吸刺激剤誘導モデル
式(I)の化合物は、Tanaka,M.and Maruyama,K.J Pharmacol.Sci 2005,99(1),77〜82;Trevisani,M.et al.,Throax 2004,59(9),769〜72;及びHall,E.et al.,J Med.Microbiol 1999,48:95〜98により記載のものなどの先行文献及び実証済みの方法に従って、鎮咳剤活性の動物モデルで試験することができる。400mL/分の一定空気流で通気されている透明なチャンバ内で試験を実施する。咳を起こす薬剤(クエン酸0.25M又はカプサイシン30mM)は、ミニ超音波噴霧器により0.4mL/minの放出率で噴霧される。ネクタイピン型マイクロホンを用いて咳の発生を検出することができ、動物の特徴的な姿勢で確かめることができる。咳音を記録し、デジタル的に保存することができる。次いで、盲検観察者が誘発された咳行動の数を計数する。場合によっては、オボアルブミン等の特定の剤に予め曝露することにより、動物を感作してよい。刺激剤誘導性咳のピーク時に試験化合物を投与して、化合物の鎮咳効果を評価することができる。加えて、予防又は複数回投与レジメンを利用して、刺激剤誘導性咳の発生及び持続時間について試験化合物を評価することができる。これらの試験の変動は、デキストロルファン及びデキストロメトルファンなどのNMDAアンタゴニスト、コデインなどのオピオイド、サルブタモールなどのβ2−アゴニスト及びイプラトロピウムなどの抗ムスカリン薬などを含む有効な臨床薬剤の鎮咳効果を予測する(Bolser,D.C.et al.,Eur J Pharmacol 1995,277(2〜3),159〜64;Braga,P.C.Drugs Exper Clin Res 1994,20,199〜203)。モルモット及びヒトのどちらにおいてもメントールの鎮咳剤作用(Eccles R.Curr Allergy Asthma Rep 2003,3(3):210〜4;Laude EA,et al.Pulm Pharmacol.1994,7(3):179〜84;Morice AH,et al.,Thorax 1994,49(10):1024〜6)は式(I)の化合物の鎮咳薬としての有用性を予測する。
咳の呼吸刺激剤誘導モデル
式(I)の化合物は、Tanaka,M.and Maruyama,K.J Pharmacol.Sci 2005,99(1),77〜82;Trevisani,M.et al.,Throax 2004,59(9),769〜72;及びHall,E.et al.,J Med.Microbiol 1999,48:95〜98により記載のものなどの先行文献及び実証済みの方法に従って、鎮咳剤活性の動物モデルで試験することができる。400mL/分の一定空気流で通気されている透明なチャンバ内で試験を実施する。咳を起こす薬剤(クエン酸0.25M又はカプサイシン30mM)は、ミニ超音波噴霧器により0.4mL/minの放出率で噴霧される。ネクタイピン型マイクロホンを用いて咳の発生を検出することができ、動物の特徴的な姿勢で確かめることができる。咳音を記録し、デジタル的に保存することができる。次いで、盲検観察者が誘発された咳行動の数を計数する。場合によっては、オボアルブミン等の特定の剤に予め曝露することにより、動物を感作してよい。刺激剤誘導性咳のピーク時に試験化合物を投与して、化合物の鎮咳効果を評価することができる。加えて、予防又は複数回投与レジメンを利用して、刺激剤誘導性咳の発生及び持続時間について試験化合物を評価することができる。これらの試験の変動は、デキストロルファン及びデキストロメトルファンなどのNMDAアンタゴニスト、コデインなどのオピオイド、サルブタモールなどのβ2−アゴニスト及びイプラトロピウムなどの抗ムスカリン薬などを含む有効な臨床薬剤の鎮咳効果を予測する(Bolser,D.C.et al.,Eur J Pharmacol 1995,277(2〜3),159〜64;Braga,P.C.Drugs Exper Clin Res 1994,20,199〜203)。モルモット及びヒトのどちらにおいてもメントールの鎮咳剤作用(Eccles R.Curr Allergy Asthma Rep 2003,3(3):210〜4;Laude EA,et al.Pulm Pharmacol.1994,7(3):179〜84;Morice AH,et al.,Thorax 1994,49(10):1024〜6)は式(I)の化合物の鎮咳薬としての有用性を予測する。
(実施例12)
掻痒、接触皮膚炎、湿疹並びに他の皮膚アレルギー、過敏症及び/又は炎症の兆候の化学的刺激剤誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された、以下のような科学的文献などに記載の方法に従い、接触皮膚炎又は掻痒の動物モデルで試験することができる(Saint−Mezard P et al.,Eur J Dermatol 2004,14(5):284〜95;Thomsen J.S.et al.,J Exp Dermatol 2002,11(4):370〜5;Weisshaar E,et al.,Arch Dermatol Res 1998,290(6):306〜11;Wille JJ,et al.,Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 1999,12(1〜2):18〜27)。25mLの0.5%ジニトロフルオロベンゼン溶液(投与直前に4:1のアセトン:オリーブ油に希釈したDNFB;あるいは12−ミリスチン酸−13−酢酸、塩化ピクリル、オキサゾロン、カプサイシン、アラキドン酸、酪酸、トランス−レチノイン酸又はラウリル硫酸ナトリウムなどの他のハプテン)をマウス(又はモルモット若しくはラットなどの種)の剃毛した背部皮膚に塗布して感作するか、又は何も処置しない(対照)。5日後に、10mLの0.2% DNFB(非刺激用量)を右耳の両側に塗布し、同量の溶媒を単独で左耳に塗布する。耳の厚さを毎日キャリパーを用いてモニタすることができる。式(I)の化合物を、化合物の抗アレルギー活性を評価するために炎症のピーク時に投与することができる。加えて、予防又は複数回投与レジメンを利用して、抗アレルギー活性の発生及び持続時間について試験化合物を評価することができる。これら試験の変法から、有効な臨床薬の抗アレルギー及び掻痒活性を予測することができる。化合物のヒトの皮膚の病的状態に対する処置効果を予測する、これらのモデルの能力は、セロトニンの異種間の掻痒を誘発する能力により支持される(Weisshaar E,Gollnick H.Skin Therapy Lett 2000,5(5):1〜2,5)。更に、商業的に重要な薬剤の接触感作性、及びイオン・チャネル・モジュレータのこれらのモデルでの皮膚感作を予防又は処置する能力(Kydonieus A,et al.,Proceedings of the International Symposium on Controlled Release of Bioactive Materials 24th):23〜24,1997)は、皮膚感作での式(I)の化合物の処置的有用性を実証する。
掻痒、接触皮膚炎、湿疹並びに他の皮膚アレルギー、過敏症及び/又は炎症の兆候の化学的刺激剤誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された、以下のような科学的文献などに記載の方法に従い、接触皮膚炎又は掻痒の動物モデルで試験することができる(Saint−Mezard P et al.,Eur J Dermatol 2004,14(5):284〜95;Thomsen J.S.et al.,J Exp Dermatol 2002,11(4):370〜5;Weisshaar E,et al.,Arch Dermatol Res 1998,290(6):306〜11;Wille JJ,et al.,Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 1999,12(1〜2):18〜27)。25mLの0.5%ジニトロフルオロベンゼン溶液(投与直前に4:1のアセトン:オリーブ油に希釈したDNFB;あるいは12−ミリスチン酸−13−酢酸、塩化ピクリル、オキサゾロン、カプサイシン、アラキドン酸、酪酸、トランス−レチノイン酸又はラウリル硫酸ナトリウムなどの他のハプテン)をマウス(又はモルモット若しくはラットなどの種)の剃毛した背部皮膚に塗布して感作するか、又は何も処置しない(対照)。5日後に、10mLの0.2% DNFB(非刺激用量)を右耳の両側に塗布し、同量の溶媒を単独で左耳に塗布する。耳の厚さを毎日キャリパーを用いてモニタすることができる。式(I)の化合物を、化合物の抗アレルギー活性を評価するために炎症のピーク時に投与することができる。加えて、予防又は複数回投与レジメンを利用して、抗アレルギー活性の発生及び持続時間について試験化合物を評価することができる。これら試験の変法から、有効な臨床薬の抗アレルギー及び掻痒活性を予測することができる。化合物のヒトの皮膚の病的状態に対する処置効果を予測する、これらのモデルの能力は、セロトニンの異種間の掻痒を誘発する能力により支持される(Weisshaar E,Gollnick H.Skin Therapy Lett 2000,5(5):1〜2,5)。更に、商業的に重要な薬剤の接触感作性、及びイオン・チャネル・モジュレータのこれらのモデルでの皮膚感作を予防又は処置する能力(Kydonieus A,et al.,Proceedings of the International Symposium on Controlled Release of Bioactive Materials 24th):23〜24,1997)は、皮膚感作での式(I)の化合物の処置的有用性を実証する。
(実施例13)
鼻炎並びに他の鼻過敏症及び/又は炎症の兆候の化学的刺激剤誘導モデル
科学文献に記載のものなどの、これまでに実証され、有効性が確認されている、鼻炎の動物モデルで、式(I)の化合物を試験することができる(Hirayama Y,et al.Eur J Pharmacol 2003,467(1〜3):197〜203;Magyar T,et al Vaccine 2002,20(13〜14):1797〜802;Tiniakov RL,et al.J Appl Physiol 2003,94(5):1821〜8)。1つ以上の刺激剤、例えば冷気、カプサイシン、ブラジキニン、ヒスタミン、花粉、硫酸デキストラン、2,4−トリレンジイソシアネート、気管支敗血症菌、Pasteurella multodica又は酢酸等に鼻内を曝露することに反応するマウス、モルモット、イヌ又はヒトにおいて試験を実施することができる。場合によっては動物は、限定するものではないがブタクサ又はオボアルブミンを含む特定の薬剤による前曝露により感作され得る。刺激剤の投与前に、又は投与後に、対象動物は、それぞれ予防的又は処置的に式(I)の化合物又は対照分散媒の1回又は複数回の腸内又は非経口経路による投与を受けることができる。試験化合物で処理した動物又はヒトの鼻炎又は感作を、分散媒で処置した動物又はヒトと比べたときに有意な差があることが示された場合、抗鼻炎作用の証拠であるとみなすことができる。独立変数としては、投与量、頻度及び経路、予防又は治療試験化合物を投与する時間間隔、並びに刺激剤曝露に加えて、試験動物又はヒトの性及び性以外の遺伝子型が挙げられる。これらの過敏性状態における、神経性炎症の緊密に関係する役割は、式(I)の化合物が疾患の基礎をなす感作の脱感作又は阻害を起こすことを実証する。
鼻炎並びに他の鼻過敏症及び/又は炎症の兆候の化学的刺激剤誘導モデル
科学文献に記載のものなどの、これまでに実証され、有効性が確認されている、鼻炎の動物モデルで、式(I)の化合物を試験することができる(Hirayama Y,et al.Eur J Pharmacol 2003,467(1〜3):197〜203;Magyar T,et al Vaccine 2002,20(13〜14):1797〜802;Tiniakov RL,et al.J Appl Physiol 2003,94(5):1821〜8)。1つ以上の刺激剤、例えば冷気、カプサイシン、ブラジキニン、ヒスタミン、花粉、硫酸デキストラン、2,4−トリレンジイソシアネート、気管支敗血症菌、Pasteurella multodica又は酢酸等に鼻内を曝露することに反応するマウス、モルモット、イヌ又はヒトにおいて試験を実施することができる。場合によっては動物は、限定するものではないがブタクサ又はオボアルブミンを含む特定の薬剤による前曝露により感作され得る。刺激剤の投与前に、又は投与後に、対象動物は、それぞれ予防的又は処置的に式(I)の化合物又は対照分散媒の1回又は複数回の腸内又は非経口経路による投与を受けることができる。試験化合物で処理した動物又はヒトの鼻炎又は感作を、分散媒で処置した動物又はヒトと比べたときに有意な差があることが示された場合、抗鼻炎作用の証拠であるとみなすことができる。独立変数としては、投与量、頻度及び経路、予防又は治療試験化合物を投与する時間間隔、並びに刺激剤曝露に加えて、試験動物又はヒトの性及び性以外の遺伝子型が挙げられる。これらの過敏性状態における、神経性炎症の緊密に関係する役割は、式(I)の化合物が疾患の基礎をなす感作の脱感作又は阻害を起こすことを実証する。
(実施例14)
不安症、パニック障害及び他の非適応ストレス又は驚動反応の葛藤誘導モデル
式(I)の化合物は、Cryan及びHolmes(Cryan JF,Holmes A.Nat Rev Drug Discov 2005,4(9):775〜90)又はBrawら、(Y.Braw et al.Behav Brain Res 2006,167:261〜269)により記載のものなどの先行文献及び実証済みの方法に従って、不安神経症、パニック障害及び他の非適応応答の動物モデルで試験することができる。具体的には、ラットにおける試験では、下記の装置を用いることができる:不透明な壁(高さ30cm)で囲まれたオープンフィールド活動領域(62cm×62cm)及び2つの開放アーム(50cm×10cm)と屋根が開放状態の2つの閉鎖アーム(50cm×10cm×40cm)からなる十字迷路をそれぞれの種類の2つのアームが互いに相対するように配置する。この迷路は高さ70cmに設置した。閉鎖アームの壁は黒色プレキシグラスにより作製し、床は白色プレキシグラスにより作製する。ビデオテープの記録を、「Observer」システム(Noldus Information Technology)を用いて解析することができる。被験ラットをホームケージから取り出し、計量し、そっとオープンフィールド活動領域の中央に置く。ラットは、オープンフィールドを探索することが許され、その間の挙動が5分間ビデオで撮影され得る。その後、ラットは十字迷路に移され、エンクローズド・アームに対面する中央部に配置され得る。ラットの挙動を再度5分間ビデオテープに記録し、その後ホームケージに戻すことができる。次のラットを使用する前に装置は70%エタノール溶液により洗浄される。
不安症、パニック障害及び他の非適応ストレス又は驚動反応の葛藤誘導モデル
式(I)の化合物は、Cryan及びHolmes(Cryan JF,Holmes A.Nat Rev Drug Discov 2005,4(9):775〜90)又はBrawら、(Y.Braw et al.Behav Brain Res 2006,167:261〜269)により記載のものなどの先行文献及び実証済みの方法に従って、不安神経症、パニック障害及び他の非適応応答の動物モデルで試験することができる。具体的には、ラットにおける試験では、下記の装置を用いることができる:不透明な壁(高さ30cm)で囲まれたオープンフィールド活動領域(62cm×62cm)及び2つの開放アーム(50cm×10cm)と屋根が開放状態の2つの閉鎖アーム(50cm×10cm×40cm)からなる十字迷路をそれぞれの種類の2つのアームが互いに相対するように配置する。この迷路は高さ70cmに設置した。閉鎖アームの壁は黒色プレキシグラスにより作製し、床は白色プレキシグラスにより作製する。ビデオテープの記録を、「Observer」システム(Noldus Information Technology)を用いて解析することができる。被験ラットをホームケージから取り出し、計量し、そっとオープンフィールド活動領域の中央に置く。ラットは、オープンフィールドを探索することが許され、その間の挙動が5分間ビデオで撮影され得る。その後、ラットは十字迷路に移され、エンクローズド・アームに対面する中央部に配置され得る。ラットの挙動を再度5分間ビデオテープに記録し、その後ホームケージに戻すことができる。次のラットを使用する前に装置は70%エタノール溶液により洗浄される。
オープンフィールド測定と十字迷路測定を2種類の挙動分類、即ち「不安様挙動」と「活動」に分類分けしてもよい。オープンフィールド挙動の測定値としては以下を挙げることができる;1)不安尺度:中心の広場に居る時間(%)、中心広場に入る回数(%)(広場に入った総数から)、動きを止める時間(%)、最初に動きを止めるまでの潜伏期(ラットが少なくとも3秒間不動状態にあるとき、動きを止めたとスコア付けする);及び2)活動の尺度:広場に入る総数、立ち上がり(2本の後足で立つ)の回数、最初に立ち上がるまでの時間。十字迷路測定値としては以下を挙げることができる;1)不安:開放アーム内に居る時間(%)、開放アームに入る回数(%)(入った総数から)、保護なしに頭を傾ける回数、開放アームに入るまでの潜伏期;及び2)活動:全アームに入る総数。不安様挙動及び活動は、それぞれのラット間で比較するために、測定値それぞれについて一元ANOVAにより分析することができる。十字迷路分析も同様の方法で実施することができる。
Geller又はVogel型の抗葛藤試験、明暗探索試験(light/dark test)及びホール・ボード試験などの他の嫌悪される環境的刺激への回避試験も、この方式でマウス又はラットにおいて同様に行い得る(Cryan JF,Holmes A.Nat Rev Drug Discov 2005,4(9):775〜90を参照のこと)。環境への曝露に先立ち、被験動物には、経腸経路又は非経口経路により、式(I)の化合物、又は分散媒対照(例えば、10% Solutol滅菌水溶液)を1回以上予防投与することができる。嫌悪挙動の状態で消費する累積時間又は回数を測定してよい。試験化合物で処理した動物と、分散媒処理した動物とを比較して、これら測定の1つ以上で有意な差が存在する場合、それを不安行動の証拠として採用してよい。これらのモデルは、臨床的に有用な抗不安活性の有効性により製薬上有効である(Cryan JF,Holmes A.Nat Rev Drug Discov 2005,4(9):775〜90)ので、これらは、式(I)の抗不安活性化合物の検出に有用である。
(実施例15)
尿失禁の膀胱圧及び肥大誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された以下のような科学的文献に記載された方法に従い、尿失禁の動物モデルにおいて試験され得る(Kaiser S,Plath T,(Metagen Pharmaceuticals GmbH,Germany DE Patent 10215321;McMurray G,et al.Br J Pharmacol 2006,147 Suppl 2:S62〜79)。TRPM8は、ヒト前立腺、睾丸、細精管、陰嚢皮膚、及び炎症性膀胱において発現されている(Stein RJ,et al.J Urol 2004,172(3):1175〜8;Stein RJ,et al.J Urol 2004,172(3):1175〜8;Mukerji et al.BMC Urology 2006,6:6)。冷却を介した又はメントール塗布を介したTRPM8受容体の活性化は、膀胱の収縮及び尿意閾値容積の減少を引き起こす(Tsukimi Y,Mizuyachi K,et al.Urology 2005,65(2):406〜10)。尿失禁に対する式(I)の化合物の潜在的な活性を評価するために、流体(一般的に生理食塩水)の注入を可能とする膀胱カテーテルをスプラーグドーリーラットに外科的に留置し、圧をモニターする(圧力トランスデューサーを用いる)。膀胱内圧測定記録をポリグラフでモニタして、排尿間隔、圧力閾値、膀胱容量、膀胱コンプライアンス、及び自然発生的膀胱収縮数を評価することができる。例えば、膀胱カテーテルをHarvard注入ポンプに接続し、膀胱に食塩水を2mL/hで一晩灌流させてよい。次の朝、膀胱カテーテルをStatham圧力変換装置(Model P23Db)及びHarvard注入ポンプに取り付けてよい(「T」字形連結器を用いて)。力変位変換器(Grass FTO3)に取り付けられたプラスチック製ビーカーをラットのケージの下に配置して、尿を集め、その容積を記録することができる。食塩水を灌流(20mL/h)させることにより膀胱内圧計を用いた膀胱機能評価を開始することができ、最初の排尿後に灌流を20分間維持する。最初の膀胱内圧測定期間の2時間後、ラットに式(I)の試験化合物を経口投与してよく、試験化合物の投与後30分から4時間の間に2回目の膀胱内圧測定を実施する。好適な分散媒(例えば10% Solutol滅菌水溶液)を同様に対照のラット群に投与し、膀胱内圧測定を同じそれぞれの時点で行う。
尿失禁の膀胱圧及び肥大誘導モデル
式(I)の化合物は、既に文書化され、有効性の確認された以下のような科学的文献に記載された方法に従い、尿失禁の動物モデルにおいて試験され得る(Kaiser S,Plath T,(Metagen Pharmaceuticals GmbH,Germany DE Patent 10215321;McMurray G,et al.Br J Pharmacol 2006,147 Suppl 2:S62〜79)。TRPM8は、ヒト前立腺、睾丸、細精管、陰嚢皮膚、及び炎症性膀胱において発現されている(Stein RJ,et al.J Urol 2004,172(3):1175〜8;Stein RJ,et al.J Urol 2004,172(3):1175〜8;Mukerji et al.BMC Urology 2006,6:6)。冷却を介した又はメントール塗布を介したTRPM8受容体の活性化は、膀胱の収縮及び尿意閾値容積の減少を引き起こす(Tsukimi Y,Mizuyachi K,et al.Urology 2005,65(2):406〜10)。尿失禁に対する式(I)の化合物の潜在的な活性を評価するために、流体(一般的に生理食塩水)の注入を可能とする膀胱カテーテルをスプラーグドーリーラットに外科的に留置し、圧をモニターする(圧力トランスデューサーを用いる)。膀胱内圧測定記録をポリグラフでモニタして、排尿間隔、圧力閾値、膀胱容量、膀胱コンプライアンス、及び自然発生的膀胱収縮数を評価することができる。例えば、膀胱カテーテルをHarvard注入ポンプに接続し、膀胱に食塩水を2mL/hで一晩灌流させてよい。次の朝、膀胱カテーテルをStatham圧力変換装置(Model P23Db)及びHarvard注入ポンプに取り付けてよい(「T」字形連結器を用いて)。力変位変換器(Grass FTO3)に取り付けられたプラスチック製ビーカーをラットのケージの下に配置して、尿を集め、その容積を記録することができる。食塩水を灌流(20mL/h)させることにより膀胱内圧計を用いた膀胱機能評価を開始することができ、最初の排尿後に灌流を20分間維持する。最初の膀胱内圧測定期間の2時間後、ラットに式(I)の試験化合物を経口投与してよく、試験化合物の投与後30分から4時間の間に2回目の膀胱内圧測定を実施する。好適な分散媒(例えば10% Solutol滅菌水溶液)を同様に対照のラット群に投与し、膀胱内圧測定を同じそれぞれの時点で行う。
式(I)の化合物は、膀胱肥大及び不安定膀胱の条件下で評価することができる。麻酔下で、げっ歯類の尿道近傍を絹糸製の結紮糸により結紮し、放出口を部分的に閉塞させ、以降6〜9週間にわたって肥大膀胱の進行を観察した(Woods M.et al.,J Urology 2001,166:1142〜47)。その後、膀胱内圧の測定記録を上記の通りに評価できる。このような前臨床的手順は、尿失禁処置に関して臨床的な有用性を有する化合物に対して高感度であり(Soulard C,et al.J Pharmacol Exp Ther 1992,260(3):1152〜8)、このモデルにおける式(I)の化合物の活性は、臨床的な有用性を予測させるものであるだろう。
(実施例16)
冷増強中枢性疼痛状態のインビボモデル
外傷、血流遮断又は神経変性疾患によって引き起こされる脳又は脊髄の損傷は、中枢性疼痛状態に関与していることが多い。寒冷刺激への過敏性により部分的に特徴付けられる、このような損傷の例は、多発性硬化症(Morin C,et al.Clin J Pain 2002,18(3):191〜5;Svendsen KB,et al.Pain 2005,114(3):473〜81)、脳卒中又は脳虚血(Greenspan JD,et al.Pain.2004,109(3):357〜66)及び脊髄損傷(Defrin R,Ohry A,Blumen N,Urca G.Pain 2001,89(2〜3):253〜63;Defrin R,et al.Brain 2002,125(Pt 3):501〜10;Finnerup NB,et al.Anesthesiology 2005,102(5):1023〜30)を含む。これらのそれぞれの状態は、過敏状態を緩和する式(I)の化合物の能力の評価のために、動物において容易にモデル化することができる。例えば脊髄損傷(SCI)は、手術時に体重150〜200gのスプラーグ・ドーリーの成体ラットで実行できる(Erichsen et al.Pain 2005,116:347〜358)。ラットを抱水クロラール(300mg/kg,i.p.,Sigma,USA)で麻酔し、頚静脈にカテーテルを挿入することができる。次いで、背中に沿って正中線の皮膚を切開して、T11−L2脊椎を露出させてよい。平均電力0.17W及び平均波長514nmで作動する、調節可能なアルゴンイオンレーザー(Innova model 70、Coherent Laser Products Division(CA,USA))の真下にラットを置く。レーザー光を集中させて、薄いビームによりT13椎骨のみを覆わせ、これを10分照射させることができる。照射直前に、頸静脈カテーテルを介してエリスロシンB(0.9%生理食塩水に溶解、Aldrich,32.5mg/kg)を静脈に注射する。エリトロシンBは急速に代謝されるので、適切な血中濃度を維持するために、注入を5分後に繰り返してよい。照射の間、加温パッドにより身体中央部の体温は37〜38℃に保つことができる。照射後、創傷を層状に閉じた後、皮膚を一緒に縫合してよい。
冷増強中枢性疼痛状態のインビボモデル
外傷、血流遮断又は神経変性疾患によって引き起こされる脳又は脊髄の損傷は、中枢性疼痛状態に関与していることが多い。寒冷刺激への過敏性により部分的に特徴付けられる、このような損傷の例は、多発性硬化症(Morin C,et al.Clin J Pain 2002,18(3):191〜5;Svendsen KB,et al.Pain 2005,114(3):473〜81)、脳卒中又は脳虚血(Greenspan JD,et al.Pain.2004,109(3):357〜66)及び脊髄損傷(Defrin R,Ohry A,Blumen N,Urca G.Pain 2001,89(2〜3):253〜63;Defrin R,et al.Brain 2002,125(Pt 3):501〜10;Finnerup NB,et al.Anesthesiology 2005,102(5):1023〜30)を含む。これらのそれぞれの状態は、過敏状態を緩和する式(I)の化合物の能力の評価のために、動物において容易にモデル化することができる。例えば脊髄損傷(SCI)は、手術時に体重150〜200gのスプラーグ・ドーリーの成体ラットで実行できる(Erichsen et al.Pain 2005,116:347〜358)。ラットを抱水クロラール(300mg/kg,i.p.,Sigma,USA)で麻酔し、頚静脈にカテーテルを挿入することができる。次いで、背中に沿って正中線の皮膚を切開して、T11−L2脊椎を露出させてよい。平均電力0.17W及び平均波長514nmで作動する、調節可能なアルゴンイオンレーザー(Innova model 70、Coherent Laser Products Division(CA,USA))の真下にラットを置く。レーザー光を集中させて、薄いビームによりT13椎骨のみを覆わせ、これを10分照射させることができる。照射直前に、頸静脈カテーテルを介してエリスロシンB(0.9%生理食塩水に溶解、Aldrich,32.5mg/kg)を静脈に注射する。エリトロシンBは急速に代謝されるので、適切な血中濃度を維持するために、注入を5分後に繰り返してよい。照射の間、加温パッドにより身体中央部の体温は37〜38℃に保つことができる。照射後、創傷を層状に閉じた後、皮膚を一緒に縫合してよい。
手術後3〜4週間から、疼痛様挙動の存在に関して、SCIラットを常規通り試験することができる。皮膚受容体の感作を回避するために、皮膚痛覚閾値を検査する少なくとも前日に動物の毛を剃ってよい。試験の間、ラットは実験者により穏やかに立位に保持し、感覚刺激に対する過敏性についてわき腹の領域と後肢を試験する。薬剤を試験する当日、SCIラットに薬剤を実験計画に従って投与することができ、疼痛様挙動の経時変化を測定することができる。冷感異痛の存在を試験するために、塩化エチル又はアセトンを動物の皮膚に噴霧してよいが、その場合、von Freyフィラメント試験により機械的刺激に対する感受性を予め測定しておくことが多い。その後、冷刺激に対する反応を観察して、下記基準に従って分類してよい:0、目に見える反応無し;1、締鳴を伴わない局所的な反応(皮膚が引きつる);2、一時的締鳴;3、持続的締鳴。式(I)の化合物又は分散媒のいずれかによる前処置後の寒冷刺激に対する応答で得られた非母数のデータに基づく、全体的な効果の解析に、Kruskal Wallisの順位検定ANOVAを用いることができる。
(実施例17)
麻酔後振戦のインビボモデル
麻酔から覚める間には、一般的に振戦に類似する自然発生的麻酔後震えが起こる。術後の患者のリスクとしては、最大400%までの代謝率の増大、低酸素血症、傷口の裂開、歯の損傷、及び繊細な外科的修復の崩壊が挙げられる。自然発生的な麻酔後震えの病因は、最も一般的には手術中の低体温に反応して起こる正常な体温調節振戦に起因する。大部分の手術及び回復室では、加湿器、加温用ブランケット、及び加湿加熱酸素の吸入を使用することにより、振戦が制御される。しかしながら、薬理学的管理は有効な代替的処置様式である(Bhatnagar S,et al.Anaesth Intensive Care 2001,29(2):149〜54;Tsai YC,Chu KS.Anesth Analg 2001,93(5):1288〜92)。麻酔後に誘発される震えを軽減させる、式(I)の化合物の能力について、Nikki et al(Nikki P,Tammisto T.Acta Anaesthesiol Scand 1968,12(3):125〜34)及びGrahn(Grahn,DA,et al.J Applied Physiology 1996,81:2547〜2554)に記載のような動物モデルを用いることで評価することができる。例えば、Wistarラット(雄、体重250〜450g)にEEG/EMG記録用アレイを外科的に移植して、麻酔後振戦作用を評価してよい。EEG電極を、正中線から両方向に2mmに位置し、ブレグマ及びラムダに隣接するように配置する。1週間の回復期間後、前頭−後頭EEG、生EMG及び集積EMG活性に加えて、麻酔後の3種の温度(麻酔中の皮膚、直腸、及び水ブランケットの温度)及び周囲温度を実験全体を通して銅−コンスタンチン熱電対を用いてモニタしてよい。EEG及びEMGシグナルをポリグラフ紙(5mm/秒、Grassモデル7Eポリグラフ)で記録してよく、麻酔から回復する間、EEGをコンピュータで10秒エポックとして徐波睡眠(SWS様)に特徴的な同期:高振幅(.100μV)、低周波数(1〜4Hz優勢)活動として、又は覚醒及びレム睡眠(W様)に特徴的な脱同期:低振幅(75μV)、高周波数(5〜15Hz優勢)のいずれかとしてスコア付けする。生EMGシグナルを集積装置(Grassモデル7P3、0.5秒の時間定数)で処理することにより、平均化した合計電圧/時間間隔としてEMG活性を定量化することができる。実験の当日、動物は小さなアクリル製の箱(15×15×15cm)に入れられ、ハロタン蒸気と空気の混合物(4%ハロタン)に曝露される。麻酔の誘導直後、動物を囲いから取り出し、次いでノーズコーンで麻酔をかけてよい。麻酔停止後、回復を2段階で判断してよい:麻酔からの覚醒及び挙動活性の回復(挙動回復)。麻酔からの覚醒は、トニックEMG活性の上昇、及びEEGのSWS様パターンからW様パターンへの変化として定義可能である。挙動的には、動物が腹臥位から立ち上がりかつ協調運動を開始したときに回復が起こる。麻酔の終了と挙動回復との間の時間間隔を全ての動物において測定してよい。時間間隔データを、反復測定分散分析に供してよく、1対の平均間の差を検定するためにScheffe法を用いてよい。
麻酔後振戦のインビボモデル
麻酔から覚める間には、一般的に振戦に類似する自然発生的麻酔後震えが起こる。術後の患者のリスクとしては、最大400%までの代謝率の増大、低酸素血症、傷口の裂開、歯の損傷、及び繊細な外科的修復の崩壊が挙げられる。自然発生的な麻酔後震えの病因は、最も一般的には手術中の低体温に反応して起こる正常な体温調節振戦に起因する。大部分の手術及び回復室では、加湿器、加温用ブランケット、及び加湿加熱酸素の吸入を使用することにより、振戦が制御される。しかしながら、薬理学的管理は有効な代替的処置様式である(Bhatnagar S,et al.Anaesth Intensive Care 2001,29(2):149〜54;Tsai YC,Chu KS.Anesth Analg 2001,93(5):1288〜92)。麻酔後に誘発される震えを軽減させる、式(I)の化合物の能力について、Nikki et al(Nikki P,Tammisto T.Acta Anaesthesiol Scand 1968,12(3):125〜34)及びGrahn(Grahn,DA,et al.J Applied Physiology 1996,81:2547〜2554)に記載のような動物モデルを用いることで評価することができる。例えば、Wistarラット(雄、体重250〜450g)にEEG/EMG記録用アレイを外科的に移植して、麻酔後振戦作用を評価してよい。EEG電極を、正中線から両方向に2mmに位置し、ブレグマ及びラムダに隣接するように配置する。1週間の回復期間後、前頭−後頭EEG、生EMG及び集積EMG活性に加えて、麻酔後の3種の温度(麻酔中の皮膚、直腸、及び水ブランケットの温度)及び周囲温度を実験全体を通して銅−コンスタンチン熱電対を用いてモニタしてよい。EEG及びEMGシグナルをポリグラフ紙(5mm/秒、Grassモデル7Eポリグラフ)で記録してよく、麻酔から回復する間、EEGをコンピュータで10秒エポックとして徐波睡眠(SWS様)に特徴的な同期:高振幅(.100μV)、低周波数(1〜4Hz優勢)活動として、又は覚醒及びレム睡眠(W様)に特徴的な脱同期:低振幅(75μV)、高周波数(5〜15Hz優勢)のいずれかとしてスコア付けする。生EMGシグナルを集積装置(Grassモデル7P3、0.5秒の時間定数)で処理することにより、平均化した合計電圧/時間間隔としてEMG活性を定量化することができる。実験の当日、動物は小さなアクリル製の箱(15×15×15cm)に入れられ、ハロタン蒸気と空気の混合物(4%ハロタン)に曝露される。麻酔の誘導直後、動物を囲いから取り出し、次いでノーズコーンで麻酔をかけてよい。麻酔停止後、回復を2段階で判断してよい:麻酔からの覚醒及び挙動活性の回復(挙動回復)。麻酔からの覚醒は、トニックEMG活性の上昇、及びEEGのSWS様パターンからW様パターンへの変化として定義可能である。挙動的には、動物が腹臥位から立ち上がりかつ協調運動を開始したときに回復が起こる。麻酔の終了と挙動回復との間の時間間隔を全ての動物において測定してよい。時間間隔データを、反復測定分散分析に供してよく、1対の平均間の差を検定するためにScheffe法を用いてよい。
(実施例18)
寒冷誘発心臓血管昇圧反応
寒冷への曝露により誘発される心臓血管昇圧応答を緩和する能力について、式(I)の化合物を動物及びヒトで試験できる。季節的な環境的冷却は、世界的な人口母集団において直接的に血圧上昇及び冠動脈イベントの発生率に関連している(Barnett,AG et al.J Epidemiol Community Heath 2005,59 551〜557)。寒冷により誘発される肺性高血圧、及び慢性閉塞性肺疾患の寒冷による悪化は、寒冷に対する亢進した心肺感受性の敏感な臨床的指標である(Marno P et al.Eur Respiratory Review 2006,15(101):185.;Acikel M et al.Int J of Cardiol(2004)97:187〜192)。臨床的寒冷昇圧試験では、片方の手を氷水に2〜3分間浸漬している間の血圧(BP)及び冷痛知覚の変化を評価する。この試験は鎮痛性化合物の特徴づけ(Koltzenberg M et al.Pain 2006,126(1〜3):165〜74)、及び寒冷過敏性の評価に利用できる(Desmeules JA et al.Arthritis Rheum 2003,48(5):1420〜9)。麻酔ラット寒冷昇圧パラダイムにおいて、TRPM8拮抗が前足の寒冷刺激への血圧昇圧応答に介入するか否かを決定するために式(I)の化合物を試験することができる。ナトリウムペントバルビタールで麻酔した雄のSprague Dawleyラット(300〜450g)に、頸静脈カテーテルと、圧力変換器に接続された留置頸動脈カニューレとを取り付ける。分散媒(例えば20% HPbCD無菌水溶液)又は試験化合物を1分間にわたって静脈内カテーテルを介して注入(1mL/Kg)する。10分後に両前肢を砕氷の中に5分間入れた。あるいは、試験化合物及び分散媒処理は、外科的カニューレ挿入及び寒冷曝露前の適切な時点で、経口投与してよい。分散媒及び試験化合物による前処理について、この冷刺激に反応する平均動脈圧の変化率を算出する。次いで、試験化合物処理に起因する阻害率(%)を以下の式を用いて決定する:阻害率(%)=[1−(寒冷により誘発された試験化合物投与後のBP変化率(%)/寒冷により誘発された分散媒投与後のBP変化率(%))]×100。
寒冷誘発心臓血管昇圧反応
寒冷への曝露により誘発される心臓血管昇圧応答を緩和する能力について、式(I)の化合物を動物及びヒトで試験できる。季節的な環境的冷却は、世界的な人口母集団において直接的に血圧上昇及び冠動脈イベントの発生率に関連している(Barnett,AG et al.J Epidemiol Community Heath 2005,59 551〜557)。寒冷により誘発される肺性高血圧、及び慢性閉塞性肺疾患の寒冷による悪化は、寒冷に対する亢進した心肺感受性の敏感な臨床的指標である(Marno P et al.Eur Respiratory Review 2006,15(101):185.;Acikel M et al.Int J of Cardiol(2004)97:187〜192)。臨床的寒冷昇圧試験では、片方の手を氷水に2〜3分間浸漬している間の血圧(BP)及び冷痛知覚の変化を評価する。この試験は鎮痛性化合物の特徴づけ(Koltzenberg M et al.Pain 2006,126(1〜3):165〜74)、及び寒冷過敏性の評価に利用できる(Desmeules JA et al.Arthritis Rheum 2003,48(5):1420〜9)。麻酔ラット寒冷昇圧パラダイムにおいて、TRPM8拮抗が前足の寒冷刺激への血圧昇圧応答に介入するか否かを決定するために式(I)の化合物を試験することができる。ナトリウムペントバルビタールで麻酔した雄のSprague Dawleyラット(300〜450g)に、頸静脈カテーテルと、圧力変換器に接続された留置頸動脈カニューレとを取り付ける。分散媒(例えば20% HPbCD無菌水溶液)又は試験化合物を1分間にわたって静脈内カテーテルを介して注入(1mL/Kg)する。10分後に両前肢を砕氷の中に5分間入れた。あるいは、試験化合物及び分散媒処理は、外科的カニューレ挿入及び寒冷曝露前の適切な時点で、経口投与してよい。分散媒及び試験化合物による前処理について、この冷刺激に反応する平均動脈圧の変化率を算出する。次いで、試験化合物処理に起因する阻害率(%)を以下の式を用いて決定する:阻害率(%)=[1−(寒冷により誘発された試験化合物投与後のBP変化率(%)/寒冷により誘発された分散媒投与後のBP変化率(%))]×100。
(実施例19)
寒冷誘導性血管収縮:組織内灌流に対する効果
血流が損なわれる又は遮断されると、身体組織に損傷が生じる恐れがある。血管障害の理由としては、末梢血管疾患(Lamah M et al,European journal of vascular and endovascular surgery(1999),18(1),48〜51)、以前の外傷性又は凍傷性損傷、レイノー症候群(Lutolf,O et al,Microvascular research(1993),46(3),374〜82)、糖尿病性神経障害(Forst T et al,Clinical science(London,England:1979)(1998),94(3),255〜61.)、外科的介入及び自律神経失調症(Gherghel D et al,Investigative ophthalmology & visual science(2004),45(10),3546〜54)が挙げられる。&安静時末端潅流の場合、低温度により亢進される血管収縮は症状を悪化させ、組織損傷を促進する(Cankar K et al,The Journal of hand surgery(2000),25(3),552〜8;Lutolf O et al,Microvascular research(1993),46(3),374〜82.)。これらの条件のいくつかは、式(I)の化合物などのTRPM8アンタゴニストの、局所の冷却に直面した際に組織内血流を保つ能力の評価のために、容易に動物においてモデル化され得る。例えば皮膚血流のレーザー・ドップラー評価は、麻酔ラットの肢で試験でき(Hord A H et al,Anesthesia and analgesia(1999),88(1),103〜8)、ラットの肢はコンピュータ制御されたペルチェ冷却エレメントから加えられる物理的接触としての一連の低温度に付される。レーザー・ドップラーにより、血管収縮を誘導して、温度×灌流の関係を生じさせる、冷却面の皮膚灌流を測定する。TRPM8アンタゴニストの全身投与は、分散媒の前処置に比べて、低温において、この曲線を血流を保つ方向にシフトさせることが期待される。この活性は、低血流及び虚血からの組織の防護において処置的であり、それにより随伴症状(例えば疼痛)及び組織損傷の可能性を最小化することが予測される。
寒冷誘導性血管収縮:組織内灌流に対する効果
血流が損なわれる又は遮断されると、身体組織に損傷が生じる恐れがある。血管障害の理由としては、末梢血管疾患(Lamah M et al,European journal of vascular and endovascular surgery(1999),18(1),48〜51)、以前の外傷性又は凍傷性損傷、レイノー症候群(Lutolf,O et al,Microvascular research(1993),46(3),374〜82)、糖尿病性神経障害(Forst T et al,Clinical science(London,England:1979)(1998),94(3),255〜61.)、外科的介入及び自律神経失調症(Gherghel D et al,Investigative ophthalmology & visual science(2004),45(10),3546〜54)が挙げられる。&安静時末端潅流の場合、低温度により亢進される血管収縮は症状を悪化させ、組織損傷を促進する(Cankar K et al,The Journal of hand surgery(2000),25(3),552〜8;Lutolf O et al,Microvascular research(1993),46(3),374〜82.)。これらの条件のいくつかは、式(I)の化合物などのTRPM8アンタゴニストの、局所の冷却に直面した際に組織内血流を保つ能力の評価のために、容易に動物においてモデル化され得る。例えば皮膚血流のレーザー・ドップラー評価は、麻酔ラットの肢で試験でき(Hord A H et al,Anesthesia and analgesia(1999),88(1),103〜8)、ラットの肢はコンピュータ制御されたペルチェ冷却エレメントから加えられる物理的接触としての一連の低温度に付される。レーザー・ドップラーにより、血管収縮を誘導して、温度×灌流の関係を生じさせる、冷却面の皮膚灌流を測定する。TRPM8アンタゴニストの全身投与は、分散媒の前処置に比べて、低温において、この曲線を血流を保つ方向にシフトさせることが期待される。この活性は、低血流及び虚血からの組織の防護において処置的であり、それにより随伴症状(例えば疼痛)及び組織損傷の可能性を最小化することが予測される。
例証する目的のために提供される実施例と共に、前述の説明は本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施は、以下の「特許請求の範囲」及びその等価物の範囲内にあるとき、使用可能な変形例、適応例、及び/又は変更例の全てを包含すると理解されたい。
Claims (25)
- 式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び医薬的に許容され得る塩形態
Yは、水素、ブロモ、クロロ、C3〜6シクロアルキル、及びC1〜6アルキルからなる群から選択され、
R1は、
i)C1〜6アルキルが未置換であるか、又はC3〜6シクロアルキル若しくはトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、又は
ii)フェニル環が未置換であるか、又はそれぞれ独立してクロロ、フルオロ、ブロモ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜3アルキルチオ、トリフルオロメチルチオ、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜3アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、及びC1〜3アルキルカルボニルからなる群から選択される1〜3つの置換基で置換され、但し、2を超えない数の前記置換基が、C1〜4アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜3アルキルチオ、トリフルオロメチルチオ、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜3アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、及びC1〜3アルキルカルボニルからなる群から選択される(not more than two of the substituents are selected from the group consisting of C1-4 alkoxy,trifluoromethoxy,C1-4 alkoxycarbonyl,C1-3 alkylthio,trifluoromethylthio,cyano,trifluoromethyl,C1-3 alkylsulfonyl,trifluoromethylsulfonyl,and C1-3 alkylcarbonyl)、フェニルメチルであり、
R2は、水素、C1〜4アルキル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)C1〜3アルキルが未置換であるか、又はカルボキシ、メトキシカルボニル、トリフルオロメチル、及びメトキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBがそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成する、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾリルにより置換され、ヘテロアリールの結合点が窒素ヘテロ原子を介する、フェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してクロロ、フルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、カルボキシ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択される1つ又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である)。 - Yが水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、及びC1〜4アルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
- Yが水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
- R1が、
i)C3〜6シクロアルキル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が未置換であるか、又は独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜3つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、但し、2を超えない数の前記置換基は、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルである(not more than two of the substituents are trifluoromethoxy or trifluoromethyl)、請求項1に記載の化合物。 - R1が
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルである、請求項4に記載の化合物。 - R1が、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜4アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルである、請求項5に記載の化合物。 - R2が水素、メチル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外である、請求項1に記載の化合物。
- R2が水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外である、請求項7に記載の化合物。
- R3が
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBがそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成する、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はフルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルである、請求項1に記載の化合物。 - R3が、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBがそれぞれ独立してC1〜6アルキルである、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルである、請求項9に記載の化合物。 - R3が
i)メチルであるか、
ii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iii)未置換であるか、又は4位でフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基により置換された、フェニルであるか、あるいは
iv)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルである、請求項10に記載の化合物。 - 式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び医薬的に許容され得る塩
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、及びC1〜4アルキルからなる群から選択され、
R1は、
i)C3〜6シクロアルキル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が未置換であるか、又は独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜3つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、但し、2を超えない数の前記置換基は、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBはそれぞれ独立してC1〜6アルキルであり、又はRA及びRBはそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成し、
RA及びRBはそれぞれ独立してC1〜6アルキルであるか、又はRA及びRBはそれらが結合している窒素原子と共にピペリジン−1−イルを形成し、かつ前記ピペリジン−1−イルは未置換であるか、又は4位にてフェニルにより置換される、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はフルオロ、ブロモ、C1〜4アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である)。 - 式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び医薬的に許容され得る塩
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択され、
R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜6アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)未置換C1〜3アルキルであるか、
ii)RA及びRBはそれぞれ独立してC1〜6アルキルである、−(CH2)2NRARBであるか、
iii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iv)未置換であるか、又はそれぞれ独立してフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1又は2つの置換基で置換された、フェニルであるか、あるいは
v)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である)。 - 式(I)の化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び医薬的に許容され得る塩:
Yは、水素、ブロモ、クロロ、シクロプロピル、メチル、エチル、及びイソプロピルからなる群から選択され、
R1は、
i)シクロプロピル又はトリフルオロメチルである1つの置換基で置換された、C1〜4アルキルであるか、あるいは
ii)フェニル環が、3又は4位で、独立して、フルオロ、クロロ、トリフルオロメトキシ、及びトリフルオロメチルからなる群からそれぞれ選択される1〜2つの置換基で置換された、フェニルメチルであり、
R2は、水素、メチル、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される1つの置換基であり、但し、R2は5−トリフルオロメチル以外であり、
R3は、
i)メチルであるか、
ii)4位でピラゾール−1−イルにより置換されたフェニルであるか、
iii)未置換であるか、又は4位でフルオロ、ブロモ、メトキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から選択される1つの置換基により置換された、フェニルであるか、あるいは
iv)6位でモルホリン−4−イルにより置換されたピリジン−3−イルであり、
但し、式(I)の化合物は、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、又は
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、以外である)。 - 次のものからなる群から選択される式(I)の化合物、及びその医薬的に許容され得る塩形態:
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1がフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3がメチルである化合物、
式中、Yが水素であり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、及びR3がメチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3が4−ブロモフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−クロロ−4−フルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が2−シクロプロピル−エチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメチル−ブチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1がシクロプロピルメチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が2−トリフルオロメチル−エチルであり、R2が8−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−メチルであり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−メチルであり、かつR3が4−フルオロフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがシクロプロピルであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物
式中、Yがブロモであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が5−メチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1がフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがブロモであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがエチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
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式中、Yがエチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
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式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が6−(モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルである化合物、
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式中、Yがクロロであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3がフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−トリフルオロメチルであり、かつR3が2−(ジ−イソブチルアミノ)エチルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがイソプロピルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が3,4−ジフルオロフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−クロロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルである化合物、
式中、Yがクロロであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が水素であり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が8−メチルであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−メトキシカルボニルフェニルである化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルメチルであり、R2が6−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物、
式中、Yがメチルであり、R1が4−トリフルオロメトキシフェニルメチルであり、R2が7−フルオロであり、かつR3が4−カルボキシフェニルナトリウム塩である化合物。 - 請求項1に記載の化合物と、医薬的に許容され得る担体、医薬的に許容され得る賦形剤、及び医薬的に許容され得る希釈剤のうちの少なくとも1つと、を含む、医薬組成物。
- 前記組成物が固体の、経口投与形態である、請求項16に記載の医薬組成物。
- 前記組成物がシロップ、エリキシル剤又は懸濁剤である、請求項16に記載の医薬組成物。
- TRPM8の調節により影響を受ける疾患、障害、又は状態の処置方法であって、前記処置を必要としている哺乳動物に、請求項1に記載のTRPM8アンタゴニストを治療有効量で投与する工程を含む、方法。
- TRPM8の調節により影響を受ける疾患、障害、又は状態の処置方法であって、前記処置を必要としている哺乳動物に、請求項1に記載のTRPM8アゴニストを治療有効量で投与する工程を含む、方法。
- 処置を必要としている被験体において神経障害性疼痛を処置する方法であって、前記被験体に、請求項1に記載の化合物を治療有効量で投与することを含む、方法。
- 前記神経障害性疼痛が、がん、神経性障害、脊椎又は末梢神経手術、脳腫瘍、外傷性脳損傷(TBI)、脊髄外傷、慢性疼痛症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群、神経痛、狼瘡、サルコイドーシス、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中心性疼痛、脊髄損傷に付随する神経障害、脳卒中、ALS、パーキンソン病、多発性硬化症、坐骨神経症、顎関節神経痛、末梢神経炎、多発性神経炎、断端痛、幻肢痛、骨折、口内神経障害性疼痛、シャルコー疼痛、複合性局所疼痛症候群I及びII(CRPS I/II)、神経根障害、ギラン・バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口内灼熱症候群、視神経炎、発熱後神経炎、遊走性神経炎、分節性神経炎、Gombault神経炎、ニューロン炎、頸腕神経痛、頭蓋神経痛、膝神経痛、舌咽神経痛、群発頭痛、特発性神経痛、肋間神経痛、***神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭部神経痛、紅神経痛、スルーダー神経痛、スプレノパラチン神経痛、眼窩上神経痛、外陰部痛又はヴィディウス神経痛に起因する、請求項21に記載の方法。
- 前記神経障害性疼痛が、神経障害性寒冷アロディニアである、請求項22に記載の方法。
- 前記神経障害性寒冷アロディニアが、脊椎及び末梢神経手術若しくは外傷、外傷性脳損傷(TBI)、三叉神経痛、ヘルペス後神経痛、灼熱痛、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中心性疼痛、脳卒中、末梢神経炎、多発性神経炎、複合性局所疼痛症候群I及びII(CRPS I/II)、又は神経根障害により生じる疼痛である、請求項23に記載の方法。
- 処置を必要としている被験体において神経障害性寒冷アロディニアを処置する方法であって、治療有効量の請求項1に記載の化合物を前記被験体に投与することを含む、方法。
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