JP2013544250A - 骨吸収に付随する疾患の治療におけるhla−gアイソフォームの使用 - Google Patents

骨吸収に付随する疾患の治療におけるhla−gアイソフォームの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2013544250A
JP2013544250A JP2013539394A JP2013539394A JP2013544250A JP 2013544250 A JP2013544250 A JP 2013544250A JP 2013539394 A JP2013539394 A JP 2013539394A JP 2013539394 A JP2013539394 A JP 2013539394A JP 2013544250 A JP2013544250 A JP 2013544250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hla
cells
rankl
antibody
isoform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013539394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6002674B2 (ja
Inventor
デシャソー,フレデリック
センセベ,ルク
ルアス−フレイス,ナタリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Francais du Sang Ets
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Francais du Sang Ets
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Francais du Sang Ets, Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA filed Critical Francais du Sang Ets
Publication of JP2013544250A publication Critical patent/JP2013544250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6002674B2 publication Critical patent/JP6002674B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/0005Vertebrate antigens
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/177Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • A61K38/1774Immunoglobulin superfamily (e.g. CD2, CD4, CD8, ICAM molecules, B7 molecules, Fc-receptors, MHC-molecules)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • A61P19/10Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

骨吸収が認められる疾患の治療または予防におけるHLA-Gアイソフォームの新規な使用。

Description

本発明は、例えば、骨粗鬆症の治療のための骨吸収制限剤としてのHLA-Gアイソフォームの新規な使用に関する。
主要組織適合複合体(MHC)の抗原は、いくつかのクラスに分けられる:3つの球状ドメイン(α1、α2およびα3)を有し、α3ドメインがβ2ミクログロブリンと会合するクラスI抗原(HLA-A、-Bおよび-C)、クラスII抗原(HLA-DP、-DQおよび-DR)、並びにクラスIII抗原(補体)。クラスI抗原は、上記の抗原に加えて、非古典的クラスI抗原(クラスIb)と呼ばれるその他の抗原、特にHLA-E、HLA-FおよびHLA-Gの各抗原を含む(Carosellaら, 2008a)。
HLA-G遺伝子(HLA-6.0遺伝子とも呼ばれる)のヌクレオチド配列は、1987年にGeraghtyらにより記載された。これは、4396塩基対を含み、HLA-A、-Bおよび-C遺伝子のものと相同なイントロン/エキソン機構を示す。このHLA-G遺伝子は、8つのエキソンと、7つのイントロンと、1つの非翻訳3'末端とを含む。これは、同相の翻訳終結コドンがエキソン6の2番目のコドンのレベルで局在化する点で、クラスI抗原をコードする他の遺伝子とは異なる。したがって、この遺伝子によりコードされるタンパク質の細胞質領域は、HLA-A、-Bおよび-Cタンパク質の細胞質領域のものより短い。IshitaniおよびGeraghty(1992)は、HLA-G遺伝子の主な転写産物が、いくつかの様式でスプライシングされることが可能であり、少なくとも3つの異なる成熟mRNAを生成することを示した。HLA-Gの主な転写産物は、1200 bpの完全コピーG1、900 bpのフラグメント(G2)および600 bpのフラグメント(G3)を提供する。G1転写産物は、エキソン7を含まず、1990年にEllisらにより記載される配列に相当する。すなわち、これは、シグナル配列、3つの外部ドメイン、膜貫通領域および細胞質配列を含むタンパク質をコードする。mRNA G2はエキソン3を含まない。すなわち、これは、α1ドメインとα3ドメインとが直接連結されたタンパク質をコードする。mRNA G3は、エキソン3もエキソン4も含まない。すなわち、これは、α1ドメインと膜貫通配列とが直接連結されたタンパク質をコードする。G2抗原の産生に優勢なスプライシングは、アデニン(A) (α1をコードするドメインから得られる)を、アデニン-シトシン(AC)配列(α3をコードするドメインに由来する)に連結させ、このことにより、AAC(アスパラギン)コドンがGAC(アスパラギン酸)コドンの位置に創出され、これは、HLA-G1中のα3ドメインをコードする配列の5'位に出現する。HLA-G3の産生のために行われるスプライシングは、スプライシング領域において新しいコドンの形成を生じない。
HLA-G mRNAのその他のスプライス形の存在も示されている:エキソン4を含まないG4転写産物;イントロン4をエキソン4と5の間に含み、よって、この転写産物の翻訳中のリーディングフレームの改変、特にイントロン4のアミノ酸21の後に停止コドンの出現を引き起こすG5転写産物;イントロン4を有するが、エキソン3を喪失したG6転写産物、そして最後に、イントロン2を含み、よって、この転写産物の翻訳中にリーディングフレームの改変と、イントロン2のアミノ酸2の後に停止コドンの出現を引き起こすHLA-G7転写産物(Kirszenbaumら, 1994および1995;Moreauら, 1995;EP特許出願第0677582号)。
よって、HLA-Gの7つのアイソフォームをコードする少なくとも7つの異なるHLA-G mRNAが存在し、それらのうち4種は膜アイソフォーム(HLA-G1、-G2、-G3および-G4)であり、3種は可溶性アイソフォーム(HLA-G5、-G6および-G7)である(Carosellaら, 2008b)。
HLA-Gは、母体-胎児間の境界での胎盤関門のレベルにトロホブラストによって特異的にスプライスされるとして最初に記載されている(Carosella, ら2008a)。近年では、胸腺、角膜、内皮前駆体、間葉系幹細胞(骨髄間質細胞または骨髄多能性間質細胞とも呼ばれ、MSCと記される)および正常または腫瘍性の骨芽細胞においても検出されている(Deschaseauxら, 2009a)。しかしながら、HLA-G mNRAは、実質的には全ての体の細胞において、増幅できる基底レベルにて検出されており、タンパク質への翻訳は、DNA脱メチル化剤、インターフェロン(IFN)のようなサイトカイン、ストレス因子または低酸素の影響の下に誘導される(Carosellaら, 2008a)。よって、組織の移植、所定の腫瘍の進行または炎症反応のような特定の条件下で、HLA-Gタンパク質が、通常の条件下ではそれを発現しない組織において発現され得る。血液においては、HLA-G1などの、膜から分離した膜アイソフォーム(そして、これらは「HLA-G1脱落(shedding)」のHLA-G1とも呼ばれる)および他の可溶性アイソフォームの両方が見られる。
HLA-Gは、以下の場合であれば、他のクラスIのHLA分子から区別可能である:
- その発現が特定の組織に限定されている、
- 多型をほとんど示さず(15のタンパク質変異体をコードする44アレル)、これは多数のサイレント変異によるものである、および
- 免疫寛容を誘導する。
この免疫寛容は、いくつかのメカニズムによって説明できる:HLA-Gは、ILT2(CD85j)受容体およびKIR2DL4(CD158d)受容体への結合を介してNK細胞の活性化を阻害する。ILT2は、単球細胞、樹状細胞、BおよびTリンパ球ならびにマクロファージによっても発現される(Carosellaら, 2008a;Rouas-Freissら, 2007)。ILT2受容体への結合により、HLA-Gは、Tリンパ球(CD4+およびCD8+)の増殖とそれらの潜在的な細胞傷害能を阻害することができ、且つ抑制性または調節性リンパ球の形成を誘導することができる(BarrowおよびTrowsdale, 2006;Le Maoultら, 2005;Najiら, 2007a)。HLA-Gは、骨髄型の細胞、すなわち、単球および樹状細胞に発現するILT4(CD85d)にも結合する。HLA-GのILT2および/またはILT4への結合により、樹状細胞の成熟化の抑制および寛容原タイプの樹状細胞の形成が引き起こされる。ILT2受容体およびILT4受容体は、ITIMモチーフまたは「免疫受容体チロシンベース抑制モチーフ」を含む長い細胞質断片を有する膜貫通型分子である。それらは、SHP-1またはSHP-2ホスファターゼを動員し、これらのタンパク質の過度のリン酸化を介して、細胞活性化の阻害を誘導する(BarrowおよびTrowsdale, 2006)。
骨格を構成する骨組織は、個体の寿命の間、常に再生されている。この再生メカニズムは、骨リモデリングと呼ばれる。これは、骨形成と骨吸収との見事に調節されたバランスを介して起こる。骨形成は、骨芽細胞による骨マトリックス(BM)の合成および沈着を伴うが、骨吸収は、破骨細胞によるBMの分解を介して起こる(Cohen, 2006)。
骨芽細胞は間葉系幹細胞に由来する。それらは、増殖している骨組織に存在し、骨の内側を覆っている単核細胞である。それらは、特徴的な様式で、コラーゲンI(colla1)、非特異的アルカリホスファターゼ(ALPL)、副甲状腺ホルモン受容体I型(PTH-R1)、オステオネクチン(SPARC)、オステオカルシンおよびオステリックス転写因子を発現している。そして、骨芽細胞は、BMに埋め込まれた骨細胞になり、よってその保持を確実にする(Deschaseauxら, 2009b)。
破骨細胞は、TRAP(「酒石酸抵抗性ホスファターゼ」)タンパク質を発現している多核細胞である。それらは、骨芽細胞自体やリンパ球系の細胞からも分泌され得る可溶性RANKL因子(「NF-kBリガンドの受容体アクチベーター」またはTNFSF11)の作用によって単球系細胞から派生する(Duplombら, 2007)。
骨モデリングの脱制御は、ヒトに多くの病態をもたらす(Cohen, 2006)。過剰な骨形成は大理石骨病を導き得るが、過剰な骨吸収は、骨粗鬆症(欧州では1900万人が罹患している疾患であり、女性は3人に1人、男性は8人に1人を含む;欧州では150万人が骨粗鬆症により骨折している。Health First Europe協会からのデータ)の原因となるか、または、よりまれにはページェット病もしくは溶骨性腫瘍(乳がんまたは前立腺がんからの骨転移)の原因となる。
上記に鑑みると、それゆえに、骨リモデリングの機能異常の治療または予防のための、特に骨粗鬆症の治療ための分子を得る必要がある。
骨粗鬆症の治療のために用いられる主な分子は、破骨細胞の活性化を阻害するバイホスホネートのファミリーに属する化学合成分子(例えば、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、イバンドロネート、アレンドロネートおよびチルドロネート;Deschaseauxら, 2009a)であるか、または、RANKLの競合的阻害剤であるオステオプロテゲリンの作用を模倣したヒト化抗体(例えば、デノスマブ)のいずれかである(Deschaseauxら, 2009a)。
RANKLは、「TNF関連活性化誘導サイトカイン」(TRANCE)、「オステオプロテゲリン・リガンド」(OPGL)または「破骨細胞分化因子」(ODF)とも呼ばれ、破骨細胞の形成の誘導およびそれらの活性化による骨代謝に関連するサイトカインである(Duplombら, 2007)。
オステオプロテゲリン(OPG)は、TNF(「腫瘍壊死因子」)受容体のファミリーに属し、RANKLに結合する可溶性受容体である。OPGがRANKLに結合することにより、後者と、破骨細胞および単球により発現されるRANK受容体との相互作用が阻害される(この相互作用は、破骨細胞の分化および活性化の原因である)。それゆえ、RANKLおよびOPGは、破骨細胞の分化および活性化にとって重要な役割を果たしている(Cohen, 2006;Duplombら, 2007;Lorenzoら, 2008)。
本発明者らは、予期せぬことに、種々の単離されたHLA-Gのアイソフォーム、特に可溶性アイソフォームが、インビトロで、骨マトリックスの吸収する生物学的機能を有する破骨細胞の形成を阻害できることのみならず、破骨細胞形成(osteoclastogenesis)も阻害できることを示した。したがって、HLA-Gのアイソフォームは抗骨吸収剤として用い得る。
よって、本発明の目的は、骨吸収が認められる疾患の治療または予防のための医薬品として用いるための、単離されたHLA-Gのアイソフォームである。
骨吸収が認められる関連疾患のうち、骨粗鬆症、オステオペニア、骨折、ページェット病よび溶骨性腫瘍が挙げることができる。
「HLA-Gのアイソフォーム」という表現は、HLA-Gの膜アイソフォーム(すなわち、HLA-G1、HLA-G2、HLA-G3およびHLA-G4)および可溶性アイソフォーム(すなわち、HLA-G5、HLA-G6およびHLA-G7)から選択されるHLA-Gのアイソフォームを意味するものと理解される。
「単離された」という表現は、それが本来会合していた混合物または媒介物(例えば、細胞膜または細胞質)から分離されたHLA-Gのアイソフォームを意味するものと理解される。よって、HLA-Gの膜アイソフォームを本発明の実施のために用いる場合、このアイソフォームは、細胞膜から、例えば、幹細胞、特に胎盤の幹細胞の細胞膜などから分離された(単離された)ことを意味する。
一例として、膜アイソフォームは、国際出願PCT WO 98/37098に記載の方法に従って、真核細胞に有利に発現させることができ、そして、膜の処理(パパインなどの剥離剤)および精製(例えば、所定の抗体での免疫アフィニティカラム)によって可溶化することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記のHLA-Gのアイソフォームは、HLA-G1およびHLA-G5からなる群から選択され、HLA-G5が望ましい。
本発明によれば、用いられるHLA-Gのアイソフォームは、以下のいずれかである:
- 溶液中で二量体を任意に形成できる遊離(もしくは単量体)型、または
- 多量体型、特にビーズ上での凝集型(Najiら, 2007aにより記載されている)、よってHLA-G分子が、HLA-G分子の機能的に最適な高次構造であると記載されている多量体の形態になる。実際に、HLA-Gの二量体は、単量体と比較して、HLA-G受容体について大きく増強した親和性を示すと記載されている。
骨吸収が認められる疾患の治療におけるHLA-Gのアイソフォームの使用は、代替療法、または通常行われる治療法と組み合わせた補完療法を構成することができる。
本発明の主題は、上記の単離されたHLA-Gのアイソフォームと、少なくとも1種の医薬的に許容され得る媒体とを含む、上記の骨吸収が認められる疾患の治療または予防のための医薬組成物でもある。
上記の医薬組成物の好ましい実施形態によれば、医薬組成物は、幹細胞、特に胎盤の幹細胞を含まない。
上記の組成物の実施形態の一つによれば、上記の医薬的に許容され得る媒体は、非経口投与に適する。
投与は、例えば、静脈内、筋肉内または皮下であり得る。
上記の組成物の別の有利な実施形態によれば、上記の医薬的に許容され得る媒体は、経口投与に適する。
上記の組成物の別の有利な実施形態によれば、上記の医薬的に許容され得る媒体は、吸入による投与に適する。
皮下投与に用いられる液剤または懸濁剤は、典型的に、1種以上の以下の化合物を含む:滅菌希釈剤、例えば、注射用水、等張および緩衝生理食塩水、または油、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリプロピレングリコールもしくはその他の合成溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム;キレート化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸;緩衝剤、例えば、アセテート、シトレートまたはホスフェート;及び浸透圧調整剤、例えば、塩化ナトリウムまたはブドウ糖。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基を用いて調整できる。
そのような調製物は、アンプル、ディスポーザブルシリンジまたはガラスもしくはプラスチックで作製された複数回用量の瓶の形態で提供され得る。
注射に適する医薬組成物は、滅菌注射用液剤または散剤を使用直前に調製するための滅菌水性液剤、滅菌分散剤もしくは散剤を含む。
静脈内投与のために、好ましい媒体は、生理食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(BASF、パーシッパニー、NJ)またはPBSバッファーを含む。全ての場合において、組成物は無菌で流体でなければならない。これは、調製および貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌または真菌のような微生物の汚染作用に対する防腐剤を含まなければならない。
例を挙げると、媒体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールまたは液体ポリエチレングリコール)およびこれらの化合物の混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。
適当な流動性は、例えば、レシチンを用いるか、または界面活性剤を用いることにより維持できる。微生物の作用は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸およびチメロサールの使用により防ぐことができる。上記の組成物は、等張剤、例えば、糖類、またはマンニトール、ソルビトールのようなポリアルコール類、または塩化ナトリウムも含み得る。
注射用組成物の持続作用は、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを製剤に加えることにより得ることができる。
本発明の主題は、上記の骨吸収が認められる疾患の治療または予防を意図する医薬品を製造するための、上記のHLA-Gのアイソフォームまたは医薬組成物の使用でもある。
本発明の主題は、上記のHLA-Gのアイソフォームまたは医薬組成物の治療的有効量を、骨吸収の阻害が必要な対象に投与することを含む、該対象における骨吸収の阻害方法でもある。
上記の特徴に加えて、本発明は、HLA-Gのアイソフォームによるインビトロでの破骨細胞の阻害を示す実施例および添付の図面を参照する以下の記載から明らかとなる他の特徴を含む。添付の図面では:
図1は、CD14pos単球細胞のみが、CD14neg MSCとの共培養において、ILT2受容体(A)およびILT4受容体(B)を発現することを示すグラフである。ヒト由来の骨髄のMSCおよびヒト末梢血単球細胞を共培養した。約6日後、細胞を回収し、抗CD14抗体、抗ILT2抗体または抗ILT4抗体で標識した。そして、それらをフローサイトメトリにより解析した。 図2は、ヒト末梢血単球からの樹状細胞の分化の阻害における、MSC由来のHLA-Gの作用を示すグラフである。ヒト由来単球細胞を誘導して樹状細胞に分化させた。これらの細胞の分画を、MSC培養物からの上清(MSC SN)に、87Gをブロックする抗体したもの(MSC SN + MONO + 87G)または87Gと同じアイソタイプである対照抗体を添加したもの(MSC SN + MONO + ISO)で培養した。単球細胞の別の画分を、上清も抗体も添加しない(MONO)で分化誘導した。培養の6日後、細胞を回収し、単球マーカー(CD14)および樹状細胞マーカー(CD1a)の発現をフローサイトメトリにより解析した。対照の条件(MONO)の下では、単球細胞の23%が樹状細胞(CD14neg/CD1apos)に分化した。MSC上清および対照抗体とともに培養した細胞のほとんどはCD14pos/CD1anegであるが、87Gをブロックする抗HLA-G抗体を含む条件(MSC SN + MONO + 87G)の下では、CD14pos細胞の画分はCD1aを共発現している。したがって、MSC上清中のHLA-Gの存在により、単球の樹状細胞への分化が阻害された。特異的抗体によるHLA-Gのブロックにより、中間のCD14pos CD1apos集団への単球の分化を回復することが可能となった。 図3は、HLA-G5による破骨細胞形成の阻害を示す。ヒト由来末梢血のCD14pos単球細胞を、M-CSFおよびRANKL(RANKL、陽性対照)の添加により、破骨細胞に分化誘導した。いくつかのアッセイでは、HLA-G5をコードするcDNAを含むベクター(MC G5)またはHLA-G5をコードするcDNAを含まない対照ベクター(対照MC)のいずれかをトランスフェクトしたM8株(HLA-G-メラノーマ細胞)でならした培地を添加した。別のアッセイでは、精製した組換え型HLA-G5タンパク質(rh G5)を添加した。培養の20日後、TRAPpos多核接着細胞を計数し、ウェル当たりの破骨細胞数(OC/ウェル)として報告した(グラフA参照)。M8-HLA-G5株の上清または組換え型HLA-G5を含む条件とは異なり(写真B「rh G5」)、RANKLが存在する条件下では、破骨細胞が検出された(写真B「hRANKL」)。記号 * は、差が有意であることを示す(p<0.01)。 図4は、単球細胞におけるSHP-1のリン酸化を示す。(A):THP-1株由来単球細胞(「THP-1細胞」)または末梢血のCD14pos細胞(「CD14+細胞」もしくは「CD14 C」)を、対照抗体で覆われたか(「対照ビーズ」)、もしくはHLA-G5で覆われた(「HLA-Gビーズ」)磁性ビーズとともに、または無しでインキュベートした。そして、細胞を溶解し、抗リン酸化チロシン抗体(IP: P-Tyr)での免疫沈降に用いた。溶出後、カラムに保持された複合体を電気泳動法により分離し、PVDF膜上に転写した。そして、リン酸化SHP-1タンパク質を、抗SHP-1抗体で視覚化した。(B):末梢血のCD14pos細胞を、MSCのコンフルエントな層に堆積させて、固定し、透過処理し、そして、抗リン酸化チロシン抗体(左から2番目の写真)および抗SHP-1抗体(左から3番目の写真)とともにインキュベートした。左から1番目の写真は、抗体とのインキュベーションを行わなかった細胞を表す。左から4番目の写真は、2番目の写真と3番目の写真との融合を表す。そして、調製物を位相差共焦点顕微鏡(倍率X630)で調べた。HLA-Gの存在下では、ホスファターゼSHP-1が動員され、そのチロシン残基の過リン酸化が生じている。 図5は、MSCのリンパ球増殖阻害能、および活性化リンパ球によるRANKL分泌を減少させるMSCの能力を示す。(A):96ウェルプレート中に調製され、末梢血リンパ球(PBLまたは反応性細胞)および放射線照射済みB-EBV細胞(活性化細胞)を含む混合リンパ球培養物(MLR)を、BMP4(D0およびD3にて20 ng/ml)の存在下または非存在下で、MSCとともに第三者(すなわち、同種ドナーから得た細胞)において調製した。培養の6日後、リンパ球増殖を、蛍光計で蛍光を読み取ることによってモニターした。試験した種々の条件は:PBL単独(陰性対照);PBL + B-EBV(陽性対照);PBL + B-EBV + MSC;PBL + B-EBV + BMP4;PBL + B-EBV + MSC + BMP4であった。実施した実験回数:n = 3。(B):末梢血リンパ球(PBL)を、MSCの存在下または非存在下で、B-EBV細胞(MLR条件)またはマイトジェン(フィトヘマグルチニン、PHA)(PBL + PHA)のいずれかで活性化した。培養の6日後、上清を回収し、そこに分泌されたRANKLをELISAにより測定した(結果はpMで示される)。記号 * は、差が有意であることを示す(p<0.05)。実施した実験回数:n = 3。 図6は、RANKLを分泌するMSCがHLA-G陰性であることを示す。MSCを分化誘導してRANKLを分泌させたか(Diff)または誘導しなかった(Undiff)。そして、細胞を抗RANKL抗体および抗HLA-G抗体(87G)とともにインキュベートし、次いで、フローサイトメトリにより解析して、RANKLおよびHLA-G(細胞内および膜のアイソフォーム)の同時発現を定量した。上清も回収して、分泌されたRANKLの量をELISAにより測定した(結果はpMで示される)。実施した実験回数:n = 3。 図7は、骨肉腫由来の骨芽細胞株におけるHLA-GおよびRANKLとの間の逆転した発現を示す。骨肉腫の種々の骨芽細胞株(CAL-72、HOS、MG-63、SaOs2およびU2OS)を分化誘導したか(Diff)またはしなかった(Undiff)。これらの株は、骨芽細胞マーカーを発現し、インビボで類骨を形成すると明確に定義された。しかし、全ての骨肉腫のように、細胞集団は不均質(heterogeneous)であった(Pautkeら, 2004;Cleton-Jansenら, 2009)。培養の6日後、細胞を回収し、固定および透過処理した。数回洗浄した後、細胞を抗RANKL抗体および抗HLA-G抗体(87G)とともにインキュベートし、そして、フローサイトメトリにより解析して、RANKLおよびHLA-G(細胞内および膜のアイソフォーム)の同時発現を定量した。データを、線図AおよびB(蛍光強度またはrMFIの比の平均)並びに柱状図CおよびDで示した。実施した実験回数:n = 4。
実施例: HLA-Gのアイソフォームによる破骨細胞のインビトロでの阻害
1)材料および方法
a)間葉系幹細胞(MSC)
間葉系幹細胞は腸骨稜の骨髄の穿刺から得た。それらは、トルソー中央病院大学(Centre Hospitalier Universitaire Trousseau)の整形・災害外科部門(トゥール、フランス)に、股関節全置換移植のため入院している健常なボランティア患者から得た。患者の同意を書面で得た。
b)骨肉腫株
5種の骨肉腫株MG-63、Cal-72、HOS、U2OSおよびSaOS2は当業者に公知である。 それらは、Billiauら(1977)、Rochetら(1999)、Foghら(1975)、PontenおよびSaksela(1967)、およびRhimら(1975)に記載されている。
c)末梢血リンパ球(PBL)
血液を、Etablissements Francais du Sang(血液に関するフランスの機関)(トゥール、フランス)にて健常なボランティアから集めた。フィコール勾配での分離後、全血単核細胞(MNC)(PBMCまたは「末梢血単核細胞」)を取得して、細胞のリングを一晩培養して接着性単球を除いた。計数後、上清に含まれる非接着性PBL(「末梢血リンパ球」)を共培養に用いた。
d)B-EBV細胞
B-EBV細胞は、エプスタイン・バーウィルスで形質転換したB細胞である。それらはSauce ら(2004)に記載されている。
e)CD14pos細胞
CD14pos細胞は、精製キットMiltenyi CD14マイクロビーズキット(Myltenyi;ベルギッシュグラトバハ、ドイツ)を供給業者の推奨に従って用いて、PBMCから選択された。
f)細胞培養および選択
輸送後、クエン酸デキストロース(CAD)中に収め、骨髄細胞検体を培養フラスコ(BD Biosciences、VWR、ストラスブール、フランス)に直接入れた。培養培地は48時間ごとに交換した。非接着性細胞を除いた。培養の7〜15日後、コンフルエントに達した接着細胞を、0.5%(v/v)のトリプシン(In Vitrogen、Fischer Bio Block Scientific、イルキルシュ、フランス)を用いて剥離して、新たな増殖のために200000細胞/cm2で特徴付けまたは再播種するために懸濁した。細胞を、5%CO2の湿潤雰囲気かつ温度37℃のインキュベーター内で維持した。
g)培養培地
- 増殖培地
用いた増殖培地は、アルファ最小必須培地(αMEM)(InVitrogen)、10%ウシ胎仔血清(FCS)(Perbio Hyclone、ローガン、米国)、1%ペニシリン・ストレプトマイシンおよびL-グルタミン(InVitrogen)およびファンギゾン(Bristol Myers Squibb、リュエーユマルメゾン、フランス、フランス)で構成される。これと同じ培地で骨肉腫性株を培養した。
- 骨細胞分化培地
この培地は、αMEM、0.05×10-3 Mアスコルビン酸、10×10-3 Mβ-グリセロリン酸(Sigma Aldrich、リヨン、フランス)および50 ng/mlのBMP4(R&D Systems、ミネアポリス、MN)で構成される。これは、14日の培養後に骨細胞分化を可能にする。
- 破骨細胞誘導培地
CD14pos細胞を、M-CSF 25 ng/mlおよびRANKL 30 ng/ml(R&D Systems)を補った培地を含む96ウェルプレート中で15日間培養した。ウェルの底面に接着しているTRAP陽性の多核細胞の数の定量を20日目に行った。TRAP活性は、TRAPアッセイキット(Sigma)を用いて検出した。M8-HLA-G5株もしくはM8-対照ベクター株(Najiら, 2007aおよび2007b)によりパッケージされた培地または組換え型ヒトHLA-G5(rhHLA-G5;Biovendor、モドジツェ、チェコ共和国)を、破骨細胞誘導培地に添加することができた。
- 樹状細胞分化培地
PBMC 由来CD14pos細胞を、50 ng/mlのrhGM-CSFおよび20 ng/ml rhIL-4(R&D Systems)を含む培地中で6日間培養した。これは、陽性対照培地(MONO)を構成した。CD14pos細胞培地の画分に、対照抗体を含むかまたは抗HLA-Gブロッキング抗体(87G)(Exbio、ベステツ、チェコ共和国)を含むMSCの上清のいずれかを添加した。培養の6日後、細胞を回収してフローサイトメトリで解析した。
h)フローサイトメトリ
膜の抗原を検出するために、200000個の生細胞を、蛍光色素が結合した特異的モノクローナル抗体で標識する。細胞内の抗原を検出するために、Cytofix/Cytoperm(商標)キット(Becton Dickinson、エーレムボーデゲム、ベルギー)を供給業者の推奨に従って用いて、細胞を固定および透過処理する。標識は、暗闇での4℃で30分のインキュベーションでなされた。次いで、細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)ですすいで、CellFIX(登録商標)(Becton Dickinson)で固定した。そして、細胞を、488 nmの波長を射出するアルゴンレーザを搭載したフローサイトメータ(FACS Calibur(登録商標)、Becton Dickinson)にかけた。データを、CellQuest 3.1(登録商標)ソフトウェア(Becton Dickinson)を用いて解析した。その結果を、バックグラウンドノイズの平均蛍光強度に対する検出シグナルの平均蛍光強度の比(RMFI)として示した。HLA-Gを検出するために用いた抗体は、87Gクローンにより産生され、Alexa488が結合した抗体(HLA-G1および-G5アイソフォームを認識する)、MEM/G9クローンにより産生され、APCが結合した抗体(HLA-G1および-G5アイソフォームを認識する)、5A6G7クローンにより産生され、Alexa488が結合した抗体(HLA-G5および-G6アイソフォームを認識する)(Exbio)であった。RANKLを検出するために用いた抗体は、MIH24クローンにより産生される抗体(eBioscience;サンディエゴ、CA)であった。ILT2を検出するために用いた抗体は、VMP55クローンにより産生される抗体(Santa Cruz Biotechnology、サンタクルーズ、CA)であった。ILT4を検出するために用いた抗体は、42D1クローンにより産生される抗体(Santa Cruz Biotechnology)であった。CD14を検出するために用いた抗体は、134620クローンにより産生される抗体(R&D Systems)であった。CD1aを検出するために用いた抗体は、HI149クローンにより産生される抗体(Becton Dickinson)であった。
i)共焦点顕微鏡
検査される細胞を、スライドに1cm2の表面積を有するウェルチャンバー(Labteks(登録商標)、Nunc International、ロチェスター、ニューヨーク、USA)に10000細胞/ウェルで播種した。培養の48時間後、それらを4%パラホルムアルデヒド(Sigma)で10分間固定した。PBS、0.5% FCSおよび0.1% tritonX100(BioRad、ハーキュリーズ、カリフォルニア、USA)の溶液による室温で5分間の透過処理工程が、細胞内タンパク質の同定のために必要であった。次いで、細胞を4℃で1時間、抗リン酸化チロシン一次抗体(4G10、Millipore、ビルリカ、MA)または抗SHP-1一次抗体(R&D Systems)、およびAlexa 488または594型の蛍光色素が結合した、対応する二次抗体(InVitrogen)と連続的にインキュベートした。すすぎの後、封入剤(Vector Cliniscience、モンルージュ、フランス)を添加した。対照抗体を含むウェルを陰性対照とした。スライドを共焦点顕微鏡(Olympus、FluoviewTM FV1000;ハンブルク、ドイツ)の下で調べた。
j)混合リンパ球培養物(MLR):
混合リンパ球培養物を96ウェルプレートに調製した。PBL(反応性制細胞)を105個の割合で播種した。B-EBV(刺激細胞)に放射線(75 Gy)を照射し、5×104個で用いた。MSCを5×104個の割合で共培養した。BMP4を20 ng/mlの濃度でD0およびD3に用いた。共培養の6日後、Brdu(5-ブロモ-2'ジオキシウリジン)の取り込みを、ユーロピウムが結合した抗Brdu抗体(Perkin Elmer、ウォルサム、MA)でモニターした。ユーロピウムの量を、Delfiaプロリファレーションキット(Perkin Elmer)を用いて測定した。DELFIA(解離-増強型ランタニド蛍光免疫測定法)により観察されたユーロピウムの蛍光は、合成されたDNAに比例し、それゆえリンパ球増殖に比例する。いくつかの実験において、フィトヘマグルチニン(PHA)(R&D Systems)を10μg/mlで用いてPBLを活性化させた。
k)免疫沈降
μMACS(商標)プロテインA/Gマイクロビーズキット(Miltenyi)を用いて免疫沈降を行った。供給業者の推奨に従って、細胞検体を処理した。保持されていない分画の溶出後、免疫沈降されたタンパク質検体をウェスタンブロット法により解析した。
l)ウェスタンブロット法
1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(Sigma)、1mMオルトバナジウム酸ナトリウム(Sigma)、10 mM Tris pH7.4(Sigma)に抗プロテアーゼ溶液(Roche Diagnostic、マンハイム、ドイツ)を補った所定のバッファー(溶解バッファー)に、細胞(1×106個)を溶解した。検体をミニキットBCA Pierce(Pierce、ニューヨーク、USA)により解析した。濃度の値を562 nmにて分光光度計により求めた。ウェスタンブロット法により解析される予定の検体を、0.0625 M TRIS、2%SDS、20%グリセロール、0.01%ブロモフェノールブルー、0.2%β-メルカプトエタノールで構成される1×サンプルバッファーに加えて、95℃に3分間置いた。ゲルをマウンティングキット(Bio-rad、カリフォルニア、USA)に調製した。分離バッファー1.5 mM Tris HCl pH 8.8、10%アクリルアミド、0.012%TEMED(N,N,N,N-テトラメチル-エチレンジアミン;Sigma)および0.05% APS(過硫酸アンモニウム;Sigma)からなる10%アクリルアミド(40%にてアクリルアミド ビスアクリルアミド37.5/1)を含む分離ゲルを注ぎ、そして、濃縮バッファー(0.5 mM Tris HCl pH6.8、4%アクリルアミド、0.1%SDS、0.03%TEMEDおよび0.05%APS)からなる4%アクリルアミドを含む別の濃縮ゲルを上に載せた。重合の後、分子量マーカー(Precision Plus Protein Standards、Bio-rad)と検体をウェル当たり10〜20μgの割合で載せた。泳動バッファー(25 mM Tris、0.19 Mグリシン1%SDS)中で、泳動を、70 mVで15分間、100 mVで5分間および120 mVで泳動終了まで行った。転写器具(Mini protean II;Bio-rad)およびアクリルアミドゲルを、2%の予め調製した泳動バッファーおよび5%メタノールからなる転写バッファーで平衡化した。転写を、予め水和させた0.45μmニトロセルロース膜(Protran BA85硝酸セルロース、Schleicher & Schull、ダッセル、ドイツ)に転写バッファー中で250 mAにて2時間行った。転写後、膜を、PBS Tween 0.1%(Sigma)、5%ミルク(脱脂済み、低カルシウム)に室温で1時間浸した。膜を、PBS Tween 0.1%、5%ミルクで希釈した抗SHP-1一次抗体(R&D Systems)とともに4℃で一晩インキュベートした。HRP(セイヨウワサビペルオキシダーゼ)が結合したウサギ抗ヤギ抗体(Jackson ImmunoResearch、ウェスト・グローブ、ペンシルバニア、USA)を二次抗体として用いた。インキュベーションを室温で2時間行った。染色されたバンドが得られるまで、膜をHRP基質(Opti-4CNサブストレートキット;Bio-Rad)とともにインキュベートした。
m)ELISA(酸素結合免疫吸着検査法)による解析
調製した種々の細胞培養物の上清に分泌されたHLA-GおよびRANKLの濃度を測定した。HLA-G5(Exbio)およびRANKL(Biovendor)の測定のためのELISAキットを供給業者の推奨に従って用いた。
2)結果
末梢血単球または樹状細胞から破骨細胞を得ることができたことが文献に報告されている。単球細胞がその表面にHLA-G ILT2受容体およびILT4受容体を発現することも知られている。
単球細胞が骨髄のMSCとともに共培養される場合、単球細胞によるHLA-GのILT2受容体およびILT4受容体の発現が保持されているかについて、そして、MSCがそれらを発現できるかについて研究が行われた。
培養の約6日後、フローサイトメトリのデータ(図1参照)より、CD14pos単球細胞のみがILT2およびILT4を発現したこと、およびこれらの発現が長期にわたり実際に保持されたことが示された。
そして、HLA-Gが、単球の樹状細胞への分化の間または単球からの破骨細胞形成の間に、破骨細胞分化を阻害できるかを検討した。
CD14pos/CD1aneg末梢血単球をGM-CSFおよびIL4で刺激して、CD14neg/CD1apos樹状細胞を得た。細胞の大多数が、CD1aを発現している分画を含むCD14negになった対照の条件とは異なり、MSC培養物上清の添加によって細胞の分化が阻害された(大多数はCD14pos/CD1anegであった)。CD1aを発現する細胞が検出されたので、抗HLA-Gブロッキング抗体(87G)の添加により、MSCで観察される阻害が部分的に向上した(図2参照)。
そして、M-CSFおよびRANKLの添加(陽性対照の条件)の後、CD14pos単球を直接、破骨細胞へと分化誘導した。所定の条件下で、そこに、i) HLA-G5をコードするcDNAをトランスフェクトしたかまたはしていないM8株によりパッケージされた培地の上清(それぞれ、G5 MCおよびMC Ctrl)、またはii) 組換え型ヒトHLA-G5(rh G5)を添加した。
陽性対照およびMC Ctrlの条件の下では、破骨細胞は容易に観察されたが、G5 MCの条件下では、ほとんど観察されなかった(図3参照)。組換え型HLA-G5を用いた条件下では、破骨細胞はめったに検出されなかった。よって、HLA-G5は、単球からの破骨細胞の形成を阻害することができる。
ILT2受容体およびILT4受容体は、それらの細胞質内部分にITIMモチーフを有していることが知られている。これらの受容体にそれらのリガンドが結合したとき、これらのモチーフは、SHP-1型ホスファターゼをチロシンのレベルで活性化させることができる(BarrowおよびTrowsdale, 2006)。
それゆえ、正常CD14pos単球細胞またはTHP-1株におけるSHP-1の活性化を評価した。これらの細胞を、HLA-Gでコートしたビーズまたは陰性対照としてビーズ単独とともにインキュベートした。ビーズは、Najiら(2007a)により記述された方法に従って得た。
図4に表される結果より、細胞をHLA-Gposビーズと接触させたときのリン酸化SHP-1の明瞭な増加が示され、これは単球細胞の種類(THP-1またはCD14pos細胞)にかかわらない(図4A参照)。さらに、CD14pos単球をMSCと共培養したとき、リン酸化チロシンおよびSHP-1の発現の共局在が観察された(図4B参照)。これらのデータより、HLA-Gが、単球細胞の分化を阻害するタンパク質の活性化を誘導することが示される。
破骨細胞形成はRANKL分子に依存する。後者は、主にリンパ球細胞および破骨細胞自身により分泌され得る。よって、HLA-G発現とRANKL発現との間に関連があるかについて検討した。
図5Aより、混合リンパ球培養物の条件下で、MSCはリンパ球の増殖を阻害できることが示される。この効果を増強するのにBMP4の添加は必要ではない。
次いで、これらの共培養物の上清におけるRANKLの分泌を定量した。MSCを含む各条件の下では、RANKLの分泌の有意な減少があることが観察され、これはリンパ球がPHAにより活性化された場合でさえも見られた(図5B)。これらの結果より、MSCによるリンパ球の活性化の阻害はRANKLの分泌も減少させることが示唆される。
本発明者らの幾人かは、この阻害はある程度HLA-Gに起因すること、および異種リンパ球とMSCとの相互作用がHLA-Gの培養培地への放出を誘導することをこれまでに示している(Selmaniら, 2008)。
したがって、HLA-GとRANKLとの発現の間に逆の関係が存在するのかを確認した。骨芽細胞分化を誘導することにより、MSCを誘導してRANKLを産生させた。実際、骨芽細胞がRANKLを産生することが知られている(Lorenzoら, 2008)。骨芽細胞分化は、MSCにおけるHLA-G1およびHLA-G5の発現を減少させると同時にRANKLの発現を増加させた(図6参照)。この結果はELISA技術により確かめられた。すなわち、誘導されていない培養物(Undiff)とは異なり、誘導された培養物の上清(Diff)においてRANKLを検出できた。
次いで、この関係を、骨肉腫株由来の骨芽細胞において評価した。注目すべきことに、逆の関係がHLA-GとRANKLの発現の間でまた観察された。CAL-72、HOS、SaOs2およびU2OS株では、骨芽細胞分化の誘導により、HLA-G1およびHLA-G5の発現が減少すると同時にRANKLの発現が増加した。MG-63株では、分化により、HLA-Gの発現が増加し、RANKLの発現が減少した(図7参照)。
これらの結果より、MSCにより発現されたHLA-Gまたは骨芽細胞(正常または腫瘍性)は骨吸収を2つの方法で阻害することが明らかである:破骨細胞形成を抑制することにより直接的に阻害するか、またはRANKLを分泌する細胞の活性化を阻害することにより間接的に阻害する。さらに、骨芽細胞において、HLA-GとRANKLの発現の間に逆の関係が存在する。

Claims (7)

  1. 骨吸収が認められる疾患の治療または予防のための医薬品として用いるための単離されたHLA-Gのアイソフォーム。
  2. 前記疾患が、骨粗鬆症、オステオペニア、骨折、ページェット病よび溶骨性腫瘍からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のアイソフォーム。
  3. 可溶性アイソフォームである請求項1または2に記載のアイソフォーム。
  4. HLA-G1およびHLA-G5からなる群より選択され、好ましくはHLA-G5であることを特徴とする請求項1または2に記載のアイソフォーム。
  5. 単量体型であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアイソフォーム。
  6. 多量体型であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアイソフォーム。
  7. 単離されたHLA-Gのアイソフォームと、少なくとも1種の医薬的に許容され得る媒体とを含む、骨吸収が認められる疾患の治療または予防のための医薬品として用いるための医薬組成物。
JP2013539394A 2010-11-23 2011-11-23 骨吸収に付随する疾患の治療におけるhla−gアイソフォームの使用 Expired - Fee Related JP6002674B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1059653A FR2967579B1 (fr) 2010-11-23 2010-11-23 Utilisation d'une isoforme d'hla-g comme agent anti-resorption osseuse
FR1059653 2010-11-23
PCT/IB2011/055255 WO2012070003A1 (fr) 2010-11-23 2011-11-23 Isoforme d'hla-g pour utilisation dans le traitement d'une maladie associée à une résorption osseuse

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013544250A true JP2013544250A (ja) 2013-12-12
JP6002674B2 JP6002674B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=44246994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013539394A Expired - Fee Related JP6002674B2 (ja) 2010-11-23 2011-11-23 骨吸収に付随する疾患の治療におけるhla−gアイソフォームの使用

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9375464B2 (ja)
EP (1) EP2643011B1 (ja)
JP (1) JP6002674B2 (ja)
CN (1) CN103228288B (ja)
DK (1) DK2643011T3 (ja)
FR (1) FR2967579B1 (ja)
WO (1) WO2012070003A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018511319A (ja) * 2015-03-27 2018-04-26 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア Car t細胞免疫療法のための新規標的としてのhla−g
JP2020520630A (ja) * 2018-04-26 2020-07-16 ステムメディケア・カンパニー・リミテッド Hla−gタンパク質を常に分泌発現する細胞株及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015509508A (ja) * 2012-03-06 2015-03-30 エスシーティアンドビー インコーポレイテッド 胎盤性幹細胞、それを単離するための方法およびその使用
CN114605543B (zh) * 2021-12-17 2023-11-07 台州恩泽医疗中心(集团) 一种抗hla-g异构体分子hla-g5及hla-g6的单克隆抗体及其用途

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000510709A (ja) * 1997-02-21 2000-08-22 コミサリア ア レネルジィエ アトミック 少なくとも1種のhla―gイソ型をその表面で発現する真核細胞、およびその使用
WO2007011044A1 (ja) * 2005-07-15 2007-01-25 Kyushu University, National University Corporation ジスルフィド結合型hla-g二量体を含む医薬組成物及びジスルフィド結合型hla-g二量体の製造方法
US20070020703A1 (en) * 2003-06-30 2007-01-25 Commissariat A L'energie Atomique Use of compositions comprising a soluble form of hla-g in the treatment of blood diseases
JP2010507392A (ja) * 2006-10-23 2010-03-11 アントフロゲネシス コーポレーション 胎盤細胞集団で骨欠損を治療するための方法及び組成物
WO2010101192A1 (ja) * 2009-03-03 2010-09-10 国立大学法人九州大学 関節リウマチまたはその関連疾患の予防または治療剤
WO2011061726A1 (fr) * 2009-11-23 2011-05-26 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Utilisation d'une isoforme d'hla-g comme marqueur de l'osteogenese
US20110135672A1 (en) * 2008-02-04 2011-06-09 Medical College of Georgia Research Institute, Inc. Georgia Hla-g compositions and methods of use thereof

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2717498B1 (fr) 1994-03-18 1996-05-03 Commissariat Energie Atomique Transcrits du gène de CMH de classe I HLA-G et leurs applications.

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000510709A (ja) * 1997-02-21 2000-08-22 コミサリア ア レネルジィエ アトミック 少なくとも1種のhla―gイソ型をその表面で発現する真核細胞、およびその使用
US20070020703A1 (en) * 2003-06-30 2007-01-25 Commissariat A L'energie Atomique Use of compositions comprising a soluble form of hla-g in the treatment of blood diseases
JP2007520428A (ja) * 2003-06-30 2007-07-26 コミッサリア ア レネルジ アトミック 血液疾患の治療におけるhla−gの可溶形を含む組成物の使用
WO2007011044A1 (ja) * 2005-07-15 2007-01-25 Kyushu University, National University Corporation ジスルフィド結合型hla-g二量体を含む医薬組成物及びジスルフィド結合型hla-g二量体の製造方法
JP2010507392A (ja) * 2006-10-23 2010-03-11 アントフロゲネシス コーポレーション 胎盤細胞集団で骨欠損を治療するための方法及び組成物
US20110135672A1 (en) * 2008-02-04 2011-06-09 Medical College of Georgia Research Institute, Inc. Georgia Hla-g compositions and methods of use thereof
WO2010101192A1 (ja) * 2009-03-03 2010-09-10 国立大学法人九州大学 関節リウマチまたはその関連疾患の予防または治療剤
WO2011061726A1 (fr) * 2009-11-23 2011-05-26 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Utilisation d'une isoforme d'hla-g comme marqueur de l'osteogenese
JP2013511708A (ja) * 2009-11-23 2013-04-04 コミッサリア ア レネルジ アトミック エ オー エネルジ アルターネイティブス 骨発生マーカーとしてのhla−gのアイソフォームの使用

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
A. ONGARO, ET AL., HUMAN IMMUNOLOGY, 2010, 71, PP342-350, JPN6015050960, ISSN: 0003372806 *
A. UCCELLI, ET AL., NATURE REVIEWS IMMUNOLOGY, 2008, 8(9), PP726-736, JPN6015050959, ISSN: 0003219429 *
Z. SELMANI, ET AL., STEM CELLS, 2008, 26, PP212-222, JPN6015050961, ISSN: 0003219428 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018511319A (ja) * 2015-03-27 2018-04-26 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア Car t細胞免疫療法のための新規標的としてのhla−g
JP2020520630A (ja) * 2018-04-26 2020-07-16 ステムメディケア・カンパニー・リミテッド Hla−gタンパク質を常に分泌発現する細胞株及びその製造方法
US11566220B2 (en) 2018-04-26 2023-01-31 Stemmedicare Co., Ltd. Cell line consecutively expressing HLA-G protein and method for preparing the same

Also Published As

Publication number Publication date
CN103228288B (zh) 2015-05-13
US20140065184A1 (en) 2014-03-06
FR2967579B1 (fr) 2013-11-22
CN103228288A (zh) 2013-07-31
US9375464B2 (en) 2016-06-28
EP2643011A1 (fr) 2013-10-02
FR2967579A1 (fr) 2012-05-25
WO2012070003A1 (fr) 2012-05-31
EP2643011B1 (fr) 2016-07-13
JP6002674B2 (ja) 2016-10-05
DK2643011T3 (en) 2016-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
De Rosa et al. A key role of leptin in the control of regulatory T cell proliferation
JP6298101B2 (ja) ヘルパーt細胞の活性化方法
JP2021006591A (ja) 自己免疫関連障害または炎症性障害の治療のための低用量il−2の使用
Mitsdoerffer et al. Monocyte-derived HLA-G acts as a strong inhibitor of autologous CD4 T cell activation and is upregulated by interferon-β in vitro and in vivo: rationale for the therapy of multiple sclerosis
Kayakabe et al. Interleukin-6 promotes destabilized angiogenesis by modulating angiopoietin expression in rheumatoid arthritis
Benslimane‐Ahmim et al. Osteoprotegerin, a new actor in vasculogenesis, stimulates endothelial colony‐forming cells properties
Mikami et al. Calcitonin gene-related peptide enhances experimental autoimmune encephalomyelitis by promoting Th17-cell functions
US9018006B2 (en) Stable Tregs and related materials and methods
US20180161426A1 (en) In vitro cell culture methods for beta-thalassemia using activin type ii receptor ligand traps
JP6002674B2 (ja) 骨吸収に付随する疾患の治療におけるhla−gアイソフォームの使用
Liu et al. Immune modulation of CD4+ CD25+ regulatory T cells by zoledronic acid
JP2006506322A (ja) 内科療法
AU2017224499B2 (en) Pharmaceutical composition for preventing or treating regulatory T cell-mediated diseases
EP4136214A1 (en) Methods of restoring functional capacity and lineage composition of an aging blood and vascular system
Farag et al. Activation of natural killer cells by hepatitis C virus particles in vitro
EP4067481A1 (en) Composition for anticancer treatment, comprising nk cells and fusion protein which comprises il-2 protein and cd80 protein
Niino et al. Osteopontin and multiple sclerosis: An update
Kang et al. Roles of protein phosphatase 1 and 2A in an IL-6-mediated autocrine growth loop of human myeloma cells
Lefevre et al. Fibrinogen is localized on dark zone follicular dendritic cells in vivo and enhances the proliferation and survival of a centroblastic cell line in vitro
JP6969790B2 (ja) マルチペプチド組成物
Hagenstein et al. CD44 expression on murine hepatic stellate cells promotes the induction of monocytic and polymorphonuclear myeloid-derived suppressor cells
JP6356317B1 (ja) 多発性骨髄腫患者の医薬への応答性を判定する方法、並びに多発性骨髄腫患者における骨病変の予防及び/又は治療のための医薬
Nakano et al. Akira Saito1, Kanna Nagaishi2, 3, Kousuke Iba1, Yuka Mizue2, 3, Takako Chikenji 2, 3, Miho Otani3
Engel Caveolin‐1 and CD40L‐CD40‐TRAF interactions in vascular and metabolic disease
Starke Role of the PD-1/PD-L1 Co-inhibitory Pathway in Immune-mediated Renal Injury

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6002674

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees