JP2013540943A - ロケットエンジンの改良断熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ロケットエンジンに用いられる排気管(6)の改良された断熱体に関する。
【解決手段】 断熱体は積層構造として設けられ、各層は複合材料からなり、隣接する各層が互いに異なる主繊維方向を有する。さらに、この断熱体を排気管(6)の内壁に接合するために、柔軟層を用いてもよい。

Description

本発明は、概してロケットエンジンの断熱体分野に関し、特に、ロケットエンジンの排気管口用の改良された断熱組立体に関する。
ロケットエンジンは、たとえば所定の容積内に設けられる所定の積載物をロケットエンジンにより空中輸送するという意味で、通常は個々に設計される。このため、ロケットエンジンの寸法および/または形状ならびに出力効果などに関して設計上の制約が生じる場合がある。従来技術のロケットエンジンの主な構成を図1に示す。燃焼室1が、排気管2を介してノズル部3に動作可能に接続されている。燃焼室1および排気管2は通常、積載物を前方または上方に推進させるために用いられるロケット本体内部に設けられる。通常、当業者には知られているように、排気管は燃焼室より小さい直径を有し、ロケット本体内に電子機器などを配置するためのスペースを設けている。ロケットモータの燃焼により、燃焼室1および排気管2内はいずれも高圧となり、その構成要素には高い負荷がかかる。
ロケットはまた極端な温度変化にもさらされる。たとえば、ロケットがジェット戦闘機に取り付けられる場合、ジェット戦闘機が高空を飛行中は外気温が非常に低くなる。ロケットが発射されると、燃焼室内の温度は即座に2700℃まで上がる。したがって、ロケットエンジンおよびロケットアセンブリ全体は、たとえば-60℃〜+2700℃まで急激な温度変化にさらされる。このように温度範囲が極端に広範であることが、ロケットエンジンおよびロケットの設計上の設計課題となっている。加えて、言うまでもなく、ロケットの可搬積載量を増やすにはロケットエンジンを備えるロケット本体をなるべく軽量にすべきという暗黙要件もある。
外気温要件およびこれらの要件により課される設計課題は、ロケットの様々な部品にかかる熱負荷によってより深刻となる。図1を参照すると、操縦制御部、センサ電子機器などのロケットのその他のシステム部品用に設けられた排気管2周りの空間は、ロケット発射時に排気ガスが排気管2を通る際に、排気管2からの極めて高い熱にさらされる可能性がある。その温度は非常に高く、排気管本体の鋼鉄および/またはアルミニウムが溶ける可能性もある。排気ガスは、トーチランプのような作用を有すると言える。ロケットにおいては、固形または液状の燃料を燃焼室1にて燃焼することで高温のガスを発生させ、この高温排気ガスを排気管2およびノズル部3を通して加速させる。燃焼自体はほんの数秒から、必要に応じ数分までの間続くことがある。したがって、過酷な加熱に加えて、高温排気ガスの加速もまたロケットの構造部品に機械的ストレスまたは負荷を加える。
従来技術では、排気管2の内壁に断熱層を設けることが知られている。断熱複合繊維材料片を形成し、互いに接合し、たとえばエポキシ系接着剤で排気管の内壁に取り付ける。このような解決策を記載している従来技術の文献例として、Bluck Raymondの特許文献1が挙げられる。一般に、断熱材料は通常、複合繊維材料からなり、これを熱劣化の犠牲とすることで排気管2の構造材料が保護される。従来技術では、耐熱材料は脆性の高い材料であることが多く、負荷下では簡単に亀裂が生じ、ときには製造中に既に微細な亀裂が形成されることもあることが知られている。また、エポキシ系接着剤は良好な構造接着力を有するが、極限条件下にさらされると脆く亀裂が生じやすくなることも知られている。断熱材料の二つの別体の境界や、断熱部品に製造時に形成された微細な損傷がある箇所で亀裂が起きると、排気管内部から断熱層を貫通する穴が生じる恐れがあり、これにより高温排気ガスがロケット本体の構造と接触して電子機器を加熱したり、ロケット本体に穴があく可能性すらある。さらに、断熱材料片が断熱層から引きちぎられる場合があることも従来技術で知られている。この過程は、断熱材料の浸食過程と比較考察することができる。
特許文献2および特許文献3は、エラストマーを含む複数の複合材料層を有する解決策を備える。エラストマーを断熱複合材料層そのものに組み入れることで、機械的ストレスに対する耐性を得ることができる。
従来技術では、特定のロケット設計の断熱課題の解決は、提案された初期設計をテストし、その結果たとえばロケット本体壁および/または断熱層などの厚さを調節することで欠点を是正し、改良された設計を再びテストし、うまくいく設計が見つかるまでこれを繰り返すという、反復過程により進められていく。したがって、熱負荷および機械的負荷に耐え、同時に、高温排気ガスがロケット本体の構成要素、または、ロケットアセンブリ全体を構成するその他の(電子および機械)部品のいずれかに及ぶ、または導かれるような貫通路が形成されるのを防ぐ、ロケットエンジン用の改良された断熱層構造が必要とされている。
米国特許第3142960号 フランス特許公開第2898390号 フランス特許公開第2898391号
発明の目的
本発明はさらに、従来技術に代わる技術を提供することを目的とする。
特に、本発明の目的は、断熱層構造自体が積層構造からなり、該積層構造の各層が断熱層構造全体に所定の材料的特徴を与えるものである、従来技術の上述の課題を解決する、ロケットエンジン用断熱層構造を提供することであると言うこともできる。
したがって、上記の目的およびその他複数の目的は、本発明の第一態様において、ロケットエンジンに用いられる断熱層構造のための、第一層を含む積層構造を提供することにより達成されるものであり、前記第一層の第一面がロケットエンジンの排気管内の高温排気ガスに対向し、前記第一層は、耐熱複合材料(第一材料)を含み、前記第一層内の材料繊維の主方向が、排気管中心に向けて径方向に、すなわち高温排気ガスに向けて配置されており、前記第一層の排気ガスに対向する面とは反対側の第二面上に、複合材料(第二材料)を含む第二層が配置され、前記第二層の材料中の材料繊維の主方向が、前記第一層の材料中の繊維の径方向の主方向とは異なっている(排気管方向に対し接線方向および/または軸方向)。
本発明は特に、ただしこれに限られることなく、ロケットエンジンにおける排気管の断熱体を得るため、また同時に、断熱材料からの望ましくない排気ガス漏れに対する強固な保護効果を得るために有用である。さらに、本断熱層構造は組立体であり、各層がそれぞれ技術的特徴を全体の断熱層構造に加える材料および/または構造上の特徴を有する複数の層を含むことができる。
本発明の一実施形態によれば、層状の断熱層構造が、ロケットエンジンの排気管内壁に接着される。
本発明の別の実施形態によれば、断熱層構造が、柔軟性または弾性を有する材料を含む第三層を介して前記内壁に取り付けられる。柔軟性または弾性を有する材料は、その各面をそれぞれ、排気管内壁と、断熱層構造表面とに接着することができる。この第三層に用いられる柔軟性または弾性を有する材料は、室温加硫ゴム(RTV)と呼ばれる材料群の中から選ばれる材料とすることができる。これに代えて、硬化後も柔軟性を有する接着剤を用いて、接合および柔軟性または弾性の双方を得ることができる。
本発明のさらに別の実施形態によれば、断熱層構造が、第一材料の層が第二材料の層に隣接した複合体を複数備えていてもよい。
本発明の一態様によれば、第一材料および第二材料は同種材料であってもよいが、本発明の断熱層構造において用いられる場合は、それぞれの主繊維方向が互いに異なるようにして組み合わせる。
本発明の別の態様によれば、断熱層構造の様々な層の材料が、異種材料であってもよい。
本発明の様々な態様はそれぞれをどのように組み合わせてもよい。これらやその他の発明の態様は、以下に説明する実施形態を参照することで容易に理解され明瞭となる。
本発明に係る、ロケットエンジン用の層状耐熱構造を、添付の図面を参照して詳細に説明する。図面は本発明を実施する一形態を示しており、添付の請求項の範囲内となり得るその他の実施形態に対し限定的に解釈されるべきものではない。
ロケットエンジンの典型的な従来例を示す。 本発明の一実施形態を示す。
本発明を特定の実施形態に関して説明するが、本発明は、如何なるようにも、これらの提示例に限定されると理解されてはならない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により定められる。請求項で用いられる場合の“備える”や“含む”という用語は、その他の可能な要素や工程を除外するものではない。また、単数不定冠詞を用いている場合も、複数とすることを除外するものと解釈してはならない。また、図面に示される要素に関して請求項で参照番号を用いていても、発明の範囲を限定すると解釈すべきはない。さらに、様々な請求項に記載の個々の特徴は、有益に組み合わせることが可能であり、異なる請求項でこれらの特徴に言及している場合も、その特徴を有益に組み合わせることができることを除外するものではない。
本発明に係るロケットエンジンアセンブリは、エンジンの燃焼室からの高温の燃焼ガスをロケットの排気端にあるノズルまで搬送する管として機能する断熱管を備える。排気管を通ってノズルに向け加速されるまで、燃焼室内ではガスおよび粒子の速度は低い(ほぼゼロ)。排気管内ではガス(および粒子)の速度は比較的高く、管構造にかかる機械的負荷またはストレスおよび同構造にかかる熱負荷は複雑で対応が難しい。従来技術では、断熱材料に脆性の高い複合繊維材料が用いられることが多く、ロケットエンジンの排気管に加わる過酷な熱負荷の下では亀裂が生じる可能性がある。
本発明の重要な態様は、断熱層構造を、単一部材であるかのように機能する部品に組み立てる点である。
この態様により、断熱組立体に亀裂が生じるのを防ぐ、または抑えることができ、断熱層構造に高温排気ガスの貫通路が形成されるのを防ぐことができる。
断熱層構造の、高温にて加速されるガスおよび粒子と直接接触する部分には、過酷な機械的負荷および熱負荷がかかる。このような環境下では、前述のように断熱材料が浸食されかねない。そこで材料強度を高め、耐久性を上げるために、複合材料中の繊維を、その主方向が高温排気ガスに向くよう配置することができ、すなわち、繊維を排気管の内壁に対し直角に(径方向に)配置することが望ましい。ただし、繊維の主方向が、後述するように隣接層内の繊維の主方向と異なっていれば、どのような角度の繊維を用いても本発明の範囲内である。
ただし、層内の繊維の主方向がこのように高温排気ガスに対向していると、残る二方向における材料強度が下がる可能性があり、熱ストレスおよび機械的ストレスの下では、材料にこれらの方向に亀裂が生じて前述のように高温排気ガスの貫通路が形成される恐れがある。
図2に、本発明に係るロケットエンジン用の断熱層構造の積層構造を示す。断熱層構造は、ロケットエンジンの排気管2内の高温の排気ガスに対向する第一面を有する第一層4を備え、第一層4は、第一層4中の材料繊維の主方向が高温排気ガスに向けて配置された耐熱複合材料(第一材料)を含む。第一層4の、排気ガスに対向する面とは反対側である、第二面には、複合材料(第二材料)からなる第二層5が、たとえば製造工程においてエポキシ系接着剤により接着または直接接合されて配置される。第二層5は、材料中の材料繊維の主方向が、第一層4の材料中の繊維方向とは異なる方向に配向するように配置されている。隣接層5の主繊維方向を異なるものとすることで、第一層4材料に構造強度を与え、同時に、何らかの理由で排気ガス(および粒子)が排気管の内壁に向けて漏れるような場合にはこのような漏れに対する障壁となるという効果が得られる。
本発明のさらに別の態様によると、機械的ストレスも問題を起こす可能性がある。ロケットの激しい加速、または大きな熱負荷により、ロケットアセンブリはバラバラに分解する可能性がある。ロケットエンジンの断熱層構造にかかる機械的ストレスまたは負荷の影響を抑えるために、層5を柔軟接着材7により排気管内壁に接着することができる。接着剤がこのように柔軟性を有していると、当業者に知られている通り、伝達される力が軽減される。このような柔軟接着は、固化後もやや流動性を有するエポキシ系接着剤を使用することで行うことができる。本発明の別の実施形態によれば、室温加硫ゴム(RTV)を含む層7が層5と排気管内壁の間に配置される。どちらの例でも、柔軟層7は排気ガスの漏れを防ぐシールとしても機能する。たとえば複合材料層に亀裂がある場合、層7によって、高温の排気ガスが断熱層および排気管6の外壁の裏まで達することを防ぐことができる。
言うまでもなく、第一の主繊維方向を有する第一層4を、別の第二繊維方向を有する第二層に隣接して設けた構造を繰り返し重ねることで、断熱層構造の構造強度を高め、同時に、排気ガスの漏れ防止性を高めることができる。たとえば、層4および層5を図2に示すように配置する。さらに、層5に隣接して、層4および層5と比較して異なる主繊維方向を有する第三層を配置する。第四層は、第三層に隣接するように配置してもよい。本発明の実施形態によれば、排気管6の断熱体が複数の異なる複合材料層を含み、隣接する少なくとも二つの層が異なる主繊維方向を有する。
異なる層で用いられている材料が同種類の複合材料であることは本発明の範囲内であるが、これら材料は幾つかの層で異なるものであってもよい。各層で用いられる材種の違いとは、繊維に用いられる材料の違い、繊維長さや繊維径、樹脂の違いに関係するものである。
本発明の一態様によれば、層4および層5の複合材料を異なる方法で組み立ててもよい。層4を製造する典型的な例では、シート状の繊維材料を互いに積層し、たとえば積層方向に対して45°といった所定の主繊維方向が得られるよう互いに配していく。繊維材料シートの厚みは、典型的には1/8mmから2〜3mmである。
層5の複合材料の製造時には、繊維をたとえば円状に、排気管6内の排気移送方向に対し直角に配向することができる。長いより糸を、円筒に巻きついたようにして巻回してもよい。層5製造の変形例として、少なくとも一枚の繊維シートを円筒型部材に形成してもよい。この特定の方法で層5内に主繊維方向を設けることで、円筒型部材が連続的な繊維外層で形成される(より糸が円筒型に巻回される、または、少なくとも一枚の繊維シート全体が円筒型に成型される)ため、構造強度をかなり高めることができる。この結果、層4にかかる機械的負荷および熱負荷に対し、内層を定位置に維持することができ、同時に、層5が、排気管6の内壁に向かう複合材料の亀裂に対するシールドとして働く。
本発明の実施形態において、層4および層5の複合材料は、ガラス繊維または炭素繊維により強化されたフェノール樹脂またはエポキシ樹脂とすることができ、強化繊維はそれぞれ、連続的および/または断続的繊維を含むことができる。柔軟接着層7には、エポキシ系接着剤にその性能を高めるフィラー材を含むもの、また含まないもの、および、RTV(室温加硫ゴム)などのゴム系柔軟接着剤が、好適な例である。また、熱可塑性樹脂などの材料を用いることもできる。
本発明の実施形態において、実施形態の一態様は、単一部品であるかのように機能する部品を作成することであり、これを達成するために、複数枚の繊維シートを互いに積層することで第一層4を設け、これにより平行な層状の内側断熱層4を設け、層4の平行な層は排気管6内の排気ガス流に向けて直角に対向し、第一層4周りに、たとえば長いより糸を巻回、または少なくとも一枚の繊維シートを円筒型部材として成型することにより円筒型部材として構成される第二層5を配し、第一層4を第二層5に接着し、室温加硫ゴムの第三層7を第二層5上および周りに接着し、これらの層組立体を排気管6の内壁に取り付け接着する。室温加硫ゴムの代わりに柔軟性を有するエポキシ系接着材層を用いてもよい。
このような組立体を設けることによる技術的効果として、第一層4は排気管6内の高温排気ガス流による浸食に耐えるための最適な繊維方向を提供し、第二層5の繊維方向は、機械的ストレスや熱膨張などの熱負荷に対して断熱体を定位置に維持するための機械的安定構造を提供する。これに加えて、層7は複合材料層の亀裂から複合材料の裏側および排気管6の内壁に及ぶ漏れに対するシールを形成し、また、この層は柔軟性を有するため、熱膨張もこの層7により吸収することができる。

Claims (11)

  1. ロケットエンジンに用いられる断熱排気管(6)であって、
    前記排気管(6)の断熱体が、第一層(4)を含む積層構造を備え、前記第一層(4)の第一面がロケットエンジンの前記排気管(6)内の高温排気ガスに対向し、前記第一層(4)は、第一材料である耐熱複合材料を含む複数の繊維シートを積層してなり、前記層(4)の平行に積層されたシートは、高温排気ガスに対して直交する方向に並べられており、前記第一層(4)の前記第一面とは反対側の第二面上に、第二材料である複合材料からなり円筒型部材に形成される第二層(5)が接着され、前記第二層(5)の材料中の材料繊維の主方向が、前記第一層(4)の材料中の繊維方向とは異なっており、前記第二層(5)と前記排気管(6)の内壁との間に第三層(7)が配置され、前記第三層(7)に用いられる材料が、前記第二層(5)の前記排気管(6)内壁に対する柔軟性または弾性を有する接着部およびシール部を形成するものであることを特徴とする、ロケットエンジン用断熱排気管。
  2. 前記第三層(7)が、室温加硫ゴムと呼ばれる材料群の中から選ばれる材料を含む材料層である、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  3. 前記第三層(7)が、硬化後に一定の柔軟性を有するエポキシ系接着剤層である、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  4. 前記第三層(7)が、柔軟性を有する熱可塑性樹脂層である、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  5. 前記第二層(5)の前記複合材料が、前記排気管(6)内の排気ガスおよび粒子の移送方向に直角である円状パターンにより糸を巻回して製造される、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  6. 前記第二層(5)の前記複合材料が、少なくとも一枚の繊維シートを円筒型部材に成型することにより製造される、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  7. 前記排気管(6)の層状断熱体が複数の複合材料層からなり、少なくとも二つの隣接層が互いに異なる繊維方向を有する、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  8. 前記第一層(4)の前記第一材料と、前記第二層(5)の第二材料とが同種材料である、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  9. 前記第一層(4)の前記第一材料と、前記第二層(5)の第二材料とが異種材料である、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  10. 前記第一層(4)の前記第一材料と、前記第二層(5)の第二材料とが、ガラス繊維または炭素繊維により強化されるフェノール樹脂またはエポキシ樹脂を含む材料群から選択される、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
  11. 前記第一層(4)の前記第一材料と、前記第二層(5)の第二材料とがそれぞれ、連続的および/または断続的な強化繊維を含む、請求項1に記載のロケットエンジン用断熱排気管(6)。
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