JP2013527239A - イクサベピロンの固体形 - Google Patents

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Abstract

本願にはイクサベピロンの結晶形およびそれらの結晶形を調製する方法が記載されている。本発明は、そのようなイクサベピロンの結晶形の医薬組成物も包含する。

Description

本発明は、イクサベピロンの結晶形、それらの結晶形を調製する方法、およびそれらの医薬組成物に関する。
イクサベピロン、(1S,3S,7S,10R,11S,12S,16R)−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−3−[(E)−1−メチル−2−(2−メチルチアゾール−4−イル)ビニル]−17−オキサ−4−アザビシクロ[14.1.0]ヘプタデカン−5,9−ジオンは、次の化学構造を有する。
イクサベピロンは、がんの処置用に、Ixempra(登録商標)という商品名で販売されている。
米国特許第6,605,599号は、イクサベピロンおよびその医薬上許容される塩、溶媒和物および水和物を記載している。イクサベピロンの合成は米国特許第6,365,749号にさらに詳しく記載されている。US RE39356は結晶性イクサベピロンを報告している。さらに、結晶形AおよびBがUS RE39251に記載されている。
多形性、すなわち異なる結晶形の存在は、一部の分子および分子錯体の性質である。単一の分子が、独特な結晶構造と、融点、熱挙動(例えば熱重量分析(TGA)または示差走査熱量測定(DSC)によって測定されるもの)、X線回折パターン、赤外吸収フィンガープリントおよび固体NMRスペクトルのような物理的性質とを有する、さまざまな多形を生じる場合がある。これらの技法の1つまたは複数を使って、ある化合物の異なる多形型を区別することができる。
米国特許第6,605,599号明細書 米国特許第6,365,749号明細書 米国再発行特許発明第39356号明細書 米国再発行特許発明第39251号明細書
医薬品の新しい多形型および溶媒和物の発見は、取扱いの容易さ、加工の容易さ、貯蔵安定性、精製の容易さなどといった望ましい加工特性を有する材料、または他の多形型への転化を容易にする望ましい中間体結晶形としての材料を提供することができる。医薬上有用な化合物またはその塩の新しい多形型および溶媒和物は、医薬品の作用特性を改善する機会も提供することができる。これは、異なる性質、例えばより良い加工特性または取扱特性、改善された溶解プロファイル、または改善された貯蔵寿命を有する製品を提供することなどによる製剤の最適化のために、製剤科学者が利用することのできる材料のレパートリーを拡大する。少なくともこれらの理由から、イクサベピロンのさらなる多形が必要とされている。
本発明は、イクサベピロンの固体形、およびそれらを調製する方法を提供する。本発明はさらに、以下に述べるイクサベピロンの固体形を含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物は、少なくとも1つの医薬上許容される賦形剤をさらに含んでもよい。本発明はさらに、薬剤(好ましくはがんを処置するための薬剤)を製造するための、以下に述べる固体形の使用を提供する。
結晶性イクサベピロンC型の粉末X線回折(XRD)パターンを表す図である。 多形的に純粋な結晶性イクサベピロンC型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンD型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンE型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンF型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンG型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンH型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンI型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンJ型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンK型の粉末XRDパターンを表す図である。 非晶質イクサベピロンの粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンA型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンB型の粉末XRDパターンを表す図である。 イクサベピロンB型、F型およびH型の混合物の粉末XRDパターンを表す図である。 イクサベピロンA型およびG型の混合物の粉末XRDパターンを表す図である。 実施例48に従って得られたイクサベピロンA型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンL型の粉末XRDパターンを表す図である。 結晶性イクサベピロンL型の固体13C NMRパターンを表す図である。 イクサベピロンアセトン溶媒和水和物の結晶構造を図解する図である。 結晶性イクサベピロンL型の顕微鏡像を表す図である。
本発明は、イクサベピロンの結晶形、それらの結晶形を調製する方法、およびそれらの医薬組成物に関する。
本発明のイクサベピロンの固体形は、化学的純度、流動性、溶解性、モルフォロジーまたは晶癖、安定性−例えば貯蔵安定性、脱水に対する安定性、多形転化に対する安定性、低い吸湿性、低い残留溶媒含有量の少なくとも1つから選択される有利な性質を有する。
本明細書では、ある結晶形(または多形)に関して、他の任意の結晶形(または多形型)を実質的に含まないという場合がある。この文脈において使用される場合、特に表示がない限り、「実質的に含まない」という表現は、その結晶形が含有する、当該化合物の他の任意の形態が、例えば粉末X線回折(PXRD)による測定で、20%(w/w)以下、10%(w/w)以下、5%(w/w)以下、2%(w/w)以下、または1%(w/w)以下であることを意味すると理解されるであろう。したがって、本明細書において他の任意の多形型を実質的に含まないと記載するイクサベピロンの多形は、80%(w/w)を上回る、90%(w/w)を上回る、95%(w/w)を上回る、98%(w/w)を上回る、または99%(w/w)を上回る、イクサベピロンの当該多形型を含有すると理解されるであろう。したがって、本発明のいくつかの実施形態では、記載されるイクサベピロンの多形は、1%〜20%(w/w)、5%〜20%(w/w)、5%〜10%(w/w)、2%〜20%(w/w)、2%〜10%(w/w)、または2%〜5%(w/w)の、1つまたは複数のイクサベピロンの他の結晶形を含有し得る。
本明細書では、結晶形に関して、ある図面「に示す」図形データによって特徴づけられるという場合がある。そのようなデータには、例えば粉末X線ディフラクトグラムおよび固体NMRスペクトルが含まれる。データのそのような図形表現は、計器応答の変動ならびに試料濃度および試料純度の変動などといった、当業者に周知の因子ゆえに、例えばピーク相対強度およびピーク位置などに、小さな変動を起こしがちでありうることは、当業者には理解されるであろう。それにもかかわらず、当業者は容易に、本願の図面における図形データを、未知の結晶形について生成させた図形データと比較することができ、それら二組の図形データが同じ結晶形を特徴づけているか、それとも2つの異なる結晶形を特徴づけているかを確認するであろう。
本明細書では、特に言明がない限り、本明細書において報告するPXRDピークは、好ましくはCuK放射線、λ=1.54、好ましくはλ=1.54Åの波長を有するCuKα放射線、例えば1.5418Å、1.5406Åまたは1.5444Åの波長を有するCuKα放射線を使って測定される。好ましくはPXRD測定は室温で行われた。
結晶構造決定は、特に言明がない限り、約170°Kの温度で行った。
本明細書において使用する場合、特に表示がない限り、「室温」または「RT」という用語は、約20℃〜約35℃、または約25℃〜約35℃、または約25℃〜約30℃の温度、例えば約25℃を指す。
本明細書において使用する場合、特に表示がない限り、「終夜」という用語は、約14時間〜約24時間、または約14時間〜約20時間、例えば約16時間の時間間隔を指す。
特に表示がない限り、本発明の固体形は乾燥することができる。乾燥は、ほとんどの場合、例えばフィルター上で、場合によっては窒素流下で、または風乾によって行うことができる。いくつかの例では、乾燥を減圧下に高温で行うことができる。結晶形を乾燥する際に使用することができる適切な高温には、例えば約40℃〜約60℃、または約40℃〜約50℃の温度、例えば約40℃が含まれる。乾燥は減圧下(すなわち1気圧未満、例えば約10mbar〜約100mbar、または約10mbar〜約25mbar)で行うことができる。乾燥は、適切な期間、例えば約8時間〜約36時間、または約10時間〜約24時間の期間、例えば約16時間にわたって行うことができる。乾燥は終夜行うことができる。
本明細書において使用する「湿結晶形」という用語は、残留溶媒を除去するための任意の従来技法を使って乾燥されていない多形を指す。そのような従来技法の例は、エバポレーション、真空乾燥、オーブン乾燥、窒素流下での乾燥などであることができるが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用する場合、特に表示がない限り、「乾燥結晶形」という用語は、残留溶媒を除去するための任意の従来技法を使って乾燥された多形を指す。そのような従来技法の例は、風乾、エバポレーション、真空乾燥、オーブン乾燥、窒素流下での乾燥などであることができるが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用する場合、特に表示がない限り、イクサベピロンに関する「単離された」という用語は、それが形成される反応混合物から物理的に分離されているイクサベピロンに対応する。
「溶媒和物」という用語は、本明細書において使用する場合、特に表示がない限り、結晶構造中に溶媒を組み込んでいる結晶形を指す。溶媒が水である場合、溶媒和物は「水和物」と呼ばれることが多い。溶媒和物中の溶媒は、化学量論的な量で存在する場合も、非化学量論的な量で存在する場合もありうる。溶媒和物における溶媒の供給源は、結晶形を加工または結晶化する際に使用した溶媒でありうる。溶媒和物は、その結晶形を貯蔵または加工する際の雰囲気の構成要素としてのその溶媒の存在の結果として導入される場合もある。例えば、エタノール溶媒和物は、溶媒としてのエタノールの使用に起因するか、エタノール蒸気を含有する雰囲気における結晶形の貯蔵によってもたらされ得る。同様に、結晶水和物中の水も、溶媒に含有される水、例えば1%の残留水を含有する(すなわち溶媒1キログラムにつき約10gの水を有する)エタノールに由来するか、例えば50%の相対湿度を有する(すなわち空気1キログラムにつき約10gの水を有する)実験室における風乾により、雰囲気に由来し得る。
本明細書において使用する結晶性イクサベピロンA型という用語は、5.69、6.76、8.38、11.43、12.74、13.62、14.35、15.09、15.66、16.43、17.16、17.66、18.31、19.03、19.54、20.57、21.06、21.29、22.31、23.02、23.66、24.98、14.98、25.50、26.23、26.23、26.46、27.59、28.89、29.58、30.32、31.08および31.52°2θ±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけられる結晶性イクサベピロンを指す。
本明細書において使用する結晶性イクサベピロンB型という用語は、6.17、10.72、12.33、14.17、14.93、14.88、16.17、17.11、17.98、19.01、19.61、20.38、21.55、21.73、22.48、23.24、23.93、24.78、25.15、25.90、26.63、27.59、28.66、29.55、30.49および31.22°2θ±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけられる結晶性イクサベピロンを指す。
ある実施形態において、本発明は、C型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。C型は、7.2、7.9、9.9、15.8および18.5±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図1に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンC型は、7.2、7.9、9.9、11.9、12.5、15.8、16.8、18.5、20.0および21.6±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンC型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
本発明は、多形的に純粋なイクサベピロンC型も包含する。多形的に純粋なイクサベピロンC型は、7.2、7.9、9.9、11.9、15.8、16.8、18.5、20.0および21.6±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターン、図2に示す粉末XRD、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。
多形的に純粋なC型が、図2に記載するディフラクトグラム中に観察されるピークおよび/または限定するわけではないが7.2、7.9、9.9、11.9、15.8、16.8、18.5、20.0および21.6±0.2°2θを含むピークリストの任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、もしくは任意の6つまたはそれ以上によって同定され得ることは、当業者には理解されるであろう。
もう一つの実施形態において、本発明は、D型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。D型は、6.0、8.7、10.5、20.3および20.8±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図3に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンD型は、6.0、6.3、8.7、10.5、11.1、16.3、20.3、20.8、21.8および22.5±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンD型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、E型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。E型は、10.2、15.6、18.9、19.4および20.9±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図4に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンE型は、11.3、14.9、18.2、20.0、20.5、22.2、23.5、24.9および26.3±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンE型は、10.2、11.3、14.9、15.6、18.2、18.9、19.4、20.0、20.5、20.9、22.2、23.5、24.9および26.3±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンE型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、F型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。F型は、15.6、18.1、21.3、23.6および25.4±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図5に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンF型は、9.7、11.9、14.2、16.8、18.4、19.1、20.1、20.3および21.5±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンF型は、9.7、11.9、14.2、15.6、16.8、18.1、18.4、19.1、20.1、20.3、21.3、21.5、23.6、25.4±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンF型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、G型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。G型は、11.8、15.0、16.0、19.2および21.4±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図6に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンG型は、5.4、7.5、10.5、16.8、22.1、22.6、24.0、24.2および26.9±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンG型は、5.4、7.5、10.5、11.8、15.0、16.0、16.8、19.2、21.4、22.1、22.6、24.0、24.2および26.9±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンG型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、H型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。H型は、14.6、16.4、17.9、18.8および21.8±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図7に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンH型は、22.0および23.0±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンH型は、14.6、16.4、17.9、18.8、21.8、22.0および23.0±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンH型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、I型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。I型は、15.5、18.2、21.3、23.4および25.0±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図8に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンI型は、31.4±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンI型は、15.5、18.2、21.3、23.4、25.0および31.4±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンI型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、J型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。J型は、15.6、16.2、17.2、18.9および19.8±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図9に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンJ型は、14.2、20.2および21.5±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンJ型は、14.2、15.6、16.2、17.2、18.9、19.8、20.2および21.5±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンJ型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
ある実施形態において、本発明は、K型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。K型は、9.8、14.2、15.8、18.2および23.9±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって、または図10に示す粉末XRDパターンによって、またはそれらの組合せによって特徴づけることができる。イクサベピロンK型は、7.0、7.8、11.7、16.8、21.5、23.2、25.2および26.8±0.2°2θにさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。あるいは、イクサベピロンK型は、7.0、7.8、9.8 11.7、14.2、15.8、16.8、18.2、21.5、23.2、23.9、25.2および26.8±0.2°2θにピークを有する粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。加えて、イクサベピロンK型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
もう一つの実施形態において、本発明は、L型と呼ばれる結晶性イクサベピロンを提供する。L型は、10.0、12.1、14.5、15.9および18.3度(2θ)±0.2度(2θ)にピークを有する粉末XRDパターンから選択されるデータによって、図17に示す粉末XRDパターンによって、または次のデータを有する単結晶XRDによって:斜方晶系、空間群P2、単位格子パラメータ:a,b,c:それぞれ9.7529(11),14.551(2),22.366(2)[Å]、およびα,β,γ:それぞれ90°,90°,90°[度]、および体積:3174.0(7)[Å]、または32.3、117.2、138.9、149.6および164.2ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRによって、実質的に図18に示す固体13C NMRスペクトル、およびそれらの組合せによって特徴づけることができる。
L型はアセトン溶媒和水和物であることができる。図19にアセトン溶媒和水和物としてのイクサベピロンの結晶構造を図解する。
10.0、12.1、14.5、15.9および18.3度(2θ)±0.2度(2θ)にピークを有し、かつ7.9、10.8、21.5、23.9および25.6度(2θ)±0.2度(2θ)から選択される1、2、3、4または5個のさらなるX線粉末回折ピークも有するX線粉末回折パターンによって、L型を特徴づけることができることは、当業者には理解されるであろう。上記イクサベピロンL型は、例えば、7.9、10.8、21.5、23.9および25.6度(2θ)±0.2度(2θ)にさらなるピークを有する粉末XRDパターンによって、さらに特徴づけることができる。
加えて、L型は上記のデータの任意の組合せによって特徴づけることができる。
上記L型は高レベルの化学的純度で提供することができる。L型は、イクサベピロンを精製するために使用することもできる。ある実施形態において、本発明は、イクサベピロンを精製する方法であって、本発明の方法によってイクサベピロンL型を調製すること、および場合によってはそれをイクサベピロンの他の固体形、例えば非晶質イクサベピロン、またはイクサベピロン塩に転化することを含む方法を包含する。こうして得られる精製イクサベピロンまたはイクサベピロン塩は、高度に純粋な剤形を調製するために使用することができる。
ある実施形態において、本発明は、HPLCによる測定で、少なくとも約99.7%(w/w)、好ましくは少なくとも約99.9%(w/w)の総化学的純度(total chemical purity)を有するイクサベピロンL型を包含する。本発明のイクサベピロンL型は、HPLCによる測定で、上に指定した量のイクサベピロンと、総量が約0.3%(w/w)未満、好ましくは約0.04%(w/w)〜約0.3%(w/w)、より好ましくは約0.04%(w/w)〜約0.1%(w/w)である他の任意の1つまたは複数の不純物とを含む組成物であることができる。
本発明のイクサベピロンL型は、化学的純度、流動性、溶解性、およびモルフォロジーまたは晶癖の少なくとも1つから選択される有利な性質を有する。特に、本発明の結晶性イクサベピロンL型は、粒径が100ミクロン未満の規則的な棒状の小さな結晶を有する。これらの特徴は、医薬製剤にとって有益な優れた流動性を有するバルク製品を与える。さらに、L型は、その晶癖およびモルフォロジーゆえに、優れた加工性および取扱特性を有する。したがってL型は、イクサベピロンの他の固形、例えばイクサベピロンの他の結晶形、非晶質型、ならびに塩および塩の固形を調製するための中間体としても有用である。図20に結晶性イクサベピロンL型の顕微鏡像を示す。
上記イクサベピロンL型は、イクサベピロンをアセトンと水の混合物から結晶化することを含む方法によって調製することができる。
上記方法は、典型的には、(a)上述の溶媒中のイクサベピロンの溶液を用意すること、および(b)イクサベピロンを沈殿させることを含む。溶解を助けるために、ステップ(a)は、例えば約40℃からほぼ還流温度までの温度、好ましくは50℃に加熱しながら行うことができる。ステップ(a)は、典型的には、イクサベピロンをアセトンに懸濁し、溶液が得られるように水を加えることによって行われる。溶解を助けるために、ステップ(a)は、例えば約50℃の温度に加熱しながら行うことができる。
沈殿は、ステップ(a)で形成された溶液を、イクサベピロンが沈殿する(例えば室温〜約0℃の範囲の)適切な温度まで冷却することによって達成することができる。その結果生じた懸濁液をさらに、好ましくは撹拌しながら、ほぼ室温に、または室温〜約0℃の温度に保つことができる。
上記方法は、得られた結晶性イクサベピロンL型の回収を、さらに含むことができる。イクサベピロンL型の回収は、例えば上記ステップ(b)で形成された懸濁液を濾過し、濾過された生成物を洗浄し、集められた結晶性固形物を乾燥することを含み得る。洗浄は、典型的には少量の、例えば結晶性生成物の量に対して約0.5〜約3体積の、適切な溶媒、例えばアセトンまたはアセトンと水の混合物を使って行われる。適切なアセトン/水、およびHPLCによる測定で、約0.3%(w/w)未満、好ましくは約0.04%(w/w)〜約0.3%(w/w)、より好ましくは約0.04%(w/w)〜約0.1%(w/w)の総量の、他の任意の1つまたは複数の不純物。
上記の純粋なイクサベピロンは、イクサベピロンをアセトンから、またはアセトンと水の混合物から結晶化することによって調製することができる。混合物はアセトンが80%を上回り、例えば約9対1のアセトン/水である。乾燥は、例えば、ほぼ室温などの適切な温度、例えばほぼ室温における、風乾を含むことができる。好ましくはL型は、窒素流下、室温で乾燥される。
ある態様において、本発明は、非晶質イクサベピロンを提供する。非晶質イクサベピロンは、図11に示す粉末XRDパターンによって特徴づけることができる。
イクサベピロンおよびその固体形は、高レベルな化学的純度で提供することができ、イクサベピロンを精製するために使用することができる。ある実施形態において、本発明は、イクサベピロンを精製する方法であって、本発明の方法によって上述の固体形のいずれか1つ、特にL型を調製すること、および場合によってはそれをイクサベピロンの他の固体形またはイクサベピロン塩に転化することを含む方法を包含する。こうして得られた精製イクサベピロンまたはイクサベピロン塩は、高度に純粋な剤形を調製するために使用することができる。
ある実施形態において、本発明は、HPLCによる測定で、少なくとも約99.7%(w/w)、好ましくは少なくとも約99.9%(w/w)の総化学的純度を有するイクサベピロンを包含する。本発明のイクサベピロンは、上に指定した量のイクサベピロンを含む組成物であることができる。
上記方法は、典型的には、(a)アセトン中またはアセトンと水の混合物中のイクサベピロンの溶液を用意すること、および(b)イクサベピロンを沈殿させることを含む。この溶液は、典型的には、イクサベピロンを、アセトンまたはアセトンと水の混合物に、例えば室温で溶解することによって用意される。この溶液は、例えば約40℃〜ほぼ還流温度の温度、好ましくは約56℃まで、さらに加熱することができる。沈殿は、ステップ(a)で形成された溶液を、ほぼ室温などの温度まで冷却することによって達成することができる。その結果生じた懸濁液は、さらに、ある期間、例えば1時間にわたって、好ましくは撹拌しながら、例えばほぼ室温に保つことができる。
上記方法は、得られた精製イクサベピロンの回収をさらに含むことができる。回収は、例えば濾過、洗浄、および集められた結晶性固形物の乾燥を含み得る。洗浄は、好ましくはアセトンによるか、アセトンと水の混合物による。乾燥は、例えば、適切な温度、例えば約20〜約50℃における、風乾または真空乾燥を含むことができる。あるいは、乾燥は、窒素流下で、例えば室温において行うことができる。
一定の実施形態において、本願は、イクサベピロンをアセトンから結晶化することを含む方法によって調製される純粋なイクサベピロンを提供する。
本発明のイクサベピロンの固体形は、イクサベピロンの他の固体形、特に非晶質イクサベピロン、イクサベピロン塩、ならびにイクサベピロンおよびイクサベピロン塩の製剤を調製するために使用することができる。
一定の実施形態において、本発明は、本発明の結晶形のいずれか1つを調製すること、および得られた結晶形を非晶質イクサベピロンに転化することを含む方法による、非晶質イクサベピロンおよびその製剤の調製、ならびにこうして得られた非晶質イクサベピロンの製剤を包含する。転化は、例えば凍結乾燥、噴霧乾燥またはエバポレーションなど、当技術分野において知られる任意の方法で行うことができる。例えば非晶質イクサベピロンは、イクサベピロンを2,2,2−トリフルオロエタノールに溶解し、溶媒を例えば窒素下でエバポレートすることによって得ることができる。この方法は実施例18に従って行うことができる。
本発明はさらに、1)上述した固体形の任意の1つまたは組合せと少なくとも1つの医薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物、および2)医薬組成物の製造における上述の固体形の任意の1つまたは組合せの使用を包含する。医薬組成物はがんの処置に役立ち得る。本発明は、薬剤(好ましくはがん処置用の薬剤)として使用するための、上述の結晶形も提供する。
一定の好ましい実施形態に関して本発明を説明したので、本明細書を検討することにより、当業者には、他の実施形態も明白になるであろう。本発明の組成物の調製および使用方法を詳述する実施例を以下に挙げて、本発明をさらに解説する。材料にも方法にも、本発明の範囲から逸脱することなく、数多くの変更を加え得ることは、当業者には明白であるだろう。
X線粉末回折(PXRD)法(結晶性イクサベピロンC型およびD型、実施例2および3):
特に具陳がない限り、X線粉末回折データは、固体検出器を装備したSCINTAG粉末X線回折計モデルX’TRAを使って、当技術分野において知られる方法を使用することによって得られた。1.5418Åの銅放射線を使用した。ゼロバックグラウンドの円形試料ホルダを使用した。走査パラメータには、範囲:3〜40度(2θ)、スキャンモード:連続スキャン、ステップサイズ:0.0167度、および1ステップあたりの測定時間:37秒が含まれた。
X線粉末回折(PXRD)法(結晶性イクサベピロンE〜K型、C型実施例4、A型およびB型ならびに非晶質イクサベピロン):
約2mgの試料を、PXRDゼロバックグラウンド単一傾斜切削シリカ(single obliquely cut silica)試料ホルダに、穏やかに押しつけた。次に試料をPhilips X−Pert MPD回折計に装填し、下記の実験条件を使って分析した。測定は室温で行った。
管陽極:Cu
発生装置電圧:40kV
管電流:40mA
λ=1.54184Å
開始角度[2θ]:5
終了角度[2θ]:50
連続スキャン
4〜20°2θの範囲では遅いスキャン速度を使用した。
X線粉末回折(PXRD)法(結晶性イクサベピロンA型、実施例48、結晶形L):
X線粉末回折(XRD)を、X’Celerator検出器(有効長2Θ=2.022°)を装備したPhilips X’Pert PRO粉末回折計、CuKα放射線、λ=1.54184Å、実験室温度22〜25℃で行った。分析に先だって、微粉末を得るために試料を乳鉢と乳棒を使って穏やかにすり潰し、シリコンゼロバックグラウンドホルダに直接適用した。走査パラメータは、範囲:3〜40度(2θ)、スキャンモード:連続スキャン、ステップサイズ:0.01670、および1ステップあたりの測定時間:37秒とした。
記載するL型のピーク位置は、シリコン粉末を、測定される試料と混合された内部標準として使用することによって決定された。シリコン(Si)ピークの位置をシリコーン(silicone)理論ピーク:28.45度(2θ)に補正し、測定されたピークの位置をそれぞれ補正した。ピーク位置の数値報告についてはSi標準に基づくピーク位置の補正を行ったが、図面に記載するディフラクトグラムには、この数値補正を反映するような改変は行われていない。
固体NMR法
固体13C NMRスペクトルは、125MHzおよび周囲温度(約25℃−制御なし)で稼働するBRUKER Avance II+分光計を使って、振幅変調交差分極、マジック角スピニングおよび高出力プロトンデカップリング法で記録した。外径4mmのジルコニアローターを用いるプローブを使用した。稼働条件は、コンタクト時間:2ms、収集時間50ms、リサイクル遅延:2秒2048スキャン、11kHzのスピン速度とした。化学シフトは、グリシンの差し替え試料(テトラメチルシランのシグナルに対して176.03ppmに割り当てられたカルボキシル炭素化学シフト)によって、基準値と関連づけた。
単結晶法
データは、Xcalibur PX、CuKαで、φスキャンとωスキャンの組合せを使って、170Kにおいて収集した。全ての非水素原子の位置パラメータおよび異方性熱パラメータを精密化した。H原子は全て差フーリエ図に特定されたが、炭素原子に結合しているものは、幾何学的に再配置した。H原子は、まず最初に、それらの幾何学的位置関係を(CHは0.93〜0.98Åの範囲、N−Hは0.86Å、およびO−Hは0.82Åに)調整し、Uiso(H)を(親原子のUeqの1.2〜1.5倍の範囲に)調整するために結合長および結合角に関するゆるい拘束条件を課して精密化した後、ライディング拘束条件を課して位置を精密化した。
データ収集:CrysAlisPro CCD(Oxford Diffraction,2002)、格子の精密化:CrysAlisPro RED、データ整理:CrysAlisPro RED、構造を解くために使用したプログラム:SIR92(Altomareら,1994)、構造および絶対配置解析を精密化するために使用したプログラム:CRYSTALS(Betteridgeら,2003)、分子グラフィクス:Mercury,DS ViewerPro。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法
計器およびクロマトグラフィー条件
計器:UV検出器を装備したHPLCシステム
・流速:約0.5mL/分
・注入体積:約5μL
・カラム:Kinetex 2.6μm C18 100A 100×3.0mm(Phenomenex、Part.00D−4462−Y0)
・カラム温度:30℃
・検出器:DAD(UV)波長247nm
・移動相:溶液Aと溶液Bによる勾配溶出(表1参照)
溶液A:バッファー溶液
溶液B:アセトニトリル/テトラヒドロフラン90:10(v/v)
バッファー溶液:約0.66gのリン酸水素二アンモニウムを1000mLの水に溶解する。撹拌しながら、85%オルトリン酸でpH7.0±0.1に調節する。
・停止時間:42分
・ポスト時間:5分
・希釈液:バッファー溶液/アセトニトリル70:30(v/v)
溶液の調製
1.ブランク:希釈剤を使用する。
2.試料調整:濃度が約0.5mg/mLのIXB試料溶液を調製する。
手順
HPLCシステムのベースラインを安定させる。
希釈液を注入する。
試料溶液をクロマトグラフに注入する。
実施例1:US6,365,749の実施例1による粗イクサバピロン(Ixabapilone)の調製:
A.(3S,6R,7S,8S,12R,13S,15S)−15−アジド−12,13−エポキシ4,4,6,8,12,16−ヘキサメチル−7−ヒドロキシ−17−(2−メチル−4−チアゾリル)−5−オキソ−16−ヘプタデセン酸
エポチロンB(0.35g,0.69mmol)の脱気THF(4.5mL)溶液を触媒量(80mg,69mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)で処理し、その懸濁液をAr下、25℃で30分撹拌した。その結果生じた明黄色の均一溶液を、アジ化ナトリウム(54mg,0.83mmol)の脱気HO(2.2mL)溶液で一度に処理した。反応混合物を45℃に1時間温め、HO(5mL)で希釈し、EtOAc(7mL×4)で抽出した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液(15mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO,3.0×15cm,95:5.0:0.5CHCl−MeOH−AcOH)によって精製することで、化合物A(0.23g,61%)を無色の油状物として得た。MS(ESI+):551(M+H)+;MS(ESI−):549(M−H)−。
B.(3S,6B,7S,8S,12R,13S,15S)−15−アミノ−12,13−エポキシ−4,4,6,8,12,16−ヘキサメチル−7−ヒドロキシ−17−(2−メチル−4−チアゾリル)−5−オキソ−16−ヘプタデセン酸
化合物A(20mg,36mmol)のTHF(0.4mL)溶液を、Ar下、トリフェニルホスフィン(19mg,73mmol)で処理した。反応混合物を45℃に温め、14時間撹拌し、25℃まで冷却した。その結果生じたイミノホスホランを水酸化アンモニウム(28%,0.1mL)で処理し、反応混合物を再び45℃に温めた。4時間後に、揮発物を減圧下で除去し、残渣を上述のように精製することで、化合物B(13mg,70%)を得た。
C.[1S−[1R,3R(E),7R,10R,11S,12R,16S]]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−3−[1−メチル−2−(2−メチル−4−チアゾリル)エテニル]−4−アザ−17−オキサビシクロ[14.1.0]ヘプタデカン−5,9−ジオン
化合物B(0.33g,0.63mmol)の脱気DMF(250mL)溶液を、Ar下、0℃において、固形NaHCO(0.42g,5.0mmol)およびアジ化ジフェニルホスホリル(0.54mL,2.5mmol)で処理した。その結果生じた懸濁液を4℃で24時間撹拌し、0℃のリン酸バッファー(250mL,pH=7)で希釈し、EtOAc(100mL×5)で抽出した。有機抽出物を合わせ、10%LiCl水溶液(125mL×2)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、減圧下で濃縮した。残渣をまずフラッシュクロマトグラフィー(SiO,2.0×10cm,2−5%MeOH−CHCl勾配溶出)によって精製し、次にChromatotron(2mm SiO GFローター,2−5%MeOH−CHCl勾配溶出)を使って再精製することで、標題化合物(0.13g,40%)を無色の油状物として得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ6.98(s,1H),6.71(d,1H,NH,J=8.1Hz),6.56(s,1H),4.69−4.62(m,1H),4.18−4.12(m,1H),4.01−3.96(m,1H),3.86(s,1H),3.38−3.34(m,1H),2.82(dd,1H,J=5.6,6.0Hz),2.71(s,3H),2.58(s,1H),2.43(dd,1H,J=9.0,14.5Hz),3.34(dd,1H,J=3.0,14.5Hz),2.14(s,3H),2.05−1.92(m,2H),1.82−1.41(aseriesofmultiplets,7H),1.35(s,3H),1.28(s,3H),1.18(d,3H,J=6.8Hz),1.14(s,3H),1.00(d,3H,J=6.8Hz);MS(ESI+):507.2(M+H)+;MS(ESI−):505.4(M−H)−.
実施例2:イクサベピロンC型
粗イクサベピロン(1.0g;HPLC純度≒63%)をEtOAc(4mL)およびTEA(0.125mg)に溶解し、シクロヘキサン(2mL)を滴下したところ、白色生成物の沈殿が起こって、懸濁液が形成された。その懸濁液を終夜4℃に保ってから濾過した。集められた固形物を、MTBE(3mL)を使ってフィルター上でスラリーにしてから、それを窒素流下、フィルター上で乾燥することで、イクサベピロンを白色固形物(0.3g)として得た。
実施例3:イクサベピロンD型
粗イクサベピロン(1.0g;HPLC純度≒50%)をEtOAc(6mL)に懸濁し、その懸濁液を50℃で30分加熱した。反応混合物を室温まで冷ましてから、終夜、4℃に冷却した。次に、その混合物を濾過し、集められた固形物をEtOAc(2mL)で洗浄し、フィルター上で乾燥した。イクサベピロンが帯黄色固形物(220mg)として単離された。
実施例4:多形的に純粋なイクサベピロンC型
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながらアセトニトリル0.2mlに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例5:イクサベピロンE型
イクサベピロン(約25mg)をメタノール1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例6:イクサベピロンE型
イクサベピロン(約25mg)をエタノール1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例7:イクサベピロンF型
イクサベピロン(約25mg)を1.25mlのアセトン−水混合物(80:20,v/v)に溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例8:イクサベピロンF型
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながらアセトン0.2mlに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例9:イクサベピロンF型
イクサベピロン(約20mg)を50μlのアセトンと水の混合物(80:20,v/v)中でスラリーにした。そのスラリーを、72時間にわたって、40℃と室温の間の温度サイクルに付した。これは、40℃に加熱するようにプログラムされたHeidolph Inkubator 1000温度コントローラに接続されたHeidolph Titramax 1000振とう台を使って達成した。電力も4時間ごとに入/切を切り換えるようにプログラムして、試料に対する温度サイクリング効果を効果的にもたらした。室温でシリンジを使って固形物と上清を分離し、固形物をデシケータ中、窒素の気流下および/または減圧下で乾燥した。その結果得られた全ての固形物を、初期帰属のためにPXRDで分析した。
実施例10:イクサベピロンG型
イクサベピロン(約25mg)を1,4−ジオキサン1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例11:イクサベピロンH型
イクサベピロン(約25mg)をクロロホルム1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例12:イクサベピロンI型
イクサベピロン(約25mg)をジメチルホルムアミド(「DMF」)1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例13〜15:イクサベピロンI型
イクサベピロン(50mg)を、(40℃に)加熱しながら300mlのDMFに溶解した。その溶液を濾過し、リストAから選択される貧溶媒500mlを加えることで混合物を得て、それを、固形物が形成されるまでよく振とうしながら、さらに維持した。室温でシリンジを使って固形物を分離し、デシケータ中、窒素の気流下および/または減圧下で乾燥した。その結果得られた固形物をPXRDによって分析した。
リストA:ペンタン、tert−ブチルメチルエーテル(「t−BME」)およびシクロヘキサン。
実施例16:イクサベピロンJ型
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながら、テトラヒドロフラン(「THF」)0.2mlに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例17:イクサベピロンK型
イクサベピロン(約20mg)を、50μlのアセトニトリルと水の混合物(90:10,v/v)中でスラリーにした。そのスラリーを、72時間にわたって、40℃と室温の間の温度サイクルに付した。これは、40℃に加熱するようにプログラムされたHeidolph Inkubator 1000温度コントローラに接続されたHeidolph Titramax 1000振とう台を使って達成した。電力も4時間ごとに入/切を切り換えるようにプログラムして、試料に対する温度サイクリング効果を効果的にもたらした。室温でシリンジを使って固形物と上清を分離し、固形物をデシケータ中、窒素の気流下および/または減圧下で乾燥した。その結果得られた固形物を、初期帰属のためにPXRDで分析した。
実施例18:非晶質イクサベピロン
イクサベピロン(約25mg)を2,2,2−トリフルオロエタノール1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた生成物をPXRDで分析した。
実施例19〜24:イクサベピロンA型
イクサベピロン(約25mg)をリストBから選択される溶媒1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた生成物をPXRDで分析した。溶媒としてアセトニトリルを使用した実験のPXRDを図12に示す。
リストB:アセトニトリル、THF、アセトン、メチルエチルケトン(「MEK」)、メタノールと水の混合物(50:50,v/v)およびイソプロパノールと水の混合物(90:10,v/v)。
実施例25〜31:イクサベピロンA型
イクサベピロン(約25mg)をリストCから選択される溶媒1.25ml中でスラリーにした。そのスラリーを、72時間にわたって、40℃と室温の間の温度サイクルに付した。これは、40℃に加熱するようにプログラムされたHeidolph Inkubator 1000温度コントローラに接続されたHeidolph Titramax 1000振とう台を使って達成した。電力も4時間ごとに入/切を切り換えるようにプログラムして、試料に対する温度サイクリング効果を効果的にもたらした。室温でシリンジを使って固形物と上清を分離し、固形物をデシケータ中、窒素の気流下および/または減圧下で乾燥した。その結果得られた全ての固形物を、初期帰属のためにPXRDで分析した。
リストC:酢酸エチル、トルエン、“t−BME、ペンタン、メチルイソブチルケトン(MIKB)、酢酸イソプロピルおよび水。
実施例32〜41:イクサベピロンA型
イクサベピロン(約20mg)をリストDから選択される溶媒50μl中でスラリーにした。そのスラリーを、72時間にわたって、40℃と室温の間の温度サイクルに付した。これは、40℃に加熱するようにプログラムされたHeidolph Inkubator 1000温度コントローラに接続されたHeidolph Titramax 1000振とう台を使って達成した。電力も4時間ごとに入/切を切り換えるようにプログラムして、試料に対する温度サイクリング効果を効果的にもたらした。室温でシリンジを使って固形物と上清を分離し、全ての固形物をデシケータ中、窒素の気流下および/または減圧下で乾燥した。その結果得られた全ての固形物を、初期帰属のためにPXRDで分析した。
リストD:エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、THF、アセトン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、MEK、メタノールと水の混合物(50:50,v/v)およびイソプロパノールと水の混合物(90:10,v/v)。
実施例42:イクサベピロンA型
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながら0.2MEKに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例43:イクサベピロンB型
イクサベピロン(約25mg)をイソプロパノール1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。PXRDを図13に示す。
実施例44:イクサベピロンB型
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながらイソプロパノール0.2mlに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例45:イクサベピロンB型、F型およびH型の混合物
イクサベピロン(約25mg)を1.25mlのTHFと水の混合物(70:30,v/v)に溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例46:イクサベピロンA型およびG型の混合物
イクサベピロン(約20mg)を、穏やかに加熱しながら1,4−ジオキサン0.2mlに溶解した。その結果生じた溶液を固形二酸化炭素/アセトン浴に投入することによって約−20℃まで急冷してから、温度が約−20℃の冷凍庫に移した。
実施例47:イクサベピロンB型、C型およびF型の混合物
イクサベピロン(約25mg)をアセトニトリルと水の混合物(90:10,v/v)1.25mlに溶解した。その溶液を窒素下でエバポレートし、その結果生じた固形物をPXRDで分析した。
実施例48:純粋なイクサベピロンの調製
イクサベピロン(粗製物,1g)を室温でアセトン(10mL)に溶解し、溶液を形成させた。その溶液を1時間加熱還流(約56℃)してから、1時間かけて室温まで冷却した。冷却した混合物を1時間撹拌してから、濾過した。集められた固形物をアセトン(2mL)で洗浄し、減圧下(1〜10mbar)、40℃で乾燥した。収率50%;HPLC純度:99.94%。試料をPXRDで分析した(A型)。
実施例49:イクサベピロンL型の調製
イクサベピロン(100mg)を室温でアセトン(15mL)に溶解した。得られた溶液を、開放したバイアル中、室温で、撹拌せずに、体積が2mLになるまで自発的に濃縮させた。次に、結晶が形成されるまで(約2週間)、バイアルを閉じておいた。母液をデカントすることで、IXBの結晶を得た。生成物を窒素下、約25℃の温度で乾燥した。試料をPXRDで分析した(L型)。
この生成物の単結晶XRD解析によって示された結晶水和物は、この物質を加工する際の雰囲気から導入された水の結果として、またはこの物質と接触していた溶媒中に存在する痕跡量の水によって、またはこれらの要因の組合せによって、作り出されたものであると考えられる。
実施例50:イクサベピロンL型の調製
50℃のアセトン(1.8ml)中のイクサベピロン(220mg)の懸濁液に水(0.2ml)を加えたところ、透明な溶液が形成された。その溶液を約1時間かけて室温まで冷却したところ、生成物の結晶化が起こった。その結果生じた懸濁液を室温で1時間撹拌してから、濾過し、固形物をフィルター上で、窒素下、約25℃の温度において乾燥した。イクサベピロンが白色生成物(170mg)として回収された。
実施例51:イクサベピロンL型の調製
9:1アセトン/HO(45ml)中のイクサベピロン(5.3g;HPLC純度98.73%)の懸濁液を50℃で加熱し、水(3ml)を加えたところ、透明な溶液が形成された。その溶液を約1時間かけて0℃に冷却したところ、生成物の結晶化が起こった。その結果生じた懸濁液を0℃で1時間撹拌してから、濾過した。集められた固形物を9:1アセトン/HO(4ml)で洗浄し、フィルター上で、窒素流下、25℃において乾燥した。イクサベピロンが白色生成物(4.8g;HPLC純度99.55%)として回収された。
実施例52:イクサベピロンL型の調製
8:2アセトン/HO(45ml)中のイクサベピロン(2.7g;HPLC純度98.40%)の懸濁液を50℃で加熱することで、透明な溶液が形成された。その溶液を約1時間かけて0℃に冷却したところ、生成物の結晶化が起こった。その結果生じた懸濁液を0℃で1時間撹拌してから、濾過した。集められた固形物を9:1アセトン/HO(4ml)で洗浄し、フィルター上で、窒素流下、25℃において乾燥した。イクサベピロンが白色生成物(2.3g;HPLC純度100.00%)として回収された。
実施例53:イクサベピロンL型の調製
9:1アセトン/HO(15ml)中のイクサベピロン(4.75g;HPLC純度69.60%)の懸濁液を40℃に加熱したところ、透明な溶液が形成された。その溶液を約1時間かけて0℃に冷却したところ、生成物の結晶化が起こった。その結果生じた懸濁液を0℃で1時間撹拌してから、濾過した。集められた固形物を9:1アセトン/HO(3ml)で洗浄し、フィルター上で、窒素流下、25℃において乾燥した。イクサベピロンが白色固形物(1.7g;HPLC純度94.64%)として回収された。

Claims (28)

  1. 結晶性イクサベピロンL型。
  2. 10.0、12.1、14.5、15.9および18.3度(2θ)±0.2度(2θ)にピークを有する粉末XRDパターン、
    図17に示す粉末XRDパターン、
    32.3、117.2、138.9、149.6および164.2ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMR、
    実質的に図18に示す固体13C NMRパターン、
    次のデータを有する単結晶XRD:斜方晶系、空間群P2、単位格子パラメータ:a,b,c:それぞれ9.7529(11),14.551(2),22.366(2)[Å]、およびα,β,γ:それぞれ90°、90°、90°[度]、および体積:3174.0(7)[Å]、および
    それらの組合せ
    から選択されるデータによって特徴づけられる、請求項1に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  3. 10.0、12.1、14.5、15.9および18.3度(2θ)±0.2度(2θ)にピークを有するX線粉末回折パターンによって特徴づけられる、請求項2に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  4. 7.9、10.8、21.5、23.9および25.6度(2θ)±0.2度(2θ)から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つのさらなるX線粉末回折ピークによってさらに特徴づけられる、請求項3に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  5. 以下のデータを有する単結晶XRDによって特徴づけられる、請求項2に記載の結晶性イクサベピロンL型:斜方晶系、空間群P2、単位格子パラメータ:a,b,c:それぞれ9.7529(11),14.551(2),22.366(2)[Å]、およびα,β,γ:それぞれ90°,90°,90°[度]、および体積:3174.0(7)[Å]。
  6. イクサベピロンの精製に使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  7. イクサベピロンの他の固体形、それらの塩およびその製剤の調製に使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  8. 非晶質イクサベピロン、その塩および製剤の調製に使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  9. アセトンと水の混合物からイクサベピロンを結晶化することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型を調製する方法。
  10. (a)アセトンと水の混合物中のイクサベピロンの溶液を用意すること、および
    (b)イクサベピロンを沈殿させること
    を含む、請求項9に記載の方法。
  11. ステップ(a)が、イクサベピロンをアセトンに懸濁すること、および溶液が得られるように水を加えることを含む、請求項10に記載の方法。
  12. ステップ(a)が加熱しながら行われる、請求項10または請求項11に記載の方法。
  13. ステップ(b)における沈殿がステップ(a)において得られる溶液を冷却することによって行われる、請求項10に記載の方法。
  14. 得られた結晶性イクサベピロンL型を回収することをさらに含む、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. L型以外のイクサベピロンの固体形を調製する方法であって、請求項9〜14のいずれか一項に従ってイクサベピロンL型を調製すること、およびそれをイクサベピロンの前記他の固体形に転化することを含む方法。
  16. 請求項9〜14のいずれか一項に従ってイクサベピロンL型を調製すること、およびそれを非晶質イクサベピロンに転化することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. イクサベピロンL型を2,2,2−トリフルオロエタノールに溶解し、溶媒をエバポレートすることを含む、請求項16に記載の方法。
  18. イクサベピロンL型を凍結乾燥することを含む、請求項16に記載の方法。
  19. イクサベピロンをアセトンまたはアセトンと水の混合物から結晶化することを含む、イクサベピロンを精製するための方法。
  20. (a)アセトン中またはアセトンと水の混合物中のイクサベピロンの溶液を用意すること、および
    (b)イクサベピロンを沈殿させること
    を含む、請求項19に記載の方法。
  21. ステップ(a)がイクサベピロンを室温でアセトンに溶解することを含む、請求項20に記載の方法。
  22. ステップ(a)において形成された溶液が加熱される、請求項20または請求項21に記載の方法。
  23. ステップ(b)における沈殿がステップ(a)において得られる溶液を冷却することによって行われる、請求項20に記載の方法。
  24. 得られた結晶性イクサベピロンを回収することをさらに含む、請求項19〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 薬剤として使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  26. がん処置用の薬剤として使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型。
  27. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶性イクサベピロンL型と少なくとも1つの医薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
  28. がんを患っている患者を処置する方法であって、請求項27に記載の医薬組成物の有効量を前記患者に投与することを含む方法。
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